1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 17:24:09.56 ID:PLNmUbVF0
カツオ「そ、そんな〜」

花沢「くせえんだよ!! 関んな!!」

中島「磯野。人の女に手ぇ出しやがって……殺すわ」

カツオ「…………」

カオリ「黙ってんじゃねえよ」

カツオ「……………」

中島「ケッ! つまんねえ!! 帰るぞ!!」



カツオ「……どうして、こんな……」



 

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 17:29:26.45 ID:PLNmUbVF0
カツオ「ただいま……」

タラヲ「あ。カツオ。ちょうどいいわ、牛丼買って来いや、金はやるからよ」

カツオ「20円しかない……」

タラヲ「足らねえ分はてめえが出せ。ダチ来てんだからよ。特盛5個な」

カツオ「今……お金が……」

タラヲ「大学生のくせに可愛い甥っ子に飯も買えねえのかよ。使えねえ……」

カツオ「ご、ごめん……」

イクラ「しゃーねーな。吉野家行くか」

カツオ「イクラちゃん……」

イクラ「きめえな……話しかけんな」

カツオ「……」

サザエ「御飯食べにいくの? はい、お金」

タラヲ「ありがとうです〜」

イクラ「ちゃ〜ん」

カツオ「……」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 17:33:46.70 ID:PLNmUbVF0
サザエ「カツオ! 大学生にもなっておかえりも言えないの!?」

カツオ「……ただいま………」

サザエ「お父さんにまた怒られるよ!」

カツオ「……」

サザエ「ホラ、また黙る。ほらまた部屋に籠る」

フネ「あら? タラちゃんは?」

サザエ「御飯食べにいったわ。でもそれより――」

フネ「カツオかい? あの子にも困ったものね……」


カツオ「畜生……! 畜生……!」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 17:38:34.69 ID:PLNmUbVF0
ワカメ「おいこら兄貴」

カツオ「……?」

ワカメ「金。明日ダチと遊びに行くし」

カツオ「今、お金……ない……」

ワカメ「は? きもいし。さっさと寄越せし」

カツオ「ないって……」

ワカメ「うっせえし! ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ!!!」

カツオ「そんなに言ってない……」

ワカメ「あ〜! うぜえし!!
    あとで姉さんに言うし」

カツオ「……」

サザエ「御飯出来たわよ〜」

ワカメ「は〜いし!! 丁度いいし!」

カツオ「……」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 17:43:52.20 ID:PLNmUbVF0
ワカメ「さっき兄貴がまたブツブツ文句言ってたし」

波HEY「またか!! カツオ!!! Back come on!!」

カツオ「……」

フネ「黙ってないでなにかいいなさい」

マスオ「このままだと社会には通用しない人間になるからな」

波HEY「左様。あとでワシの部屋に来い!!」

カツオ「……」

ワカメ「ニヤニヤ」

カツオ「……」

サザエ「ほらまた黙る」

カツオ「……ごちそうさま……」

サザエ「ほらまた片さない」

マスオ「このままじゃ社会には通用しない人間になるぞ」

カツオ「畜生……どうして……僕ばっかり……」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 17:53:35.56 ID:PLNmUbVF0
――翌日。

カツオ「今日も二時間しか眠れなかった……」

サザエ「ほらまた寝坊する。朝御飯できてるから食べなさい」

カツオ「食べてる時間……ない……」

サザエ「ちょっとでも食べなさい。遅刻するの!?」

カツオ「する……」

マスオ「遅刻するのか。社会では通用しないな」

カツオ「……いってきます……」

波HEY「大学に行かせてやってるのにけしからん!!」

フネ「まったくです」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 17:53:52.49 ID:PLNmUbVF0
――学校。

カツオ「あ」

中島「磯野かよ。近づくんじゃねえよ!!」

カオリ「きめえ」

花沢「どうして同じ大学なんだよ……」

カツオ「……」

中島「ホント暗いな!!」

カツオ「暗いかな……僕……」

中島「はいきもい〜♪ 会話すんじゃねえ」

花沢「行こうぜよ」

中島「ああ」


カツオ「……一人じゃなにもできないくせに……」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 17:58:17.26 ID:PLNmUbVF0
教授「――であるからして――」

カツオ「判らない……」

中島「ぎゃはは! マジかよ!!」

花沢「本当ぜよ! そのあと――」

カオリ「たまんね〜!」

カツオ「うるさい……」

教授「――それで――中島くん、これはなんという現象か答えてくれ」

中島「あ? ああ。ドップラー現象!!」

教授「そうだ。それがここでどう関ってくるか。磯野、言ってみろ」

カツオ「……すいま、せん……判りません………」

教授「……これが判らんようでは単位も危ういぞ」

カツオ「すいません……」

中島「ギャハハハ!!!!」

カツオ「……」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:04:03.27 ID:PLNmUbVF0
中島「ほらよ!!」

生徒A「ナイスパス!!」

カツオ「……」

中島「おい! 磯野!!! 動けよ!!!!」

生徒A「ボール行ったぞ! 磯野!!」

カツオ「……!」

中島「ただ蹴るだけかよ……使えねえ……」

生徒A「興醒めだな……」

カツオ「だって……ルール知らない……」

生徒B「ボールを、相手のゴールにシュウウウゥゥゥゥゥゥゥ!!!!! 超! エキサティィ
ン!!!!!」

中島「ギャハハ! バトルドーム!!」

カツオ「ツクダオリジナル……」

中島「喋んな」

カツオ「……」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:11:37.27 ID:PLNmUbVF0
中島「ニコニコ動画ってサイト知ってるか?」

生徒A「ああ! あれだろ!! 俺もアレでオタクになっちまったよ!」

カオリ「フタエノキワミアッーwwwwwwwwwww」

生徒C「強姦パウダーwwwwwwwww」

カツオ「(ニコ厨乙)にやり……」

中島「にやついてんじゃねえよ。きめえな」

生徒A「ちっ……」

花沢「キモイんだよ!」

生徒B「エキサイティン出来ねえな」

カツオ「……ご、ごめん…………」

中島「帰れよ」

カツオ「うん……」


60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:15:02.15 ID:PLNmUbVF0
カツオ「疲れた……」

ワカメ「あ」

カツオ「ワ、ワカメ……隣にいるのは……」

おっさん「ブヒィ!! だだだだだだ誰だぁ!!」

ワカメ「今商売中だし。黙って帰れし」

カツオ「だって……」

ワカメ「あ?」

カツオ「!! う、うん……」

おっさん「キモヲタはこれだから困るんだな」

ワカメ「全くだし」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:22:10.81 ID:PLNmUbVF0
――海山商事

マスオ「びゃあああああああ!!!!!!」

穴子「フグ田くん! 今日も、いい仕事っぷりだねえ!!」

マスオ「あ、部長。こんにちわ」

穴子「いやだなあ。穴子でいいんだよ、穴子でぇ」

マスオ「アハハ。それでどうしたんだい? 穴子くん」

穴子「君。明日から来なくていいから」

マスオ「……へ?」

穴子「平たく言うとリストラだねぇ。まあ、これからも頑張ってくれたまえぇ」

マスオ「……そ、そんなぁ!!」

穴子「うちも不況でねえ。致し方ないと思って諦めてくれ」

マスオ「……」

穴子「どうしたのだ? さっきまでの勢いは――笑えよ、フグ田くん」

マスオ「ちくしょおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:27:20.69 ID:PLNmUbVF0
――磯野家

マスオ「これからどうすれば……」

サザエ「心配しないで。私も働きに――」

マスオ「否。そんなことはさせられない。君よりも、働くべき人材がこの家にはいる筈だろう?」

サザエ「あ」

マスオ「カツオくんに、働いてもらおう」

サザエ「無理よ! あんな暗くて社交性がなくて何も出来ないクズ。磯野家の恥になるわ!!」

マスオ「今はそんなことを言っている場合じゃあないだろう!?」

フネ「それよりも、あの子が納得するか……」

波HEY「ワシが、説得しよう」

マスオ「お願い、します……」



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:34:16.61 ID:PLNmUbVF0
波HEY「この部屋に呼んだのは他でもない。お前に大事な話があるからだ」

カツオ「……」

波HEY「マスオくんが、会社をリストラされた」

カツオ「え?」

波HEY「突然の解雇。それが今の世の中では普通にあることなんだ。そこで――お前には学校を
    辞めて働いてもらう」

カツオ「!!」

波HEY「突然のことで驚くだろうが、拒否権はない。すでに就職先は決まっているからだ」

カツオ「ど、どこ?」

波HEY「――マグロ漁だ――」

カツオ「――!」

波HEY「早速だが、明日の午前3時。港から船が出る。それが、お前の仕事場だ」

カツオ「死んじゃう……」

波HEY「家族の為に死ぬのなら本望JARO!」


78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:39:51.69 ID:PLNmUbVF0
カツオ「これが……僕が乗る、船…………」

マスオ「挨拶をしないと社会に通用しないぞ」

カツオ「……」

船員A「てめえが新入りか!! 来いッッ!!」

カツオ「うっ!!」

マスオ「逝けっ!」

――船内。

カツオ「(恐い……)」

船員B「おい新入り!! さっさと甲板に出ろ!!」

カツオ「あ、はい……」

船員C「船長の訓示だ。聞け」

船長「てめえら!! 今日は波が荒い!! 死者が出たとしても顧みるな!!」

船員一同「応!!」

カツオ「なんて、世界だ……」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:44:17.12 ID:PLNmUbVF0
船員D「おおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」

船員A「引けっ!! 引けっ!! 新入り!!!!」

カツオ「!! 無理ですううううう!!」

船員D「うわあああああああ!!!!」

船員B「落ち着け!! 落ち着け!!!」

カツオ「船員Dさんが、マグロに引っ張られてる……」

船員D「おおおおおおおおおおおおおおりゃあああああああああああ!!!!!!!」

マグロ「ビチビチビチ!!」

船員一同「おおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」

船長「これは、大物だぜ……!」

カツオ「……」

船員A「磯野、てめえ、どうして逃げた?」

カツオ「恐かった……」


85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:49:52.05 ID:PLNmUbVF0
船員A「馬鹿やろう!!!!!」

カツオ「ピチカート!!」

船員A「てめえ! もしアイツが海に引っ張られて死んだら――どうするつもりだったんだ!」

カツオ「だって、船長は――」

船員A「まさか、船長の言葉を仲間を見捨てろって意味だと思ったのか!?」

カツオ「……」

船員A「新入りのお前には判らねえだろうけどよ! 俺たちは仲間だ! それを見捨てる筈が
    ねえだろ!!」

カツオ「――!」

船員A「お前にも、判ってほしいんだ! じゃないと、この仕事は本当に死人が出る!」

カツオ「あ――」

船員A「判って、くれたか?」

カツオ「判らない。判らないよ!! 他人の為に命を投げ出すなんて――!!」

船員A「てめえ!!」

船長「待てッ!」

カツオ「船……長……?」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 18:56:44.99 ID:PLNmUbVF0
船員A「ッ! でも船長!! こいつは――!」

船長「否。逆だよ」

カツオ「?」

船長「坊主。おめえにはまだわかんねえかもしれねえが。そのうち判るさ」

船員A「船長……」

船長「てめえも! さっさと釣れッッ!」

船員A「応ッッッ!!」

船長「坊主、いつかきっと、判るぜ?」

カツオ「――?」

船長「だから、今夜、船長室に来い」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 19:08:17.07 ID:PLNmUbVF0
カツオ「しつれいします」

船長「来たか……入れ」

カツオ「――」

船長「驚いたか? それもそうだ。これを見て驚かない奴はいない」

カツオ「これは――」


93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 19:07:52.68 ID:PLNmUbVF0
船長「体長15メートル体重1トンのマグロだ。これを釣り上げるのに、3人死んだ」

カツオ「――!」

船長「信じられんだろう? ただの魚に大の男が三人だ。否、釣り上げるのに船にいた人間
   が全員協力した。三人の仲間が海に投げ出されても、誰も手を離さなかった……」

カツオ「(船長……泣いてる……)」

船長「そして、コイツを釣り上げたとき。コイツを特殊な薬品に浸してこのまま保管出来るよう
   にしたのだ。我々の功績、そして、命を落とした英雄の魂を永遠にするために」

カツオ「船長……」

船長「わかるか? コイツから溢れる。男たちの汗が、血が。友情が」

カツオ「お、おう……」

船長「声が、小せえぞ!!」

カツオ「応ッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 19:13:08.12 ID:PLNmUbVF0
――数日後。

船員A「おおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」

船員B「磯野!! 船員Aを手伝え!!」

磯野カツオ「応ッッッッッッ!!!」

船員A「否! これはッッ!!! でかいぞ!!」

船長「まさか――アイツの――」

磯野カツオ「子供――? 皆! 手伝ってくれええ!!!!」

船員一同「おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

船長「おおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

船員A「磯野……皆……
    ――いくぜええええええええええええ!!!!!!!!!!!」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 19:16:49.25 ID:PLNmUbVF0
磯野カツオ「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

船員F「うああああああああああ!!!!!!!!!」

船員A「船員Fゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!」

船長「顧みるなッッッッ!!!」

船員G「ああああああああああああ!!!!!!!」

磯野カツオ「こ、これが……」

船長「あの時と、同じだ……磯野、力抜くな! コイツは――コイツは親の弔い合戦をしようっ
   てんだ!!!」

磯野カツオ「応ッッッッッッッッ!!!!!!!!」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 19:22:37.68 ID:PLNmUbVF0
磯野カツオ「グッッッッ!!!!!」

船員A「――!!!」

船長「コイツ!! 力を!! 温存ッッッ!!!!」

磯野カツオ「していたッッッッッッッ!!!!!!」

船長「親以上のッッッッッ!!! 馬力ッッッッッッ!!! 吹き飛ぶッッッッッッ!!!」

磯野カツオ「船長! せんちょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

船員一同「船長うううううううううう!!!!!!!!!!!!!!」

船員D「船長が……落ちた……」

船員C「……」

磯野カツオ「――皆!! 顧みるなッッッ!!!!」

船員一同「――!!!」

磯野カツオ「船長がいつも言っていたじゃないか!! 僕等は負けちゃいけないんだ!!!」

船員一同「…………………応……」

磯野カツオ「声が小さいッッッッッッ!!!」

船員一同「応ッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 19:28:53.83 ID:PLNmUbVF0
船員一同+磯野カツオ「おおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」

究極マグロ「ビチビチビチビチビチビチ!!!!!!」

船員A「やったあああああああああ!!!!!!」

船員B「超!! エキサイティイイイイン!!!!!!!!」

船員H「びゃあああああああああああああ!!!!!!!!」

磯野カツオ「やった……やったぞ……僕は……」

船員I「これは! 20メートルはあるぞ!!」

船員A「オレたちの――否! 磯野、お前の勝利だ!!」

磯野カツオ「……否。これは――船長の勝利だ……」

船員A「……応!! これからは――お前が船長だ!! 磯野新船長!!」

船員一同「おおおおおおおお!!!!!!!!」

磯野カツオ新船長「――皆……ありがとう……」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 19:35:57.72 ID:PLNmUbVF0
――半年後。

磯野カツオ船長「――半年ぶりだな。この家も」

マスオ「ええ!! 帰って来れたのかい!!」

ワカメ「死ねし」

サザエ「そ、そんな……」

磯野カツオ船長「ただいま」

サザエ「……お、おかえり……」

磯野カツオ船長「(家での扱いは変わらないか……)」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 19:36:16.61 ID:PLNmUbVF0
タラヲ「牛丼買って来いよ」

磯野カツオ船長「自分で逝って来いッッッ!!」

タラヲ「あ? 
    ………………はいです〜」

磯野カツオ船長「全く……あ」

波HEY「――」

磯野カツオ船長「ただいま」

波HEY「どうして、生きている……」

磯野カツオ船長「船長の、お陰さ」

波HEY「創価。
    ――大きく、なったな」

磯野カツオ船長「――ああ」


ノリスケ「すき焼きの匂いがしたんで!! おじゃましま〜す」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 20:04:44.60 ID:PLNmUbVF0
花沢「あ。中退男」

中島「ぎゃははは!! 在り得ねえよ!! アイツは――!!」

磯野カツオ船長「――中島……花沢さん……」

中島「生きてやがったのか……」

花沢「マジかよ」

磯野カツオ船長「カオリちゃんは?」

花沢「は? あんなのダチじゃねえよ」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 20:05:16.04 ID:PLNmUbVF0
磯野カツオ船長「?」

中島「アイツ。俺たちとの約束破って早川たちと遊んでやがったんだ」

磯野カツオ船長「……下らん…………」

中島「あ?」

磯野カツオ船長「喝ッッッッッ!!!!」

花沢「ヒイッ!!」

磯野カツオ船長「こんなにも、儚いものを友情と呼べるのかッッッ!! 貴様ら!!!」

中島「……磯野……」

磯野カツオ船長「判ったら、カオリちゃんと仲直りしろ」

中島「あ、ああ」

磯野カツオ船長「あばよ」

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 20:12:57.82 ID:PLNmUbVF0
磯野カツオ船長「軟弱……軟弱ッッッッッッ!!」

カップル「ヒイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!」

磯野カツオ船長「邪ッッッッッ!!!!!」

空手家「さああああああああああああ!!!!」


磯野カツオ船長「――弱い。弱すぎる……余りにも、俗世間はッッッッッ!!!」

タラヲ「おうおうおうおう!!! 小遣いくれよ!!」

中学生「は、はい……」

磯野カツオ船長「……」

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 20:24:35.80 ID:PLNmUbVF0
磯野カツオ船長「おい」

タラヲ「あ?
    ! です〜。です〜」

磯野カツオ船長「自分よりも弱きものには粋を気取り。強き者には媚びを売る……喝ッ!!」

タラヲ「レンピカ!!」

磯野カツオ船長「お前の父親はそうでは……そうだった!!!
        だから、俺が正す――」

タラヲ「です〜です〜」

磯野カツオ船長「腹を見せて降伏か……しかし、お前は中学生としての領域から外れた――
        ――駄目だね――」

中学生「ビクビク」

磯野カツオ船長「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!」

タラヲ「ホーーーーーーーーーーーーーーーリエエエエエエエエエエエエエ!!!!!」

中学生「哀れすぎて……何も言えねえ……」

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 20:31:22.12 ID:PLNmUbVF0
磯野カツオ船長「――あれはワカメ?」

ワカメ「ダ〜リン♡」

おっさん「ぐへへへへ」

磯野カツオ船長「……ふう。おい、ワカメ」

ワカメ「なんだし。兄貴」

おっさん「おおおおおおおまえは、あの時のキモヲタ」

磯野カツオ船長「また、援助交際か……恥さらしがッッッッッ!!!!」

ワカメ「ベリーベル!!」

磯野カツオ船長「両親から貰った身体を! 金銭で売ろうなどとは――言語道断!!
        貴様の両親が泣いて――知ったら泣くぞッッッッッ!!!」

おっさん「ふひー」

磯野カツオ船長「そして貴様もだ……少女の身体を金で買い、心の隙間を僅かな時間埋める。
        なんとも、愚かッッッッッッ!!!!!! 去ねッッッッッ!!!!」

ワカメ・おっさん「メイメイ!!!」

磯野カツオ船長「全く……」

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 20:35:43.87 ID:PLNmUbVF0
磯野カツオ船長「俺の強さ。それはなによりもマスオのリストラがきっかけッッッ!!
        リストラした海山商事に挨拶に逝かねばッッッッッ!!!」

――海山商事。

穴子「んん! 暇だあ!!」

女子社員「(……あ。穴子部長がこっち見てる)」

穴子「(マスオくん……ごめんね……)」

女子社員「あの! 穴子部長!! セクハラで訴えます!!」

穴子「はあ!!?」

女子社員「こっち見てましたよね。訴えます!!」

磯野カツオ船長「喝ッッッッッッッ!!!!」

営業部一同「!?」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 20:41:28.54 ID:PLNmUbVF0
磯野カツオ船長「『女』というコトを利用して人を貶めるッッ!! そして財を搾り取るッッ!
        愚かという言葉すら生温いッッッッ!!!!」

女子社員「あ、あの……」

磯野カツオ船長「鼓ッッッッ!!!」

女子社員「スイドリーム!!」

磯野カツオ船長「なんと愚かしい女ッッッッ!! 貴様は自分が雌だということを忘れるなッ!」

女子社員「だって……いやらしい眼で見てたから……」

穴子「おいおい、僕は妻とマスオくんにしか性的欲求を感じないよぉ〜」

女子社員「!?」

磯野カツオ船長「見ろッッッッッ!!! 現実をッッッッッッッ!!!!!」

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 20:46:58.59 ID:PLNmUbVF0
?「全部見させてもらったよ」

磯野カツオ船長「貴様ッッッ!! 何奴ッッッッ!!!」

?「私がこの海山商事4代目社長。山岡士郎だ。私の後継者として、この会社を任されてくれない
  か?」

磯野カツオ船長「!?」

山岡「本来ならば専務の桜田が次期社長なのだが、彼は思いきりが足りない。故に、君に任せ
   たい」

磯野カツオ船長「――」

営業部一同「パチパチパチ!!」

磯野カツオ船長「――ああ。見知らぬ俺に任せる、あんたの漢気に惚れたッッッ!!! やらせて
        くれッッッッッッッ!!!!」

穴子「マスオくん、君は、なんてモンスターを育てたんだい!」

磯野カツオ社長「穴子ッッッッッッ!! これからは忙しいぞッッッッ!!!!!」

169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 20:52:59.50 ID:PLNmUbVF0
――三日後。

磯野カツオ社長「――この仕事量ッッッッッッ!!! やりがいがあるッッッッ!!!!」

穴子「社長」

磯野カツオ社長「どうした!?」

穴子「我が社の株式が!! ライバル社、花輪コンサルティングに!」

磯野カツオ社長「慌てるなッッッ!!! 俺が逝くッッッッッ!!!!」

穴子「へ?」

磯野カツオ社長「船を出せッッッッッッ!!!!! 否!! ヘリを出せッッッッ!!!」

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 21:02:44.78 ID:PLNmUbVF0
花輪コンサルティング

花輪「ん〜。紅茶が美味しいねえ、ベイビー」

ヘリ「バルバルバルバル」

花輪「なんだい? このバオー変身現象(アームドフェノメノン)のような音は?」

磯野カツオ社長「貴様が花輪かッッッッ!!! 軟弱な男よッッッッッ!!!!
        トウッ!!」

花輪「飛び降りた! 届いてないぞおおおお!!!」

磯野カツオ社長「空中か……問題ない!! 15メートルまでならッッッッ!!!」

花輪「げええええ!!! 空中で走ってるウウウウウウウ!!!」

磯野カツオ社長「――ふう。それで、我が社の株を買い占めてどうするつもりだ?」

花輪「(普通に切り出しやがったな)き、決まってるじゃないか。君の会社を吸収するのさ」

磯野カツオ社長「喝ッッッッッッッッ!!!!」

花輪「トゥモエッッ!!」

磯野カツオ社長「男が積み上げてきたものをッッッッ!!! 横取ることが楽しいかッッッ!!
        男ならば自らででかくしろッッッッ!!!!!」

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 21:04:07.62 ID:PLNmUbVF0
花輪「あ」

磯野カツオ社長「それが出来んのなら――貴様をッッッ!!!!」


花輪「判ったよベイビー。君の言う通りだ。人のものは横取りしちゃいけないね」

磯野カツオ社長「判ってくれたか!! 有難うッッッッッッッ!!!!!!!」

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 21:12:46.29 ID:PLNmUbVF0
穴子「我が社の危機にも柔軟に対応する手腕……素晴らしい……」

磯野カツオ社長「フフ。そう褒めるな」

社員「一体どこでそんなカリスマ性を?」

磯野カツオ社長「これはな……俺の大切な人が……くれたんだよ……」

社員「大切な人?」

磯野カツオ社長「ああ。もしくは、大切な人たちと言い直してもいいな」

穴子「社長……」

磯野カツオ社長「俺は、もうそろそろソイツらの元に戻らなきゃいけない」

社員「社長!」

磯野カツオ社長「やはり俺にはデスクなど似合わんッッッッ!!! 俺は逝くぞ!! 海へ!
        あとは頼むぞッッッ!!! 穴子ッッッッッ!!!!!」

穴子「応ッッッッッ!!!!」

磯野カツオ船長「待ってろッッッッ!!! マグロッッッッッッ!!!!!」

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 21:19:25.58 ID:PLNmUbVF0
――四日後。

磯野カツオ船長「逝くぞッッッ!!!」

船員一同「応ッッッッッッッ!!!!!」

?「あ、あの……」

磯野カツオ船長「ムッ!!」

中学生「あの時はありがとうございました。僕にも、お手伝いさせてください……」

磯野カツオ船長「あの時の少年か……いいだろう」

中学生「本当ですか!?」

磯野カツオ船長「ヘラヘラするなッッッッ!!!!」

中学生「は、はいいい!!」

磯野カツオ船長「いいか? 一つだけ言っておく。死人が出るかも知れない仕事だ。しかし、
        もし仲間が死んでも、決して顧みるなッ! 理解しろッッッ!!」

中学生「は、はい!」


179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 21:24:06.80 ID:PLNmUbVF0
船員A「おい! 新入り!!」

中学生「はい!」

船員B「新入り!」

中学生「はい!!」

磯野カツオ船長「俺も、あんな時期があったな……」

船員C「あの時の船長は、ただの大学生でしたからね……」

磯野カツオ船長「ああ。何も知らない小僧だった……」

中学生「アッー!」


180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 21:27:36.77 ID:PLNmUbVF0
磯野カツオ船長「海が荒れてきたな……」

船員A「やばいな……あの日と同じ、荒れた海だ……」

中学生「あの時?」

船員B「俺たちが地獄を見た。あの日だな」

磯野カツオ船長「逝くか?」

船員A「俺個人なら逝きたくない。しかし、皆の力があるなら――逝きたいと思います」

磯野カツオ船長「創価。ならば逝くぞッッッッッ!!!!!」

船員一同「応ッッッッッッッ!!!!!」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 21:37:22.25 ID:PLNmUbVF0
船員A「――! これは!!」

中学生「す、すごい引きだ!!」

船員B「おい、皆! 手伝え!!」

船員一同「おおおおおおおお!!!!!」

磯野カツオ船長「この、感触は――」

船員A「まさか、あの時の――」

船員B「兄弟だろうな。厭でも思い出すぜ」

中学生「うわああ!!」

磯野カツオ船長「恐れるなッッッッ!!! いいか!? 誰も死ぬな!!!」

船員一同「おおおおおおおおお!!!!!!」

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 21:38:33.73 ID:PLNmUbVF0
中学生「あ!」

磯野カツオ船長「小僧ッッ!!」

中学生「!?」

磯野カツオ船長「ふふ……小僧を助けた所為で、頭を強く打っちまった……この出血量じゃ
        助からんな……」

中学生「僕の所為で、僕の――」

磯野カツオ船長「恐れるなッッッッッッ!!! 顧みるなッッッッッ!!!」

中学生「!?」

磯野カツオ船長「――ああ。眼が霞んできやがった……」

中学生「船長!!」

カツオ「……」

中学生「うわああああああああ!!!!」

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします  投稿日:2008/12/20(土) 21:47:51.74 ID:PLNmUbVF0
Epilogue

――半年後。

?「……」

タラヲ「おばあちゃん。荷物もってあげるです〜」

フネ「ありがとう」

ワカメ「すてきな彼氏。私にも出来るかな……」

サザエ「出来るわよ。ワカメはいい子だもの」

波HEY「マスオくん。囲碁でもしないか?」

マスオ「折角ですが、就職活動をしなくてはなりませんので……」

波HEY「創価……ん?」

?「――」

一家一同「あ」

花 沢 さ ん 「 触 ん な ク ソ ノ ! !   キ モ イ ん だ よ ! ! 」
                                        FIN


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引用元
花沢さん「触んなクソノ!! キモイんだよ!!」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1229761449/

 

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