転載元:しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」

しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
【パート1】【パート2】【パート3】【パート4】【パート5】【パート完】




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636: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:11:14.99 ID:gKH7a9Ln0

…… …… ……
【エーテルパラダイス編】
…… …… ……

海上 グラジオの小型船

グラジオ「スカル団とエーテル財団は、表向きでは敵対しているが、その裏では繋がっているんだ」

しんのすけ「どしてー?」

ハウ「スカル団は他人のポケモンを奪ってるけどー、エーテル財団の人たちはポケモンの保護してるから、方針が食い違うと思うけどー」

グラジオ「ボスのグズマはなにか理由があって、財団のある目的の為に手を貸しているようだ」

しんのすけ「なになに? 世界征服?」

グラジオ「フッ……それと同じくらい厄介なことではあるな」

グラジオ「コスモッグの力を使って、ウルトラホールを開き、そこから現れる異次元の生命体――ウルトラビーストを呼び寄せることだ」




637: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:12:46.06 ID:gKH7a9Ln0

ハウ「ウルトラビーストって、しんのすけがエーテルパラダイスで戦ったあのー?」

グラジオ「ほう、奴らを知っているのか? なら話は早い」

グラジオ「コスモッグはそれ自体弱いポケモンだというのは話したな? だが、コスモッグはストレスを与えたり、身の危険が迫ると、ウルトラホールを開く能力を持っている」

ハウ「ウルトラホールを開くー? じゃあコスモッグって、ウルトラビーストなのかなー?」

グラジオ「……そう、やつもまた、ウルトラビーストだ。リーリエが連れ出したのも、きっとストレスを与え続けられたコスモッグの身を案じての行動だろう」

ハウ「じゃあさーじゃあさー、このままウルトラホールが開かれたら、どうなっちゃうのー?」

グラジオ「言われなくともわかるだろ? アローラ……いや、世界がビーストで溢れかえる。そうなれば、人とポケモンの生態系のバランスが崩壊し、やがて世界はビーストが支配してしまう」

ハウ「なんでそんなことするのー! アローラになにか恨みでもあるのー?」

グラジオ「……オレにもわからん。理解できれば、説得できたかもな」

ハウ「それじゃー早くリーリエとコスモッグを見つけて取り返さなきゃ! ねぇ、しんのすけー……」

しんのすけ「ZZZ」

ロトム図鑑「」スリープモード





638: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:13:45.00 ID:gKH7a9Ln0

ハウ「うわわー! 大事な話なのに寝ちゃってるよー!」

グラジオ「フッ、寝かせてやれ。スカル団のアジトへ一人で乗り込み、更にクチナシさんの大試練までこなしたんだ。疲れないというのが、無理があるさ」

ハウ「でも、よく寝られるよねー。おれ、マイペースってよく言われるけど、しんのすけはそれ以上だよー」

グラジオ「だが、まんざらではなさそうに見えるぞ」

ハウ「まあねーしんのすけと一緒にいると、楽しいもんー。それにーリーリエとかアセロラとかってしんのすけのこと心配してるけどー、おれはしんのすけってなんでもできそうな気がするのー」

グラジオ「そうだな、そいつは変わってはいるが……子供とは思えない、凄まじいパワーを発揮する。しまキングとのポケモン勝負でそれを見せつけられた」

ハウ「見てみたかったなー、しんのすけの大試練ー」

グラジオ「オレも冷静さを欠いていたとはいえ、負けてしまったからな。次に戦う時は――!」

ハウ「どしたのー?」

グラジオ「チッ、財団のボートだ……!」




639: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:14:45.21 ID:gKH7a9Ln0

ハウが前方に目をやると、エーテルパラダイスの周囲に、エーテル財団のボートらしきものがいくつも警戒に当たっていた。

グラジオ「おそらく、誰にも邪魔されないように警護に当たっているんだろうな。憎い奴らだ……!」

ハウ「どうするのー?」

グラジオ「正面突破する! 向こうはポケモンを使って迎撃してくるだろうが、こちらもポケモンを出してボートを蹴散らして進むしかない。まずはしんのすけを起こせ!」

ハウ「しんのすけー! 起きてー!」ユサユサ

しんのすけ「ZZZ」

ハウ「世界の危機だよー! 早く起きてー!」ユサユサ

しんのすけ「ZZZ」

グラジオ「なにしてる! 早く起こせ!」

ハウ「起きないんだよー! 揺さぶってもなかなか起きないー! ……あ、そうだ!」

ハウ「……ライチさんとビッケさんが来たよ」

しんのすけ「えっ?! どこどこどこっ?」ガバッ

ハウ&グラジオ「…………」ハァ





640: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:15:58.82 ID:gKH7a9Ln0

しんのすけ「あれ、ライチおねいさんとビッケおねいさんは?」

グラジオ「しんのすけ! 説明は後だ! エーテルパラダイスに入るために、お前とポケモンの力借りたい! いいな?」

しんのすけ「え? あ、そうだ! オラたちエーテルパラダイスに行くんだっけ」

ハウ「だからそのためにあいつらを追い払わなきゃー! じゃないとビッケさんにもルザミーネさんにも、リーリエにも会えないよー!」

しんのすけ「よーし、オラに任せなさいっ!」

グラジオ(ハウ……手馴れているな)

しんのすけ「カザマくん! マサオくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ジュナイパー『オーケー! 任せてくれ!』ポンッ

ヨワシ(群)『全部ぶっ飛ばしてやるぜィ! イェイ!』ポンッ

ハウ「ライチュウ! はりきってこー!」ヒョイッ

ライチュウ「ライラーイ!」ポンッ

グラジオ「……飛ばすぞ!!」

ブォォォォン!!

財団職員A「ん? 誰か来るぞ」




641: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:16:57.37 ID:gKH7a9Ln0

職員B「そこのボート! 止まれ! 止まらんと……!」

ヨワシ『ひ ゃ っ ほ う !』ザバァッ

職員の真下からマサオが現れ、大ジャンプした! その勢いに巻き込まれて、ボートが転覆し、職員も海に放り出される!

職員C「侵入者だ! ポケモンで応戦しろ!」

ライチュウ「ラーイッ……チュウウッ!」バチチチッ!

職員D「ぎゃあああ! しびれびれーっ!」

職員E「おのれ! よくも!」スッ

ヒューッ ドスッ!

職員E「イタッ! これは矢か!?」

ジュナイパー『ポケモンは出させないぞ!』スッ

ポンッポンッポンッ!

ジュナイパー『……!』

ペリッパー「グアッグアッ!」

フワライド「フワワー」

レディアン「レディー!」




642: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:17:41.64 ID:gKH7a9Ln0

ジュナイパー『僕が相手だ! 来いっ!』ギリリッ

ザバン!

ヨワシ『吹っ飛ばしてやるぜ!』ブシャアアアアッ!!

ペリッパー「グアッ!?」

フワライド「フワワー?」

レディアン「レディッ?!」

ジュナイパー『うわわっ!』バサッ

ドドドドド!

ジュナイパー『マサオくん! 少し抑えろ!』ポタポタ




643: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:19:04.52 ID:gKH7a9Ln0

ハウ「いくよーライチュウ!」

バッ バッ ブゥンブゥン ビリリッ!

ピカッ! ゴウッ!!

ライチュウは Zパワーを 身体に まとった!

ライチュウが 解き放つ
全力の Zワザ!

ラ イ ト ニ ン グ サ ー フ ラ イ ド !

ライチュウ「ライラーイッ!」ゴウッ!

ライチュウは電気をまといながら夜空へ飛翔すると、ハウが職員たちの出したポケモンを指さした。

ハウ「ライチュウ! ゴーゴー!」

ライチュウ「ラーイッ!」

ライチュウはそれらのポケモンたちに狙いを定めると、急降下し突撃。すると、雷の柱が周囲に発生し、ポケモンと職員たちのボートを巻き込むと同時に颯爽とライチュウが通り抜けていった!

バリバリバリ!!

職員たち「うわぁぁぁぁっ!」




644: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:20:00.08 ID:gKH7a9Ln0

職員F「くそっ! 追え追えーっ!」

財団職員たちの運転するボートが、次々としんのすけたちの後ろから追いかけてくる!

しんのすけ「おー、ネコバス運転してたときを思い出しますなぁ」

しんのすけ「ううっ、思い出しちゃったらおしっこしたくなっちゃった……」ブルブル

ハウ「しんのすけー! どこ行くのー?」

しんのすけ「おトイレー」

ハウ「えー?」

トテトテ

職員F「エーテルパラダイスに入れるもんか――ん?」

エーテルパラダイスに入ろうとするスカル団のマークが目印の一艘の小型船。その上に、しんのすけがこちらに向けて立った。いぶかる職員F。
そしてあろうことか、ズボンを下ろし始めたではないか!

しんのすけ「うーん、月が綺麗〜」

職員F「えっ? ちょっとまって、まさか――」

ジョボボボボボ!




645: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:20:36.04 ID:gKH7a9Ln0

職員F「うわーっ! きたねきたね! バックしろバック!」

しんのすけ「おおう、出る出るー」

グラジオ「なんだ? 職員たちの船がオレたちを避けている? よくわからんが、チャンスだ! ハウ、しんのすけ、ポケモンをボールに戻せ!」

ハウ「わかったー! ありがとーライチュウ!」バシュッ

しんのすけ「ふースッキリした。カザマくん、マサオくんごくろーさん」バシュッ

グラジオ「一気に進むぞ……!」




646: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:21:23.44 ID:gKH7a9Ln0

エーテルパラダイス 船着場

職員G「あの下品なお子様たちどこに行った?」ドタドタ

職員H「しらみつぶしに探せ!」ドタドタ

ハウ「うう……! で、どうするのー?」

しんのすけ「職員さんに聞いてみたら?」

グラジオ「……とりあえずエレベータに向かうか」サッ

ハウ「とりあえず、っていったよー! この人ノープランだよー!」

しんのすけ「ふつうのー人なんかにゃなりーたくないー♪」テクテク

ロトム図鑑「やきゅうせーんしゅになってーパイロォーットになってー♪」テクテク

ハウ「そっちじゃない……って、おいてかないでよー!」

スタスタ




647: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:23:06.00 ID:gKH7a9Ln0

グラジオ「……やはり、エレベーターには見張りがいるか」

しんのすけ「じゃあワイロでも渡しますか」

ロトム図鑑「このZクリスタルを渡せば見逃してくれるかな」

ハウ「そんなことしちゃダメだよー。でも、なんで職員さんたち、おれたちを襲ってきたんだろー。前来た時は優しかったのに……」

グラジオ「そんなことを考えても仕方ない。出番だ、ヌル」ヒョイッ

ヌル「オオオオーッ!」ポンッ

グラジオ「あの見張りにでんじはだ」

ヌル「オオオォッ!」ダッ

職員J「ん? なんだ?」

ヌル「オオオッ!」バチチッ

職員J「――おがッ!」ビリビリッ

ドサッ

しんのすけ&ハウ「おおーっ」パチパチパチ

グラジオ「フッ、感心してる場合じゃない。エレベーターに乗るぞ」




648: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:25:51.10 ID:gKH7a9Ln0

タッタッ

グラジオ「…………」ピコピコカチカチ

ハウ「あれー? 動かないのー?」

グラジオ「まっ、そうだろうな。動かせるのは関係者のみか。地下にも降りられんとは、わかっていたが……かなりクルもんだな」

ロトム図鑑「私の出番のようだな」ズイッ

しんのすけ「おーぶりぶりざえもん」

グラジオ「……図鑑ごときに何ができるんだ?」

ロトム図鑑「私は国際警察のハッカー兼サイバーテロ対策部隊に所属していたポケモンだ。ここのサーバーにハッキングしてセキュリティを解除し、エレベーターを動かしてやる」

ハウ「そんな部隊あるのー?」

グラジオ「なるほど……ロトムはもともと電化製品の中に入り込む性質を持つポケモンだったな。ならば、うまく応用すればハッキングすることも不可能ではない……か」

ロトム図鑑「ゴーストタイプだから、やろうと思えば人間の頭の中にでも入れるからな」

ハウ「科学とポケモンの力ってすげー」

ロトム図鑑「そういうことだ。ふむふむ……」

ロトム図鑑「……これは!」

ハウ「なにかわかったのー?」




649: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/08(木) 21:26:44.58 ID:gKH7a9Ln0

ロトム図鑑「このエレベーターはシルフカンパニー製だな」

グラジオ「そんなことどうでもいいだろ……! 認証を解除しろと言ってる!」イラッ

ロトム図鑑「慌てるな、こわっぱども。どこか接続できるプラグの差し込み口的なモノがあるはずだ」

ハウ「なんか不安になってきたー……」

ロトム図鑑「あった! さて、接続するぞ」スルスル カチッ

しんのすけ「どう?」

ロトム図鑑「黙れ、今ハッキングしている最中だ」ピコピコ

ロトム図鑑「ふむ……厄介なことになった」

グラジオ「まさか、探知されたのか?」

ロトム図鑑「いや、世界中のネットワークを通してハッキングしているから短時間は逆探知される心配はない。だが、最後のセキュリティを破るためには2つの選択肢のうち、1つを選ばないといけないようだ」

ハウ「なになにー?」




650: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:27:57.86 ID:gKH7a9Ln0

ロトム図鑑「単純なモノだ。赤か緑、どちらかのウォールを破ればセキュリティーが解除されるが、もう一方はトラップになっている」

しんのすけ「クジラくん、どっちにしたらいいの?」

グラジオ「……赤か緑か」ムムム

ハウ「ねぇ、聞こえてるー?」

グラジオ「……」

ハウ「グラジオってさー黙ってればかっこいいと思ってるところあるよね」ボソッ

しんのすけ「いやですわ〜あれが今時の若い子のスタイルなのかしら〜」ボソッ

グラジオ「……聞こえてるぞ!」




651: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:29:02.73 ID:gKH7a9Ln0

ロトム図鑑「思い出した! 確かこういうとき、赤を選ぶのが正解だった」

ハウ「じゃあ早く破ろー!」

ロトム図鑑「よーし……」

しんのすけ「と言いつつ緑だったり」

ブチッ
ピーッ

ハウ「あ」

ロトム図鑑「バカ! なんということを!」

・・・

ハウ「……あれー?」

しんのすけ「何も起きないじゃん」

ロトム図鑑「……ふう! 私の的確な判断がセキュリティーを解いたようだな」

グラジオ「どこが的確だ! このブタ!」ガシッ

ロトム図鑑「待て! まだ安全に接続を――あ゛っ」ブチッ




652: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:29:46.77 ID:gKH7a9Ln0

アナウンス『ビーッ!ビーッ! 船着場から不審な反応あり! 至急財団職員は侵入者の確保へ向かわれたし! 繰り返す……』

ドカドカ!
イタゾー!

しんのすけ「あららー」

ハウ「うわわー!結局バレてるじゃん!」

グラジオ「こんな奴を信じたオレがバカだった……」

ロトム図鑑「お前が勝手に私をいじるからだ! バカ!」

コツコツ

ザオボー「エーテル財団の支部長といえば、世界にただ一人……このザオボーだけで、ございます」

ザオボー「おやおや、招いていないのにまたいらしたのですか?」ニヤァ

しんのすけ「よ! 課長!」

ザオボー「支部長です!」




653: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:30:27.42 ID:gKH7a9Ln0

グラジオ「……言わなくとも、用件はわかっているよな? ザオボーともあろうお人なら」

ザオボー「ヒヒヒ……! グラジオさま、世間にもまれたようですね。ですが教えられません! あなたともあろうお方なら、この状況で言える立場なのか、わかっていますよね」

財団職員たち「…………!」スッ

グラジオ「……クッ」

ロトム図鑑「おねげえしますだ、こいつらのポケモンは渡しますから命だけはお助けくだせえ」

ハウ「こいつー!」

ザオボー「ほうほうほう、面白いことを言う図鑑ですね。わざわざハッキングしていたのはあなたでしたか。いいでしょう」

職員K「では私が彼らのポケモンと身柄を拘束します」

ザオボー「ではロトム図鑑、あなたの身柄はこの支部長のザオボーが保証いたしますよ」

ロトム図鑑「へへーん、悔しかったらかかってこい」ブリブリ

しんのすけ「裏切り者ーっ!」

グラジオ「このブタ……覚えてろ」

ザオボー「彼らは地下1階の空いているラボにでも閉じ込めておきなさい!」




654: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:31:33.84 ID:gKH7a9Ln0

エーテルパラダイス 地下1階 とあるラボ(空き部屋)

グラジオ「くっ……」

しんのすけ「ぬーっ! オラの青春返せーっ!」

ハウ「そこはポケモンじゃないのー?」

職員K「安心しろ、後でお前たちをエーテルパラダイスから追い出した時にポケモンを返してやる」

職員K「もっとも、グラジオ様が持ち出したタイプ:ヌルは返してもらいますが」

グラジオ「貴様……!」ギロッ

ハウ「持ち出したー? どういうことー?」

しんのすけ「もしかして禁断の恋ってやつ?」

職員K「それを君たちが知る必要はない。そこでおとなしくしているんだな」

ウィーン




655: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:32:45.48 ID:gKH7a9Ln0

ハウ「ねえグラジオー。ヌルってどんなポケモンなの?」

しんのすけ「クジラくんの元カノ?」

グラジオ「…………」

グラジオ「……ヌルは、ウルトラビーストに対抗するために創られた、人工のポケモンだ」

しんのすけ「!」ピクッ

ハウ「創られたポケモンー!? それってポリゴンみたいなヤツってことー?」

グラジオ「……そうだ。だが、プログラムで創られたポリゴンと違うのはヌル自体、シンオウ地方に伝わる伝説のポケモンをモデルに、バイオテクノロジーでありとあらゆるタイプのポケモンの力を組み合わせて創られたポケモンだ」




656: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:33:55.50 ID:gKH7a9Ln0

グラジオ「……元々はARシステムと呼ばれるプログラムを組み込むことで、あらゆるタイプになり、あらゆる技を使いこなすように設計された。だが……起動テストを行った結果……成功するどころかヌルは暴走してしまった。それを制御するためにあの兜を被せられたんだ」

ハウ「なんでグラジオはーヌルと一緒にいるのー?」

グラジオ「……オレとヌルは似てるんだ」

しんのすけ「えーっ! あの兜がパックリ割れると、クジラくんそっくりの顔が出てくるの?!」

グラジオ「そういう意味の似てるじゃない……!」

グラジオ「作られた存在なんだ……。オレは母の飾りとして、いつも選ばれた服で、言われたとおりに振る舞い……ヌルはビーストと戦う。そのためだけに、準備された」

グラジオ「ビーストを倒すためだけに存在しているヌルを放っておくことはできなかった……自分を見ているみたいでな。それで2年前、オレはヌルを連れてここを出て行った」

ハウ「それじゃーグラジオってここの人だったのー?」

グラジオ「……そうだ」

ウゴッ! ウグァァァァッ!

3人「!?」

ハウ「今度はなにー?」




659: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/08(木) 21:37:47.80 ID:gKH7a9Ln0

【おまけ】

ハウ「あのさー気になってることがあるんだー」

しんのすけ「なに?」

ハウ「グラジオってポケモン勝負中、いつも左腕震わせてるよねー。あれなんだろーね?」

しんのすけ「血圧測ってるんじゃない?」

ハウ「違うと思うー。もっとこう、日頃の癖というかそんな感じがするんだよねー」

しんのすけ「お! わかった、手相を見てるとか?」

ハウ「Zポーズのイメトレ?」

しんのすけ「バイブ機能が付いてるとか」

ロトム図鑑「ラーメンの湯切りの練習だろ」

しんのすけ「あ、それだ!」

ハウ「ポケモン勝負してる最中にラーメン作る練習なんてへんなのー」

しんのすけ&ハウ&ロトム図鑑「あはははー!!」

グラジオ「ンなわけあるか! お前らオレをなんだと思っているんだ……!!」ビキッ




661: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:03:04.59 ID:gw+EmeqQ0

ウィーン

ひろし「しんのすけ! ハウくん! 無事か!?」

ビッケ「ぼっちゃま……」

グラジオ「ビッケ……!?」

しんのすけ「ビッケおねいさーん!」

ひろし「俺は無視かよっ!」

ハウ「おじさん、助けに来てくれたのー?」

ひろし「ああ、お前たちが地下のラボに閉じ込められたって聞いて、ビッケさんと一緒に降りてきたんだ」

ビッケ「みなさんのポケモンです。職員の方から取り戻しました」

しんのすけ「おおっ、ありがとー!」

ハウ「おじさんー。なんで職員の人たち、あんなに変わってしまったのー? 前来た時は、みんな親切にしてくれたのに」

ひろし「俺にもわからないんだ。ただ、代表と支部長から『誰ひとりとしてここを通させるな』って放送が入ったら、みんな目の色を変えて警備に乗り出したんだ」

ひろし「それで俺も保護区の警備に当たっていたら、お前らが捕まったことが伝わってな。事情を知っているビッケさんと一緒にここに来たんだ」




662: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:04:16.85 ID:gw+EmeqQ0

ビッケ「……ひろしさんは、もともとフタバカンパニーから転勤してきたばかりですので、こちらの内情についてまだご理解されていないからでしょうね」

ひろし「内情って?」

ビッケ「我々エーテル財団は、代表の意志に逆らわないように、金銭や人質、脅迫など、強行的な手段を取ってでも命令に従わせるときもあります。これらをしてでも命令するケースは今回くらいで滅多にありませんが……」

ハウ「そうだったのかー……」

しんのすけ「ま、とーちゃんがまたおかしくなったら、靴の臭いを嗅がせますから」

ひろし「はは、分かったことを言うなよ」

ハウ「においー?」

ひろし「そういうお前たちだって、なんでこんなところに来たんだ? 今ここが危ないところだって、外から見てもわかるはずだろ?」

ハウ「実はこういう事情があってー……」

〜ハウ説明中〜

ひろし「コスモッグ……ウルトラビーストに、リーリエ」

ひろし「つまり、しんのすけたちの友達のリーリエって子が連れていたコスモッグを、財団が取り返して、その能力でウルトラビーストを呼び出すのを、しんのすけ達は止めに来た……ってことか?」

グラジオ「……そういうことだ」

しんのすけ「オラたち、リーリエちゃんもほしぐもちゃんもお助けしに来たんだ!」




663: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:05:52.60 ID:gw+EmeqQ0

ひろし「……本当なら、親として大人として、お前たちを止めるべきなんだろうな」

ビッケ「ひろしさん。しんのすけさんもハウさんも、顔を見られている以上遅かれ早かれ、いずれエーテル財団とスカル団に狙われます。なので、まずは今回の命令を下している代表を止めることが最善と思われます……」

ひろし「……わかった! とーちゃんも手伝ってやる! 世界の危機なんてどうでもいいけど、息子を危ない目に遭わせるわけにはいかないしな」

しんのすけ「おおっ、とーちゃんも加われば、フンバリキだね!」

ひろし「それを言うなら、百人力、だろ?」

ハウ「おじさん、ポケモン持ってないのに戦えるのー?」

ひろし「大丈夫だ、おじさんはポケモンを持ってないけど、代わりに武器になるものはある。それでお前たちをサポートするさ」

グラジオ「リーリエのこと、なにか知っているか?」

ビッケ「恐らく……代表のところかと」

グラジオ「なら、会いにいく。それだけの話だ」

ハウ「代表ってルザミーネさんだよねー。いい人だから、話をきいてくれるよー」

しんのすけ「そーそー、オラなんて素直でいい子だから、きっと止めてくれるって」

グラジオ「興味のない相手になら、優しくふるまえるだろうさ……」




664: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:08:14.53 ID:gw+EmeqQ0

ビッケ「ただ、代表の御自宅へ向かうための扉はカギがかかっていますから……」

グラジオ「関係ないね」

ひろし「あの扉のカギか……。おそらくだが、支部長ならなにか知ってるかもしれないな」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんも一緒かなー?」

ビッケ「支部長なら、1階におられます。どうかお気をつけて……」

しんのすけ「よーし! じゃあ3人はリーリエちゃんを追って! オラはビッケおねいさんとコーヒーでも!」

ひろし「お前も来るの!」

ハウ「こんな時でもしんのすけってブレないねー」

グラジオ「頭痛くなってきた……」

ウィーン
ドタドタドタッ!

ビッケ(みなさん……グラジオさまの事、よろしくお願いします……。思いつめると、後先考えずポケモンを連れだすところとか、おふたり、似ておられますから……)




665: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:08:58.56 ID:gw+EmeqQ0

エーテルパラダイス地下一階 エレベーター前

ひろし「くそー……さっきのおかげで、警備が厳重になっているな」

グラジオ「このまま通り抜けるのは、不可能か……」

しんのすけ「オラにいい考えがあるゾ!」

ハウ「なにー?」

しんのすけ「とーちゃん以外、みんなこれ着ればいいんだよ!」バサッ

ひろし「そうか、その手があったか!」

ハウ「エー! それ着るのー?」

グラジオ「俺はそんなもの着ないぞ……!」

しんのすけ「じゃあオラととーちゃんとハウくんで、リーリエちゃんに会いにいくもん。クジラくんはここでじっとしていればー?」

グラジオ「クッ……!」ピクピク

ハウ「グラジオー仕方ないってー。他に方法がないんだもん」

グラジオ「ハァ……憎いヤツだ」

しんのすけ「それほどでも〜」

ひろし「褒めてないって……」




666: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:09:54.53 ID:gw+EmeqQ0

ひろし「すいませ〜ん、エレベーター使ってもいいですか?」

職員L「ん? そのポケモンは?」

ひろし「あ、あぁ、これから保護区に連れて行くポケモンたちですよ。ほら、さっきも侵入者がいたでしょ? 戦闘に巻き込まれないために保護区に避難させようと……」

ルガルガン(夜)?「…………」

ピカチュウ?「ぴっかぁ!(裏声)」

カプ・コケコ?「コイケェーエイコー!」

職員L「この……ポケモンたちが?」

ひろし「は、はい」




667: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:12:17.53 ID:gw+EmeqQ0

職員L「この……ポケモンたちが?」

ひろし「は、はい」

職員L「なんかピカチュウが普通のサイズより頭身が高く見えるけど……」

ひろし「えっと、突然変異です。色違いと似たようなものですよ」

職員L「……ちょっと待て、じゃあなんでカプ・コケコがこんなところにいるの?! コイツメレメレ島の守り神だろ!?」

ひろし「えーっと、それが……」

カプ・コケコ?「オラたちーバカンス中ーでしてー!」

ひろし「そうそう、旅行中らしいんですよ」

職員L「オマエラあやしい! オマエのようなしゃべるカプ・コケコと頭身が高いピカチュウがいるか!」

ルガルガン?「……!」

ピカチュウ?「ピカァ!?(裏声)」

ダッ

カプ・コケコ?「カプ・カンチョー!」

ズ ボ ッ !

職員L「あおおおおーっ!!」ビクビク




668: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:13:22.25 ID:gw+EmeqQ0

ひろし「よし、今のうちだ!」

カプ・コケコ?「よっしゃー!」

ルガルガン?「なにしてやがる、オレ……」

ピカチュウ?「でもちょっと面白かったー」

ルガルガン?「……だいたい、カプ・コケコに変装なんて無理がある」

カプ・コケコ?「オラのコスプレに不可能はない!」

ルガルガン?「そうじゃない! 不自然すぎると言っている!」

ピカチュウ?「まぁ今更だけどねー」




669: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:14:30.85 ID:gw+EmeqQ0

エーテルパラダイス 1階 扉前

グラジオ「ザオボー……!」

ザオボー「おやおや……下でおねんねしていればいいものを」

しんのすけ「よ! 副課長!」

ザオボー「支部長です! なんでさっきよりランクが下がっているんですか!」

ザオボー「ひろしさん……あなたは確か、保護区の警備を任せていたはずですが。なぜお子様たちを連れているのですか? まさか、我々に逆らうなんて言うんじゃありませんよね」

ひろし「俺の子供のポケモンを取り上げて、ラボに閉じ込めるやつらを信用できるかよ」

ザオボー「侵入してきたのはそちらのお子様たちでしょうに。いいのですか? フタバカンパニーから異動してきたあなたが、財団の方針に口出しできる立場ではないのですよ?」

ザオボー「そうですねぇ、そこのお子様たちを説得して、さっきのラボに戻して頂ければ今回のことは代表に報告しないでおきましょう。いかがですか? 慈悲深い支部長の取引ですよ?」

ひろし「支部長、俺が家族をお前たちに売る男に見えると思ったら大間違いだ」

グラジオ「……」

ザオボー「……」ヤレヤレ

しんのすけ「ま、とーちゃんの甲斐性じゃヒラか係長止まりだもんね」

ひろし「うるせーよ! せっかくかっこよく言ったのに……」




670: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:15:35.15 ID:gw+EmeqQ0

ハウ「ザオボーさん、奥の扉のカギ持ってるのー?」

ザオボー「ええ! もちろんですとも。カギというより、パスワードですが」

ハウ「だったらー隠れていたら、先に進まれることもないのにー」

ザオボー「!?」

しんのすけ「そうだよねー。子供でも分かることなのに、おバカさんだなぁ」

ザオボー「ええい! こうなったら、人呼んでエーテルパラダイス最後の砦! 支部長ザオボー! その力をとくとお見せしましょう! ええ! マルチバトルでお相手しましょう!」

グラジオ「時間がない、しんのすけ! オレを助けろ! ハウは誰かが乱入してこないように周囲を見張れ!」

ハウ「おーし!」

しんのすけ「めんどくさいけど、行きますか」スッ

エーテル支部長の ザオボーが
勝負を しかけてきた!




671: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:16:21.91 ID:gw+EmeqQ0

ザオボー「行きなさい! スリープ! スリーパー!」ヒョイッ

スリープ「スリィィプ!」ポンッ

スリーパー「スリィィィパァー!」ポンッ

しんのすけ「カザマくん、レッツラゴー!」ヒョイ

グラジオ「深緑の射手と並び立ち、供に愚鈍なる力をねじ伏せろ――ヌル!」ヒョイ

ジュナイパー『早くケリを付けよう! しんのすけ!』ポンッ

ヌル「オオォォッ!」ポンッ

グラジオ「ヌル! スリープにシザークロス!」

ヌル「オオォォッ!」ダッ!

しんのすけ「それじゃ早速Zワザ行っちゃいま〜す」

バッ バッ ブリブリブリブリ!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

シ ャ ド ー ア ロ ー ズ ス ト ラ イ ク !




672: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:17:02.21 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

ジュナイパー『行くぞッ!』バサッ

カザマは真上に飛翔すると、周囲に無数の矢羽根を扇形に並べた。そして矢羽根と供にスリーパーへ急降下する!
そしてスリーパーに直接攻撃したと同時に無数の矢羽根がスリーパーや周囲に突き刺さり、黒紫の爆発を引き起こした!

スリーパー「スリィィパァァ!!」ドサッ ゴロゴロ……

ヌル「オオオォッ!!」

ザンザンッ!

スリープ「スリィィィプ!?」

フラッ ドサッ

ひろし「すげぇ……秒殺だ!」

ハウ「よーし! ナイスバトルだよー二人ともー!」ピョンピョン

ザオボー「あ、あああ、ありえないでしょう? お子さまに追い詰められるなんて!? しかも何もできずにっ」

グラジオ「助けあう、か……悪くないな」

しんのすけ「オラとクジラくんのハートとハートが重なり合った結果なのねぇん」クネクネ

グラジオ「その気色悪い言い方、やめろ」




673: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:17:46.90 ID:gw+EmeqQ0

ハウ「おれたちーリーリエ助けたいから、もう行ってもいいよねー!」ニコニコ

グラジオ「ザオボーともあろうお人なら、用件、わかっていますよね」

ザオボー「クッ……皮肉が言えるほど、世間にもまれましたか」

ザオボー「ですが、パスワードを教える気はありませんよ。なにせ私は、エーテル財団最後の砦! 支部長ザオボーですから!」

ハウ「あー! 勝負に勝ったのにきったなーい!」

ひろし「じゃあ、その最後の砦とやらの強さ、試してみるか」ズイッ

ひろし「しんのすけ、ハウくん、グラジオくん、そいつの手足を抑えてくれ」

しんのすけ「もうしてるよー」ガシッ

ハウ「オッケー!」ガシッ

グラジオ「…………」ガシッ

ザオボー「な、なにをする気ですか? ぼぼぼ暴力ですか? そんなことで私が屈すると思っているのですか?」




675: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:18:33.88 ID:gw+EmeqQ0

ひろし「そんなものを子供に見せるわけにいかないだろ。その代わり、ある意味暴力よりきついことをするけどな」ズルッ

ザオボー「なぜ靴を脱ぐんですか? ちょっとそんなもの近づけないでください臭いますからやめてくださいホントに!」ガタガタ

ツーーーーン

ザオボー「ウグッ!!」

グラジオ「……!?」ビクッ

ハウ「なんかくさいー!」ウルッ

しんのすけ「出た! とーちゃんの靴下攻撃!」

ザオボー「オオオオッ! オッ!! オオオオォォォ!!!」ジタバタジタバタ

ひろし「どうだ? 話してくれるか? 支部長」ツーン

ザオボー「話します! 話しますからもうやめて……ウェップ」

グラジオ(なんて臭いだ……そこらの毒タイプの放つ臭いとは比べ物にならない。ザオボーはこれを間近で受けているのか)

ザオボー(だからお子様と親バカは好きになれないんです……)ピクピク




676: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:25:46.92 ID:gw+EmeqQ0

エーテルパラダイス1階 ルザミーネの屋敷前広場

グラジオ「一気に行くぞ、ヌル……!」ダッ

ヌル「オォォォッ!!」ダッ

スカル団したっぱI「こいつらを止めろ!」

したっぱJ「グズマさんのお手を煩わせるな!」

ハウ「わー! スカル団のみなさん、いっぱいいるよー! 本当にスカル団にお仕事頼んでたんだー! すごいショックー!」

しんのすけ「エーテル財団も下着ドロボーだったのか!」

ひろし「なんでだよっ!」

ハウ「考えるのはあとだよねー! しんのすけ! スカル団、やっつけるよー!!」

しんのすけ「おっしゃー!」

ひろし「オレも靴の臭いでサポートするぜ!」バッ




677: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:26:18.16 ID:gw+EmeqQ0

したっぱI「行け、ラッタ!」

したっぱJ「あいつらを倒せ、ゴルバット!」

したっぱK「ヤドラン! ゴーッ!」

ラッタ「シャーッ!」ポンッ

ゴルバット「ゴルーッ!」ポンッ

ヤドラン「ヤン……」ポンッ

ハウ「いくよーガオガエン!」ヒョイッ

ガオガエン「ガルルルッ!」

しんのすけ「ネネちゃん! レッツラゴー!」

ヌイコグマ『どこからでもかかってきなさいよ!』




678: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:27:03.92 ID:gw+EmeqQ0

グラジオ「グズマ……!」

グズマ「グラジオ、ここまで来たってことはよ、生みの親に逆らうつもりってことだな?」ニヤッ

グラジオ「ああ、親が間違っていることをしてたら、逆らってでも止める!」

グズマ「ハッ、反抗期ってやつか。おまえのことは、ずいぶん気に入ってたんだがよ。この親不孝者が!」

グズマ「お前のその性根、ブッ壊してやらあ!」

グラジオ「孤独と戦ってきた日々で鍛えた力、ぶつける!」

グズマ「破壊という言葉が人の形をしているのが、このオレさまグズマだぜえ!」




679: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:28:55.23 ID:gw+EmeqQ0

ハウ「ガオガエン! DDラリアットー!」

ガオガエン「ガオォォッ!!」ギュルルルン!

バキッ!

ヤドラン「ヤン……」

しんのすけ「ピッピ人形を殴るように打ち込めー!」

ヌイコグマ『ふんっ!』ブンッ

ドズムッ!

ラッタ「シャッ!?」

ゴルバット「ゴルルッ!!」バサバサッ

ひろし「食らえっ!」バッ

ツーーン!

ゴルバット「ゴ、ゴルッ!?」ピクッ

したっぱたち「ひっ! く、クサッ!」フラッ

バタバタッ!




680: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:29:48.93 ID:gw+EmeqQ0

ひろし「フッ、この臭いに勝てる奴などいるものか」ハキハキ

しんのすけ「」

ハウ「」

ひろし「……お前ら嗅いでねえだろ! わざとらしく気を失うな!」

したっぱL「あのオヤジが一番厄介だな! おい、あのオヤジをやれ!」

ひろし「しんのすけ! ハウくん! ここは俺が引き受ける! お前らは早く代表のところへ行け!」

しんのすけ「とーちゃんは?」

ひろし「後で行くぜ! とーちゃんを信じろ、しんのすけ!」

しんのすけ「……とーちゃんはいつか、課長になれるよ!」ダッ

ひろし「課長どまりかよ!」

ハウ「おれは残るー。おじさん、ポケモン持ってないでしょー? おれが手伝ってあげるー!」

ひろし「ハウくん……! よし、臭いに巻き込まれないよう気をつけろよ!」

ハウ「うんー!」




681: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 20:32:32.16 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「ほっほーい、クジラくーん!」

グラジオ「クッ……強くなってない。孤独と戦ってきた日々、まるでムダだったというのか……」ガクッ

ヌル「オ、オオ……」ピクピク

しんのすけ「クジラくん、ヌルヌルくん、せーり痛?」

グラジオ「……ホントにそう見えるなら眼科行けっ!」

グズマ「ブッ壊しても、ブッ壊しても、手を緩めなくて嫌われるグズマ様が、ここにいるぜ」

しんのすけ「よ! くさやのおじさん」

グズマ「グズマだ! そこのおぼっちゃんは、オレさまが壊してやったよ。家を飛びだし……強くなりたいって、スカル団に来たりしてよ。それなりに気に入ってたがよ……。生みの親に逆らうなんて、親不孝にもほどがある!」

しんのすけ「えっ? クジラくんとくさやのおじさんって親子なの?! ってことはクジラくんがお父さん?」

グズマ「ちげぇよ! バカかお前は!」

グラジオ「勘違いするにしても逆だ……!」

しんのすけ「ほーほー」

グズマ「そんで、次はお前をブッ壊す番だ。いつまでもチョロチョロまとわりつく、目障りなじゃがいも小僧が!」

グズマ「お前のじゃがいも頭ブッ壊して脳みそストローでチューチューすすってやるぜクソボーズ!!」




682: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:05:41.19 ID:gw+EmeqQ0

スカル団ボスの グズマが
勝負を しかけてきた!

グズマ「オラァ行けっ! グソクムシャ!」ヒョイッ

グソクムシャ「ズモォォォッ!!」ポンッ!

しんのすけ「…………」

――グソクムシャ「ズモォォォッ!!」ドスドスドス!

――しんのすけ! であいがしらは出した瞬間のみだが、必ず先制できる技だ! グソクムシャの得意技だよ!

しんのすけ「ボーちゃん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ミミッキュ『ボッ!』ポンッ!

グズマ「挨拶がわりにであいがしらをブチかませ!」

グソクムシャ「ズモォォォッ!!」ドスドスドス!

ドゴッ!

ミミッキュ『ボ! 早い!』カクン

しんのすけ「ボーちゃん、今だ!」

ミミッキュ『オッケイ』バチチチッ!

グソクムシャ「ググッ!?」ビリビリ




683: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:07:23.95 ID:gw+EmeqQ0

グズマ「こいつ……麻痺にしやがったか」

ミミッキュ『ボーッ!』ジャキンッ!

グソクムシャ「グモッ!?」ザクッ!

ミミッキュ『もう一度!』ジャキン!

グズマ「今だ! ふいう――」

しんのすけ「ボーちゃん、一旦戻ったほうがいいよー!」

ミミッキュ『ボ! 分かった』サッ

グズマ「チッ……ふいうちを読んだな」

グズマ「グソクムシャ! いったん戻りな!」シュンッ!

ミミッキュ『ポケモンを取り換えた……?』

しんのすけ「ワッハッハッハッ、ボーちゃんに恐れをなして逃げたか!」

グズマ「ハッ――行きな! アリアドス!」ヒョイッ

アリアドス「シャーーッ!!」ポンッ

グズマ「アリアドス、どくのいとだ!」

アリアドス「シャーッ!!」ブシュッ




684: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:08:18.16 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「あっ! ネネちゃんみたいに図体がおっきいと抜け出せないから気を付けて!」

ヌイコグマ(ボール)『どういう意味よ!』

ミミッキュ『ボーッ!』ジャキンッ

ザクザクザクッ!

どくのいとをシャドークローで切り裂いた瞬間、ボーちゃんの背後にアリアドスが現れた!

グズマ「クロスポイズンだ!」

アリアドス「シャッ!!」ブンッ

ザクザクッ!

ミミッキュ『うっ……!』ブルッ

しんのすけ「ボーちゃん、大丈夫?」

ミミッキュ『たぶん、毒を受けたかも。これから光の壁を張って、アリアドスにのろいをかけてくる』

しんのすけ「のろい?」

ミミッキュ『しんちゃんは、次のポケモンを出す準備しといて』

しんのすけ「ほいっ」コクン




685: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:09:30.43 ID:gw+EmeqQ0

ミミッキュ『ボーッ!』ピカー!

グズマ「あん? 光の壁か? 面倒なことしやがる。アリアドス! かげうちだ!」

アリアドス「シャーッ……」ブゥゥン

ミミッキュ『ボ!?』ドカドカッ

ボーちゃんの影からアリアドスが現れて、攻撃を加える。
しかし、振り向きざまにボーちゃんの目が妖しく輝く!

ミミッキュ『……ボ!』ギンッ!

アリアドス「シャ……!?」ドクン!

グズマ「ん……?!」

ミミッキュ『しんちゃん……交代』ハァハァ

しんのすけ「ボーちゃん、ごくろーさん」シュンッ




686: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:10:35.46 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「マサオくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ヨワシ(群)『うっしゃあ! ヤローども、行くぜい!』ポンッ

グズマ「あん時のヨワシ……。さっきのミミッキュといい、バカなわりに面倒なの連れてやがる」

しんのすけ「マサオくん、思いっきり行っちゃえー!」

ヨワシ『おうっ! ウラウラのときはほとんどだらしねぇところ見せちまったが、汚名返上だぜ! ファイヤーッ!』ブシャーッ

マサオの口から勢いよくみずでっぽうが放たれる。

アリアドス「シャッ?!」ドドドッ!

グズマ「アリアドス! もう一度どくのいとだ!」

アリアドス「シ、シャーッ!!」ブシュッ

グズマ「そんなでけぇ図体じゃ避けようもねえだろうよ!」

しんのすけ「押し返しちゃえ!」

ヨワシ『やらいでかっ!』バシュッ!

マサオのみずでっぽうと、アリアドスのどくのいとが互いに迫っていく!

アリアドス「シャアッ……!」ズドドッ!




687: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:11:34.37 ID:gw+EmeqQ0

ヨワシ『うっ……糸が!』

マサオにどくのいとが締め付けられたものの、アリアドスの体力も限界を迎えた。

アリアドス「シ……シャッ」ガクッ

グズマ「おうおう、ヤツはどくに出来たみたいだな。よくやったぜ、アリアドス」シュン

ヨワシ『……このくらい!』ググッ

しんのすけ「ちょっとずつヨワシくんが逃げちゃってるけどね」

ジュナイパー(ボール)『やっぱり、でかさが仇になってる時があるね』

しんのすけ「群れなんだから、バラバラになれないの?」

ヨワシ『バラバラ?』

ジュナイパー『なるほどね! 群れを一旦散り散りにさせて技を回避したあと、もう一回戻るんだよ!』

ヨワシ『……考えてみるぜ。すぐにできることじゃねぇけどよ』

グズマ「カイロス、出てこいやぁ!」ヒョイッ

カイロス「カイロォォッ!」ポンッ

しんのすけ「おおっ、新手か!」

ヨワシ『誰が来ようが関係ねぇ! ぶっ飛ばしてやるぜぇ!』ブンッ




688: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:13:20.46 ID:gw+EmeqQ0

マサオは全身を一回転して尾ひれ(の形に群れたヨワシ)をカイロスに向けて叩きつける!

カイロス「カイッ!」メキッ!

マサオのアクアテールを食らって、地面にめり込んだものの、カイロスは尾ひれを挟んだ!

グズマ「よーし! そのままやまあらしだ!」

カイロス「ロォォォッ!!!」グワァァ

ヨワシ『な、なにっ!?』ズズズ

しんのすけ「おーっすげー! マサオくん持ち上げてる!」

ジュナイパー(ボール)『関心してる場合かよ!』

カイロス「ォォッ!!」ブゥンッ

ズシンッ!

ヨワシ『うわぁっ!』バララーッ

ヨワシ(単)『ううっ……』




689: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:14:07.11 ID:gw+EmeqQ0

グズマ「へっ、群れが散ったみてえだな。所詮、群れのないヨワシなんて文字通りの雑魚だよ。ぶっ壊す価値もねぇ。とっとと引っ込めな」

しんのすけ「マサオくんは雑魚なんかじゃないもん!」

ヨワシ『し、しんちゃん……』

しんのすけ「ところで雑魚ってどういう意味だっけ?」

ヨワシ「」ズルッ

グズマ「……おまえのバカなやりとりに付き合うつもりはねぇよ。カイロス、かわらわりで止めさしちまえ!」

カイロス「カイッ!」ドタドタッ

ヨワシ『ひっ、ひいいっ……!』ビクビク

カイロス「ロオオオッ!」ブンッ!

しんのすけ「マサオくん!」

ヨワシ『――ッ!』スゥゥゥッ

ブシャアアアアッ!

カイロス「!?」ドドドドッ




690: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:15:07.71 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「おー! やるじゃん」

ヨワシ『ハァハァハァ……』

グズマ「今のはハイドロポンプか? しぶてぇヤツだ! とっととやっちまえ!」

カイロス「ロォォッ!」ブンッ!

ヨワシ『うわぁぁっ!』ドカッ

ドサッ

ヨワシ『し、しんちゃん……も、限界だよ……』ピクピク

しんのすけ「ほい、マサオくん頑張りましたな」シュンッ

しんのすけ「じゃあ次カザマくん――」

ヌイコグマ(ボール)『ちょっと待って、あたしが出ていい? あのグソクムシャにリベンジしたいの』

ジュナイパー(ボール)『えぇ? だったら先に僕がカイロスを倒したほうが――』

ヌイコグマ(ボール)『いいでしょ? カザマくんはアセロラさんの試練で出番もらったんだし』

ジュナイパー(ボール)『わ、わかったよ……』

しんのすけ「じゃあネネちゃん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ヌイコグマ『今度こそあいつにリベンジしてやるわっ! とっととカイロスをやっつけちゃいましょ』ポンッ




691: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:16:51.55 ID:gw+EmeqQ0

グズマ「あのヌイコグマか。さっきの奴らと比べりゃ大したことねぇ相手だ。カイロス、もう一度かわらわりだ!」

カイロス「カイッ!」ブンッ!

ヌイコグマ『あんたなんかに用はないのよ! とっとと失せなさい!』ブンッ!

ググググッ

ヌイコグマ『ふぬぬぬっ……!』ググッ

カイロス「ロォォォッ」ググッ

ネネの腕とカイロスのハサミがつばぜり合いをするようにぶつかりあう!
しかし、先に動いたのはネネだった!

ヌイコグマ『ふんっ!』ガシッ

カイロス「カイッ!?」

ヌイコグマ『おぉぉりゃぁぁっ!』ブゥンブゥン

しんのすけ「久しぶりに見た、ネネちゃんのぶんまわし……」

ヌイコグマ『ふんっ!』ブンッ!

ヌイコグマに投げ飛ばされたカイロスは、壁に激突する!

ズズンッ!!

カイロス「ロォォッ……」ガクッ




692: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:18:05.61 ID:gw+EmeqQ0

グズマ「ケッ……相変わらずの怪力だ。カイロス、戻んな」シュンッ

グズマ「後はお前だけだ! グソクムシャ!」ヒョイッ

グソクムシャ「ズモォォォ……ッ」ポンッ!

ヌイコグマ「やっと出てきたわね。マリエ庭園でのお返し、たっぷりすr」

グズマ「であいがしらだ!」

グソクムシャ「ズモォォォッ!!」ドスドスドス!

ドカッ!

ヌイコグマ『……っと! そう何度もさせないわよっ』グググッ

グソクムシャ「ズモォォ!」

ヌイコグマ『あーら、最初にやった時よりずいぶん動きが遅いじゃない』ニヤッ

しんのすけ「ボーちゃんがまひまひにさせましたからー」

ヌイコグマ『まぁ、それなら今度、リアルおままごとでいい役をやらせなきゃね』

ミミッキュ(素直に喜べない……)




693: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:20:17.92 ID:gw+EmeqQ0

グズマ「グソクムシャ! シェルブレードだ!」

グソクムシャ「ズモォォッ!」ブンッ!

振り下ろされるシェルブレードに対して、すかさずネネは横へ回避するとグソクムシャの腹に向けて拳を突っ込む!

ヌイコグマ『ネネ・パーンチッ!!(カウンター)』ブンッ

グソクムシャ「ズモッ!?」ドスンッ!

ヌイコグマ『そしてネネ・タックル!(とっしん)』ドンッ!

グソクムシャ「ズモォッ!」

しんのすけ「そろそろ避けたほうがいいよー」

ヌイコグマ『まだいけるでしょ! これでとどめよっ! ネネ・パーン……』

グソクムシャ「ズモォッ!」ブンッ

ドンッ!

ヌイコグマ『きゃっ!』フラッ

しんのすけ「あーん、だから戻ったほうがいいって言ったのに」

グズマ「歴史は繰り返すってな!」




694: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:21:11.04 ID:gw+EmeqQ0

グズマ「調子に乗ってると、そうやって不意打ちされてブッ壊れるキッカケになるのさ。そこのお坊ちゃんのようにな!」

グラジオ「くっ……!」

グズマ「こっから一気にブッ壊してやるぜぇ! グソクムシャ! シェルブレード!」

グソクムシャ「ズモッ!」ブンッ!

ヌイコグマ『痛いっ!』ザンッ!

グズマ「そらそらァ! どんどん行くぜぇ! グソクムシャ、アクアジェットだ!」

グソクムシャ「ズモォォォォッ!!」ドドドドッ!

ヌイコグマ『ううっ!』ドンッ

ジュナイパー(ボール)『ネネちゃん! ライチさんとの戦いでしたように、一度攻撃を我慢して耐えて一気に攻めるんだ!』

ヌイコグマ『わかって……るわよ!』ググッ

グズマ「もう一度シェルブレード!」

グソクムシャ「ズモォォッ!」ブンッ!

ヌイコグマ『く、ううっ!』ザシュッ

ヌイコグマ『はぁ……はぁ……!』




695: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:21:46.42 ID:gw+EmeqQ0

グズマ「まさに虫の息ってな! そろそろ、ブッ壊すとするか」

しんのすけ「ネネちゃん、また負けちゃうよ? 悔しくないの?」

ヌイコグマ『悔しいに決まってるでしょ! 同じ相手に負けちゃうなんて、そんなのイヤッ!』

しんのすけ「じゃあ、今思いっきり行っちゃえ!」

ヌイコグマ『うんっ!』ダッ!

ドドドドド!!

ヌイコグマ『うおおおおっ!』

咆哮とともに、今までがまんして溜めてきたエネルギーを解放した、その時!

カッ!

グズマ「なにっ!?」

しんのすけ「ネネちゃんも光った!」




696: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:24:25.67 ID:gw+EmeqQ0

ジュナイパー(ボール)『進化だよ! ネネちゃんが進化するんだ!』

まっすぐグソクムシャに突進しながら、ネネの身体がどんどん巨大化していく。
女の子が抱きかかえられるぬいぐるみから、しんのすけはおろか、グズマでさえ見上げるほどの巨躯へと変わってゆく!

ズズズズ!!

グズマ「グソクムシャ! アクアジェットで止めろ!」

グソクムシャ「ズモォォッ!!」ドドドッ!

ドンッ!

グソクムシャは進化を阻止しようとネネに攻撃を仕掛けようとするが、先ほどのネネとは比べ物にならない力で、アクアジェットを食い止められた。

???「…………」ググッ

グソクムシャ「ズモ……!?」

???『おりゃああああっ!!』ゴウッ!

バキッ!

グソクムシャ「ズモォォォッ!?」グワッ!




697: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:25:09.80 ID:gw+EmeqQ0

光に包まれたネネがグソクムシャの下顎にアッパーを食らわせると、彼の身体が一度宙に浮かんだ!
かろうじて着地して体勢を整えるが、進化したネネのパワーに、全員が驚愕していた。

グズマ「なん……だと?」

グラジオ「……!」

しんのすけ「おおーっ! ネネちゃん!」

キテルグマ(ネネちゃん)『あたしを舐めるんじゃないわよ!』

進化の光が払われると、ネネはヌイグルミの姿から一転、ピンクと黒の体表が目に付く着ぐるみのような姿――ごうわんポケモンのキテルグマに変わっていた。

しんのすけ「ネネちゃんずいぶん太りましたなー大きくなったゾ」

キテルグマ『あ゛あ゛? 誰が太ったですってぇ?!』ドスドスッ

しんのすけ「おわわっ! なんでもないなんでもない!」

グズマ「なんて奴だ。また進化させやがっただと……」

グソクムシャ「ズモ……ォォッ!」ユラッ

しんのすけ&キテルグマ「!」




698: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:26:53.82 ID:gw+EmeqQ0

キテルグマ『しんちゃん! Zワザで決めちゃいましょ!』

しんのすけ「おうっ!」

バッ! シュッ! ブリッブリッブリッ! 

ピカッ! ゴウッ!!

ネネは Zパワーを 身体に まとった!

ネネが 解き放つ
全力の Zワザ!

ぜ ん り ょ く む そ う げ き れ つ け ん !

キテルグマ『オラオラオラオラオラオラオラオラ!!』

グソクムシ「グッ、グモッ!?」

ゼンリョクのネネが放つ無数の拳がグソクムシャを襲う!

ドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!

キテルグマ『オラァッ!』バキッ!




699: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:28:06.24 ID:gw+EmeqQ0

グソクムシャ「グモォォッ!!」

フィニッシュに、キテルグマ自身がオーラを纏って突っ込む!

しんのすけ「ネネちゃん! ファイヤー!」

キテルグマ『おりゃああああっ!』

ドドドドドドド!!!

ドッゴォ!!

グソクムシャ「グモォォォッ!!」

ドサッ ゴロゴロ

グソクムシャ「グ、グモ……」ガクッ

グズマ「グソクムシャ――」

キテルグマ『……ふうっ! ようやくリベンジできたわ』

しんのすけ「まいったか! これがオラたちのゼンリョクだゾ!」

グズマ「…………!」ブルブル

グズマ「グズマァ!! なにやってるんだああ!!」ガクガクッ




700: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:28:42.16 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「おおっ、また騒いでる。くさやのおじさんカルシウム足りないのかな……?」

グズマ「しょうがねえ……通りな!」スッ

しんのすけ「あ、どうもねー」テクテク

グラジオ「しんのすけ……! 後でオレも追いつく! リーリエと母上を頼む!」

しんのすけ「ほいほーい!」

しんのすけ(ん? 母上?)

グズマ(……あのじゃがいも小僧をブッ壊すには! 俺様をブッ壊すほど追い詰め、自分自身を強くしないとな!!)ガンッ!




701: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:31:08.56 ID:gw+EmeqQ0

ルザミーネの屋敷 屋内

ウィーン!

しんのすけ「ほっほーい! リーリエちゃん生きてる?」

リーリエ&ルザミーネ「……!」

しんのすけ「あ、ルザミーネのおねいさん、やっほ〜!」フリフリ

リーリエ「ウソ……です。しんちゃんが、助けに来てくださるなんて……」

しんのすけ「なんか文句ある?」

リーリエ「そ、そういうわけじゃないですけど……」

ルザミーネ「ふうん、知り合いなの。しんのすけ君のような素直で可愛いコと、あなたが仲良くしてるの。わたくし、がっかりです」

しんのすけ「そうかっかしないでおねいさん。オラとリーリエちゃんの仲を嫉妬するのはわかりますけど、別に恋人じゃありませんから……」

リーリエ「かあさまの許しがなくても! わたしはコスモッグを助けます!!」ムシ

ルザミーネ「あなた……よく分からないことを言うのね。だってわたくしには、娘も息子もいないのよ?」

ルザミーネ「わたくしの愛を受け入れずに、いなくなる子供たちなんて!」ギロリ!

リーリエ「……!」

しんのすけ「え? え?」




702: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:32:47.70 ID:gw+EmeqQ0

リーリエ「……!」

しんのすけ「え? え?」

ルザミーネ「それにリーリエ、あなたになにかできて? 親を説得できない! トレーナーとしての強さもない! やったことと言えば、人の実験材料を黙って持ち出したことぐらい」

しんのすけ「あと、方向音痴だったり寄り道して買い物したり」

リーリエ「しんちゃん、今は黙っててください……!」

ルザミーネ「美しさが足りていないのよ……。まあ、いいとしましょう! せっかくですから、ビーストちゃんを招くところ、ご覧なさい」

しんのすけ「ビーストちゃん……?」

リーリエ「ワガママではありません。お願いなのです……! かあさま! ビーストのためにコスモッグを犠牲にしないで!」

リーリエ「ウルトラホールを開ければ……! コスモッグ……死んじゃう……!」

ルザミーネ「そうよね、死んじゃうかも。だって、コスモッグの能力を無理やり使っちゃうもの!」コツコツ

しんのすけ「……!」ピクッ!




703: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:33:31.35 ID:gw+EmeqQ0

スウッ

ルザミーネ「あなたがわたくしの子供なら、少しは考えてあげたかも……なんてね!」ニイッ!

ブゥン

しんのすけ「消えちゃった……」

リーリエ「……しんちゃん、来てくださってありがとうございます」

しんのすけ「まったく、オラがいないとダメなんだから」

リーリエ「そう……ですね。なのにわたし……ワガママしか言えなくて……」

しんのすけ「ほしぐもちゃん、危ないの?」

リーリエ「……はい」

リーリエ「お願いです……ほしぐもちゃんを……! ほしぐもちゃんを助けてくださいッ!」

しんのすけ「よーし、じゃあ行きますか!」

リーリエ「はい! あのワープパネルで追いましょう!」




704: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:34:26.71 ID:gw+EmeqQ0

ルザミーネの屋敷 秘密の地下室

しんのすけ達がルザミーネを追ってワープすると、真っ白な部屋へたどり着いた。

しんのすけ「なにあれ? ポケモン?」キョロキョロ

リーリエ「えぇ……なんですか……?」キョロキョロ

しんのすけ&リーリエ「!」

ルザミーネ「はやくこちらにいらっしゃい」ニヤニヤ

しんのすけ「あれなーに?」

ルザミーネ「あら、しんのすけ君、わたくしのコレクションに興味があるのかしら」

しんのすけ「こねくしょん?」

ルザミーネ「これはわたくしの愛する子供たち……。ポケモンを永遠に飾るの」

リーリエ「そんな……!」

凍ったピカチュウ「」

凍ったヤドン「」

凍ったナマコブシ「」

しんのすけ「みんな凍ってる……」




705: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:35:12.97 ID:gw+EmeqQ0

ルザミーネ「しんのすけ君も、ここのコレクションに加えようかしら?」

しんのすけ「えっ……オラ、いい」ビクッ

ルザミーネ「そう、残念……」

リーリエ「かあさまッ!」

ルザミーネ「まぁいいわ。ねぇしんのすけ君、以前保護区に来たとき、ビーストちゃんと戦ったでしょう? あの時、あなたはビーストちゃんがどんなふうに見えたかしら?」

しんのすけ「んっと……オラを見て一目ぼれした!」

ルザミーネ「ふふ……相変わらず、面白いこと言うのね。わたくしには、こちらの世界に来て、戸惑って暴れちゃったように見えたの」

しんのすけ「ほーほー……」

ルザミーネ「だけど、ケースに閉じ込めるのはかわいそうなのよね……。だからアローラで、気ままに暴れてほしいなって思うの」

しんのすけ「かわいそうならなんで自慢の子供は閉じ込めてんの……?」

ひろし&ハウ「しんのすけーっ!」ドタドタッ

グラジオ「リーリエ!」タタタッ

リーリエ「!」

しんのすけ「とーちゃん! ハウくん! クジラくん!」




706: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:36:40.70 ID:gw+EmeqQ0

ハウ「あーリーリエ!! わーよかったー!!」ピョンピョン

ひろし「あの子がリーリエちゃんか。それにしても、この部屋……代表はずいぶんまともじゃねぇな。しんのすけ、大丈夫か?」

しんのすけ「まぁね」

ルザミーネ「あら、ハウくんとひろしさんまでいらしたの? ……ふぅ、グズマもだらしないコ」ヤレヤレ

グラジオ「オレからも頼む。ウルトラホールは開けるな! ビーストを暴れさすとか、ない!」

ルザミーネ「…………」コツコツ

グラジオ「…………」

リーリエ「…………」オロオロ

ルザミーネ「コスモッグを連れだす娘に、タイプ:ヌルを奪った息子……。あれだけ愛情を注いだのに、わたくしは裏切られたのよ? 今更なにを聞くと言うの!」ギロッ!

グラジオ「……!」キッ!

ひろし「なに……?」




707: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:37:35.52 ID:gw+EmeqQ0

ハウ「へえ、娘に息子……」

リーリエ「……」

グラジオ「……」

ハウ「って、えー!! リーリエたち家族なのー!?」

しんのすけ「ハウくん鈍いなぁ」

ハウ「嘘つけーしんのすけも今知ったでしょー!」

ルザミーネ「元家族ね……ハウくん。その人たちは、出ていったのだから」

ひろし「代表……あんたは、本気でそう言ってるのか? 自分の娘と息子だぞ!」

ルザミーネ「なにをおっしゃっているのですか? ひろしさん。親の言うことに従えない子供を、なぜ娘と息子として扱わなければいけませんの?」

ひろし「リーリエちゃんとグラジオくんは、お前の欲を満たす道具だっていうのか?!」

ルザミーネ「ひろしさん……。あなたは聞き分けのいい息子さんを持っているから理解しがたいでしょうね。その子達がわたくしの愛を受けながら身勝手な理由で裏切ったせいで、ここがどれだけの損害を被ったか、どれだけめちゃくちゃになったか分かりますか?」

ひろし「それはお前が子供たちの言葉を聞かなかっただろうが! なんで耳を傾けなかったんだ!」

リーリエ「……」

グラジオ「……ひろし」




708: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:38:46.11 ID:gw+EmeqQ0

ルザミーネ「当然でしょう? この子達は黙ってわたくしの愛を受けて、美しく育っていればそれで良いのですから。わたくしに歯向かうような言葉なんてそんなコト、口を開くことすら許しませんよ」

ひろし「てめぇ、同じ親として許せねぇ……なんてやつだ」ワナワナ

ルザミーネ「というか、そんな下らないこと、どうでもいいの! 財団に残されたコスモッグのガスだけで、ウルトラホールが開いたでしょう?」

ハウ「あの時の揺れかー!」

ルザミーネ「ケージの中のコスモッグをまるごと使えば、ウルトラホールもたくさん……。ふふっ、どれだけのビーストちゃんが来るのかしら?」クルッ

ほしぐもちゃん「ぴゅ……!」

リーリエ「お願い……やめて……。ほしぐもちゃん……力を使うと、動けなくなるの……パラダイスから逃げたあともしばらく……固まっていて……」

リーリエ「力を使いすぎたら、本当に死んじゃいます……!」

しんのすけ「……とーちゃん」ボソッ

ひろし「……ああ」ヌギッ




709: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:41:20.38 ID:gw+EmeqQ0

ルザミーネはリーリエの言葉を無視し、コスモッグの入ったケージを手に持って、しんのすけたちへこれみよがしにぶらさげた。

ルザミーネ「ほら……ウルトラホールを開けるから、おいでなさいビーストちゃ――」

ひろし「しんのすけ! 行けっ!」バッ!

しんのすけ「ほいっ!」ダッ!

ひろしが片方の靴を飛ばすと、走り出したしんのすけが素早くキャッチ。そしてしんのすけは目にも止まらぬスピードで、ルザミーネへ一気に距離を詰めた!

しんのすけ「くらえっ! とーちゃんの靴攻撃!」バッ!

ルザミーネ「!?」

ツーーーン!!

ルザミーネ「ウッ! ゴホッゴホッ!」

パシッ!

しんのすけ「ほしぐもちゃんいただき!」ダッ!

グラジオ「!」

リーリエ「しんちゃん……!」

ひろし「みんな! ここから逃げるぞ!」ダッ




710: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:42:24.17 ID:gw+EmeqQ0

リーリエ「は、はいっ!」

ハウ「待って待ってー!」ダッ

ケージを抱えるしんのすけを先頭に、みんながワープパネルに向かうと、今度はグズマが現れる!

グズマ「代表! 首尾はどう……」

ルザミーネ「グズマ! しんのすけ君を捕まえなさい!」

グズマ「だ――?」

しんのすけ「あ、やば」

???「……!」ヒュンッ!

金ッッ!

グズマ「おおーーーーーッ!! おっ! おおーーーっ!!」

ロトム図鑑「ん〜変な感触だ……」




711: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:43:08.93 ID:gw+EmeqQ0

ハウ「あーっ!」

しんのすけ「ぶりぶりざえもん!」

ロトム図鑑「職員に解体されかけたから逃げてきた」

グラジオ「なにをしてる! 早く行くぞ!」ダッ

シュン! シュン! シュン!

グズマ「あ……ああっ……あ……きんのたまが……」ビクッビクッ

ルザミーネ「……なんてひどいの!」ワナワナ

ルザミーネ「グズマ! 早く追いなさいっ!」ゲシッ!

グズマ「あ、ああっ、わかってる! あのじゃがいも小僧ッ……!」マタヲオサエナガラハシルッ

シュンッ!

ルザミーネ「……行きなさい! 愛しい子供達! コスモッグを取り戻しなさい!」スッ




712: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:44:13.59 ID:gw+EmeqQ0

エーテルパラダイス1F 

ドタドタドタ!

ハウ「でかしたよー! しんのすけー!」

しんのすけ「いやぁそれほどでもー!」

グラジオ「船着場に向かうぞ!」

マチヤガレェ!

みんな「!」

グズマ「うおおおお! コスモッグをよこしやがれぇぇ!!」ダダダダダッ!

ハウ「わー! 追ってきたよー!」

ひろし「エレベーターに乗るぞ!」

リーリエ「はいっ!」

ズルズルッ!

ミロカロス「ミロォォッ!」

ハウ「わー! ミロカロス?!」

リーリエ「あのポケモンさんは、かあさまの……!」




713: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:45:27.99 ID:gw+EmeqQ0

ミロカロスがれいとうビームを放つと、エレベーターが凍りついてしまった!

ビキビキビキッ!!

リーリエ「エレベーターが……!」

グラジオ「仕方がない! 住居区の非常階段を下るぞ!」

ドタドタドタッ!!

ひろし「あの奥が居住区だ!」

スーッ
バリンッ!

ムウマージ「ヒヒヒッ!」ユラァ

キテルグマ「クーーーーッ!!」グワッ

しんのすけ「おわっ、こっちにもネネちゃん?!」

グラジオ「違う! あれも母のポケモンだ! ハウ、行くぞ!」スッ

ハウ「わかったー! ここはおれたちがやるから3人は急いでー!」

ひろし「2人とも、頼んだぜ!」ダッ

リーリエ「にいさま! ハウさん! 気をつけて……!」ダッ

しんのすけ「お風呂入れよー」ダッ




714: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:46:04.87 ID:gw+EmeqQ0

グラジオ「行くぞ! ヌル!」ヒョイッ

ハウ「ガオガエン! 出番だよー!」ヒョイッ

ヌル「オオォォォッ!!」←回復済み

ガオガエン「ガォォォッ!!」ポンッ

ハウ「グラジオー。負けられない戦いって、揺るがない強さがいるんだねー!」

グラジオ「ああ、だが……ロイヤルドームでのオマエの言葉こそが、真実かもな」

ハウ「そうかなー? まぁいいや! ガオガエン! ムウマージにDDラリアット!」

グラジオ「ヌル! キテルグマにエアスラッシュ!」

ガオガエン「ガオォォッ!!」ギュルルルン!

ヌル「オォォォッ!」ブンッ!




715: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:46:43.72 ID:gw+EmeqQ0

エーテルパラダイス 職員居住区

ドタドタドタッ!!

しんのすけ「リーリエちゃん大丈夫?」

リーリエ「だいじょう……ぶです!」ゼェゼェ

サッ!

ピクシー「ピッピクシーッ!」

しんのすけ「また来たーっ!」

ひろし「どきやがれ! このっ!」バッ

ツーーーン!!

ピクシー「ギエピー!!」ビクビクッ




716: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:47:18.18 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「とーちゃん!」タタタッ

リーリエ「大丈夫ですか?」タタタッ

ひろし「……そうだ! リーリエちゃん、バッグを!」パカッ

ひろしがゲージを開くと同時に、グズマが接近してくる!

グズマ「逃がさねぇぞてめぇら! さっさとそいつをよこせっ!」ダダダッ!

ひろし「こんな箱! 欲しけりゃくれてやるっ!」ぷ ―・

グズマ「おっとと!」パシッ!

パカッ

ロトム図鑑「いや〜ん見ちゃめ///」




717: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:47:58.96 ID:gw+EmeqQ0

グズマァ! ナニヤッテルンダァァ!!>
ブヒィィィィィ!!>

ひろし「さ、行け! あいつらは俺が止める!」

ほしぐもちゃん(inバッグ)「ピュ……」

リーリエ「ありがとうございます!」ダッ

しんのすけ「名刺じゃないのね」ダッ

ひろし「かかってこいっ! フタバカンパニー営業二課係長野原ひろしが相手だ!」

ピクシー「ヤロー!」




718: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:51:05.18 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「もう少しで非常階段だよ!」

リーリエ「はいっ!」

ズルズルズルッ

ミロカロス「ミロォォォッ!!」グワッ

ドレディア「ドレディー」

リーリエ「ま、またっ!」

しんのすけ「ぬーっ、しつこい奴らだなー! しつこいってどんな意味だっけ、くそっ!」

ミロカロス「ミィロォォッ!」ズピーッ!

しんのすけ「!」ダッ!

リーリエ「しんちゃんっ!」

しんのすけ「とおーっ!」ピョンッ!

ミロカロスのれいとうビームをジャンプして回避すると、そのままミロカロスの頭に向かってお尻を出しながらダイブした!

ミロカロス「ミロッ!?」

しんのすけ「くらえーっ!」

ブッ!




719: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:51:47.77 ID:gw+EmeqQ0

ミロカロス「オオォォッ!!」ジタバタジタバタ

リーリエ「…………」アゼン

しんのすけ「よーし! カザマくんボーちゃんレッツラゴー!」ヒョイッ

ジュナイパー『任せてくれ!』ポンッ

ミミッキュ『ボ!』←こちらも回復済み

しんのすけ「さ、リーリエちゃん!」ダッ

リーリエ「は、はいっ!」ダッ

ミロカロス「ミッ、ミロォォッ!!」ズピーーッ!!

ドレディア「ディア〜ッ!!」バサバサバサッ!!




720: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:52:31.75 ID:gw+EmeqQ0

ミロカロスはれいとうビームを、ドレディアははなびらのまいを、カザマたちに向けて放つ!

ミミッキュ『ボーッ!』カッ!

しかし、素早くボーちゃんがカザマの前に立つとすぐさま光の壁を張った! れいとうビームと無数の花びらが弾かれて、周囲の壁を破壊する!
すかさず、カザマが影の矢を翼につがえる!

ジュナイパー『やあっ!!』ドシュドシュッ!!

ドカンッ! ドカンッ!

ミロカロス「ミロッ!」

ドレディア「ドレッ!?」

ミミッキュ『カザマくん、僕がミロカロスとドレディアの動きを止める。合図を出したら、すぐに威力の高い攻撃を叩き込んで!』

ジュナイパー『分かった!』




721: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:53:34.04 ID:gw+EmeqQ0

エーテルパラダイス 船着場

しんのすけ「ついたー! ゴール!」

リーリエ「にいさまの……ふねは?」ハァハァ

しんのすけ「てゆうかリーリエちゃん、船動かせんの?」

リーリエ「えっ?」

しんのすけ「お?」

しんのすけ「…………」

リーリエ「…………」

リーリエ「あ、あの、ではマサオさんのなみのりで……」

しんのすけ「あ、その手があったかー」

コツコツ……

ルザミーネ「ここにいたのね……」

しんのすけ&リーリエ「!」

ルザミーネ「さぁ、コスモッグを返しなさい」コツコツ




722: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:54:57.15 ID:gw+EmeqQ0

リーリエ「……!」

しんのすけ「リーリエちゃんには指一本触れさせないゾ!」バッ

ルザミーネ「……しんのすけ君、あなたにもがっかりです」

ガシッ

しんのすけ「うわぁぁ離せぇぇっ」ジタバタ

ルザミーネ「そこでおバカな頭を冷やしたらどう?」ポイッ

ザブン!

しんのすけ「うわっぷ!」ジャブジャブ!




723: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:55:24.29 ID:gw+EmeqQ0

リーリエ「しんちゃん!」

ルザミーネ「さあ、早くわたくしにコスモッグを渡しなさい!」

リーリエ「かあさまっ……!」フルフル

ルザミーネ「渡しなさいと言っているの!!」ギロッ!

リーリエ「い、いやです!」

ルザミーネ「…………」

ルザミーネ「……そう」スッ

バシンッ!!




724: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:56:39.64 ID:gw+EmeqQ0

激しい音が船着場に響いた。
頬を叩かれた勢いで、一瞬リーリエは自分は今、何をされたのかわからないまま、地べたへと崩れ落ちた。

リーリエ「――っ」

しんのすけ「あーっ! リーリエちゃんっ!」

ルザミーネ「ふぅ……いい加減目障りなのよ。あなた」

リーリエ「かあ……さま?」ガクガク

ルザミーネ「邪魔なのよ? わかる? もうあなたは必要ないの。いい加減コスモッグ、返してもらいます!」

ドッ!

リーリエ「うっ……!」

ルザミーネはハイヒールでリーリエを蹴るように押しのけると、彼女のバッグをもぎとった。

ルザミーネ「ふふ……これで邪魔されず、ビーストちゃんを呼び出せるわ」

ほしぐもちゃん「ぴゅ……ぴゅう」

ルザミーネ「あなたはこっちのゲージに入ってなさい!」

しんのすけ「こらーっ! ほしぐもちゃんになにするんだーっ! リーリエちゃんにも謝れーーっ!!」バシャバシャ

ルザミーネ「さぁ、おいでなさい! ビーストちゃん!」




725: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:57:52.67 ID:gw+EmeqQ0

ルザミーネがコスモッグの入ったケージを掲げると、ケージから光が漏れ出した。そして光が天井に到達すると、空間に穴が空き、ウルトラホールとなった。
同時にエーテルパラダイスを中心に、暗雲が広がっていき、アローラ地方に拡大していく。4つ島あちこちに、ウルトラホールがいくつも開かれていく。

そして、ホールの内側からビーストが現れてくる。この船着場に開かれたホールからも、しんのすけが保護区で対峙した、少女のシルエットを持つウルトラビーストが這い出てきた。

UB「じぇるるっぷ……」

ルザミーネ「まあ! アローラのあちこちにも!」

しんのすけ「リーリエちゃん、ほしぐもちゃん、大丈夫?」

リーリエ「…………」

ほしぐもちゃん「……ぴゅ」

ルザミーネ「もう……コスモッグったら、ケージの中でもうるさいわね。わたくしが好きなのは、あなたの能力だけですのに」

ルザミーネ「でもその能力……わたくしの役に立ったようね! 今頃アローラに、たくさんのビーストちゃんが来てるはず……!」

ルザミーネ「ほら……! アーカラ島やポニ島にも……メレメレ島にもいるみたいね……!! ウフフ!」




726: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:58:48.97 ID:gw+EmeqQ0

同時刻 メレメレ島 マハロ山道

ハラ「しまキングはやるキング♪」ドスンッ

ハラ「胸騒ぎを覚えれば……」

UB「…………!」ビリビリビリッ!!

ハラ「珍しい客ですな」

ハラ「しまキングとして……!」スッ

キランッ!

バチチチチッ!

ハラ「!」

UB「!」

カプ・コケコ「カプゥーコッコォーッ!!」




727: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:59:20.86 ID:gw+EmeqQ0

ハラ「守り神としてか、ただ戦いたいだけか」

空を見上げると、青と桃色、二つの光が。

ハラ「他の島も同じだろうか。頼みますぞ仲間たち……」

ハラ「しまキングとして、このハラ、お支えしますぞ!」

カプ・コケコ「カプゥーッ!!」ダッ!

UB「デンデンジュッ!!!」ビリビリビリッ!




728: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 21:59:57.38 ID:gw+EmeqQ0

エーテルパラダイス 船着場

ルザミーネ「うふふ……ビーストちゃん」

ドタドタッ

グズマ「代表……実験は成功なんだな」ニヤッ

ドタドタッ!

ひろし「しんのすけっ!」

グラジオ「リーリエ!」

ハウ「2人とも無事ー?」

ミミッキュ『あれがウルトラホール……!』

ジュナイパー『ウルトラビーストが……!』

ルザミーネ「やだ……無粋な人ばかり。ビーストちゃんが驚くでしょ」

ルザミーネ「グズマ、いらっしゃい。開発していたウルトラボールで、あのコ達を捕まえに行きますよ。正直、この数じゃまだ足りないもの」

グズマ「お、おうっ」




729: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:00:41.30 ID:gw+EmeqQ0

ひろし「お前ら! まさか!」

グラジオ「……!」

UB「じぇるるっぷ……」ブゥゥン

ルザミーネ「ふふふっ……ビーストちゃん」

グズマ「……はっ」

ウルトラビーストがホールの中へ戻っていき、グズマが後を追うように先に入っていく。

リーリエ「……かあさま」

ルザミーネ「フフ……」フリフリ

そして最後に、ルザミーネはしんのすけたちに不気味な笑みを浮かべながら、手を振り、歩き出す。

ブゥゥゥン

穴が小さくなっていき、ルザミーネたちの姿もホールの向こうへと消えていってしまった……。




730: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:03:42.91 ID:gw+EmeqQ0

ハウ「リーリエー大丈夫? どうしたのー?」

リーリエ「……」

しんのすけ「ほしぐもちゃんも、お元気?」

ほしぐもちゃん「…………」

グラジオ「どうした?」

しんのすけ「クジラくん、とーちゃん、ほしぐもちゃんが動かないの」

ひろし「姿もさっき見た時と違ってる……。生きてるみてぇだが……」

コツコツ

ビッケ「みなさま、ご無事で……」

ハウ「ビッケさん……」

グラジオ「そう……だな……」

ロトム図鑑「私は無事ではないぞ……」ボロッ




731: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:05:06.85 ID:gw+EmeqQ0

グラジオ「ただ、やることが山積みだけどな……。ウルトラホールに消えた代表とグズマ……動かなくなったコスモッグ……」

グラジオ「あんな人でも親だ。ビーストの世界に放っておいて良いわけない」

ひろし「グラジオくん……」

グラジオ「アローラで崇拝されていたという伝説のポケモンでもいれば、未知の世界にも行けるだろうが」

ハウ「いるよー! だってビーストもいるんだし。だから会えるよ、伝説のポケモンだって! ね、しんのすけ!」

しんのすけ「どうかな?」

ハウ「そこは嘘でも「うん」って言おうよー!」

リーリエ「…………」




732: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:05:50.01 ID:gw+EmeqQ0

ビッケ「あのう……リーリエさまも、みなさまもお休みになられたら。職員の住居スペースに、ベッドを用意しましたので……」

グラジオ「ああ、頼む」

ハウ「おれもくたくたー」

しんのすけ「じゃあオラ、ビッケさんと同じ部屋で……」

ロトム図鑑「なにを! 私もだ」

ひろし「お前らは俺の部屋で寝るの!」

しんのすけ「えーっ、とーちゃんとー?」

ロトム図鑑「こんなシケヅラと寝てもな」

ひろし「あのなァ……!」

リーリエ「あの……しんちゃんのお父様……」

ひろし「え? どうしたんだ? リーリエちゃん」




733: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:07:43.51 ID:gw+EmeqQ0

リーリエ「しんちゃん、貸してもらえませんか……? わたし1人じゃ……」

ひろし「え……」

ひろし「……あ、ああ! うちの息子でよけりゃ好きに使ってくれ。しんのすけもいいよな?」

しんのすけ「ほ、ほいっ」

リーリエ「じゃ、しんちゃん……」ギュッ

リーリエは、蒼白な顔のまま、しんのすけの手を握って連れて行った。彼女の周りの空気だけ、ぜったいれいどになっている。口調も、まったく抑場がない。

ハウ「……ほしぐもちゃんが動かなくなっちゃったからかなー? なんか、急に元気なくなったねー」

グラジオ「……リーリエ」




734: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:09:34.26 ID:gw+EmeqQ0

ルザミーネの屋敷

ルザミーネが使っていたベッドに座って俯くリーリエを、しんのすけはおとなしく眺めていた。リーリエの宝石のような翠眼は濁っていて、なにも映っていない。

しんのすけ「……」

リーリエ「……」

ほしぐもちゃん「……」

リーリエ「かあさま……ほしぐも……ちゃん」

しんのすけ「り、リーリエちゃん……?」

リーリエ「……」

しんのすけ「お、お元気出しなよ。オラなんてしょっちゅうかーちゃんからげんこつとかグリグリ攻撃されてるから……」

リーリエ「ううっ……うううっ」ポタポタ

しんのすけ「ほ、ほらっ、ケツだけ星人ブリブリ〜ブリブリ〜! ほしぐもちゃんも大好きでしょ〜? だから目ェ覚まして〜! ブリブリ〜ブリブリ〜!」

リーリエ「くうっ……うっ……あぁっ」




735: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:10:10.07 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「ケツ顔マン! ぷっぷす〜ぷっぷす〜! ぷっp」

ギュッ

リーリエ「うぁぁっ……ぁぁぁぁっ!! かあさま……かあさまっ!!」

しんのすけ「……リーリエちゃん」ポンポン

しんのすけ「今日はオラが布団になったげるから。いっぱい泣いていいよ」

リーリエ「ううっ……うううっ……!!」ブルブル

しんのすけ「よしよし……」ナデナデ




736: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:13:01.99 ID:gw+EmeqQ0

1時間後

リーリエはようやく胸の内から溢れる悲しみを吐き出し尽くすと、そのまましんのすけを抱きかかえたままベッドへと転がった。
ルザミーネが使っていたベッドは、どこまでも深く沈んで、リーリエを包んでくれるような柔らかさがある。

リーリエ「……しんちゃん」

しんのすけ「……」

リーリエ「……寝ちゃいましたか」

リーリエ「さっきは、びっくりしたでしょう? ごめんね……」

しんのすけ「……」

リーリエ「まだかあさまのこと、引きずってると思ってます? いいえ、たくさん泣いて……むしろスッキリしちゃいました」

リーリエ「かあさまがいなくなって……ほしぐもちゃんも動かなくなって……こんなに悲しいこと、きっとこの先無いと思います」

リーリエ「ですけど、今でもほしぐもちゃんを元の世界に帰して、かあさまをビーストの世界から連れて帰りたいという気持ちもあるんです」




737: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:13:52.74 ID:gw+EmeqQ0

リーリエ「だから……わたしもゼンリョクを出してもっと、もっと頑張ってみせます」

リーリエ「ポケモンさんとたくさんの試練を乗り越えたしんちゃんとハウさんのように……」

リーリエ「……かあさまと一緒に寝てたベッドですが、まさかしんちゃんと一緒に寝るとは思いませんでした」

リーリエ「ですが……ここで寝るのも、今日が最後です」

リーリエ「……しんちゃん。そばにいてくれて、ありがとうね」ギュウ

リーリエ(……こんな小さな背中がわたしとほしぐもちゃんを守ってくれたのですね)

しんのすけから伝わってくる温もりと優しさが、悲しみと惨めさでボロボロになったリーリエの心を埋めるように癒していった。
もっともっと、この子が欲しい。この子の優しさと勇気が、欲しい。
自然と、しんのすけを抱きしめる力が強くなっていった。

リーリエ「今度は……わたしが……ほしぐもちゃんと……しんちゃんを守りたい……な」

リーリエはしんのすけの小さな身体だけでなく、想いと決意も手放さないようにきつく抱きしめながら、ゆっくりと眠りに落ちた。

リーリエ「……」スースー




738: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:14:34.26 ID:gw+EmeqQ0

モゾモゾ

しんのすけ「ぶはっ!」

しんのすけ「あー苦しかった。リーリエちゃんきつく抱きしめすぎだって」

リーリエ「……」スースー

しんのすけ「うんうん、よく寝てますな」

しんのすけ「えーっと、オラのリュックどこだっけ」ゴソゴソ

しんのすけ「あったあった! さーて、作りますか」チョキチョキ

リーリエ「……ほしぐもちゃん」

しんのすけ「……」

ナデナデ




739: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:15:41.33 ID:gw+EmeqQ0

その頃、ボールの中では……。

ヨワシ『リーリエさん、かわいそう……』

ジュナイパー『自分の親に暴力を振るわれて、大切なコスモッグも動かなくなっちゃったらね……』

キテルグマ『しんちゃんも優しいね。リーリエさんの辛さを受け止めてあげてるもの』

ヨワシ『でも、女の人も怖い時は怖いんだね』

キテルグマ『当たり前でしょ! 女の人はね、時には男の人よりおっかないことをしでかすことだってあるんだから!』

ヨワシ『ネネちゃんが言うと、説得力あるね……』

キテルグマ『どういう意味よ? えっ? ボールから出てあんたをピッピちゃんの刑にしたろか?』

ヨワシ『ひいいいーっ! 深い意味はないって!』

ミミッキュ『……』

ジュナイパー『……ボーちゃん、どうしたの?』

ミミッキュ『あ、ごめん、ちょっとウルトラホールのこと考えてた』

キテルグマ『ウルトラホールって、あの変なポケモンが出てきた穴のこと?』

ミミッキュ『うん。カザマくん、気付いた?』




740: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:16:50.41 ID:gw+EmeqQ0

ジュナイパー『え? なにが?』

ミミッキュ『ウルトラホールから、エネルギーが流れていたこと』

ジュナイパー『そういえば、どこかで感じたことが……あーっ!』

ヨワシ『ど、どうしたのカザマくん?!』

キテルグマ『急に大声ださないでよ。びっくりするじゃない!』

ジュナイパー『あのエネルギー! Zパワーとぬしポケモンがまとうオーラに似ているんだ!』

ミミッキュ『ボ……カザマくん、大正解』

ミミッキュ『ぬしポケモンは、たぶん、ウルトラホールのエネルギーを浴びてパワーアップしたポケモンだと思う』

ジュナイパー『じゃあZパワーの正体は……ウルトラホールから流れているエネルギーってことか!』

ヨワシ『ネネちゃん、意味わかる? 僕ちっともわからないや』

キテルグマ『さぁ?』




741: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:17:30.32 ID:gw+EmeqQ0

ジュナイパー『それじゃあZクリスタルもウルトラホールから生まれたものなのかな?』

ミミッキュ『……わからない』

ミミッキュ『僕の仮説だけど、ZリングとZクリスタルは、人間の体力をウルトラホールのエネルギーに変えて、僕たちをパワーアップするためのアイテムだと思う』

ジュナイパー『なんのために?』

ミミッキュ『たぶん、ウルトラビーストからアローラ地方を守るためにカプと人間が作ったかも』

ジュナイパー『目には目を、ZパワーにはZパワーを、ってところか』

ミミッキュ(だけど、Zパワーは人間の強い心にも反応する。人間の心とポケモンの心の繋がりがZクリスタルの誕生と深く関わっているのかも……)




742: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:18:26.72 ID:gw+EmeqQ0

翌日

しんのすけ「ふわぁ〜あ……」

しんのすけ「あれ? リーリエちゃんがいない……」

ドンドンッ

ひろし「おーい、しんのすけー! 起きてるか?」

しんのすけ「とーちゃん?」

ウィィン

ハウ「おはよー! しんのすけー」

しんのすけ「とーちゃんにハウくん……結婚したの?」

ハウ「なに寝ぼけてるのー? もうみんな起きてるよー」




743: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:19:02.09 ID:gw+EmeqQ0

ひろし「てゆうか、なんで部屋ン中紙くずが散らばってるんだ?」

ハウ「リーリエとグラジオが外で待ってるよー。早く行こ行こー!」

しんのすけ「お? もうリーリエちゃん起きてたのかぁ。早起きですなぁ」

ひろし「お前が寝坊しすぎなの!」

ハウ「しんのすけーリーリエの姿見たら、きっとびっくりすると思うよー」

しんのすけ「?」




744: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:19:55.40 ID:gw+EmeqQ0

ルザミーネの屋敷の前

リーリエ「……」

しんのすけ「ほっほーい!」

リーリエ「あ……しんちゃん」

しんのすけに笑いかけたリーリエは、がらりとイメージチェンジしていた。
白のワンピースとロングヘアーから一転して、半袖のシャツとポニーテールに変わっており、活発的なイメージを感じさせる。

リーリエ「マリエで買ったままの服……似合いますか?」

しんのすけ「ふつー」

リーリエ「もうっ! せっかく気合を入れて着たのに……」

ひろし「こーらっ、こういうときは『似合ってる』って言うもんだろ」

しんのすけ「ふつーはふつーだもーん」

リーリエ「ほしぐもちゃんの事も……かあさまの事も……わたしには、やらねばならないことばかりです。わたし……しんちゃんのように、どんな試練にも立ち向かえるようになりたいのです!」

リーリエ「ですからわたし、気合いれてみました! はい、全力の姿です!」

バッ! バッ! バッ! ジャーン!

リーリエ「…………」ニコッ




745: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:20:43.82 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「ち、ち、ゼンリョクのポーズするなら、お尻を出したほうが締まるんだよ」

リーリエ「出せませんよ!」

スタスタ

グラジオ「起きたか。ずいぶん寝てたようだな」

しんのすけ「クジラくん、おっはー」

グラジオ「リーリエ、コレクションルームで見つけた太陽の笛だ。アローラに古くから伝わるものと聞いた。太陽の下で吹くものらしい」つ太陽の笛

グラジオ「太陽の笛、月の笛、2本そろえ、音色を捧げ、伝説のポケモンを呼びだす……そんな話があるらしいな」

グラジオ「……伝説のポケモンすら、自分のコレクションに加えるつもりだったのかもな」

しんのすけ「オラは? ねぇオラにはなんかあるの?」

グラジオ「お前のロトム図鑑を見てみろ」

しんのすけ「え? ぶりぶりざえもん?」

ロトム図鑑「こんなこともあろうかと、財団のサーバーに潜入して、ウルトラビーストのデータを入手したのだ」

ハウ「ビーストの情報ー!?」

グラジオ「……と、言っても一種類だけだ。昨日、オレ達の前に現れたあのビースト……母がウツロイドと名付けたウルトラビーストのデータだがな」




746: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:22:06.90 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「なんだ、たかが一種類かぁ」

ひろし「一種類でも無いよりマシだろ」

グラジオ「もし伝説のポケモンを呼び出し、向こうの世界に行くことになったら、そのデータを活用しつつリーリエのサポートを頼む」

しんのすけ「えーっ、オラが? めんどくさ」

リーリエ「にいさまは、なにをなさるのですか?」

グラジオ「後始末。エーテルパラダイスのな。相棒のヌルと遠くへ……そう願っていたが、結局ここにとどまるのか」

しんのすけ「とーちゃんは?」

ひろし「俺は一度メレメレに帰るよ。メレメレにもビーストが現れたみたいだし、かーちゃんたちの無事かどうか確かめなきゃな」

しんのすけ「心配しなくてへーきだよ、かーちゃんならたぶんビーストを返り討ちに出来るから」

ひろし「ははっ、そうかもな。でも、ひまわりやシロだって心配だろ?」

しんのすけ「ハウくんは?」

ハウ「おれねー鍛えるのー! もっともっとだよー! しんのすけやーポケモンにー助けてもらってばかりでしょー。やっぱり、自分でポケモンを助けられないとねー! しまキングになれないし、みんなを笑顔にできないよねー!」

ハウ「それに、アセロラの試練とかぜんぜんほったらかしだしー」

しんのすけ「そーいえば、全然やってなかったね」




747: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:22:57.41 ID:gw+EmeqQ0

グラジオ「……家族の話に巻きこんで、悪かったな」

ハウ「そーだよー。でもすごかったー! スペクタクルってやつー!? 鍛えれば、あんな不思議なこと、また体験できるかもだしー!」

グラジオ「スケールがでかくてな……オレらの母親は……」

リーリエ「ハウさん、来てくれてうれしかったです!」

ひろし「……グラジオくん、リーリエちゃん」

リーリエ&グラジオ「?」

ひろし「……あんまり無理すんなよ。どれだけ頑張ったって、お前たちはまだ子供なんだ。もし、また苦しいことや辛いことがあったらメレメレにあるうちに来な。いつでも歓迎するぜ」ニッ

リーリエ「はいっ! ありがとうございます!」

グラジオ「……そうだな」




748: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:23:59.18 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ「あ、そうだ! みんなーこれあげる」つアローラ防衛隊バッジ

ハウ「なにこれー?」

リーリエ「ダンボールで作ったのですか?」

しんのすけ「オラが夜なべして作ったアローラ防衛隊のバッジ! これを付けてれば、いつでもどこでもアローラ防衛隊だゾ!」

ハウ「へーお揃いだねー!」

リーリエ「アローラ防衛隊……とはなんですか?」

しんのすけ「アローラ地方を守る、愛と正義の戦士たちのことをアローラ防衛隊というの。隊長はオラね」

ひろし「なんだなんだぁ? カスカベ防衛隊の真似か?」

しんのすけ「ほい、クジラくんにもお一つ」

グラジオ「……必要ない」

しんのすけ「なになにー照れてるのぉ?」

グラジオ「そういう馴れ合いをするつもりはないだけだ……」




749: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:24:40.04 ID:gw+EmeqQ0

リーリエ「にいさま、そう言わないであげてください。きっと、私たちはひとりじゃないっていう、しんちゃんなりのメッセージですよ」

しんのすけ「いや、そこまで考えてないけどね」

リーリエ「」ズルッ

グラジオ「……フッ、面倒なやつだ」スッ

しんのすけ「よーし! 掛け声行くぞ! せーの、アローラ防衛隊、ファイヤーッ!」

リーリエ&ハウ&ひろし「ファイヤーーッ!」

グラジオ「しんのすけ、リーリエ、次の島……ポニ島に案内する」

リーリエ「ではしんちゃん! ゼンリョクで行きましょう!!」ギュッ

しんのすけ「いやん、いきなり手をつなぐなんて……。リーリエちゃん、なんかキャラ変わったねぇ。オラびっくりだよー」

ひろし「じゃ、しんのすけ。最後の試練頑張れよ。時間があったら、家族で応援に行くからな」

しんのすけ「ほーい!」

★挿入歌 ひとりぼっちじゃない★

【エーテルパラダイス編 おしまい】




751: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:29:17.35 ID:gw+EmeqQ0

【おまけ】

キテルグマ『ついにネネも進化したわよ! これで女子力アップなんだから』

ジュナイパー『じょ、女子力って……』

ヨワシ『ヌイコグマと比べるとずいぶん大きくなったね』

ミミッキュ『マサオくんが言っても、説得力ないと思う』

しんのすけ「うーむ、主に食べ過ぎですな」

キテルグマ『食べ過ぎじゃないわよ! これでも体重には気を遣ってるんだから! 失礼しちゃうわ』

キテルグマ『ねえねえ、ところで新しいリアルおままごとのネタ考えたの。アンタたちどうせ暇だし、せっかくだからやりましょうよ』

しんのすけ「えぇ……」

ジュナイパー『またリアルおままごと?』

ヨワシ『もういい加減離婚するのやなんだけど』

ミミッキュ『僕も、ポニ島にある石を集めたい』

ドゴッ!

キテルグマ『やるわよねぇ? みんな』

全員「『はっ、はいいっ!!』」




752: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:30:48.09 ID:gw+EmeqQ0

しんのすけ(前の夫との間に生まれた子供役)「わーい! オラ、このきあいのたすき、欲しかったんだあ!」

ミミッキュ(赤ん坊役)『おぎゃあおぎゃあ』

キテルグマ(未亡人で現在3度目の結婚生活を送る美人妻役)『いったいどうしたの? いつもケチなあなたがあんな高いものをお土産に買ってくるなんて』

ジュナイパー(夫の会社の先輩役。この後、妻を寝取る予定)『マサオくん、すごいんですよ。ホラ、奥さんに伝えなよ』

ヨワシ(夫役。ごく普通の冴えないサラリーマン)『え? えっとね……』

ヨワシ『……実は今日昇進して、課長になったんだ』

キテルグマ『ホントに? 嬉しい! 愛してるわ! あなた!』ギュッ

しんのすけ「おお、ママも新しいパパもラブラブですなあ」

ヨワシ『ま、待ってネネちゃん! なんかすんごく苦しいんだけど! 力強すぎだよ!』メキメキ

ミミッキュ『凄い音、出してる……』




753: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/10(土) 22:31:36.92 ID:gw+EmeqQ0

キテルグマ『だって昇進よ昇進! あなたがようやく社会に認められたのよ? こんなに嬉しいこと、他にあるの?』

ヨワシ『ひいいい! 嬉しいけど痛いよおお!!』バキボキメキ!!

しんのすけ「じゃあオラ、そろそろ島巡り続けなくちゃいけないんで……」

ジュナイパー『い、いやあ、仲睦まじくてよろしいですなあ奥さん! それじゃあ、お邪魔みたいなので私はこれで……』

ミミッキュ『おぎゃあおぎゃあ』

ヨワシ『ねえみんな! 僕を見捨てないで! ヨワシのみんなも助けて! ぎゃああああああ!!』メキメキ

※キテルグマは愛情表現として抱きしめてきますが、背筋力は1トン以上あるので思い切り抱きしめられた途端全身が粉砕します。たとえリアルおままごとでも、絶対にキテルグマに近付かないようにしましょう。





ジュナイパー(この日ほど自分がゴーストタイプであることに感謝する日は来ないだろう)

ミミッキュ(僕も……)





758: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:48:13.58 ID:CVZsSMq50

…… …… ……
【ポニ島編】
…… …… ……

ポニ島 海の民の村

しんのすけ「おー、お船ばっかりー」

グラジオ「ポニ島……暮らす人もほぼいない、自然豊かな島だ」

ロトム図鑑「裏を返せば田舎、ということだ」

グラジオ「しまキングを訪ねろ。しまキングでありながら、伝説のポケモンにまつわる祭壇の番人も兼ねるという。なにか聞けるといいがな」

リーリエ「にいさま……ありがとうございます! ただ……にいさまがヌルさんとエーテルパラダイスを出たあと、かあさま、大変だったのですよ! ビッケさんがいてくれなかったら……」

グラジオ「悪かったな……。大事な時にそばにいなくて。オレもヌルを守るので必死だったんだ……」




759: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:48:51.05 ID:CVZsSMq50

グラジオ「……しんのすけ」

しんのすけ「お?」

グラジオ「お前は子供だろうが、3つの大試練を乗り越えた1人のポケモントレーナーだ。島巡りとリーリエのサポート、両方やってみせろ」

しんのすけ「オラがサポート……。ま、リーリエちゃんはオラがいないとすぐ道に迷ったりしますから」

リーリエ「しんちゃん。もうわたし、困っていませんし、迷いません。やること、わかってますから! それに……おかしな話ですけれど、ドキドキもしています」

しんのすけ「フッ、やっとオラのみりんに気がつきましたか。リーリエちゃんも男というものがわかってきましたな」

リーリエ「そういう意味でドキドキしてるワケじゃないです。それにみりんじゃなくて魅力、です」

グラジオ「それじゃ、任せるぞ」テクテク




760: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:49:45.07 ID:CVZsSMq50

リーリエ「本当に船だけなんですね。村というより、船着場という感じがします」

しんのすけ「船酔いする人には相当きつい村だね」

リーリエ「船に住んでいる人たちは、平気でしょうけれども……」

???「よう来たな!」

リーリエ「ひゃあ!」ビクッ

しんのすけ「ひゅうひょう!」

リーリエ「ど、どなたでしょうか」

海の民 団長「わし? 海の民をまとめてる団長や!」

しんのすけ「あーキミキミ、次の日出れる?」

ロトム図鑑「ごめんなさい。その日用事があって……」

しんのすけ「困りますなー、商品の品出しできる人がいないじゃないかー」

団長「そりゃバイトをまとめる店長やろが!」




761: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:50:30.94 ID:CVZsSMq50

リーリエ「海の民……さん?」

団長「そや! 周りの船、船、船! なんやと思う。海の民は長年かけて世界の海を渡りゆき、不思議という不思議を求め! 珍しいものをみつけては、アローラで交換しとるんや」

しんのすけ「んー男のマロンがあっていいですな」

リーリエ「ロマン、です」

団長「他の島にある港は立派になったんで、なんとなくポニに来るんやな」

団長「で、キミらなにしに来たん? わしらみたいにきのみ集めか?」

リーリエ「はい! わたしたち、しまキングさんを訪ねるのです!!」

団長「しまキング? ハプウちゃんところかいな。まあ、ポニにある家は一軒だけやし、そこやろな!」




762: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:51:09.90 ID:CVZsSMq50

ロトム図鑑「島に家がひとつだけって……どんだけ田舎なのだ」

しんのすけ「おーハプウちゃんかー懐かしいですな。ここに住んでたのか」

団長「ああ、ハプウちゃんの家、ごっついバンバドロがおるから、一発でわかると思うで!」

リーリエ「団長さん、ありがとうございます!」ペコリ

リーリエ「しんちゃん、ハプウさんやバンバドロさんに会えるといいですね!」

しんのすけ「うん、でもオラ、ひとつ心配事が……」

リーリエ「なんですか?」

しんのすけ「ここにおねいさんがいるかどうか、そこがちょっと心配で……」

リーリエ「やっぱり……さ、行きましょう」




763: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:51:59.97 ID:CVZsSMq50

ポニの原野

しんのすけ「リーリエちゃーん、オラ疲れちゃったよー」

リーリエ「なーに言ってるんですか? 置いていきますよ、しんちゃん」

しんのすけ「それはそれでなんか心配。またリーリエちゃん迷っちゃうんじゃない?」

リーリエ「むっ……! しんちゃん、わたしはゼンリョクを出したんです。今までは、自分に何ができるのかわからなかったから、迷っていたんです」

リーリエ「ですけど、やりたいことは決まってますから、道にも、自分が決めた目標にも、もう二度と迷いません!」

しんのすけ「じゃあ、もしオラがいなくなったら?」

リーリエ「え……?」




764: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:53:02.98 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「オラがいなくなっても、リーリエちゃんはルザミーネおねいさんにハッキリ言いたいこと言える? 行きたいトコロとかもちゃんと行ける? 一人でもやってける?」

リーリエ「……」

リーリエ「やってみせます。その覚悟をしてゼンリョクを出したんですから!」

しんのすけ「ほうほう、じゃあリーリエちゃんに期待しますかー。リーリエちゃんが無事独り立ちしてニート生活から脱却できるかを!」ビシッ

リーリエ「なんか質問の意図が違ってきてませんか……?」

ガサガサッ

デカグース「ぬっしゃぁぁっ!」ドスンッ!

リーリエ「きゃっ! で、デカグースさんっ!」

しんのすけ「ゆけっ、リーリエちゃん!」

リーリエ「私はポケモンじゃありませんっ!」

しんのすけ「あ、そ。じゃ、ボーちゃんレッツラゴー!」ヒョイッ

ミミッキュ『ボ!』ポンッ

デカグース「しゃあああっ!」ガアッ!

ドンッ!

ミミッキュ『……ボ!』カクンッ




766: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:54:19.04 ID:CVZsSMq50

デカグース「しゃっ?」

リーリエ「わ……っミミッキュさんの首が……」

しんのすけ「ミミッキュじゃなくて、ボーちゃん。それにあれは首じゃないゾ」

ミミッキュ『ボー!』ジャキンッ!

ザクッ!

デカグース「しゃ、しゃーっ?!」

スタコラサッサ!

ミミッキュ『ボッ。去る者追わず……』フッ

しんのすけ「ボーちゃん、ごくろーさん」シュンッ

リーリエ「これが……ポケモンさん同士の戦いなんですね。何度も見てきましたが、改めてすごい迫力です」

リーリエ「トレーナーさんってすごいです。厳しい道だけでなく、ポケモンが傷つく姿も、ともに乗り越えて……」

しんのすけ「リーリエちゃん、トレーナーなる?」

リーリエ「そう……ですね。でも、まずはやらなきゃいけないことをやらないと!」

しんのすけ「よーし! じゃあ目指せ! トップアイドル!」

リーリエ「なりませんっ!」




767: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:55:29.55 ID:CVZsSMq50

ポニの古道

リーリエ「いつのまにか、お日様も傾き始めてますね……」

しんのすけ「オラもう疲れたー有名人に送る手紙はファンレター」クタクタ

リーリエ「もう少しでハプウさんの家ですよ。頑張ってください」

しんのすけ「てゆうか、この道であってんの?」

リーリエ「大丈夫ですよ。人が通ってきた道そのまま歩いているので。トレーナーさんもたくさん見かけたでしょう」

しんのすけ「へええ……歩きたくなーい」

リーリエ「さんざん島巡りでたくさん歩いてきたのにですか? ほら、ひょっとしたら、しんちゃんが好きなきれいなおねえさんだっているかも……」

しんのすけ「甘い甘い。こーゆーところにいるのは、たいがいオバちゃんばかりだから」

ドンッ

しんのすけ「……お?」

バンバドロ「ムヒイウン!」




768: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:56:50.11 ID:CVZsSMq50

リーリエ「バンバドロさん、おひさしぶりですね! お元気そうでなによりです」

しんのすけ「よ!」

ロトム図鑑「フン……」

バンバドロ「ムヒヒン!」

ハプウ「おや、しんのすけに……それにリーリエか?」

しんのすけ「ハプウちゃん! 背ぇすごい伸びたね」

ハプウ「わしはラーメンではないぞ。一日や二日でそうやすやすと背が伸びるか」

リーリエ「ハプウさん! お会いできて嬉しいです」

ハプウ「見違えたのう……。なんだか、ゼンリョクを感じる!」

リーリエ「はい! やるべきことがありまして。わたしの全力の姿です!」

ハプウ「おお! がんばるリーリエ、いわば、がんばリーリエじゃのう!」

リーリエ「はいっ!」グッ

しんのすけ「ほうほう。……ふんばリーリエ」ボソッ

リーリエ「なにか言いましたか?」チラッ

しんのすけ「なんも?」




769: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 10:59:50.97 ID:CVZsSMq50

リーリエ「あのう、ハプウさん。しまキングさんをご存知ですか?」

ハプウ「しまキング……? うーん、ポニにはおらぬのだ」

リーリエ「え……!? そんなことって……。どうしましょう、しんちゃん」

しんのすけ「じゃあ帰りますか」

リーリエ「そうもいかないですよ!」

ハプウ「ふむう……。今なら大丈夫かの。空の穴から出てきた、けったいじゃがかわいいポケモンの相手もしたしな」

リーリエ「それって……ウルトラビーストさんですか?」

ハプウ「ウルトラビースト? なるほど、あれはウルトラビーストというのかあ」

しんのすけ「ハプウちゃんの見たやつってこんなの?」ピコピコ

ロトム図鑑「ウツロイド、というぞ」

ハプウ「ふむう……。わしが見たビーストとやらはこんなものではなかったな。なにせ、写真すら撮っている暇がなくてな」

ハプウ「ま、ともかく、これから遺跡に行こうぞ! しんのすけたちもついてくるのだ!」

リーリエ「しんちゃん……。行くしかないですよね! ……って、トレーナーですものね。行くに決まってますよね!!」

しんのすけ「えー、また歩くのぉ?」




770: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:00:37.97 ID:CVZsSMq50

ハプウ「お前さんも1人のトレーナじゃ、もそっとしっかりせい」

ハプウ「このまま道をまっすぐ行くと、ポニの荒磯という場所にたどり着いてな、地面の色も濃くなっていく。そこを先に進んだところに、彼岸の遺跡があるのじゃ」

リーリエ「いろいろ教えてくださって、ありがとうございます!」

リーリエ「彼岸の遺跡……。ポニの守り神である、カプ・レヒレさんがいるところですね。では、参るとしましょう!」ギュッ

しんのすけ「あーん、手ェ繋がなくっていいってばァ」

ハプウ「ふむう、ウラウラのときと比べると、ずいぶん2人の距離が縮んだように見えるぞ。まるで姉弟じゃ」

しんのすけ「オラたち……ひとつのベッドの上で忘れられない夜を過ごした仲ですもの。それにしてもリーリエちゃんって、おしっとりな草食系女子かと思ったらガツガツ行く肉食系女子だったなんて……」

ハプウ「うん? 忘れられない夜? 肉食?」

リーリエ「な、なんでもないですっ! なんでも!」カアッ

しんのすけ「リーリエちゃんって、あんなことをする時もがんばリーリエですもの〜////」

ハプウ「????」

リーリエ「誤解招くようなこと言うのやめてくださいっ!!」




771: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:01:12.42 ID:CVZsSMq50

彼岸の遺跡 入口

リーリエ「彼岸の遺跡……。どこか重々しい感じがいたします」

しんのすけ「かーちゃんの見た目……どう見ても重々しい感じがします」

リーリエ「ほしぐもちゃん……。遺跡の中に入れば、元気になるかも……!」

リーリエ「彼岸の遺跡の守り神、カプ・レヒレさんは、不思議な水でけがれを清めていたそうです」

しんのすけ「……ミネラルウォーター?」

ロトム図鑑(一儲けできそうだな……)

リーリエ「このコを元気にして、いい意味でしんちゃんを困らせますよ。ですから……待っててくださいね、ほしぐもちゃん! 今度こそ、わたしがあなたを助けるんですから!」

しんのすけ「やだーオラ困らされちゃうー」

リーリエ「ではしんちゃん、参るとしましょう!」




772: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:02:00.35 ID:CVZsSMq50

彼岸の遺跡内

リーリエ「道を切り拓くには、巨石を押すのですよね! 本で読みました!」

リーリエ「せーの……ううッ! ……ううッ!」ググッ

リーリエ「わたしにはムリみたいです。言葉にできないほど重くて……ライドギアで、ポケモンさんの怪力を借りないと……しんちゃん?」

しんのすけ「うんしょっと……なんか言った? 行くよー」

リーリエ「えっ? 巨石を登ったんですか? ちょ、ちょっと待ってください〜!」




773: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:03:09.18 ID:CVZsSMq50

彼岸の遺跡 最奥

しんのすけ「どしたの? そんな疲れて」

リーリエ「し、しんちゃんみたいに、石を登ってきたんです……!」ハァハァ

キテルグマ(ボール)『女の子に無茶させちゃダメよ。岩を押し出すことぐらい、ネネだって出来るんだから』

ヨワシ(ボール)『ネネちゃんがかいりきをするってすごいピッタリだね』

キテルグマ(ボール)『どーゆー意味よ! えぇ?』

ヨワシ(ボール)『ひいい〜っ! 褒めてるだけだよぉ〜っ!』

リーリエ「アローラの遺跡……。これも本で読んだのですが、守り神ポケモンさんは。いつも好きな場所にいて、まず会えないのです。ただ、遺跡で呼びかければ姿をみせることもあるそうです」

リーリエ「……もっとも気まぐれなので、あてにならないとも書かれていました。だからでしょうか……遺跡に入っても、ほしぐもちゃん変わりませんね……」

ほしぐもちゃん「…………」

しんのすけ「こうなったらもう一回ケツだけ星人を見せて……」

リーリエ「ここでそれするのはやめましょう……」




774: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:04:24.14 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「てゆうかハプウちゃんどこー?」

リーリエ「あ、あの祭壇に……」

祭壇にいるハプウは、穏やかに光が満ち溢れる中、かがやく石を両手に乗せていた。

ハプウ「確かに授かりました。ありがとうございます。しまクイーンとして、ポケモンのため、人のため、がんばります」ニコッ

しんのすけ「ハプウちゃん、なんかフインキ違う」

ハプウ「……おお、見ておったか」テクテク

ハプウ「しまキングやしまクイーンは、守り神が鎮守する島で暮らす者から選ばれるのだ。リーリエから聞いたが、しんのすけは遠いところからアローラに来たばかりであろう?」

しんのすけ「主にとーちゃんの甲斐性のせいだけどね」

ハプウ「なのに、かがやく石を授かるのは特別なことなのじゃ! カプはどういうお考えでそなたを選んだのか、興味があるのう」

しんのすけ「ま、オラほどの美少年なら選ばれて当然だゾ」

ハプウ「よく言うわ、こやつ」




775: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:05:21.72 ID:CVZsSMq50

ハプウ「……わらわのじいさまも選ばれていたのだが、数年前ぽっくりいってな。しまキングはいないままだった。で、受け継ごうとしたが選ばれず、島巡りのように各地を周り鍛えなおしてな」

ハプウ「リーリエ、そなたが探していたしまクィーンは、ここにおるぞ」

リーリエ「は、はい! しまクイーンさん!」

しんのすけ「ほうほう、ハプウちゃんがしまクィーンだったのか」

ロトム図鑑「何故こんな小汚いロリババアをカプ・レヒレは選んだのか」

ふ    み

つ    け

ロトム図鑑「」ピクピク

バンバドロ「ムヒヒウン!」

ハプウ「次ロリババアと言ったらスクラップにして売りつけてやるからの」

しんのすけ「もうなってるよ」

リーリエ「えっと……伝説のポケモンさんについて教えていただければ!」

ハプウ「……月輪(がちりん)の祭壇に祀られているという、ルナアーラのことか」

しんのすけ「ガチンコ祭りのアラモード?」

ハプウ「月輪の祭壇のルナアーラ、じゃ!」




776: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:08:42.93 ID:CVZsSMq50

リーリエ「母がビーストさんの世界に……別の世界に消えて……。ひどい人とはいえ、親ですので会いに行き、言いたいことを言うのです」

リーリエ「そのために、伝説ポケモンさんの力を借りたいのです……。見知らぬ世界を行き来する、伝説ポケモンさんの力を!」

ハプウ「ビーストの世界なあ……。さっきしんのすけとロトム図鑑が見せた未知のポケモンが住む世界か。カプ・レヒレと供に相手したが、くたびれたな。うむ! 知っていることを教えようぞ」

リーリエ「ハプウさん!」

しんのすけ「君の瞳に乾杯」

ハプウ「というてもな……祭壇で行う儀式とは、伝説のポケモンのため、2本の笛で音色を奏で、力を与えるだけだぞ」

リーリエ「太陽の笛です。母が持っていたようで……」つ太陽の笛

ハプウ「おお! ウラウラの湖にある笛じゃな。もう1本は、ナッシー・アイランドにある。なぜだか、そこに置いておくよう伝わっておるのだ」

しんのすけ「ナッシー・アイランド?」

ロトム図鑑「な、ナッシーたちの住む……無人島だ。ポニの島から離れたところにある……」バチバチ

ハプウ「よし! 善は急げじゃ。団長に会うぞ! 海の民の村に行くのだ! リーリエはバンバドロでな」




777: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:09:46.76 ID:CVZsSMq50

リーリエ「わたしは大丈夫です。それより、しんちゃんを乗せてあげてください。ここまで来て、きっと疲れてますから」

ハプウ「ほう」

しんのすけ「……お、オラまだ平気だもん。さ、いこいこー!」

ハプウ「これっ、年上の言うことを無碍にするものではないわ。あまり無茶して足を痛めたら、せっかくの島巡りも出来んじゃろ」

リーリエ「そうです。これはしんちゃんにとって大事な島巡りの旅でもあるんですから」

しんのすけ「もう、さっきは歩けとか言ってたくせに!」

ハプウ「リーリエ、お前も乗っていけ。なに、わしが歩いてバンバドロを率いれば良い話だしな。……向こうに着くのは、夕方になるじゃろうが」

リーリエ「じゃあ、一緒に乗りましょう、しんちゃん」

しんのすけ「えぇ〜いいってば! オラどうせご一緒するならエリートトレーナーのおねいさんがいいもん」

ハプウ「ウラウラにいた時うっすらと気づいたが、5歳児のくせに色気付いておるのか、こやつ」




778: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:11:00.55 ID:CVZsSMq50

リーリエ「もう慣れました。さ、乗りましょう、しんちゃん。ハプウさんの厚意を無駄にしちゃいけません」グイッ

しんのすけ「ぶつぶつ……」

ハプウ「仲睦まじいのう。よきかな、よきかな」

リーリエ「今まで散々振り回されたんです。わたしが『お姉さん』として、しんちゃんを引っ張っていかないと」

ハプウ「そうか。それじゃ、改めて行くとするかの。海の民の村へ!」

リーリエ「はい!」

しんのすけ「ほーい……」




779: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:12:15.66 ID:CVZsSMq50

ポニの原野

リーリエ「そういえば、畑があるということは……ハプウさんは農家なんですか?」

ハプウ「ああ、いつもはばあさまとポケモンと供に畑仕事をしておる」

しんのすけ「オラのじーちゃんも農家だよ。野菜採るの手伝ったこともあるし」

ハプウ「ほぉ、そうか。なら今度、機会があればしんのすけにも手伝いをしてもらうとするかの。わしとばあさましかおらんから、男手が足りんのだ。……いっそ将来、わしの婿にして家を継がせるというのも悪くないかのう」

しんのすけ「え゛ーっ!」

リーリエ「え? ほ、本気なんですか?」

ハプウ「わしがしまクイーンになったんじゃ、決して周りからの扱いは悪くないと思うぞ」ニヤッ

しんのすけ「お、オラ、都会暮らしのほうが性にあってるんで、結構です」

ハプウ「ま、冗談はさておきじゃ……。リーリエ、お主らが行こうとしている月輪の祭壇は、ポニの大峡谷を通り抜けた先にある」

しんのすけ(ほっ)

リーリエ「はい」

ハプウ「ケンタロスで行けばあっという間じゃろうが、しんのすけはライドギアを持っておらん。だから、ナッシー・アイランドで笛を取って、歩きで行くとなると、着いた頃には朝日を拝んでいることだろう」




780: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:12:44.68 ID:CVZsSMq50

ハプウ「だから笛を取ったあと、今日は海の民の村のポケモンセンターで泊まって、身体を休めると良い。明日の昼、大峡谷の入口で待ち合わせるとするかの」

リーリエ「何から何まで……ありがとうございます」

ハプウ「気にするな。それに、しまクイーンとしてしんのすけにやらねばならぬことがあるからな」

しんのすけ「まかさっ、オラをてごめにするのっ?!」

ハプウ「おぬしに大試練をするんじゃろうが!」

リーリエ「でも、この島にはキャプテンがいるはずですよね? 試練はこなさないんですか?」

ハプウ「あぁ、あることにはあるが……。なにせ、キャプテンは1人、しかも旅して行方知らずでの。一応、大峡谷にドラゴンの試練の場があるんじゃが、そちらはキャプテンが不在なので、ほとんど機能しておらんのだ。ぬしポケモンはいるのじゃが」

リーリエ「そうなんですか……」

しんのすけ「なぁんだ、楽チンじゃん」

ロトム図鑑「ふっ、キャプテンもいない島など、カレールーのないカレーも同然だ」

ハプウ「ほう、子供とは言え舐められたものじゃ。その余裕が大試練後まで持つかどうか、楽しみじゃな。わしをただの田舎娘と甘く見たら、痛い目を見ることになるぞ」

しんのすけ「オラだって、舐めたって甘くはないゾ!」

ハプウ「そりゃそうじゃろ。面白いヤツじゃ、お前は」




781: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:13:55.56 ID:CVZsSMq50

海の民の村

ハプウ「……とりあえず、団長とは話をつけておいた。準備が出来次第、話しかけると良い」

リーリエ「ハプウさんもバンバドロさんも、ありがとうございます……!」

ハプウ「友達のためじゃ!」

リーリエ「ハプウさんがお友達……。憧れのトレーナーでもあるハプウさんが……」

リーリエ「はい! わたし、なにがあってもあきらめません!」

ハプウ「しんのすけの面倒もあって大変だろうが、無事を祈っておるぞ」

しんのすけ「ふんだ、クジラくんもハプウちゃんも、みんなリーリエちゃんのことばっかり。オラもうグレちゃうぞ」

ハプウ「しょうがないじゃろ。いくら3つ大試練を勝ち抜いたとは言え、お前はまだ子供だからの。それに、リーリエはトレーナーではないしな」

しんのすけ「でも、ここに来る前はオラがリーリエちゃんの面倒みてたんだから」

ハプウ「見ていたのではなくて、見られてたのではないか?」

しんのすけ「ホントだもん。方向音痴で、スケスケおパンツ団に絡まれたり、その度にオラがお助けしてるんだから。まったく、世話のかかる『妹』を持つと苦労するよね」




782: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:15:08.00 ID:CVZsSMq50

ハプウ「……そうか。次に相まみえる時は大試練じゃ。お前のゼンリョク、見せてもらうぞ」

しんのすけ「ほいっ、見せられちゃいます!」

バンバドロ「ムヒイウン!」

テクテク

団長「ハプウちゃん、しまクイーンになったんか。よかったなあ」

リーリエ「ひゃっ! びっくりしました」

しんのすけ「本日二回目ー」

団長「ははっ、すまんすまん。だが、ハプウのじいさんも喜んでるやろ」

リーリエ「そうですね……! ハプウさん、亡くなったおじいさんのために……。わたしも、かあさまのため、ほしぐもちゃんのため、がんばらないと!」

リーリエ「そっ、それでですね、行きたいところがあるのです」

しんのすけ「タマムシジムです」

リーリエ「ナッシー・アイランドです!」

団長「ナッシー・アイランド! ハプウちゃんから話は聞いておるで! 笛のあるところやろ?」

団長「まあ、お二人はしまクイーンに会えても、ポニのキャプテンはおらんし、島巡りの試練もできんわな。よっしゃ! コイキング丸で、のんびり行こうやないか!」




784: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:39:00.69 ID:CVZsSMq50

【おまけ】

ミミッキュ『うーん……ここらへんの石は、あまりいいのがない』

しんのすけ「ねぇねぇボーちゃん」

ミミッキュ『ボ、どうしたの?』

しんのすけ「ボーちゃんって、なんでピカチュウの布被ってるの? 健康ランドで刺青見られたくないから?」

ミミッキュ『違うよ。紫外線対策。僕たちミミッキュは、陽の光に弱いから』

しんのすけ「日焼けしやすいの?」

ミミッキュ『そうじゃない。陽の光を浴びちゃうと、体調が悪くなるの』

しんのすけ「ほうほう。オラ、ボーちゃんの中身、見てみたいなー?」

ミミッキュ『それはダメ。僕のプライバシーに関わるから』

しんのすけ「いいじゃんいいじゃん〜オラたち、一度全部脱いでみんなあらわにするべきだと思うもの〜」ワキワキ

ミミッキュ『ボ……! しんちゃんダメっ!』

しんのすけ「そーれっ」

バサッ!

しんのすけ「……!」




785: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 11:39:34.22 ID:CVZsSMq50

ボーちゃんの正体……布の中にあったのは、たくさんの石で固められた生き物だった。

しんのすけ「おわーっ! ボーちゃんのカラダって、石で出来てたのか!」

ミミッキュ?『……バレちゃったら、仕方ない』

ミミッキュ?『そう、僕はゴースト・フェアリーにみせたいわタイプだったの。それを隠すため、布を被ってた』

しんのすけ「ふーん、だから石好きなのかー」

ミミッキュ?『そうそう。石が僕の体だから、石集めは大事なんだ』

しんのすけ「ほうほう、若いのに苦労してますなぁ」



ガサガサ

ミミッキュ(ごめんね、それ予備の布で作った身代わりをサイコキネシスと腹話術で操ってるだけなんだ)

ミミッキュ(僕の本当の姿見せちゃうと、しんちゃんびっくりして死んじゃうかも知れないから……)




786: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/11(日) 12:11:38.40 ID:6e2CnvoSO

やはりボーちゃん優しい




787: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:22:41.64 ID:CVZsSMq50

ナッシー・アイランド

団長「はあ……ようやく到着。ナッシー・アイランドやで! なんでもむかしは、ここが試練の場所やったらしいな。ほな、がんばりよし!」

しんのすけ「いってらっしゃーい」フリフリ

リーリエ「しんちゃんも来るんですっ」ガシッ

しんのすけ「いやん、リーリエちゃん、ゴーインなんだからぁ」

リーリエ「笛を求めて……ですね! ポケモンさんがいれば、どこにでも行くトレーナーさんの気持ち……少し、わかってきたようです」

テクテク

リーリエ「しんちゃん」

しんのすけ「お?」

リーリエ「ポケモンさんと供に、未来への扉を開けるのが。わたしのトレーナーのイメージです。しんちゃんも、ハウさんも、ハプウさんもそうですもんね!」

しんのすけ「いや、オラは別に……」

ジュナイパー(ボール)『そこは「うん」って言うもんだろ!』

リーリエ「じゃあ、しんちゃんにとって、トレーナーってなんですか?」

しんのすけ「オラ、トレーナーって言われてもさっぱりだし……」




788: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:23:48.16 ID:CVZsSMq50

リーリエ「あ……」

リーリエ(……そうでした。しんちゃんは、カプ・コケコさんに選ばれてポケモントレーナーになったのでしたね。しんちゃんには、まだトレーナーと言われても、分からないかもしれません)

しんのすけ「でもオラ、カザマくんたちと旅してて、とっても楽しいゾ。カスカベにいるみんながそこにいる気がするし。パラダイスでも、カザマくんたちとスケスケおパンツ団と戦った時も、ドキがムネムネしたし」

しんのすけ「オラ、島巡りしてよかった。カザマくんたちと一緒に旅したり、一緒に戦ったりできるのが楽しいもん。カザマくんたちは、アローラで出来たオラのお友達だよ」

ジュナイパー(ボール)『しんのすけ……』

リーリエ「……それがしんちゃんにとっての、トレーナーさんなんですね」ニコッ

ガサガサッ!

しんのすけ&リーリエ「!」

ユサユサッ!
ズボッ

アローラナッシー「ナッシー!」

リーリエ「ひゃあ! し、しんちゃん!」

しんのすけ「おー、首なげー」

リーリエ「そんな悠長なこと言ってる場合じゃないですって!」




789: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:24:27.85 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「へいへい、よーし、オラが相手だ!」ボクシンググローブソウビッ

ヨワシ(ボール)『しんちゃんが直接戦ってどうすんの……』

ナッシー『ナッシー!』

ドスン、ドスン、ドスン

リーリエ「……行っちゃいました」

しんのすけ「ふふん、オラにビビって逃げましたな」

キテルグマ(ボール)『たぶん、違うと思う』

リーリエ「ふう……ナッシーさんだったんですね。アローラの天候がいいからって、育ちすぎで驚きました!」ポカン

リーリエ「……クスッ! フフフッ!」

しんのすけ「急にどうしたの? 拾い食いでもした?」

ポツッ ポツッ
サーッ

しんのすけ&リーリエ「!」

リーリエ「えっ、雨ですね……あそこに洞穴があるので雨宿りしましょう」

しんのすけ「ほい」




790: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:27:38.37 ID:CVZsSMq50

リーリエ「アローラの雨……スカート、少し濡れました……」

しんのすけ「あーあ、おとなのおねいさんがいればなぁ」

リーリエ「悪かったですね……」

リーリエ「……しんちゃん。わたし、雨を見ると思いだすことがあるのです」

しんのすけ「伝説の探検家ジンダイ隊長を予約し忘れたとか?」

リーリエ「違います」

リーリエ「わたしがしんちゃんと同じくらいだったころ……映画の真似をして、雨の中で歌い踊っていたら、驚いたかあさまが傘もささずに飛びだしてきて……そしたらかあさま、笑顔で……いっしょに歌ってくれたのです……」

リーリエ「もちろん、ふたり風邪をひき……一緒に寝ることになったのに、わたし嬉しくて、何度も何度も、かあさま、起こしちゃって……」

リーリエ「なのに……かあさま、ウルトラビーストのことだけ考えるようになって……ヌルさんや、ほしぐもちゃんを……」

リーリエ「本当のことを言うと……まだ、かあさまが怖いです。あんなに変わってしまって、エーテルパラダイスでも……。ゼンリョクを出した今でも思い出すと……辛くて、悲しいです」

しんのすけ「…………」




791: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:29:09.66 ID:CVZsSMq50

リーリエ「それでも、わたしは昔の優しかったかあさまの事を信じたいんです。まだかあさまの心の中に、優しかった頃のかあさまがいるような……そんな気がするのです」

リーリエ「……でも、何をすればいいのかわからなくて、ほんとに困ってしまって」

リーリエ「……そういえば、わたしが困っていると、いつもしんちゃんがいましたね。最初の出会いも、ほしぐもちゃんが襲われていたのに、わたし、みているだけでした……エーテルパラダイスでも、わたし……しんちゃんやみなさんを待っているだけでしたし」

リーリエ「あの夜も……一緒にいてくれて、ありがとうございます。一人じゃ辛くて、立ち直れない気がして……」

しんのすけ「まぁ、リーリエちゃんはオラがいないと何も出来ませんから」

リーリエ「ふふっ、そうですね」

リーリエ「……ごめんなさい」

しんのすけ「何が?」

リーリエ「本当は、わたしがしんちゃんのことを見てあげなきゃいけないのに……わたし、逆に面倒を見られている感じがして。それに、わたしたち家族の問題にも巻き込んでしまって……」

しんのすけ「こーゆー問題はもう慣れっこだからへーき」

リーリエ「……しんちゃんってすごいですよね。まだ5歳なのに島巡りして、スカル団やエーテル財団にも立ち向かって……。時々、しんちゃんがわたしよりずっと年上の人のように見える時があります」

しんのすけ「……」




792: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:30:12.32 ID:CVZsSMq50

リーリエ「しんちゃん?」

しんのすけ「……リーリエちゃんさー、オラのことすごいって言うけど、オラそんなにすごくないよ?」

リーリエ「えっ?」

しんのすけ「だってオラ、アクション仮面とか、カンタムロボとか、それからおまたのおじさんのように強くなってないし」

リーリエ「お、おまたのおじさん?」キョトン

しんのすけ「そ、オラおじさんみたいに、とーちゃんもかーちゃんも、ひまもシロも、カスカベ防衛隊のみんなも、カザマくんたちも、ハウくんも博士も、リーリエちゃんもみんな、大切な人をお守りできるような強い男になりたいんだー」

リーリエ「なら、しんちゃんもわたしと同じなんですね。しんちゃんがその、おまたのおじさんに憧れたように、わたしもそんなしんちゃんに憧れてるんです」

しんのすけ「……褒められたって、ちっとも嬉しくないもん」プイッ

リーリエ(案外、素直じゃないところもあるんですね……)クスッ




793: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:31:30.12 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「これ食べる?」スッ

リーリエ「それは……お菓子ですか?」

しんのすけ「チョコビ。カスカベ名物のおやつだけど、アローラ地方じゃ売ってなかったから、とっておいたの」

リーリエ「ふふっ、じゃあいただきます」パクッ

リーリエ(しけっちゃってますね……)

しんのすけ「チョコビ代十億万円ね。ローンも可」

リーリエ「ええっ?!」

ポリポリサクサク

リーリエ「えっと……しんちゃん」

しんのすけ「なーにー?」ポリポリサクサク

リーリエ「島巡りを終えたら……どうなさるんですか?」

しんのすけ「んー……オラ、やりたいことがあるの」

リーリエ「やりたいことが決まってるなんて、すごいですね。どんなことなんですか?」




794: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:33:36.00 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「とにかくダラダラしてーおじいさんになってー」

リーリエ「それって決まってないようなものじゃないですか!」

しんのすけ「失敬な。これがオラのやりたいことなんだけど」

リーリエ「はぁ、よかった……さすがにしんちゃんでも決められないこと、あるんですね」

リーリエ「わたしはトレーナーになって、しんちゃんがどんな大人になっていくのか、そばで見守りたいな……。それで、どこか遠い地方をわたしとしんちゃんで旅して、色んな人やポケモンさんと出会ってたくさん冒険、したいです」

しんのすけ「えぇ……。リーリエちゃんと一緒? なんだかなぁ、疲れちゃいそう」

リーリエ「だって、しんちゃんはほっとくと、すぐナンパしたり人前でおしり出したりするんですから、わたしがキチンと見張っておかないと」

しんのすけ「方向音痴でブティックに寄り道する人に言われたくないけどね」

リーリエ「もうっ、しんちゃんしつこいですっ! それに、おしりを出すよりマシです!」ムスッ

しんのすけ「ま、トレーナーになるなら、オラのしゅぎょーはとても厳しいからね。でもリーリエちゃんにやる気があるなら、一から目取り口取り教えたげる」

リーリエ「それを言うなら、手取り足取りですよ」

しんのすけ「そーとも言うー」




795: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:34:35.42 ID:CVZsSMq50

リーリエ「……ふふっ。……しんちゃん」

ナデナデ

しんのすけ「……? どしたの?」

リーリエ「ずっと、わたしを守ってくれてありがとうね。今度はわたしが、ゼンリョクであなたを守ってみせますから。しんちゃんが、わたしを守ってくれたように」

しんのすけ「うむ、がんばリーリエたまえー」

リーリエ「無理やり言わなくていいですよ」

☆彡 ☆彡

リーリエ「あっ」

しんのすけ「おっ、流れ星!」

リーリエ「なにかいいことありそう……っというか、ありますよね!」

しんのすけ(島巡りチャンピオンになって、おねいさんたちに「しんちゃん素敵〜」って言われますように)

リーリエ「さ、雨も上がりましたから……探しに行きましょう!」

しんのすけ「ほーい」

★挿入歌 月灯りふんわり落ちてくる夜★




796: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:35:39.29 ID:CVZsSMq50

リーリエは洞穴から出ると、しんのすけの手を引きながらナッシー・アイランドを走り出した。
リーリエはこれから起きるワクワクとドキドキを胸に秘めて笑顔を浮かべながら、しんのすけは女子大生のおねいさんだったら最高のシチュエーションなのに……まあいいや、と、ちょっと微妙そうな表情で。
月の笛を探し求めるそんな2人を、満月とダイヤモンドを散りばめたような星空は優しく見守っていた。

リーリエ「しんちゃん!」

しんのすけ「なにー?」

リーリエのそばに古びた台座が。その台座の上に、月光を浴びて輝く青い笛が飾られていた。

リーリエ「これが月の笛みたいですよ」

しんのすけ「オラが持つ〜! オラが持つ〜!」ピョンピョン

リーリエ「はいはい」




797: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:36:15.79 ID:CVZsSMq50

ロトム図鑑「ふむ……オークションにかければ、20万は行くかな」

リーリエ「そんなことしたらロトム図鑑さん、わたし怒りますから」

しんのすけ「おおっ、げきおこリーリエ……」

ロトム図鑑「ざぶとん一枚やろう」

しんのすけ「イェーイ!」

リーリエ「上手くないです……。とにかく、太陽と月、二本の笛が揃いましたね! 伝説のポケモンさんが現れるかわかりませんが、少なくとも音色を捧げられます!」

しんのすけ「リーリエちゃん、笛吹けるの? オラ吹けないから教えて」

リーリエ「え……」ピタッ

しんのすけ「…………」

リーリエ「…………」

リーリエ「で、では、団長さんといっしょに戻りましょう!」テクテク

ロトム図鑑「ごまかしたな」

しんのすけ「ごまかしたね」




798: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:36:50.46 ID:CVZsSMq50

コイキング丸

団長「やったなあ! 島巡りの人!! 祭壇で笛を吹くんやろ?」

リーリエ「はい!」

しんのすけ「笛の吹き方分からずじまいですけどね! えっへん」

ロトム図鑑「まいったか!」

リーリエ「威張らないでください」

団長「祭壇があるんは、ポニの大峡谷の奥の奥。ほんま自然の試練やで……」

リーリエ「はい、今日は身体を休めて、明日にも早く出発しようと思います!」

団長「ほな、がんばり!」




799: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 16:59:43.94 ID:CVZsSMq50

翌日 ポニの古道

しんのすけ「Zzz」

しんのすけ「……お?」

リーリエ「あ……やっと起きたんですね」

しんのすけ「ここはどこ? オラってミクリだっけ?」

リーリエ「野原しんのすけ、です」

リーリエ「ポケモンセンターで起こしてもまったく起きないんですから、おんぶしてここまで連れてきたんです」

しんのすけ「おお、それはそれはごくろーさんでした。じゃもっかいおんぶしておんぶ」ダキッ

リーリエ「わっ、ダメですっ! ちゃんとしんちゃんも歩いてくださいっ」

しんのすけ「いいじゃん、おねえちゃんおんぶ〜」ユサユサ

しんのすけ「……!」ピタッ

リーリエ「……? どうかなさったんですか?」




800: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:01:08.55 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「あれあれ」ユビサシッ

スカル団たち「…………」

リーリエ「……スカル団のみなさん!」

しんのすけ「なんでみんな横一列に並んで野グソしようとしてんの?」

全員「」ズルッ

したっぱA「そういう意味でしゃがんでるわけじゃねーよ!」

ドラコ「会いたかったぜ、じゃがいも小僧」

しんのすけ「よ! 師匠!」

リーリエ「師匠?」

しんのすけ「そう、スケスケおパンツ団のこの人、オラのお笑いの師匠なの」

ドラコ「笑わせまっせー見せまっせー! えんやこらしょー!」ペケペケペン♪

ドラコ「って、師匠じゃねぇよ! あたいらは――」




801: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:05:04.34 ID:CVZsSMq50

ドラコ「いじっぱりのドラコ!」カーン!

おキン「れいせいのおキン!」カーン!

マミ「ひかえめのマミ!」カーン!

3人「三人合わせて、『スカル団黒ガバイト隊』!」バァーーーン!!!

リーリエ「」ポカン

したっぱB「ヨヨヨー、そんなことするためにここにいるんスカ?」

ドラコ「あ、そうだな」

おキン「おい、あんたら、エーテルで聞いたけどよ、グズマさんを助ける方法、知ってるんだってな」

しんのすけ「くさやのおじさんのこと?」

マミ「てゆうか、必ず聞き出してやるから!」

ドラコ「お前ら手ェ出すんじゃねぇ。ここはあたいが行く!」スッ

リーリエ「しんちゃん……」

しんのすけ「仕方ないなぁ」スッ

スカル団のしたっぱの ドラコが
勝負を しかけてきた!




802: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:08:37.70 ID:CVZsSMq50

ドラコ「行きな! フカマルッ!」ヒョイッ

フカマル「ガァーッ」ポンッ!

しんのすけ「カザマくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ジュナイパー『こっちは早く大試練をこなしたいんだ。さっさと決着をつけよう!』ポンッ

ドラコ「フカマル! ドラゴンクローだ!」

フカマル「ガウッ!」ダッ

ジュナイパー『かげぬい!』ググッ……ドシュッ!

フカマル「ガウッ!」サッ!

フカマル「ガウーッ!」ブンッ!

ジュナイパー『うわっと!』ザクッ!




803: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:09:43.33 ID:CVZsSMq50

おキン「おおっ! さすがリーダー!」

マミ「攻撃を避けて、あのじゃがいも小僧のポケモンにダメージを与えたぞ!」

しんのすけ「カザマくん、しっかりして」

ジュナイパー『わかってる!』ダッ

ジュナイパー『お返しだ! リーフブレード!』ブンッ!

フカマル「ガウッ!?」ザクッ!

ジュナイパー『そしてもう一度、かげぬいっ!』ドシュッ!

フカマル「ギャウウーッ!!」ドゴォォッ!

フカマル「ギャ、ウウ……」

ドラコ「フカマルッ! くそーっ!」

しんのすけ「師匠たち、やっぱスケスケおパンツ団より、お笑いの方が向いてるって」

ドラコ「だから師匠ってゆーな!」

おキン「こうなったらアタシら全員で……!」

ザッ

プルメリ「よしな! 負け犬がみっともない!」




804: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:10:33.20 ID:CVZsSMq50

ドラコ「あ、姉御!」

リーリエ「プルメリさん……」

プルメリ「だから言っただろ。お前らじゃこの子には勝てないって。あんたたちは下がってな。あたいはこの二人と話があるから」

ドラコ「へ、へい……」ズコズコ

しんのすけ「師匠ーまたあおーねー!」フリフリ

ドラコ「師匠って言うなっつってんだろーが!!」

プルメリ「ん、リーリエ、あんた……覚悟決めたのかい」

リーリエ「はい!」

プルメリ「つーかさ、あんたには悪いことしたよね。代表に頼まれた仕事とはいえ、あんなことを……今更謝っても、許されることじゃないけど」

ロトム図鑑「まったく……深く反省して欲しいものだ」

プルメリ「ああ……って、お前に上から目線で言われたかないよ!」




805: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:11:46.60 ID:CVZsSMq50

プルメリ「……グズマはさ」クルッ

プルメリ「代表が好きなのさ。あいつの強さを認めてくれる、唯一の大人だからさ。あいつ、今まで代表以外の誰にも、力を認めてくれなかったんだよ。自分の師匠にもね」

しんのすけ「なにやら複雑な恋愛模様ですな」

ロトム図鑑「子供もいるというのに」

リーリエ「話がややこしくなるので黙っててください」

プルメリ「……スカル団にいる奴らみんなそうなんだ。グズマのように、誰にも認められず、島巡りを脱落していった子たちばっかなんだよ。」

しんのすけ「プルメリのおねいさんもそうなの?」

プルメリ「そうだよ。だからスカル団のみんなは、人々に認められない辛さっていうものを分かっているのさ。特にグズマは痛いほどにね。だからみんな慕っているのさ。グズマが代表を慕っているように」






806: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:12:44.81 ID:CVZsSMq50

リーリエ「あの人は……かあさまはわがままです。自分が好きなものだけを自分勝手に愛でて……。でも、助けます! 言いたいこと、言うために!」

リーリエ「そうしたらグズマさんも、いっしょに助けられますよね!」

プルメリ「あんた……芯の部分は、代表に似ているかもね。種類は違うけれど、気持ちの強さを感じるよ」

しんのすけ「てゆうか、オラたちと一緒にくさやのおじさんをお助けに行こうよ」

プルメリ「そうしたいのは山々だけどね。今のあたいたちじゃ、はっきり言って力不足だよ。アンタの足を引っ張りかねない」

しんのすけ「みんなでお助けに行けばだいじょーぶだって!」

プルメリ「……優しいんだね、あんたは。だけど……あたいらも戦ったのさ、ビーストと」

リーリエ「えっ……?」

プルメリ「とてつもなく大きなビーストだったけどね、みんな一斉に挑んだけど、あっという間に消し炭さ。自分たちの無力さを思い知らされたよ」

プルメリ「だというのにあいつら、グズマを助け出すって聞く耳持たなくってね」

プルメリ「だからグズマのこと……頼めた義理じゃないけれど。どこかに消えたままでは償わせることもできやしない」




807: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:17:01.25 ID:CVZsSMq50

リーリエ「はい、グズマさんも、かあさまも、必ず取り戻します!」

しんのすけ「負けちゃったら、強くなればいいのに。おねいさんたちにとって、大事な人なんでしょ?」

プルメリ「……現実はそう簡単に行かないんだよ、しんのすけ。負けて強くなるで済めばあたいらはスカル団なんてやってないよ。アンタもいつかそれが分かる時がくる」

プルメリ「でも、しんのすけ。あんた、全然ふつーのコじゃなかったね。スカル団だけでなく、エーテル財団の闇にも物怖じせず立ち向かってさ。まだ5歳なのに、大したもんだよ」

しんのすけ「照れますな」

プルメリ「ほら、お姫様を守ってやんな。迷惑かけたお詫びとして、どくタイプのZクリスタルをやるからさ」つドクZ

しんのすけ「ありがとござますぅ」

リーリエ「プルメリさん、今度はわたしがしんちゃんを守るのです!」

プルメリ「……そうだね。ふつーのコじゃないって言ったってしんのすけはまだ小さいからね。でも無茶しちゃいけないよ」

プルメリ「そういやしんのすけ、カプ・コケコから直々に石をもらったんだって? 大事にしなよ、そのZリング。ポケモンがいて、はじめてポケモントレーナーなんだ」

プルメリ「それを忘れたらカプの罰を……あんたなら安心だけどさ」

リーリエ「……プルメリさん」




808: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:17:42.65 ID:CVZsSMq50

プルメリ「……帰るよ」

テクテク

しんのすけ「お土産買って来ねー」フリフリ

リーリエ「カザマさん、元気にしますね」

ジュナイパー『あっ、どうも……』

リーリエ「……スカル団にも、いろいろあるのですね」

ロトム図鑑「火サス一本作れそうな関係だったな」

リーリエ「あなたはそれしか思いつかないんですか……」

しんのすけ「さ、ハプウちゃんのところにいこいこー!」




809: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 17:18:59.36 ID:CVZsSMq50

ポニの原野

プルメリ「…………」

――オラたちと一緒にくさやのおじさんをお助けに行こうよ

――みんなでお助けに行けばだいじょーぶだって!

――負けちゃったら、強くなればいいのに。おねいさんたちにとって、大事な人なんでしょ?

プルメリ「……ふん」




810: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 18:30:33.84 ID:CVZsSMq50

大峡谷入り口

ハプウ「む……来たか」

しんのすけ「よ!」

リーリエ「ハプウさん!」フリフリ

ハプウ「首尾よく行ったか」

リーリエ「はい、笛はしんちゃんが……」

しんのすけ「ほい!」プリプリ

リーリエ「笛をお尻で挟まないでください!」

ハプウ「相変わらずじゃのう……」ハァ




811: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 18:31:18.20 ID:CVZsSMq50

ハプウ「しんのすけ、お前の戦いは一度アーカラで見せてもらったな」

しんのすけ「そうだっけ?」

ハプウ「ロイヤルアベニューの近くでスカル団からポケモンを助けてもらった時じゃ。あの時からどれほど成長したのか、見せてもらうかの」

ハプウ「そう、ハプウの大試練じゃ!」

バンバドロ「ムヒイウン!」ブルルッ

しんのすけ「んー、そんなに育ってる気はしないけど」チラッ

ハプウ「そこの話ではないわ!」

???「しんのすけー!」

3人「!」

ひろし「やっと見つけたぜ!」

みさえ「しんちゃん!」

ひまわり「たいっ!」

シロ「アンッ!」

しんのすけ「とーちゃんかーちゃん! ひまにシロ!」




812: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 18:32:13.33 ID:CVZsSMq50

ロトム図鑑「お前ら何しに来たのだ?」

ハウ「そっこーでウラウラの大試練終えて来たよー!」

ククイ博士「2人の最後の大試練を見届けようと思ってね」

リーリエ「ハウさんに博士……!」

ククイ博士「お、リーリエ! フォルムチェンジしたのかい?」

リーリエ「はいっ、ゼンリョクの姿ですっ!」

ハプウ「ほへえ……にぎやかになったのう」

ククイ博士「おや? 君は確かしまキングの……」

ハプウ「む、久しぶりじゃな、博士。カプから認められ、亡くなった祖父を継いでしまクィーンになったのじゃ」

ハウ「君がしまクィーンなんだー。よろしくー」

ハプウ「そういうお前は、ハラの孫か。しまクィーンのハプウじゃ」




814: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 18:44:02.59 ID:CVZsSMq50

ハプウ「ところでしんのすけ、そちらの方はお前の家族か」

しんのすけ「うだつの上がらないとーちゃんと、最近5キロぐらい太ったとみられるかーちゃんです」

ひろし「うだつが上がらなくて悪かったな!」

みさえ「5キロも太ってないわよ!」ギュウウウ

しんのすけ「いぢぢぢぢ! てゆーかなんで来たの?」

ひろし「そりゃ、もちろんお前が最後の島に行くって言うからな。みんなで応援に来たんだ」

ひろし(本当はエーテルパラダイスの一件でみさえが不安になって押し切られたんだけどな……)

みさえ「しんちゃん、どこにも怪我とかない? 大丈夫?」

しんのすけ「みさえこそ、そろそろ体脂肪率が30パーセント越えしてない? 大丈夫?」

げ    ん

こ    つ

みさえ「心配してくれてありがとよ」

しんのすけ「今のオラ……無事じゃない」




815: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 18:44:57.16 ID:CVZsSMq50

リーリエ「しんちゃんのお母様、お久しぶりです」

みさえ「あら、リーリエちゃん! ずいぶんイメチェンしたのね! 似合ってるわよ」

みさえ「……エーテルパラダイスでの話、聞いたわ。私たちでよければ、力になるわ。なんでも言ってね」ボソッ

リーリエ「はい! ありがとうございます!」ニコッ

ひまわり「や!」

リーリエ「あなたは……ひまわりちゃんですね? しんちゃんの妹さんでしたね。しんちゃんと一緒に旅してるリーリエです!」

ハプウ「しんのすけのご家族の方々。わしはポニ島のしまクィーン、ハプウじゃ。わざわざこのポニ島まで御足労頂き、感謝する」

ひろし「あ、こちらこそ……」

ハプウ「しまクィーンとしてそなたらの息子しんのすけに、最後の大試練を課し、ゼンリョクを確かめるのがわしの役目じゃ。しんのすけが島巡りを経てどれだけ成長したのか、それを見る良い機会と思う。ぜひ最後まで、お付き合い頂きたい」

みさえ「は、はい……(ずいぶんしっかりしてるわねぇ)」




816: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 18:55:29.27 ID:CVZsSMq50

ハウ「しんのすけー最後の大試練がんばって勝ってー! そしたらおれも勝ってー2人で一緒に島巡りチャンピオンになろうよー」

しんのすけ「ハウくんと一緒。いやん、オラたち、そんな関係じゃないのに……」

ハウ「そーゆー意味で言ったわけじゃないよー」

ククイ博士「しんのすけ! 君がどこまで強くなったか、見させてもらうよ! 君がラナキラマウンテンを登る資格があるか、楽しみだね」

リーリエ「しんちゃん、わたし、この目でしんちゃんとカザマさんたちの戦いをしっかり見てます。トレーナーはどういうものか、もっと知りたいです!」

しんのすけ「まっかせなさい!」

ハプウ「しんのすけ。わしは若いが、ほかのしまキング、しまクイーンにひけはとらん! むしろ、バンバドロたちとの絆は、アローラで一番の自負がある!」

ハプウ「わしとポケモンたちのゼンリョク、受けてみるかの?」

しんのすけ「オラだって、オラのお友達とゼンリョクでハプウちゃんに勝つ!」




817: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:06:24.83 ID:CVZsSMq50

ハプウ「その心構えや良し! しまクイーン、ハプウ。カプより頂いたかがやく石を、Zリングにさせていただいた!」

ハプウ「しんのすけも同じ! Zリングを持つということは、カプと共にあるということ!」 

ひろし「しんのすけー! ポケモンを信じて戦うんだ!」

みさえ「がんばって!」

しんのすけ「あ、でもやっぱり、ギャラリーにおねいさんがいなきゃ張り合いがないなぁ」

全員「」ズルッ

ハプウ「おいおい……緊張感のないやつじゃ」

ハプウ「では、気を取り直して……しまクイーンハプウ――はじめての大試練! ゼンリョクを尽くし、心ゆくまで戦うぞ!」ギンッ!!




818: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:08:45.51 ID:CVZsSMq50

しまクィーンの ハプウが
勝負を しかけてきた!

ハプウ「さぁ、行くぞ! ダグトリオ!」ヒョイッ

ダグトリオ「ダクダグッ!!」ポンッ

しんのすけ「ボーちゃん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ミミッキュ『ボ!』ポンッ

みさえ「あら? ダグトリオってあんな髪生えてたかしら?」

ひろし「あれはアローラ固有のダグトリオさ。それにあれは髪じゃなくて髭なんだ」

ハプウ「ダグトリオ、すなあらしじゃ!」

ダグトリオ「ダグッ!!」

ダグドリオが咆哮を上げると、あたり一面に砂嵐が巻き起こった!

みさえ「きゃあ! なにっ?」

ひまわり「いたいやー!」

ククイ博士「すなあらし、ですよ! あまごいのように場に直接干渉する技で、文字通り砂嵐になるんです!」




819: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:12:26.62 ID:CVZsSMq50

みさえ「砂嵐になると、何が起きるのよー!」

ミミッキュ『ボ……周りが見えない!』

しんのすけ「んー目にゴミが入っちゃいそう」

ハプウ「ダグトリオ、飛び出すのじゃ!」

ダグトリオ「ダグッ!」ボコッ!

ミミッキュ『ボ!?』カクン

ハプウ「これで化けの皮は剥がしたぞ。さて、ここからじゃ」

ミミッキュ『ボッ!』ブンッ

ボーちゃんはシャドークローで反撃するが、ダグトリオはすかさず穴に潜って回避した。

ダグトリオ「ダグダグッ!」サッ

ハプウ「ダグトリオ、アイアンヘッドじゃ!」

しんのすけ「……! ボーちゃん、そこっ!」

ダグトリオ「ダグッ!」バッ!

ダグドリオが地面から頭突きするために飛び出したと同時に、ボーちゃんがすぐさま反応して、おにびを繰り出した。

ミミッキュ『ボ!』メラッ!




820: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:13:22.22 ID:CVZsSMq50

ボーちゃんはダグドリオのアイアンヘッドを躱しつつ、すれ違いざまにおにびをぶつけた。

ハプウ「……!」

ダグドリオ「ダグっ……」ジュウウッ

ミミッキュ『……ボ。あぶないあぶない』ムクッ

ハウ「わー! ダグトリオがやけどしてるー!」

ククイ博士「ミミッキュのおにび、かなりのスピードだぜ!」

ハプウ(それもあるが、ダグトリオが出る場所をしんのすけが予測しおった。あのミミッキュもしんのすけのとっさの指示にすぐさま対応するあたり、相当経験を積んでおると見た)

ハプウ(……にしても、しんのすけ、相変わらずポケモンに技の命令をしとらんとは。だが、なにか違うのう。どれ、もう少し様子見してみるか)

ハプウ「ダグトリオ、一旦潜れ。かく乱しつつもう一度アイアンヘッドじゃ!」

ダグトリオ「ダグッ」ズポッ

ダグトリオが地面へ再び潜ると、四方八方からダグトリオが飛び出してくる!

ダグトリオ「ダグッ! ダグッ! ダグッ! ダグッ!」ズポッ ズポッ ズポッ

しんのすけ「もぐらたたきみたーい」

ミミッキュ『ボーッ!』ピカー!

ボーちゃんの周りに、うっすらと光る透明の壁が現れた。




821: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:14:28.13 ID:CVZsSMq50

ひまわり「たや?」

ひろし「あれは……光の壁を貼ったのか」

リーリエ「どうしてボーちゃんさんは攻撃しないのでしょうか?」

ハプウ(かく乱しようが構わず、攻撃よりも着々と守りを固めことを優先したか)

ハプウ(おにびに光の壁。あのミミッキュはサポートに徹するようじゃな)

モコッ

ダグトリオ「ダグッ!」バッ!

目の前にダグドリオが顔を出し、頭突きする。

ミミッキュ『ボッ?!』ドンッ!

ハプウ「よし、そのまま畳み掛けよ。メタルクローじゃ!」

しんのすけ「ボーちゃん、来るゾ!」

ダグトリオ「ダグダグッ!」ジャキンッ

ミミッキュ『――ボ!』ジャキンッ

ダグドリオの髭が硬質化したメタルクローが迫る中、ボーちゃんも鼻水状の影から変えたシャドークローで応戦する。

ザクザクッ!




822: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:16:28.53 ID:CVZsSMq50

ダグドリオ「ダグッ……!」

ミミッキュ『ボ……!』ザザザッ

しんのすけ「ボーちゃん、いける?」

ミミッキュ『大丈夫……』フゥフゥ

ひろし「まずいな……ミミッキュ――ボーちゃんはフェアリー・ゴーストタイプだから、はがねタイプのダグトリオとは不利なんだ」

ロトム図鑑「それに、すなあらしのダメージも入っている」

ハウ「だけどダグトリオやけどしてるみたいだからー、そこまでボーちゃんにダメージを与えられてないっぽいよー」

ハプウ「穴を掘って惑わせたところで無駄じゃな。ならば、じしんじゃ!」

ダグトリオ「ダグッ!」

ズズンッ!




823: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:17:08.09 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「ボーちゃん、ジャンプ!」

ミミッキュ『ボ!』ピョンッ

地面が揺れてヒビ割れる瞬間、ボーちゃんはしんのすけの合図と供に振動を利用してジャンプし、再びシャドークローをダグトリオに繰り出す。

ザンッ!

ミミッキュ『ボ!』フッ

ダグトリオ「ダ、ダグッ……!」

シャドークローが急所に当たり、ダグトリオが髭を振り乱しながら力なく倒れる。

しんのすけ「ボーちゃんかっこいい!」

みさえ「やったわ! まず一匹目ね!」グッ

ひろし「いいぞ、しんのすけ! ボーちゃん!」

ハプウ「ほほう、じしんを利用するとは……かなり、やるのう。それにこんな砂嵐の中、ダグトリオにダメージを与えるとは」




824: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:17:55.69 ID:CVZsSMq50

ハプウ「ならば――ゆけい、トリトドン!」ヒョイッ

トリトドン「ポワーオ!!」ポンッ

ハプウ「あまりそやつを野放しにするわけにはいかないのでな。ストーンエッジじゃ!」

トリトドン「ポワーオ!」ドシン

トリトドンが地面を振動させると、ボーちゃんに尖った岩が襲いかかる!

ズズンッ!

ミミッキュ『うッ!?』ザクザクッ!

ククイ博士「まずいね、こっちも急所に当たったようだ」




825: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:18:36.89 ID:CVZsSMq50

ハウ「それに光の壁も切れかかっちゃってるー!」

ハプウ「とどめじゃ! トリトドン、だくりゅう!」

トリトドン「ポワァァッ!」ブシュウウウッ!

トリトドンの口から吐き出された土の入り混じった激流がボーちゃんに迫る。しかし、ボーちゃんは構わずトリトドンを見据えると、

ミミッキュ『……ボ!』ギンッ!

トリトドン「ポワッ……!」ズキンッ

ククイ博士「!」

そしてボーちゃんはだくりゅうに飲み込まれてしまった。
だくりゅうの勢いが収まると、ぐったりとしているボーちゃんの姿が。

しんのすけ「ボーちゃん!」

ミミッキュ『……後は、頼んだ』

リーリエ「これでお互いに1匹ずつ倒れましたね……」

みさえ「また振り出しに戻っちゃったのね」

ククイ博士「いや、それはどうかな……」




826: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:28:22.17 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「うーし、ネネちゃん、レッツラゴー!」ヒョイッ

キテルグマ『あたしの出番ね。負けないんだから!』ポンッ

ハウ「わー! ネネちゃん、進化してたんだー!」

みさえ「あら、あんなかわいいポケモンゲットしてたのね。しんのすけったら、いい趣味してるじゃない」

ハプウ「ふむう、ストーンエッジじゃ!」

トリトドン「ポワーオ!」ドシン

ズズンッ!

キテルグマ『いたっ!』

ハプウ「トリトドン、更にどろばくだんじゃ! 奴を近づけるな」

トリトドン「ポ……ワッ!」ボシュッ

トリトドンの口から次々と泥の塊が発射されて、ネネに直撃する。ネネは手でガードするが、それでも攻撃に移れずにいた。

キテルグマ『これじゃ、思うように進めないじゃない! この砂嵐も、収まらないし……』ビシャッ ビシャッ




827: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:35:52.54 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「じゃあそこの刺さった岩投げればー?」

キテルグマ『あ、その手があったわね! ふんっ!』ベキッ

しんのすけのアドバイスを聞いて、ネネは尖った岩の一部をへし折って持つと、それをトリトドンに向けて投げつけた。

キテルグマ『えいっ! えいっ! ふんっ!』ブン! ブン! ブンッ!

トリトドン「ポワッ! ポワ!?」ドンッ! ズグッ!

ハプウ「ぬう……ストーンエッジの残骸を利用するとは、なんて破天荒な攻撃じゃ」

トリトドン「ポッ……ポワッ」ブルブル

ハプウ「うん? どうしたトリトドン?」

ひろし「なんか様子が変だぞ」

ハウ「体調が悪いのかなー?」

キテルグマ『今がチャンス!』ダッ

ハプウ(この感じ……あのミミッキュ、倒れ際に呪いをかけおったのか! なんと油断ならないヤツよ)

ハプウ「トリトドン、自己再生じゃ!」

トリトドン「ポワーオッ!!」パアアッ

キテルグマ『な、なに?』




828: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:38:19.22 ID:CVZsSMq50

トリトドンの身体が光に包まれると、見る見るうちにネネに負わされていた傷が塞がっていく。

ククイ博士「向こうも気付いたようだね」

リーリエ「なににですか?」

ククイ博士「あのミミッキュ、呪いをかけていたんだよ。自分の体力を削ることで、どく状態のように相手の体力をじわじわと奪っていくんだ。しかも、呪いは自己再生しても治せないから、トリトドンが倒れるまで続くよ」

みさえ「ピカチュウみたいなかわいい見た目して随分怖い技を使うのね。あの子……」

ひまわり「たい……」

トリトドン「ポワーオッ!」

しんのすけ「おおっ、元気になっちゃった」

キテルグマ『元気になったからどうだって言うのよ! 倒すまで戦えばいいだけよ!』ブンッ

ネネが放ったアームハンマーが、トリトドンに命中する!

トリトドン「ポ、ポワァッ…!?」ドズムッ

ひろし「おおっ、あの一撃はでかいぞ!」

ハプウ「トリトドン、だくりゅうで押し戻せ! 距離を取らせるのじゃ!」

トリトドン「ポォワァァッ!」

アームハンマーの反動で動きが鈍くなったところで、口を大きく吸い込み、さっきとは比べ物にならない量のだくりゅうを迸らせた。巨体のキテルグマでも耐え切れず、流されてしまう。




829: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:39:37.54 ID:CVZsSMq50

キテルグマ『きゃあああっ!』ドドドドッ

しんのすけ「おおっ、ネネちゃんのような重くて巨体な身体でも押し流されるなんて……」

キテルグマ『やかましいッ!』

ハプウ「よし、自己再生じゃ!」

トリトドン「ポワーオッ!!」パアアッ

キテルグマ『あーん、また自己再生?』

しんのすけ「まるでダイエット中のかーちゃんみたい」

キテルグマ『どういうこと?』

しんのすけ「いくらダイエットして体重を減らしても、またリバウンドして元通り!」

ロトム図鑑「うまい、座布団一枚だ」

げ    ん

こ    つ

しんのすけ&ロトム図鑑「」

みさえ「うまくないわよっ! 失礼ね!」ドスドス

キテルグマ『こうなったら、あいつを一撃で倒すっきゃないわ!』




830: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:41:02.38 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「ネネちゃん、あれを使えばきっと気合出せるんじゃない?」

キテルグマ『あれ? ……ひょっとして、あれ?』

しんのすけ「武器にしたら、きっと役に立つと思うよ。あっちのネネちゃんもそうしてたし」

キテルグマ『そうかしら……?』

ハプウ「ぶつくさしゃべってるヒマがあるかの? トリトドン、どろばくだんで攻撃じゃ!」

トリトドン「ポワッ!」ボシュッ!

キテルグマ『きゃっ! いたい!』グチャッ! ドッ!

しんのすけ「ネネちゃん、耐えるんだ!」

ひろし「さっきと同じ状況に戻っちまったな……」

ハウ「ネネちゃんだけ体力を一方的に奪われてるからねー、あのトリトドン結構タフだねー」

みさえ「このまま何もできずに倒れちゃうのかしら?」

ロトム図鑑「……それはどうだろうか」

みさえ「え?」

ロトム図鑑「見よ、攻撃をこらえるネネのがまんのボルテージを」

リーリエ「あっ、そういえばネネちゃんさんには……!」




831: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:42:13.30 ID:CVZsSMq50

キテルグマ『…………!』グチャッ! ドチャッ!

ハプウ(どうしたのじゃ? あやつめ、さっきと違ってまったく攻撃しようとせん)

ハプウ(なにかの前触れか? ともかく、呪いのダメージもそろそろ無視できん。あやつを倒しにかかろう)

ハプウ「トリトドン、そろそろだくりゅうで仕上げるぞ!」

トリトドン「ポワァァッ!」ブシュウウウッ!

三度目のだくりゅうが襲いかかってくる。しかし、同時にネネちゃんもどろばくだんを受け続けて、我慢の臨界点を超えた!

キテルグマ『うがあああああっ!』ダッ!

全員「!?」

キテルグマはだくりゅうの流れに逆らい、地面を踏みつけながら猛ダッシュしトリトドンへ急接近する!

ハプウ「な――!」

しんのすけ「やっちゃえネネちゃん!」

キテルグマ『いい加減女の子に向かって、ンなきたねーもん……』バッ!

ネネちゃんはジャンプすると、手に隠し持っていた「あれ」を握る。

ハウ「あれって……」

リーリエ「ピッピ人形さん……ですか?」




832: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:44:29.28 ID:CVZsSMq50

キテルグマ『ぶつけてんじゃねぇぇぇっ!』ブンッ!

ド ズ ム ッ!

トリトドン「ポワ゛ッ!!!?」

ひろし「行ったーっ!」グッ

ハプウ「む……がまんか!」

リーリエ「ピ……ピッピ人形さんを武器にするなんて……」ドンビキ

ククイ博士「すごいなぁ、自分の持ち物を武器に技を繰り出すなんて! あのキテルグマはヤレユータン並みの知能の高さと器用さがあるようだね」

リーリエ「そういう問題じゃないですって!」

キテルグマ『あーすっきりした。でも、悪くないわね、これ武器にするの。それに、まだまだ戦えるし』

しんのすけ「おおっ、さすが『ネネ』ちゃん!」

キテルグマ『よくわからないホメ言葉だけど、アドバイスありがと、しんちゃん』

トリトドン「ポワァ……」ピクピク

ハプウ「……さすがにトリトドンも自己再生できるほどの体力も残っとらんか。よくやったぞ、トリトドン。ゆっくり休め」シュンッ




833: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:45:41.46 ID:CVZsSMq50

ハプウ(今のピッピ人形に、さっきのミミッキュへの回避の指示。やはりしんのすけは……)

ハプウ「では次! 行くぞフライゴン!」ヒョイッ

フライゴン「フラァーッ!」ポンッ!

しんのすけ「エビフライゴン……?」

ハプウ「エビはいらん! フライゴン、騒いで攻撃せよ!」

フライゴン「ラァァァァァァッ!!」

キテルグマ『ひいっ!』キーンッ!

しんのすけ「うわぁぁっ、耳がキンキンする!」

ハプウ「フフ……さすがに飛んでる相手には、自慢の怪力はおろか手も足も出んじゃろ? フライゴン、ソニックブームじゃ!」

フライゴン「ラァァァ! フラッ!」ブゥーン!

騒ぐのをやめたフライゴンは、今度は衝撃波を放った。砂嵐を吹き散らしながら、ネネに直撃する!

キテルグマ『ううっ……!』




834: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:46:49.13 ID:CVZsSMq50

ハプウ「最後じゃ! フライゴン! ドラゴンテール!」

フライゴン「フラーッ!」バッ

砂嵐の中、急降下してきたフライゴンが、空中を一回転しつつ尻尾をネネに向けて振り下ろし、脳天に直撃した!

ゴンッ!!

キテルグマ「ぎゃんっ!」

しんのすけ「げんこつ……!」

キテルグマ「う、うーん……ピッピちゃんが1匹……ピッピちゃんが、2匹」フラフラ

ドサッ!

しんのすけ「あーんネネちゃん!」

ひろし「空を飛んでる相手じゃ、ネネちゃんにも分が悪いだろうな……」

ハウ「トリトドンでのダメージもあるしねー」

ロトム図鑑「情けない奴だ。せめて空を飛ぶことぐらいして見せろ」

キテルグマ『出来るわけないでしょっ!』ガバッ




835: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:48:32.73 ID:CVZsSMq50

ククイ博士「まさに一進一退! 技と技の応酬だ! 次はどんな技で戦うのか楽しみだぜ!」

ハプウ「さあ、次のポケモンを出すが良い!」

しんのすけ「んー……じゃ、マサオくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ヨワシ(群)『よっしゃあ! 行くぜい!』ポンッ

ひろし「でっけぇ……あれがマサオくん……群れたヨワシの姿か!」

ハプウ「おお! あの時のヨワシか! ずいぶん逞しくなったのう! さて、どれほど強くなったのか、見せてもらうぞ」

ハプウ「フライゴン、あやつにソニックブームじゃ!」

フライゴン「ラァァァ! フラッ!」ブゥゥンッ!

ネネちゃんにダメージを与えたソニックブームが、マサオを纏うヨワシの群れを少しずつ散らせていく!

ヨワシ『へっ、チマチマしゃらくせえ! 攻撃ってのはなぁ、こうやるんだよ!』ブシュウウッ!

フライゴン「ラァァァッ!!」

マサオの口から熱せられた水が発射された。フライゴンはすぐさま攻撃を中断して、回避しようとするが、しっぽに熱湯があたってしまった。




836: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:49:57.59 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「マサオくん、いつの間にそんな技覚えてたのかー」

ヨワシ『ポケモンだって日々成長してくもんなんだよ!』ヘッ

ハプウ「こやつがねっとうを使えるのを知らんかったのか、しんのすけ」

しんのすけ「うん、いちいち技覚えんのめんどくさいし」

ひろし「お前なあ、そんな理由で命令しないって、よくここまで来れたな」

ハプウ「相変わらずじゃな、お前は……」

しんのすけ「いやあそれほどでも〜」

全員「褒めてないっ!」

ハプウ「フライゴン、りゅうのいぶきじゃ!」

フライゴン「フゥラァァッ!!」ゴウッ!

フライゴンが口から青白い光が放たれ、ヨワシへ真っ直ぐに飛んでいく!

ヨワシ『ヤローども! 例のアレ行くぜい!』

ヨワシたち「ヨワーーーッ!!」

バララーーーッ!

りゅうのいぶきが当たる直前、マサオの号令の元、次々とマサオを纏うヨワシの群れが四方八方に散っていく!




837: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:50:48.51 ID:CVZsSMq50

そのままりゅうのいぶきは空を切り、岩壁に直撃する。

ハプウ「なにっ……?!」

ククイ博士「おおっ!」

しんのすけ「マサオくん、すげー!」

ヨワシ(単)『しんちゃんとカザマくんのアドバイスを実践してみたんだ!』

そして、再びマサオを中心に次々とヨワシたちが集まって、元の群れた姿のマサオに戻った。

ハプウ(まったく……技を覚えんかと思ったら、ヨワシの群れを散り散りにさせて回避か……先が読めん奴じゃ)

ハプウ「……フライゴン! 砂嵐に身を隠しつつ、騒いで攻撃せよ!」

フライゴン「フラッ!」ズズズッ

フライゴンはハプウの命令通り、砂嵐の中へとその姿を消していった。
そして一瞬の静寂の後……。

フライゴン「ラァァァァァァッ!!」キィィィンッ!!

しんのすけ「ぬわーっ! またきたぁぁぁっ!」

ヨワシ『ぐぅぅっ……!』ビクビクッ!




838: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:52:48.18 ID:CVZsSMq50

しんのすけは耳を塞ぎながらも、どこから声が聞こえるのか集中する。

しんのすけ「マサオくん! あっち!」

ヨワシ『おうっ、そこだなっ!』ドバッ!

さわぐで群れが少しずつ離れていく中、マサオはハイドロポンプを放った! 怒涛の水流が砂嵐を一直線に貫くように放出されていく!

フライゴン「フラァァッ!?」ドドドド!

ククイ博士「ハイドロポンプか!?」

ハプウ「なんと……あの砂嵐の中でフライゴンの位置を当てるとはのう」

しんのすけ「あーやっと静かになった。うるさいっての」キーン

ヨワシ『このまま押し切ってやるぜ!』

マサオは群れとともに前進すると、フライゴンがネネにやったように、その巨体を動かして空中で一回転する。

フライゴン「フラッ……!?」

フライゴンの目の前に、群れたヨワシで構成されたマサオのアクアテールが迫る!

ズシンッ!!

フライゴン『フラッ……!』ドンッ!




839: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 19:54:28.48 ID:CVZsSMq50

アクアテールに押される形で地面に叩きつけられたフライゴンは、反撃を試みようとするが、そのまま地面に突っ伏して力尽きた。

フライゴン「フ、ラァ……」

みさえ「やった! またしんのすけが一歩リードよ!」

リーリエ「群れたマサオさん……すごい攻撃力です!」

ハウ「しかもまだ群れは散ってないよー!」

ハプウ「ふむう……やはりな」

ハプウ(技はポケモンに任せ、己の直感を頼りにポケモンたちの死角を補うように助言する……。まるであやつ自身、ポケモンと一体になって戦っておるようじゃ)

ハプウ(時折、ポケモンとも会話する素振りを見せておる……。まるで馴染みの友と話しておるように。彼らとの間には、深い信頼が築かれておる。何も考えておらんわけがない)

ハプウ(アーカラの時はほとんど何もせず、見ているだけだったが、島巡りを経てようやくこの戦法を開花させたようじゃな)




840: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:00:13.78 ID:CVZsSMq50

ハプウ「しんのすけ、お前は本当に面白いトレーナーじゃ!」ニッ

しんのすけ「おー、今度は褒めてるの?」

ハプウ「もちろんじゃ、お前はわしが今まで戦ってきたトレーナーの中でも特に変わった戦運びをする!」

しんのすけ「オラちゃんと歯は磨いてるゾ。オラの歯ってそんな臭いかな?」

ひろし「歯くさ運びじゃなくて、戦運び! お前の戦い方をハプウちゃんは褒めてるってことだよ」

ハプウ「さて、これがわしの最後の1匹じゃ! といっても、しんのすけとリーリエにとってはもう馴染み深いだろうがの」

リーリエ「バンバドロさん、ですね!」

ハプウ「そうじゃ! さあ出番じゃ! しんのすけに我らの絆を見せようぞ、バンバドロ!」バッ!

ハプウの呼びかけに応じるように、彼女の背後に控えていたバンバドロが飛び出し、足を地面にめり込ませながらマサオを睨みつける。

バンバドロ「……!」

みさえ「ラスト一匹ね! これに勝てば試練達成よ! しんのすけ!」

ひろし「行けるぞ! ヨワシはみずタイプ、対して相手はじめんタイプだ。このまま押し切れる!」

ロトム図鑑「どうかな……」




841: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:01:38.05 ID:CVZsSMq50

ヨワシ『よぉーし! さっさとこいつを倒して、大試練クリアするぜ! おりゃっ!』

再びマサオは一回転して、バンバドロに向けてアクアテールを放った。水をまとった尾がしなりながらバンバドロへ落ちてくる!

バンバドロ「……!」

ズズンッ!

ハウ「やったー?!」

ククイ博士「……いや」

勝ちを確信した野原一家やハウたちの期待とは裏腹に、砂煙の中から現れたのは、アクアテールを喰らっても地面にめり込むだけで平然としているバンバドロの姿だった。

バンバドロ「…………」

しんのすけ「ほうほう」

ヨワシ『なにっ!?』

ハプウ「バンバドロ……10まんばりきじゃ」

バンバドロ「……ッ!!」ギラッ!




842: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:03:12.35 ID:CVZsSMq50

ドゴッ!!

ヨワシ『え……!』

バンバドロはマサオの尾を跳ね除けると、ぐるりと半回転させてマサオから背を向けた。そして違わずマサオに向けて勢いよく、後ろ蹴りを繰り出した!

ド ゴ ッ ッ ! !

ヨワシ(単)『うわぁぁぁっ!!』

リーリエ「一撃で、マサオさんの群れを……!」

ハウ「散らしちゃったよー!」

ヨワシ(単)『そ、そんなぁ……』

バンバドロ「……!」ブルルッ!

ククイ博士「バンバドロの放つ10まんばりき……恐るべき威力だ」

しんのすけ「10万まんボルト?」

ククイ博士「ボルトじゃなくて、ばりきだよ」

ハプウ「いいことを教えてやろうかの。10まんばりきは、バンバドロの全体重を蹴りに集中させて攻撃するワザじゃ」

ハプウ「そして、バンバドロの平均的な重さは920 kgじゃ。その重さを乗せて、マサオを蹴りつけたのじゃ!」




843: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:04:29.79 ID:CVZsSMq50

みさえ「きゅ、920kg!? ……って、どのくらいなの?」

ひろし「」ズルッ

ククイ博士「だいたい軽自動車と同じくらいの重さですよ。ポケモンの種類は豊富でも、あそこまで重いポケモンはこのアローラに存在しません」

ひろし「いや、そこらのポケモンにもいないんじゃないか?」

ロトム図鑑「コイツに二度も踏みつけられたが死ぬかと思った」

リーリエ(あの体重で踏みつけられて、よく無事でいられましたね……)

ヨワシ(単)『ど、どうしようしんちゃん……』オロオロ

しんのすけ「しょーがない、戻っていいよ」シュンッ!

ハウ「せっかくのヨワシも、単独じゃバンバドロに勝つのは難しいよねー」

リーリエ「残るのは……カザマさんだけですね」

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ジュナイパー『いよいよ僕の出番か!』ポンッ

ハプウ「最後はやはりお主か。マサオに劣らず立派になったのう。さあ、どうバンバドロに立ち向かうつもりじゃ?」

ジュナイパー『しんのすけ! マサオくんの技でダメなら、Zワザだ! くさのZワザで、一気にバンバドロを倒すんだ!』




844: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:05:30.62 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「ブ・ラジャー!」

バッ バッ ブリッ ブリッ パァァッ バァーン!

ピカッ! ゴウッ!!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

ハプウ「ほう、Zワザか!」

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

ブ ル ー ム シ ャ イ ン エ ク ス ト ラ !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

フクスロー『行くぞっ! 一気に倒す!』

カザマがZパワーを周囲へ放出すると、次々と花が咲き乱れていく! そして日光がバンバドロに照射され、どんどん威力を増していく!

パァァァッ!!

バンバドロ「……!」

ドゴォォォン!!

ククイ博士「しんのすけ! 今のZワザは効果は抜群だぜ!」

ひろし「やった?!」




845: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:07:47.60 ID:CVZsSMq50

ジュナイパー『僕たちの勝ちだ!』

ハプウ「…………」

砂嵐が収まり、戦闘で穴だらけになったり、水たまりができて原型をとどめていないフィールドがあらわになる。
くさのZワザを受けて、誰もがしんのすけの勝利を確信した――ハプウを除いて。

ハプウ「なかなか良いZワザじゃ。バンバドロも驚いておるぞ」

ハプウ「じゃが、これでわしとバンバドロを乗り越えられると思ったら、大間違いじゃ!」ギンッ!

バンバドロ「……ッ!!」ブルルッ!

砂煙が収まると、バンバドロが凛然と仁王立ちしながら、カザマを睨みつけていた。その姿に、全員が仰天した。

ククイ博士「……これは!」

リーリエ「……!」ポカン

みさえ「どういうこと?」

ハウ「エー! Zワザを耐えたのー!」

ひろし「信じらんねぇ……」

ロトム図鑑「もはやバケモノだな」

ひまわり「たい……」




846: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:08:36.46 ID:CVZsSMq50

ジュナイパー『そ、そんなっ……!』

しんのすけ「ほーほー……」

ジュナイパー『でも、Zワザでも体力を削りきれないなんて……!』

しんのすけ「んーどうしよっかなー……」

しんのすけは腕を組んで困っていると、地面に目が行った。

しんのすけ「…………!」ピーンッ

ハプウ「今度はこっちの番じゃ! バンバドロ、ヘビーボンバーじゃ!」

バンバドロ「……!」ダッ!

バンバドロが駆け出すと、鈍重な身体でありながら跳躍した! そして全身を急回転させながら全体重を乗せてカザマへ襲いかかる!

ハプウ「さぁ、これを喰らえば瀕死は免れんぞ! どうする!」

ひろし「空に逃げても当たっちまうぞ!」

ジュナイパー『うっ、うわっ!』

ド ゴ ッ !

ジュナイパー『……!』

リーリエ「ああっ! カザマさんが!」




847: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:11:17.06 ID:CVZsSMq50

ククイ博士「いや、あれは――」

人形「」ドロン

ハプウ「ほう、みがわりか」

ジュナイパー『はっ!』

カザマは、ヘビーボンバーから体勢を整えているバンバドロへ向けて、かげぬいを放った!二つの影の矢が空を切り、バンバドロの影に刺さると爆発を起こした。

ドガンドガンッ!”

バンバドロ「……!」ユラッ

ジュナイパー『まだまだぁっ!』グッ!

シュルシュルシュルッ!

バンバドロ「!」

駆け出そうとするバンバドロの右前足に草が生えて、バンバドロを転ばせる!

バンバドロ「……!」ズシンッ!

ハプウ「む、くさむすびか……! ちと面倒な技を持っておるな」

ひろし「あいつ……俺があげたわざマシンをきちんと使ってるんだな……!」

バンバドロ「……ッ!」ムクッ

ハウ「あれでも倒せないなんてー……」




848: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:12:53.58 ID:CVZsSMq50

ハプウ「お主たちの技はしっかりバンバドロに通っておるぞ。じゃが、わしのバンバドロは鍛え抜かれた鉄の意志と鋼の肉体の持ち主じゃ。ちょっとやそっとの技を真正面から受けたところで、びくともせん」

みさえ「ねぇ、あなた。どうしたら倒せるの?」

ひろし「どうしたらって言われてもな……」

ジュナイパー『くそっ、どうしたら……!』

しんのすけ「カザマくんっ、あっちあっち!」

ジュナイパー『えっ……?』

しんのすけが指し示したのは、このバトルの序盤で、ディグダが掘りまくっていた穴の地帯だった。
そして次にしんのすけは、マサオの入ったモンスターボールを見せる。

ハプウ「ん……?」

ジュナイパー『……そうか! 分かった! しんのすけがやりたいことが分かったよ!』

カザマは羽ばたくと、しんのすけが指示した場所へと降り立った。そして、矢羽根をつがえてバンバドロへ放つ。

ジュナイパー『さあ、Zワザでもなんでもかかってこいっ!』

ハウ「あんなところに移動して、どうするつもりなんだろー?」




849: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:13:59.99 ID:CVZsSMq50

ハプウ(あれはダグトリオの掘った穴――大方、バンバドロを落として身動きが取れないところで攻めると言ったところかの)

ひろし「バンバドロを落とそうっていうのか?」

ロトム図鑑「バカ、そんなバレバレな作戦してどうするんだっつーの!」

ハプウ「……良いじゃろう、しんのすけ! おぬしの挑発に乗ってやろう!」

ハプウ「文字通り、穴に入ってやろうではないか。地の底の底まで潜ってやろうぞ!」

しんのすけ「!」

バッ バッ グルンッ ズンッ

ハプウ「ほにゃあ!」バァーン!

ピカッ! ゴウッ!!

バンバドロは Zパワーを 身体に まとった!

ククイ博士「Zワザだ! 来るぞ!」

バンバドロが 解き放つ
全力の Zワザ!

ラ イ ジ ン グ ラ ン ド オ ー バ ー !




850: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:15:37.68 ID:CVZsSMq50

バンバドロ「ムヒイウンッッ!」ズンッッ!!

ジュナイパー『うわっ!』

バンバドロが前足を踏みしめ地ならしをすると、地割れが起きてカザマがその中へ落下していった!
そしてカザマが落下してる最中に、Zパワーをまとったバンバドロが、全速力でカザマに突進! そのまま押し切りながら、地盤も貫きどんどん地の底へ向かってゆく!

バンバドロ「……ッ!」

ジュナイパー『うわぁぁっ! うっ! ぐぅっ!』

やがてマントルまで到達すると爆発を起こし、バンバドロとカザマが地割れの中から戻ってきた。

ジュナイパー『う、ううっ……』ピクピクッ

バンバドロ「ムヒィィーウン!」ブルルッ




851: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:16:46.32 ID:CVZsSMq50

静寂が訪れる。わずかに聞こえるのは、トリトドンとマサオが戦闘で放った水が、Zワザの余波で出来た大穴やダグトリオの掘った穴に流れる音だけだ。

しんのすけ「カザマくん……」

ハプウ「惜しかったの。しんのすけ」

ハプウ「ここまでわしとバンバドロが追い詰められたのは久方ぶりじゃ。あともう一息、と言ったところかの」

しんのすけ「……」

ひろし「しんのすけ……」

みさえ「そんな、しんちゃん負けちゃったの?」

リーリエ「しんちゃん……」

ハプウ「だが、この敗北は決して無意味なものではないはずじゃ。もっと精進して、再びわしに挑んでこい。いつでもわしとバンバドロはお前の挑戦を待っておるぞ」




852: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:18:21.09 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「ハプウちゃん、なんかかっこいいコト言ってるけど――」

ハプウ「?」

しんのすけ「オラ、まだ1匹残ってるよ?」スッ

しんのすけが手に持っているのは、マサオの入ったモンスターボールだ。

ヨワシ(ボール)『えっ? 僕なの?』

ククイ博士「あれはさっきのヨワシ……マサオか?」

ハウ「でも、もう群れは散っちゃったんでしょー?」

ロトム図鑑「たたきにされるぞ」

ハプウ「……しんのすけ、降参するのもひとつの勇気じゃ。お前さんのポケモンはよく鍛え上げられておる。また挑戦すればよいじゃろ」

ハプウ「それとも、群れを纏う力も無いそやつを出して、無駄に傷つけることが望みかの?」




853: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:19:06.56 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「オラ、諦めないもん。絶対に島巡りチャンピオンになって、おねいさんにモテモテになるもん!」

ハプウ(……自暴自棄になったわけじゃない。動機は不純だが、活路を見出しておる面持ちじゃ)

ハプウ「なら、そやつでわしとバンバドロを乗り越えてみせろ。お前の最後のゼンリョクを見せてみよ。野原しんのすけ!!」

しんのすけ「おっしゃー! レッツラゴー! マサオくん!!」ヒョイッ

ヨワシ(単)『え、ええっ? 僕が勝てるの? もう群れは纏えないよ?』ポンッ!

ジュナイパー(ボール)『大丈夫、いいかい? これから僕の言う作戦と、しんのすけの言うことを聞くんだ! そうすればあいつに勝てる!』

ヨワシ(単)『……でも』

ジュナイパー(ボール)『これは今の君じゃないとできないことなんだ!』

キテルグマ(ボール)『もうあんたしか残ってないの! 自信持ちなさい!』

ミミッキュ(ボール)『グッドラック!』b

しんのすけ「マサオくんかっこよかったってあの白いポケモンに伝えてやるゾ」

ヨワシ(単)『…………』

ヨワシ(単)『……わかった! 僕、みんなを信じる!』




854: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:20:38.13 ID:CVZsSMq50

ハプウ「では――ゆくぞ、しんのすけ!」

しんのすけ「こぉぉいっ!」バンバンッ!

ハプウ「バンバドロ! ヘビーボンバーじゃ!」

バンバドロ「……!」ダッ!

バンバドロはマサオに一直線に駆け出し、ジャンプ! そして回転するとマサオに向かって落下していく!

ドドドドドド!!!

しんのすけ「マサオくんっ!」

ヨワシ(単)「!」

ズ ズ ン ッ !

バンバドロのヘビーボンバーが地面に激突し、砂煙が巻き起こる。地面にヒビが入り、泥水が染み出した。

ひろし「ど、どうなったんだ?」

リーリエ「マサオさんは……?」




855: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:22:28.46 ID:CVZsSMq50

砂煙が晴れると、体勢を立て直すバンバドロの姿があった。
そしてヘビーボンバーを食らって戦闘不能になっているはずのマサオの姿は――なかった。

ハプウ「なに?!」

バンバドロ「……!」

ハウ「あれー?! マサオはー?」

驚く一同。ハプウもバンバドロも例外ではなく動揺していた。一体どこへマサオが消えてしまったのか、あたりを見渡す。
ハプウはそこで、ダグトリオが掘った、水で満たされた穴に目が行った。そこで、ハプウはしんのすけの企み全てを察した。

ハプウ「まさか――! そこから離れよ! バンバ……」

しんのすけ「マサオくんっ! ファイヤーーーッ!!」

ヨワシ『フ ァ イ ヤ ー ー ー ー ッ ! ! 』

しんのすけとマサオの掛け声と同時に、バンバドロの真下の地面がさらにひび割れて、地面を突き破りながら勢いよくハイドロポンプが噴射された!
激流はバンバドロの腹に直撃し、そのまま勢いよく空中へと放り出された。

バンバドロ「ヒヒウ……!?」

ハプウ「……!」




856: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:23:14.55 ID:CVZsSMq50

しんのすけとマサオを除く一同が唖然とするなか、バンバドロは大きな音を立てて、マサオのハイドロポンプやトリトドンのだくりゅうで出来た水たまりへ落下した。

バシャッ!!

バンバドロ「ムッ……! ムヒィ……」

水たまりの中で、バンバドロは横たわりながらもがいて脱出しようとするが、その体力は残っていなかった。ハイドロポンプを食らった際、急所である腹を直撃したからだ。
そのままバンバドロは負けを認めたように足を動かすのをやめて、悔しそうにハプウを見た。

ハプウ「バンバドロ……」

みさえ「……勝った」

ひろし「勝ったんだ……! しんのすけが、勝ったんだ!」

ハウ「やったーー!」

リーリエ「バンバドロさんをあんなふうに倒すなんて……!」

ひまわり「たいやー!」

ククイ博士「すごいぜしんのすけ! バンバドロの真下からハイドロポンプを打つなんて!」

しんのすけ「いやぁ照れますなぁ」




857: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:24:29.07 ID:CVZsSMq50

ジュナイパー(ボール)『マサオくんもお疲れ様! よくやったよ!』

ヨワシ『え、えへへっ……僕はただ、しんちゃんとカザマくんの言う事しか聞いてなかったから』

キテルグマ(ボール)『あんたもっと誇りなさいよ。群れがなくったって強いんだから!』

ミミッキュ(ボール)『ガッツが、ある』

しんのすけ「安心しなさい、会ったらちゃんと伝えたげるから」

ヨワシ『う、うん、ありがとう、しんちゃん』

ロトム図鑑「ふっ、私の綿密な作戦が功を喫したな」

ひろし&みさえ「お前なんもやってないだろっ!」

ハプウ「……しんのすけ」

しんのすけ「お?」

ハプウ「わしらの負けじゃ」




858: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:26:00.30 ID:CVZsSMq50

ハプウ「いやぁ、たまげたぞ! ダグトリオの掘った穴がトリトドンやマサオの技で水いっぱいになったところに、単独の姿になったマサオを潜り込ませ、ハイドロポンプで奇襲をかけるとは……」

しんのすけ「ま、こんなくらいどうってことありませんから」

ジュナイパー(ボール)『ほとんど即興だったんだろ?』

ミミッキュ(ボール)『でも、よく思いついた。しんちゃんすごい』

ハプウ「お前のゼンリョク……大胆な発想、最後まで諦めない意志、友を信じる心、この目でしかと見届けたぞ」

しんのすけ「いやぁ」テレテレ

ハプウ「本当に面白いヤツじゃ。ゼンリョクを尽くしても勝てないすごさ……いろいろ学べて感謝じゃ、しんのすけ!」ニィッ

ひろし「みさえ……俺たちが知らないあいだに、しんのすけはこんなに成長してたんだな」

みさえ「ええ、とっても誇らしいわ」

ひまわり「た!」

ハプウ「では、じめんタイプのZクリスタル……ジメンZを授けるぞ!」

しんのすけは ジメンZを 手に入れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

大 試 練 達 成 !




859: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:27:29.52 ID:CVZsSMq50

ハプウ「ポーズも授けるから、しかとみておれ!」

しんのすけ「ほいっ」

ハプウ「うぅ……!」ギンッ!

バッ バッ グルンッ ズンッ

ハプウ「ほにゃあ!」バァーン!

しんのす「おお、なかなかいいターンですな。オラも!」

バッ バッ プリッ グルンッ ズンッ

しんのすけ「ぷるるん!」バァーン!

ハプウ「いや、尻は出さんでよい……」

みさえ「対抗して掛け声出さなくてもいいの」

リーリエ「しんちゃん! これで4つの島全ての大試練、達成ですね!」

しんのすけ「そーいえば、そうだね」

ククイ博士「後はウラウラのラナキラマウンテンに登って、大大試練を乗り越えれば、しんのすけの島巡りは達成だ!」

ハウ「わー! おれも早くしんのすけに追いつかなくっちゃ! ハプウさん! おれと戦ってー!」

ハプウ「これこれ、そう慌てんでもわしは逃げんぞ。まずはリーリエじゃ」




860: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:30:42.89 ID:CVZsSMq50

ハプウ「リーリエ、ここを通り抜け、祭壇に向かうのだ! 大峡谷は祭壇につながる道、修行するトレーナーもおって、道のりは厳しいぞ」

リーリエ「はい!」

ハプウ「リーリエもここが踏ん張りどころじゃ。なにかあれば、わしもバンバドロと駆けつけるでな!」

リーリエ「ハプウさん! わたし、やります!!」

――カプゥーレ!

全員「!」

みさえ「今の声は……ポケモン?」

ハプウ「おお! 珍しいのう。カプ・レヒレが我らの前でさえずりを上げるなど……」

しんのすけ「なんで?」

ククイ博士「カプ・レヒレは、ある理由で人間の前に姿をめったに見せないんだ。こうして声を上げることだって、そうそうないことなんだよ」

しんのすけ「ほうほう」

ハプウ「カプに選ばれたしんのすけが、4つの島の大試練を終えたことに対して祝福しとるのかもしれんな」




861: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:32:18.46 ID:CVZsSMq50

――カプゥーレ!

ハプウ「……!」ピクッ

ひろし「あ、また聞こえた!」

しんのすけ「どしたの?」

ハプウ「どういうことじゃ? ……『逃げろ』とは」

ハプウが言葉を言い終えた瞬間だった。

ズズンッ!

しんのすけたちの目の前――ポニの大峡谷の入口に、突然白い光が現れた。

みさえ「な、なにっ?!」

ハプウ「これは……!?」

白い光は空間にヒビを入れるように侵食していくと、巨大な穴へ変貌した。穴の奥は光に包まれ、そこから虹色の波動が外に解き放たれていく。

ハウ「ウルトラホールだよー!」




862: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:35:18.15 ID:CVZsSMq50

ククイ博士「これがバーネットの言ってたウルトラホール……!」

しんのすけ「誰かいる!」

全員がウルトラホールの出現に仰天していると、ホールの奥から、人影が現れた。コツコツというヒールの足音を響かせて、ホールの外へと出てくる。

???「フフフ……」

ひろし「あ、あんたはっ!」

リーリエ「かあさまっ!」

リーリエにかあさまと呼ばれた人物――ルザミーネは、不気味な微笑みを浮かべながら、ウルトラホールから現れた。

ルザミーネ「ウツロイドに導かれて出てきたと思ったら、まさかアナタたちがいるなんて……。奇妙な偶然もあるものね」

みさえ「この人って、あなたの会社の……」

ひろし「あぁ、エーテル財団の代表……そしてリーリエちゃんの母のルザミーネだ」

しんのすけ「40越えてるけどかーちゃんより美人だゾ」

みさえ「うるさいわねっ! 知ってるわよ!」




863: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:38:33.31 ID:CVZsSMq50

ククイ博士「まさかこんな形で、あなたと出会うとは思いませんでした。代表」

ルザミーネ「あら? あなたは確か……ククイ博士だったかしら? ポケモンの技に興味がおありで、研究を進めているとか」

リーリエ「かあさまっ! グズマさんはどうなさったのですか?!」

ルザミーネ「グズマ? あぁ、別にあんな人、もうどうだっていいのですよ。元の世界に連れて帰ろうとしてわたくしを困らせるのですよ? 愚かにも程があります!」

リーリエ「……そうやって、ここでもエーテルパラダイスでも、自分のことばかりっ!」

ルザミーネ「何を今更……だってそうでしょう! わたくしは! わたくしの好きなものだけがあふれる世界で生きるの!」

ルザミーネ「たとえ自分の子供でも!」

ルザミーネ「どれだけわたくしを慕っていても!」

ルザミーネ「珍しいとされるポケモンだとしても!」

ルザミーネ「わたくしが愛を注げる美しいものでなければ、ジャマでしかないのです!」ギロッ

みさえ「なんなの……この人。本当にあなたが言ったとおり……!」

ひろし「……だろ?」




864: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:40:14.71 ID:CVZsSMq50

ハプウ「……ご婦人、お取り込み中のところ失礼する。わらわは、ポニ島のしまクィーン、ハプウじゃ」

ルザミーネ「しまクィーン……それがどうかしまして?」

ハプウ「此度のビーストの事件は、そなたが元凶としんのすけとリーリエから聞かされていた。なにゆえ、このような事態を引き起こしたのじゃ? その目的は?」

ルザミーネ「そんなくだらないこと、聞くのですね。決まっているでしょう? ウルトラホールの向こう側にある世界から、ビーストちゃんたちをアローラに呼び寄せて、世界中をビーストちゃんで満たしていくのです」

ルザミーネ「異世界のポケモンであるビーストと、愛しいポケモンが混じり合う究極の愛に満ち溢れた世界。その理想郷を作り上げることがわたくしの夢なのですから」

ハプウ「馬鹿げたことを……このアローラがそのビーストとやらで溢れかえれば、間違いなくアローラ――いや、世界中が混乱に陥る。そなたの言う愛とは程遠い世界じゃ。それが望みなのか!」

ルザミーネ「えぇ、わたくしは愛しい子供たちを束縛したりしませんから。ここにいる人間の命など、どうでもいいことです」

ルザミーネ「ですが!」ギロッ!

ルザミーネ「そこにいる野原しんのすけくん……! その子だけは、絶対に許しません! 生かしておくわけにはいきませんの!」

しんのすけ「オラが? いやあ照れますなぁ」

ハウ「褒めてるわけじゃないよー!!」




865: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:41:24.10 ID:CVZsSMq50

みさえ「どうしてうちのしんのすけが! アンタに何したっていうのよっ!」

ルザミーネ「うちのしんのすけ? そう、あなたがしんのすけ君の母なのね。ならば、同じ母親同士、少しはわたくしの気持ちも分かるのではなくって?」

ルザミーネ「その子は、エーテルパラダイスでわたくしの計画を邪魔したからです。あんな穢らわしい異臭物をよくもわたくしの鼻に……!」

ひろし「……」

ルザミーネ「それに、しんのすけ君と出会ったから、リーリエは醜く変わってしまったからです! 幼い頃は、わたくしの言うことをなんでも聞いてかわいかったのに、親に逆らうだなんて……それもこれも全て、しんのすけ君の所為ですっ!!」

リーリエ「わたしが変わったのはわたし自身の意志です! しんちゃんは関係ありません!」

ルザミーネ「黙りなさい! ですからしんのすけ君! あなたを始末します!」

しんのすけ「ポケモンの散歩したらちゃんとフンは片付けなきゃね」

ひろし「それは後始末! しかもそういう意味じゃねぇよ!」

ハウ「ちょっとは空気読もうよー」




866: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:42:50.59 ID:CVZsSMq50

ククイ博士「それはどうかな? ここにいるしんのすけはたった今、4つの島をめぐり、全ての大試練を終えたところさ! あなたがどれほどの実力者か知りませんが、しんのすけをたかが子供と侮らないほうがいいぜ!」

ハプウ「当然じゃ、このハプウとバンバドロを打ちのめしたからのう。ビーストなど敵ではないわ」

ルザミーネ「……ふふっ」

ルザミーネ「ふっふふふふふふ!!」

ハプウ「……なにかおかしなことでも言ったかの?」

ルザミーネ「いや、アナタたちの無知さには、笑うしかなくってね! ビーストちゃんは、この世界の常識を超えたポケモン。ただ単純にバトルに用いるだけしか思いつかないなんて。その程度の発想で、ビーストを知ったフウに語らないでくださる?」

ハウ「どういうことー? だってポケモン勝負で決着つけるんじゃないのー?」

ルザミーネ「見せてあげる……このウツロイドの、本当の力を!」

ルザミーネ「ウルトラスペースで手に入れた、わたくしとビーストちゃんが築き上げた愛の力を!!」ヒョイッ

ウツロイド「じぇるるっぷ……!!」ポンッ!




867: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:51:22.32 ID:CVZsSMq50

ククイ博士「あれがウルトラビースト……!」

ルザミーネの頭上に現れたウツロイドは、そのままルザミーネへと真っ直ぐに下っていく。それをルザミーネは受け入れるように両手をウツロイドへ伸ばした。狂気に満ちた表情を湛えながら。
ルザミーネの身体をウツロイドが覆っていくと、光に包まれながら変化が起きた。

ハプウ「なにが起きようとしているんじゃ……!」

最初に光から飛び出したのは、黒く変色したいくつもの肥大化した触手だった。そして触手の持ち主である巨大化したウツロイドの頭部に入った、ルザミーネがあらわになる。ブロンドの髪から闇のように黒く染め上げられている。

みさえ「ひいいっ……!」

ルザミーネはまぶたを開き、金色の瞳で驚きに包まれる一同を順に見回し、狂気に満ちた笑い声とも言える叫び声をあげた。

ルザミーネ(マザービースト)「ウアァハハハハハッ! アハハハハッ……!」

ルザミーネ「どうかしら? この美しい姿! ウツロイドとひとつになることで、わたくしはすべてのビーストの母となったの!」

ルザミーネ「そしてこれから、本格的にアローラへウルトラホールをたくさん開けて、理想郷を創りあげるわ!」

ひろし「バカな……人間とポケモンが融合したっていうのか!?」

リーリエ「かあ……さま……!」

ハウ「うわ、うわわー! ルザミーネさんがー!」




868: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:52:45.37 ID:CVZsSMq50

ルザミーネ「しんのすけ君! あなたをビーストちゃんの世界に連れて行って、あの子たちのエサにしてあげる。まだまだウルトラホールには、お腹を空かせた大きなビーストちゃんがたくさんいるもの!」

ハプウ「いかん! まだしんのすけのポケモンは元気になっとらん!」

ひろし「や、やめろーっ!」

みさえ「しんのすけ!! 早く逃げてーっ!!」

リーリエ「しんちゃんっ!」

ルザミーネがその巨体とは裏腹に、とてつもないスピードでしんのすけに接近する!

しんのすけ「うおおーっ!?」

ハウ「おれが相手だーっ!」スッ

ククイ博士「僕も相手になるぜ!」スッ

シロ「アンアンッ!!」バッ!

ルザミーネ「邪魔です!」カッ!

ルザミーネが咆哮を上げると、10本の触手で巧みになぎ払い、ハウとククイ博士、シロを吹き飛ばした!

シロ「ぎゃんっ!」ドサッ!

ハウ「うわーっ!」ドサッ!

ククイ博士「うっ……トレーナーに攻撃を仕掛けるなんて……!」グググ




869: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 20:56:13.10 ID:CVZsSMq50

しんのすけ「シロ! はかせ! ハウくん!」

ルザミーネ「ふふっ! しんのすけ君っ!」シュルルッ

ルザミーネが触手を伸ばし、シロたちに動揺するしんのすけを捕まえた!

しんのすけ「ぬわーっ!」

ルザミーネ「さあ、わたくしと……」

しんのすけ「なんちゃって」

ズルッ!

ルザミーネ「!?」

しんのすけはズボンとパンツを身代わりに、ルザミーネの触手から縄抜けした!

しんのすけ「や〜い来てみろ来てみろ〜妖怪メノクラゲオババ〜!」オシリペンペン

ルザミーネ「――ッ! なんて反抗的な子なの!」ビキキッ!




870: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 21:00:01.54 ID:CVZsSMq50

みさえ「早く逃げてっ!」

ルザミーネ「させませんわ! 絶対に捕まえます!」ブンブンブンッ!

しんのすけ「おそいおそーい! ほーれほれー♪」シュパパパパ!!!

ルザミーネが触手を次々と繰り出していくが、それをしんのすけは電光石火の速さで回避していく。

しんのすけ「ほれほれどーしたの? ひょっとしてオラのインドぞうさんに見とれちゃって、ゼンリョクだせないとか?」シュパパパパ!!!

ルザミーネ「くぅぅぅっ!」ブンブンブンッ!

ハプウ「煽ってる場合じゃなかろうが!」

リーリエ「しんちゃん! 早く逃げてくださいっ!」

ルザミーネ「……!」ニヤッ




871: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 21:00:48.41 ID:CVZsSMq50

ルザミーネはいきなりしんのすけから背を向けると、リーリエへと狙いを定め接近した!

リーリエ「ひっ……!」

しんのすけ「――ッ! リーリエちゃんっ!」ダッ!

ルザミーネがリーリエへ触手を伸ばしてきた!
リーリエは無意識に船着場で彼女から暴力を受けた記憶がフラッシュバックし、目を閉じて身をかがめ、頭を抑えた。

……しかし、リーリエの身体に何も起きなかった。リーリエはおそるおそる目を開けると……。

しんのすけ「おわわっ!」

ルザミーネ「ふう、やっと捕まえた。もう逃がさないわ」グググッ!

しんのすけ「ぬううっ! ホントに離せ離せっ!」ジタバタ

リーリエ「そ、そんな……! しんちゃん!」

みさえ「しんのすけーっ!」

ひろし「くそっ! しんのすけを離せっ!」バッ!




872: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 21:01:51.13 ID:CVZsSMq50

ひろしが靴を脱いでルザミーネへ突進する!

ルザミーネ「その臭いはもう嗅ぎたくありませんの」スッ

しんのすけ「うわぁぁぁーっ! とーちゃんそのニオイやめてーっ!!」ツーーーン!

ひろし「し、しんのすけ! ……ゲフッ!」バキッ

ルザミーネ「みなさん、無粋なんですから。……あら」

靴を構えるひろしを触手で殴り飛ばしたルザミーネは、しんのすけが縄抜けの際身代わりにした地面にずり落ちたズボンを覗いた。
そして、しんのすけのポケモンの他に、月の笛が転がっていることに気が付いた。

ルザミーネ「これは何かしら……ねぇ?」ヒョイッ

リーリエ「それは!」

しんのすけ「あーん! 触っちゃダメっ!」

ルザミーネ「ふうん、これは二人にとって大事なものなの。これがねぇ……こんなもの!」

ベキッ! バキッ! ボキッ!

しんのすけ&リーリエ&ハプウ「!」




873: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 21:04:58.34 ID:CVZsSMq50

ルザミーネは勝ち誇った笑みを浮かべながら、バラバラにへし折られた月の笛の残骸を、地面へと落とした。

ルザミーネ「ウフフッ! 伝説のポケモンを呼び出すつもりだったのでしょうけれど、そうはいきませんよ」

ハプウ「笛が……!」

リーリエ「そんな……っ!」

ルザミーネ「さぁ、しんのすけ君、招待しますわ。ビーストの世界へ」グイッ!

しんのすけ「うわわっ! とーちゃんかーちゃーんっ!」

ひろし「しんのすけ! しんのすけーっ!」

リーリエ「しんちゃん!!」ダッ!

ルザミーネと供にしんのすけがウルトラホールに入っていく直前、リーリエが走り出してしんのすけの手を掴んだ!

しんのすけ「リーリエちゃん……!」

リーリエ「んくっ……! んんんっ!」ググッ!




874: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 21:05:51.46 ID:CVZsSMq50

ハプウ「でかした! 皆の者! リーリエを引っ張るんじゃ!」

ククイ博士「おうっ! みんなでんこうせっかで急ぐんだっ!」

すぐさまひろしたちはリーリエのもとへ駆け寄り、みさえがリーリエの腰に手を回し、さらにそのみさえの腰をひろしが、ひろしの腰をククイ博士が……というふうに引っ張り、しんのすけをウルトラホールから引きずり出そうとする。

リーリエ「しんちゃんっ……! 離しません! 絶対に離しませんから諦めないでっ……!」ググッ!

しんのすけ「ぬくくっ……」ググッ!

ギュッ

しんのすけ「1・2・3・4……」ギュウウウッ

リーリエ「指相撲してる場合ですかっ!」




875: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 21:06:51.60 ID:CVZsSMq50

ブンッ!

リーリエ「ごふっ!」ドゴッ!

パッ

しんのすけ「あ」

ウルトラホールから飛び出してきた触手に腹を殴られた拍子に、リーリエはしんのすけの手を離してしまった。しまった、とリーリエが目を見開いた時には、すでに遅かった。

しんのすけ「おわぁぁっ! リーリエちゃんっ! リーリエちゃんっ!」ズズズッ

リーリエ「しんちゃーーーんっ!!」

みさえ&ひろし「しんのすけーーーっ!」

しんのすけ「とーちゃん! 『やんちゃDEブリーダー』録画しといt……」

しんのすけが言い切るより先に、ウルトラホールの向こう側へと消えてしまった。
思わずリーリエがウルトラホールに入って追いかけようとするが、ひろしとハウがそれを抑える。

ブゥゥゥン

リーリエ「そんな……しんちゃん……! しんちゃん……ッ!!」

【ポニ島編 おしまい】




877: 超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 2017/06/11(日) 21:15:21.91 ID:CVZsSMq50

今日はここまで。
次回の更新は、明日の夜の予定です。

ポニ島編後半から急展開し、このSSはゲーム本編と異なるオリジナルの展開を迎えます。
アローラに未曾有の危機が訪れ、月の笛も破壊された上でしんのすけもルザミーネによってウルトラスペースへさらわれてしまうという絶体絶命の状況の中、アローラの人々と野原一家、そしてリーリエは力を合わせ、ビーストたちに立ち向かいます。
これまで出てきたキャラクターたちも登場し、中にはゲーム内では描かれなかった絡みもあります。

そういうわけで、『ウルトラスペース編』ご期待下さい。

じゃ、そゆことで〜




879: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/11(日) 21:22:52.61 ID:pMnQ+G2V0


しんのすけならナチュラルにビーストとも友達になれそう
ルザミーネに対してみさえのアクションがあまりなかったのが残念
母親の先輩としてビンタの一発でも喰らわしてやれば・・・




880: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/06/11(日) 21:39:02.38 ID:df4byvMc0

ケツだけ星人とかいう最強のボディランゲージでなんとか




しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
【パート1】【パート2】【パート3】【パート4】【パート5】【パート完】


・SS速報VIPに投稿されたスレッドの紹介でした
 【SS速報VIP】しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
水中で見る女の身体が異常にエ□いのはココ最近の常識だろwwww【画像30枚】
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