転載元:男「実は俺……肩に爆弾抱えてるんだ」女「え……?」

1: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)22:55:08 ID:6Rn

女「ほ、ほんとうなの……?」

男「あぁ……黙っててごめん。まだお前と監督にしか話してないけど……今日の部活が終わったら、みんなにも話そうと思う」

女「そんな……じゃ、じゃあ地区予選は!?」

男「……今年の夏はもう、投げられないかもしれない」

女「そんなのってないよ……!」

男「おいおい、大袈裟だな。泣かないでくれよ」

女「大袈裟なんかじゃないよ……このバカ!
爆発したら……爆発したら、死んじゃうんだよ!」

男「いや、死にはしないけど……悪い、もう先行くな。
ピッチングは出来なくても一応、部活に出ねぇと。お前も急げよ、マネージャー」


女「あ、男……」

女「それにしても……まさか男も……」

女「まさか男もサイボーグだったなんて」プシュー





 


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俺(43)「おじさんッ!もっとして!もっとッ!」
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オーキド「ここにモンスターボールが3つあるじゃろ?」レッド「…」グリーン「…」
両津「麗子!わしはホモビに出演するぞ!」麗子「やめて!両ちゃん!」
サトシ(37)「すいません。ピジョット運送さんですか?正社員の件でお電話したんですけれども」
悟空「ブゥ!クリリンをチ○コにしてくれ!」


4: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)22:59:42 ID:6Rn

女「男もあの組織から逃げてきたのかな……だとしたらパパが爆弾を外せるかも……!」

女「今日家に帰ったら聞いてみよう!いや、今すぐにでも!」

女「飛んで帰りたいけど……比喩じゃなく本当に飛んで帰りたいけど……でも、男が部活行くんだもん。
あたしもしっかりそれを手伝わないと……マネージャーとして」

女「男……」

女「いけない、アイセンサーからオイルが」トロトロ





6: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:03:27 ID:6Rn

友「おっとこー!野球しようぜ!」

女「あ、友くん」

友「マネージャー!男は?」

女「男なら先にグラウンド行ったよ」

友「あの野郎!つれないぜ!……ん?女、もしかして泣いてたか?」

女「あ、いや!泣いてないよ!泣いてないから!」フキフキ

友「女の子の涙って薄茶色なんだな。血が青いのは知ってたけど」

女「ナプキンのCMのアレは本物の血じゃないよ……」

友「マジで!初めて知ったぜ!」

女「もう」クスッ

女「ほら、あたし達も部活行こう。強打者がいないと始まらないよ?」

友「おっとそうだな!さて、野球だ野球!」





9: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:08:03 ID:6Rn

オエーイ!
イチネン!コエダセー!

友「早くフリーバッティングしたいぜ!」

女「そうだね……」

ショート「よぉ、お二人さん。うちのピッチャー知らねぇか」

友「男か?監督と部室で話してたぞ」

キャプテン「ずいぶん暗い顔してたが……心配だな」

セカンド「……大方、そこのマネージャーとケンカだろう。
エースだって自覚あんのかね、あの男。マウンドに立つ男があれじゃ、士気に関わるよ」

女「ち、違うよ!」プシュー!

サード「そうさ。あいつはそんな無責任な男じゃない」

キャプテン「最近調子を崩してたようだし、故障かもしれないな。あの様子だと」

女「(さすがキャプテン、うちの4番打者ね……なんて選球眼。
男がサイボーグっていうのに気付いてる。当たらずとも遠からずだよ)」





11: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:11:20 ID:6Rn

サード「彼は責任感が強いからな。みんなに余計な心配かけまいと隠していたのかもしれない」

ショート「あー確かになぁ。あの野郎、明るく振る舞ってるようで……なんかよぉ」

サード「暗かったよな」

ライト「同意見だ」

女「……誰にでも人に話せない隠し事の一つや二つはあるよ」ガシャン…





12: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:15:15 ID:6Rn

ショート「……ハッ、そりゃ言えてるぜ」

ショート「(まさか俺がとある悪のテロ組織が生んだ人造人間で、組織から逃亡したサイボーグを始末するためにこの街に来たけど……今は甲子園に行くのが夢ですだなんて誰も思わんわなぁ)」

セカンド「(まさか私が実はとある非公開機関の凄腕エージェントで、この街に潜伏中との情報がある人造人間を追って入学したけど……今は野球に夢中ですだなんて誰も思わないよなぁ)」

サード「(ガチで勇者の末裔なんだけど言ったら引かれかなぁ)」

友「しれっと公式戦出てるけど、実はダブってるなんて言えないぜ」

ライト「(実はエスパーで心の声が聞けますなんて言えない)」





13: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:16:21 ID:en9

まともなのが居ねえな




14: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:17:43 ID:QVa

クソワロタ




16: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:20:29 ID:6Rn

監督「おい、集合しろ!球児共!」

オェェェエエイ!

監督「男から大事な話があるそうだ」

男「……実は、俺……!俺……!」

監督「肩に爆弾を抱えてるそうだ。
懸命に間に合わそうとしてるが、地区予選は絶望的らしい」

えぇ!マジかよ!

うちのエースピッチャーなのに!

ショート「!?」

セカンド「!?」

ショート「(爆弾だとぉ!?あいつもテロリストだったのかよ!気付かなかった!
いや、そんなことより事件起こすなよ!出場停止なんだろ馬鹿!)」

セカンド「(爆弾だって……!まさか男が機関の探していたテロリストだったのか!?気付かなかった!
任務を遂行……いや、表沙汰に事を起こしたらチームが出場停止になりかねないし、エースピッチャーを失うのはマズイ!)」

女「(大丈夫だよ、男……!
男に内蔵された爆弾、絶対外してあげるからね!)」

ライト「(こいつらバカだww)」

サード「(俺のベホイミで治らないかなぁ)」

ライト「クッ、クク……(笑かすなサードwwここで笑ったら俺最悪なやつだろ!)」

女「……」ギロリ

ライト「(あ、これ殺意だ終わった)」





18: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:27:00 ID:6Rn

男「みんな……すまない!本当にすまない!
みんなに迷惑かけて……!!」

監督「ホントホント」

ざわ……ざわ……

キャプテン「男」

男「キャプテン……」

キャプテン「誰もお前を責めやしないよ。大丈夫だ。ゆっくり休め」

男「でも俺、せっかく背番号もポジションも頂いたのに……足引っ張って……!予選にも出られないで……」





19: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:30:12 ID:6Rn

キャプテン「予選は確かに間に合わないかもしれない。
だが、甲子園にはどうだ?」

男「あ……」

キャプテン「考えてもなかったって顔だな。
男、我が泥濘校野球部は負けん。絶対にな。エースピッチャーが戻ってくるまで勝ち進むさ。
だから、今は仲間を信じてリハビリに励め。そしてマウンドに帰ってこい」ニカッ

男「キャプテン……!!」

ライト「(かっけぇ)」





20: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:34:05 ID:6Rn


キャプテン最高!

男ばっかに負担掛けれないもんな!

絶対勝つぞー!

男の復帰まで勝ち進もうぜ!

男「みんな……!」

男「みんな、本当にありがとう!!」

ライト「(本当に人格者だよなぁ、キャプテン。滅茶苦茶な面々をまとめてるし……頭が下がるわ。
今まで畏れ多くて覗こうとしなかったけど、ちょっと心読んでみるか。
多分、野球のこと大好きなんだろうな)」

キャプテン「(男可愛い。ペロペロしたい)」

ライト「」バタン

右翼が倒れたぞ!

熱射病か!?





27: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:38:57 ID:6Rn

下校中――

レフト「いやぁ、さすがキャプテンって感じだったね」

女「男涙ぐんでましたよねー!ちょっと可愛かったかも」

男「う、うるせー!」

センター「グルル……ガウ」

男「おいおい、センターまで俺をからかうのかよ!」





29: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:40:57 ID:fSF

センター何者www




30: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:42:30 ID:6Rn

女「あ、そうだ男。今日さ、うちで食べてかない?」

レフト「お、妬けるねぇ」

女「もう、そんなんじゃありませんってば!なんなら、レフト先輩とセンターくんもどう?」

レフト「嬉しいお誘いですが、野暮用がありまして」

男「あー、すまん。今日さ、親父が早く帰ってくるらしくて、家族で外食するんだ」

女「そうなんだ……」





36: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:48:02 ID:6Rn


センター「グルル……!」

女「えと、センターくんは?」

センター「ガルル……!」

女「迷惑じゃないよー!センターくんがうちくるのって中学以来だね!
うちのお父さん喜ぶよ!」

センター「ギシャァァア!」パッ

男「センター、嬉しいと肌が七色になる癖まだ治ってないのかよ」

レフト「いやぁ、初めて見た時は驚いたよ」

センター「グルァ……」シュン

女「大丈夫だよ。中学の頃の野球部みたいに、そんなちっちゃなことでセンターくんをいじめる人いないから」

レフト「そうだよ、センター君。試合中グラウンドの土と同化するのは困るけど、七色は綺麗じゃないか」

センター「キシャァァア!!」ズバァァア!ブブブブブ!ウネウネ

女「あはは、シャツから羽と触手が出てるよセンターくん。
あ、じゃああたし達こっちだから。また明日ね、男、レフト先輩」

レフト「えぇ、ではまた」

男「またな」





37: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:49:11 ID:QVa

センターは何なんだよ、、、(困惑)




38: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:52:47 ID:6Rn

レフト「それにしても、いいんですか?男君」

男「先輩って真面目な顔してそういう話好きですよね……みんなにも言ってるけど、女とはただの幼なじみで何ともないんですって!」

レフト「まだ何も言ってないけどね」

男「う……だいたい、センターだってあいつと昔からの付き合いだし、そんなんじゃないっすよ!」

レフト「どうだろうねぇ。人は誰しも、誰にも言えないことや気持ちがあるもんだよ」

男「そんなもんですかね」

レフト「そんなもんさ」




39: 名無しさん@おーぷん 2015/07/28(火)23:56:05 ID:6Rn

男「例えば先輩は……実は宇宙人だとか?」

レフト「ハハハ、宇宙人じゃないけど……実は僕はね、一世を風靡した元売れっ子子役なんだよね」

男「まっさかー!」ハハハ

レフト「これが本当でねー」ハハハ

男「あ!俺、こっちなんで!先輩さよなら!」

レフト「はいさよなら、気を付けて」

スタスタ

レフト「……」

ライト「(あ、レフト先輩だ。声かけるか)」

ライト「せんぱ――」

レフト「いつまでつけてるんです?」

ライト「(え!別につけてないよ!というか、まさか先輩も能力者!?)」ビク!





42: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:00:17 ID:IJO

?「やれやれ、気付いていたか」

ライト「(暗がりからなんかスーツのオッサン出てきた!)」

レフト「お久しぶりですね、プロデューサー」

プロデューサー「お前が出てってもう三年になるな……前も言ったが、考えなおしてくれないか」

レフト「僕は事務所に戻る気はありませんよ。プロデューサーには本当に悪いと思ってますが……」

プロデューサー「……目を醒ませ!レフト!お前には演技の才能がある!十年に一人の逸材といってもいい!
なぜ、なぜだ!俺なら成功を約束してやれる!戻ってこい、あんな事件忘れて!
このままじゃお前は『あの人はいま』だ!」

レフト「分かってます!あぁ分かってるさ!
自分はスポーツ選手としては体格に恵まれていないし、特別運動神経が良いわけでもない!
分かってるんだ……捨て子だった俺を拾ってくれたあんたには……プロデューサーには申し訳ないと思う……でも……」

レフト「自分を偽って生きるのは、もうたくさんだ……!」

ライト「(出づれえええぇぇぇぇえええッ!!リライトしてぇぇぇぇえええッ!)」




44: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:04:16 ID:IJO

プロデューサー「本気……なんだな」

レフト「えぇ。ふふ、笑えますね。最初、野球は逃げの口実だった。
野球好きの球児を演じてたんだ。でもね、プロデューサー。
俺は今、人生で初めて演技を止めて、本気になってるんですよ、今のチームでする……野球ってスポーツに」

ライト「(先輩)」ウル…

プロデューサー「ふん、私は諦めないぞ……」スタスタ

ライト「(なんだよなんだよ!あのオッサン!
心読まんでも分かる!金になるからって左翼手先輩に付きまとってるに決まってるぜ!
今度会ったら脳の隅々まで覗き込んで暴露してやるからな!)」

カランカラン

ライト「(あ、いけね)」

レフト「ん?そこに誰かいるのかい?」

ライト「へへっ、どーも……盗み聞きする気はなかったんですが……」オズオズ

レフト「ライト君か。ははは、いや参ったなぁ」

ライト「……マジですみません」

レフト「いやいやいいですよ。
チームメイトに隠し事もなんだし、せっかくだから話そうか」

レフト「実は今まで隠してたけど僕は……元売れっ子の子役なんだ」

ライト「(すんません最初から知ってましたぁああ!!)」





45: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:07:03 ID:IJO

地下研究施設――

博士「お帰り、女」

女「ただいま、パパ!」

センター「グルル……」

博士「おぉ、センター君。またでかくなったなぁ」

女「もう二メートル軽く越えてるよね」


博士「たんとお食べ」

センター「マルマルモリモリ!」

博士「ははは、相変わらずいい食いっぷりだなぁ。
男君や友君は元気にしてるかね?」

センター「ガウ!」バキバキ

博士「そりゃ良かった。だがテーブルごと食わんでくれ」ハハハ





46: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:09:48 ID:IJO

女「それより、パパ」ヒソヒソ

博士「なんじゃ娘よ」ヒソヒソ

女「あとで大事な話があるんだけど」

博士「ま、まさか見つかったのか……?例の究極生物が……?」

女「いや、ごめん。そっちじゃなくて、男のこと」

博士「あぁ、色恋沙汰の相談か。胸部もサイボーグ化すれば悩殺出来るかもしれんぞい」

女「もう、そうじゃなくて!男もサイボーグかもしれないの!
それで、やっぱり時限爆弾が付けられてるみたいでさ。パパ、どうにか外せない?」

博士「お、男君がサイボーグぅ?男君は昔から知ってるが……ううむ。世界広しといえど、サイボーグを作る技術と資金がある組織はそう多くない。
それらによって作られたサイボーグは全て把握しているんだが、男君はワシの記憶にないな。
ということは、ワシの知らない全く別の組織……全く未知の技術系統から作られているかもしれない。
……だとすれば、ワシの手には負えんな」

女「そんな……」





47: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:12:49 ID:IJO

博士「ワシの方でも全力を尽くして調べてやる。そんな顔をするな」

女「うん……ありがとう」

博士「……例の件でもお前には苦労を掛けているからな。当然じゃ」

女「苦労だなんて、そんな。あの地獄からあたしを連れて逃げてくれたのは、パパだもん。
手伝うのは当たり前だよ。でも、数年前から探してるけどいないよね。
人型で羽と触手があって体色を自在に変えれて何でも食べる化け物なんて。そんなの本当にいるの?」

博士「あぁ……確かにいる。何せ、南極に墜落した隕石の中にいたアレを太古の眠りから復活させたのは……他でもないワシじゃからな。予想が正しければ、この街にいるはずなんじゃ……しかも、成長してな」

女「ゴクリ……!」

センター「マルマルモリモリ!」





50: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:16:58 ID:IJO

博士「あれを世に放ってしまったのは、ワシが組織で犯した最後にして最大の悪事じゃ。
自分でケジメをつけたいんじゃ……この命に換えても。
本当は無関係のお前を巻き込みたくないんじゃが」

女「そんなこと言わないで!血が繋がってなくたってあたし達は家族でしょ……!」

博士「おぉ……娘よ、お前は最高傑作じゃー!!」

女「パパー!」

ガシッ

センター「ギシャァァァアア!!」

センター「(この惑星に堕ちて早五万年……破壊の本能しかもたない私は、眠りから覚める度に、育ちすぎた文明を滅ぼしていた。
だが、野球と会ってから私は変わってしまった。
…………最近はそれも悪くないとさえ思っている)」バクバク

センター「(それに、この惑星の住人のカゾクアイというものは――)」

センター「(あたたかい)」ジーン





54: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:22:52 ID:IJO

レフト「……というわけで、その番組でそれを批判してから圧力がかかってきてさ。
ふふ、笑えるよね。ポジションは左翼なのに右翼ってやかましいわ。
……あの頃の僕は自分の信念まで騙して演技が出来るほど、器用じゃなかったんだ」

ライト「うう……先輩、マジで苦労してきたんすね……(ほとんど事情知ってたけど泣ける……)」ポロポロ

レフト「な、泣かないでよライト君。それに誰だって人に言えない悩みや苦労はあるさ。だろ?」

ライト「確かに……俺も実は、人に言えない秘密があって」

レフト「……そうか。僕でよければ聞こうか?」





55: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:25:43 ID:IJO

ライト「はい……自分、その……えーと、むちゃくちゃ勘が良くて。
それで、中学野球時代いじめられてたんす……」

レフト「そうなのかい……勘が良くて……?」

ライト「はい……リアルパワプロ糞野郎とか球種表示ONロックオンチート野郎とか言われてまして……」

レフト「君も大変だったんだね……」

プルルルル

ライト「あれ?キャプテンからメールだ」

レフト「僕もだ。お、初戦の相手が決まったみたいだね。
オリエント工業高校だってさ」

ライト「……!」

レフト「去年から急激に力を増してるチームだ。注意が必要だね。
ん?どうしたんだいライト手君」

ライト「(うわぁぁぁあああ!俺いじめてた連中いるとこだぁぁああ!)」





57: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:28:39 ID:IJO


ブン!…ブン!…ブン!

セカンド「……!誰だ」

ガサガサ

ショート「よぉ、意外に努力家なんだな。人気のない神社で素振りの音がすると思えばよ」

セカンド「……ふん、ボクはお前みたいに遊び歩くのが好きじゃないだけだ」

ショート「へっ、そうか。これでもランニングしてたんだがなぁ(遊んでますってイメージ持たれてるけど、実は童貞なんだよなぁ)」

セカンド「(派手な見た目の割りにこいつ童貞臭い。
みんな気付いてるけど気遣って触れないの知らないよなコイツ)」





58: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:31:08 ID:IJO

ショート「ところで、聞いたか。初戦の相手が決まったらしい」

セカンド「え!?聞いてない!なんで!なんでだよ!メール私にだけきてないぞ!」

ピリリリ

セカンド「……」

ショート「いまきたな(取り乱し過ぎだろ。
つうか私って、……隠せてるつもりなんだろうけど、どこからどう見ても女だよなぁ。
みんな気付いてるけど気遣って触れないの知らないだろうなこいつ)」

セカンド「(マズイ。私って言っちゃった。
でもまぁ今まで誰にも気付かれなかったし心配いらないだろう)」

ショート「さて、切り上げて帰らないか。
あんま無理して試合前に体調崩してもしょうがねぇだろ?(実は夜道怖い。暴漢襲ってきても余裕だけど)」

セカンド「そうだな(助かった。夜道怖い。暴漢襲ってきても余裕だけど)」





59: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:35:02 ID:IJO


試合当日――

監督「集合」

キャプテン「みんな集まってくれ!」

オェーイ!

監督「いよいよ今から試合に挑む。
勝つにせよ負けるにせよ、俺としては早めに終わらせてもらいたい」

「「「はい!!」」」

キャプテン「よし、乗り込むぞ!」

1番 左翼手 レフト
2番 二塁手 セカンド
3番 一塁手 友
4番 捕手 キャプテン
5番 中堅手 センター
6番 遊撃手 ショート
7番 投手 サード
8番 右翼手 ライト
9番 三塁手 補欠

監督「オーダーはこれな。男壊れてるからサード投げてくれ」

サード「え!?コンバートすか!自分そんな話聞いてないし投手経験ないっすけど!!」

監督「え?いま言っただろ」

サード「(マジかよ)」

ライト「(さすが勇者。いつの時代も無茶ぶりされるんだな)」

補欠「サードが守ってたポジに入れますぞ!」

監督「あ、試合開始だ。挨拶してこい」





61: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:39:00 ID:IJO

敵ファースト「へへ……よう、チート野郎」

ライト「お、おう久しぶりぃ」

敵ファースト「相変わらず敵チームに賄賂渡して、活躍させてもらってるんだろ?
そうじゃなきゃ体力のないお前がレギュラーなれるはずないもんなぁ」

ライト「……」

レフト「君、そこまでにしないか。僕らは球児だ。
ごちゃごちゃ言うより、分かりやすい決着の付け方があるだろう?」

敵ファースト「へっ……!違ぇねえ。八百長じゃなきゃ、こいつが俺に勝てるはずないしな!」

スタスタ

ライト「先輩、ありがとうございます……」

レフト「いやなに……ライト君」

ライト「?」

レフト「絶対、勝ってやろうぜ!」

ライト「!……はいッ!」





62: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:40:04 ID:hvI

球種表示ロックオン状態のやつが8番ってえげつないチームだな




63: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:41:12 ID:xPq

>>62相手の作戦から球種、選手の癖まで筒抜けのチート野郎だもんな




64: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:41:21 ID:IJO

球審「プレイボール!!」

キャプテン「サード、落ち着いていこう。大丈夫、バックを信じて投げてくれ」

サード「……ッス。全力を尽くします!」

ライト「(まぁ大丈夫だろ)」

敵センター「オェーイ!」

敵センター「(まさか俺が伝説の学生メタルバンド、レッドヘル堕仙のベースだとは誰も気付かないだろうなぁ。メイクしてないし)」

ライト「(マジかよ!ファンだったぞ俺)」





65: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:42:02 ID:xPq

なぜ今そんなことを




66: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:43:15 ID:IJO

サード「ふっ!」ビシュ!ズドン!

ボール!

ボール!

キャプテン「大丈夫、大丈夫。力抜いて……」

敵センター「(はえぇぇえええ!!!なんだよこいつの球!人間じゃねえだろ!)」

ストライク!

キャプテン「んんっ……!入ったよ……」

サード「は、入った!」

バッターアウッ!

敵センター「くそ……試合のリズム作れなかったぜ」

敵ライト「まぁ、速いだけならなんとかなるさ。……行ってくる」

敵ライト「(まさか俺らが音楽やめて野球してるなんてファンは誰も思わんだろな)」

ライト「こいつもかよ」

男「?」





67: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:45:14 ID:IJO


トラァイクツー!

敵ライト「く!」

トライク!バッターアウッ!

敵ライト「すまん……あの球32ビートは出てるな」

敵レフト「いいさ。敵も中々ロックってことだ」

敵レフト「(レイプレイプレイプレイプレイプレイプレイプレイプレイプレイプレイプ!!)」

ライト「(ボーカルだな)」

バッターアウッ!

敵レフト「(レイプ……)」ショボン

男「よし、三者凡退だ!」

監督「パルコうまい」

レフト「じゃあ、行ってきます」





68: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:46:54 ID:hvI

球審「レイプボール!!」




70: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:50:00 ID:IJO


ブサメン「……」ビシュ!ズバン!

監督「敵のピッチャーいい球放るな。ブサメンだけど」

ブサメン「(実はこの顔が精巧なマスクで、本当は超絶イケメンだとは誰も思わないよなぁ)」

ライト「え!?そうなの!」

男「?……どうしたライト」

ライト「い、いや、なんでもない」

ブサメン「……」ビシュ!ズバン!

レフト「(速い……!制球力もいいし、一回戦目で当たっていい相手じゃないな)」

ブサメン「……」ビシュ!ククッ!ズバン!

トライック!バッターアウッ!

レフト「……ごめん、みんな」

セカンド「ははは、まだ試合は始まったばかりじゃないすか。
じゃボク、行ってきますね」

ブサメン「……」ビシュ!




71: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:51:52 ID:IJO

セカンド「(うわ。速いな。うちと当たらなきゃいいとこまでいけただろ、このチーム)」

カキーン!

ブサメン「!?」

男「さすがセカンド!綺麗なセンター返しだ!」

監督「あそこのポジション、センターっていうのか」

友「よっしゃ!俺も続くぜ!」ブン!ブン!

ブサメン「……」ビシュ!

友「せい!」

ストライク!

監督「おい、今の明らかにボールだろ。抗議してくる」

男「いや、振ったらストライクになるんですよ」

ショート「あの野郎なんでも手ェ出すよな。俺みてぇだ」フッ

ライト「……ブフッww」

ファーボール!

敵キャッチャー「(よし、追い込んだ。外角高めに釣り球を。こいつなら振るだろ)」

ブサメン「……」コクッ

友「うおおおお!!」

スカッ!ストライク!バッターアウッ!

ライト「あちゃー」

敵キャッチャー「(フッ、まさかリードギターだった俺が今は投球をリードしてるなんて誰も気付くまい)」

ライト「(誰うま)」





72: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:57:52 ID:IJO

キャプテン「お願いします」

ブサメン「……!(こいつ……何者だ。どこに投げても打たれるイメージしか湧かない。
超絶イケメンのこの俺が……投げる前から圧されてるだと。
敬遠……否!一度も勝負せず逃げられるか!)」

ビシュ!ククッ!

キャプテン「……」

キンッ!!!

男「さすがキャプテン!でかい!」

監督「ホームランだろこれ」

敵レフト「おおおぉぉお!!」

ダン――パス!

アウトー!

セカンド「!……うっそだろ」

男「と、捕った……ホームラン性の当たりだったのに」

ブサメン「……助かった。恩に着る、敵レフト」

敵レフト「へへ、いいっすよ……キャプテン。
それより、次キャプテンでしょ?一発お願いしますね」

ブサメン「あぁ……」





73: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)00:59:54 ID:IJO

サード「四番でピッチャーかよ。ちぇ、かっこいいなぁ」

ブサメン「……」

サード「ふ!」ビシュ!ズバン!ストライク!

ブサメン「(すまない……すまない……みんな。俺はこの試合、最後までいることができないんだ。
この回が終わったら抜けないと……)」

ライト「(ん?)」

サード「ソイヤ!」ズバン!トライーク!

サード「しゃ!追い込んだ!」

キャプテン「……子供たちのことが気にかかってるようだね」

ブサメン「!?」

キャプテン「大丈夫だよ。さっき奴らのアジトを割り出した。
今頃、警察が乗り込んでるだろう」

ブサメン「お前は……一体……なぜそれを……?」

キャプテン「なに……今は試合に集中しようぜ」

ブサメン「……感謝する」

ライト「(何があったんだよ)」





76: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:02:02 ID:IJO

サード「トドメだ!」ビシュ!

ブサメン「ありがとう。これで――」

カキーン!

サード「え?」

ブサメン「――思い切りやれる」

キャプテン「望むところさ」ニコ

監督「主砲ブサメンの本塁打により、サードはコントロールを乱し、続く五番バッターに四球を許してしまう。
更に甘いところに入った直球を打たれ、ライト前ヒット。
ノーアウト一二塁のピンチになったが、鉄壁の二遊間に救われ、色々あって無失点でチェンジ」

サード「監督……すみません」

監督「え?ごめん聞いてなかった」

キャプテン「気にしなくていい、サード。まだ二回だぞ?ガンガン攻めてイこう」

男「そうだぞ、サード。一人で気負うな。こっから取り返していこうぜ!」

サード「あぁ!」





84: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:05:10 ID:IJO

ブサメン「……」

センター「グオオ……!」

ブサメン「(人間じゃないな。さっきのキャプテンという男ほど圧力はないが……この形態で相手できる小物でもないか)」スッ…

男「顔に手を……?」

ブサメン「……」ビリビリ!パアアァァァアアアアア!

センター「!?」

イケメン「……」キラキラ

ショート「あいつ……なんてイケメンなんだ……!///」キュンキュン

レフト「怖いくらい整ってる!///」キュンキュン

セカンド「くぅ!///」キュンキュン

イケメン「……」ポイッ!ドオオオォォォオオオオオン!

男「投げ捨てたマスクが地面に亀裂を……!
あいつ、あんな重いマスクをして今まで投げてたのか!」

イケメン「さぁ、しまっていこうぜ!」

敵チーム「オェーイ!」





87: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:07:16 ID:IJO

イケメン「全力で勝ちにいく……!」ビシュ!ズドン!

センター「……!」

トライク!

男「センターが振り遅れたぞ!?」

センター「(だが……所詮、人間!)」

キン!

センター「(お、重い……!)」

ボテボテ

敵ショート「ファースト!」ピシュ!アウトー!

男「あ、あのセンターが……」

友「あいつの内野ゴロ初めてみたぜ」

イケメン「ワンナウトー!」

敵チーム「ヤンヤヤンヤ」

ショート「チッ……任せな。一発で流れを変えてやる」

イケメン「(また人外か。多いな)」ビシュ!ククッ!

トライク!トライク!トライク!バッターアウッ!

ショート「」

サード「どんまい。打たれたんだ、打ち返してやる」

トライク!トライク!トライク!バッターアウッ!

サード「(俺、身体能力人類の限界越えてんだけどな)」ズーン

ショート「(球筋もイケメンとか……)」ズーン





89: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:10:13 ID:IJO

監督「その後、試合は投手戦へともつれ込んだ。
本領を発揮したイケメンは人外をバッタバッタと打ち取り、うちのサードも調子を取り戻し、それぞれ四番以外ほとんど凡退に終わらせた。
だが、八回……ここでゲームは動いた」

イケメン「……」

キャプテン「敵のピッチャー、だいぶ疲れてるね」

セカンド「そうなんすか?全くそんな風に見えませんが……」

キャプテン「あぁ、間違いない。全くたいした奴だよ」

男「取り返すならこの回……ってことですね」





90: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:14:37 ID:IJO

レフト「確かにあれは……『演技』だ。チャンスだよ、ショート君!」

ショート「うし!」

イケメン「……」ビシュ!ズドン!トライク!

ショート「かぁー……はえぇえな」

ショート「(けど、ノーヒットなんて死んでもごめんだ)」

キン!

男「おお!三遊間抜けた!」

監督「ヒットだな」

サード「おいおい……ショートのやつあの球打ちやがった……ここで打たなきゃかっこわりぃじゃんか」

キン!

イケメン「……!」

男「上手く引っ張った!打球は際どい!……フェアだ!」

監督「お、チャンスだろこれ。って、次ライトかよムリムリ」





91: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:15:34 ID:U7z

なんか爆弾関係なくなってきててわろた




92: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:16:25 ID:IJO

ライト「(落ち着け……落ち着け……)」

敵キャッチャー「(インハイに直球しよ)」

ライト「(うんわかった)」

ブン!トライク!

ライト「(あぁぁぁあ!コースは分かってるのに、速すぎる!
凡人の俺が打てるわけねぇよ!)」

敵キャッチャー「(こいつ、なんかバットに全く迷いがないというか……くるとこを完璧に狙ってるというか……まさかエスパーか?)」

ライト「うん!」

敵キャッチャー「!?」

ライト「あ」

敵キャッチャー「(き、気のせい気のせい。アウトコースにフォークしよ)」

ビシュ!ククッ!トライク!

男「お、追い込まれた……」

監督「大丈夫」

男「監督……!」

監督「まだノーアウトだし余裕ある」





93: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:19:08 ID:IJO

ライト「くそ……俺だって……俺だって好きでこんな能力持ったんじゃない……それにずっと練習してきたんだ」

『こいつチート使ってる!』

『サイン盗み見てるだろ!この花巻東野郎!』

『君、人の考えが読めるんだって?ちょっとうちの研究所で働かない?』

『気味が悪いよ、なんであたしの投げるコースが分かるのよ?別れましょ』

監督「(あ、やっと尻尾切れた)」ピコピコ

ライト「(やっぱり俺は敵ファーストの言う通り、コースが読めなければ補欠にも入れない落ちこぼれなのか。
いや、読めてもこのザマだ。
そうさ。こんな能力で得したことなんて……今まで一度も……!)」





95: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:21:26 ID:IJO

男「(頑張れ、ライト!お前なら打てる)」

ライト「(……!)」

レフト「(ライト君……君なら打てる。努力してきた日々を信じるんだ!)」

友「(お前なら出来る!出し切れ!)」

キャプテン「(エスパーも実力の内だと俺は思うよ)」

ライト「(みんな……!)」

イケメン「!」ビシュ!

ライト「俺は――」

ライト「まだこのチームで野球がしたいんだ!」

キン!

イケメン「くっ!」コロ

男「ピッチャー返し!グラブ弾いた!」

ライト「うおおおぉぉおお!!」

イケメン「!」ピシュ!

男「脇目もせず一塁へ送球!微妙なタイミングだ!判定は……」





96: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:27:02 ID:IJO

塁審「セーフ!」

味方「ウォー!」

ライト「は、はは……信じらんねぇ」

監督「彼の口から我知らずといった形で、そんな科白が漏れた。
だが、いつも打席から見てきたそれとは違う、新鮮な光景に実感が上ってくる。
未だ手のひらに残る痺れが、酷く心地よかった」

敵ファースト「お前がキャプテンからヒットを打つなんて……」

ライト「これでも毎日素振りしてきたからな」

敵ファースト「……」




97: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:31:45 ID:IJO

イケメン「もう……打たせない」ゼヒッゼヒッ

補欠「(夏アニメさ、あんま観るのない)」

バッターアウッ!

レフト「よし!サッコォーイ(ライト君が打ったんだ。
先輩として恥ずかしい姿を見せるわけにはいかないな……それに)」チラッ

プロデューサー「……!」プイッ




99: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:37:38 ID:IJO

オーオーオオオーオオオーオオオー♪
ウテウテレフト!オセオセレフト!

レフト「(これだ!)」

キン!

男「や、やった!一点返した!追い付いたぞ!」

監督「レフトの奴が打つとか珍しいな」

セカンド「しゃあ!」

キン!!

友「おら!」

バッターアウッ!

敵キャッチャー「キャ、キャプテン……」

イケメン「すまん……最初から飛ばしすぎた」

敵キャッチャー「そんな……そもそもキャプテンが今まで抑えててくれたのに、俺らが相手を打ち崩せなかったのが悪いっす!」





100: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:42:09 ID:IJO

イケメン「……すっかり球児の目だな」

敵キャッチャー「ハハハ、キャプテンのせいですよ。
音楽を純粋にやれなくなった、濁りきった俺たちに……この道を教えてくれたのはあなたですよ。責任とって、まだまだ野球教えてくださいよ!」

イケメン「……最後まで全力でやる。力を貸してくれ」

敵キャッチャー「喜んで!」

ザッ…!

キャプテン「……」

イケメン「(ここが勝負だ。行くぞ、キャプテン!決着をつけてやる!)」ビシュッ!!

男「!……ここにきてまだあんな球威が出せるのか!」

キャプテン「いいゲームだったよ、イケメン」

キィン――





101: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:44:38 ID:IJO

「「ありがとうございました!」」

男「どうにか勝ったな」

友「いやぁ、八回まで追い付けなかったからヒヤヒヤしたぜ!」

レフト「勝ち越したあとも最後まで粘られたね。手強いチームだったよ」

敵ファースト「……おい、ライト」

ライト「……敵ファースト」

敵ファースト「これで認めたわけじゃねぇからな。来年は俺たちが勝つ!……それまで負けるなよ」

ライト「!……おう!」

キャプテン「やぁ」

イケメン「……」

キャプテン「これが決着だなんて思わないよ」

イケメン「あぁ。……次は大学野球でな」

キャプテン「望むところさ」

監督「おい、初戦突破おめでとう。これからも各自励んで、野球太郎で取り上げられるよう頑張ってほしい」

「「はい!!」」

監督「あと忘れたけど帰りのバス手配するの忘れたから、もうここで解散な」

「「はい!!」」





102: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:48:07 ID:IJO

女「男っ!」ガシャンガシャン

男「女……キャプテン凄かったな」

女「うんっ!あと全打席明らかなボール球振ってた友くんもね!」

男「チームが勝って喜ばないといけないのに……俺、ダメだな。試合に出たかったよ」

女「男……男の解説キャラもかっこよかったよ!」

男「はは、ありがとな」ナデナデ

女「水漏れしちゃう///」プシューッ

その後、野球部は快進撃を続け、久保のクイックばりの早さで準決勝へコマを進めました。





103: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:52:00 ID:IJO

監督「あーやっぱつぼみは抜けるな」シコシコ

監督「騎乗位でのグラインドがいいんだよ、グラインドが」シコシコ

監督「この腰使い、三割打者のソレだよ」シコシコ…

監督「う」ブリューワ!

ガチャッ

男「監督!」

監督「ばっ……ノックぐらいしろよ!!」





104: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:54:59 ID:IJO

男「監督……俺、どうしてもチームの役に立ちたいんです!」

監督「ふむ」フキフキ

監督「しかし、肩の具合はどうなんだ」

男「……二回か、三回なら投げられると思います」

監督「そうか。使えん」

男「……!」

監督「だがな、男。何もスタメンだけが勝負をするんじゃない。
父兄の方々やマネージャーの協力、俺の采配とかもあるんだ。
あるいは……情報が勝利に繋がることもある。特に次の対戦高、竜ヶ丘中央は全くの無名でデータが少ないからな。
キャプテンが留学生らしいが……」

男「……?」

監督「なぁ、お前役に立ちたいなら……マネージャーと潜り込んでみないか」

男「俺と女が……」

監督「こんなこともあろうかと、この地区の制服は全部揃えてある。
あいにくと男モノはないが……」

監督「なぁに、竜央校の体育服は男女共通だ」ニカッ

男「監督……!」





105: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)01:58:41 ID:IJO

竜央校――

男「ここが次の対戦校か」

女「ね、ね!男!制服似合う?」

男「野球部は、と……」

野球部「オェーイ!」

カキーン!セカンドー!ファストー!

男「なるほど……準決勝ともなると個々のレベルが高いな……あ、女、レフ板持って」

女「うん」

マネージャー「我が君」

投手「なんだ、騒々しい」

マネージャー「その、何やら……撮影してる者がおりますが」

投手「ふん、案ずるな。どこの球団にスカウトされても、俺はプロに行く気はないわ」

マネージャー「いえ、あれは恐らくスカウトでは……」





106: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:01:03 ID:IJO

投手「――」ゴゴゴ

男「あのマネージャーと話してるやつ結構でかいな……顔も濃いし、例の留学生か」

マネージャー「――」バイン

女「でかい」ギリギリ…!

捕手「おい、なんなんだあいつら。気が散るな」

一塁手「堂々と撮影してるよ……」

三塁手「ちょっとキャプテーン!いいんですかあれ」

投手「むぅ……分かった」

男「お、なんか留学生来た」

投手「そこの者、何故撮影してる?」

男「いやぁ、実はね、私たちこういうものでして……」サッ

投手「む?……熱闘……甲子園……?」

女「取材に来たんだよ!」

投手「ほぅ」





107: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:05:44 ID:IJO

男「去年まで無名のチームがここまで破竹の勢いで勝ち進んできたとあっちゃ、注目しないわけにはいかないでしょ?」

女「今年大注目の強いチームなんだってね!」

投手「ほう」ニコニコ

男「でですね、選ばれしレギュラー一人一人にチョイとお話を伺いたいなと」

投手「着いてこい。我がチームが誇る最強の9人を紹介してやる」ニヘラ

男「(ちょろい)」

一塁手「キャプテンがなんか不審者つれてグラウンド入ってきた……」

二塁手「懐柔されたか。あの人バカだからな」

捕手「お前それマネージャーに聞かれたら……」

マネージャー「二塁手さん。あとで体育館裏に来てください」

二塁手「(オワタ)」

捕手「バカだな」




108: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:09:00 ID:IJO

投手「まずは四つあるベースを守護する四天王を紹介しよう」フフ

女「四天王www」

投手「1番ファースト、一塁手!」

一塁手「……見ないで」

投手「我が軍最高の根暗だ!内向的なくせに内角が打てない!」

男「なるほど」カキカキ

投手「2番セカンド、二塁手!俊足巧打だが、低めのボール球に手が出やすい」

二塁手「ちょ……!」





109: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:11:10 ID:uur

弱点紹介すんなwww




110: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:11:13 ID:IJO

投手「――こんなところだな」

男「ふむふむ、大変面白いお話でしたよ」

女「放送は一週間後の午前八時からだよ!見てね!」

投手「ふっ、そうか。……ん?待て、その日の時間帯は泥濘校との試合じゃ……」

投手「消えた……?」





111: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:14:26 ID:IJO

ワイワイガヤガヤ…

男「――というわけだ」

セカンド「すげぇでかい収穫だな。チームのピッチャーがバカとかいう情報」

監督「今から撮ったモノをみんなでチェックしようと思う。
何か気付いた点があったら、バシバシ意見を言ってくれ」ポチッ

つぼみ『んああん!あっあっあっあっああ!』

監督「間違えた」ポチッ

投手『炎殺黒龍波!』ビシュッ!ズバァン!!

男「これが例のピッチャーだ」

ライト「(炎殺www黒ww龍ww波www)」





112: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:20:32 ID:IJO

キャプテン「炎殺黒龍波か。手強そうだね」

ライト「ブフォッwwwww」

サード「――!」

センター「キシャァァア?」

サード「い、いや、なんでもない(なんだこの胸騒ぎ……)」

三塁手『!』パシッ

二塁手『おりゃ!』カキーン!

捕手『セカン!』ピシュッ!ギュウウゥウン!ズバァン!

キャプテン「全体的にレベルが高い。強いな、これは」

レフト「!……監督、一つ気付いた点があるのですが、よろしいでしょうか」

監督「おいレフト、私語は慎め」

レフト「え?いやさっき意見を

監督「私語は慎め」

レフト「はい…」





113: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:23:44 ID:IJO

レフト「一回戦より苦しい試合になるでしょうね、次の相手」

ライト「楽にいかないんだなぁ、中々」

レフト「はは、そりゃ向こうも勝ち上がってきた高校だからね……ん?」

プロデューサー「……レフト」

レフト「プロデューサー……」

プロデューサー「前の試合、ツーベース打ったな」

レフト「……あぁ!見ててくれてたんですね」

ライト「(なんだよなんだよまた出やがったかこのオッサン!
予告エスパー通り、脳の奥底まで覗きまくって暴露してやるぜ!)」

ライト「(……)」

ライト「(あ……)」

ライト「(このオッサン……)」





114: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:26:03 ID:IJO

プロデューサー「次の試合もスタメンで出るのか」

レフト「えぇ。見に来てくださるんですよね」

プロデューサー「そのつもりだ」

レフト「ははは、仕事は忙しいんじゃないんですか。
もう芸能界に戻る気がない、凡才の試合ですよ」

プロデューサー「完全に諦めたわけじゃないが……」

プロデューサー「今の俺は、ただの一高校野球ファンだ」フッ

レフト「……ふ」





115: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:28:40 ID:IJO

ライト「(……これ以上は頭読むのやめよ)」

ライト「先輩。んじゃ、俺、先帰っときますんで!」タッタッタ

レフト「あ、ライト君。あぁ、すまないね」

プロデューサー「いい仲間を持ったな」

レフト「うん、まぁね」

プロデューサー「飯でも行くか」

レフト「あぁ、だったらリクエストいいですか?
久しぶりに――さんのご飯が食べたい」

プロデューサー「あぁ、妻の作る料理か。よし、あいつも喜ぶ」





116: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:31:03 ID:IJO

ライト「超能力なんてなくたって、先輩は本当に自分が心配されてたって分かってたんだよな。
へへ……家族っていいもんだな……」シミジミ

ガサガサ…ドサッ

ライト「!?」

セカンド「はぁ……はぁ……お、お前はライトか……?」

ライト「(肩を押さえてる!映画みたい!手のすき間から血がどくどく流れてる!)」

セカンド「く……そ……試合前だってのに……考えてみれば……組織を知りすぎた私を生かすはずもないか……」

ライト「そういやこういう奴だったぁぁぁああ!!」





117: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:35:47 ID:IJO

セカンド「うぅ……」

ライト「お、おい!セカンド大丈夫か!肩貸してやるぞ!
立て、追われてるんだろ!」

セカンド「バカ、逃げろ……私に関わると……!」

ライト「本当だよ!逃げたいよ!でもチームメイトだろ!(本当だよ!逃げたいよ!でもチームメイトだろ!)」

ライト「あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙あ゙逃げてぇぇぇええ!!(ほら、立てるか)」

ガシ…ヨタヨタ

セカンド「……本当バカばっかりだな」

ライト「ほら早く早く!逃げようぜほら早くな!」

セカンド「撃たれてるんだぞ私……ちょ、引っ張るな」

ムニュッ

ライト「(あ、幸せ)」





119: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:37:22 ID:IJO

セカンド「巻き込んで本当に悪い。……信じてもらえないだろうけど、話さないわけにもいかないよな。
私はとある機関に所属していてな。
この街にいるらしい、テロ組織の強化人間を追ってたんだ……」

ライト「(すんません知ってましたぁぁぁああ!!)」

セカンド「でまぁ、最初は秘密裏に奴の痕跡を追って、任務を進めてたんだが、その、えと、野球……楽しくてな。
組織から何度も通告を受けても止められなかった。
定期報告さえサボってたら、いつの間にか、組織に削除対象にされていたらしい。
まぁ、見逃してくれるはずもない。分かってたんだ、本当は……けど、気付かないふりをしてた……」

セカンド「あたしって、ホント(野球)バカ」





120: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:40:27 ID:IJO

ライト「ゼェゼェ!」

セカンド「もういいよ、ライト。……早く逃げな。
たかだか同じ部活の繋がりってだけの奴に命を捨てるな。
そもそも私は日の当たる場所にいちゃいけない人間なんだ。
そんな奴が高校野球なんて……」

ライト「……諦めるな!お前の守りと巧打がなければ、どうやって竜央に勝つんだよ!」

セカンド「!……バ、バカじゃないのお前」ピリリ

ライト「例の機関か?」

セカンド「いや……ショートだ。
そういや神社で練習する約束だったな」

ライト「……!」

ライト「(そうだぁぁぁああ!)」

ライト「貸せ!」

セカンド「お、おい!」

ショート『おう、セカンドか遅いぞ!なにやってんだよ!』

ライト「右翼手だよ!」

ショート『え……な、なんでセカンドといるんだよ!』

ライト「それより神社だよな!な!」

ショート『お、おう』

ライト「よっしゃ!そこを動くな!いいか動くなよ!
前ふりじゃないからな!ホント動くな!
動いたら小野の牽制球くると思え!」

ライト「神社か、近いな。よし、行くぞセカンド」

ダキッ

セカンド「ちょ、こら!」

ライト「(フラグが立った!)」

ダダダダダ!





121: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:43:14 ID:IJO

神社――

セカンド「どういうことだよっ……!私はこれ以上誰かを巻き込むつもりは……」

ライト「ま、待って、息整えさせて……」

ショート「…………それよりよぉ、どういうことだ」

ライト「見りゃ分かるだろ……」

ショート「全然わかんねぇよ!なんでお前とセカンドが一緒にいるんだよ!!!」

ライト「(こいつ頼って大丈夫だったかな)」

セカンド「いや、チームメイトだし下校一緒だったりするもんだろ」

ショート「なんだそんなもんか。……お前!怪我してるじゃねえか!」

セカンド「……遅い」





122: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:45:45 ID:IJO

ライト「(他の奴も呼ぼう)」ピポパ

宛先 ホモ
宛先 究極生物
宛先 勇者
宛先 忍者
宛先 元傭兵
宛先 サイボーグ
宛先 花火職人
宛先 霊媒師

本文 神社に至急きてくれ!

キャプテン「練習のやり過ぎは良くないよ、と」ピポパ

センター「(ん?ライトからか。いまドラマ見てるから無理と)」ピポパ

サード「行けたらいく」ピポパ

補欠「録画したアニメ見たいから無理にござると」ピポパ

代打「あんだ?……練習の誘いか。有り難いが、青春ごっこ出来るほど俺は綺麗じゃねぇしな……」ピポパ

男「女、どうした?」

女「(ライトからだ。無視無視)ううん!なんでもない!」

後輩ピッチャー「親父、この玉の火薬の配分はこれでいいんだよな」

親父「あぁ」

後輩ピッチャー「……よし、投げ込みしてくるか」タッタッタ

親父「なんか携帯光ってるぞ……もう行ったか」

伝令「さぁて瞑想瞑想。ん?メールか?まぁ、どうせAmazonだろ」





124: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:50:49 ID:IJO

ライト「(俺、嫌われてんのかな)」ズーン

ショート「どうやらヤバい状況みてぇだな」

ライト「うん。なんか悪い奴に追われてるんだって」

ショート「そいつらにやられたのか……」

ショート「……おい、社殿の裏に隠れてろ」

セカンド「は!?バカじゃないのお前!ただの六番打者の癖に訓練された兵士相手に何を……」

ショート「黙ってな」

ショート「(ショート以外に守るものが出来た……お前だ)」タッタッタ

ライト「(笑かすなwww)」





125: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:54:14 ID:IJO

兵士たち「イー!」

ショート「さぁ、お前の罪を数えろ」

パララララララ!

ショート「こんなもの……キャプテンの打球に比べたら遅い!」

兵士9「あ、当たらねぇ」

兵士37「普通の人間じゃねえぞ!」

兵士15「もしかして上が追ってる人造人間じゃ……?」

ショート「!……お前ら、なにもんだ」

兵士17「へへ……図星みた――ぎゃああああああ!!」

ショート「まぁいいや、何者だろうと。これで全滅だ」

ショート「さて、帰って早くあいつを病院連れてかねぇと」

?「……」





126: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:56:13 ID:IJO

神社――

ショート「ホームイン、と」

セカンド「お前……!?」

ショート「平気だ、ほとんど返り血だからよ」

ライト「(今更ながらこの野球部おかしいよな)」

ショート「さ、歩けるか!何なら俺が……」

ザッ…

隊長「そこまでだ」

ショート「チッ……」

セカンド「(隊長……!)」

ライト「(まぁ大丈夫だろ)」





127: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)02:59:05 ID:IJO

ショート「テメェが親玉か……来い!」

隊長「嘗めるなよ……若造が!!」

隊長「(うわぁぁぁあああぁぁあああ!!
娘みたいに可愛がってきたセカンドがこんがり焼けてる可愛ええええぇぇええ!
写メとってかみさんに見せたい!野球やってるって聞いたけど大丈夫かよ女の子だろおおおおお!!
組織みんなで心配して上層部会議は毎回『どうやってお前に野球を止めさせるか』だよおおおぉぉぉおお!)」

ライト「(え)」





ライト「(え)」

隊長「(つうか怪我させてでも止めさせるって判断下したの俺だったけどもうパパいや!!!
娘が痛がってるの見たくない……ッ!!
肩撃った奴減給だオラ!)」

ライト「(は?)」





128: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)03:01:28 ID:IJO


ガサガサ…

兵士52「(イテテ……あいつ強ぇな。あいつにならセカンドちゃんを任してもいいかもしれん)」

兵士12「(隊長が認めるわけないよ)」

兵士37「(俺のセカンドちゃんがぁぁああ……!許すまじ強化人間!!)」

ライト「(え?)」

ズバババババ!

ショート「……ッ!」

隊長「(俺はなぁ……!俺はなぁ……!あいつのオシメだって代えたことあるんだ)」

ショート「ぐっ……!」

隊長「(こんなちっちぇ時から暗殺術や火器の取り扱いを教えてきたんだ……!)」

ショート「げほっ……!」

隊長「(それをどこの馬の骨とも知れねぇテロリストにくれてやれるわけねぇだろが!!)」

ライト「(あぁ、娘が不良を家に連れてきたみたいな)」

バキィ!

ショート「つ、つえぇ……」





129: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)03:07:31 ID:IJO

セカンド「ショ、ショート……!」

隊長「その男に近付くな!」

セカンド「何言ってんだよ……!」

隊長「なんだその男みたいな言葉遣いは!直しなさい!」

セカンド「ご、ごめんなさい」

ライト「(まぁ、死ぬことはないだろ。良かった)」

隊長「(セカンドに近付く男二人ぶっ××す)」

ライト「(そうでもなかった)」

隊長「(最悪、その野球の試合とやらをぶっ潰すしかないな)」

ライト「(なんだこの歪みきった愛情。すげぇ、意味が分からない)」





130: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)03:10:12 ID:IJO

隊長「トドメだ!」

ガシィ!!!

友「その辺にしときな」

ショート「友!!」

セカンド「友ッ!!」

ライト「友!?」

隊長「!……誰だ貴様はァァァアア!!!」





132: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)03:15:10 ID:IJO

友「泥濘高校野球部――」

友「――三番ファースト、友だ!!」

バキィ!――クルクル……バタン!

兵士5「十メートルぐらい飛んだぞ!」

兵士12「隊長完全に気ぃ失ってる!」

兵士37「ば、化け物だ!隊長担いで逃げるぞ!」

スタコラサッサ

友「怪我はないか、みんな」

ショート「あ、あぁ……」

セカンド「なんでここに……」





133: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)03:17:23 ID:IJO


友「いや、サードの奴とゲーセン行ってたんだが……後で神社で練習すると聞いてな。
いてもたってもいられなくてダッシュで来たぜ!」

ライト「(え?友って普通のバカだろ)」

友「サードの奴来てないな」

ライト「(……よくよく考えてみりゃ化け物揃いの野球部でクリーンナップ任せられてるんだよな、こいつ)」

ショート「まぁなんだ、助かったよ」

セカンド「……ありがとな」

友「ん?いいってことよ!」

ショート「(絶対こいつ人間じゃない。俺が追ってたサイボーグってこいつだろ。
勝てるわけねぇ……勝てるわけねぇよ……)」ガクガク

セカンド「(絶対こいつ人間じゃないな。私が追ってた強化人間ってこいつだろ。
勝てるわけない……任務放棄してよかった……)」ガクガク

友「(バッティングセンター行きたい)バッティングセンター行きたいぜ」

ライト「(こいつらおもれーwww)」





134: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)03:31:24 ID:IJO

友「ムムッ!セカンド!怪我してるぜ!大丈夫か!」

セカンド「あぁ……これか。次の試合は無理そうだ。
幸い、弾は貫通してるけどな」グスン

友「?……キャッチボールでもしたのか?あ、そうだ。サード呼ぼうぜ」

ライト「あ、なるほど」

セカンド「へ?」

友「どうしても困った時以外内緒って言われてるけど、サードは魔法が使えるんだ。
俺もキャプテンとキャッチボールしてセカンドと同じぐらい酷い怪我した時、治してもらったんだぜ」

セカンド「はぁ……ははは、はいはい、サードに治してもらおっかな」





135: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)03:35:33 ID:IJO

翌日、部室――

セカンド「完璧に塞がってる……」

ショート「サードお前何者だよ……」

サード「……」

サード「……今まで黙っててすまん。実は俺……」

サード「勇者の末裔なんだ。それも直系」

セカンド「……w……wwwwww」バンバン!

ショート「勇者wwwwwねーよwwwww」バンバン!

サード「え?……いや、ガチなんだって!回復呪文使えるだろ!」

セカンド「www……わ、笑ってすまなかった。
まぁ、そうだよな。誰にだって人に言えない事情ってあるよな……ボクだってそうさ」

ショート「……あぁ、俺も実は身の上は言えない」

サード「は?いや、だから……!」

セカンド「だけど、それでも俺たちは仲間だ!」

ショート「あぁ、お前が何であろうと、我がチームの一員には違いないさ」

サード「だ、だから本当に……」





136: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)03:39:55 ID:IJO

ライト「ドンマイ、選ばれし人の子」

サード「ライト……なぁ!勘の鋭いお前なら分かってくれるよな!俺が本物だって!」

ライト「うん、信じる信じる(てか、すんません知ってました)」

サード「よ、良かった……!信じてくれるなら話そう。
最近、闇の眷属の力が増してる……恐らく、奴が……『魔王』が復活したんだ……!」

ライト「………………………………………………………………ブハッ!wwwwwwwwwwwwwwwwwww」





144: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:01:11 ID:IJO

竜央校戦当日――

監督「集まれ」

「「「はいッ!!」」」

ザッ!

監督「オーダーはこれでいく」

1番 左翼手 レフト
2番 二塁手 セカンド
3番 一塁手 友
4番 捕手 キャプテン
5番 中堅手 センター
6番 遊撃手 ショート
7番 投手 サード
8番 右翼手 ライト
9番 三塁手 記録員

監督「今回は総力戦になる。チーム一丸にならないと、負ける。全員野球で勝ちにいくぞ。
代打、代走、応援、ガンガン飛ばすから覚悟しておけ。
アパッチ野球軍読んで勉強した今の俺は名監督だ」

「「「はいッ!!」」」

キャプテン「よし、みんな!球場に乗り込むぞ!」

オェーイ!!





145: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:08:33 ID:IJO

男「あー……試合に出たいなぁ」

友「辛抱しろ、男。大丈夫、勝ってやるさ!」

女「そうだよ、男!」

男「女、なんでここに」

女「スコアラーとしてベンチ入りしたんだよ。ほら、記録員さんスタメンだから」

記録員「いやぁ、庶民に馴染もうと始めたけど、素晴らしいね野球は」ピシュ!

レフト「はは、そうだね」パシッ!





147: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:13:47 ID:IJO

投手「肩を作る。捕手、受けるがいい」ゴゴゴゴゴ

捕手「喜んでっと」

キャプテン「……相手のあの投手、凄いプレッシャーだね」

レフト「初戦のイケメン君も凄かったけど、技巧派の彼とはまた違うタイプみたいだね」

友「ははは!前の試合みたいに一回86―1でコールドだぜ!」

キャプテン「油断はいけないよ、友くん」

友「ゴメス」

ショート「おい、セカンド」

セカンド「なんだよ」

ショート「それも直系(キリッ」

セカンド「ぶふ!www何回もやめろしつこいなwwww」





149: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:29:51 ID:IJO

センター「……ガルル」スンスンクンクン

伝令「……」

後輩ピッチャー「どうしたんスか、二人とも」

伝令「あぁいや…相手のオーラ…というか誰でも受けてる加護がな…俺達と違うみたいだ」

後輩ピッチャー「?」

「「「オネァッシャッス!!!」」」

ウウウウゥゥゥウウウ!!!

投手「……」チラッ

サード「……」チラッ

投手・サード「(まさか、な……)」

ライト「(なんだなんだ?)」





151: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:34:05 ID:IJO

男「今回は俺たちが先攻か」

友「やったぜ!」

レフト「どうやってあのピッチャーを攻略するかだね……ん?」

右翼手「ソォイ!」ピシュ!ズバン!

男「あいつは確かライトを守ってた……あいつが投げるのか」

セカンド「嘗めやがって……!」

監督「そう言うな。確かに、出方を見る為というのもある。だが、力の温存という理由も大きいだろう。敵校も全力で潰しにきてるさ」

セカンド「う、うす……」

投手「……」ゴゴゴゴゴ…!

サード「……代わりに右翼を、エースが守るのか」





153: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:40:52 ID:IJO

レフト「お願いします!」

右翼手「……」

主審「えとね、えっとねぇ、ぷれいぼーる!」ピョン!

実況『さぁ、夏の準決勝戦面白いカードになりました。
泥濘高校対竜ヶ丘中央高校!
両校とも野球ではあまり知られていない高校です!』

解説『泥校はスポーツの名門として知られてますが、野球部は煮詰めたウンコでしたからね。
主将、キャプテン君を主軸に快進撃を続けてきた実力、期待しましょう』

実況『さぁ、ピッチャー、右翼手……注目の一球投げた!』

実況『外角僅かに外れましたボール!』





154: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:44:52 ID:IJO

レフト「速いな……球速だけならイケメン君にも負けてない」

ストライク!ボール!ファール!

右翼手「!」ピシュ!

実況『内角際どいところ!ストライク!レフト手が出ません!』

セカンド「(イケメンに比べたら、打てる球だ)」

ボール!

実況『セカンドよく見ました!』

解説『彼は狙う球種を絞って打つスタイルですね。ピッチャーからすれば嫌なタイプですよ』

実況『今大会出塁率が八割を越えてるそうですが、どうでしょう』

解説『ちょっと引きました』

実況『なるほどありがとうございます!』





155: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:48:14 ID:IJO

右翼手「(外角低めを打たせる。そんな華奢な身体で飛ばせるわけがねぇ)」ピシュ!

捕手「(そう上手くいくとも思えんが……)」

セカンド「……!」

キン!

実況『痛烈!打球は三遊間おっとショート飛び付いた!』

セカンド「(大丈夫だ。並みの肩で私を刺せない。ましてあんな深いところから崩れた体勢で……)」

遊撃手「ファスト!」ピシュ!ギュン!

一塁手「……」バシッ!

塁審「ふえぇ、あうとー!」ピョン!

セカンド「嘘だろ……!」

実況『俊足セカンド懸命に走るも間に合わない!
竜央校ショート、華麗なグラブ捌きで今日も魅せてくれます!』

実況『続いてバッターボックスには友が入ります。
今大会エラーの数が20個を越えている猛者です!』

解説『素晴らしいフィールディングに期待しましょう』





156: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:53:43 ID:IJO

右翼手「(なんだこいつ)」

捕手「(とりあえず、外に一球外して様子を見よう)」

右翼手「(分かった)」ピシュ!

友「ふん!」

主審「ふぁーるぼーるっ!」

右翼手「(振りにきた)」

捕手「(なるほど分からん)」





157: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:56:53 ID:Ydi

なるほど確かにわからん




158: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)22:57:05 ID:IJO

右翼手「(……低めのフォークで)」ピシュ!

友「!」

キン!!!

実況『捉えた!打球はショート真正面!』

遊撃手「(なんでこいつが三番打者なんだ)」

バシィィィイイッ!!!

遊撃手「え――うわぁぁぁああ!!」

実況『あぁあっと!遊撃手宙を踊ります!三番友、執念で相手選手ごともっていきました!』

解説『竜央としてはこの打席で終わっておきたかったですね』





159: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:00:30 ID:IJO


ザッ…

キャプテン「……」

右翼手「(なんだこの威圧感……ケツがぞくぞくする……)」

捕手「固くなるな!落ち着いていこう!」

実況『泥濘ナインを支える4番、キャプテンがバッターボックスに入ります!
ツーアウトランナー一塁、面白い局面です』

キン!ファーボール!

実況『打球はレフトポール僅かにそれました!』

解説『初球から振ってきましたね』

右翼手「(ダメだ……!どこに投げても……!)」

キィン!

実況『いい当たり!!レフトフェンスに跳ね返った!
レフト上手く処理して二塁に送る!ランナーストップ!』





160: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:05:38 ID:IJO

実況『ツーアウト一二塁!竜央初回からピンチを迎えます!
ここでバッターは5番のセンター!長打が自慢の怖い選手です!』

センター「!」

キン!

実況『センター前ヒット!火が点いた泥濘校止まりません!』

解説『なにやってんでしょうね竜央は』

実況『続くバッターはショート!強打に強肩、加えて脚もあります』

キン!

実況『更にヒット!泥濘校、遂に一点先制!』

泥1


監督「なんだ、楽勝じゃん」

女「いい感じだね」





161: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:07:22 ID:IJO

右翼手「く、そぉ!」

サード「甘い!」

キン!

実況『打球はライト方向に大きく伸びていく!フェンス直撃!』

サード「(よし、俺の足ならこのまま三塁まで――)」

投手「……」

ギュン――

一塁手「……」バシッ!

塁審「あうと!」

サード「え」

実況『これは驚きました!ライトゴロ!ライトゴロです!
バッターランナー思わず呆然と立ち尽くすー!』

主審「ちぇんじ!」





162: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:10:30 ID:IJO

監督「次はこのアストロ球団ってやつ読むか」ペラ…

サード「みんな……すまん」

レフト「いや、あれはキャプテン以外刺されてたよ」

セカンド「全体のレベルも高いが……向こうの主将とんでもないな」

キャプテン「とにかく、貴重な一点を勝ち取れた。
今はこの回を守りきることを考えよう!」

「「「はいッ!」」」





163: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:15:38 ID:IJO

1番 一塁手
2番 二塁手
3番 三塁手
4番 投手
5番 捕手
6番 右翼手
7番 中堅手
8番 左翼手
9番 遊撃手

実況『一回裏竜央の攻撃です。バッターボックスには一塁手、足の速いバッターです』

実況『マウンドにはこの夏サードからピッチャーに転向したサード。
勇者の血筋だと豪語するアレな子です』

解説『どのような立ち上がりを見せるのか、楽しみですね』





165: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:19:07 ID:IJO

サード「ふん!」ピシュ!ズバン!

一塁手「……」

ットライーク!

キャプテン「よし、球走ってるぞサード」

キャプテン「(男が持ち帰った情報通り、内角いっぱいに直球を)」

ピシュ!

サード「(し、しまった!ほぼ真ん中!)」

一塁手「甘い」

キン……!

一塁手「重い……」

ショート「よっと!友、グラブ一ミリも動かすなよ!」ピシュ!

ズバン!アウトー!

実況『俊足一塁手、内野ゴロに終わりました!ショート、守備も光ります!
針の穴を通すようなコントロールで友にエラーを許さない!今のプレー如何でしょう解説さん!』

解説『個人的には友くんのホームランを期待していたので残念ですね』

実況『なるほどありがとうございました!』





169: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:25:12 ID:IJO

キャプテン「(球威に救われたな……そういえば、サードはコントロールに難があったなぁ)」

実況『続くバッターは2番二塁手。
俊足好打のバランスのいい選手です』

サード「!」ピシュ!!

二塁手「うお、速いな――うちのピッチャーほどじゃないがな!」

キン!

実況『三塁線フェア!フェアだ!』

レフト「くっ!」ピシュ!

二塁手「粗末な肩だ」

実況『悠々と二塁セーフ!』





171: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:31:41 ID:IJO

三塁手「!」

キン!

実況『またいい当たり!ランナー一三塁!チャンスを4番に繋げました!』

投手「……」

サード「ちくしょう、打たれてたまるか……!」ピシュ!

ギィィィイイン!

実況『大きい!これは大きい当たりだあああああ!
文句なし!!ライトスタンドに叩き込んで、4番の役目を果たしました!
スリーランホームラン!竜央逆転の一打を浴びせました!』

サード「そ、そんな……」

投手「……そんなものか」タッタッタ…

投手「勇者よ」

サード「……!?お前……やっぱり!」

投手「そうだ、俺が……」


投手「――魔王だ」





172: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:36:34 ID:hvI

普通一つの大会でスコアラー含めてベンチ入りメンバーが変わることはないよ
まあ面白いからどうでもいいけど




175: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:46:38 ID:IJO

>>172
ありがとうッ!
なるほど、登録したらあとは変えられないんだな




173: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:40:37 ID:IJO

監督「その後、五番捕手がスリーベースヒットを放ち、またまたピンチになった泥濘ナイン。
スクイズを決められ、一点奪われてしまう。
サードの豪速球と監督から教示された最後まで諦めないプレーで、何とか下位打線を抑える。
二回表、四点を追い掛ける泥濘ナイン、ライパチからの攻撃。
ここで名監督の采配が光って唸る」

監督「おい、ライト。代打だ」

ライト「え゙」

男「いきなりかよ」

監督「ライトに代わって代打、代打」

代打「また表舞台に立つ日が来るとはな……!」





174: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:45:06 ID:IJO

監督「名監督の想定通り、代打はセンター前ヒット。
だが、続く記録員は空振り三振。
レフトも内野ゴロに倒れるも、得点圏にランナーを進める。
セカンドはリベンジだと言わんばかりにレフト前へ弾き返し、ツーアウトランナー一三塁。
友が敵の三塁手に深刻なダメージを与えたが、気を失いかけながらも執念で一塁に送球し、アウト。
結局無得点に終わった」

泥10
竜4

監督「相手の攻撃。一番からの好打順、一塁手は上手くセンターに返し、いきなりヒット。
サードの気迫に圧され、二塁手はショートゴロ。
見事な連携でゲッツー。
三塁手はセカンド方向に流すが、セカンドの堅い守りに撃沈」

泥10
竜40





176: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:50:36 ID:IJO

監督「キャプテン、意地の本塁打。一点返す。
続くセンターはフライを打ち上げ、二分後、アウト。
ショートはダメージが回復しきっていない敵三塁手を狙い、ノックアウトは出来なかったが内野安打。
そして、三回表ツーアウト、ゆうしゃのターン」

右翼手「……!」ピシュ!

サード「(ラスボスを目前にして、こんな奴に手こずるわけには……)」

サード「いかねぇんだよ!」

キン――!

投手「!(わざわざ俺の守るライト方向に……?)」

実況『強烈な打球!フェンス直撃!お?……おかしいぞ!』

男「フェンスに打球が……めり込んでる」

投手「抜けん」グググ……!

実況『一塁ランナー生還!一点返しました!
バッターランナー二塁回って三塁へ!走る走る!ダイヤモンドを駆け抜ける!』

投手「ふん!」スポッ…ピシュ!

ギュウウン!

実況『あぁっとこれは際どい!』

サード「(魔王……勇者の力を嘗めるなよ……!)」

バシッ!

捕手「勇者、ここは通さん!」

サード「どけ!おれのこうげき!」

ドカッ!!

主審「せーふ!」

実況『ああああっとサード魅せてくれました!
強引なバッティングと強引な走塁でゲームを振り出しに戻しました!』





178: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:54:43 ID:IJO

監督「アイシールド21って面白いな」ペラ…

男「サード、すげぇじゃねえか!」

サード「はは、まぁな」

アナウンス『守備の交代をお知らせします』

サード「!……くる」

男「エースを引き摺り下ろしたな……!」


実況『右翼手に代わって投手がマウンドに上がります!
さぁ、どんな投球でスタンドを沸かすのか!』

投手「ワンナウトランナー無しか」

代打「行きますかっと…」

実況『対するは先ほど鮮やかなヒットを放った代打!目が離せない勝負になりそうです!』





179: 名無しさん@おーぷん 2015/07/29(水)23:57:03 ID:IJO

代打「(見るからに速球派だな。だが、どんなに速い球だろうと……直球だったらそのうち慣れる)」

ズバァン!

代打「(!……速い、ってもんじゃねぇぞこりゃ)」
スカッ!ズバァン!!

代打「……く!」

主審「ばったーあうと!」


記録員「お……これなら打てる!」

ククッ!

記録員「シンカー……!」

二塁手「ファストー!」

アウトー!

泥103
竜40





181: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:03:21 ID:U1H

実況『竜央この回四番からの攻撃です!』

解説『先ほどホームランを浴びせましたからね。ピッチャー固くならなければいいですが』

実況『泥濘高校陣、長打を警戒して下がります!』

投手「……来い」

サード「……!」

ズバァン!

投手「(球威が増してるな。だが、急造ピッチャーに打ち取られる俺では――ぐ!?)」

ギン!

実況『面白いところにふらりと上がった!レフト前ポテンヒット!』

解説『長打を警戒したのが裏目に出ましたね』

投手「(なるほど……勇者の血、紛い物ではないらしい)」ジンジン





182: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:06:55 ID:U1H

サード「キャプテン……また奴に打たれちゃってすみません」

キャプテン「いや、サード、本来ピッチャーじゃないのに君はよく投げているよ。
責任を感じることはない。取られたら、取り返せばいいだけさ」

サード「……はい!」

監督「気合いを入れ直したサードは続くバッターを抑える。
危ないところもあったが、味方の助けもあって無失点でこの回を終える。
そして、泥濘校の攻撃、1番からの好打順。
しかし、投手の豪速球に、1番2番は三振と内野フライに終わる。
ツーアウトランナー無し、ここで打席には」

遊撃手「……」ビクビク

三塁手「……」ビクビク

友「オェーイ!」





183: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:10:21 ID:U1H

実況『バッターボックスには3番、第9条に違反しているとは周りの弁、人間兵器友が入ります。
内野陣、堪らず後退る!
……おっと、友!おあああっとこれはなんということでしょう!!』

友「……」スッ

実況『バットをマウンド上の投手に突き付けた!予告ピッチャー返しだ!』

解説『注目の対決です』

投手「ほぅ、面白い……!」

捕手「(勝負する気か。
次の打者と勇者には注意した方がいいが……確かに、こいつの勢いに呑まれ始めた内野陣の士気を上げるには勝つしかないか)」





184: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:13:50 ID:U1H

投手「行くぞ!」

ビシュ!ガキィィィィイイン!

投手「!!」バシィィィイイ!!

ズズズズズ……!

実況『投手ライナーを捕球!しかし打球の勢いは衰えない!
数メートル後退します!
倒れない!投手物凄い打球を踏ん張って堪えきりました!!』

男「そ、そんな友の必殺ピッチャー返しが……」

監督「なぁ、アメフトやらないか」

セカンド「友でも安打を出せないか……!」

友「ゴメス」

泥1030
竜400





187: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:18:05 ID:U1H

監督「投手をライバル視してるっぽいサードだったが、ぶっちゃけ向こうの方が上だった。
サードの速球だけでは中々無失点で終えられず、毎回ピンチになりながら、ゲームは進む。
4回、6回、8回にそれぞれ一点をとられる。
それに対して、投手はキャプテンには安打を許すものの、それ以外はほぼ完璧に抑えてみせた。
泥濘校三点ビハインドのまま、試合は9回へ」

男「この攻撃で三点取らないとその時点で負けか……」

友「すまん……俺が相手ピッチャーを打ち崩せなかったばっかりに……」

ライト「(いや、毎回敵ピッチャーにライナー打つとか。
普通に打てよお前)」

代打「別に物理的に打ち崩さなくても、ヒットを打てよ」

友「お前頭いいな。分かったぜ。次からそうする」

女「打者は2番からかぁ」

セカンド「……じゃあ、行ってくる」

ショート「おい、ヘルメット忘れてる。ほらよ」

セカンド「!……わ、悪い」

ショート「それも直系」ボソッ

セカンド「ゴフッ!wwwや、やめろよこんなときに!」

ショート「こんな時だからだ。そんなガチガチじゃ打てるもんも打てんだろ」

セカンド「それもそうだな……ふふ。よし、しっかり繋いでやる!友、素振りしとけよ!」





189: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:24:24 ID:U1H

投手「(こいつか。女子供だろうが全力で狩る)」

ズバァン!

セカンド「はぁ、速いな(どうしよう。ショートやサードでさえ、前へ飛ばすのに一苦労なんだ。
私にはこいつの球を飛ばす力はない……考えろ、私に出来ること……)」

セカンド「(……これしかない!)」

カツン!

投手「!?」

実況『セカンドバントの構え!三塁線に上手く転がした!』

三塁手「く……そ……!」ヨロヨロ

遊撃手「お、俺に任せろぉ……!」ピシュ…

実況『三塁手懸命に身体を動かすも足にキテるのか、ふらついている!
遊撃手も友くんのライナーによりダメージが残っているのか送球に力がない!』





190: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:28:53 ID:U1H

ダダダダダダダ!

セカンド「(間に合え!間に合え――)」

ダン!

塁審「ふえぇ」

塁審「せーふ!」

泥濘ベンチ「ウオオオオオォォォオオオ!!」

男「あの豪速球をバントなんて凄い勇気だな!」

監督「友の序盤の攻撃が生きたな。これがチーム一丸となって戦う全員野球だ。お前ら覚えておけ」





191: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:31:47 ID:U1H

実況『ノーアウトランナー一塁!ここでバッターはMr.悪送球こと友!
今大会悪送球は30球をマークし、前の試合では二塁への送球をスタンドに叩き込んでいます!』

解説『野球センス抜群ですね』

実況『おっと!今回は予告ピッチャー返しをしない!
勝ちに徹底してきました!』

解説『葛藤はあるでしょう。ですが、個人の事情よりチームを優先した結果でしょうね』

投手「(もうこれ以上……我が配下たちを傷付けさせはせん!)」

カキン!

投手「!?」

実況『三遊間へ鋭い当たり!!』

三塁手「う、うおおおぉぉおおお!!
こんなところで負けてたまるかあああぁぁああッッ!!!」

――ドンッ!!

三塁手「救命阿ッッッ!」

遊撃手「三塁手ォォォォォオオ!!!」

実況『身体で止めたぁぁぁあああああッッッッッッ!!!!!』

解説『死人が出たら大会運営側としては非常に困りますね』





192: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:37:15 ID:U1H

三塁手「遊撃……手……ボールはまだ生きて……る」

遊撃手「!……この野郎ォオオ!!」ピシュ!ギュン!

実況『ボールを拾って一塁へ!!ダメージを感じさせない弔いの送球!!』

解説『熱いですね』

塁審「……ふえぇ」

塁審「あうと!」

友「……ちくしょう……!」

実況『竜央守備陣、最後の回で友に一矢報いた!しかし、失ったものも大きい!
竜央校三塁手、今、青空の下に!永遠に!』

解説『いい選手でした』





193: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:41:21 ID:U1H

投手「おい、お前……!」

三塁手「心配するなよ……魔王。
内臓破裂ぐらいじゃ上級モンスターは死にゃしませんって……」

一塁手「三塁手……」

三塁手「んな顔するな。だからお前は四天王の中で最弱って言われてんだ。
魔族なら……仲間がやられた時だって、高笑いするくらいの余裕を持て。
それが散っていった同志に出来る報いだ」

ライト「(やっぱり全員人間じゃないのかよ!人外使うの卑怯だろ!)」

投手「……あぁ、そうだな。
貴様のいう通りだ。長らく野球をやって忘れていた大切なものを思い出した。
我等は……魔族。そして、俺は――」

投手「魔王だ」

投手「全力で連中を叩き潰すぞ。
その為に、犠牲は厭わん。例え、それが俺の身であったとしても。
返事は聞かん。着いてこい。
人間に魔族の力を示してやるぞ!!」

「「「オェーイ!」」」





194: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:47:16 ID:U1H

キャプテン「いいチームだね」

捕手「へっ……人間の目から見てもそう思えるのかい」

キャプテン「あぁ。目標に向かって一丸になっている」

捕手「……」

キャプテン「ただ仲良しで終わらせるのは簡単だ。
だけど、犠牲をいとわない姿勢は、真にお互いを信頼していないと出来ないからね。
素晴らしいチームだよ」

捕手「人間のくせに面白いなあんた」

ボール!

捕手「……対戦したかったが、残念だ」

実況『おっとこの局面で敬遠です!』

解説『当たりに当たってますからね。歩かせるのも手でしょう』

投手「(不服だが、負けるわけにはいかん!)」

主審「ふぉあぼーる!」





195: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:51:53 ID:U1H

捕手「眉一つ動かさないんだな」

キャプテン「あぁ。俺も後ろに続く仲間を信じてるからね」スタスタ

実況『さぁワンナウトランナー一二塁!バッターボックスには5番、巨漢のセンター!
投手の球を外野まで飛ばしているのはキャプテンと彼だけです!』

捕手「(こいつも怖い。だが、弱点ははっきりしてる)」

ズバァン!

ファール!

センター「……!」

ブン!トライク!

バッターアウ!

捕手「(そら、追い込まれると外角のボール球に手を出す)」

実況『あぁあっとバッター空振り三振!
泥濘ナイン、追い込まれました!』

センター「ガウ」

ショート「気にすんなって。こんな時もあるさ」





196: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:55:43 ID:U1H

ショート「(こいつの球を完璧に打ち返せる力もなければ、策もない。
……だが、勝算がないわけでもない!)」

投手「!」

ズバァン!トライク!

ズバァン!ボール!

実況『テンポよく投げ込んでいきます!
ツーストライクツーボール!あっという間に追い込まれました!』

ショート「(いつもの出たとこ勝負じゃダメだ。
セカンドのスタイルを使わせてもらう……!)」

ズバァン!カッ!ファール!

実況『カットした!……さぁ、最後の球となるのか……一塁線切れたファール!ショート粘ります!』

ショート「(狙い球を絞る。
何回も見てきた中で、一番球威が衰えるのは――)」

カクン!

ショート「(これだ!)」

キィン!

実況『いい当たり!レフト前に運んだ!
最後の攻撃、ツーアウトからショート男をみせました!』





197: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)00:57:46 ID:U1H

投手「バカな……」

ザッ…

サード「こうなるだろうとどこかじゃ思ってたぜ」

投手「……」

実況『一打逆転のチャンス!
両陣営とも息を詰めて見守ります!』

サード「!」

カッ!

カッ!

実況『ファールが続きます!』

解説『徐々にタイミングが合ってきてますよ。ドカベンだとヤバいです』

実況『またしてもファール!これは際どいコース判定は!?
ボール!フルカウントです!』

投手「……」ハァハァ

サード「……」ハァハァ





198: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:03:27 ID:U1H

投手「何故だ……勇者よ」ハァハァ

投手「何故もがき打つのか。
アウトこそ 我が喜び。
死にいくバッターこそ美しい」

サード「ふっ……何故ってお前。
そこで必死になって投げてるお前なら分かるだろ。
仲間の為に絶対引けない!例え世界の半分を差し出されてもな!」

投手「……そうだな、愚問だった。……決着を着けるぞ!」

グオオオォォオ!

実況『マウンド上の投手!
なんかでかい竜になりました!』

解説『甲子園には魔物がいますからね』

実況『甲子園ではありません!
おっと!バッターも光を纏い始めました!』

解説『年々高校野球もレベルが上がってきてますからね』

セカンド「(え?)」

ショート「(は?)」

投手「――さぁ 我が直球で息果てるがよい!」

サード「来いやぁぁぁあああああ!!!」





199: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:04:03 ID:5nO

冷静すぎるw




200: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:09:47 ID:U1H


ガキィイイイン――


 

…………コツン

実況『で――』

実況『電光掲示板に吸い込まれていったぁぁぁあああ!!
文句なし満塁ホームラン!!』

男「おおおおおぉぉぉおお!!」

女「凄い!凄いよ逆転しちゃった!」プシュー!

センター「!」パッ

セカンド「ただいまっと」

ショート「まさかホームランとはな」

ライト「うん」

キャプテン「信じていたよ」

サード「い、いやぁ」

キャプテン「だけど、最後まで油断は禁物だ。
この勢いに乗ってだめ押しの攻撃を――」

実況『ベンチが和気あいあいとしてる間に代打空振り三振!』

キャプテン「この回を守り抜けば勝ちだ!締まっていこう!」キュッ





201: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:12:56 ID:U1H

監督「最後まで竜央は一点差を追い掛けた。
だが、泥濘の必死の守備に、チャンスを潰される。
そして――」

主審「ふえぇ……」

主審「げーむせっと!」

両校「アリアッシター!!!!!」

右翼手「負けちまった……か」

二塁手「ちくしょう……!」

マネージャー「うっ……うぅ……」

投手「貴様が泣いてどうする……」

マネージャー「すみません魔王様……高校野球の舞台じゃなければ、私も戦力としてお支えできたのに……」

一塁手「マネちゃん……」





202: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:14:53 ID:U1H

投手「……だから、言ったであろう。大学では今度こそ皆で野球をしようと」

マネージャー「はい……」

投手「それに、マネージャーとして三年間、部を支えてきたではないか。
お前がいたから、我が軍は野球に打ち込めたのだ。そうだろう?」

三塁手「ゴフッ……キャプテンのいう通りですぜ」

中堅手「側近様がマネージャーとしていなかったらここまで強くなれませんでしたよ、俺たち」

マネージャー「……!」グス





203: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:17:13 ID:U1H

サード「魔王……」

投手「……勇者か。貴様の勝ちだ」

サード「今回はな」

投手「ふっ、次があるのか。俺は負けた。
勇者と魔王が戦って、負けたのだ。……まだ斬られてないのが不思議なくらいだ」

サード「……聞きたいことがある」

投手「……世界を支配する気か、否かか。安心しろ、俺は――」

サード「いや、そこじゃなくてお前野球続けるのか?」

投手「?……あぁ、当たり前だ。人間界とか正味どうでもいい」

サード「そうか、俺も続ける」

投手「……貴様、世界を救う旅に出なくていいのか」

サード「いや、どうでもいい。野球するわ」

投手「不真面目な勇者だ」フッ

サード「お互い様だろ」フッ

投手「ではまたな」

サード「あぁ……じゃあな、竜学生!」





204: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:18:03 ID:9Fk

なるほど留学生は伏線だったのか




206: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:20:56 ID:U1H

監督「おい、お前らよくやった。正直、お前らがここまでやるとは思わなかった。おかげで十万負けたよ」

監督「はぁ……各自、しっかりとストレッチしてケアを怠らないように、俺からは以上だ。
キャプテンから挨拶」

キャプテン「みんな、朗報がある!実はさっき臨時収入で十万入ったんだ。
突発栄養会だ、焼き肉行こうぜ!」

「「「オエーイ!!!」」」





207: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:29:18 ID:U1H

ガツガツガツ!!

友「うめぇぇえええ!野球やっててよかった!」

レフト「いよいよ次勝てば甲子園かぁ……って、火力強すぎだよ友君!」

友「炎上!音楽は鳴り続ける!」

ショート「itショート!届けたい胸の鼓動!」

男「……十万じゃ足りないすよね」

キャプテン「ブラックカードあるから遠慮しないでいいよ」ムシャコラムシャコラ





208: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:31:52 ID:U1H

セカンド「……」

ショート「ん?セカンド、なんで離れたとこいるんだ。
ハッ!もしかして俺汗臭いか?」

セカンド「いや、違う!そうじゃなくて、ボクだ。その、結構汗かいたし……」

ショート「それくらい気にしねぇよ」

セカンド「ボクが気にすんだよ!」

センター「マルマルモリモリ」ハフハフ

男「焼いて食えよ」





210: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:34:05 ID:U1H

セカンド「なぁ、ショート……ゴタゴタあって言いそびれたけどさ。
ほんとにありがとう」

ショート「な、なにがだ」

セカンド「……はぁ。神社で助けてくれたろ?
お前がいなきゃボクは……今日の試合にも出られなかった」

ショート「お、いやにしおらしいじゃねえか」

セカンド「……茶化すなよ」

ライト「(平和だなぁ)」





211: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:37:22 ID:U1H

ショート「わりぃわりぃ。ところで、お前なんでまたあんな連中に狙われてたんだ?」

セカンド「い、いや分からんね。そんなことより、ショートやたら強かったな。知らなかったよ」

ショート「ま、まぁな。鍛えてるし」

セカンド「(本当に強いよな、いつもと雰囲気が違ってたというか。やたら肝が据わってたし。こいつ……もしかして……)」

ショート「(まさか俺が普通の人間じゃないって気づいて俺のこと頼ったのか?
こいつ……もしかして……)」

ライト「(ヤバいヤバいヤバいヤバい!気付くな気付くな気付くな!!)」

ショート・セカンド「(俺(私)に気があるのか……?)」ドキドキ

ライト「タン塩追加で」





212: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:40:54 ID:U1H

監督「カルアミルク」

女「男、もうこれ焼けてるよ!」

男「自分でとるからいいって!」

――ズキ!

男「うぐっ……!」

監督「どうした男」

男「い、いえ何でもありません……」

監督「そう言って誤魔化す男。勝利の余韻に浸り、高揚した野球部員は彼のそんな様子に気付けるはずもなかった」

黒服1「おい、あいつか?」

黒服2「あぁ、間違いない」

監督「野球部に迫る新たな脅威も、例外ではなかった。
部員たちはあるいは食い、あるいは飲み、今日の試合を語らった。
そして 夜が明けた」





214: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:43:33 ID:U1H

男「次ファースト行くぞ!」カキン

友「!」パシッ

セカンド「おー、ゴロもだいぶ捕れるようになってきたな」

友「ははは!そうか!俺の守備は最高か!
おい、ショートやりたいから換えっこしようぜ!」

ショート「あ?あぁ、別に一回くらいなら――」

セカンド「だ、だめだ!」

友「お前関係ないだろ」

男「おいこら遊ぶな!次行くぞ!」カキン――ズキ!

男「ぐ……!」

女「お、男?大丈夫?」

男「あ、あぁ、なんでもない……今年の交流戦でのセ・リーグを思い出しただけだ」

男「(クソ……そろそろ限界か)」





216: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:47:34 ID:U1H

代打「……む?」ピクッ

センター「!」スンスン

キャプテン「君達も気付いたか」

代打「あぁ、キャプテン……客人だ」

キャプテン「招かれざる、ね」

代打「……」チャキッ





218: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:51:04 ID:U1H

友「ん?なんだあいつら?」

ライト「どしたどした?……ってなんだありゃ、フェンスの向こうに黒塗りの車が何台も止まってるぜ」

補欠「あ、人が降りてきましたぞ」

女「(あ、あの人達……!?組織がなんでここに!
まさか私のせいで……!)」ビクッ!ササッ

セカンド「(一人見覚えがある!敵対してる連中だ……なんで奴等がここに……!
まさか私のせいで……!)」

代打「(あ、コイツら知ってる。昔追われて何人かヤッちまったしなぁ。
俺のせいかぁ……)」

補欠「(一回潜入した組織ですかな?)」

記録員「(あ、パパが裏でスポンサーしてる研究機関の人達だ)」

ライト「(世間って狭いな)」





219: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:55:49 ID:U1H

ショート「あん?……!」

黒服「久しぶりだな、ショート」チャキッ

女「(え)」

セカンド「(は)」

代打「(お)」

補欠「(ムムッ)」

ショート「テメェ等か……いつかは来るとは思ってたぜ。
任務を放棄した俺をただ野放しにするはずがないからな。
……こんな堂々とは予想してなかったが」

黒服「ほぅ。ならば何故逃げなかった」

ショート「……あと、一勝なんだ」

黒服「?」

ショート「あと、一勝で甲子園なんだよ!
頼む!試合が終わったら俺はどうなってもいい!煮るなり焼くなり好きにしろ!
だが、後少し……後少しだけ野球をさせてくれ!」





220: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:59:18 ID:9Fk

ショートってなんだっけ
サイボーグか強化人間か人造人間か異星人かエスパーか天才子役か勇者のどれかだと思うんだが…




221: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)01:59:39 ID:U1H

セカンド「ま、まて!うちの部員に手を出すな!」

黒服「ほぅ、お嬢ちゃんこれは脅し用の玩具じゃないぞ」チャキッ

セカンド「……それで私と勝負する気か」チャキッ

補欠「……!」シャキン

セカンド「……!」グルル…

女「……!」ターゲット、ホソク

ライト「!?」

サード「(伝説の剣、実家に置きっぱだった……)」





224: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:07:25 ID:U1H

代打「待て、両者銃を下ろせ」チャキッ チャキッ

ライト「(二挺拳銃をセカンドと黒服に突き付けた!?)」

セカンド「!?……何の真似だ!」

黒服「(持ち物検査ないのかよこの学校)」

代打「ここでドンパチが果たしてお互いにとって上策か……」

黒服2「あぁ、そこの男を始末するにはそれだけの価値がある――」

ドン!

カキン!

黒服2「ぐ、ぐあああぁぁぁあああ!?」

キャプテン「大丈夫。急所は外したよ。バットコントロールには自信があってね」

黒服「こ、こいつ……」

ボス「……やめておけ」

黒服「ボ、ボス……!」

代打「……少しは話の分かる奴が出たな」

キャプテン「ここはグラウンドです。血生臭い荒事は、無粋ではありませんか」

ボス「……何が言いたい」

キャプテン「野球で決着をつけようじゃないか」

全員「!?」

ボス「面白い」

全員「!?」





226: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:15:08 ID:U1H

ボス「(ショートほどではないにせよ、全員が強化手術を施された超人だ)」

ボス「(高校生になんぞ負けるはずないわ)」

泥10


ボス「」

セカンド「詰まった。悪い」

サード「そんなときもあるさ」

キャプテン「初回から10点もとれた、いい調子だぞ!さぁ守ろう!守りきれば勝ちだ!」

男「あの、キャプテン」

キャプテン「なんだい」

男「自分投げてもいいすか?」

キャプテン「構わないが……肩は大丈夫なのか」

男「えぇ、野球部の危機に何もしないんじゃ寝覚めが悪いですよ」





227: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:19:13 ID:U1H

男「……」

黒服「(落ち着け。ただの球児だ)」

ズバン!

黒服「(へぇ、まぁまぁ速いな)」

黒服「(だが、こいつは他の化け物と違って平凡だ)」

ククッ…カツン

黒服「(あれ?)」

セカンド「ファスト!」ピシュ!

アウトー!





228: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:22:14 ID:U1H

黒服3「(ちゃんと打てよバカが)」

ズバン!

黒服3「(これくらいなら……)」

男「!」ピシュ!フワッ…

黒服3「え、遅――」

キン!

サード「友、頼むぞ!」ピシュ!

アウトー!





229: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:24:46 ID:U1H

山本竜二「鷹さんだって、元々は映像関係の仕事がしたかったんだろ?
映像プロダクションの面接でAVメーカーを紹介されて、紆余曲折を経て…AV男優になったって聞いたよ」

加藤鷹「あぁあぁ〜まぁねぇン」

山本竜二「監督業とかやらないのかい?」

加藤鷹「AVはもういいやぁあぁあぁ〜」クイックイッ




230: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:27:59 ID:U1H

ボス「えぇい!ただの球児を相手に何をしてる!
あっという間にツーアウトだぞ!」

黒服「す、すみません」

ボス「お前は大振りすぎる!もっと肘をたため!」

黒服3「スーツだと動きづらくて……」

ボス「下半身の使い方がなってない!」

ボス「もういい、俺が出る!」





231: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:32:08 ID:U1H

キャプテン「(一球様子を見よう)」

男「……」コク

ボス「……」ピクッ

監督「ボール」

キャプテン「(手を出さないか。構えがかなり雑だけど、一応形にはなってるな)」

ボス「(早くこい、打ち砕いてやる)」

男「……ふん!」

ボス「!」

チッ!

監督「ファール」

ボス「(くそ……確かに真芯で捉えたはず)」





232: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:36:10 ID:U1H

男「……」ゼェゼェ

ボス「……」ハァハァ

ライト「ずいぶん粘るな……ボールも真後ろに飛んできてる……!」

友「男ー!かっ飛ばせー!」

ショート「後ろは任せろよ、男!」

レフト「安心して投げてくれよ!」

女「男……頑張って!」

黒服「ボス……」

黒服「ボス!一発かましてやってくだせぇ!!」

黒服「おう、そうだ!あんたなら打てる!!」

黒服「頼む!俺たちまだ野球がしてぇんだ!!」

ボスー!

打ってくれー!

ボス「あ、あいつら……!」

監督「ようやく分かったようだな。そう、お前らに欠けていたものはチームワークだ」





233: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:40:51 ID:U1H

男「ふっ……決着をつけるぞ!ボス!」

ボス「!……あぁ、来やがれ!」

ズキン――

男「(もう時間がない。せめてこの時ぐらい、マウンドに立ててよかった)」

男「!」

ピシュ!チュドォオオオオオオオオオオオオオオオン!!!

友「男の肩が……!」

サード「爆発した!?」

女「い、いやぁぁぁぁぁああああ!!!」

ボス「(爆煙……!?何も見えな……)」

――ズバン!

監督「ストライク」





234: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:53:32 ID:U1H

ボス「!……ふっ……俺たちの負け、か……」

カランカラン

ドサッ……

ボス「ははは、やっぱり楽しいな……野球……」

黒服達「ボス……」

ボス「すまねぇ、打てなかった」

黒服「そんな!ボスのせいじゃありませんって!」

黒服「俺たちだってあんな球打てませんって!」

ボス「!……お前ら」

ボス「よーし!帰って練習だ!!」

「「「はいッ!!」」」





235: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)02:57:38 ID:U1H

男「ぐ……ぐぁあ……」

キャプテン「これはまずいな、右肩から下がない」

監督「胴体と頭も離れかけてるぞ」

友「お、男……!」

女「男!男ォ!」トロトロ

男「大丈夫だ……この時の為に……メインコンピューター周りは特別な合金で覆ってたし、万が一の為にバックアップはとってたし……」

女「男って……まさか」

男「あぁ、今まで黙ってたけど実は俺……」

男「ロボットなんだ」ガシャン





236: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:07:20 ID:U1H

ワーワー

後輩ピッチャー「い、いやぁ決勝戦って緊張しますね」

代打「なんだ……らしくねぇな」

補欠「それより聞いたでござるか?男殿はからくり仕掛けらしいでござる」

代打「……まぁ、人には話せない事の一つや二つあるわな」

女「うんうんそうだよねー今時珍しくもないよね。
クラスに一人くらいはいるよね」





237: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:09:55 ID:U1H

キャプテン「……今まで黙ってたけど……」

キャプテン「実は俺、ホモなんだ」

ライト「!?」

キャプテン「本当は最後まで隠そうと思ってたんだけどね」

実況『友!また外角の明らかなボール球に食いついたファールボール!』

レフト「こんな九回ツーアウトの時に……」

キャプテン「こんな時だからさ。みんなに隠し事はしたくない」





238: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:13:51 ID:U1H

レフト「実は……」

レフト「……僕も元売れっ子子役なんだ」

代打「なんでぇ、そんくらい……」

代打「……野球部に入る前は傭兵部隊にいた」

セカンド「はは、私もとある組織の工作員やってましたよ。あ、あと女です」

センター「実は喋れる」

ショート「この際だから俺も言うけど、実は悪の組織の構成員なんだ」

ライト「その……実はエスパーなんだ」

補欠「実は忍。黙ってて御免!」

女「サイボーグだよ。黙っててごめんね」

代走「隠すつもりはなかったけど、実は俺死んでるんだ……でも、もうすぐ成仏出来そうな気がする」

サード「実は俺、勇者の末裔なんだ」

女「さすがにないよ」

代打「はは、お前面白いよな」

サード「……」





239: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:17:15 ID:U1H

?「……なんだ、ベンチでカミングアウト大会か……」

女「……!」

キャプテン「おっ、間に合ったみたいだね」

?「えぇ、女のお父さんが凄腕で……」


実況『さぁ九回の裏!泥濘校の守りに入ります!マウンドにはサード君に代わりまして――』

男「……」

男「(マウンドか……全てが懐かしい)」

男「(やっとだ……やっと全力で投げられる――)」

ビシュ!ズバン!!





240: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:19:43 ID:U1H

実況『ゲームセット!泥濘校、甲子園のキップを賭けた大一番を快勝で飾りました!!
初の甲子園進出ですッッッッッッッ!!』

「「「アリアッシター!!!」」」

レフト「や、やったぞ!!夢みたいだ!!」

ライト「甲子園だぁぁぁあああああ!!」

友「いやぁ、今日は悪送球がいつもより少なかった気がするぜ!」

女「お祝いしようよ!監督に奢らせてご飯食べよう!」

代打「そういやあの監督途中からいなくなったな……」





241: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:26:18 ID:U1H

セカンド「よっ、さすが悪の組織の構成員。併殺もお手の物だな」

ショート「まぁな……ところでお前、俺を撃たなくていいのか?」

セカンド「もうただの野球部員だよ、ボクは」

ショート「……そうか。あのさ、お前に一つ言っときたいことがあるんだけど……」

セカンド「……奇遇だな。ボクもお前に、さっきのカミングアウトなんてちっぽけで何ともないってぐらいの秘密があるんだ」

セカンド「けど、今は止しとく。甲子園で優勝したらその時に……お、教えてやる」

ショート「……あぁ、そうだな」

ライト「(クソ!シネヨ!)」





242: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:27:22 ID:U1H

監督「おまえら」

キャプテン「監督!!今まで一体どこへ……?」

監督「ちょっとな。それより、俺抜きによく勝ったな。
甲子園出場おめでとう。今日だけは誉めてやるぞ」

「「「はいッ!!」」」

監督「このまま勝ち進もう、って言いたいとこだが……」





243: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:30:11 ID:U1H

監督「実はな、この地球にちょっとした危機が迫ってるんだ。お前らには今からシャトルに乗ってもらう」

「「「はいッ!!!」」」

監督「今から16時間後、最初の攻撃が始まる。お前らにはそこで異星人と戦ってもらいたい」

ライト「(は?)」



ライト「(は?)」

キャプテン「監督、それは本当なんですか?」

監督「あぁ……今まで隠してたが……」






244: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:31:19 ID:U1H

 
 
 
 
 
 
監督「俺、未来から来たって言ったら……笑う?」
 
 
 
 





246: ゆうくん◆YUtOJNPD6I 2015/07/30(木)03:33:57 ID:U1H

  

           ―FIN―

 




247: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)03:34:53 ID:U1H

見てくれてありがとうッッッ
したらな! またどこかでッッ!




250: 名無し 2015/07/30(木)04:25:31 ID:AAC

最後センターの「実は喋れる」に吹いたわwww

島本和彦のデビュー当時の絵みたいな感じで脳内再生されたよw
良い意味での青臭い感じと、適度なテキトー感とか最高に面白かったw
まあ素人の書いたものじゃないのは分かったよ。
一昨日から更新を待ちつつ本当に楽しんだ!
イッチありがとう!おつでした!




251: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)08:59:36 ID:277

乙!個人的にサードとライトが好きだw




252: 名無しさん@おーぷん 2015/07/30(木)11:30:24 ID:HGJ

いろいろ謎があってその謎が明らかになるのが面白かった、なんと言うか次の秘密に繋げるのがうまくて笑った、乙




255: 名無しさん@おーぷん 2015/08/02(日)14:41:58 ID:tjQ






256: 名無しさん@おーぷん 2015/08/02(日)15:03:21 ID:8t0

乙乙





・ ニュー速VIP@おーぷん2ちゃんねるに投稿されたスレッドの紹介でした
 男「実は俺……肩に爆弾抱えてるんだ」女「え……?」
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ぐぅ〜こんな顔されたらたまらん〜チ●ポがビンビンになるメガネっ娘のエ□GIF画像www
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商店街「イオンモールが攻めてきたぞぉぉぉぉぉ!!!」
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