転載元:【それ町×進撃】歩鳥と巨人の世界 完全版

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:11:55.06 ID:EUyQqWkA0

それでも町は廻っている×進撃の巨人クロスSS

※前に書いたSSの追加・修正バージョン。自分の気になった部分の修正、説明不足な点の補足、一部追加シーン等ありますが、ストーリー、キャラ、設定は同じです。
あと原作のネタバレがあります。



―アンティーク亀井堂―



歩鳥「ねーちゃん、昔から気になってる事があるんだけどさ」

静「なに?」

歩鳥「この…昔から置いてある、丸い金属に四本足の変な顔ついた奴なに?」

静「あー、リドルの事?それね〜私も困ってんだよ〜〜〜使い道がわかんなくてさ〜。今なら安くてお買い得のオススメ商品だよ」

歩鳥「使い道のわからんもんオススメ商品にすんのか、この店は」

静「これ昔からずっと売れ残ってんのよね〜」

歩鳥「うん、使い道わからんもんね」

静「爺ちゃんの話じゃ、遠い昔に外国から来たもので……ずっと長い間亀井堂にあったとか何とか…」

歩鳥「へえ…外国から来たんだ…そんでずっと亀井堂に…」

静「てかさ〜、何か手放したくないんだよね、これ。なんでかはわからないけどさ」

歩鳥「へー?これが?そんなにいいものなのかなぁ…」


静「…で、買うの?」

歩鳥「買わんわ!!」











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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:14:42.66 ID:EUyQqWkA0

―喫茶シーサイド―


歩鳥「むー………」


ウキ「さっきから何考えこんでんだい?あの子は」

辰野「変な四本足の金属見つめて…いつも以上に変だわ」


紺「おい、何してんだお前?」

歩鳥「うん、これが何なのかさっぱりわからんのだよ」

リドル「…」

紺「このヘンテコな奴か?」


静「私の店に置いてあったものだよ〜〜」


歩鳥「そうそう」

ウキ「あー、どっかで見たことあると思ったら…」

辰野「あんたまさかこれ買ったの!?」

歩鳥「買ってないよ!?調べる為に拝借してきただけだよ!!」


静「お買い上げありがと〜ございま〜す」

ウキ「ついに変なもんに金かけるようになっちまったかい…」

歩鳥「だから買っては無いってば!!」







3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:15:34.79 ID:EUyQqWkA0

歩鳥「そう言えばさ、静ねーちゃんは何でこれをリドルって名付けたの?」

静「それ、裏っ側に文字のようなものが刻んであってさ〜。古いから全部はハッキリ見えないけど」

歩鳥「へー。あ、本当だ」クルッ

静「そんでいくつかだけはっきり見える部分があって、それらを逆さまから読むと片仮名の『ル』『トリ』に見えるんだよ」

歩鳥「ほほー、確かに見えない事もない」

静「なので、それらの文字とパッと思い付いた感じから適当にリドルと名付けました〜〜」

歩鳥「本当に適当だね」


カランコロン

真田「お、何やってんだ嵐山」

辰野「真田くん!いらっしゃい!!」


歩鳥「おや、真田ではないか。いいところにきた」


紺「真田、お前これ何だと思う?」


リドル「…」


真田「あ、これ亀井堂さんとこのじゃねぇか。まさか嵐山買ったのか!?」

歩鳥「だから買ってないってば!!」






4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:16:02.94 ID:EUyQqWkA0

ウキ「しかし、本当に何なんだろうねそれ。不気味だよ」

辰野「売れないなら処分すればいいのに…」

静「でもなー。なんかよ〜、捨てたく無いんだよな〜…それ」

辰野「えー…これがですか?」

歩鳥「うん…確かに、ねーちゃんの言ってること分かるかも。なんか…見てると不思議な気分になるというか…」

真田「はあ?」

歩鳥「なんか懐かしい気持ちになるような…」

紺「…んー…確かに何か引っ掛かる気はする。なんというか、どっかで見たか?」

歩鳥「そりゃあ、亀井堂に昔から置いてあるからね」

紺「そういう事じゃなくてな…」

辰野「二人とも何言ってんの。気のせいに決まってるでしょ、そんなの。他の人が何か感じるから自分もそう感じるって錯覚してるだけよ」

真田「…いや、言われてみりゃ、俺もなんか変な感じがしないでもない…」

辰野「うん、真田くんが言うならそうかも知れない!ほら歩鳥、私にも見せなさい!!」

歩鳥「なんてメガネなんだこやつは…」







5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:16:33.52 ID:EUyQqWkA0

辰野「…」ジー

歩鳥「どう?」

辰野「…んん、確かに何か…心に引っ掛かるような、懐かしいような気持ちになるわね…」

紺「おー!やっぱりこいつには何かあるんだ!!」

真田「なんか嫌な気分では無いんだよな」

歩鳥「そうそう、むしろ何故か懐かしい感じ」

静「私も〜」

辰野「私はなんか懐かしい気持ちと…ちょっと複雑な気分が混じってんだけど…」

歩鳥「それはタッツンがひねくれてるからだよ」

辰野「ひねくれてないわよ!本当にそんな感じがするのよ!」

静「むう…四人は同じく懐かしい気持ちになるのに対し、タッちゃんだけはそれに複雑な気分も混じっていると…この違いにも何か意味がある気がするな」

辰野「タッちゃんじゃなくてタッツンです。いや、辰野です」








6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:17:02.18 ID:EUyQqWkA0


ウキ「…もう一度裏っ側に書いてあるっていう文字でも解読してみたらどうだい?何かわかるかも知れないよ」


歩鳥「うん、そうだね」 クルッ

紺「これか」

辰野「確かに消えかかってて読めないわね」

静「…」


歩鳥「むー…」

真田「読めそうか?」


歩鳥「ん?逆さまから読むと………『ホトリ・アラシヤマ』……?」

紺「は?」

歩鳥「あれま、私の名前が書いてある!?」

辰野「真面目に読みなさいよ」グイッ

歩鳥「待て待て、タッツン!真面目に読んだら本当にそう見えたんだってば!」

静「どれどれ〜?見せてみな」

歩鳥「あ、他にも逆さまから読めそうな部分があったよ」

真田「ん?」

歩鳥「…ル……」


歩鳥「……ノ…タミ?」

静「確かにそう見えないこともない」

紺「だが、何の事かさっぱりだな」






7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:17:59.07 ID:EUyQqWkA0

歩鳥「…あれ…」フラッ

真田「!」

ドサッ!

静「!!」

ウキ「歩鳥!?」ダッ


歩鳥「うわ、うわ…なんだこれ、頭グワングワンする…!」グラッ

紺「おい、どうしたんだよ!?」

真田「嵐山!!大丈夫か!?」

辰野「ちょっ…待ちなさい歩鳥、気分悪いなら無理に動いちゃ駄目よ」

歩鳥「ううう…」ズキン


ズキン


辰野「!」

紺「うわっ!」ズキン

真田「なんだ…!?」ズキン

静「…私もか…」グラッ


ウキ「!?おい、どうしたんだいあんた達!!」

辰野「な、なにこれ…意識が、どこかに飛ばされ…」

ウキ「え!?」

ドサッ


歩鳥「ば、ばーちゃん…」グラッ


ウキ「歩鳥!!!」ダダッ



リドル「………」





ゴオオオオオオオ………








歩鳥「………だれ…?私にだれかが話かけてくる…」




???「ありがとう………ずっと忘れない」

歩鳥「……あ………」



…ホトリ……


歩鳥「あ、あはは…思い出した……そうだ…あなたは、あなた達は……」



カアアアアアアッ!!!





8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:18:21.88 ID:EUyQqWkA0


―――――――

―――――

―――



パカラッパカラッパカラッパカラッパカラッパカラッ!!!



エルヴィン「奇行種だ!総員立体機動に移れ!!」

ミケ「はっ!!」バシュッ


奇行種「…」ズシンッズシンッ


リヴァイ「あんまり動き回るんじゃねぇ…綺麗に削げねぇだろうが」バシュッ


ズバッ!!!





849

巨人の出現により追い詰められた人類は、広大な壁を築き、その中で100年の間、巨人からの攻撃を防ぎながら暮らしていた。
しかし、今より四年前、知性を持つ超大型巨人との鎧の巨人の出現により壁の扉部分が破壊され、大量の巨人の侵入を許してしまう。
人類はウォール・マリアを放棄、3分の1の領土と2割の人口を失った。






9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:18:49.66 ID:EUyQqWkA0


―ウォール・ローゼ―

訓練兵団施設





サシャ「今年で訓練兵も三年目ですね〜」

コニー「三年目も頑張っていこうな」


ジャン(順調に成績は上がっている…このまま行きゃ憲兵団も夢じゃねぇ)



アルミン「………だから、どう考えたっておかしいんだよ。何でたった100年前の歴史を誰も知らないのか」

エレン「そうだよな。書物どころか話でも残って無いのは変だよな」

ミカサ「私、昔…両親に歴史の事を聞こうとしたらはぐらかされた事がある」

エレン「…タブーって事か?」

ミカサ「私にもよくわからない」

アルミン「………王政にとって不都合だから隠したいとしても…ただ誰も喋らないだけで本当に歴史を隠し通せるものなのだろうか」


ミーナ「みんな、ちょっとちょっと!」

ジャン「ん、ミーナか。どうした?」

ミーナ「クリスタが馬小屋でコソコソしてたからさ…何かと思ってちょっと覗いてみたら……見たことない人が五人くらい隠れてたみたいなの!!」

ジャン「なんだって?」

ミーナ「これ、教官に言った方がいいのかな…もし強盗とかだったらクリスタが危ないよ」






10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:19:26.98 ID:EUyQqWkA0




馬小屋


歩鳥「な、な、なんなんだよここは……周り高い壁に囲まれてるし外国人ばっかりだし」

辰野「しかもなんか少し古い雰囲気……なんなの?何が起きたのよ?」ガタガタ

真田(なんだこれ…夢か?夢なのか?)

紺「………」ハラハラワクワク

静「おやおや、一名不可解な状況にハラハラしながらもワクワクしてるね〜〜」

歩鳥「先輩オカルトみたいなの好きですもんね…」

紺「だって、こんな奇妙な出来事に巻き込まれたらワクワクしちまうだろ!?」

辰野「そりゃ紺先輩が特別なんです…私は怖くて仕方ありません」

静「ユニコーンの描かれた軍服を着た連中に何故か追いかけられたしな〜」

辰野「どうすんのよ。またそいつらに見つかったら私達どうなるの?」ブルブル

真田「でも、事情話してここに匿ってくれたクリスタって人は優しかったし…話せばちゃんと聞いてくれる人もいるんだよ」

静「うーん、いい人もいるのはそりゃそーだろ。問題なのは、ここは何なのか。何故私達はユニコーンの描かれた軍服を着た連中に追われたのか…」

歩鳥「何か、大きな秘密が隠されている気がするね」







11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:28:24.58 ID:EUyQqWkA0


「…ここか?」

「待ってよ、あの人達は…」

「お前はお人好し過ぎるから逆に信用ならん。本当に大丈夫な奴かどうか確かめなきゃならん」

「でも…」

「ユミルの言うことも最もだ。教官にはまだ言わないからまず僕らにも会わせてくれ」

「うん…」



真田「外から話声が…」

歩鳥「なにやら私達の事を話しているのかな?」

紺「何が来るんだ…まさか宇宙人!?」

歩鳥「さすがにそれはないっすよ先輩」


ガチャッ

ユミル「…」ギイッ


アルミン「…」チラッ






歩鳥「めいどっ!」シュバッ



アルミン「え!!?」ビクッ



辰野「なにやってんだお前は!!」ベシッ

歩鳥「ごめんなさい!シーサイドの癖で!」


ユミル「…」







12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:28:42.76 ID:EUyQqWkA0


アルミン「あ、あの…君たちは…」


辰野「だいたいあんたはいっつも緊張感が無さすぎんのよ!!」

歩鳥「な、緊張感くらいあるよ!変な世界飛ばされて心臓バクバクしてるよ!!」

辰野「じゃあ、さっきの『めいどっ!』は何よちょうちんまんじゅう!」

歩鳥「訳のわからん悪口言うなタッツンメガネ!!」

紺「そのまんまじゃねぇかそれ」

真田「お前らよせって…」


アルミン「…」

ユミル「…」

クリスタ「あの…」

静「やー、ごめんなさいね。この子達まだ子供だから」ザッ

アルミン「あ、はい」

ユミル「…あんたらは何だ?どこから来た?」

静「そりゃ私達も聞きたい事だね〜」

ザッザッ

ジャン「騒がしいな…噂の変な奴等ってのはここか?」


歩鳥「あ、また1人増えた」

ジャン「なんだ、タヌキみてぇな奴だな」

歩鳥「た、た、タヌキィ!?初対面に失礼だぞ馬面ああ!!」

ジャン「んな!?誰が馬面だコラア!?」


紺「どっちもどっちだな」



辰野「家に帰りたい…」ズーン


真田「つーか、本当なんだよこの状況」






13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:30:03.33 ID:EUyQqWkA0

ユミル「…クリスタ、アルミン、ジャン。ちょっとお前らは出ててくれ、私1人で話聞くから」

アルミン「え?」

ユミル「…もしかしたら指名手配されてる人間かも知れないから調べてこい」

ジャン「命令口調かよ…まあ、調べてやる」

クリスタ「悪い人ではないと思うけど」

ユミル「いいから行けって」

アルミン「わかったよ、調べてみる」



歩鳥「ちょっと待ったー!私達ゃ指名手配なんかされてないよ!!」

ユミル「わかってるよ、あいつらをここから離すために適当に言ったんだ」

歩鳥「へ?」

ユミル「…まず、あんたらはどこから来た?壁の外から来たのか?」

紺「壁の外?」

静「どこからってそりゃあ、日本からだけど〜〜」

ユミル「………どうやって来たんだ?」

真田「気付いたらここに…」

ユミル「気付いたら?」

静「私達もパニックになってんだよ。訳のわからない内に気付いたらこんな場所にいて」

ユミル「…嘘ついてる感じではなさそうだな」

ユミル「まあ、とりあえずこの世界の人間で無いのは見れば一発でわかる。服装がこの時代のものではない」

歩鳥「は!確かにここにいる人って格好がちょっと古いよね!」

静(『この時代』…気になる言い方だな)








14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:30:43.95 ID:EUyQqWkA0


歩鳥「そういえば、私達馬の絵の軍服来たオッサンどもに追いかけられたんだよ!!」

ユミル「憲兵か。なんか悪さでもしたのか?」

辰野「何もしてないです…急に追いかけられて……」

ユミル「…そりゃあ、中央第一憲兵かもな」

歩鳥「安全第一先生?」

真田「嵐山、今はちょっと静かにしててくれ」

ユミル「この壁の世界を裏から操ってる奴等の一部さ。お前らが明らかにこの世界の服装ではないから、壁の外から来たとでも思われて追いかけられたんだろ」

紺「なんだそりゃ…」







15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:31:19.39 ID:EUyQqWkA0

真田「え…じゃあ、もし捕まってたらどうなってたんだ?」

ユミル「まあ、拷問受けながら質問攻めでもされただろうな」

歩鳥「ひえっ」ブルッ

紺「拷も…」ゾーッ

辰野「あーもーやだ!!何でこんな事になっちゃったのよー!!」

歩鳥「落ち着けタッツン!私だって泣き叫びたい気分だ!!」

真田「だが俺も急に恐ろしさが倍増したよ…」

静「うむ…だが、こういう状況だからこそ冷静さを保たなければならない。焦りは思考を鈍らせ、思考が鈍れば命も危うくなる」

辰野「でもどうすればいいんですか…」

ユミル「…」

ユミル「仕方ねぇな、何かわかるまでこの訓練所に身を隠せばどうだ」

静「ん?」

ユミル「とりあえず見た目をちょっと変えときゃ大丈夫だろ、そいつらはお前らの服装に反応してきたんだからな。そんで暫くはここにいたらいいんじゃないか?確か途中からでも入団できたはずだしな」

歩鳥「そ…それはありがたい!!」






16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:31:46.97 ID:EUyQqWkA0


紺「でもよ…信用していいのかな?」

歩鳥「え?」

辰野「そうよ、もしかしたらこの人も私達を騙してる可能性だって…」

歩鳥「う、疑うのかよ〜!?」

真田「疑いたくはないけど…わからないしな…」

静「この子達の言う通り、あなたとは初対面だし、いきなり信用していいかどうかはわからないよ」

歩鳥「ねーちゃんまで…」

ユミル「まあ疑うのは当然だわな」

静「でも、私達は何もわからない状況だし…頼れそうな誰かに頼るしか無い」


歩鳥「私は信じるよ!!」

ユミル「…」


真田「あ、やっぱ俺も信じる!!」
辰野「!!!私も信じます!!!」バッ

ユミル「え!?」


紺(この二人意見コロッと変えやがった)

静「あらら、信じる派が一気に増えちゃったね〜」

ユミル「…」

紺「…まあ、あんたも嘘ついてるようには見えないし」

静「じゃあ、私もあなたを信じるとしよう」

ユミル「そうかい…」







17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:32:49.50 ID:EUyQqWkA0


――――――


シャーディス「…新しい入団希望者?」


アルミン「はい、こちらの五名です」

シャーディス「ふむ…年齢は?」


歩鳥「はい!」ザッ


ユミル(実年齢は言うなよ…14〜16くらいで誤魔化して答えとけ)


歩鳥「ピッチピチの15歳です!」

辰野「15歳です」

真田「15です!」

紺「16…です」


静「16歳であります」


歩鳥(厳しい!!さすがに16歳は厳しいよ姉ちゃん!!)

辰野(聞いてる方が恥ずかしいわ…)


キース「ふむ…1人、年相応には見えんな」

静「!!」

歩鳥(やっぱりダメだったかー!!?)



シャーディス「お前」ポンッ

歩鳥「へ、私?」

シャーディス「12歳くらいではないのか?」


歩鳥「!?!?!?!?!?!?」


辰野「ぷぷっ…っ」

紺「くっ…ふふ…」

真田(すまん、嵐山…吹き出しそうだった)

歩鳥「な…な…っ」プルプル

静「ドンマイドンマイ」ポンッ







18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:33:19.25 ID:EUyQqWkA0

シャーディス「…で、どこから来たのだ?」

静「巨人の襲撃によりウォール・マリアを追われ開拓地に過ごしていました……。最初は巨人への恐怖から兵士になることをためらっていたのです。しかし、色々と考えた結果、何か人類の役に立ちたいと思いここへ来ました。我々五名、心臓を捧げる覚悟は出来ております」バッ

真田(ユミルさんから聞いたこの世界の基本的な話だけでよくこんな長い台詞がスラスラ言えるもんだ)

歩鳥(さすが姉ちゃんだな)

シャーディス「ふむ、まだ教えてもいないのに敬礼も綺麗にできている。名前は?」


静「亀井堂……いや、シズカ・カメイドウであります」

シャーディス「他の者は?」

静「こちらの丸っこい子がホトリ・アラシヤマ」

歩鳥「まるっ…!?」

静「その隣の金髪の猫みたいな子がフタバ・コン」

紺「…」コクッ

静「可愛い顔した男の子がヒロユキ・サナダ」

真田「か、可愛いだなんてそんな…」

辰野(そうよ、真田くんはイケメンで可愛いのよ!わかってるじゃない静さん!)

静「で…こちらの眼鏡の子がタッちゃん」

辰野「え!?」







19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:35:00.82 ID:EUyQqWkA0

辰野「ちょっ…待って…」

歩鳥「そうだよ、待ってよ姉ちゃん!」

辰野「歩鳥!」


静「ん?」



歩鳥「タッちゃんじゃなくてタッツンだよ!!」

辰野「おいコラ!!!」

静「あ、ごめんごめん〜〜〜。タッツンね」

辰野「いや、ちが…っ」


シャーディス「了解した。シズカ・カメイドウ、ホトリ・アラシヤマ、フタバ・コン、ヒロユキ・サナダ…と、タッツンだな」

辰野「んなああっ!!?」

静「よろしくお願いします」


歩鳥「なんかワクワクしてきたね!」



辰野「ほ〜〜と〜〜り〜〜〜っ!!!」ギロッ

歩鳥「うわ!ちょっと、怖いよタッツン!!」

辰野「あんたが余計な事言うせいでしょうが!!!」

紺「元気出せよ」ポンッ







20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:43:57.19 ID:EUyQqWkA0

こうして、歩鳥達は訓練兵団に身を隠すことになった。

それから3ヶ月後………


―――――――


―――


「…憎い…」

「……人間は、どうしようもない…愚か者だ…」
「禁断の領域まで足を踏み入れ………そして……」


「………フェアリー………」


「人類は、大きな罪を………」


………………





「俺は…俺達は、何の為に生まれて来たんだ!?」




――――――






ガバッ!!!


エレン「はあ!はあ!………うっ…」


アルミン「エレン!」

エレン「!」

アルミン「何かうなされていたみたいだけど…どうしたの?」

エレン「…何か夢を見ていたはずなんだが…忘れちまった」







21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:45:42.49 ID:EUyQqWkA0


――――――

チュンチュン…チチチ



サシャ「今日もいい天気ですね」

ミカサ「ええ」



ザッザッザッ


アルミン「あ、ミカサ。おはよう」

エレン「よっ」


ミカサ「エレン、アルミン、おはよう」

サシャ「おはようございます!」


ミカサ「…!エレン、顔色があまりよくないみたいだけど…」

エレン「ああ…思い出せねぇけど、嫌な夢を見ていた気がするから…そのせいかも知れねぇ」

ミカサ「大丈夫?熱はない?」

エレン「大丈夫だっての!ベタベタしなくていいって!」

アルミン「相変わらず仲のよろしいことで」


ミカサ「…べちこ焼を作って元気づけてあげたいところだけど、私は作り方を知らないから作れない…残念」


エレン「お前たまに言うよな、べちこ焼。そんな美味いもんなのか?」

ミカサ「ええ、お母さんが昔作ってくれていた……でも、お母さん以外の人はそんなお菓子は知らないらしい。何故だろう」

アルミン「お母さんのオリジナルのお菓子とかではないの?」

ミカサ「違うと思う……『大昔はべちこ焼は平和の味と言われていた』ってお母さんから話を聞いたことがある」

エレン「つまり昔からあるものなのか」

ミカサ「そのはず」

アルミン「不思議な話だね…」






22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:46:53.06 ID:EUyQqWkA0

―訓練兵団食堂―


歩鳥「ん〜〜…っ!」モグモグ

辰野「あんたって本当、何でもすごく幸せそうに食うわね」

紺「いっつもパンとスープばっかりだぞ?」

歩鳥「美味いもんは美味いんですよ!私はね、食べ物こそ世界に平和を導く存在だと思っているんです!何故なら美味しいもんは美味しいんですから!」

紺「よくわからんがまあ、言わんとしていることはわかる」

真田「でもさすがに飽きてくるな…」

歩鳥「じゃあ貰うよ」

真田「いや、貰うなよ!?」

辰野「サシャみたいねあんた…全てが」

歩鳥「全てがってどういう事だ!?」


静「はいはい、食事は静かにね〜」

歩鳥「ほい」

辰野「すみません」

真田「しかし、もう入団してから3ヶ月たったんだな」

歩鳥「いい人が多くて良かったよ〜」

静「フタバちゃん何か訓練の上達具合が凄いよね〜〜〜」

紺「そ…そうっすか?」

歩鳥「本当に凄いですよ先輩は、教官からも『確実に上位十名に入る』って言われてるぐらいじゃないですか!」

辰野「前からなんでも出来ますよね、紺先輩は」






23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:47:43.01 ID:EUyQqWkA0

静「真田くんとタッちゃんもなかなかだし…でも歩鳥はもう少し頑張った方がいいね」

歩鳥「いや〜、お恥ずかしい」テヘヘ

紺「お恥ずかしいじゃねぇよ、このままじゃ巨人の餌になるって教官に言われてたろうが」

歩鳥「ま、まあ…別に巨人と戦うつもりはないし〜?そもそも私、探偵志望だし?もっと言えば私ゃ指揮官向きみたいな?」

辰野「あんたが指揮官の部隊なんて絶対に入りたくないわ…」

歩鳥「失敬な!」プンプン

真田「ははは」


静「ま、安心して過ごせる場所で良かったじゃないか〜〜〜」

歩鳥「戻る方法がわからない以外には特に不満はないね!」

辰野「…そう…私は、すごーく納得いかないことがあるんだけど………」

歩鳥「ほう?なんぞや?」

ザッザッ…

エレン「お、お前達ももう来てたのか。おはよう、サナダ、ホトリ…タッツン」

ミカサ「おはようタッツン」

アルミン「タッツンもホトリも相変わらず仲良しだね」


辰野「………おはよう」ニコッ


ジャン「お、タッツンじゃねぇか」

ライナー「よう、タッツン!」

サシャ「タッツン!パンをください!」

コニー「おい、タッツンツンのパン取るなよサシャ」

クリスタ「タッツン、おはよう」


ベルトルト「おはようタツノ」


アニ「タッツン」

マルコ「タッツン」

シャーディス「タッツン」



辰野「なんでこんなタッツンが浸透してんのよ!?しかも一人タッツンツンで呼んでる奴いないか!?」

歩鳥「わ、私に言われても困るよ!?」

紺「一人ちゃんと名前呼んでね?」

辰野「え?誰が?」






24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:48:46.87 ID:EUyQqWkA0


静「まー、それは別に重要な事じゃないからさておき…」

辰野「な!重要です!私にとったら!」

紺「落ち着けよ、辰野。私は辰野って呼んでるだろ」ポンッ

真田「そう怒るなって。俺はタッツンってアダ名いいと思うぞ?」

辰野「!!!」ズキューンッ

タッツンってアダ名いいと思うぞ→タッツンってアダ名可愛くて好きだぞ→タッツン好きだ

辰野「た、タッツンでいいよ、もう…むしろ呼んで……」

歩鳥「こいつ今とんでもない脳内変換しなかったか?」


ジャン「相変わらず騒がしい奴等だな、お前らは」

歩鳥「よ、おはようジャンホース」

ジャン「…今おれ馬鹿にされた気がしたが」

真田「悪い、あいつに悪気は無いんだ……たぶん」

紺(まだ初対面でタヌキって言われたの気にしてんだな…)


ジャン「サナダ、お前あんな奴のどこに惚れたんだよ」ヒソヒソ

真田「いいだろ別に!お前なんて敵いっこ無い奴相手に惚れてるじゃねぇか」ヒソヒソ

歩鳥「なにコソコソ話てんの?君たち」

真田「な、何でもないよ」


マルコ「二人とも片想い同士仲いいね…」

ジャン「うるせぇよ!」






25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:50:08.64 ID:EUyQqWkA0


紺「…」ボー

サシャ「コンセンパイ、パンいらないくださいよ。えへへ…」ヌッ

紺「わっ!?」ビクッ

静「双葉ちゃん、朝食くわなきゃ力出んぞ〜」

紺「腹へって無いですし…」

歩鳥「ダメだよ、サシャ。紺先輩のパンだからね」

コニー「そうだぞ、サシャ。コンセンパイに失礼だぞ」

サシャ「はい、すみません…」

紺「いいよ、別に」

歩鳥「よぐねー!」

サシャ「じゃあコンセンパイ、昼飯はちょっとでいいですから…ちょっとで!」ハアハア

歩鳥「あんたも食い意地めちゃくちゃ張ってるね」

紺「つーか、コンセンパイじゃなくてコンかフタバって呼べよ。センパイはつけなくていいよ」

辰野(きっとコンセンパイで1つの名前だと思ってるんだろうな)



エレン「だから、巨人がまたいつ来るかもわからねぇのにそんなお花畑みたいな考えでいいのかよ!」

ジャン「あー、うるせぇな!人がどう生きようが勝手だろうが、誰しもお前みたいに死に急ぎじゃあねぇんだよ!」

ミカサ「…」



紺「またやってるよ、あの二人…」

静「アルミン君もあの二人相手に毎日大変でしょ〜〜」

アルミン「ははは、すみません、いつも見苦しいところを…」

歩鳥「喧嘩するほど仲が良いとも言うよ」

アルミン「それ言ったら二人とも怒りそうだよ」

静「まあ、どちらの言い分もわかるがね…両方極端な気もするが」

真田「でも…確かに、またいつ巨人が攻めてくるかはわからないんですよね」

静「どうかね〜〜〜…私はもう少し大丈夫だと思うけどね。まだ1年くらい…」

歩鳥「静ねーちゃん、最近それ言ってるけど何でそう思うの?」

静「誰が聞いてるか分からんからあまりデカイ声じゃ言えんよ。自分で推理したまえ、歩鳥」






26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:56:21.13 ID:EUyQqWkA0



―――――――


歩鳥「さーて、今日も訓練開始だ!頑張るぞー!」

ミカサ「うん」

エレン「朝っぱらから元気だな、お前は」

静「さて、我々の班は私が班長だと教官から言われているが…班長はアルミン君に任せる」

アルミン「え、僕ですか!?」


静(私達は別の世界から来た存在……この世界の住人にこそちゃんとタメになる訓練を受けて欲しい。それに…)

静「未来と可能性のある若者こそ……こういう大事な訓練を受けておくべきなのだよ」

歩鳥「ねーちゃん、そんな言い方したら本当の年齢バレるよ」

アルミン「へ?」

歩鳥「なんでもないよ〜」

静「そうだな、つまり…アルミン君は素晴らしい頭脳と洞察力を持っている。だから、君の長所を伸ばすためにアルミン君が班長になるべきだ」

アルミン「そ、そうかな〜…」

エレン「ああ、俺もアルミンも班長に向いてると思う」

ミカサ「アルミンの頭脳はすごい…とても」

歩鳥「そうそう、自信持ちなよ!」

アルミン「はは、ありがとう」






27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:56:47.77 ID:EUyQqWkA0

静「さて、今回の訓練は班で協力し多くの巨人(模型)を討伐する訓練であるが…」

静「アルミンくん、さっそく班長として作戦を立て我々に指示してくれたまえ」

アルミン「…えーと…」

エレン「焦ることはねーぞ。訓練だし、お前なら大丈夫」

ミカサ「頑張って」

アルミン「うん」


―――


アルミン「…と、こんな感じにしてはどうでしょう」

静「うん、それぞれの能力を理解した上で役割分担も出来てるね〜〜。やはり君は才能があるな」

アルミン「いや、それほどでは………あ、あと皆ケガに気を付けて」

歩鳥「ふふ、アルミンを見てると何だかウチの弟を思い出すよ。賢いし優しいし…」

アルミン「特にホトリは気を付けてね」

歩鳥「んえ!?」

エレン「確かにホトリは特に心配だ。とんでもないミスとかやりそうで」

ミカサ「エレンも心配だけどホトリはそれ以上に何をするかわからない」

静「珍しい動物とか見つけて、訓練忘れて追い掛けたりしちゃダメだよ〜〜〜?」


歩鳥「皆の目に私はどう映ってるのかな…?」






28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:57:09.39 ID:EUyQqWkA0

――――――

格闘訓練


紺「………」

サシャ「次、私とやりましょう、コンセンパイ!」

コニー「いや、俺とだ俺と!」

歩鳥「私も混ぜてー!」

紺「わ…わかった、わかったからお前ら、落ち着け…順番な?」

サシャ「さっきコニーとやったじゃないですか!」

コニー「コンセンパイにリベンジしたいんだよ!」

歩鳥「紺先輩!私もー!!」

紺「あーーもう、落ち着けっつってんだろアホトリオ!!」





ドシャアッ!


真田「うわっ!」

ジャン「っしゃ、また勝った!」グッ

真田「やっぱ強いな、ジャン…」ジャリッ

ジャン「お前も最初よりは動き良くなってるよ」ガシッ

真田「よし、もう一度…」

ジャン「…ん?待てサナダ!」

真田「え?」

ジャン「いったん休憩だ…それより今は、目立たないように目だけ横にやってみろ」

真田「横…?」チラッ


真田「!!!」ハッ





29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:58:18.37 ID:EUyQqWkA0

ミーナ「さあ、かかっておいで、タッツン!」

辰野「行くわよ!」ザザッ


ミーナ「速い!…けど」


ガシイッ!

ミーナ「見切った!」グルン

辰野「キャッ!!」ドサッ

ミーナ「やったー!」

辰野「負けた…これで1対1ね……ん?」



真田「…」ジー

辰野(さ、真田くんが見てる!?)


辰野「まだまだやるわよ、ミーナ!」ジャリッ

ミーナ「急にやる気満々になった!?」





ジャン「…見えたか…サナダ…」ジー

真田「…見えてたぜ、ジャン………揺れてたな…」

ジャン「…ああ、タッツンの……」

真田「それ以上は言うな。野暮になる」


今はただ、目に焼き付けよう…揺れる思い出を胸に



マルコ「…君たち…何を言っているんだ…」


ライナー「ふ…案ずる事はない。あれぞ健全な男子の姿さ」

ベルトルト「君も何を言っているんだ、ライナー」






30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/02(金) 23:59:14.04 ID:EUyQqWkA0


―座学―

教官「…で、巨人はこのうなじの部分を弱点とし。立体機動による攻撃が最も…」

エレン「…」

アルミン「…」

真田「…」


コニー「できた、教官の似顔絵!」

サシャ「見てください、私も描けましたよ!」

歩鳥「おー!二人とも上手いね!特に眼鏡が!」
コニー「お、お前は巨人の絵を描いたのか、ホトリ!」

歩鳥「…私も教官の似顔絵だよ…」


マルコ「三人とも、真面目に受けなよ」

歩鳥「はい、申し訳ありません」

静「歩鳥、座学は真面目に受けろ。この世界の事がわかる私達には一番大事なことだぞ」

歩鳥「申し訳ありませんでした…」

紺「…」シャキッ


静「見ろ、あの双葉ちゃんが真面目に受けてるんだぞ」

歩鳥「本当だ!」

静「あの子も真面目に聞いてこの世界の仕組みを理解し正体を推理しようと…」

歩鳥「いや、単に異世界とかの類いが好きなだけだと思うけどね、先輩は」

教官「さて、何か質問はあるか?」

真田「あのー…巨人ってうなじ以外に弱点は無いんですか?」

教官「うむ、それ以外に弱点は今のところ発見されていない…」


辰野「前から思ってるんですけど、飛行機とかは作らないんですか?空を飛べたら便利だし安全で良いと思うんですけど」

教官「…」

ライナー「…」ジロッ

辰野「…あれ?空を飛ぶ乗り物って無いんですか?立体機動装置なんて物があるなら…」

教官「ヒコーキ、などというものは聞いたことが無いが……この世界に空を飛ぶ技術などは存在しない。全く、何年生きてきたんだ?お前は」

辰野(え…空を飛ぶ乗り物存在しないんだ)

静「…」

ライナー「…」ヒソヒソ
ベルトルト「…」
アニ「…」




31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:00:18.88 ID:GF3U7jbA0


――――――

辰野「はあ…なんか少し恥かいたわ。この世界に空を飛ぶような技術なんてなかったのね…」

静「いや、いい質問だったよ。この世界の真実に一歩近づいた気がするね〜」

歩鳥「いや〜、でもタッツンが先生からアホな子みたいに言われるの初めて見たよ!」

辰野「あんた少し嬉しそうじゃない?」ギロッ

歩鳥「失敬な!?そんなことは無いぞ!?」


歩鳥「あ、そうだ真田。ちょっと後でノート見せてよ。高校でも見せてくれてたじゃん」

真田「えー?お前ちゃんと聞いてなかったのかよ…」

歩鳥「だって外の訓練で疲れてたんだもん!見せてよ、パンあげるから!」ガシッ
真田「わ、ちょ、腕掴むなって……!」

紺「おい、こんなとこでイチャつくなよ」

辰野「そうよ!!真田くんに迷惑かけてんじゃないわよ!!!」ゴゴゴゴゴ

歩鳥「ひえ!?ご、ごみんなさい……怒らないで…」ビクビク


アニ「ねえ…あんた」ポンッ

辰野「ん、あ…私?」

アニ「ちょっと来てほしいんだけど」

辰野「え?まあ、いいけど」

歩鳥「あり?友達?」

辰野「いや、話すのも初めてだけど…まあ行ってくるわ」






32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:00:46.79 ID:GF3U7jbA0




ザッザッザッ…

アニ「…」

辰野「あのー…話ってなに?なんか結構遠くまで歩いてるけど」

ジャリッ

辰野「!!」


ライナー「…」


ベルトルト「…」


辰野「え、いつの間にあんた達も…!」

ライナー「大声は出すなよ」グイッ

辰野「!?」

アニ「ごめんなさい…タッツン」

辰野「え、な…なに!?なに!?」

ベルトルト「大丈夫だ、タツノ。おとなしくしていれば命は奪わない…」

辰野「え…ちょっ、どういうこと…?何なの、あんた達……」

ライナー「タッツン、俺の質問に正直に答えろ……座学の時に、『飛行機』と言ったな?」

辰野「!!」

ライナー「なぜ飛行機なんてものを知っている?この壁の中にそんなものはないはずだ…」

辰野(わ、私…もしかして、ヤバい事言っちゃったの!?)

ライナー「お前は何者だ?」

辰野(うそ、なにこれ、マジでヤバいんじゃないの?)ガクガク








33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:02:10.65 ID:GF3U7jbA0


辰野「う、うう…」ジワッ

ライナー「!!あ、おい待て、泣くなタッツン…」

アニ「ライナー…焦るのはわかるけど抑えて。タッツン、怯えてるから…」

ライナー「す、すまん…」

ベルトルト「…」

辰野「な、なによ…何なのよ、三人とも…」

ベルトルト「…まずはこっちの質問に答えてくれ」

辰野「わ、私だってわかんないのよ!気づいたらここにいて!!」

ライナー「…?」

アニ「どういうこと?」

ベルトルト「君はどこから来たんだ?」

辰野「…たぶんこことは違う世界だと思うけど…あんた達に言ってわかるか知らないけど、日本にいて…訳のわからないうちにここに…」

ライナー「ニホンだと?」

アニ「…」

ベルトルト「どうする?ライナー…本当に何もわかっていなさそうだが」

ライナー「…もう少し監視して様子をみておこうか」

アニ「…」

辰野「監視って…別に何もしないわよ…私…」

アニ「あんたが本当の事を言ってるのか嘘をついているのかわからないし、私達も命がけでやってるんだ…悪いけど、危険分子になりそうなものを簡単に見逃す訳にはいかないんだよ…タッツン」






34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:03:11.78 ID:GF3U7jbA0


辰野「あ、あんた達こそ何者なの?」

ライナー「…」

ベルトルト「…」

アニ「…」

ライナー「俺達は、この壁に攻撃を仕掛けた張本人だ…」

辰野「え…?」

ライナー「俺が鎧の巨人で、このベルトルトが超大型巨人だ」

ベルトルト「…」

辰野「な!!?」

アニ「嘘に聞こえるかも知れないけど、本当だよ」

ライナー「なぜこんなことを教えたかわかるか?タッツン」

ベルトルト「…もし、僕達の事を誰かに話し、僕達に不利な事をやらかせば……いつでも巨人になり君たちを潰せるということだよ」

辰野(つまり、とんでもない脅迫かよ!!)

ライナー「最後に1つ…よく一緒にいる他の四人は仲間か?」

辰野「!!」



辰野「ち…違う。たまたま息が合っただけで赤の他人、私とは無関係よ。だから手を出す必要なんて無いわ」

ライナー「…」

ベルトルト「そうか…」

アニ「まあ、身を守りたいなら無駄な発言はしないことだよ、タッツン」

辰野(…はあ……なんで、なんでこんなことに………)


辰野(そして…)



辰野(明らかに緊迫感漂う展開のはずなのにどっか間抜けに感じるのは何でだろう…)


※タッツン呼びされているからです。








35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:08:35.23 ID:GF3U7jbA0

――――――


歩鳥「おーい、タッツンツンツーン!」

辰野「はあ…」

歩鳥「………」

歩鳥「ツンツーン……フューチャーメガネ」

辰野「…はあ…っ」

歩鳥「おい、どうしたんだよ!タッツン!?いつもみたいに突っ込み入れてよ!?」

紺「なんだ、真田にフラれたのか?」

辰野「……」

紺「…おい、マジでどうしたんだ」

辰野「ごめん、今は1人にして…」

歩鳥「な、なんだよ〜本当にどうしたんだよ〜〜」

辰野「1人にしてって言ってるでしょ、ちょうちんフグ!!」

歩鳥「ちょうちんフグ!?二回目の暴言だ!!辰野め〜、私は本気で心配して…」

辰野「うん…ごめん…」

歩鳥「…え、あり?」

紺「…今は1人にしといてやろう、何があったかは知らないけど…」

歩鳥「うん………」

辰野「…」

静「………人には言えない悩みでもあるのかい〜?」

辰野「すみません…誰にも言えないです……」

静「…了解〜」


静(人には言えない悩み……トシ子ちゃんの様子がおかしいのは座学のあと、アニちゃんに呼ばれた後から…)

静(見た感じ外傷はないとなれば………ふむ………)

静(やはりいるな〜……スパイの子供が…)





36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:09:20.44 ID:GF3U7jbA0


―――――

グリシャ「…エレン…これからこの注射でお前に記憶障害が起こる」

グリシャ「だが、この鍵を見るたびに思い出せ…お前はいずれ地下室へ行かなければならない。ある少女と共に…」

グリシャ「その少女の名は………」

―――

翌日

―男子寮―

エレン「…う…」パチッ


ライナー「おい、お前ら起きろ。朝だぞ」

真田「んー…今日は休みだしいいじゃないか…」

アルミン「ダメだよ、生活のリズムが狂うから…エレンも起きなよ」

エレン「おう…」ガバッ


ジャン「今日こそ…今日こそミカサをデートに誘う…」


真田「ふふ、俺だって今日は嵐山とデートに…」

マルコ「頑張りなよ、二人とも…」

コニー「サナダ、サッカーしようぜ」

真田「すまん、コニー…今日こそは嵐山とデートすると誓ったんだ!」

コニー「お、おお…よくわかんねぇけど頑張れよ」


エレン(…何か夢を見ていたんだけど……何だっけ)







37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:10:12.04 ID:GF3U7jbA0


―女子寮―

歩鳥「こーんせーんトッ!起きてください!」

紺「…」スースー

歩鳥「むう…起きんな…せっかく面白い事言ったのに」

サシャ「さすがは超低血圧ですね」

歩鳥「おい、起きろ先輩!紺双葉!金髪ネコ!パンツ脱がすぞ!」

静「後でぼこぼこにされても知らんぞ、歩鳥」

紺「んん…ほとり…いま、たすけるぞ…」ボソッ

歩鳥「また寝ぼけてるよこの人は…」

紺「バキュウウウゥゥゥンじゃねぇよこの野郎…」

辰野「いつもの事じゃない。そのうち目覚めるからほっときなよ」

歩鳥「あ、タッツン!今日は大丈夫!?」

辰野「まあ、昨日よりは…」







38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:10:39.19 ID:GF3U7jbA0


クリスタ「…ホトリ…いる?」

歩鳥「あ、クリスタ!どうしたん?」

クリスタ「さっき教官から私とユミルとホトリで食料の買い出しを頼まれたんだけど…」

歩鳥「いいよ!この少女探偵にお任せあれ!」

ミカサ「探偵は関係ないと思うけど」


歩鳥「じゃあ、ちょっくら行って来るよ」

静「おー」

辰野「気を付けんのよ」

紺「さるつええ…」ボソッ








39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:11:32.36 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「さーて、お出掛けの準備はいいかな?」

クリスタ「うん」

ユミル「…」

歩鳥「ユミル、返事!」

ユミル「ヘイヘイ」


ユミル(こういう奴苦手なんだよなぁ…私…)

歩鳥「で、何を買いに行くの?」

クリスタ「え、教官から聞いたじゃん!」

歩鳥「ありゃ?なんだっけ…」

ユミル「ああもう、物覚えの悪い奴だ」

クリスタ「えっと…」


ユミル「…」

歩鳥「ああ、そうだった!クリスタは賢いねー」

クリスタ「賢いって…おつかいくらいちゃんと出来なきゃ…」

歩鳥「あはははは」

クリスタ「はははっ」

ユミル(しかし…なんか…)

ユミル(普段、誰も気づいちゃいないが…私以外には自分を表に出さず表情作ってるクリスタが……)

ユミル(あのホトリ相手には少し心開きかけてないか?)

歩鳥「よーし、馬を持ってこい!」

クリスタ「ダメだよ、馬乗って町に出ちゃ〜」

ユミル(…顔も性格もガキみたいなとこがクリスタに無意識の内に安心感を与えていやがるのか…?)


歩鳥「てかさー、クリスタ」

クリスタ「どうしたの?」

歩鳥「なんか他の人と話すときは無理して表情作ってる感じあるけどさ。普段からもっと私と居るときみたいにしなよ?」

クリスタ「え!?や…そんな、事は…」オロオロ


ユミル(しかも変なとこだけ勘が良いんだよな、こいつ)






40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:12:28.25 ID:GF3U7jbA0


紺「ふああ………ん?なにしてんだ、歩鳥」ポリポリ

歩鳥「あ、やっと起きたんですね、先輩!これから買い出しに行くんです。一緒に行きますか?」

紺「うん…いいよ。暇だし」

ユミル「人数無駄に増やすなよ…」

クリスタ「まあ、いいじゃん」

歩鳥「紺先輩は強いからボディーガードとしても最適なんだよ」

サシャ「では私もついて行きましょう」ヌッ

紺「うわ!?いつの間に!?」

クリスタ「突然現れるからビックリしたよ…」

サシャ「け、決して買った食料をちょっとつまみ食いしようなんて考えていませんからね…?決して!」ハアハア

ユミル「考えてるなこりゃ」

歩鳥「さーて、出発だよ皆!」






41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:14:03.15 ID:GF3U7jbA0


―――――

コニー「サナダ…やるんだな?今、ここで!」

真田「ああ、勝負は今、ここで決める!!」

エレン「なに言ってんだ、お前らは」



真田「…嵐山!!」バンッ


静「ん?どーした魚屋のヒロユキくん」

辰野「あ、真田くん!」

真田「…あれ、嵐山は…?」

静「食料の買い出しに出たよ〜〜」


真田「………」ガクッ

辰野「さ、真田くん…あの、私と…」

アニ「ねえ、タッツン」

辰野「」ビクッ

アニ「いや、怯えないでよ…」

辰野「な、なんでしょう…」

アニ「ちょっと来て」

辰野「うん…」


静「…」

静(ま、今はまだ様子を見ていようか)

ジャン「サナダは不戦敗で撃沈したか…ならば次は俺だ!」ダッ

ミカサ「…」

ジャン「ミカサ!!」

ミカサ「あ、エレン!」ガタッ

ゴンッ!

ジャン「ごふっ!!」←ミカサが立ち上がったと同時にミカサ頭突き直撃

ミカサ「エレン、おはよう…今日も素晴らしい天気ね」

エレン「おう、そうだな…いや、今日ちょっと曇ってるぞ」

アルミン「…」

ジャン「がはっ…」ガクッ

マルコ「ジャン…君って奴は…」

真田「でもちょっと嬉しそうだな、お前…」


ジャン(ミカサの髪の毛…なかなか良い匂いだったぜ…)






42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:18:24.02 ID:GF3U7jbA0


静「…ライナーくんとベルトルトくんは?」

エレン「あれ?どこ行ったんだあいつら」

ミカサ「さっき外に出ていったのが見えたけど」

アルミン「何しに行ったんだろう」

静「…ふんふん…なるほどね……ま、いいや」

静「ちょうどここにいるメンバーは訓練兵団の中でも信頼出来そうな人間ばっかだし…ちょっと話してみようかね」

真田「?どうしたんすか、亀井堂さん」

静「ちょっと面白い話を聞かせてやろう。この世界についての…私の推理をね」

エレン「え!?」

静「ま、ただの推理だから本当の事かはわからんけど………みんな聞くかい〜?」

アルミン「興味あります、聞かせてください!」

静「君なら興味を持つと思ったよ。じゃ、話そうか。まず、この世界は色々と不自然なんだよな〜…」

真田「…」







43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:19:02.99 ID:GF3U7jbA0


―――――――



歩鳥「えーと、あとは芋を…うわ、こんな買わなきゃいかんの?」

クリスタ「まあ、訓練兵団に使う食料だからね…」

サシャ「え?私なら1人で食べきれ…」

紺「食べきるなよ」ベチンッ

ユミル「さっさと終わらせて帰ろうぜ…」



カランカラン

店主「毎度〜、いつもありがとね」


「おう、この飯屋はうめぇからな。また来るぜ」

「…ん?」


クリスタ「だから〜…」

歩鳥「えー?」


(ありゃ…クリスタか?まあ、今は別に関係ねぇな)

歩鳥「あ!」ボトッ

ゴロゴロ!

ユミル「ばっ!何落としてんだお前!」

紺「しっかりしろよ、あほとり!」

歩鳥「すみません!すみません!」ガッガッ

クリスタ「二人ともそこまで言わなくても…落としちゃったのは仕方ないし…」


「…お嬢ちゃん、ここまで転がって来たぜ」ジャリッ

歩鳥「あ、誰だか知らないけどありがとー!オッチャン!」

ケニー「もっと気をつけて歩けよ」







44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:19:36.37 ID:GF3U7jbA0


――――――



辰野「…あの……どこまで行くの?町抜けて平原まで来たけど…」

アニ「人気の全くない場所までさ」


ベルトルト「…この辺りなら誰にも見られないな」

ライナー「よし、壁の上に行くぞ。こっそり立体機動装置を持って来た…掴まれ」


バシュッ!!!



ザッ


ライナー「…もうすぐかな…」

辰野「へー…壁の上からの景色初めて見た…」

アニ「綺麗でしょ?」

辰野「うん…」

辰野「って、私の心境は今それどころじゃないわ!!」

ベルトルト「心配しなくていいよ、ちょっと会わせたい人がいるだけだから」

辰野「え?」

ライナー「俺達だけで状況を判断するには難しいからな…」

ライナー「ジーク戦士長に会ってもらう」

辰野「せ…戦士長?」







45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:20:53.95 ID:GF3U7jbA0


四足巨人「…」

辰野「あれ、壁の下に何か来たよ?」

四足巨人「…もうすぐ戦士長が来られます」

辰野「ひい!!?喋った!!?」ビクッ

ベルトルト「わかった、お疲れ様」

辰野「な、な、あんな化け物と知り合いなのあんたら!?」

ライナー「化け物とは失礼だな…」

アニ「まあ、否定はできないけど…」

ライナー「む、来たぞ」





獣の巨人「…」ズシッズシッズシッ


辰野「で、ででで……デカイ猿……」ブルブル

アニ「へえ、猿も知ってるんだ」

ガシッ!!!


獣の巨人「…」ガシッ!ガシッ!


辰野「ちょっ!登ってきた!!登ってきたよ!!?」ビクッ

ライナー「大丈夫だって」

アニ「理由なけりゃ何もしないよ」

辰野「り、理由があれば何かするの…!?」

ライナー「…」

ベルトルト「…」

アニ「…」

辰野「三人して無言になるなよ!更にこえーよ!?」

獣の巨人「騒がしい女の子がいるな〜〜…」ズシッ

辰野「ギャアアア!!?こいつも喋ったあああああ!!?」

バシュウウウウウ………


ジーク「ふう…」ザッ

ライナー「お久しぶりです、ジーク戦士長!」バッ


ジーク「ん、いいよ…楽にして」

辰野「な、中からオッサンが、出てきた…っ」ガクガク


ジーク「…その子?問題の子は」

ベルトルト「はい」






46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:22:42.42 ID:GF3U7jbA0


ジーク「へえ…」

辰野「ひっ!?」

ジーク「…日本人で………平成辺りの子かな?」

辰野「!!?な、なんで…」

ジーク「正解だった?平成ねぇ…その時代にはタイムマシンとかの技術は発達してなかったはずだよなぁ……おかしいなぁ…」

ジーク「俺のいた少し前の時代じゃタイムマシンの研究や実験は行われていたらしいが、悪用を危惧して途中からタイムマシンの研究や資料は全て廃止されたらしいし………」

辰野「???」

ジーク「あ、固まってないでいいよ。座って楽にして」

辰野「は…はい…」ベタッ

ライナー「…何かわかりましたか?」

ジーク「残念ながらわからないなぁ…どうやってここに来たのか…君にもわからないんでしょ?」

辰野「…はい…」

ジーク「ふーん…」

ジーク「そうだな、全く違う時代から来た人間を殺すのも…あれだな」

辰野(殺すって…何か物騒なこと言ってるし……)

ジーク「…俺にもわからないんだよな…」

辰野「え?」

ジーク「自分達のやっていることが正しいのか、間違っているのか…そもそもこの世に正しいものなんてのが本当にあるのか?」

辰野「?????」

ジーク「…タッチャンだっけ?」

辰野「タッチャンじゃなくてタッツンです。じゃなくてタツノです」

ジーク「…君…」

ジーク「この世界の行く末を…見届けてみないかい?」

辰野「は…はい?」







47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:24:01.81 ID:GF3U7jbA0


辰野「ど、どういうことですか…?」

ジーク「ん…ま、いずれ詳しい話をするさ。まだ早いからな」

辰野「…?」

ジーク「そうそう、最後に1つ。ここに来る前の状況とかは…どんな感じだったの?」

辰野「えっと…丸くて四足で変な顔のついた置物を見てて……」

ジーク「……へえ…そいつはどんな色してたの?」

辰野「『白』でした」

ジーク「…ふむ……聞いたことあるような無いような…。もしやアレの事か?いや、『アレ』だとしても、それでタッちゃんが来た理由が何故なのかは分からないし…そもそも自分の目では見たこと無いし…それだけでは判断できないなぁ…」

辰野「…『アレ』?」

ジーク「ああ…気にしなくていいよ」

辰野「…?」

ジーク「ま、いいや。ライナー、ベルトルト、アニ、この子と訓練兵団に戻っていいよ」

ライナー「はっ」








48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:29:07.04 ID:GF3U7jbA0


――――――――



ユミル「…もう少しだ。あとは量少ないから手分けして買いに行こう」

クリスタ「そうだね」

歩鳥「じゃあ、じゃんけんでわかれよー!」

ユミル「いや、ホトリとフタバはこっち来い」

歩鳥「勝手に決めなすっちゃったよこの人」

紺「私は別なんでもいいけど…」

ユミル「クリスタ、サシャ、そっちは任せたぞ」

クリスタ「うん」

サシャ「行きましょう、神様!」



ユミル「………さて、ちょっと話があるんだが…」


紺「…なに?」

歩鳥「先輩、人によって態度変えすぎだよ〜」

紺「だって別にユミルとは仲良くないし…」ボソッ

歩鳥「ほー。紺先輩、ユミルと仲良くなりたいってさ!!」

紺「そこまでは言ってねえよ!!」

ユミル「…漫才はいいから聞きたいことがあるんだ」

歩鳥「へい」







49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:29:33.88 ID:GF3U7jbA0


ユミル「ここに来るとき、変な置物を見ていたとか言ってたな?」

歩鳥「うん」

ユミル「どんな置物だ?」

歩鳥「えっとー、姉ちゃんがリドルって名付けてたんだけど…見た目は巨人みたいな変な顔がついてて、四足で丸い形」

ユミル「…色は?」

紺「『白』」

歩鳥「うん、『白』だった!」

ユミル「…!!!」




ユミル(…まさか……こいつら………)







50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:30:08.76 ID:GF3U7jbA0


――――――

世界は戻り…丸子商店街


―丸子病院―

歩鳥「…」
辰野「…」
真田「…」
紺「…」
静「…」


医者「…検査してみたところ…五人は今まで見たことの無い状態になっていました……」

ウキ「…!?五人は大丈夫なんですか!?目は覚ますんですか!?」

医者「…まだ何とも言えませんが…とりあえず、命に別状はありません…むしろ健康で……しかし、脳に少し変わった事が起きていまして」

ウキ「…!?まさか、脳に異常が…」

医者「異常…というか、ものすごい勢いで脳が活発に働いている、というか…」

ウキ「は、はあ?どういう事ですか…?」

医者「わ、私にもさっぱり…」

ウキ「医者がさっぱりとか言うんじゃねー!!!」

医者「すみません!!」



医者「あの…この五人の親御さんが来る前にもう一度状況を説明してもらいたいのですが…」

ウキ「私にも突然の事で訳がわからなかったんだ………ただ」

ウキ「この、リドルとかいう…奇妙な顔の付いてて四足で丸くて…色は」

ウキ「『黒』の置物をみていたら、こうなっちまったんだ!」







51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:30:35.61 ID:GF3U7jbA0


――――――――



ユミル「………」

歩鳥「ん?どうしたの?ユミル」

ユミル「…いや、何でもねえ………」

紺「何だよ…」


ユミル「………ちょっとトイレ行って来るわ」

歩鳥「私もついていこーかえ?」

ユミル「来んでいいわ!!?」

歩鳥「はい」

紺「あいつが戻って来る前に残りの買い出し終わらせておこう」

歩鳥「そうっすね!」



ユミル「………」


ユミル「いや、まさかな…そんなバカな事は……」







52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:31:13.27 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「そーいやさ…ずっと気になってるんだけど…」

紺「どうした?」

歩鳥「この壁ってどうやって作ったんだろうね?」

紺「どうやってって、まあ……地道に作って行ったんじゃね?」

歩鳥「えー?おかしいよ?」

紺「ああ?」

歩鳥「外には巨人いるのに…こんなデカイ壁なんか作る余裕なんてあるのかな?」

紺「…あぁ…言われてみりゃ、確かに…」

歩鳥「………なにか…匂うぞ…」

紺「屁でもしたのか?」

歩鳥「ちゃうわ!!」ベシッ

クリスタ「あ、二人とも終わった?」ザッザッ

歩鳥「あ、雑談してたら忘れてた」

クリスタ「はは…」

サシャ「ユミルは?」

紺「トイレだってよ」


歩鳥「…二人に聞きたいんだけどさ…」

サシャ「なんですかー?」

歩鳥「この壁の製造方法とかって知ってるの?」

サシャ「え?あー…いや、知らないですねぇ…」

クリスタ「ごめん、私も聞いたこと無い…」

歩鳥「つまり、訓練兵団ですら建造方法を教えない?……ええ?」

紺「…技術の悪用を防ぐために建造方法を伏せているとかいう可能性は?」

歩鳥「それはわかんないな…でも……」


歩鳥「…あ」

歩鳥「そういえば、壁教とかいう宗教があるんだよね?」




53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:31:40.20 ID:GF3U7jbA0


―――――――


真田「ついにこの世界の正体が…!?」

静「いや、すまんがまだそこまでは行ってない。とりあえず一部に関する推理だけど〜…」


静「この世界には色々と変な部分がある…そう思うところはないかな?君たち」


アルミン「王政は壁の外へ興味を持つことをタブーとし…外の世界に関する書物を所持していると憲兵に取り上げられるとおじいちゃんから聞いたことがあります」

エレン「なんでそこまでして壁の外に興味を持たせたがらないんだろうな…巨人がこえーからか?」

アルミン「……それだけなんだろうか…」

エレン「あと、この兵団のシステムだ…巨人に対抗できる力をつけた人間ほど巨人から遠ざかる事ができる仕組み…」

ジャン「そりゃ仕組みじゃなくて個人の問題だろ。憲兵に入れるような奴でも巨人と戦いたけりゃ調査兵にでもなるだろうし……俺は闘いたくねぇから憲兵だがな」

エレン「だから…皆がそんなんじゃ…」

真田「わかったわかった、今は抑えて」

エレン「ああ、すまん…」

ジャン「悪い…」

静「…そこはジャンくんの言うことも一理あるだろう。仕組みとか関係なく個人の意識の問題でもあるのだろうけど…」

静「




54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:32:26.14 ID:GF3U7jbA0


アルミン「僕も薄々それは気づいていました…何かを隠しているように…」


静「とりあえず…ここで私の考えを話そうか」


静「王政側は外の世界に感心を向けさせないようにしている、そして昨日のタッツンの質問…『空を飛ぶ技術』……100年もいて空を飛ぶ技術を発展させようと思わなかったのか?巨人の脅威にさらされず安全に外を偵察できる手段だと思うんだがな……」

アルミン「…」

静「そして、エレンくんとアルミンくんとミカサちゃんから聞いた、シガンシナ区に現れた『超大型巨人』『鎧の巨人』と呼ばれる特殊な巨人」

アルミン「あの2体は恐らく…知性を持っています…無知性にはできない計画的な行動でした」

静「そう、知性持ち……そもそも巨人ってなんだろうな〜?」

コニー「デカくて強い奴だ」

静「うん。まあ、そうなんだけど…そういう事じゃなくてね」

静「この巨人の生態もおかしいと思ってるんだ。無知性巨人は、人間以外は食わず…そもそも食事自体を必要とせず、生殖器を持たない…」

静「更に巨人の出現した詳しい理由は教えられていない…なぜ、どこから急にこんな奴等が現れたんだ?」

ジャン「…」

静「おかしいよな〜……私は、




55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:33:57.24 ID:GF3U7jbA0

>>53に追加


静「私は、意図的なものも感じるね〜」

マルコ「巨人と戦う力を持つものを憲兵に行かせることで意図的に人類側の兵力を抑えている、という事ですか?」

ミカサ「そんな事をしても人類側にメリットは無いと思うのだけれど…」

静「うん、普通に考えればミカサちゃんの言う通りだよ」

静「ただ、私には…王政側はら何かの意図があって壁内人類を発展させないようにしてる風にみえるんだな〜」






56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:34:41.13 ID:GF3U7jbA0


アルミン「僕も薄々それは気づいていました…何かを隠しているように…」


静「とりあえず…ここで私の考えを話そうか」


静「王政側は外の世界に感心を向けさせないようにしている、そして昨日のタッツンの質問…『空を飛ぶ技術』……100年もいて空を飛ぶ技術を発展させようと思わなかったのか?巨人の脅威にさらされず安全に外を偵察できる手段だと思うんだがな……」

アルミン「…」

静「そして、エレンくんとアルミンくんとミカサちゃんから聞いた、シガンシナ区に現れた『超大型巨人』『鎧の巨人』と呼ばれる特殊な巨人」

アルミン「あの2体は恐らく…知性を持っています…無知性にはできない計画的な行動でした」

静「そう、知性持ち……そもそも巨人ってなんだろうな〜?」

コニー「デカくて強い奴だ」

静「うん。まあ、そうなんだけど…そういう事じゃなくてね」

静「この巨人の生態もおかしいと思ってるんだ。無知性巨人は、人間以外は食わず…そもそも食事自体を必要とせず、生殖器を持たない…」

静「更に巨人の出現した詳しい理由は教えられていない…なぜ、どこから急にこんな奴等が現れたんだ?」

ジャン「…」






57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:35:08.71 ID:GF3U7jbA0

静「おかしいよな〜……私は、巨人も何か人為的なものが関係していると思うんだよ」

アルミン「僕もそう思います」

静「そして、シガンシナ区に現れた知性を持つ巨人…」

静「壁の外の情報を隠したがる王政……知られたくない不都合な何かが壁外にあるのだとすれば…」

真田「…」


静「例えば…壁の外にも人間が暮らしていて、そいつらが知性を持つ巨人の正体で……何らかの恨みを持ち壁内に攻撃しているとかな」







58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:40:23.48 ID:GF3U7jbA0


エレン「そ、そんな無茶苦茶な…」

静「でもさ〜、こう考えた方が辻褄が合う気もするんだよね〜…」

静「この数年、全く超大型巨人と鎧の巨人が現れないのは何故だ?いつでも攻撃し簡単に滅ぼす事だってできるだろうに…」

アルミン「……目的がよくわかりませんね…」

コニー「巨人だから気まぐれにやってるんじゃないのか?」

静「コニーくん。忘れないで欲しいのは…鎧も超大型も知性を持っているという点だ」

静「知性を持ち計画的な行動のできる奴等が気まぐれだけで攻撃なんかしないだろう…理由があって攻めてこないんだ」

ミカサ「…壁の中に潜伏している可能性も?」

真田「でも、そんなデカイ奴等がどうやって潜伏なんか…」

エレン「だが、あいつらは急に姿を消したりも出来た…」

静「それだ。それは本当に『姿を消した』のかな?」

静「前の私の仮説に戻ろう…知性を持った巨人の正体が人間と仮定した場合…」

アルミン「…!そうか!」


アルミン「原理はわからないけど…もし、人間の手で巨人になったり、人間体に戻ったりする技術があり…それが可能なら」






59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:41:17.17 ID:GF3U7jbA0

アルミン「あれは消えたのではなく、巨人になっていた人間が元の姿に戻り、壁内に潜伏した!?」

エレン「!」

静「お〜、さすがアルミン君。言いたい事を見事に言ってくれたね〜〜」

ジャン「なるほどな…それなら奴等がまだ攻撃して来ないのも分かる。何かを探る為に潜伏しているのか?」

アルミン「そうかも知れない……だとすれば、確実に最低でも二人以上は壁内にいるはずだ」

エレン「それなら、早くその潜伏している奴等を探さねぇと!」

静「まあまあ、犯人探しは今はよそう」

エレン「でも、本当に敵が壁の中に潜んでいるなら…」

静「焦らない、焦らない。それに、目立った行動をしてスパイ探ししている事が敵にバレちゃ元も子もない」


アルミン(もし、静さんの仮説通りに考えて敵が壁内に潜伏しているとするならば……奴等にとって都合のいい隠れ場所はどこだ?)

アルミン(知らない場所でも生活に困らず情報収集が出来、比較的安全に暮らせる場所…)

アルミン(…訓練兵団…?)






60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:41:54.70 ID:GF3U7jbA0


静「あと1つ…身近にあって必要不可欠なもので謎の満ち溢れたものが無いかな?」

ミカサ「壁」

静「お、ミカサちゃん即答〜!」


真田「確かに壁って建造方法とか…どうなってるんですかね。そもそも巨人がいる状況でどうやって…」

エレン「あるのが当たり前だからそこまで考えてなかったな…」

アルミン「普通に作ったにして不自然ですね」

静「と、言うわけで私は1ヶ月前、歩鳥と共に壁教に接触を試みた訳であります」

ジャン「マジっすか!?」

マルコ「なかなか勇気ありますね…」




―回想―


静「すみませーん」

ニック「なんだね、君たちは?」

歩鳥「壁についてお聞きしたいことがあるのですが…」

ニック「神聖なる壁がどうしたのかね?」

静「どうやって作ったんですか?あれ」

ニック「あれは天より与えられし壁…人智の及ばぬ神の手による産物だ」

歩鳥「はあ?なに言ってんだこのオッサン」

静「…」



静「壁掘って中調べていいっすか〜?」

ニック「貴様!神聖な壁に傷をつけるなど…神への冒涜だぞ!!」

静「あはは、冗談ですよ〜〜」





61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:42:32.21 ID:GF3U7jbA0

歩鳥「逃げよう、姉ちゃん!このオッサン言ってること変だよ!」

静「…」


ーーー


静「…で、壁の材質が気になりこっそり削って帰ろうと思ったのだが…」

ミカサ「聞いてる方が怖い…」

静「固すぎて傷の一つも付かんかったよ」

アルミン「本当に勇気ありますね」

エレン「あの壁教とかいう奴等、前から言ってる事がおかしいんだ」

静「果たしてそうかな?」

エレン「え?」







62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:42:59.01 ID:GF3U7jbA0


――――――

歩鳥「前に壁教のオッサンと接触したとき…何だか意味不明な事を言っていた」

紺「ああ…言ってたなそんな話。ただの変なオッサンだったんだろ?」

歩鳥「いや…やっぱり考え直してみよう……外観で人を判断するやつは探偵失格であります」


『人智の及ばぬ神の手による産物』

歩鳥「………作ったのは…人間じゃない………?」

紺「はあ?」

歩鳥「でかくて…頑丈で………いっぱい………」


歩鳥「!!!」



歩鳥「クリスタ!!シガンシナ区に来たっていう特殊な巨人…なんだっけ!?」

クリスタ「え!?えっと…」


―――――――



静「端から見りゃただの頭おかしい奴等だろう…だが、私には何かを必死に隠してるように見えたね、都合の悪いものを」

アルミン「都合の悪いもの?」

エレン「でも…人間を守るために作られた壁なのに、何で都合が悪いんだ?」

真田「だよなぁ…」

静「だが、壁の製造方法を誰も知らない…そして壁教と呼ばれる過剰なまでに壁を崇める宗教……つーか宗教がこれくらいしか存在しないのも臭いな」


アルミン「…」







63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:43:25.07 ID:GF3U7jbA0

静「で、私なりに考えてみた…壁の正体。一般人に知られたら不都合な材料で…固くてデカイもの、な〜んだ?」

アルミン「知られたら不都合で…固くてデカイ…」

静「超大型巨人と鎧の巨人の特性は?」

アルミン「え?っと…超大型巨人は壁と同じくらいの大きさで…鎧の巨人は全身が固い…」


アルミン「…あ!」

ジャン「まさか…!」

アルミン「シズカさんの仮説前提で…もし、超大型巨人と鎧の巨人の特性を合わせ持つ巨人を複数生み出せたとしたら…!」

―――

歩鳥「そう!鎧の巨人は固くて、超大型巨人はめちゃくちゃデカイ!」

歩鳥「『人智を越えた神の力!!』」






64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:43:51.64 ID:GF3U7jbA0





歩鳥「壁って巨人で出来てんじゃね!!?」








65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:44:19.08 ID:GF3U7jbA0


クリスタ「え…ど、どういうこと…?」

サシャ「壁が巨人って……ど、どこが巨人なんですか!?あれの!!」

歩鳥「んー…私にもよくわからんのだけど」

紺「結局よくわからんのかい!」

歩鳥「ただ…」



「その話…詳しく聞かせてくれないかな?」ジャリッ


クリスタ「!」

歩鳥「だれだ!?」バッ



サネス「壁がなんだって…?」ザッ








66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 00:44:59.19 ID:GF3U7jbA0


――――――――



ザッザッザッ…

辰野「………」


アニ「…ごめんね、変なことに巻き込んで…」

辰野「…ごめんねって言われても、私どうすればいいのよ」

アニ「…ごめん」

辰野「…」


ベルトルト「…」

ライナー「アニ…あまり同情するのはやめておけ」

アニ「…わかってるよ…」


辰野「…あなた達は、普段なにを考えていたの?皆を騙して平気なの!?」


ライナー「…」

ベルトルト「…」

アニ「…」


辰野「ライナー、普段の楽しそうにヘラヘラしてる姿も演技だっての!?」

ライナー「……好きに思えばいい…勝手にしろ」

辰野「な!」

ベルトルト「…今まで平和に暮らしていた君にはわからないよ…」

辰野「はあ!?」

ベルトルト「罪を犯して………自分を保ち続けるのは、簡単な事じゃないんだ」

辰野「…?」

アニ「…」



アニ「…ライナーもベルトルトも、本心では平気な訳じゃないんだよ」ボソッ

辰野「!」






67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:09:27.80 ID:GF3U7jbA0


―――――――


アルミン「…壁が巨人で出来ているかも、知れない…」

ミカサ「……まさか、そんな…」

静「まあ、私もただの推理だから本当かはわかんないよ」

コニー「でも、あんなまっ平らな壁のどこに巨人が使われてるんだよ!?」

アルミン「…中にぎっしり詰まっているとか…?」

ジャン「こえーよ…」ブルッ

真田「でも、それなら確かに壁教が過剰になるのもわかるかも……」ゾーッ


エレン「…」

ミカサ「!エレン、どうしたの?」

エレン「いや、なんか…頭が……」ズキンッ

アルミン「大丈夫?」

エレン「……う……うう……」ズキンッ


ミカサ「エレン!?」

ジャン「おい、どうしたお前…」

エレン「…」

真田「おい、エレン!?」

静「エレンくん、どうした!?」


エレン「………」フラッ

ミカサ「エレン、どうしたの?」

アルミン「…?」

コニー「おい、エレンの様子が変だぞ」

エレン「………」ジャリッ

静「!な、なになに…私に近づいて。どうした〜…?」

エレン「…」ザッ

グイッ!!

静「!!?」

真田「!?」

アルミン「エレン!?」






68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:10:30.35 ID:GF3U7jbA0


エレン「オマエハ、キケンナ存在ダ…キエロ…」グググググッ

静「かはっ!?」

ミカサ「エレン、何をしているの!?やめなさい!!」ガシッ

アルミン「どうしたんだよ、エレン!?」バッ





辰野「…ただいま…って、ええ!!?」

ベルトルト「な、なんだあれ!?」


辰野「エレンが何で静さんの首しめてんの!!?」

ジャン「あ、お前ら!エレンがおかしいんだ!!」

ライナー「おい、エレン!!」






69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:11:01.23 ID:GF3U7jbA0


エレン「キエロ…」グググググッ

静「ぐう…っ!」


ミカサ「やめなさいエレン!!」ガバッ

エレン「…ジャマヲ…スルナ…」

アルミン(どうしたんだ?目付きがおかしい!?)


ライナー「エレン、なにしてんだ馬鹿が!!」グイッ

エレン「…」

ライナー「!!!」

ライナー(目付きがいつもと違う!?この目は…まさか…戦士長から聞いた)


ライナー(座標を持つものの目!?)



静「ごほっ!ごほっ!」ガクッ

真田「亀井堂さん!!」

辰野「大丈夫ですか!?」

静「あ、ああ…大丈夫だよ…ごほっ」







70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:11:56.18 ID:GF3U7jbA0


エレン「…!!?」ハッ

ミカサ「エレン…!?」

エレン「あれ、俺いま…何を…」

アルミン「…」

コニー「…」

ジャン「…」

ライナー「お前は、さっき…」

静「ごほっ」


エレン「ごめんなさい!な、なんで今、俺は…」

エレン「本当にごめんなさい!ごめんなさい!!」

静「いい、気にするな…エレンくんは普段から口は悪いが仲間想いのいいやつなのは知ってる……」

真田「…エレン、どうしたんだよ?」

エレン「ごめんなさい…でも、俺にも何故か……」

静「…君がシガンシナにいて巨人の被害に遭って…巨人への憎しみが強いのを知ってる」

静「それなのに私が楽しそうに巨人についての推理を語っちゃったからね……色々な感情が混ざって不安定になっちゃったかも知れない。こちらこそごめんな」

エレン「いや、シズカさんは悪くないです…」


ジャン「…ま、お前は死に急ぎ野郎だが仲間を傷つけるような事はしない奴だ…。昨日の訓練は激しかった上にお前はまだ訓練するとか言って徹夜してたからな…疲れてんだろ…」

コニー「そ、そうだよな。エレンはあんなことするやつじゃないからな」





71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:12:25.38 ID:GF3U7jbA0

静「気にするな。私に非があるし…誰でも疲れることはあるさ」ポンッ


アルミン(本当にそれだけだろうか…確かにエレンは本来あんなことをする人間ではない…でもあの時、いつもと目付きが違った…)

静(明らかに普通ではなかったな…目付きも喋り方も普段のエレン君ではなかった…)

静(…エレン君自身も知らない何かが…彼の中にあるのか?)






72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:12:56.19 ID:GF3U7jbA0


ユミル「………」ザッザッザッ…


ジャン「お、ユミル…」

コニー「あれ!?お前…その怪我どうしたんだ!?」


ユミル「…すまん」ガクッ

エレン「おい、何があったんだ!?」



ユミル「クリスタ、サシャ、ホトリ、フタバが………憲兵に連れていかれた」


アルミン「!?」

真田「ええ!?」ガタッ



ユミル「私も追いかけたんだが…返り討ちにあっちまった…」

ユミル(ケニーとか言う奴がめちゃくちゃ強かったな…くそっ。あいつさえいなけりゃ…)

ミカサ「どういうこと?」


静「次から次へと…なんなの?」

ユミル「…ホトリがいらねぇ事叫んじまったらしい…」

コニー「もしかして壁に巨人がいるって話か?」

ライナー「!?」ビクッ

ユミル「は!?なに言ってんだお前!?」

コニー「いや…さっきまでそういう話してたからよ…推理で」

ユミル「…その話したのあんたか?」

静「あはは〜…まあ、お遊び程度の予想話だから気にしないで」

ユミル「…さすがあんたの弟子だな…」

ユミル「全く同じ事を街中で叫んで憲兵に見つかったんだ」






73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:13:23.58 ID:GF3U7jbA0

真田「!!?」

アルミン(え…じゃあ、推理当たってたの…?)

静「あ…あいつは〜……」


静「そういう事を街中で叫んじゃダメだろ〜〜……たまに勘は鋭いのに、どっか抜けてるんだよな、もう〜〜〜………」







74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:13:50.44 ID:GF3U7jbA0


サネス「ちょっと詳しい話を聞かせてもらおうか」ズイッ


紺「くそっ!!逃げるぞ歩鳥!!」グイッ

歩鳥「ぐえっ!!」


サネス「…お前たち二人も奴等と仲間か?」

クリスタ「え!?」

サシャ「はい!?」


歩鳥「クリスタとサシャも逃げろお!!」

サシャ「え!?っと…逃げましょう、クリスタ!!」

クリスタ「う、うん!」


サネス「皆さん!彼女達を捕まえて下さい!!若くして泥棒に手を染めた哀れな犯罪者です!!」

紺「はあああ!?」

歩鳥「あんにゃろ〜!探偵の私を泥棒扱いしやがって!」

紺「お前は探偵の真似事やってるだけだろうが!!」

歩鳥「でも、憲兵に絡まれたって事は私の推理当たってたじゃん!私すごいじゃん!!」

紺「今はそれを自慢する状況じゃねえ!!」ゴチンッ

歩鳥「ごめんなさい!!」






75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:20:41.67 ID:GF3U7jbA0


ユミル「…!!おい、どうしたお前ら!?」

紺「ユミル!」

歩鳥「壁は巨人で出来ているという推理を語ってたら…憲兵に聞かれてた!!」

ユミル「バカかお前は!!」

歩鳥「ごめんなさい!」

ユミル「一緒にいたクリスタとサシャも疑われちまう…クリスタ、サシャもさっさと逃げるぞ!」

サシャ「はい!」

クリスタ「な、なんであんなに憲兵の人は必死なの!?」

ユミル「理由なんかお前は知らなくていい!」


サネス「ちっ、逃げられる!!」


ケニー「全部聞いてたぜ…俺に任せな」

サネス「!!」



ギュンッ!!!

ユミル「!!」


ケニー「待ちな、お前らは逃げられねぇぜ」

ユミル(こいつ、はえぇ…いつの間に回り込まれた!?)

歩鳥「あ、あんたは!?」

ケニー「悪いね、俺は憲兵なんだ…ま、仕事だから悪く思うな」

ケニー「あんたは眠っててもらうぜ」ドフッ


ユミル「かはっ!?」

ドサッ!!

クリスタ「ユミル!!」

歩鳥「お前…!」

ケニー「気絶してるだけだ、安心しな」






76: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:21:07.42 ID:GF3U7jbA0

サネス「よし、囲いこんだ…もう逃げられんぞ」

サシャ「ひいっ!?」

紺「くそ…っ!」ギリッ

ケニー「さて、どうするんだい?サネスさんよ」

サネス「そこの女二名と、仲間の疑いのある二名を連れて帰る」

歩鳥「うそぉ…」ガクッ

紺「…」

クリスタ「…」

サシャ「えっ…え?」

ケニー「悪いな…大人しくついてきな」


歩鳥「うわあああん!なんて事になっちまったんだあああ!!」






77: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:21:33.27 ID:GF3U7jbA0

―――――――――

場面は訓練兵団に戻る


教官「…」ザッザッザッ


教官「エレンくん、ちょっといいかい?」

エレン「!」

ユミル「!」

ミカサ「あ…ウルクリン教官」


ウルクリン教官「…さっき窓の外で見てたけど…」

エレン「…あ!」

静「もしかして……あの、気にしなくていいですよ。私が悪かったんですから…」

ウルクリン「いや、でもね…ああいうのを見たら教官として話をしなくてはならないんだよ」

エレン「…シズカさん、おれ行きますよ。やっぱりおれが悪いし」

静「そんなことはないって、気にしないでエレン君……」

静「あの、教官……エレン君には話をするだけで許してあげてください……」

ウルクリン「わかったよ。来いエレン」

エレン「はい…」


ザッザッザッ…


ウルクリン「…」



ウルクリン(ついに見つけたよ………座標の持ち主)







78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:22:01.64 ID:GF3U7jbA0




ベルトルト(………え!?エレンが!?)

ライナー(ああ…恐らく、座標を持っているのはエレンだ)

アニ(…今まで近くにいて、気が付かなかったなんて…)

ライナー(…)


ポンッ

辰野「!」


ライナー「すまんが…今晩も戦士長に会いに行く……ついてこい……」ボソッ

辰野「はいはい…」ボソッ






79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:22:30.83 ID:GF3U7jbA0


―――――――

そして、歩鳥達は連れ去られ…中央憲兵本部



歩鳥「だから…私にもわからないんだってば!!」

サネス「御託はいい…どこから来たのか、何の目的で来たのかを喋れ」

歩鳥「だから、突然この世界に飛ばされてて…目的なんかもないし、私にも何が何やらさっぱりなんだよ!!」

サネス「嘘をつくな!!!」バアンッ

歩鳥「ひい!?理不尽!?」

サネス「次は脅しでなく本当に殴るぞ?」

歩鳥「だ、だ、だから…本当に、知らないんだってぇ………」

サネス「ふん、まあいい…明日まで待ってやるから頭を冷やせ。明日も吐かなければ…」


サネス「拷問だ」


歩鳥「ひえっ…」

バタンッ!!ガチャッ


歩鳥「な、な、な、なんで…こんなことになっちゃったんだよぉ……」


歩鳥「拷問なんて嫌だよぉ…」



歩鳥「紺先輩…クリスタ、サシャ…みんな別の部屋に連れてかれちゃったし………大丈夫かなぁ、みんな………」


歩鳥「………静ねえちゃん、タッツン、真田………ごめんよぉ…私また迷惑かけちゃった………」





80: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:23:33.68 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「……うう………っ」グスッ



歩鳥「お父さん、お母さん、タケル、ユキ子、ジョセフィーヌ…針原さん、森秋先生…婆ちゃん…みんな…」


歩鳥「また会いたいよ…死にたくないよぉ…」ボロボロ


歩鳥「…」ズズッ



歩鳥「…いや、ダメだ、泣いてちゃダメだ!」ゴシゴシ


歩鳥「静ねーちゃんも言ってた…すぐに諦めて思考を止める奴は探偵失格であります!!」

歩鳥(思考を止めるな…脱出し、皆を助ける方法を考えろ!)






81: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:24:01.43 ID:GF3U7jbA0


ガチャッ


歩鳥「!!」


ケニー「よぉ…」


歩鳥「オッサン!!」

ケニー「へえ、まだ諦めてねぇ顔だな」

歩鳥「当たり前だの前田だよ」

ケニー「…お前、この壁の外から来たんだって?」

歩鳥「壁の外というか…全く別の世界から…」

ケニー「はあ?」

歩鳥「やっぱ分かんないか…」

ケニー「……どんな場所から来たんだ?」

歩鳥「へ?」

ケニー「単純に俺の個人的な興味だ。お前のいた世界の話を聞かせてくれ」

歩鳥「ま、いいけど…」





82: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:24:37.78 ID:GF3U7jbA0


――――――


歩鳥「………でね、もう…便利な世の中でね。空を移動したりとか、離れてる人とも簡単に話したりもできるんだよ」

ケニー「はあ…作り話みてぇな世界だな」

歩鳥「私から見りゃここも作り話みてぇな世界だけどね」

ケニー「ははっ!」


歩鳥「…はぁ……みんなは、無事かなぁ…」

ケニー「…」

歩鳥「クリスタもサシャも…元からこの世界の人だから色々調べたら潔白なのはわかるだろうから大丈夫だと思うけど…」

歩鳥「私と紺先輩は…絶対ヤバいよなぁ……」

歩鳥「先輩はオカルト好きだけど怖いの苦手だからなぁ…今頃泣いたりしてないかなぁ……心配だなぁ」ハァ


ケニー「………」

歩鳥「…おっちゃんはさ、何で中央憲兵に入ったの?何か他の中央憲兵とは雰囲気が違う気がするんだけど」

ケニー「…何でだと思う?」

歩鳥「わからないから聞いてるんだよ」



ケニー「この世界を…ひっくり返す為だ」






83: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 01:25:26.07 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「ひっくり返す?」

―歩鳥の想像―

ケニー「そりゃ!」ググッ

歩鳥「地面がひっくり返ったー!!」

ズテーンッ

――――――


ケニー「あー、たぶんお前が想像してるのは違う」

歩鳥「やっぱり?」


ケニー「……ま、いいや」ガタッ

歩鳥「いっちゃうのー?」

ケニー「いつまでも相手してられねぇからな……あ、そうだ」



ケニー「あと一時間くらいしたら『夕飯の時間』だ」


歩鳥「へ?」


ケニー「憲兵1人がお前にも飯を持ってくる」



ケニー「スープが熱いから気を付けろよ?」



歩鳥「はぁ…うん、わかった」


ガチャンッ!


歩鳥「………?」










女隊員「…どうでした?」

ケニー「やっぱり興味あるな。あいつをあのまま中央憲兵の豚どもに渡すのはもったいねぇ」


女隊員2「助けてあげましょうよ…子供が拷問を受けるのは見たくありません…」


ケニー「大丈夫だ……ヒントならやったからな」




ケニー「自称探偵なら…こんな推理くらいは簡単だろう?お嬢ちゃん」






84: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 06:55:19.53 ID:GF3U7jbA0


―――――――


真田「……くそぉ、嵐山が!!」バンッ

静「…はぁ……本当に、参ったな……」


アルミン「…まさか……こんなえらいことになるなんてね…」

ミカサ「…」

コニー「なあ、教官とかにも話して憲兵に説得するとかは…」

ジャン「バカ野郎、どう説明するんだよ………」

マルコ「下手な事を言えばその教官まで危ない目にあうんだよ…」

アルミン「それに、憲兵が裏で情報操作等をしているのは昔から噂されていたことだ…何か犯罪をおかしたとかをでっち上げられるかも…」

真田「力づくでも取り返しに行くしかない!!」

静「やめなさい!気持ちは分かるけど…下手すれば余計事態が悪化するだけだ!」

真田「…わかってますよ…そんなことしたら余計に悪くなるのは…でも…」

アルミン「…」

静(クリスタとサシャは元からこの世界の人間だから調べたら大丈夫だと思うが……歩鳥と双葉ちゃんは違う)

静(考えろ……どうすれば助けられる…!?)







85: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 06:55:42.37 ID:GF3U7jbA0

ガチャッ


ミーナ「みんな、ちょっと聞いて!」

ジャン「…なんだよ?」


ミーナ「エレンとウルクリン教官が…いなくなったらしいんだけど!!」

アルミン「え!?」

ミカサ「!?」


静「…今度は何だよ〜〜〜…」






86: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 06:57:12.63 ID:GF3U7jbA0


―――――――――




ザッザッザッ…


辰野「…」


アニ「…」

ライナー「…」

ベルトルト「…」


アニ「…ごめんね…友達が大変な目に遭ってる時に…」

辰野「あんた、謝ってばっかりね」

アニ「…」


辰野「…知らないわよ、歩鳥なんか………いっつも迷惑かけてばっかりで、いつもバカな事やって…私に変なアダ名つけて………」


辰野「………」ピタッ



辰野「……でも……あいつ…本当は、いいやつなんだよ……」


ライナー「…」

ベルトルト「…」


辰野「………」グスッ



ライナー「…こんな時に呼び出したのは悪いと思っている。だが、今お前は俺達と関わってしまった…もう逃げられん」

ベルトルト「…せめて、友達が無事な事を祈るんだ」

辰野「…」グイッ

アニ「…」ポンッ








87: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 06:57:40.69 ID:GF3U7jbA0


辰野「………早くあの猿呼びなさいよ。話があるんでしょ?」


ジーク「ん?いるけど?」


辰野「うわあ!いつの間に!?」ビクッ

ライナー「ビッ…クリした……」

ベルトルト「もう来てたなら言ってくださいよ…」

ジーク「いや、だってさ…さすがにタッツンが泣いてる時に割り込んだら空気壊れるじゃん?」

アニ「…」

辰野「…わかったから早く話を済ませて下さい…」






88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 06:58:41.93 ID:GF3U7jbA0






ジーク「………座標が見つかった…?」

ライナー「はい、確定までは行ってませんが…ほぼ間違いないかと」

ベルトルト「エレンという名で…訓練兵団の中にいました」

ジーク「へえ…」

ザッザッ…


男「戦士長…報告があります」

辰野「あれ?あなた…確か訓練兵団の近くのパン屋じゃない?」

男「私ですよ、四足の」

辰野「あれか!?あの巨人もすぐ近くにいたのかよ!?」

ライナー「彼には俺達と戦士長のメッセージを渡す役をしてもらっているんだ」

ジーク「…で、どうした?」

男「座標を持っていると思われたエレンという男はどこかへ姿を消したようです」

アニ「え!?」

ライナー「何だと!?」

辰野「…?てか、なんでエレンの名前が出てくるの?」

ジーク「…ふーん、もしかしたら、別の勢力に見つかったのかなぁ…?」

ベルトルト「…壁内の王政側の仕業でしょうか?」

ジーク「…かもねぇ…調べて見る価値はありそうだな」







89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 06:59:16.31 ID:GF3U7jbA0


ライナー「…タッツン」

辰野「何?」


ライナー「もしかしたら…歩鳥達を助けられるかも知れんぞ?」

辰野「え?」

ジーク「これから俺達は王政に出向いてみようと思う………タッツンにももちろん協力してもらう」

辰野「………」

アニ「そこには中央憲兵の本部もあるはずだね」

ベルトルト「ついでに助けられるかも知れないよ」

辰野「え!?」

ジーク「ま、俺達としても別世界から来た日本人は確保しておきたいしね、助けたければ好きにすればいいよ。ただし俺達の仕事もちゃんと手伝う事」


辰野「…」


アニ「どうするの?」



辰野「行くわよ…行けばいいんでしょ?」








90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 06:59:48.17 ID:GF3U7jbA0


ライナー「決まりだな」


ジーク「ま、いったん休憩しよう……夜明け前…明るくなる前に行く」

ベルトルト「はい」

男「ご飯を用意しておきました」



辰野「…」

アニ「…」

辰野「ねえ…あなた達は、何が目的なの?そもそも何なの?」

アニ「え?」


ジーク「…ん……そうだな………」



ジーク「タッツンには話しておこうか…俺達の事を………」







91: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 07:00:52.69 ID:GF3U7jbA0



その頃、歩鳥は…


歩鳥「はあ………はあ………うぅ………」


汗をかき息切れしそうになりながらも必死に抗っていた


歩鳥「あ……く、ふう…ふう……っ!」





グーーーギュルルルルル……



…空腹に



歩鳥「はあ…はあ……、こんな状況だというのに、お腹がすいてしまった…!」グーッ

歩鳥「朝から何も食べてないしなぁ……」ギュルルル



歩鳥「…ご飯と言えばケニーのおっちゃんが言ってた…もうすぐ夕飯だけど」


歩鳥「なんかやけに引っ掛かる言い方だったような………」



歩鳥「おっちゃんは何を私に伝えようとしたんだ?」



ギュルルルルルグーーー グーーー


歩鳥「ぐうう!私のお腹よ!まだ耐えてくれ!答えが導き出されるまで!!」







92: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 07:01:44.58 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「…夕飯の時間……その時に憲兵が1人ご飯を持ってくる。その隙にをついて牢屋から脱出しろってこと?」

歩鳥「いやいや、ここは中央憲兵団の本部。ご飯渡しに来た1人から上手く逃げられたとしても、他にも憲兵はウジャウジャいるわけだし…牢屋から脱出してもすぐに捕まりそうだよ」


歩鳥「ん〜………」



『夕飯の時間』



歩鳥「…ん?」





歩鳥「誰の夕飯の時間だ?」





歩鳥「…私は勝手に自分のご飯の時間だと思っていたけど……」



歩鳥「中央憲兵全体のご飯の時間って事か!?」





歩鳥「そうか!だとすれば…その時間帯は憲兵みんな夕飯に行ってるから警備もほとんどないはず……私にご飯を渡しに来る憲兵1人さえどうにかすれば」



歩鳥「いける!脱出できる!!」






93: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 13:36:39.46 ID:GF3U7jbA0


憲兵「おい、なに一人言ペラペラ喋っている」

歩鳥「あ、ははは…寂しくて自分と会話しておりまして」

憲兵「頭大丈夫か?」


歩鳥「」カチーンッ

歩鳥(こんにゃろおぉぉ〜っっっ)


ガチャッ


憲兵「飯だ、食え」


歩鳥(夕飯のメニューはパン、熱いスープ…これらを上手く使えば!!)


憲兵「置いとくぞ」カチャッ


歩鳥「あ、あの…ちょっとお聞きしたいことが…」

憲兵「なんだ?」






歩鳥「私が頭おかしい奴に見えたのか、こんにゃろおぉぉ〜っ!!!」バシャアアアッ



憲兵「ぐわっ!!あっつ、足に!?」


歩鳥「これで大声を抑える!!」ガボッ

憲兵「むごっ!!?」


歩鳥「よし、今の内に脱出!!」ダダッ


憲兵「ふごー!ひげはへはー!!」(くそー!逃げられたー!!)



歩鳥「そうだ、謝らなきゃ!」


歩鳥「パンさん、スープさん、食べ物を粗末に扱ってごめんなさい!!」






94: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 13:37:25.75 ID:GF3U7jbA0


ダダダッ…


歩鳥「私の推理通り…他に憲兵はいない…やはり憲兵全体のご飯の時間だったのだ!!」

歩鳥「…でも…1つ大きな問題が………」





歩鳥「どこに行きゃいいんだよ!!?」



ザッザッ…

歩鳥「!!」


ケニー「よぉ、成功したようだな」


歩鳥「おっちゃん!!」

ケニー「とりあえず、こっち来な。この部屋が俺の担当する対人制圧部隊の部屋だ」ガチャッ


歩鳥「うん、とりあえずお邪魔するね!」







95: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:22:00.91 ID:GF3U7jbA0


―――対人制圧部隊集会所(食事中)



ガチャッ


ケニー「戻ったぜ」

歩鳥「お食事中失礼しまーす」


隊員「お、若い女の子だ」

眼鏡隊員「隊長が女の子連れてきたぞ」

トラウテ「その子ですか?」

ケニー「ああ」


歩鳥「うわ…結構いるね人……」

歩鳥(1人じゃどうにも出来なさそうだったから思わずついてきちゃったけど…本当に信用しても大丈夫だよね?)



女隊員「はじめまして。ここにいる人達は普通の中央憲兵とは考え方も行動理由も違うから安心して」

歩鳥「あ、どうもはじめまして」

歩鳥(優しそうなお姉さんだな)


トラウテ「…別の世界から来た人間か…にわかには信じられないが…」

歩鳥「えへへ…よく言われます」


ケニー「ま、とりあえず座れや…ゆっくり話そうぜ」


歩鳥「いや、その前に!紺先輩とクリスタとサシャを助けなきゃダメなんですよ!!」

歩鳥「その三人の居場所が私は知りたいんです!!」

グーーーギュルルルルル………

ケニー「………」

トラウテ「………」


歩鳥「…たはは…失礼しました…」


ケニー「とりあえずまずは何か食っとけよ。腹減ってんだろ?」

歩鳥「いえ、皆を助けるのが最優先です!!」グーッ

ケニー「はっ!面白い奴だな、お前は!!」

トラウテ(また癖強そうなのが来たな…)






96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:23:12.89 ID:GF3U7jbA0


――――――


紺「…」クンクン


紺(ご飯持って来られたけど…大丈夫かな、毒とか入ってないかな)


紺(そもそも明日は拷問なんて言われたら食欲なんかわかないよ…)


紺「…」グスッ



紺「パパ…ママ…怖いよ………」グスッ



グーーー グーーー


紺「え、お腹の音!?私の!?いや、そんなはずは…」


ザッ


歩鳥「大丈夫ですよ先輩!私と一緒に脱出してパパとママのいる元の世界へ帰りましょう!」グーーー



紺「…」



歩鳥「助けに来たよ」ニコニコ


紺「お前、今の私の台詞聞いてたのか!?おい!?」ガチャッガチャッ


歩鳥「ちょっ!先輩、静かに!!」


紺「つーか何でそんなとこにいるんだよ、お前は!!」







97: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:23:50.98 ID:GF3U7jbA0


紺「………なるほど、それでケニーとかいうオッサンが手助けしてくれたと?」

歩鳥「はい、更にケニーおじさんから牢屋の合鍵も貰いまして」チャリッ

紺「なんでそいつは合鍵なんか持ってたんだと突っ込みたいが……その前に」



紺「そのケニーとかいうオッサンは本当に信用出来る奴なのか?」


歩鳥「あー、どうでしょうね。私は大丈夫だと思ったんですけど。実はこれも全部中央憲兵の罠で結局ケニーおじさんも敵でしたーとかいうオチだったらシャレになりませんね」アハハ

紺「ニコニコしながら嫌な事言ってんじゃねぇよ!!」


歩鳥「まあ…普通の中央憲兵よりは信用出来ると思いますよ」

紺「仮に私達を助けるのが本気だとしても…どうせ私達を利用しようとか考えてんじゃねぇのか?」

歩鳥「あー、たぶんそれは合ってます」

紺「んなあっさり言うなよ!中央憲兵とは違うだけで結局狙われてるのは一緒じゃねぇか!!」

歩鳥「だ、大丈夫だって双葉ちゃん…拷問よりマシじゃん」






98: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:24:19.62 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「まあ、今はそんなことより……あとはサシャとクリスタのとこにも行かなきゃ!憲兵の夕飯はだいたい30分程で終わるらしいから」

紺「場所はわかるのか?」

歩鳥「ケニーのおっちゃんに教えてもらった!このすぐ近く…」

紺「!!憲兵だ、隠れろ!」バッ

歩鳥「へっ!?」



憲兵「…」ザッザッザッ



歩鳥「そんな…まだ夕飯の時間のはず…」

紺「やっぱり全員が飯食ってる訳じゃねぇんだろ…1人くらいは見回り役がいるんじゃねぇか?」

歩鳥「むう…すぐ目の前がサシャのいる牢屋なのに」



ガチャン



歩鳥「あ、サシャのいる牢屋に入っちゃった!」

紺「ちっ…」



―――その頃、サシャのいる牢屋



憲兵「…他の奴の飯が終わるまではまだ少し時間がある…」

サシャ「な、なんですか……?」

憲兵「こんな可愛い女の子がいるのに…拷問して話聞き出すだけなんて味気ないよなぁ…」

サシャ「あ、あの…何を…?」



憲兵「おじちゃんと遊ぼうか…サシャちゃん」ニヤニヤ

サシャ「ひっ!!?」








99: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:37:10.50 ID:GF3U7jbA0



歩鳥「なぁに、言っとんだお前はあああ!!」バシイッ

憲兵「ぐへえ!?」

紺「この変態が!」ガシッ



サシャ「ホトリ!コンセンパイ!」

紺「危ない所だったな…」

歩鳥「全く、キモイ・キショイ・気持ち悪いの3Kだよ!注意書に【スケベ注意】を追加させる気かこの野郎!!全年齢対象だよ、この野郎!!」







100: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:37:53.08 ID:GF3U7jbA0



憲兵「いだい…」チーン


紺「とりあえず、その辺にあったロープで縛っといた」

サシャ「コンセンパイは身体能力高いから頼りになりますねー」

歩鳥「全く、男は危険でエロスだ!!男は信用ならん!!」

紺「なに言ってんだ」


サシャ「二人ともどうやって脱け出したんですか!?」

歩鳥「うん、ケニーっていう信頼できるおっちゃんの手助けでね…」

紺「…」


紺双葉は何かを突っ込もうとしたが、まあ歩鳥だしな、と突っ込みを入れるのをやめた。





歩鳥「よし、あとはクリスタだね!!」グーーーギュルルルルル

紺「おい、お前また腹鳴ってるぞ」

サシャ「お腹空いてるんですね…」


歩鳥「いやいや、食事よりクリスタ助けるのが最優先だよ!!」







101: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:55:32.66 ID:GF3U7jbA0


ザッザッザッ

サシャ「!足音が近づいて来ますよ!!」


女隊員「…ホトリ」


紺「誰だ!?」

歩鳥「あ、あのお姉さんは大丈夫だよ!どうしたんですか?」

女隊員「実はケニー隊長からさっき報告があって…」



女隊員「クリスタは別の所に連れていかれて今はここにいないって」

サシャ「え!?」

歩鳥「どういう事!?」

女隊員「いったん私達の部屋に戻ってきて…詳しい話はそこでするから」






102: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:56:05.20 ID:GF3U7jbA0


――――――――


ジーク「…さて……そろそろ行くかい、君たち」ジャリッ

ベルトルト「はい」

ライナー「了解」

アニ「ふう…」



ジーク「で、タッツンも予定通り任せるよ…わからない事は四足君に聞いて」

辰野「はい…」


四足巨人「…」

辰野「…」



四足巨人「…タツノさん」

辰野「なに?」


四足巨人「てっきり辰野さんは私と行動するのを気味悪がるかと思ってましたが…」


辰野「………」



辰野「さっき聞かされた話………」





辰野「あんな話聞かされちゃ…巨人に対して気持ち悪いとか言えないよ」


四足巨人「…」








103: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:56:31.41 ID:GF3U7jbA0



――――――――



真田「…タッツンやライナーもいない!?」

コニー「ベルトルトとアニもいないぞ!」

真田「なんで急に…嵐山も心配だし…なんなんだ!!」

ジャン「くそ、一体何が起こってんだよ…」


ミカサ「………どうしよう………」

アルミン「………」

アルミン(教官はエレンの様子を窓から見ていた……そして今エレンと教官が消え………ライナー達がいなくなったのも、あのエレンの様子がおかしくなってからだ…まさか…)


静(これらは繋がっているのか?エレン君を中心に何かが動いている…?)

静(…それにしても…何か、一度に色々起こり始めたな………あまりにも都合が良すぎやしないか?)

静(歩鳥と私が同じ推理をしたと同時に様々なものが動き出した気がする………)

静(ずっと気になっていた、私達がこの世界へ来た理由………まさかそれと何か関係が?)






104: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:56:58.18 ID:GF3U7jbA0

真田「亀井堂さん…どうしましょう…何か、一気に大変な事が重なって…」

静「……もしかしたら…私達は、やはり何かの意思で来たのかも知れないね……」

真田「え?」


ユミル「…シズカ、サナダ、お前らに話がある」
静「なんだい?」

ユミル「とりあえずホトリ達を助けたいだろ?私に提案がある」

真田「!!嵐山達を助けられるんですか!?」

ユミル「たぶんな、まぁ聞け」






105: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:58:22.52 ID:GF3U7jbA0


ユミル「…他の奴等には聞かれたくないから小声で話すぞ…私もクリスタは助けたいと思っている」

静「そんな、クリスタ助けたいって事を他の皆に聞かれたくないなんて恥ずかしがらなくていいのに〜」

ユミル「『他の奴等に聞かれたくない話』はそこじゃねぇ!!」

静「ごめん」

ユミル「まあ…お前らも何となく察しているだろうが……私は他の奴等と違ってこの世界の事を色々知っている」

真田「うん。なんかあるんだろうなとは気づいてたけど、いい人だと思ってたから特に触れなかった」

静「…君も壁外から来た子かい?」

ユミル「まあ…半分外れで半分正解だ。ついでに巨人になる力も持っている」

真田「!!?」

静「あらま〜…マジか」

真田(じゃ、じゃあ…静さんの推理の巨人=人間は……当たってるのか?)

静(…我ながら当たり過ぎて怖いな……何かあるんじゃないのか?やっぱ)






106: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:59:18.26 ID:GF3U7jbA0


ユミル「…で、だ。ホトリやクリスタ達が連れて行かれたのは憲兵団の本部だろう……」

静「…ちょっといいかい?エレンくんや、タッツンやライナーくん達の事も何か分かる?」

ユミル「ああ。お前らから聞いた話から察するに…エレンはとんでもないものを持っているかも知れない」

真田「な、なにそれ???」

ユミル「まあ、その話は後でする…。すまんが、ライナー達の事はよく分からんが、タイミング的に臭いな」

静「…もしかしたら、ライナー君、ベルトルト君、アニちゃんは…壁外から来たスパイかもしれない…」

ユミル「なに?」

真田「え、な、なんでですか!?」

静「前にタッツンが飛行機発言をしただろう?その後アニちゃんに呼ばれて…それからタッちゃんの元気が無くなりライナー君ら三人と一緒にいる光景をよく見るようになった」

真田「確かに…最近のタッツン、元気なかったですね…」

ユミル「なるほどな。そしてこのタイミング…あいつ等が壁外から来た敵の可能性は高い」

静「…私は、タッツンに外傷がある訳でもなく、まだ確実な証拠までは押さえきれていなかったから様子見で留めていたが…こんな事になるならもっと早くに問い詰めておいた方が良かったかな」

真田「いや、仕方ないですよ………これは」






107: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 16:59:48.10 ID:GF3U7jbA0


ユミル「…エレンもたぶん中央憲兵の場所か近辺にいる…」

真田「な、なんで!?」

ユミル「話せば長くなるから簡単に言えば、壁外勢力と王政側両方が探しているものを持っているのが…恐らくエレンだ」

真田「な、なんか…何を言ってるのか訳がわからない…」

静「…まあ細かい話は置いといて、その一緒に消えた教官が王政側の人間だった?」

ユミル「たぶんな」

真田「…それで、嵐山達を取り戻す方法は…」


ユミル「お前らが行けば面倒くさい事になるからな。だから…私の巨人の力を利用する」

真田「巨人の力を?」

ユミル「まず姿がバレないように侵入し…ホトリやクリスタを見つけたら巨人になり、捕まっている奴等を助け逃げる…」

ユミル「私の正体さえバレなけりゃ、『謎の巨人に誘拐されて行方不明になった』で終わらせられるさ」

静「なるほどね…それなら私達まで憲兵に狙われるような事もないか…」






108: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:00:23.38 ID:GF3U7jbA0


ユミル「だから…私が行くからお前達は待ってろ」

真田「…いや、俺も行かせてくれ!!」

ユミル「ああ?」

真田「嵐山がどうなってるかわからないのに…大人しく待ってるなんて出来ない。手伝わせてくれ!!」

静「私もだ……弟子のピンチに何もしないなんて駄目じゃないか。足手まといにはならないようにするから行かせておくれよ」



アルミン「それに…ユミルだけで行くなんて危険だよ」

ユミル「ちっ…」





ユミル「って、え!?お前聞こえてたのか!?」


アルミン「いや、ミカサが聞こえてたみたいで…『エレンやホトリを助けに行く』という話をしてたんでしょ?」

ミカサ「助けに行くなら私も行かせて欲しい…いや、行く」

ユミル「…ミカサ。どこからどこまで聞いてた…?」


ミカサ「いや、エレンとホトリを助けに行くという部分とユミルが1人で行くという部分だけ聞こえた。あとは小声で聞き取れなかったけど」

ユミル(良かった…バレたくねぇ部分は聞こえてなかったようだな)






109: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:01:06.42 ID:GF3U7jbA0


アルミン「何か策があるの?」

ユミル「…ああ…私がとっておきの作戦を考えてやった。お前らには内緒だがな」

ジャン「何でだよ!?」

静「まあまあ、これは味方にも教えちゃいけない作戦なんだよ〜〜〜」

ユミル「…お前ら、本当に来る気か?」

ミカサ「ええ」

アルミン「エレンは僕の親友だ…無視なんて出来ない」

コニー「当たり前だろ」

ジャン「はあ…お前らだけじゃ心配だしな。俺もついて行ってやるよ」

真田「ジャン、やっぱりお前は何だかんだで良い奴だ」






110: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:07:59.53 ID:GF3U7jbA0


――――――対人制圧部隊集会所



歩鳥「え………エレンが、神の力を持っているってーーー!!?」

紺「なんだってーーー!!?」

サシャ「神様ですか!!?」


ケニー「ああ…そういう訳だ」



紺「いや、そういう訳だって全く意味がわからないっすけど」

歩鳥「うん。とりあえずノリで驚いてみたけど何を言ってるのかさっぱりだよ」



トラウテ「隊長…説明が下手くそです。もう少し分かりやすく話すべきかと」

ケニー「すまねぇ」



ケニー「つまりだな…まず、エレンがここに拐われてきた」

歩鳥「エレンまで拐われてきたなんて………」

ケニー「で、エレンは神の力を持っている…だから拐われてきたんだ」

紺「いや、その神の力ってなんなんすか?だから」

サシャ「パンをくれるんですか?」

ケニー「まあ、そこは今はいい…お前らにゃ関係ねぇ」

歩鳥「いやいや、気になるよ!!」

紺「実はあんたもあまりわかって無いんじゃないんすか?」

ケニー「…はは…」

紺「え、図星!?」







111: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:08:54.54 ID:GF3U7jbA0


ケニー「…で、話を進めるぞ。そのエレンが拐われた先は『レイス家』と呼ばれている貴族…」

ケニー「いや、貴族になりすまし…陰に隠れている、真の王家だ」

歩鳥「真の王家!?」

紺「なんかよくわからないけど、ワクワクする響きだ…」ドキドキ


ケニー「で、クリスタはそのレイス家の娘で…今は偽名を使い暮らしている」

サシャ「え、クリスタがですか!?」

紺「へえ…あいつ身分隠してたんだ…」

歩鳥(やっぱり、クリスタには何かあったんだ…いつも無理してる感じと関係あるのかな)

ケニー「…で、今クリスタはそのレイス家に連れて行かれたんだろう」

ケニー「エレンの中にある力を受け継がせる為にな」






112: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:09:42.91 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「な、なんか…一気に色々な情報を与えられて頭がパンクしそうだけど……」


紺「…クリスタは…なんで偽名を使って生きていたんですか?」

ケニー「…妾の娘だったんだよ、あいつは」

サシャ「え?」

ケニー「母親からも周りの人間からも邪魔者扱いされ…愛されず育ち」

ケニー「更には王家の汚点だと母親を殺され、自分も殺されかけ……親父にレイス家から追放された哀れな奴さ」

サシャ「そんな…クリスタ、そんなことが…」

紺「ひでぇ…あいつ壮絶な人生歩んでたんだ……胸糞悪い話だな……」

歩鳥「…」プルプル

紺「…歩鳥?」


歩鳥「んなひでぇ話があるか!!周りから迫害を受ける娘を放置し母親見殺しにし更には追い出しておいて、今更連れ戻すだと!?なんて都合のいいクソ親父なんだ!!!」

紺「歩鳥…落ち着けよ、ムカつくのは分かるけどよ」


歩鳥「何をやらせる気かはわからないけど…クリスタもエレンも助けるよ!!居場所を教えておっちゃん!!!」

ケニー(……そうだな、エレンを奴等から奪い返しちまえばこっちが好都合だ…)

ケニー「いいぜ、教えやる」

紺(このオッサン…何か企んでるな)






113: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:10:09.13 ID:GF3U7jbA0



ケニー「ただし、警備は厳重だ…俺達もサポートしてやるよ」

歩鳥「うん、ありがとう!」

サシャ「絶対に助け出しましょうね!!」

紺(今は私達だけじゃ何も出来ないから仕方ないけど…警戒しておいた方がいいな、あのオッサン)



歩鳥「よし、さっそく行くよ!!」

紺「さっそくか」

ケニー「おいおい、ちったぁ休憩すりゃいいのによ」

サシャ「そうですよ!それにホトリ、まだご飯食べてないんじゃないですか!?」


歩鳥「いや…前に本で読んだ事があるんだ……クリスタみたいな育ちの子の心理状態!!」

歩鳥「クリスタとクソ親父を一緒に居させちゃいけない!!一刻も早く行かないと!!!」







114: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:12:17.48 ID:GF3U7jbA0


―――――――


憲兵「…」ジャリッ


ガサッ


憲兵「!誰だ!?」バッ

バシイッ!!

憲兵「ぐえっ!?」ドサッ

ライナー「悪いな…」ガシッ

アニ「大声出しちゃ駄目だよ」

ジーク「目も塞いでおいて」

ベルトルト「はい」


憲兵「な、なんだ…何をする気だ!?」

ジーク「まあまあ、質問に答えてくれりゃ解放してやるよ…と、その前に」


四足巨人「どうですか、タツノさん。周りに他の憲兵は?」

辰野「…」バッ


ジーク「うん、周りには誰もいないみたいだな」

憲兵「い、い、命だけは………」

ジーク「ああ、話聞きたいだけだから命は大丈夫だよ。俺達の顔も見てないしね、君」


ジーク「…エレン・イェーガーはどこだ?」

憲兵「わ、わからない…連れてこられたのは知っているが、場所までは…上の人間しか詳しい場所は知らないんだ」

ジーク「そう。じゃ…やっぱり本部に突撃するしか無いみたいだなぁ」

憲兵「!?」

ジーク「ありがとね。三人ももういいよ」

ライナー「はい」

ザッザッザッ…


憲兵(怖かった…なんだ、今の……)



四足巨人「あとは手筈通り」

辰野「私が通行人のフリしてあの人を解放すれば良いんでしょ?」

四足巨人「はい」






115: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:14:34.54 ID:GF3U7jbA0


ジーク「…いやぁ、タッツンがいてくれて良かったね今の。タッツンいなけりゃ、殺すしか無かったからねあの憲兵」

ベルトルト「…」

ジーク「縛るのに使った紐や布から指紋採取されて君たちがやったとバレちゃ大変な事になるからね。でもタッツンが後から通行人のふりして憲兵を助け紐や布を処分すれば証拠はなくなる」

ジーク「…君たちもなるべく人殺しはやりたくないよな…?」

アニ「…」

ジーク「だが、心を悪魔にしなければならない時がある。それが俺達の使命だ、例え全人類から恨まれようと……悪夢の歴史を止めるために…」

ライナー「…はい」





辰野「…大丈夫ですか?」


憲兵「すまん…君。さっき怪しい人物を見なかったか?」

辰野「いえ…すみません、見てないです」

辰野(後はこの使った紐や布を処分する…)


辰野「なにしてんだろ、私………………真田くん…どうしてるかなぁ…はぁ…」

辰野「…まぁ、まずは歩鳥を助けなきゃね……」






116: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:15:16.43 ID:GF3U7jbA0


―――――――



ウルクリン「……連れてきたよ、父さん」


ロッド「うむ、よくやった」



エレン「んー!!んー!!!」バタバタ


ロッド「元気のいいやつだな」

ウルクリン「…これで力を取り返せるね」

ロッド「ああ」



エレン「ふう…ふう…」


エレン(なんだ…これ)


エレン(なんでウルクリン教官が…なんでこんなとこに俺は連れてこられたんだ!?)



サネス「…連れてきました」ガチャ


ロッド「うむ」


エレン「!!」






クリスタ「…え?」



エレン(クリスタ!?)




――――――――


歩鳥「クリスタ!エレン!いま行くぞー!!!」ザッザッザッ







117: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:16:13.37 ID:GF3U7jbA0



時はいったん2ヶ月前に戻る………





訓練兵団



サシャ「コンセンパイ!!どうしたらあんな速く走れるんですか!?」

紺「え!?えっと…」オロオロ

コニー「教えてくれよ!!」

サシャ「あの素晴らしき走りをもう一度見せてください!!」

紺「わ、わかった!わかったから落ち着けって………えっと…」

コニー「コンセンパイから走りを習って俺もライナーみたいに…」

紺「…つーか…センパイの部分は名前じゃないから……」





歩鳥「おやおや、紺先輩も友達が出来てるみたいだね。良かった良かった」

辰野「まだ、友達っていうか一方的に絡まれてる感じだけどね」

真田「サシャとコニーは誰とでも仲良くなれるな。まるで嵐山みたいだ」

歩鳥「いやいや、そんな誉めなすって…」

辰野「アホなとこもね」

歩鳥「おま!!」カチーンッ







118: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:16:49.19 ID:GF3U7jbA0


―――書庫

ガララッ

歩鳥「よーし、今日もいっぱい本読むぞー!」


クリスタ「…」パラッ

静「よう、歩鳥」


歩鳥「あ、静ねーちゃん!読書中?」

静「うん…ここの本も面白いよ〜〜〜。持って帰りたいくらいだ」


歩鳥「勝手に持って帰っちゃダメだよ」


真田「俺の読み途中だったのどこだっけ…」


辰野「…てかさ、この世界の文字って日本語の逆バージョンよね。覚えやすくて助かるけど」

歩鳥「そう、日本語の逆バージョンという所にも何かしらありそうな気がしないでもない………流石いいとこに目をつけるね、プレミアムメガネ!」

辰野「誰がプレミアムメガネか!!」バシッ

歩鳥「誉めてるじゃん!」

辰野「どこがよ!!」


静「君たち〜〜。図書館ではお静かに〜〜〜」







119: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:21:50.56 ID:GF3U7jbA0


ガヤガヤ

歩鳥「む、静ねーちゃんが『静かに』と言った途端ガヤガヤと騒がしいぞ!」ピクッ



訓練兵男「クリスタ、本なんか読んで無いで俺と遊びに行こうぜ」

クリスタ「え、え!?」ビクッ

訓練兵男2「てめっ!俺と、俺と遊び行こうぜクリスタ!」

クリスタ「………」

訓練兵男3「この本なんかオススメだよ、クリスタ」

クリスタ「あはは…」ニコニコ


真田「クリスタか…相変わらず人気だな」

辰野「全く、男どもは可愛いってだけで群がって…」

辰野(その点、顔に惑わされない真田くん!やっぱりイケメン!!)


訓練兵男「それでよー…」

クリスタ「…」ニコニコ


歩鳥「………」


辰野「しかし、クリスタも毎回ニコニコしてばっかりね…」


ガヤガヤ



歩鳥「…ちょっと、君たち」


訓練兵男「あ?誰だ?」

訓練兵男2「この前入ったホトリって奴だろ」


歩鳥「あんま群がってガヤガヤすんのやめなよ。クリスタ困ってんじゃん」

クリスタ「!」


訓練兵男「はあ?何言ってんの?」

訓練兵男2「クリスタ普通にニコニコ笑ってるじゃん。どこが困ってるんだよ」

歩鳥「はあ?君たちにはこの娘の顔が笑顔に見えるの?」

クリスタ「…」






120: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:22:36.60 ID:GF3U7jbA0

歩鳥「いい?これは愛想笑いと言って『笑顔』ではないの。つまり、『笑った顔見せてやるからさっさとどっか行けウルセェんだよこんちくしょー、あーウゼ』という気持ちが込もってんだよ!!」

クリスタ「いや、そこまでは…」

訓練兵男「なんだよこいつ変な奴だな」

訓練兵男2「モテないから嫉妬してんだろ」

歩鳥「んな!私だって商店街の皆から可愛い可愛い言われながら育っ…」

訓練兵男3「タヌキみたいな顔してるもんな」

歩鳥「」グサッ


クリスタ「ちょっと、やめなって!」


真田「お前ら、嵐山をいじめんな!!」

辰野「そうよ!面食い男!!」

静「…」



訓練兵男「ちっ、ウゼーな…帰ろうぜ」

ザッザッザッ…



クリスタ「あの…ホトリ…」

歩鳥「………はは………そうだよ……どうせ私の言われてた『可愛い』は美少女的な『可愛い』じゃなくてタヌキ的な『可愛い』だよ………」

真田「いや、そ、そんなことねーよ!嵐山!」

辰野「そ…そうそう、饅頭みたいに丸っこいくて可愛いし…」


歩鳥「なあ、辰野。それ慰めてんの?馬鹿にしてんの?」

辰野「ゴメン、本当に悪気はなかった…」

静「元気出せって、どっちの意味でも可愛いは可愛いだろ〜〜〜」






121: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:24:20.58 ID:GF3U7jbA0


クリスタ「あ、あの……ありがとう…」

歩鳥「ん?うん。でもクリスタもちゃんと困ったなら表に出さなきゃダメだよ」


ガチャッ

ユミル「なんだ、クリスタまた本読んでたのか」

クリスタ「うん」

歩鳥「あ、ユミルだ。ちゃんとクリスタの教育はしっかり頼むよ!」

ユミル「は!?」

歩鳥「男どもに群がられて愛想笑いしか出来なかったのさ…もっと反抗することも覚えるべきだと思う」

ユミル「…そうかい」



歩鳥「なんかクリスタの笑顔って見たことないよねー……見てみたいのに」

辰野「え?よくニコニコしてない?」

真田「ああ、クリスタの笑顔は女神スマイルと言われてるぞ」

歩鳥「ええ?真田とタッツンもあれが笑顔に見えるの??」

辰野「?」

真田「?」


歩鳥「ありゃ…?なに?私が変なの?」

静「いや〜……まあ、歩鳥の言う通りあの娘の笑顔は『作り物』って感じがあるね…」

歩鳥「ねーちゃんも!?まあ、作り物かどうかはわかんないけど…私も何か違和感を感じて仕方ないんだよね」

静「…ま、人それぞれ事情はあるから、むやみやたらに首突っ込むのはやめておきなよ〜〜〜」






122: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:24:50.68 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「うーん………ねえ、真田」

真田「ん?」



歩鳥「真田はさ…クリスタのことどう思うん?」


真田「…え!!?」



真田(ま、まさか………『私とクリスタどっちが好きなの?』という意味の質問!?)


真田(確かに、クリスタは可愛い………でも)


真田(俺にとったら………嵐山の方が……)



真田「100倍可愛い……と、思っておる…」


歩鳥「はあ?まあ確かにクリスタは普通の人の100倍可愛いかも知れんけどさ」







123: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:25:36.02 ID:GF3U7jbA0


――――――――

―――



レイス卿領地


ガサガサッ


ケニー「俺はレイス卿に護衛を頼まれたからここまでしか案内してやれねぇ…ま、俺の部下がついてるから安心しな」


歩鳥「いや、ここまで連れてきてくれただけでもありがたい」

紺「…」

ケニー「なんだ、お前。信用してねぇって顔だな…安心しろ、俺は初めから自分の目的の為にレイス卿や中央憲兵に尻尾振ってるだけだ……そして俺にとっちゃお前らも貴重な存在だからな」

紺(…私達に何かする訳じゃなくても…やっぱり何か企んでる気がする…)

歩鳥「そう!私は貴重な存在…天才女子高生探偵なのだよ!!」

サシャ「さすがホトリですね!!」

紺「お前ら何でそんなに緊張感ないの」







124: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:30:20.58 ID:GF3U7jbA0


トラウテ「さて…隊長に頼まれたから途中までは一緒にいてあげる。けど、私も自分の立場を危なくしたくないから目立つような事までは出来ないよ」

歩鳥「いやいや、居てくれるだけでありがたいっす姉さん!」

眼鏡隊員「トラウテにそのつもりが無くてもこいつは何かやらかしそうだな…」

歩鳥「な!失礼ですぞ!」

女憲兵「まあまあ、早く行きましょう」

ジャリッジャリッ


憲兵「…」



サシャ(見張りがいますよ…)

紺(参ったな…いきなりか)

トラウテ(大丈夫だ、問題ない)


女憲兵「…あの」ジャリッジャリッ

憲兵「ん、君は対人制圧部隊の…どうした?」

女憲兵「さっき向こうに怪しい人影が…ついてきてくださいませんか?」

憲兵「なんだと?どこだ」

ザッザッザッ…

歩鳥(おお、憲兵の仲間が味方にいるのは便利だね)

トラウテ(私達は王政に忠実なように振る舞っているからね…中央からの信頼は厚いんだよ。今のうちにレイス卿の屋敷に侵入するぞ)

紺「…」キョロキョロ

トラウテ(そんなキョロキョロしなくても大丈夫だよ)

紺(あ、はい)






125: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:30:49.98 ID:GF3U7jbA0


―――レイス卿の屋敷


歩鳥「ほあ〜…広っ」

サシャ「このデカイ屋敷のどこかにエレンとクリスタが…」

眼鏡隊員「たぶんな」

トラウテ「とりあえず、まずはレイス卿の部屋まで行ってみよう…周りに注意にするんだよ」

歩鳥「ふふ、探偵の誰からも見つからない潜入術を披露してあげるよ」コソコソ

紺「泥棒みてぇだな」






126: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:31:49.95 ID:GF3U7jbA0


サシャ「…!どこからか少しいい匂いがします」ピクッ

トラウテ「え?」

眼鏡隊員「何も匂わないが…」

紺「サシャは鼻がいいからな」

歩鳥「いい匂い…つまり、誰かご飯を食べている?」ジュルリッ

トラウテ「なるほど…匂いが本当ならそうかもね」

紺「つか歩鳥、今のジュルリッってなんだ」

サシャ「そういえばまだ何も食べてないですね、ホトリ…空腹大丈夫でしょうか…」


歩鳥「クリスタとエレンがここに連れ去られているとなると…エレンはわからないけど、娘であるクリスタには自分を信頼させるために悪い扱いはしないはずだ」

歩鳥「つまりレイス卿とクリスタがご飯を食べている可能性が高い。サシャの感じている匂いを辿れば少なくともクリスタの居場所には辿り着けるかも知れない!」

トラウテ「ほう…なかなか冴えてるね」

紺「じゃあ、サシャ。このまま匂いのする方向へ案内してくれ」

サシャ「お任せください!」クンクン







127: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:32:32.98 ID:GF3U7jbA0






憲兵「…」ザッザッ


ゴチンッ!

憲兵「いたい!」ドサッ



眼鏡隊員「…よし、気絶したな」

歩鳥「さっすが眼鏡さんだね」

紺「サシャ、まだなのか?」

サシャ「はい、もう少し先です」

トラウテ「…ん、ここは」

歩鳥「どしたの?」

トラウテ「レイス卿の部屋だ」

歩鳥「お!!」

紺「ボスの部屋か!!」

サシャ「でも、中に誰かいる感じは無いですね…」

トラウテ「ちょうどいい。入ってみるかい?」

歩鳥「うん、入ってみたい!」

紺「何かあるかも知れないしな」







128: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:33:48.64 ID:GF3U7jbA0



ザッ ザッ…

サシャ「へえ…本ばっかりですね」

紺「面白味のねぇ部屋だ…がっかり」

眼鏡隊員「何を期待したんだ」

歩鳥「タンスの中を拝見しまーす」ガチャッ



歩鳥「…ああっ!!」

紺「どうした、何かあったのか!?」


歩鳥「そうか…なるほど、何だかんだでクリスタの親だもんね……なるほど……これは…」

トラウテ「どうした?何かあったのかい?」チラッ

歩鳥「見てください、レイス卿の服!」バッ


歩鳥「サイズが小さい………つまり、レイス卿はチビなんです!!」

紺「どうでもいいことで騒ぐな!!」ゴチンッ

歩鳥「いでっ!!」

トラウテ「…」ハァ

サシャ「あ、お菓子の食べ掛け発見」







129: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:35:01.17 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「…ん?」

紺「今度は何だ?」


歩鳥「タンスの奥に…何か隠すように怪し気なケースが…」ガサッ

トラウテ「また下らないものじゃないだろうね…」

歩鳥「いや、次は…下らないものではなさそうです」ガサゴソ

サシャ「何でしょうね、このケース…」

眼鏡隊員「開けてみるか?」

歩鳥「うん」

カパッ





紺「な、なんだこれ!?」


歩鳥「注射器!?」

サシャ「薬みたいなのもありますよ!!」

トラウテ「なぜ注射器なんかが入っているんだ?」

紺「なんだこれ………あ、危ない薬じゃないよな………?」

歩鳥「………」ジーッ



歩鳥(何か怪しい気がする…わざわざ隠すように置いてるなんて、バレたり無くしたりしたら困るもの…?)

歩鳥(薬のような瓶…注射器…)



ポロッ


歩鳥「あ、しまっ…!」

紺「あ!」


パリイイイイインッ







130: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:35:59.72 ID:GF3U7jbA0


サシャ「あ…注射器が……」

紺「…割れちゃった…」

歩鳥「あ、あわわ…っ」

トラウテ「…もう少し気をつけて持ちなさい…全く」


歩鳥「…」



歩鳥「………」



ガッ!!


サシャ「!」

歩鳥「…」ザッザッザッ

紺「割れた注射器持ってどこ行くんだ?」


歩鳥「…」ガラガラッ

眼鏡隊員(窓を開けた?)








歩鳥「証拠………」





歩鳥「隠滅!!!」ブンッ



トラウテ「何やってんだあああ!!?」


紺「壊れた注射器ぶん投げて証拠隠滅しやがった!!!」


カチャーン…








131: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 17:36:46.87 ID:GF3U7jbA0


歩鳥「あはは…何やってんだって……証拠隠滅だよ」

サシャ「意味がわかりません!!」

紺「何でそんなことする必要があるんだよ…」


歩鳥「いや…なんか、大事そうに閉まってあったし……レイス卿にバレたら怒られるかなぁ…って……」


トラウテ「子供かお前は…」ガクッ



歩鳥「まあ、変な薬の入った瓶は無傷だから回収したし、それで収穫は良しとしましょう!」

紺「何に使うんだよそんな薬」

歩鳥「いや〜、もしかしたら何かわかった時に役立つかも知れないじゃないですか?」

トラウテ「…まあいい。そろそろ行くよ」






132: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 19:20:06.12 ID:GF3U7jbA0


―――――

中央憲兵本部前


ザッザッザッ…

ジーク「さ〜て、憲兵の本部はここで合ってるかい?」

男(四足巨人)「はい、ここで間違いありません」

ライナー「…」

ベルトルト「…」

アニ「…」



辰野「………」


辰野(あれ、もしかしてこれ……このまま行ったら………)

辰野(憲兵の人達、殺されるんじゃないの…?)



ジーク「ん?どうかしたか、タッツン」

アニ「…」


辰野「あの………」


辰野「実は、その…今まで関係ないって言ってたけど……私の友達も、私と同じ世界から来たの」

ベルトルト「ああ、わかってるよ」

辰野「え!わかってたの!?」

ライナー「当たり前だ。お前の気持ちを汲んで気付かないフリをしてやってただけだ」

アニ「うん」

辰野「マジかよ…」


ジーク「…で、タッツン。それがどうかしたの?」






133: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 19:21:16.74 ID:GF3U7jbA0


辰野「あ、だから、その………1つ聞きたいんですけど……やっぱり、こ…ころし…とか、するんですか?」

ジーク「最初はバレないように侵入するけど、バレたら殺すよ」

辰野(ハッキリ言うなぁ、このオッサン…)

辰野「あの……私の友達、アホだけど発想力は凄い奴で…もしかしたら、憲兵の格好して逃げてるなんて可能性もあるから…その…」

辰野「ころし、は…やめて欲しいです」

ジーク「…」

アニ「…うん、私も…ホトリは何をするかわからないから、慎重に進むのが良いと思います」

辰野「!」

辰野(え…気を遣ってくれたの?)

ライナー「…そうだな…」

ベルトルト「僕もそう思う…」

ジーク「………わかったよ。タッツンの言う通りにしよう」







134: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 19:21:43.30 ID:GF3U7jbA0



辰野「…」

アニ「…」



辰野「あの…さっきはどうも、ありがと。アニ」


アニ「いいよ、お礼なんて」



アニ「私はただ…逃げてるだけだから」


辰野「?」



アニ(手を汚す事から逃げている……もう今さら遅いのに)








135: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 19:22:43.57 ID:GF3U7jbA0


中央憲兵本部内部

ダッダッダ!

憲兵「捕らえていた三人が脱走した模様!!この施設からは簡単に出られんはずだ、探せ!」

憲兵「全ての出入り口を固めろ!!」

サネス「くそ…こんなときに対人制圧部隊はレイス卿の護衛か…!とにかく探せ!!」



ジーク「あーらら、何だか中が騒がしい事になってるみたいだよ」

ライナー「会話から察するに、どうやらタッツンの仲間が脱走したらしいですね」

辰野(歩鳥のやつ、本当に脱走するとは…やるじゃないの)

ベルトルト「でも、こんなに憲兵がたくさんいちゃ脱走しても逃げられないのでは?」

アニ「早く見つけなきゃ先に憲兵に手を出されるかも…」

ジーク「それは困るね。まあ、状況は好都合…」

ジーク「タッツンの仲間も座標も一気に回収してやろうじゃないか」ザッ


辰野「…」

ジーク「あ、タッツンは安全なとこにいればいいからね。戦えない奴が近くにいても足手まといなだけだし」

辰野(気ぃ使われてんのか馬鹿にされてんのか…)

ジーク「それに、言った通り殺しはしないから安心しなよ…」

ジーク(まあでも、結局いずれは…壁内人類も全て…)





136: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 19:24:20.66 ID:GF3U7jbA0


憲兵「侵入者発見!奴等の仲間か!?」

憲兵「動くな!!撃つぞ!!」


ジーク「どうぞどうぞ」ジャリッ


憲兵「く、撃て!!」


パンッ!パンッパンッ!



ジーク「…ふう…やっぱり痛いもんは痛いなぁ…」ザッ


ジーク「こちらもお返しだ」


憲兵「な、な…っ」

憲兵「傷が…再生して……」

憲兵「何者だあ!?」



ジーク「化け物だよ」メキッグググ



ブンッ!!!



憲兵「ぐはっ!?」

憲兵「ぎゃっ!!」

憲兵「ぐえっ!!」


ドサッドサッドサッ



辰野「な………なに今の………床剥がして丸めてボールにして投げた………!?」


アニ「巨人体ならもっと凄いこと出来るよ」



ライナー「戦士長、まだまだ来ます」


ザッザッザッ

憲兵「なんだあいつらは!!何をしている!!」


ベルトルト「数が多い…!」


ジーク「ま、大丈夫大丈夫。弱いのがいくら群がったところで俺達にゃ勝てないからさ」







137: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 19:25:05.24 ID:GF3U7jbA0


ジーク「あの群がって来たのは俺一人で充分だから、ライナー、アニ、ベルトルトはタッツンと一緒に目的のやつ探してきて」

ベルトルト「わかりました!」

ライナー「行くぞ、タッツン!」ダダッ

辰野「あ、うん!」

憲兵「止まれ!!」

アニ「邪魔だよ!!」

憲兵「いたっ!!」



ジーク「さーて…そんだけの数でいいのかな?君たち」


憲兵「な、こちらは約30人だぞ!」

憲兵「逃げられると思うな!!」


ジーク「君たちこそ…逃げる準備した方がいいんじゃないの?」シュウウウ







138: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 19:26:14.05 ID:GF3U7jbA0


ダッダッダ…


辰野(歩鳥達はまだ憲兵に見つかってないよね?どこいるんだろう…)


ベルトルト「このっ!」ビシッ


ライナー「はあ!!」ドガアッ

憲兵「ぐふっ!!」ドサッ


アニ「はあ…さすがに疲れてきたよ…」

辰野「…大丈夫?」



ライナー「…おい」


憲兵「な、なんだ…」

ライナー「脱走した人間とエレンはどこだ?」

憲兵「脱走した奴等はまだ知らねぇよ…見つけてない…」

ベルトルト「エレンは?」


憲兵「さあ…何の話かな…」

ライナー「答えろ」

憲兵「ひっ!待て!こ、ここにはいない!」

ライナー「なんだと…?」


憲兵「エレンは……レイス卿の屋敷に連れていかれた………だから、見逃してくれ…」

ベルトルト「レイス卿の屋敷?」

ライナー「場所はどこだ?」



辰野「…え?ここには居ないってこと?」

アニ「たぶん…」








139: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 19:27:05.96 ID:GF3U7jbA0


―――その頃、外…中央憲兵本部前



ミカサ「エレンはどこにいるの!?吐きなさい!!」

憲兵「わかった!言うから叩かないで!!」


ユミル「…憲兵本部の中がやけに騒がしくないか?」


憲兵「捕まえていたうちの三人は脱走して…行方がわからなくなった。そして…エレンとクリスタは、レイス卿の屋敷だ…」


アルミン「レイス?貴族家の!?なんで貴族家に…」

真田「え?嵐山もエレン達もここにはいないって事か…?」

ジャン「そういう事だろうな」

静「じゃあ、今やけに本部の中が騒がしいのは何故だ?」

憲兵「脱走者を探していたら…謎の侵入者が現れたんだよ……」

静「侵入者?」

コニー「どういう事だよ…」


アルミン「そっちも気になるけど…まずはエレンや皆を助けるのを優先しよう」

静「そうだね。何か引っ掛かるけど、よくわからんもんを相手にする余裕はない」

ミカサ「…じゃあ、急いでレイス家の場所へ行こう」






140: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/03(土) 19:28:00.85 ID:GF3U7jbA0


レイス卿屋敷前


ユミル「あれがレイスの屋敷か…」

アルミン「うん、確かこの辺りで合ってるはず…」

ジャン「よく知ってるな」

アルミン「昔、壁内の地図の本を見るのが好きで…その時の記憶だよ」

静「凄い記憶力だね〜〜〜アルミンくん」

ミカサ「そう…アルミンの頭脳は昔からイケメンだった」

真田(頭脳がイケメン?)

コニー「ん?そこに何か落ちてないか?」

マルコ「え?あ…本当だ」ガサッ

アルミン「何かの…破片?」

静「ん〜?」


ジャン「これ、壊れた注射器じゃねぇか?」

アルミン「本当だ…なんでこんなところに落ちてるんだ?」


ユミル「!!」

ユミル(あの注射器は…!?)

静「…」


静「何か知ってそうだね、ユミル」

ユミル「あ!?いや…さぁな」

真田「明らかに反応が怪しいっすよ」

ユミル「ま、まあ、たぶん私が思ってるのとは違う…こんな場所に落ちてる訳がねぇ…」


アルミン「……何で注射器が…謎だ………」


静「…1つ思い付いた事がある…」

真田「!」

ユミル「なんだ?」

静「例えば…憲兵本部から脱走した歩鳥がこの屋敷に侵入していると考えて」






141: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 05:58:28.82 ID:KB3RSSPA0



―――静ねーちゃんの推理


歩鳥「よーし!レイス屋敷へ侵入だ!!」



歩鳥「むむ!何か発見したぞ!?注射器!?なんじゃこりゃ!!」

歩鳥「うーん、うーん」

注射器ポロッ

歩鳥「あ」

カチャーン


歩鳥「…」


歩鳥(持ち主に見つかったら怒られる!!)



歩鳥「証拠隠滅!!!」ブンッ

―――――――


静「なーんてこと…」



アルミン「あははは、さすがにそれは…」



静・真田「…あり得る」


アルミン「あり得るの!!?」








142: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 05:59:29.30 ID:KB3RSSPA0



―――――――



ケニー「…」


ウルクリン「………」


クリスタ「………」



ウルクリン「…と、言うわけだ。はじめまして、クリスタ………いや、ヒストリア」

クリスタ「………お兄さん……?」


ウルクリン「うん。俺と父さん以外はもう…いないけどね」


クリスタ「…父は…今どこに…」

ウルクリン「エレンから色々と話を聞き出そうとしているところさ。もう少し待っていれば来るよ」


クリスタ「………何で、今さら………」


ウルクリン「いま、君が必要になんだ」

クリスタ(…私が…必要……)

ケニー「…」



ザッザッザッ…


ケニー「!」



ケニー「部屋の外から足音がする…ちょっと見てくるぜ」

ウルクリン「ああ」



クリスタ「…」


ウルクリン「遠慮せずに食べな、ヒストリア。今日から俺達は家族だ」


クリスタ(家族………)







143: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:00:54.32 ID:KB3RSSPA0


ガチャッ


ケニー「…」チラッ



歩鳥「!!あ、おっちゃん」

ケニー「…よう、よく来たな」

紺「…」

サシャ「まさか、その部屋に…クリスタが」


ケニー「ああ、いるぜ」


紺「どうする?歩鳥」

歩鳥「…いま誰といるの?クリスタは」

ケニー「兄貴とだ…」



紺「様子見て行くか?」

ケニー「ああ。また合図するからそれまで隠れて…」


歩鳥「それじゃ駄目だ!!」バッ

サシャ「え!?」

紺「おい待て!!」


ケニー「馬鹿!早まるんじゃねぇ!!」


歩鳥「好きなだけ馬鹿と言え!!私の勘が『放っておくな』と言っている!!」

歩鳥「クリスタの心を縛らせず解放させろと!!」ダダッ


サシャ「どういう事ですか!?」


歩鳥「クリスタアアアアア!!!」ガチャッ


クリスタ「!?え、歩鳥!?」ビクッ


ウルクリン「な、誰だ君は!?」

歩鳥「お前が誰だあああ!!!」

ウルクリン「君こそ誰だ!!!」







144: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:02:05.02 ID:KB3RSSPA0



クリスタ「待って…兄さん…あの娘は…」


ウルクリン「…いや、駄目だ。君が信じるべきは家族である俺…」



歩鳥「…クリスタにぃ…!」ジャリッ

ウルクリン「え?」


歩鳥「呪いの言葉を吐くんじゃ!!」ザッ



ウルクリン「ま、待て…」



歩鳥「ないよおぉぉ!!!」ドカッ


ウルクリン「あふっ!!!」ドサッ


クリスタ「あ!!」



紺「…あー…」


サシャ「…ホトリ……」


歩鳥「………」



ウルクリン「」チーン←気絶中


歩鳥「………」


ケニー「……………」





歩鳥「もう少しで大変な事になるとこだった」


ケニー「もう大変な事なってるっつーのバカ野郎!!!」







145: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:03:27.44 ID:KB3RSSPA0

歩鳥「いや…ちょっと小突いて軽く気絶してるだけだし…怪我も無いし、そんな騒がなくても………」


ケニー「あのなぁ!程度の問題じゃねぇんだ!物事には順序ってもんがあるだろ!?もっと慎重に行動するべきだろ!!?」


歩鳥「ご、ごめん…思ったまま突っ走るの僕の悪い癖……」


クリスタ「もう…ホトリは相変わらずおっちょこちょい何だから……兄さん怪我は無いし良かったけど」


歩鳥「ごめんね、クリスタ…えへへ…」


紺「…何か私も心配になってきた……手ぇ出しちまってこのあとヤバいんじゃねぇか?」


サシャ「…でも、歩鳥と喋ってるクリスタって普段と雰囲気違いますよね」


歩鳥「クリスタ、こんなと居ないで訓練兵団に戻ろう!」


クリスタ「…でも…せめて父さんから話を聞いてからでも…」


歩鳥「駄目!!」

クリスタ「そうかなぁ…」







146: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:04:39.06 ID:KB3RSSPA0


ケニー(しかし、クリスタのやつもっとホトリに怒りを向けるかと思ったがそうでもないな……それだけ普段からホトリはアホな行動を取っているということか……)


ガバッ

ウルクリン「き、君は…何をするんだいきなり……父さんにもぶたれたこと無いのに……」

歩鳥「げっ!もう立ち上がった!!」

ウルクリン「当たり前だ。さっきは流れのノリで気絶したが君みたいな普通の女の子のどつきで気絶するわけないだろう」

歩鳥「えへへ…そりゃごもっともで…」

紺「ごもっともじゃねぇよ!どうすんだアホ鳥!!」

サシャ「憲兵呼ばれたら……」



ケニー「………」



ケニー「ウルクリン!この変な丸いガキは俺が始末しとくからお前はクリスタをさっさと親父のとこつれてけ!!」

ウルクリン「わかった。任せたよケニー」

クリスタ「待って、三人には何もしないで!!」

ウルクリン「大丈夫。あの三人は後でちょっと話を聞くだけだ」



歩鳥「ああ、クリスタ!」


ケニー「いいから今はついてこい!!こうするしかねぇだろ!!」グイッ





147: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:05:16.75 ID:KB3RSSPA0


紺「…なんでそんな必死になってまでクリスタと親父を会わせたくねえんだよ!」

歩鳥「だってさ…クリスタは親から利用されようとしてるんだよ!」

歩鳥「それに…今までずっと家族から見放され周りからも邪魔者扱いされていた子がさ…実の親から謝罪されて暖かく迎え入れられたらどうなるよ!?」

ケニー「あのな…そうは言ってもやれる事には限度ってもんがあるだろうが。特にお前みたいな力の無いガキンチョにはな」

歩鳥「うう……ぐうの音も出ない…」

歩鳥(こんな時…ユミルがいればなぁ…)






148: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:46:15.44 ID:KB3RSSPA0


―――――――――



―――――


レイス屋敷地下牢


ロッド「…」


エレン「はあ…はあ…」


ロッド「無駄だ、お前はここからは出られない。まだ巨人の力もコントロール出来ていないようだしな」

エレン「…は?巨人の力?なに言ってんだ…!」

ロッド「そうか…本当に何も知らないのか。いや、記憶はあるはずだが、思い出しかたがわからないのだな」

エレン「…!?なに!?」

ロッド「グリシャも酷い男だな…詳しい話も伝えず自らの息子に受け継がせるとは」

エレン「な…何を言ってんだ!?なんで父さんの名前を知ってんだ!!お前は何者だ!!!」

ロッド「…」


ガチャッ


ウルクリン「父さん、クリスタを連れてきた」

クリスタ「…」


エレン「!?」

クリスタ「え、エレン!?」

ロッド「…ヒストリア…」

クリスタ「!」

ロッド「今まですまなかった」ギュッ

クリスタ「え……っ」



ロッド・レイスは自分の計画は完璧に進められていると思っていた………

しかし、彼は知らない…一見アホにしか見えない1人のイレギュラーの存在を………







149: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:47:00.77 ID:KB3RSSPA0


――――――


憲兵「」
憲兵「」


ミカサ「見張りは見つからないよう背後から高速で峰打ちしておいた…20分は寝ていると思う」


真田「すげぇ…ミカサ」

ジャン「どうだ、すげぇだろ!ミカサはすげぇだろ!!」

アルミン「なんでジャンがそんな自慢気なの」

静「んー…しかし、皆はどこにいるのかね〜」

ユミル「…」

コニー「なあ、おい。ここの部屋扉でかくて怪しくね?」

マルコ「そこは書庫だよ、書いてあるじゃないか」

コニー「あ、本当だ」

真田「…いっぱい本ありそうだな」

静「…」


静「道を全く知らん屋敷の中を適当に動き回っていてもあれだ。少し入ってみない?」

アルミン「え、でも…」

静「何か情報あるかも知れないじゃ〜ん?それにこの屋敷の設計図みたいなのでも出てくりゃどこに行けばいいかもわかるしさ」

ユミル「そうだな。少し入ってみるか」







150: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:48:43.12 ID:KB3RSSPA0


―――書庫


ガサガサッ


アルミン「あっ!」ガサッ


ジャン「なんか見つけたのか?」

アルミン「この屋敷の内部の図面だ…」

ミカサ「なんと!」

真田「やったな、アルミン!それがありゃ…」

ユミル「よし、行くか」

静「そうだね〜……ん?」



静「…んん?」

ユミル「なんだ?」



静「この本変じゃない?」

ユミル「は?」

静「タイトルは『作られた兵隊 中編』だけど…前編と後編がどこにもない」

コニー「へ??」

ジャン「それがどうかしたんですか?」


静「横には隙間もなく他の本がびっしりだったから誰かが前編後編を持ち出した訳ではない……つまり初めから中編しかなかった。アルミンくん、君は本の前編を読まず中編をいきなり読むかい?」

アルミン「いや、読まないですけど…」

静「そんなものが本棚に混じっている。おかしいと思わないかい?この本…何かあるんじゃないのかな〜?」パラパラッ


ユミル「…」


チャリンッ

静「!!」

アルミン「え!?」






151: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:57:28.11 ID:KB3RSSPA0


真田「本の隙間から鍵が落ちてきた…」


静「なんだこれ〜…すげー気になる……ごめんユミル、3分ほどだけ観察してもいい?」

ユミル「すぐ終わらせろよ」



静「ん〜……」


コニー「あれ?さっき本抜いた奥に穴がないか?」

静「え?」

アルミン「本当だ、鍵穴だ!!まさか…」


静「…ちょっと鍵突っ込んでみようか〜」



ガチャン!



ゴゴゴゴゴ…


ジャン「本棚が動いた!!」

静「マジかよ…」

真田「……奥にまた本がたくさんある部屋が出てきましたよ……」






152: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:58:11.41 ID:KB3RSSPA0



ジャン「なんだこりゃ……」

ミカサ「早くエレンを助けたいけれど…こんなものを見たら少し気になってしまう……悔しい…」

アルミン「…でも、知らない文字の本ばっかりだ」


ユミル「…」


真田「知らない文字じゃ読めないですね…静さん、やっぱ行きましょうか」

静「いや、少し待て少年…」ピタッ


静「一冊だけ…日本語で書かれた本があるぞ〜?」

真田「本当だ!!」

ユミル「!」

静「…でも時間もないし、適当に開いた一ページだけ読んで行くぞ」




静「…」


真田「…」



静「コードネーム・タイタン」



静「戦争用に作られた………フェアリー」






153: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 06:59:57.41 ID:KB3RSSPA0



―――――――


エレン「………」



ウルクリン「…エレンの様子はどうだ?」

ケニー「ぐっすり眠っているよ。運ぶなら今のうちだ」


ウルクリン「いま、父さんが例のものを取りに行っている。そうしたら早速行こう…礼拝堂へ」

ケニー「ヘイヘイ」


ザッザッザッ…

ロッド「…」

クリスタ「…」

クリスタ「お父さん…あの、エレンは……」

ロッド「大丈夫。エレンには少し話を聞くだけだから心配ない」

クリスタ「…うん…」

ロッド(さて…注射器と…)ガサガサ


ロッド「………………」


ガサガサッガサガサッ



ロッド(………あれ!!?)

ロッド(注射器が…ない!?薬もない!?)

クリスタ「…?なにしてるの?」

ロッド「い、いや…なんでもないよ、ヒストリア」

ロッド(おっかしいなぁ…ここに置いていた筈なんだが…)

ロッド「ちょっと用事があるからウルクリン兄さんと先に馬車へ行ってなさい」

クリスタ「うん」






154: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 07:00:28.50 ID:KB3RSSPA0


―――馬車


エレン「…」



ウルクリン「…」


ケニー「…」



ケニー(いいぞ…俺の計画も順調に進んでいる。このまま隙をついて…エレンと注射器を……)


エレン「…」



ケニー(ククク…)









???「………」ガサッ







155: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 07:01:06.45 ID:KB3RSSPA0


―――――――


―――

エレンの夢の中





エレン「…う…」


エレン「……ここは?」


ザッザッザッ…

エレン「!」



リドル「…」



エレン「なんだ…こりゃ?」


学者「…なんということだ……」

エレン「!」


学者「私は…とんでもない事してしまったのか…?」


エレン(誰だ…あれ?)



学者「いや、私が間違っているはずはない…人類をより良くするためには仕方なかったのだ…」


エレン「あの…あんた、誰ですか?」


学者「…」


学者「私は……この世界に絶望したもの…」

エレン「え?」

学者「………」

学者「そして…姉弟を解放するために……」

エレン「な、なんのことですか!?」


学者「…私は、…初代…」


ゴオオオオオ…




「…」


「……ホトリ………」



「…タ……スケテ……」






156: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 07:02:06.29 ID:KB3RSSPA0


―――――――

トラウテ「…と、いうわけで…ケニー隊長はいったんロッド・レイスの護衛として一緒に礼拝堂へ向かう」


トラウテ「その後、私達も時間差で向かい…隙をつき、ケニー隊長と共にエレンを奪う。いいな」

隊員「はっ!!」


紺「…なあ…なんであんた達もエレンを取り返そうとするんだ?明らかに変だし怪しいぞ」

サシャ「ですよね…」



トラウテ「…君たちは知る必要はない。とりあえず隊長に、君たちも大事な人間だから守れと言われている」

紺(…あのオッサン…やっぱうさんくせぇ…なに考えてやがる)


トラウテ「とりあえず君たちはここで待っておきなよ」


サシャ「いや、同期が拐われているのに何もしないなんて嫌です!」

紺「まあ…そうだな…おい、歩鳥」



シーン………


紺「…あれ?」

サシャ「あれ?ホトリは?」


トラウテ「どうした?…ホトリがいないの?」

紺「い、いない…歩鳥!?」

サシャ「あなた、何かしましたか!?」

トラウテ「いや、私達は何もしてないよ!?これは本当だ!!」



紺「…ん?」カサッ

サシャ「どうしました?」

紺「あれ、知らない内にポケットに手紙みたいなのが…」ガサッ


『私、こっそりレイス卿の馬車に乗り込み先に礼拝堂へ行ってきます。ふふふ…女子高生探偵の名は伊達じゃないんだよ!じゃーね!!byホトリ・アラシヤマ』


紺「…あ…」

サシャ「…あ…」


紺・サシャ「あんの、アホトリ〜〜〜!!!」






158: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 07:12:03.88 ID:KB3RSSPA0


――――――

礼拝堂


カツンッ カツンッ カツンッ…


ロッド(ふう…屋敷に注射器なくて焦ったけど礼拝堂にも置いてて良かった…)

クリスタ「お父さん!エレンをこんなとこに連れてきてどうする気なの!?」

ロッド「大丈夫。エレンを傷つけるようなことはしないよ」

ウルクリン「安心するんだ」

クリスタ「うん…」


ケニー(あちゃ〜…この嬢ちゃん段々思考が停止してきてるな。まあ、仕方ないが…)


エレン「…」


ロッド「よし、エレンを鎖で繋いでおく」

ケニー「了解」カチャカチャ


ウルクリン「…一応口も塞いどく?」

ロッド「いや、大丈夫だろう…自分の力も知らないみたいだしな」

クリスタ「…やっぱり…」

ウルクリン「大丈夫だから」

クリスタ「うん…」


ロッド「よし、クリスタ。ちょっと着替えよう…」

クリスタ「え?」

ウルクリン「大事な儀式をやるから」

クリスタ「ぎ、儀式…?」

ロッド「いいから。服を置いてある場所まで案内してあげよう」

ウルクリン「こっちだ」
クリスタ「…」ザッザッ

ロッド「ケニーも念のため護衛としてついてこい」

ケニー「ヘイヘイ」



ケニー「…ん?」ピクッ


シーン………



ケニー(…気のせいか)

ザッザッザッ…





歩鳥(…あっぶな〜…バレるかと思った…まあ、ケニーのおっちゃんにならバレても大丈夫だろうけど、また怒られるしなぁ)






159: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 07:13:04.43 ID:KB3RSSPA0


歩鳥(ふふふ…なんと私、ケニーのおっちゃんや皆に内緒でこっそりレイス卿達の馬車に乗り込んでしまいました!)

歩鳥(そしていざというときの護身用に木の枝と石ころも拾ってきた…完璧だね)


歩鳥(きっと今頃、紺先輩やサシャも私を「すごい!探偵!カッコいい!」と称えているよ…むふふ)


歩鳥「さてさて、それはそれとして…なんと私」



歩鳥「鎖で繋れたエレンを発見してしまいました!!」



エレン「…」



歩鳥「しかも半裸!半裸!?何故に!?露出イェーガー!!」



エレン「…」



歩鳥「…しかも無反応…寝てるみたいだ…」


歩鳥「タッツンがいたら良いツッコミ入れてくれただろうな…」







160: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 07:16:04.08 ID:KB3RSSPA0


ザッザッザッ!


エレン「…」

歩鳥「エ〜レ〜〜ン!起きな!」


エレン(半裸)「…」

歩鳥「!」ドキッ


エレン(半裸)「…」


歩鳥「ゴクリ…」ドキドキドキドキドキドキ

エレン「…」

歩鳥「…」ジー←顔近付ける

ドキドキドキドキドキドキ

エレン「…」

歩鳥「…」


ドキドキドキドキドキドキ


エレン「…ん…」

ドキドキドキドキドキドキ

歩鳥「ゴクリ…」コチョコチョ←木の枝の先で鼻こちょこちょ

エレン「ふあ…っ」


エレン「ふあっくしょん!!!…あ、あっ!?」


歩鳥「グッモーニン、エレン」ニコニコ

エレン「…」

歩鳥「大変なことなってるね」

エレン「お前、今!何してたおい!?」

歩鳥「いや、声かけても起きなかったから…ちょっと鼻をこちょこちょ…」

エレン「アホかお前は!?つーか何でお前がここにいるんだ!!?だいたいここどこだ!!?」

歩鳥「ま、待って待って落ち着いて!」






161: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 07:18:06.35 ID:KB3RSSPA0


歩鳥「とりあえず私もよくは分かんないんだけど、エレンはレイス卿達に馬車で礼拝堂の地下へ運ばれたようだよ」

エレン「…なんか、壁や柱がキラキラしてるな」

歩鳥「うん、何だか不思議な光景だよね」

エレン「つーかよ…んなふざけてる暇あるなら鎖外すなりしてくれりゃいいのによ…」

歩鳥「あのね〜…私はこれでも自称探偵だよ?観察力ならそこらの人達よりはあると自負したい気持ちでいる」

エレン「はあ…だから何だよ」

歩鳥「エレンの繋がれている鎖を見てごらん…こりゃ専用の鍵が無きゃ外せない構造だよ。それに、私の力じゃ無理やり鎖外すのも無理…つまり」


歩鳥「私じゃ鎖外すの無理だからとりあえずエレンを起こすという結論に至ったたのだよ」

エレン「そうか…そこまで瞬時にして頭が回ったのは凄いと思うがどっか腑に落ちないのは何故だろうな…」

歩鳥「多分レイス卿が持ってると思うんだけど…どうするかな」

エレン「…はあ…なんでこんなことになっちまったんだろうな…」

歩鳥「大丈夫だって、私がいるじゃないか!」

エレン「この状態で仲間がいるのは嬉しい状況のはずなのに、どこか不安を拭えない…」






162: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 16:12:39.64 ID:KB3RSSPA0


―――――――

ジーク「…ふむ……それで?」

ライナー「はい…憲兵から聞き出した話なら、エレンはレイス卿の屋敷に連れていかれたあと、近くの礼拝堂へ行くらしいです」

ジーク「ふむ、じゃ…礼拝堂へ行ってみようか。地図ちょうだい」

ベルトルト「どうぞ」

アニ「…ホトリ達も居るかはわからないけど…とりあえずまず礼拝堂に行くからね」

辰野「うん…」


ジーク「ふむ…結構近いな」

辰野「…あの…」

ジーク「なんだい?」

辰野「…」


辰野「本当に…壁の中を、滅ぼすしか無いんですか?」

ジーク「そうだね。この呪われた繰り返される歴史を止めるには…力づくしか無いのさ」

辰野「…」

ジーク「ま、俺だって別に自分の考えが一番正しいと思ってる訳じゃない」

ジーク「だが…いつまでも『アレ』のせいで世界を好き勝手されちゃたまらんだろ」

辰野「…私、考えてたんですけど…」

ジーク「ん?」

辰野「私達がここに来たのって…戦士長の話していた『二人の姉弟』と関係があるんじゃ……」

ジーク「さあね、そりゃ俺にも分からんさ」

ライナー「準備できました」

ジーク「さて、それじゃ…行くよ君たち」

辰野「…」






163: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 16:13:16.68 ID:KB3RSSPA0


――――――


歩鳥「ところでだね、エレンくん」

エレン「なんだよ?」

歩鳥「実は私ちょっと前にレイス卿の部屋に不法侵入して勝手にタンスとか漁ってたんだけど…」

エレン「探偵つーか泥棒だな」

歩鳥「こんな薬の瓶を二本見つけて来たのだよ」

エレン「何の薬だそりゃ?」

歩鳥「この私にもわからない……女子高生美少女探偵の名に懸けてこの謎は解明しなければ」

エレン(美少女と言い切りやがったぞ)

エレン「…瓶になんか文字が書いてあるみたいだが?」

歩鳥「そうなのだぜ」

歩鳥「それぞれ『ヨロイ』、『サイキョウノキョジン』と書かれているだけど………何のことだかさっぱりだね」

エレン「訳のわからん薬だな……間違っても飲むなよ」

歩鳥「飲まんわ!」







164: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 16:15:23.80 ID:KB3RSSPA0


エレン「…ん?」ピクッ


エレン(いや、待てよ…こんな薬…どっかで見たような気が…)


エレン「う、頭が…」ズキッ

歩鳥「どうした!?大丈夫?」

エレン「ああ、大丈夫だ…何でもない」


ザッザッザッ…


エレン「!向こうから誰か帰って来るぞ!!ホトリ、隠れてろ!!」

歩鳥「マジで!?まだ見つかるのはマズイ!!避難だ!!」ササッ



ケニー「…おや、お目覚めのようだな」ジャリッ

ロッド「…」

クリスタ「エレン、起きたの!?大丈夫だからもう少し辛抱してね!」

エレン「!?クリスタ!?なんで…!」

歩鳥(あの子!そんなとこいちゃダメでしょ!!)


ロッド「さて…邪魔者もいない…始めようか」

エレン(…ホトリはまだ見つかってないな…だが…)
歩鳥「…」コソコソ


エレン(なんでよりによって俺の背中の真後ろに隠れるんだよ!あいつらが後ろに来たらバレちゃうだろ!?)







165: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 16:16:22.94 ID:KB3RSSPA0



エレン「…あんた達は何が目的で俺をこんなとこまで連れてきた!?クリスタ!おめぇも何でそんなジジイと一緒にいるんだ!!」

クリスタ「お、お父さんなの!エレン、大丈夫だから落ち着いて話を聞いて!」

エレン「落ち着いてられるか!鎖で繋がれてんだぞこっちは!!」

歩鳥(いや、エレン…ここは落ち着いて話を聞こう。まずは向こうの言い分や目的も聞かなきゃこっちもどうしていいかわからないよ……力づくで脱出するのはぶっちゃけ不可能だし)ヒソヒソ

エレン(………そうだな、わかったよ…お前の言う通りだ。今はいったん大人しくしてやる)ヒソヒソ


エレン「…とりあえず、あんた達の事も詳しく聞かせてくれなきゃ…こっちも訳がわかんねぇだろ」

クリスタ「お父さん…早く話をしてあげて」


ロッド「…君は今は思い出せないだろうが……我々レイス家が代々受け継いで来た力を君の父親が奪った」

エレン「!?父さん!?」

ロッド「巨人の力だ…、更にその中でも頂点にたつ…神に等しい力。その巨人の力が今、お前の中にある」

クリスタ「…!?」

エレン「!!?はあ!?巨人の力って何だよ!?」






166: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 16:17:18.75 ID:KB3RSSPA0

ロッド「…巨人を人間に変える力がこの世界には存在するのだ。シガンシナ区を攻撃してきた超大型巨人と鎧の巨人…彼等もその類いだろう…」

ロッド「…だが、君ではその力を使いこなせない、だから我々レイス家に返してもらう。それが人類の未来の為にもなるのだ」

クリスタ「よ、よくわからないけど…」

エレン「何言ってやがんだ、お前は…っ!」


歩鳥(い、今…さらっととんでもない情報が入ったよ!超大型巨人も鎧の巨人も、巨人になる力を持った人間…更にエレンもそれと同じ力を持っている!?)






167: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 16:18:52.12 ID:KB3RSSPA0


歩鳥(とりあえず、何とか把握できる部分だけで推理してみよう)


歩鳥(たぶんあのオッサンが言ってる事は嘘じゃない………エレンの父親が力を奪った…)

歩鳥(その力を取り返す……レイス家に…)


歩鳥(力を取り返すってどういう事だ?)


歩鳥(………)



『巨人は人間を食べる』



『食べる』



歩鳥「………っ!!!」ピキィィィンッ



歩鳥(ま、まさか………エレンを……)


歩鳥(エレンを食べさせる気なのか!!?)



歩鳥(待てよ、それならばあの薬の中身は……『ヨロイ』『サイキョウノキョジン』という名前…人間を巨人にする力…)


歩鳥(巨人の力を与える薬!?)






168: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 16:20:04.03 ID:KB3RSSPA0


歩鳥(おっそろしい結論に至っちまった!!どうしよう!!このままここにいちゃヤバい!!!)



歩鳥(………ん?)


歩鳥(うあ!ヤバい!!私もヤバい!!しまった、色々あって忘れてたよ!!)

歩鳥(だめ!今は抑えて!!今はまだ…!!)グググ





ロッド「…さて、まずはエレンに父親の記憶を思い出して戻して貰おうか」ザッ

クリスタ「え?」

エレン「…!!?」

ケニー「…」



ググ…


グウウウウウウウウ…






エレン「……………」


ロッド「…」


ケニー「……………」


クリスタ「………え?なに今の音?」



エレン「………」


エレン(俺の真後ろから聞こえたから音の正体はわかっちまった……)


エレン(ホトリ………お前って奴は………)


歩鳥(すいません…すいません…私のお腹が鳴りました…)


歩鳥(だって!!朝からずっと何も食べてないんだもの!!!)



ロッド「まさか…エレンの中に眠る巨人の力が目覚めようとしている音か…?」


エレン「!?」
歩鳥「!?」






169: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 16:20:51.82 ID:KB3RSSPA0


クリスタ「え!?」

ロッド「今のような音がこんな場所で聞こえるのは不自然だ……私も巨人の力には詳しく無いのだが、もしかしたらエレンの中にある巨人の力を関係があるのかも知れん」

クリスタ「巨人の…力…」

ケニー「確かに、エレンの方から音が聞こえたしな」

エレン「いや、俺に振らないでくれ!!!」


ロッド「まずいな、巨人の力が目覚める前に済ませるぞ」

エレン「ええ!?」

歩鳥(まあ、私のお腹の音なんですけどね)フッ


歩鳥(待てよ…これ、いい状況なんじゃね?)ピクッ

歩鳥(私はか弱い乙女でエレンは囚われの身…力の勝負では敵わない…だが……よし、いけるぞ!!たぶん!!)

歩鳥(エレン!安心してここは私に任せて!知恵比べと行き当たりばったりで私の右に出るものはいないよ!!)ヒソヒソ

エレン(『行き当たりばったり』とかいう聞きたくない単語が混じっていたが気にしないようにしよう)ヒソヒソ







170: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/04(日) 16:21:38.65 ID:KB3RSSPA0


ロッド「ついてこい、ヒストリア」

クリスタ「あ、うん」



???「あいや、待たれい!!!」ドンッ


ケニー「ああ!?」

ロッド「む、誰の声だ!!?」



「巨人の力が目覚める音…ふふ、惜しいですなぁ……レイス興」


クリスタ(あれ、この声って…)

エレン「…」


???「そう、あれは巨人の力の音だ………しかし、残念ながらエレンのではない。私の中に潜む凶悪な巨人の力だよ…」


ケニー「はあ?」

ロッド「くっ!どこから喋っている!目的を話せ!!!」


???「私の目的もあなたと同じエレンの力です。しかし、私の持つ巨人の力に勝てますかな?レイス興」


ケニー(この声…)

クリスタ(まさか…)

エレン「…」



ロッド「貴様は何者だ!?正体を現せ!!」



ザッ!!!



???「人は私をこう呼ぶ………天才、人類最高の頭脳…女子高生メイド探偵……」ザッ







歩鳥「嵐山ディテクティブ………名探偵ホトリ・アラシヤマとね!!!」バアアアアアアアアンッ





クリスタ「またホトリ!!?」


ケニー「やーーーっぱり、お前かい!!!」







171: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 06:54:07.06 ID:IUL3Cm6A0


エレン(こいつ…ここぞとばかりにとんでもねぇ事ぬかしてやがる……)


歩鳥「ふふふ…レイス卿……エレンは私がもらい受けますよ」

エレン「…」


歩鳥(こら、エレン!そこは助けを求めて!)

エレン(え!?)

歩鳥(私もエレンの力を利用しようと拐おうとしてるって設定なんだから抵抗しなきゃ不自然でしょ!!)

エレン(そ、そうか…)


エレン「ちくしょー!!!変 な や つ に狙われて大変なことになっちまってるよ!!!ミカサ、アルミン、助けてくれー!!!変 な や つ が…」

歩鳥(こいつ、ここぞとばかりに『変なやつ』を強調してやがる…)



ケニー(なに考えてんだホトリの奴は…)






172: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 06:54:42.85 ID:IUL3Cm6A0


ロッド「くっ…エレンを拐われる訳には……しかし巨人の力を持っていると言っている。うかつに近づくのも危険だ…っ!」

ケニー(しかも信じちゃってるよこの人…)

クリスタ「ホトリ、何してるの!?」

歩鳥「クリスタこそなにしてんの!?」

ロッド「む、知り合いか?ヒストリア」

クリスタ「え、あ…」


歩鳥「よく聞けレイス卿!!私はクリスタも拐おうとしてるんじゃーい!!!」

クリスタ「!?」

ケニー「…」

ロッド「くっ!ヒストリアまで狙っていたとは…貴様、本当に何者なのだ?壁の外から来たのか?」

歩鳥「………キッサ・シーサイドと呼ばれる秘境の地さ………人の少なさが特徴の地だよ」



―――――――

次元を越えて



ウキ「客が少ないっつったか!?ええ!?」

嵐山母「え!?」ビクッ


ウキ「あ、や…ごめん……なんか今、歩鳥が変なこと言った気がしてね…」







173: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 06:55:33.62 ID:IUL3Cm6A0


ロッド「なるほど…やはり壁の外から来たのか…だが、力を貴様に渡すわけにはいかん」


ロッド「ケニー…戦えるか?」

ケニー「いやぁ、俺、昔ウーリの巨人に負けてから巨人恐怖症で…」

ロッド「…」ギロッ

ケニー「ははは、ご命令とあらば戦いますよ」


歩鳥「では…ここは1つ、話し合いはいかがですか?」

ロッド「なんだと?」

歩鳥「どちらがエレンを受けとるかの話し合いです」

ロッド(…奴の持つ巨人の力がどのようなものなのかは未知数だ…下手に手を出すより話し合いが懸命か)

歩鳥(…と、いう風に考えてくれたら助かるね)

ロッド「いいだろう」

歩鳥(よしきた!!)

ケニー(なるほどな…戦う力はねぇから嘘ついて話し合いにさせようとしたって訳か?)


歩鳥「ではまず私から…1つレイス卿に尋ねたい事が…」

ロッド「なんだね?」

歩鳥「レイス卿は何を目的として、エレンを…」

エレン(ん?俺が連れてこられた理由なら聞かなかったか?もう少し詳しく聞くってか?)


歩鳥「何の為にエレンを半裸にさせたのか!?」ビシィッ

エレン「いや、そっちかよ!?」







174: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 07:00:56.36 ID:IUL3Cm6A0


ケニー(…やっぱりただのアホなのか?あいつは)

エレン「…」


歩鳥「さあ、答えなさい!レイス卿!まさか趣味かね!?」


ロッド「…お前に答える必要はない」

歩鳥「んな、半裸の理由勿体ぶられたって誰も喜ばねぇよ!!!つーかどうでもいいよ!!!」

クリスタ「じゃあ初めから聞かなくていいじゃん!!?」ビシィッ

ケニー「ナイスツッコミだ、ヒストリア」

ロッド(何を言ってるんだ奴は…こちらを油断させる為の作戦か?)


ケニー(ったく、アホすぎてヒストリアみてぇにツッコミ入れたくなる……)


ケニー(………ん………?ツッコミ?)

ケニー(あのヒストリアがツッコミだと!!?)



クリスタ「も〜…ホトリは変なことばっかり言うんだから」ハァ


ケニー(…さっきまで父親の操り人形みたいになってたあいつが人間らしい表情に人間らしい行動をしていやがる…)


歩鳥「てかさ、本名ヒストリアなの?」

クリスタ「え?あ、うん」

歩鳥「じゃあ、ヒストリアって呼んでいい?」

ヒストリア「…いいよ」ニコッ


ケニー(しかも自然な笑顔まで!!)






175: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 07:02:03.69 ID:IUL3Cm6A0


エレン「へえ…お前、そんな顔できるんだな。今までは無理して作ったような表情で気持ち悪いと思ってたけど」

ヒストリア「え!?」

エレン「でも、今のお前の表情は良いと思うぞ?」

ヒストリア「えへへ…」

歩鳥「おい、気持ち悪いは失礼だぞ、エレン」ベシッ

エレン「悪い悪い」

ロッド「おい、何を雑談している…交渉中だぞ」

歩鳥「おっと、そうでしたね、レイス卿」



ケニー(…なんてぇこったい……)



ケニー(気付いたら、ホトリが現れてからこの場の重い空気がガラッと変わりやがった……)


ケニー(ホトリ・アラシヤマ………あいつ…ひょっとして……)


歩鳥「エレンは私のものザマスヨ〜」オホホホ


ケニー(アホだが……実はすげぇ奴なんじゃねぇか…?)


ヒストリア「…」


ケニー(しかもいつの間にか、さらっとヒストリアの名前表記変わってるし…)







176: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 07:02:41.83 ID:IUL3Cm6A0



歩鳥(…エレン…他に何か聞きたいことある?)

エレン(……父さんについてだな…)

歩鳥(………私の予感だと、聞いてもいいことならない気がするんだけど…それでも聞く?)

エレン(ああ、自分の父さんの事を知らないのは嫌だ)

歩鳥(ま、そうだよね)


ロッド「…」


歩鳥「では、レイス卿…あなた方から力を奪ったエレンの父親とは何者なのですかな?先ほどから引っ掛かっていたのですが…」

ロッド「…私にも詳しい事はわからない…だが、壁の外から来た人間だろう。彼は巨人の力を持つものだった」

エレン「…!!」

歩鳥「…」


ロッド「そして、壁が破壊された日の夜…この礼拝堂まで、その時レイス家の巨人の力を受け継いでいた長女フリーダ・レイスと交戦し………」


ロッド「フリーダは力を上手くつかいこなせなかったのか…グリシャ・イェーガーに敗北し、その力は奪われてしまったのだ」

ヒストリア(……フリーダ…?どこかで聞いたことあるような……)





177: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 07:04:03.86 ID:IUL3Cm6A0

ロッド「そして、その力は今…エレンの中にある。その力こそが人類の希望であり………レイス家で使いこなせない神の力」

エレン(何だって!?つまり、父さんは…人類に必要な力を俺に渡しちまったって事か!?)


歩鳥「…」

歩鳥(あれ?今の話なにかおかしくない?)



エレン「…父さんは、何故そんなことを…」


歩鳥「…その他の家族はどうなったのですか?」

ロッド「…妻は去年、病気で死に…私の子供はフリーダとヒストリアだけだ」

ヒストリア「え、ウルクリン兄さんは?」

ロッド「彼は妻の年の離れた弟だ…今は私と暮らし息子として接している」

エレン(父さんが…ヒストリアの家族のフリーダさんをころした…?)

歩鳥「エレン、父さんのやったことに疑問抱いてるだろうけど気にしちゃダメだよ…てか、何かおかしい」

エレン「え?」

ロッド「…昔からフリーダは変なことを言っていてな……『子供はたくさん作る必要はない』『繰り返されてきた歴史が変わる』と……」



歩鳥(フリーダって人…まさか…)

歩鳥(わざと負けた?)





178: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 07:15:19.21 ID:IUL3Cm6A0

ヒストリア「繰り返されてきた歴史…って…?」

ロッド「私も詳しい事は知らないが…人類は始まりと終わりの歴史を幾度となく繰り返してきたらしい…」

エレン(始まりと終わり?)

ロッド「そして、レイス初代王の願いは完璧な人類を作りいつか平和な世界を生み出すこと……」

ヒストリア「…」

ロッド「その為に初代王は、壁の中に人類を集め、記憶を改竄…そして外の歴史を全て排除し、理想の地を作ろうとした」
エレン「!?」

ロッド「そして…姉弟の神を解放しようとしたのだ」

歩鳥「完璧な人類?姉弟の神?なにいってんだこのオッサンは…」

ロッド「姉弟の神は、何度も繰り返されてきた歴史に…人類に絶望し…そして…」



「神だと?馬鹿なこと言ってんじゃねえ」

ロッド「!!」

歩鳥「あ!」



ユミル「その『姉弟』は神様なんかじゃねえよ………」ザッ


ヒストリア「ユミル!?」



ユミル「その二人も…ただ馬鹿な奴から勝手に神として崇められてた被害者にすぎない」






179: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 07:16:31.70 ID:IUL3Cm6A0


ヒストリア「ユミル、なんでこんなとこにいるの!?」

ユミル「お前こそ何してんだよ、ったく」

ロッド「…なんだね、君は。どこから来た」

ユミル「どこでもいいだろ」


真田「嵐山!エレン!」ダダダッ

静「お、良かった〜…まだみんな無事のようだな」


歩鳥「真田!静ねーちゃん!みんなも…」

コニー「おい、なんでエレンが鎖で繋がれてんだ!?」

ジャン「一体なにしてんだ!?」


ミカサ「エレン!助けなきゃ…っ」ジャリッ


エレン「待てミカサ!まだ来るな!」

ミカサ「!?」

アルミン「なんで!?何が起きてるんだ!?」

エレン「今…そこのオッサンから話を聞いているんだ。もう少し手を出さず待っててくれ」

アルミン「…ミカサ…」

ミカサ「…わかった…」グッ







180: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 07:17:37.76 ID:IUL3Cm6A0

静「…ユミル…その姉弟ってのは何なの?それが黒幕なの?」

ユミル「違う。そいつらはただ巻き込まれただけさ…馬鹿な人間のせいでな」

ユミル「とっくに死んでいる姉弟を勝手に自分達の神として祭り上げ…過剰なまでに崇めて人類に絶望していた、『フェアリー』狂信者……そいつらのリーダーが…」

ユミル「お前らレイスの先祖だろ?」


ロッド「…なんだ、それは?そんな話は私も知らない。貴様は何者だ?」

歩鳥「ユミル、何を知ってるの!?もっと色々話してよ!!」

ユミル「…今はゆっくり話してられる状況じゃないだろ」



「お〜っと、先客がいるじゃないか」


歩鳥「!?」


ジーク「さーて、どうするかね…」ジャリッ







181: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 15:30:13.80 ID:IUL3Cm6A0


歩鳥「だ、誰だオッサン!!」

ジーク「おや…日本人の顔つきだ。タッツンの仲間はあれだね」

ライナー「ええ、あれとそこの二人もタッツンと同じ世界から来たのだと思われます」

ベルトルト「そして、あの鎖に繋がれているのが…座標の持ち主です」


エレン「…!?ライナー!ベルトルト!なにしてんだ!?」

ジャン「!?」

コニー「お前ら、何やってんだ!?」


真田「あいつら…なんで…」

静「あの眼鏡のオッサン…私達を見て『日本人』と言ったよ」

アニ「ジーク戦士長!」

ジーク「お、来たね。アニちゃんにタッツン。座標も日本人もここにいたよ」

辰野「!!」


歩鳥「タッツン!?なにしてんの!?」

辰野「歩鳥!?真田くんにみんなも!!」







182: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 15:31:24.97 ID:IUL3Cm6A0


ロッド「くっ…次から次へと!いかんな…こうなれば」

ヒストリア「!」

ロッド「ヒストリア…この注射を打て」

ヒストリア「え…えっ?」

ロッド「そして、エレンを…」

ユミル「クリスタ!そいつを打つな!!」

ヒストリア「!!」

歩鳥「それは駄目だ!!」

ユミル「お前ら、もう待たなくていい!止めろ!」

カアアアアッ!!!


ユミル「!!光!?」

真田「う…!ライナー達のいる方から!!」



ズシイイインッ


アルミン「…な…っ!」

コニー「は…はあ…!?」

ジャン「冗談だろ…?」

ミカサ「…ライナーとアニと、眼鏡の男が………」

ズシイイインッ!!!


獣の巨人「…」

鎧の巨人「…」

女型の巨人「…」


ゴオオオオオ…




183: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 15:31:59.15 ID:IUL3Cm6A0


辰野「ほ、本当に…巨人になった……」

静「くそっ、えらいこった〜!」


ベルトルト「エレン、悪いけど…僕達と来てもらうよ」シュダッ





エレン「な…なんだ、なんなんだよ突然!?なんなんだお前らはぁ!!?」


歩鳥「あいつら…巨人だったのかよ…!!?」







184: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 15:33:24.79 ID:IUL3Cm6A0


「待った」


ユミル「!!」


ウルクリン「父さんの邪魔はさせないよ…」


ウルクリン「父さんは、身寄りのなくなった僕を息子同然に迎え入れてくれたんだ…この巨人の力をもらってね」


ヒストリア「え!?」

カアアアアッ!!!

ウルクリン巨人「グオオオッ!!!」ズシイイインッ



ライナー(ちっ、向こうにも巨人がいたか…)


獣の巨人「邪魔するなら容赦はしないよ…」

ミカサ「くそ、エレンのところに行かせろ!!」バッ

ロッド「さあ、今のうちに注射を打つんだ!!」

ヒストリア「えっ!?」

ロッド「エレンの持つ力は、レイス家の血を引く者にしか扱えない…だから、ヒストリア。お前がやるしかない」

ヒストリア「な…なに…」

ケニー「…なんだと…?」

ロッド「!」

ケニー「その力ってのは…レイス家の人間じゃねえと使えねぇのか?」

ロッド「そうだ」

ケニー「ふ、ふざけんじゃねえ!!」

歩鳥「おっちゃん、こんなときになに言ってんだよ!?ヒストリア!注射は打っちゃ駄目!!」

エレン「くそ…こんなときに、動けやしねぇなんて…っ!」

ケニー(くそ…っ!じゃあ俺は、今まで何の為に…!!)






185: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 15:34:08.52 ID:IUL3Cm6A0


ヒストリア「…お父さん…私、ずっとここにいて…フリーダって名前を聞いてから…少しずつ思い出せそうなの…」

ロッド「!」

ヒストリア「はっきりとは思い出せないけど…私には、優しくしてくれたお姉さんが一人いた…気がする」

ロッド「…」

ヒストリア「フリーダって、まさか…そのお姉さん?」

ロッド「………そうだな、あの娘は優しかった。お前を気にかけ会いに行っていたのだろう」

ヒストリア「!!」

エレン「…!!」

エレン(なんだそれ…ヒストリアに優しくしてくれた姉さんを…俺の父さんが…)

ヒストリア「じゃあ…姉さんは……」

ロッド「グリシャ・イェーガーに殺された…」

ヒストリア「…」

ロッド「だが、姉さんはまだエレンの中に生きている。だから、エレンを食い、姉さんとレイス家の力を取り戻すんだ」

ヒストリア「………」


ユミル「おい、惑わされるな!!」

ヒストリア「!!」

ユミル「レイスの力は確かにレイスの人間しか扱えない…だが、力を受け継いだら初代王の亡霊に洗脳されちまうんだ!!」

ヒストリア「…え!?」






186: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 15:34:35.83 ID:IUL3Cm6A0


ロッド「…だが、人類の平和の為にはそれしかないのだ…。姉さんの無念も晴らしたくないのか?」

ヒストリア「…」

歩鳥「ダメだ、ヒストリア!たぶんフリーダさんは何か理由があってわざと負けた…ここで注射を打ったらフリーダさんのやった事が無駄になる!!」

ヒストリア「!?」

ロッド「打て!ヒストリア!!」

ヒストリア(どうすればいいの…何が一番正しいの!?)






187: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:37:48.38 ID:IUL3Cm6A0


ユミル「……クリスタ…」ザッ

ヒストリア「ユミル!!」

ユミル「…お前の生き方に口出しする権利は、私にはない…」

ヒストリア「え!?」

ユミル「だから、最終的な判断はお前の好きにしろ…だがな、いつまでも自分の無いまま周りに流されるのだけはやめてくれ」


ヒストリア「…」

ユミル「何が一番正しいのかなんて誰にもわからねぇよ…だがな…これだけは…聞いてくれ」

ユミル「……自分に自信を持って…胸はって生きろよ」



ヒストリア「………」


歩鳥「くそ!巨人大パニックなのに丸腰で何もできない!!」

エレン「ちくしょう!鎖が外れねぇ!!」


ヒストリア「……!!!」


ロッド「打て!!!」

ヒストリア「やだっ!!」ブンッ

パリイイイイインッ

ロッド「って、ええぇ!!?」







188: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:38:40.93 ID:IUL3Cm6A0


ロッド「ああ!注射器があ!?」

ヒストリア「何が神の力だ!!そんなの私の知った事じゃない!!」バッ

ダダダッ


ロッド「!!おい、鞄を返せ!!」

ケニー「もういいだろ」ザッ

ロッド「いた!!足踏むな!!」


歩鳥「ヒストリア!!」

エレン「お前…!」

ヒストリア「エレン!お父さんから聞いた話は気にしないで、いま助けるからね!」カチャカチャ

歩鳥「よし、私も手伝うよ!!」

ヒストリア「ごめん…私のせいで。早くこの場からみんな逃げなきゃ」

エレン「いや、お前は悪くねぇだろ…」

歩鳥(だが…巨人数体に対しこっちは訓練兵ばっか…どうすんだよ…!考えなきゃ!!)







189: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:39:10.90 ID:IUL3Cm6A0


ユミル「よし…あっちは何とかなったみたいだな…」

静「うん。だけど…」


ウルクリン巨人「グオオオッ」ブンッ

鎧の巨人「!!!」ザザザッ

獣の巨人「へえ、ライナーの巨人をぶっ飛ばすたぁ、やるじゃん…」


ミカサ「くそ!この巨人ども…エレンから離れろ!!」ビュン

女型の巨人「!!」ビクッ


鎧の巨人「…」

ライナー(ちっ…やはりミカサは違うな…俺達が巨人になっても恐ろしい強さだ)

ミカサ「ライナー…アニ…何故…」

アルミン「くそっ!どうすればいい、どうすればいいんだ!?」

静「落ち着くんだ、アルミンくん!パニックになれば余計追い詰められる!!」

コニー「おい、ライナー!何の冗談だよ!?」

ジャン「くそ…やるしかねぇのか。サナダ、お前も持って来てた立体機動装置装備しろ」

真田「え!?」

ジャン「パニックになったって何もならねぇ…今できる最善のことをやらなきゃ…」

真田「…そうだな……あ!」






190: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:39:43.45 ID:IUL3Cm6A0


辰野「何よ、これ…私どうすりゃいいのよ…っ」

真田「タッツン、無事か!?」ザッ

辰野「!真田くん!!」

真田「…えらい事になっちまったな…まさか、あいつらが…」

辰野「…うん…」



獣の巨人「さて…俺達も遊んでられるほど暇じゃないんだ。俺も動くとするかね」


ズシイッ







191: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:40:31.43 ID:IUL3Cm6A0



ヒストリア「よし、外れた!」ガチャッ


歩鳥「エレン解放!!」

エレン「すまねぇ…ああくそ、頭がこんがらがってやがる…っ」

歩鳥「考え事は後だよ…今は…」


ザッ

ベルトルト「…」ザッ

エレン「!!ベルトルト!!」

歩鳥「…あんた達…本当に、壁の外から来た奴等なの!?」

ベルトルト「そうだよ。エレンとホトリ…そしてホトリの仲間の四人には僕らと来てもらう」

歩鳥「ええい…色々な人達から狙われちゃうね、私達…」

ビュンッ

ベルトルト「!!」ビクッ

ミカサ「ベルトルト!」ギュンッ

ベルトルト「くっ、ミカサか!」ザッ


ビュンッ!

ベルトルト「!」

真田「はあ、はあ…ベルトルト、嵐山も連れていかせやしないぞ」ザッ

ベルトルト「サナダ…」

歩鳥「真田!!」

真田「……なんでだよ…」

ベルトルト「…」

真田「ライナーもお前も、訓練兵団で楽しそうだったじゃないか!なのに、どうして…っ」

ベルトルト「仕方ないんだ…誰かがやらなきゃ、終わらせなきゃダメなんだよ」






192: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:50:37.69 ID:IUL3Cm6A0


ウルクリン巨人「グオオオッ!!」


獣の巨人「…なかなか強いけど、うん。俺には勝てないぜ?」

獣の巨人「ふんっ!!!」ドゴオッ

ウルクリン巨人「…!!!」ドオオッ

獣の巨人「ライナー、アニ、後は任せたよ」ザッ

鎧の巨人「…」


獣の巨人「俺は…座標と日本人を頂こう」ズシッ


エレン「!!く、来るんじゃねぇ!!」

歩鳥「なんかデカイ猿が来たよ!?」



「バキュウウウウウンッ!!!」バキュウウウウウンッ


獣の巨人「!!なんだなんだ?」シュウウウ


ケニー「待てや毛むくじゃら…俺は今、機嫌が悪いんだ……」ガチャ


歩鳥「おっちゃん!!」







193: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:51:22.55 ID:IUL3Cm6A0


ケニー「レイスの力を乗っ取るのは失敗したが…おめぇらにはまだ興味ある。さっさとこっから離れとけ」

ミカサ「ベルトルトは私が止める。早く行って!!」

エレン「す、すまねぇ、ミカサ」

歩鳥「ありがとう!ほれ行くよ!!」

ヒストリア「うん!」

真田「だが、巨人ばっかの中を逃げるのも難儀だぞ!!」


ケニー「喋るデケェ獣たぁ…冗談もほどほどにしやがれってんだ!!」バキュウウウウウンッ

獣の巨人「…お前…なかなか腕がありそうだな…」ズシンッ



ベルトルト「ミカサ、どいてくれ!」

ミカサ「あなた達こそ近づくな!!」






194: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:52:38.59 ID:IUL3Cm6A0



ウルクリン巨人「ガアアアアッ!!」ドオオオッ


鎧の巨人「…」ドオオオッ



コニー「おい、ライナー!俺達は無視かよ、何か答えろよ!!」

アルミン「コニー!近づいちゃダメだ、危ないから!!」

ジャン「…気持ちは分かるが、もうあいつらは俺達の仲間じゃねぇ…」

コニー「突然過ぎてそんなの受け入れられっかよ!!何がなんだか訳わかんねぇよ!!」

ジャン「俺だってまだ受け入れられねぇよ!でもただパニック起こしてるだけじゃ何にもならねぇだろ!!」

静「君たち、落ち着きなさい……こういう時こそ冷静になるべきだよ」

アルミン「コニー…気持ちは分かるけど…もう、どうにもならない」

静「辛いし頭もパニック起こしてるだろうが…とにかく今はこっから脱出しないと…」


ズシイイイイインッ!!!


女型の巨人「…」


ジャン「ちくしょう!アニ…っ!!」

アルミン「僕達を……いや…」

アルミン「少し前の会話から察するに、エレンを逃がさないように道を邪魔する気だ…」

コニー「ちくしょう!アニもベルトルトも!何がしてぇんだよ!」

静(やはり、同期が敵だとわかっても簡単には受け入れられないよね…)
静(さて、彼等は恐らく私達も狙っている……どうするか)





195: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:54:02.53 ID:IUL3Cm6A0



ヒストリア「ユミル!!」


ユミル「クリスタ!こっち来い!!」

歩鳥「あ、クリスタじゃなくて今度からはヒストリアと呼んで…」

ユミル「あ!?今はそれどころじゃない!後で聞く!!」

ヒストリア「ねえ…」

ユミル「なんだ?ヒストリア」

歩鳥「ちゃんと聞いてるじゃん」

ヒストリア「ごめん…みんな、私がずっと流されてたから、こんなとこまで…みんなまで来ちゃって、こんなことに…」

ユミル「…気にすんな。別にお前があの巨人どもを呼んだ訳じゃねぇだろ」

歩鳥「そうそう、何でも自分のせいにするのはダメだぞ!」

エレン「…俺こそ、父さんが変なことしなけりゃ…」

ヒストリア「だから気にしなくていいって!」

歩鳥「そうだよ、まだ詳しい事わかって無いんだから!」


真田「…ってか、どう脱出すればいいんだ…こんな状況で…」

ユミル「…」

ユミル(私の巨人ならこの空間は有利で素早い動きができる…本来なら脱出は簡単だろう。だが…今はあの巨人どももいる。私が巨人だと知りゃ狙ってくるだろう…そうなりゃ脱出できる可能性も低くなる…)

ユミル(どっかでその隙を作らなきゃいけねえ。どうする!?)






196: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:55:42.71 ID:IUL3Cm6A0


歩鳥「そうだ、タッツン!」

辰野「歩鳥…」

歩鳥「何してたんだよ、何であいつらと一緒だったの!?」

辰野「話せば長くなるけど……」


辰野「うう…」ガクッ


歩鳥「どうした!?」


辰野「ごめん…私、あんな危ない奴等連れてきちゃって…」

歩鳥「いや、タッツン!心配しなくても「連れてきた」じゃなく、むしろ「連れてこられた」にしか見えなかったから!!だから泣くなって!!」

真田「…タッツンが無事で良かったよ」

辰野「うん…」

真田「…ライナーやベルトルトは…なんで………っ」



辰野「…」



歩鳥「…!タッツン、もしかして…何か聞いたの?」


辰野「…うん…」





静「おい、危ない!そこ避けろ!!」


歩鳥「え!?」ビクッ


グオッ!!!

真田「!!」


真田「嵐山!辰野!危ない!!!」ガバッ


歩鳥「ぎゃっ!?」

辰野「きゃあっ!?」


ズドオオオオオンッ!!!!!



シュウウウ…


歩鳥「い、岩が飛んできた…」ガクガク

真田「危なかった…」

辰野「ごめん、ありがとう…真田くん」






197: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/05(月) 23:56:43.63 ID:IUL3Cm6A0


ケニー「おっと、すまねぇ!獣野郎の投石避けたらそっち行った!!」

歩鳥「投石って何だよ…こえーよ…」ガクガク


獣の巨人「驚かしちゃってごめんな〜。まあ、今の避けなくても外れてたんだけどな、ちゃんとタッツンの仲間には当たらないよう気い使って投げてるし」


歩鳥「知らんわ!岩が飛んできたら怖いわ!!つーかお前が喋れるという事実が一番怖いわ!!!」

静「歩鳥、今はツッコミしてる場合じゃないぞ」

辰野「そうよ、あいつら私達も狙ってるんだから…ふざけてる状況ないのよ、ちょうちん」

歩鳥「誰がちょうちんだトシ子メガネ!!」

辰野「ふざけてる状況ないっつってんだろ!!」ビシッ

ユミル「おい、お前ら何ふざけてんだコラ…」ピクッ

真田「まあ、でも…二人ともなんだかんだで再会できて嬉しそうっすね。タッツンもまた元気になったし」






198: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:02:02.33 ID:mimqUZYA0



エレン「くそ…こんなときに俺は丸腰だなんて…」

ヒストリア「どうしよう…」



コニー「ライナーもアニも話かけても答えてくれやしねぇ…」ザッ

ジャン「説得は諦めるしかねぇよ…」

アルミン「出口の方はアニの巨人がいて迂闊に通れない…僕らの逃げ道は塞がれている」

静「…そうだ、歩鳥!双葉ちゃんとサシャちゃんは!?」

歩鳥「あの二人なら大丈夫だよ!ここには私1人で(勝手に)来たから」

静「そうか…無事なら良かったが…」

真田「何か脱出する方法はないだろうか…」

アルミン「…」






199: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:03:50.41 ID:mimqUZYA0


静「とりあえず、状況を整理する…」


獣の巨人「ふんっ!!」ブオッ

ケニー「バキュウウウウウンッ!!」


静「あのリーダー格と思われる獣の姿をした巨人は………………なんか知らんオッサンが相手にしている」

歩鳥「ケニーのおっちゃんだよ」

真田「へえ…知り合いなのか?」


静「そして…ベルトルトくんはミカサちゃん1人で相手をしている。が…」


ミカサ「ふんっ!!はあっ!!!」ビュンッビュンッ

ベルトルト「ま、待ってくれ!ちょっと話し合おう!!」ビクッ


静「…あっちは特に心配はいらんな」

歩鳥「むしろベルトルトの方が心配だよ」



ウルクリン巨人「…」シュウウウ

鎧の巨人「…」ズシンズシンズシン!!


静「ライナーくんの巨人は………………なんかよく分からん巨人と戦っている」

歩鳥「うん」

辰野「もうちょい何かコメントしてあげようよ」


静「そして、アニちゃんの巨人は出口への道に立ち塞がっている」


女型の巨人「…」


歩鳥「すっげー構えて待ち構えてるね…」



静「とりあえず、隙を突くなら今の乱戦状態が一番都合がいいのだが………」

アルミン「問題がアニの巨人………と、獣の巨人が先程のように投石をして逃走を邪魔する可能性もあります」

静「うむ、あり得るな」






200: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:09:59.47 ID:mimqUZYA0


ロッド「…ウルクリンの巨人も押されている…状況は絶望的だ…」フラッ

ヒストリア「あ、お父さん!何か滅茶苦茶顔色悪いけど大丈夫!?」

エレン「顔色悪いのはお前が注射器割ったからじゃないかな。いや、あれでいいんだけど」

静「あの小さいオッサンは誰〜?」

歩鳥「誘拐犯。そして私が誘拐事件を解決した名探偵…」

静「そうかそうか、私達がいない間に変なこと言ったんだな」ポンポン

歩鳥「ひゃへ!?」ビクッ

エレン(見抜かれてやがる…)


ロッド「そうだ、君…嵐山ディテクティブと言ったか?」

歩鳥「はい!?あ、私!?」

真田「本当俺たちがいない間になに喋ってたんだ、お前」


ロッド「君…巨人の力を持っていると言ったな?今その力を使えないのか!?」

歩鳥「まだそのネタ引っ張る気かい、このオッサン!?」







201: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:10:26.57 ID:mimqUZYA0


真田「なあ、嵐山…もしかしてお前…自分を名探偵とか巨人になれるとか言ったのか…?」

歩鳥「え?あ、それは〜…あはは〜〜………まさか、その……倒置法」


まさかその
↓倒置法
そのまさか


辰野「やっぱり言ったんじゃないの!!アホじゃないの!?」

歩鳥「そげに怒らいでも…」

ヒストリア「いや、でも…あのときホトリが居なかったら…もしかしたら私あのまま流されていいように使われてたかも知れないし…」

エレン「あと…皆が来てくれるまでの時間稼ぎになったな」


静「へ〜〜、そうなんだ〜。やるじゃん歩鳥」

歩鳥「えへへへ、ほら見なよ!私やっぱり凄い!」


静「…で、脱出方法を考えなければならない訳だが…」

歩鳥「話逸らされた!?」

真田「いや、違うぞ嵐山。脱出方法の話が主題だったのに途中から嵐山の話に逸れてた方だぞ」

歩鳥「はい、そうでした。すみません…」

辰野「あとで聞いてあげるから」ポンポン






202: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:10:58.97 ID:mimqUZYA0


ユミル「…とりあえず…どっかで隙が出来りゃ私が全員まとめて脱出させられるんだが…」

ジャン「!何か考えがあるのか?」

ユミル「ああ」



ミカサ「…でも…相手は巨人で、アニはとても素早い…隙を作るのは簡単な事ではない…」

アルミン「獣の巨人の投石も心配だしね」

エレン「あれ、ミカサはベルトルトの相手してなかったか?」

ミカサ「アニの方に行った」


ベルトルト「はあ…はあ…怖かった」
女型の巨人「…」


真田「本当だ、いつの間にかベルトルトあっちにいる…」

ミカサ「あの獣型の巨人に『アニの方に行っとけ』と命令されていた…」

静「むう…逃げ道の方にまた1人増えてしまったな…」







203: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:12:10.39 ID:mimqUZYA0


ヒストリア「何とかしなきゃ…もし、獣の巨人や鎧の巨人まで私達に向かって来たら…」

ユミル「もう逃げ場は無いな」

コニー「くそ…何か手は無いのかよ!」

ジャン「…ベルトルトも、同期の中じゃミカサ、ライナーに並ぶ実力者だ。こっちは正直ミカサ以外は大した戦力にはなれねぇ…」

ミカサ「…」

エレン(くそ……どうすればいいんだ!俺だって戦いたいのに…!)ギリッ

真田「アルミン……どうしよう…」

アルミン「僕もいま考えてる………何か、向こうの気を逸らせるもの………」

歩鳥(なにか無いか……脱出する手段…)

辰野「………」



女型の巨人「…」


――――――

アニ「…タッツン…あんた、前に言ったね。私達は壁を壊して何とも思ってないのかって…」

アニ「…私は…本当は、誰も殺したくない…殺されたくもない……。本当は、平和に、普通に暮らしたいんだ………なのに…私は戦わなきゃいけない……本当は嫌なのに…」

アニ「…故郷に…家に帰りたい………お父さんに会いたい………」


――――――


辰野「………」

歩鳥「!タッツン?どした?」

辰野「え!?いや……なんでもないよ」

真田「こんなときにボーッとするなよ」


静「…」

静(タッツン…何か心配だな)






204: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:16:00.45 ID:mimqUZYA0


歩鳥「そーだ、エレン。巨人の力を持ってるって聞いたけど…」

エレン「すまんが俺にも分からん。巨人の力なんて言われたってよ…」

アルミン「え!!?」

ミカサ「エレンに巨人の力…!?どういうこと!?」

歩鳥「まあ、説明すると長いし色々と都合もあるから超簡単に説明するなら、その巨人の力を持ってるから狙われたのさ」

エレン「まあ、詳しい話はまた後だ…」

ユミル「………」

静「でも、もし本当にエレンくんが巨人の力を使えるなら…脱出できる可能性も出てくる」

ユミル「いや、安易にやるのは止めておいた方がいい…」

エレン「え?」

ユミル「仮に巨人になれたとしても、いきなり自分の思い通りには動かせない…最初は巨人の体を意識持って制御できないんだ。だから、それは最後の手段だ…」

静「む、そうなの…」

ジャン「ちょっと待て、何でユミルがそんなことを知っているんだ」

ユミル「色々あんだよ」






205: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:22:33.39 ID:mimqUZYA0


獣の巨人「あー、さっさと済ませたいのに邪魔くさいししぶといなぁ、こいつ」

ケニー「うっせえ!バキュウウウンッ!!!」

獣の巨人「腕がよくてもね〜…散弾じゃあ、勝てないよ」シュウウウウ


ケニー「くそ、もう弾が切れそうだ…しかも何発撃ったって効きやしねえ!!」

ケニー(くそ…もうホトリ達は無視して俺1人で隙ついて逃げちまうか!?さすがにまだ死ぬ気はねぇぞ!!)



ズウウウウウウンッ!!!

ウルクリン巨人「…」ガクッ

鎧の巨人「…」ズシンッ

ライナー(よし、もう相手は力が切れかけている…)


ヒストリア「ああ!ウルクリン兄さんの巨人が!!」

歩鳥「おっちゃんももうキツそうだ…っ」

エレン「く…っ!アルミン!お前の立体機動装置貸せ!!」

アルミン「え、まさか!?」

エレン「俺が囮になるからその隙にさっさと逃げろ!!」

真田「なに言ってんだエレン!そんなことしたらお前が…!!」

エレン「…ウジウジしてたって時間がなくなっちまう…それに、気付いてんだろ?アルミン」

アルミン「え?」

エレン「もう全員で脱出するのは不可能だ……そして、奴等は俺を狙ってる。他の皆が生き残るには俺が囮になるしか無いんだ」

アルミン「親友を囮になんかさせられるわけないだろ!」

ミカサ「それなら、私が囮に…!」

エレン「バカ言ってんじゃねぇよ!ミカサは脱出しろ!」

真田「あのな…俺だって皆だって…友達を囮になんかしたくないんだよ」

エレン「そんな甘い事言ってられる状況じゃないだろ!」

ジャン「エレン…お前の言う通りこんな状況じゃ甘い事言ってられねぇよ」

真田「ジャン!?」

ジャン「だがな、それでも簡単に割り切れるもんじゃねぇだろ」

エレン「だが、そんな事言ってたら…!」

静「君たち、そうやって言い合ってる方が時間の無駄遣いだよ…」

エレン「な…!」

静「落ち着きなさい。上手く行くかはわからないけど…1つ思い付いたから」






206: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:41:43.13 ID:mimqUZYA0


歩鳥「ねーちゃん!何考えたの!?」

アルミン「…エレン…いったん落ち着こう…」

エレン「…いや…すまん、俺もお前らの気持ちも考えず好き勝手言ってよ…」

ミカサ「…」ポンッ



静「まず始めに…作戦に当たって、合図したら一斉に全員が一ヶ所に集まる事。だいたい巨人が両腕広げたくらいの範囲内にね…これは守って」

アルミン「え?何でですか?」

ユミル「私の考えてる脱出方法に必要なんだ」

静「…ユミル…黙ってたら後で混乱するし、スムーズに作戦進める為にも言っちゃえば?」

ユミル「…ちっ…まあ、そうだな…」



ユミル「あのな…私は巨人になる力を持っている」


アルミン「えっ!!?」

ヒストリア「…ゆ…ユミルが!?」

エレン「マジかよ!?じゃあなんで巨人になって戦わないんだよ!!」

ユミル「私の巨人はパワーが無いから戦闘しても無駄に力を浪費するだけだ。だが、スピードは他の巨人よりある…。そんで奴等の予想外で行動するためにもギリギリまで正体を隠している方がいいんだよ」


アルミン「なるほど…確かに、あらかじめ巨人の姿を見せちゃそれに対して対策を練られるかも知れないからね」

ジャン「いきなり言われても信じ難いがな…」

歩鳥「でも、実際にライナー達も巨人になっちゃったしね…」

エレン「で…作戦は?」

静「うむ、説明しよ〜」






207: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:42:12.67 ID:mimqUZYA0


静「まず…そこにアニちゃんの巨人とベルトルトくんがいるわな」

歩鳥「うん」

静「ミカサちゃん…一人だけずば抜けて強い君が作戦の要だ」ポンッ

ミカサ「ちょっと照れる」

静「アニちゃんとベルトルトくんの目的は…エレンくんと歩鳥、真田、タッちゃんと私の捕獲だ…」

辰野(…今は空気を読んで黙っておこう)

静「ここには都合よく柱がいっぱいある…これも利用する」

静「まず、私達は全員固まってエレンを守るようにあっち側の柱と柱の間の間隔が狭い場所へ向かう」

静「向こうにとっちゃ、私達はわざわざ狭い場所に行って捕まえやすくなったと思うだろう。だからきっと二人がかりで私達を挟み撃ちするような形で来るはずだ。まずここで、二人は挟み撃ちしたと思っているだろうがこっちにとっちゃ相手の戦力を分散させられた事になる」

アルミン「ほう…」

静「そしてまず、ベルトルトくんの足止めは…エレンくん、ユミル、ヒストリアちゃん、アルミンくんだ。アルミンくんの立体機動装置は念のためエレンくんに渡して……。いいかい?戦いはしなくていいからね?アルミンくん…君ならやれる。ベルトルト君の足止めは任せたよ」

アルミン「あ、はい!」





208: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:43:38.66 ID:mimqUZYA0

静「そして、アニちゃんの方は…残りのメンバー、ミカサちゃん、ジャンくん、マルコくん、コニーくん、私、歩鳥、タッちゃん、真田くん…私達は自分達用のと、予備の立体機動装置を2つ持って来ていたからこの2つは歩鳥、真田くん、タッちゃんに渡しておく」

辰野「あの…私達、立体機動なんて3ヶ月くらいしかしたこと無いんですけど…紺先輩なら使いこなせるでしょうけど」

静「わかってるよ、私達はこれで別の役目をやるんだ」

静「まず、私達で立体機動で一斉にアニちゃんの巨人の周りを近付き過ぎない程度に飛び回る。そして隙を見て私、歩鳥、真田くん、タッちゃんの四人は特に間隔の狭い柱の陰に隠れる。そして、ジャンくん、コニーくん、マルコくん、ミカサちゃんで巨人を撹乱しながら私達が隠れている地点までアニちゃんを誘導し……ちょうど良いとこまで来たら、この立体機動装置のワイヤーを使い私達四人で一斉に巨人を目潰しする」






209: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 00:46:40.98 ID:mimqUZYA0


静「そしてアニちゃんの視界を遮り…でも、巨人の特性でちょっと経てば再生するだろう。だから、巨人の目を潰したら再生する前に素早く皆が近くまで集まる。ベルトルト君もアニちゃんを助けようと近づくだろうから、私達が近くに寄るのを邪魔はされないだろう」

静「そして近くに集まったら後はユミルだね…」

ユミル「ああ。私が巨人になりアニの巨人の目が再生する前にお前らを回収してさっさと脱出する」

アルミン「……なかなかキツい作戦ですね…」

静「まあね〜〜…でも、巨人相手にゃやっぱ簡単にはいかんさ〜」

歩鳥「あ、ケニーのおっちゃんとかレイス卿は置いてっちゃうの!?」

静「巨人連中の目的はエレンくんだよ。エレンくんが脱出したとなればすぐさまをこっちを追いかけて来るだろうさ。だから心配いらんよ。まあ、104期組は全員脱出した方がいいだろうけどね…エレンくんを誘い出すための人質にされる可能性もあるし」

ヒストリア「なるほど…」

静「そんで、奴等に追い付かれる前にさっさと脱出し身を隠す……その後の事はその時に考える…」






210: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:17:13.44 ID:mimqUZYA0


女型の巨人「…」

ベルトルト「…」


ベルトルト「…!」ピクッ



ザッザッザッ!


静「よ〜し、みんな行くぞ〜〜!」

歩鳥「おー!」

真田「おーっ!!」

エレン「…上手くいけるだろうか…」

アルミン「わからないけど、やってみるしかないさ」

ミカサ「大丈夫…私が必ず上手く行かせてみせる…」


アニ(…私達から離れた場所から逃げる気?私の巨人は足が速い、無駄だよ!)

ベルトルト「…ちょうど柱の間隔が狭い通りに入ってくれた…挟み撃ちにしよう、アニ」

女型の巨人「…」コクッ


ズシンッズシンッズシンッ!!


ジャン「来た!!」

アルミン「分散してきた…という事は…」

静「よし、こっちの思惑通り二手に別れてくれたな…」

歩鳥「へへ、どうだどうだー!凄いだろ!」

ヒストリア「考えたのはシズカさんだよ、ホトリ」







211: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:17:40.41 ID:mimqUZYA0


女型の巨人「…」ズシンッズシンッズシンッ!!


ベルトルト「…」ビュンッ


静「前方からアニちゃんの巨人…後方からベルトルトくん。後方は任せたよ、アルミンくん」

アルミン「わかりました!」ザッ

静「あと、マルコくん…やっぱりアルミンくんのサポートを頼めるかい?」

マルコ「は、はい!わかりました」

ベルトルト「…君たち、逃げることは出来ないよ…おとなしく止まってエレンをこちらに引き渡すんだ」ジャリッ


エレン「なんだ、てめえらはいきなりよ…なんの冗談だ!?なに考えてやがんだ!?」

ヒストリア「待って、ベルトルト…話し合おうよ!!」

ベルトルト「…」

アルミン(…そう…わざわざ戦闘する必要はない…要は女型の巨人の動きを止めるまでの時間稼ぎと脱出するための隙を作ればいいんだ。シズカさんがベルトルト側にこのメンバーを選んだのも……)

ユミル「…」

アルミン「マルコ…手伝ってくれるかい」

マルコ「うん…」

ベルトルト「…話し合いは出来ない…時間は無いんだ」ザッ

エレン「や、やんのか!?」ザッ

ユミル「待てや、エレン…まだ手は出すな」






212: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:18:07.13 ID:mimqUZYA0

ヒストリア「ずっと一緒にいた人達が…敵だったなんていきなり言われても…わからないよ!」

ベルトルト「…わからなくていい…」

アルミン「待ってくれ、ベルトルト…詳しい理由だけでも聞かせてくれないか?理由によってはこっちも考えるし……」

マルコ「そうだよ、何も話さないままじゃ納得出来ない。それに、ずっと一緒にいた仲間じゃないか」

ベルトルト「………」

アルミン(よし、動きが止まった…)







213: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:18:32.66 ID:mimqUZYA0


女型の巨人「…」


ミカサ「アニ……エレンは渡さない…!」ジャキッ

コニー「くそ……やっぱりやりづれぇ…」

ジャン「だが向こうはやる気満々だ、戸惑ってても仕方ねぇ…!」

静「よし、まずはアニちゃんに怪しまれないように私、歩鳥、タッツン、真田くんも一緒に立体機動で女型の巨人の回りを飛び回る…その後、柱の陰に移動し隠れて待機し、私が合図したら一斉に四人のワイヤー攻撃で巨人の目を狙う。わかった?」

歩鳥「了解であります!」

辰野「はい!」

真田「行くぞ!」


バシュッ!!!


アニ(一斉に向かって来たか…数があれば勝てるとでも思ってるの?)


ビュンッ!ビュンッ!

アニ(…くっ…なんだ、微妙な距離を保って周りを飛び回って…私がエレンのとこまで行くのの足止めのつもりか?)

女型の巨人「…」グオッ

静「腕を伸ばしてきた!捕まらないよう避けろ!」

ジャン「あっぶな!!」サッ

ギュンッ!!

ミカサ「はあ!!」シュバッ

女型の巨人「!!」ビクッ

アニ(くっ…やっぱりミカサだけは違う…気い抜いたらやられるかも…)

ビュンッ!ビュンッ!







214: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:19:25.24 ID:mimqUZYA0

ジャン「コニー!うなじの方に回りながら飛べ!」

コニー「わかった!」

ジャン(そうすりゃ、相手は弱点であるうなじを守る事に集中する…)


ミカサ「隙が出来た!」ギュンッ

ズバッ!!

アニ(…!!しまった、うなじに気を取られて足を…くそ、何て速さだ、ミカサ……だが…)

ミカサ(…足が固くてあまり刃が通らなかった…)

アニ(ギリギリで硬質化が間に合った)


静「よし、私達がアニちゃんの視界に入ってない内に柱の陰に隠れて!」

歩鳥「うん!」

真田「了解!」

辰野「…」






215: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:19:59.71 ID:mimqUZYA0


ベルトルト「…わかったよ…ちょっとだけだ。何を聞きたいんだい?」

アルミン「!」

マルコ「…ベルトルト。君たちがウォール・マリアの壁を破壊した巨人なのか?」

ベルトルト「…もう隠す必要もないね…その通りだよ」

ユミル「…ライナーが鎧の巨人っつーことは…お前が超大型巨人か」

ベルトルト「…そうだ」

アルミン(やはりそうか…一人だけ巨人にならなかったのもデカくてここじゃ身動き出来ないからだ)

エレン「おい、お前……俺、前に言ったよな?超大型巨人が破壊した壁の扉の破片で家が潰されて…母さんが死んだんだ」

エレン「その話を聞いた時…どんな気持ちだったんだ!?」

ベルトルト「………あの時は……」



ベルトルト「気の毒だと思ったよ」



エレン「てめえ!!!なんだそりゃ、喧嘩売ってんのかオラァ!!!」

ヒストリア「エレン、抑えて!!」


アルミン「………君は、つまり……訓練兵団に居たのも…スパイの為なのか?」

ベルトルト「…そうだ」

マルコ「……今まで…」

マルコ「今までどんな気持ちで僕らと一緒にいたんだ!?」

ベルトルト「…」


ユミル「…」






216: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:20:49.37 ID:mimqUZYA0


ギュンッ!!

ミカサ「はあ!!」ブオッ


女型の巨人「…」グオッ

ミカサ「うっ!?」シャッ

アニ(くそ…ミカサが厄介だな…)

ミカサ(アニはやはり強い…なかなか刃を当てられない…)

ジャン「…ミカサはすげーな…なんであんなのと渡り合えるんだ…」

コニー「俺らとレベルが違い過ぎるぜ…」



静「…よし、全員陰に隠れたか?」

歩鳥「うん、あっち側の柱にはちゃんと真田とタッツンがいるよ」




真田「…三人とも…巨人の相手頑張ってくれ…」

辰野「………」


辰野(本当に…敵対するしか無いのだろうか……)

真田「…なあ…タッツン」

辰野「!な、なに…?」

真田「どうしたんだよ、何かずっとボーッとしてるぞ」

辰野「…う、うん…ごめん」

真田「…アニの戦うのが辛いのか?」

辰野「!」



辰野「…そうかも知れない…」







217: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:21:15.41 ID:mimqUZYA0



エレン「てめえらは…ライナーもベルトルトもアニも……ずっと、俺達を騙し続けていたのか!?」

ヒストリア「…なんで…」

ベルトルト「…」


マルコ「…あの楽しそうにしてた毎日は…嘘だったのか…!?」

アルミン「僕らはずっと仲間だと思っていたのに…」


ベルトルト「………」


ユミル(途中から作戦じゃなく本心で語ってるな…だが、そっちの方がベルトルトにも響くだろう…)


ベルトルト「…僕だって…」


ベルトルト「僕だって仲間だと思ってた!!人だってころしたくなんかなかったし!!敵対なんかしたくなかった!!ずっと一緒にいたかったよ!!」

ユミル「…っ」







218: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:52:26.45 ID:mimqUZYA0

アニ(ミカサが厄介だし…ジャンもコニーもすばしっこくて鬱陶しい…位置を変えよう)


女型の巨人「…」ズシンッズシンッ

ジャン「!方向を変えやがった!?」

コニー「誘導地点よりずれちまうぞ!」

ミカサ「くっ!違う方向には行かせない!」ギュンッ

ズバッ!!

女型の巨人「!!」ガクッ

アニ(くっ…しまった、膝の裏をやられた!?)

アニ(…ん?)ピクッ



歩鳥「…ねえ、静ねーちゃん…」

静「!待て!」

歩鳥「え?」

アニ(…!ホトリとシズカ!?柱の陰に隠れて何を…)

歩鳥「え!?あ、見られてる!?」

静「巨人が体勢を崩したせいで私達が視界に入っちまったんだ!誤算だった!!移動するぞ!!」

アニ(何か考えていたのか?一応捕まえておくか)


グオッ!!

コニー「!!」

ミカサ「待て!!」ギュンッ


静「危ない!!」


歩鳥「あ…っ」


ガシッ!!!







219: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:53:00.16 ID:mimqUZYA0



ベルトルト「…僕らは…謝ったって許されないことを、取り返しのつかないことをした…恨まれても、ころされても仕方のないことを」


エレン「…」

ベルトルト「だけど、僕らは罪を…受け入れられなかった。訓練兵団に居る間は…少しだけ、気が楽だった」

マルコ「…」

ヒストリア「…」


ベルトルト「嘘じゃないんだ、みんな!確かに僕らはみんな騙した!でも、全てが嘘じゃない!!本当に仲間だと思っていたよ!!」

アルミン「…ベルトルト…」


ベルトルト「ああ……でも、誰か、お願いだ………」

ベルトルト「誰か、僕らを見つけてくれ…」


ユミル「………」







220: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 01:55:48.45 ID:mimqUZYA0


歩鳥「うあ、しまっ…た…」

女型の巨人「…」ググッ
アニ(よし、ホトリは捕まえた)

ジャン「ホトリ!!」

真田「嵐山!!」バッ

静「なんてこった!」バッ

辰野「アニ!歩鳥を離しなさい!」バッ

コニー「くそ!」

ミカサ「その手を離せ!」ビュンッ

女型の巨人「…」

静「っ!!キックが来る!離れろ!!」

ブオンッ!!!


ジャン「ちくしょう!!」

真田「うわ!!」サッ

ミカサ「くそ…っ!」

歩鳥「ちょ…っ!アニ!離して!離せってば!」バタバタ

アニ(…悪いね…)


静「くそ、どうする!」

真田「アニ!嵐山を返せ!!」


歩鳥「ちょっと、マジで離してえええ!!!」バタバタ



「歩鳥、いま助けるぞ!!」


歩鳥「え!?」

辰野「あの声は…!」

ギュンッ!!



紺「やああっ!!」ズバッ!!


歩鳥「紺先輩!!」


女型の巨人「!!」

アニ(しまった!不意討ちで気づかなかった…!?)


静「巨人の指を切った…やるな双葉ちゃん」


スタッ


紺「もう大丈夫だぞ、歩鳥」

歩鳥「せんぱあああい!怖かったよおおお!!」ウエエエン

紺「わかったわかった、鼻水まで流すなや」ポンポン






221: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 02:01:27.59 ID:mimqUZYA0


真田「ありがとうございます…」

辰野「先輩、初めて触った日から立体機動上手かったですもんね」

歩鳥「その立体機動装置はどうしたんですか?」

紺「対人制圧部隊の人から借りた」


サシャ「皆さん!!」

コニー「お、サシャも!!」

トラウテ「隊長は!?」ザッ

歩鳥「あ、向こうにいるから対人制圧部隊の皆さんはおっちゃんの援護に向かってあげて!!」


アニ(くそ…増えるなんて…!)

歩鳥「それで…どうするの?姉ちゃん。たぶん柱の陰に隠れて不意討ちの作戦はバレちゃってるよ」

静「ああ、困ったね………歩鳥、何か持ってないの?そのバッグに色々入ってそうだけど」

歩鳥「えっと………石ころとか………」ガサゴソ

辰野「子供かあんたは」







222: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 06:15:11.07 ID:mimqUZYA0


歩鳥「あとはこんなんしか無いけど…」ゴソッ

静「それな〜に?」

歩鳥「信煙弾ってやつ。トラウテさんから緊急時の信号用にもらってたんだけど…煙出すだけだから巨人相手じゃ役に立たないだろうし…」

コニー「煙じゃ巨人にダメージ与えられないもんな…」

静「…前に座学で聞いたことあるな。色の付いた煙出すんだっけな?」

ジャン「はい、そうっす」

真田「でも、そんなんじゃどうにも…」

静「………いや、待て。行けるかもしれん」

歩鳥「え!?」

ミカサ「何か策が…?」

静「うん。歩鳥、それは一本しか持ってないの?」

歩鳥「うん。私は一本しか…」

紺「あ、私もトラウテさんからもらったのが一本…」

サシャ「私も」

静「…ふむ、合計三丁か。1つ作戦を思い付いた、みんな聞いてくれたまえ」






223: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 06:15:44.35 ID:mimqUZYA0


静「まず、信煙弾2つは私が持つ……残り1つはジャン君が持ってくれ」

ジャン「あ、はい」

歩鳥「どんな作戦?」

静「…」


静「とりあえず、ミカサちゃん、フタバちゃん、コニー君、ジャン君は立体機動でアニちゃんを撹乱…歩鳥、真田くん、タッツンの三人は少し離れた場所からワイヤー攻撃で牽制」

静「…で、私が合図したらミカサちゃん、フタバちゃんで巨人の目を攻撃してくれ」

ミカサ「わかった」

紺「はい」

歩鳥「…何かあまり要領を得ない中途半端な説明の仕方だね…何か隠してない?姉ちゃん」

静「何でもないよ〜。とりあえず歩鳥は気にせず私の言う通りにしてくれたらいいから」

歩鳥「うん…」

静「で…ジャン君。君は物分かりがいいから…信煙弾を撃つタイミングはその時になればわかるはずだ」

静(…中途半端な言い方でゴメンね、ハッキリ話すと騒ぎそうなのが一名いるからさ)ボソッ

ジャン「!」ハッ

ジャン「…なるほど…そういう感じの作戦っすか…」

静「何となく察してくれたかい〜?」

ジャン「確かにあいつは止めそうだ…でも、気をつけてくださいよ」

静「心配ありがとうね」





224: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 06:16:12.45 ID:mimqUZYA0


女型の巨人「…」ズシンッ

静「む、来たな…アニちゃん。始めるぞ、皆言われた通りに進めてくれたまえ」

「了解!」

バシュッ!

ジャン「…」ビュンッ

コニー「…」ビュンッ

サシャ「…」ビュンッ

ミカサ「…」ビュンッ

紺「…」ビュンッ


アニ(来たな…!くそ、またちょこまかと…)


ビシュッ!ビシュッ!

女型の巨人「!」

歩鳥「ほれほれ、ワイヤー攻撃だぞ〜!」

アニ(なんだ?どういうつもりだ?)

静(気が逸れた、今のうちだ!)ガチャッ


バシュッ!!

女型の巨人「!」

ギュンッ!!

静「行くぞ〜〜〜!アニちゃん!!」ビュンッ


真田「!亀井堂さん!?」

辰野「な…!」


アニ(シズカ…!?こんな私に接近して、どういうつもりだ!?)

歩鳥「ちょっ…何してんだよ姉ちゃん!?そんな近づいちゃ危ないって!!!」






225: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 06:16:48.13 ID:mimqUZYA0

女型の巨人「…」グオッ

静「うっ!!」ガシッ

アニ(捕まえた!!近づきすぎたね…)

ミカサ「あ!!」

歩鳥「ほら、言わんこっちゃない!!」

静(…だが、腕は塞がれていない…予定通りだ)

バシュウウウ!

女型の巨人「!?」

ジャン「今だ!」バシュウウウ!バシュウウウ!

真田「え、信煙弾!?」

アニ(どういうつもり!?)

静「よくやった!私が信煙弾を構えるまでの目眩まし…」ガチャッ

歩鳥「!」

静「捕まえて私を固定してくれてありがとうな…狙いが定まりやすい」

アニ(!?)


バシュウウウ!バシュウウウ!バシュウウウ!

アニ(な!両目に信煙弾を!?前が見えない…)

静「今だ、ミカサちゃん!双葉ちゃん!」バシュウウウ!バシュウウウ!

紺「了解!」ギュンッ

ミカサ「わかった!」ギュンッ


女型の巨人「!!」


ズバッ!ズバッ!







226: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 06:25:39.19 ID:mimqUZYA0


アニ(しまった!両目をやられた…まずい!だが…)

アニ(片目だけでも早く再生させれば!)

女型の巨人「…」シュウウウ


静「よし!全員ユミルちゃんの近くまで速やかに移動!」ザッ

辰野「は、はい!」

歩鳥「姉ちゃん!なに危ない事を……心配したよ!!」

静「…だから言わなかったんだよ。特に歩鳥は余計な心配して作戦に集中出来なくなっちゃダメだし…」

歩鳥「う……言い返せない…」







227: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 06:26:11.31 ID:mimqUZYA0


ベルトルト「…僕だって…」

アルミン「…」

エレン「…」

ベルトルト「…!!」ハッ



ベルトルト「あ、アニ!!目をやられたのか!?」

アルミン「!!」

ユミル(…ベルトルトに同情してる場合じゃねぇ…やることやらなきゃな)ザッ

ベルトルト「アニ、助けに行く!!」バシュッ


ユミル「全員、近くに来い!!」ガリッ


ベルトルト「!」

ベルトルト(皆ユミルの近くに集まってる?何を…)


カアアッ!!!



ユミル巨人「…」シュウウウ


ヒストリア「ゆ…ユミル…本当に巨人に…」

エレン「…嘘じゃなかったんだな…」

歩鳥「うへえ…」

静「いちいち反応してる暇はないよ!ユミルの巨人に早く乗って!!」

バッ!!バッ!!


ベルトルト「くっ…驚いてる場合じゃない!逃げる気だな!?行かせない!!」バシュッ






228: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:14:57.21 ID:mimqUZYA0



ユミル巨人「…!」シュバッ!シュバッ!シュバッ!

ベルトルト「な…!なんて動きだ!追い付けない!!」

歩鳥「おお、すごく速いぞ!!」

アルミン「…これなら逃げられるかも…!」

ヒストリア「頑張って、ユミル!」


女型の巨人「…」ガバッ

ユミル巨人「!」

女型の巨人「…」ギョルッ


エレン「片目だけ早く再生させやがった!?」

アニ(逃がさな…)


バシュッ…ドス!!

女型の巨人「!?」

静「悪いな〜アニちゃん!片目だけ優先して早く再生させるのも私の予測範囲内だ!」

アニ(くっ…!?予測されてたなんて!)

ユミル(よし、このまま脱出…)

ヒュルルルルル………



ドオオオオオン!!!







229: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:15:24.73 ID:mimqUZYA0


ユミル巨人「!!!」ビクッ

静「な…っ」


アルミン「投石!?」


ヒュルルルルル………


ドオオオオオン!!ボゴオオオオ!!!
ドドオオオオオン!!!


辰野「キャアアアアア!?」

歩鳥「おいおいおい!岩がどんどん降ってくるよ!?」

真田「なんなんだあ!?こえーよ!?」

ジャン「…前方が岩で塞がれちまった…」

ユミル(…!!!)

アルミン「嘘…もう少しだったのに…」


エレン「くっ…そ!」


静「……遅かったか…」



ズシンッ!ズシンッ!!



獣の巨人「おいおい…逃げちゃあダメだろ〜…?」ズシンッ


鎧の巨人「…」ズシンッ







230: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:16:41.74 ID:mimqUZYA0


エレン「くそ…獣の野郎とライナーまで…!」

ヒストリア「そんな…っ」

ミカサ「く…!」ギリッ

アルミン「なんてことだ…こんなたくさんの岩で道を邪魔されたらユミルの巨人でも逃げるのに時間がかかる…いや、そもそも投石でユミルの巨人自身を狙われたら…」

ユミル(まずいことになった…さすがにあいつらまでいちゃ…!)

コニー「どうすんだよ…もうダメなのかよ!?」

女型の巨人「…」シュウウウ

ベルトルト「…」ザッ


辰野「…アニも復活したみたい…」
紺「あ…う、あ…」
真田「だ、だめ…なのか、俺達…」ガクッ

歩鳥「ヤバいよ、なんだよ…どうしたらいいんだよ…!」

獣の巨人「まあまあ、落ち着きなって。そっちにゃ俺達の欲しい人間がたくさんいるからすぐ手は出さないから」

獣の巨人「…おとなしくエレンと日本人を渡してくれりゃね」ズシンッ

アルミン「ニホンジン?」

静「…私達のことだよ…」

静(どうする、本当にヤバいぞ…逃げれば投石、戦えば全滅は確実だ………万事休すか……!?)






231: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:32:55.81 ID:mimqUZYA0


トラウテ「隊長!隊長っ!!」

ケニー「く…っ、やられちまった…骨が何本かいっちまったぜ、こりゃあ…」

隊員「くそ!」ガチャ

ケニー「やめろ!あの毛むくじゃらにゃお前らじゃ勝てねえ!挑んだって無駄死にだ、それだけはやめろ!!」

女隊員「…はい…」

トラウテ「…どうしましょう……」

ケニー「…ああ、くそったれな状況だ……もう神様に祈るしかねえな………んなもん信じちゃいねぇが……」





獣の巨人「…抵抗の意志は無いみたいね…じゃ、無理やりにでもエレンはいただこうか」ズシンッ

アルミン「ま、待って!話し合い…」

獣の巨人「時間稼ぎにゃ乗らないよ」グオッ


歩鳥「ま、待てコラ!!」

エレン「くっ!やってやる!!」

静「待て、無茶だエレンくん!」






232: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:33:30.56 ID:mimqUZYA0

ミカサ「エレンは渡さない!!」ジャキッ

ジャン「!!ミカサ!?」

アルミン「待て、ミカサ!行っちゃダメだ!!」


ミカサ「削いでやる!!!」ギュンッ


静「ダメだっ!やめろ!!」

エレン「ミカサ!!!」

シュバッ!!!

ミカサ「…!!」

ガシイッ!!

獣の巨人「ほう…かなり速い、が…突っ込んで来るだけじゃ勝てないよ」

ミカサ「しまった…!」

アルミン「ミカサが捕まった!」

ジャン「野郎!!」


エレン「ミカサを離しやがれ!!」ザッ


獣の巨人「…悪いな…君に恨みは無いが…」グググッ

ミカサ「うあ…っ!!」

歩鳥「待てえぇ!!」


エレン「テメェら…!!」ブチッ



エレン「いい加減にしろおおおおおおおおおお!!!」


ビリビリ ビリビリ ビリビリ






233: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:34:18.63 ID:mimqUZYA0


ビリビリビリビリビリビリ!!!



ユミル(!!!)


ベルトルト(!!)

ライナー(!!)

アニ(!!)



ジーク(!!!)



ジーク(まさか…座標が発動したか!?)



エレン「てめーら!!好き勝手やってんじゃねえぞ!!もうやめろ!!!」ビリビリ



ジーク(…!!!)


シュウウウ………


ミカサ「…!!!」

アルミン「え…え!?」


ヒストリア「何が…!?」


シュウウウ………



ミカサ「うわっ!」ドサッ





ジーク「…く…」シュウウウ


ライナー「な…人間体に、戻っちまった…」シュウウウ

アニ「うそ…」シュウウウ

ベルトルト「これが…座標の力!?」


歩鳥「な、なんか巨人体から人間に戻っちゃったよ!?」

エレン「ミカサ!早くこっち戻ってこい!」

ミカサ「うん!ごめんなさい!」ザッ


ユミル(…なんて力を持ってやがるんだ…)


静「…エレンくんが…何かしたのか…!?」






234: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:35:03.72 ID:mimqUZYA0


ジーク(ちっ……これからどうされるか分からん……仕方ない、体勢を立て直すか…)

ジーク「ライナー!アニ!ベルトルト!撤退するぞ!!」

アニ「!」

ライナー「いや、もう一度巨人化すれば…」

ジーク「まだ何をされるか分からん…物事は慎重に進める。今は撤退し作戦を立て直す」

アニ「…わかりました」ブルブル

ライナー「!」

ベルトルト「アニ?」

アニ(あれが座標…あれの相手をしなきゃいけないの…?)

ジーク「ベルトルト、お前の巨人化の爆発のパワーで上の地面を破壊しろ。そこから脱出する」

ベルトルト「了解」


静「!!向こう撤退するみたいだ!!」

歩鳥「マジで!?」

真田「た…助かっ…た…」ガクッ


エレン「待てよ!好き勝手しておいて…!」ザッ

アルミン「待て!深追いはダメだ!」

辰野「………」

静「…」






235: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:36:25.07 ID:mimqUZYA0


ベルトルト「…」ガリッ



ボゴオオオオン!!!!!


歩鳥「どわっ!!?」

ジャン「何て爆発だ!!!」


超大型巨人「…」シュウウウ



エレン「…あいつが…」ギリッ

アルミン「エレン…悔しいのは分かるが、今はあいつらが撤退するのを大人しく見てるしかない」

ジーク「よし、ライナー。立体機動装置で俺達も上まで送ってくれ」

ライナー「了解」バシュッ


アニ「…」ヘナッ

ライナー「!」

ジーク「アニちゃん、何してんの?」

アニ「怖い…」


ライナー「おい、何を言ってるんだ!!」

アニ「なんで、同期と戦わなきゃいけないの……それに、座標なんてあんな………」ブルブル


ジーク「…早く立ちな…弱音は後で好きなだけ吐きゃ…」


ヒュルルルルル…


ライナー「!!アニ!上!!」

ジーク「!!」





歩鳥「あ、アニの上から岩が!!」

アルミン「超大型巨人の爆発の影響で上の地面の塊が落ちてきたんだ…!」

歩鳥「アニ、危な…!」

ダダダッ!!!


辰野「アニイイイイイ!!!」ダッ


歩鳥「タッツン!!?」





236: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:38:52.95 ID:mimqUZYA0


アニ「!!」

ドオオオンッ!!!


ザザッ

アニ「うっ!?」

辰野「はあ……はあ………ボーッとしてちゃ……ダメでしょ…っ」ザッ

アニ「ご、ごめん…なんで…」

辰野「…」


辰野「…故郷に帰りたいんでしょ?お父さんに会いたいんでしょ?ならもっと…しっかりしなきゃダメでしょ!!」

アニ「…」


ジーク「全く…」ザッ

辰野「!」

アニ「タッツン!早くあっちに戻って!」

静「おい!早くこっち戻ってこい!」

辰野「あ、うん、ごめん…今戻っ…」ザッ

ガシッ!!


ジーク「どうせここまで来たんだ…タッツンも付き合いな」グイッ

辰野「!!」


歩鳥「タッツン!!」

紺「おい、辰野離せ!」


真田「くそ…!!」

辰野「待って…まだ…っ」

ジーク「待たないよ」


歩鳥「タッツンを離しやがれえええ!!!」ダダダッ


ガッ

歩鳥「ぐわっ!いってえ…っ!!」ズテンッ

辰野「歩鳥!来ちゃダメ!」

歩鳥「やだ!行くなぁ!!」

紺「辰野!!」ダッ

真田「タッツン!!」ダダッ


真田(友達がどっか連れて行かれるのも…嵐山が悲しむ顔も嫌だ…!!)


辰野「ダメ!来ないで!」






237: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:40:07.78 ID:mimqUZYA0


ガシッ

辰野「!!」

真田「オッサン!タッツンを離しやがれ!!」

ジーク「ふう…っ」


ガシッ!

ライナー「…ちょうどいい。サナダも来い」

真田「!!」


紺「待てコラア!!」

静「くっ…!!ダメだ、これ以上深追いするな!」ギリッ

歩鳥「…!!」


ジーク「じゃあね、また」ザッ

真田「お前らまで来るな!捕まっちまう!!」

辰野「…ごめん…!」



歩鳥「辰野!!真田ぁっ!!!」



ゴゴゴゴゴ………







238: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:54:39.40 ID:mimqUZYA0







その後……

彼等は礼拝堂から脱出

対人制圧部隊によりこの事は各兵団のトップに伝えられ、調査兵団と駐屯兵団は壁の外からの敵の襲撃を迎え撃つため準備を始める………

そして、エレンと104期、歩鳥達は人気のない場所へ身を隠すことに………














ウトガルド城







239: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:55:33.36 ID:mimqUZYA0


パチパチパチ…



ライナー「…」

ベルトルト「…」

アニ「…」


辰野「…」

真田「…」



真田「なあ…」


ライナー「…なんだ」



真田「お前らは…なんで、戦っているんだ…」

真田「一緒に過ごしてた同期なのに…なんで戦わなくちゃいけなくなった…」

ベルトルト「…」

アニ「…」


ライナー「………」


ライナー「すまん…」


真田「!」

辰野「!」


ライナー「…本当に…皆にはすまないと思っている……」







240: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:56:08.05 ID:mimqUZYA0


ベルトルト「…」

アニ「…」


ライナー「…俺もな…皆と過ごして楽しかった…罪の意識が頭から消えたことはなかった」

真田「………」


ライナー「だが、俺はもう…手を汚しちまっている…今さら引けないんだ、ここまでやっておいて…な」

ライナー「だから俺は…ただ、戦士としての使命を最後まで貫く…そうするしかないんだ」

真田「…」


ベルトルト「僕も…本当は怖いんだ。今まで一緒に過ごしてきた皆と敵対するなんて…でも…もう…後には引けない。誰かがやらなくちゃならない」


アニ「…うん…」

辰野「…」

真田「…」


真田「座標ってのを奪うのが…お前らの目的なのか?」

ライナー「…ああ」

ベルトルト「そして、壁内人類も滅ぼさなけりゃならない」

真田「な、なんで!?」

アニ「…呪われた歴史を止めるため…」

辰野「…でも、やっぱり…殺すのは、違うと思う…」

ライナー「…」






241: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:56:35.14 ID:mimqUZYA0


ザッザッザッ…


ジーク「…よう、若者同士会話中かい」


ライナー「戦士長…」


真田「…あなた達は…なんなんだ!?」


ジーク「…」


ザッ!


ジーク「…ふう…」

ベルトルト「…」

アニ「…」

辰野「…」



ジーク「…ごめんな」


ライナー「!!」

真田「…え!?」

辰野「せ、戦士長が…謝っ」



ジーク「君らみたいな若者に…重たい使命背負わせちまって…」







242: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 08:57:21.37 ID:mimqUZYA0


ライナー「戦士長…」


ジーク「だが、もう…甘いことは言ってられないんだ……」

ジーク「君らにも壁内人類にも悪いと思っている…」

ジーク「そして、別の時代から来た君たちも巻き込んでな」

真田「…」

辰野「…」



ジーク「前にも言ったよな、タッツン…俺は、自分が間違っているのか正しいのかもわからない……」

ジーク「だから、君たちのような別の時代を生きてきた人間から見て…俺達の行い、この世界の行く末、未来…それらを見届けて欲しいんだよ」


ジーク「偉そうにしておきながら自分にも自信が無いのさ。恥ずかしい事にな」

真田「…」

辰野「…」


ジーク「…ま、弱音本音吐くのはここまでにしておこう」コポコポ



ジーク「とりあえず、皆コーヒーでも飲みな……やれることをやるしかないんだ、俺達は」

ライナー「…」


パチパチパチ…







243: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 09:07:58.51 ID:mimqUZYA0










歩鳥「…んが…っ?」パチッ



歩鳥「あれ!?どこだここ!?」ガバッ


静「よう、やっと起きたか歩鳥」

歩鳥「あ、静ねーちゃん!」


静「ここは昔の東洋人やアッカーマン家の隠れ家らしいよ〜〜、ケニーとかいうオッサンが教えてくれた。今はここで身を隠してるのさ」

歩鳥「あれ…私、いつから寝てたの?」


静「なんでタッツンと真田を助けなかった!!って私達に突っ掛かってきた後、倒れこんだんだよ…疲れが溜まってたんだろうね」


歩鳥「そうか…タッツン、真田……」

静「ごめんな…助けてやれなくて」


歩鳥「いや、いいよ…確かに近付いたら危なかったもん……」



歩鳥「…!静ねーちゃんなに読んでるの?」

静「レイス卿の屋敷にあった本だよ〜〜」

歩鳥「うへー、勝手に持ち出したのか……ん?」チラッ



歩鳥「え!?日本語!?」バッ

静「その通り、日本語で書かれた本なんだな〜〜…これが」







244: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 09:08:29.27 ID:mimqUZYA0


歩鳥「何が書いてあんの!?」

静「ロボット、人工生命体とか…そんな類いだね」

歩鳥「書かれた年月は?」

静「聞いたことのない元号だね〜〜…」

歩鳥「……日本語…聞いたことのない元号、高い技術力……そんなものが書かれた本があるという事は」


歩鳥「この世界は…私達がいた世界のずっと未来の姿!?」


静「うん…単純に考えればそうだろうな〜〜〜。だが、少し引っ掛かる」


静「レイス卿の言っていた『終わりと始まりの繰り返し』。なんだと思う?」

歩鳥「あー…そういやそんな事言ってたな……わからん」

静「突飛な予想だが………この世界は私達のいた世界の未来の可能性でもあり過去の可能性でもある……」

歩鳥「へえ?」



静「つまり…人類はずっと、グルグルと同じような歴史を繰り返し廻り続けているということではないだろうか」

歩鳥「ん〜〜〜?待って、よくわかんない」







245: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 09:09:02.97 ID:mimqUZYA0


静「まあ、難しい〜〜話は置いといて。ここに書いてあるのどう思う?」

歩鳥「え?んーと……戦争用フェアリー……」

静「フェアリーとはこの本が書かれた時代に生まれた人工生命体の事だ」

歩鳥「…タイタン?」

静「そう、戦争用に生まれた人工生命体…その名がタイタン」

歩鳥「まさか!巨人の事!?外うろついてるのとか!?」

静「いや…外にいる無知性はまた別だと思う」

歩鳥「へえ?」

静「この本に書かれている事から推察するに、昔、1人の人間とほぼ同じのフェアリーの少女を作った科学者がいるらしく…その資料などは何者かによって全て抹消されているはずだった。しかし、その科学者の残した資料がまだ残っていたらしく…それには人間とほぼ同じのフェアリーの少女の事が書かれていたらしい」

歩鳥「…」

静「そして、その資料を元にある科学者は人間と同じレベルの知能を持つフェアリーの研究を始める………そして長い年月をかけ人間と同じ知能を持つフェアリーを作ることに成功」






246: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 09:09:37.88 ID:mimqUZYA0


静「まあ、フェアリーというのは元々、観賞用の人工生命体の事だったのだが…途中からこの言葉自体が人工生命体全ての総称として使われていったらしい」


歩鳥「ははぁ…」

静「で、その発展として作られたのが戦争用のフェアリー…」


歩鳥「…あ、そうか…人間とほぼ同じの人工生命体…つまり…!」


静「…巨人化の力を有する人間…それが戦争用のフェアリー…タイタンの事だと思われる」






247: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 09:10:13.01 ID:mimqUZYA0


歩鳥「待って、じゃあ…、エレンや、ライナー、ベルトルト、アニは…」

静「…ま、どこまでがそうなのかもわからんが…」


静「…歩鳥、ロボットとフェアリーの違いはなんだ?」

歩鳥「え?そりゃ……知能があって…生きてる事?」

静「もしお前がこのフェアリーの立場だったらどう思う?」

歩鳥「え?」


静「もし、自分が戦争の為に…人を殺すためだけに作られた存在だったとしたらどう思う?」

歩鳥「そんなの嫌だし…納得できないよ」

静「嫌ならどうする?」

歩鳥「…え…どうするって…」





歩鳥「………反逆?」


静「………」

歩鳥「あ…」

静「何か思い付いたか?」

歩鳥「まさか…」




グギュルルルルル………


歩鳥「」

静「………」



歩鳥「ご、ごめん…お腹鳴っちゃった……てか、そう言えばまだ何も食べてなかった…」タハハ


静「おめえ〜〜って奴はよ〜〜〜」







248: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 09:10:44.47 ID:mimqUZYA0


静「ま、続きはまた後な。飯持ってきてやるから食べな、あと疲れてるだろうから今日は1日ベッドで休んどきなさい」ガタッ

歩鳥「うん、ごめん」エヘヘ

静「あと、この本も置いておくから見ていいよ」

歩鳥「うん」



ガチャ バタンッ



歩鳥「…」パラッ



歩鳥「はあ………」





歩鳥「…やっぱり私は…巨人達と殺しあってるだけじゃ…解決しないと思うよ……」







249: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 09:11:11.98 ID:mimqUZYA0


静「…ユミル」

ユミル「あん?」


静「歩鳥起きたよ」


ヒストリア「え、起きたの!?良かった…話してきていい?」

静「いいよいいよ〜〜」

ユミル「…そうか」


静「じゃあ、そろそろ頼むよ…知ってることを全て話してくれ」

ユミル「ああ、晩飯食ったら話そう」








250: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 09:11:39.81 ID:mimqUZYA0






―――巨大樹の森





ジーク「……はあ……べちこ焼き…食いて〜〜な〜〜〜……」


ベルトルト「…」

アニ「…」

真田「…?」

辰野(急になに言い出すんだこのオッサン)

ライナー「は…?べちこ焼き…ですか?」


ジーク「そうか、知らないわな…美味いんだぞ?カラフルで、パリッとしてモチッとして…」

真田「カラフル…」

辰野「それがなんなんすか」


ジーク「…人間てのはぁ、ろくでもないもんいっぱい発明してるが…」

ジーク「料理や菓子…音楽とかは、そんな人類の中でも偉大な発明だと俺は思うぜ?」






251: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 09:12:41.78 ID:mimqUZYA0


真田「…そろそろ話してくれ。あんた達は何者なんだ?」

ライナー「…戦士長…サナダにも話しましょう」



真田「レイス卿の屋敷にあった本に載っていた…戦争用に作られた人工生命体…タイタン」

真田「それは巨人の事じゃないのか!?」

ライナー「!お前、どこでそんな…」

ジーク「…ふう…何か変なこと知ってるみたいね…」ザッ

ジーク「だが、外をうろついている無知性は違う」

真田「…じゃあ…ライナーやベルトルトやアニ…」

ジーク「その三人も、近いが違うな……生まれつきに巨人化の力を持っている訳ではなかった。タイタンとは生まれつきで巨人化の力を持っている者だ」

真田「え?」


ジーク「…俺は、生まれた時からこの力を持っていた…そして、ずっと血生臭い場所に生きていた」

辰野「…」


ジーク「戦争用フェアリー…タイタンとは……俺の事だよ」






252: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 15:58:04.52 ID:mimqUZYA0


―――――


ケニー「オメェ…、アッカーマンと東洋人のハーフだったな」

ミカサ「はい」

アルミン「ミカサに用ってなんですか?」

エレン「変なことする気じゃないよな…」

ケニー「おいおい、信用してくれや、ちったぁよ」ガタッ

ケニー「…実は…東洋人の血を引いてるってお前に見せたいもんがあってな」

ミカサ「?」

ケニー「これだ……東洋人の間で使われていた暗号の解説書」バサッ

ミカサ「暗号…?」パラッ

アルミン「…あれ?これ…どっかで見たような…」

ケニー「あに?」

エレン「…!!この本に載ってる暗号…いくつかミカサの刺青で見たことあるぞ!!」

ミカサ「!!」

アルミン「それだ!」

ケニー「なんだと!?なんだその刺青ってのは…見せてみろ」

ミカサ「はい」

アルミン「さっそくミカサの刺青に書かれている内容を解読してみよう」

パラッ パラッ

ケニー「…あ…?なんだこりゃ?」

アルミン「お菓子の作り方…?」

エレン「はあ!?なんだそりゃ!?」

ミカサ「…」






253: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 15:59:18.05 ID:mimqUZYA0


ケニー「おいおいおいおいおいおい!何で菓子の作り方なんてもんが刺青にしてあんだ!?」


ミカサ「………あ……まさか…」







ミカサ「べちこ焼き!?」







254: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 15:59:55.96 ID:mimqUZYA0



―――――


歩鳥「なんか、表情前より良くなって来たね〜」

ヒストリア「そうかな…」アハハ


ガチャ


紺「あ、歩鳥!目え覚めたんだな!!」

歩鳥「あ、紺先輩!おはようございます!」

紺「もう昼過ぎだよ」

歩鳥「まあまあ、私にとったら朝です」


紺「…辰野と真田…無事かな」

歩鳥「私は無事だと信じるよ。でも…どうやって助けよう…」

紺「なあ…歩鳥。またあいつら攻めてきたら、人類勝てると思うか?」

歩鳥「…どうだろうね…」

ヒストリア「…ライナーやベルトルトやアニとも…戦うしか無いのかな?」

紺「まあ、私達が戦いに連れ出されることは無いだろうけどさ」

ヒストリア「…」

歩鳥「…私は…戦ってるだけじゃ解決しないと思う」



ヒストリア「…何とかならないのかなぁ…」

紺「…ま、今は休んでろよ歩鳥…疲れ溜まってるだろ」

歩鳥「うん、とりあえず今は休むよ」

ヒストリア「じゃあ私もそろそろ行くね」

紺「またな」

歩鳥「うん、またね〜」






255: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 16:00:22.98 ID:mimqUZYA0




―――――



歩鳥「さーて、晩飯晩飯♪」


紺「すごく嬉しそうな顔するな、お前…」

歩鳥「だってちゃんとご飯食べるの久しぶりだもの!」


静「…歩鳥」

歩鳥「ん?」


静「晩飯が終わったら…やっと謎明かしの時間だよ」

歩鳥「へ?」


紺「今夜、ユミルが知ってること全部話すってさ」

歩鳥「え、マジで!?」


歩鳥「…いよいよ謎の核心に迫る時が来たのか…!?」







256: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 16:01:07.83 ID:mimqUZYA0


カチャカチャ


ジャン「はあ…えらいことになっちまったな」

コニー「ライナー達、また攻めてくるのかな…」

サシャ「私まだ頭が整理つかないですよ…」

エレン「…ここにジッと隠れてるなんて嫌だぞ…俺も戦いたい」

ミカサ「駄目」

アルミン「エレンが狙われてるんだからジッとしてなきゃ…」

エレン「俺を探すために他の人達が殺されたらどうすんだ」

静「…まあ…私らが戦闘に駆り出される事は無いだろうけど…」


歩鳥「………」モグモグカリカリ


ジャン「…ホトリ、飯食いながら何を紙に書いてるんだ?」

歩鳥「作戦計画書だよ、ジャンくん」

ジャン「作戦計画書?」

紺「お前、まさか…戦う気か?やめとけって」

歩鳥「戦うなんてしないよ。タッツンと真田を救って戦いも止めさせる…死者を出さずに」

ジャン「…そんなことが出来るのか?」

歩鳥「やるよ。意地でも戦いなんか止めてやる」カリカリ

紺(…歩鳥、戦争とか大嫌いそうだもんな…)







257: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 16:02:54.72 ID:mimqUZYA0



エレン「あのなぁ…ホトリ、これは命をかけた真剣な戦いなんだ…冗談じゃすまねぇんだぞ?」

歩鳥「ちょっ、何か私が悪ふざけしようとしてるみたいな言い方だね!私だって真剣に殺し合いが嫌なの!!」

ミカサ「誰だって嫌だと思う…けど、それでも戦わなければならない時だってある。こっちをころそうとしている相手に説得するなんて、簡単に出来る事ではない」

エレン「綺麗事だけじゃどうにもならない事だってあるんだ…」

歩鳥「…そりゃ…私だって分かってるけども…」

静「歩鳥の気持ちも痛いほど分かるけど…エレンくんやミカサちゃんの言う通り、世の中甘いことばっかりじゃないからね〜…」

歩鳥「…」

歩鳥「私がバカな事言ってる自覚あるよ。でもやっぱり私には…それも都合のいい逃げ道に見えるよ!要はどうにもならないから『仕方ない』で済ませてるんでしょ!?」

静「うん、そうだよ」

歩鳥「わお、即答…」

静「仕方ない状況で、死にたくないし守りたいものもあるから…何とか自分の心に言い訳して戦うんだよ」

歩鳥「…うん…」

歩鳥「でも私は、戦う前にまず戦いを止める努力をするよ」

エレン「そうか……まあ、お前の考えを否定する気は無いよ」

紺「…私はお前のやることに協力してやるよ」


ユミル「お前ら…そろそろいいか?」

歩鳥「!」




258: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 16:05:40.47 ID:mimqUZYA0


エレン「そうだ、何か大事な話があるらしいな…」

ヒストリア「…どうしたの?ユミル」


ユミル「…お前らも知っての通り、私は巨人の力を持っている」

ユミル「で…この世界の事についても大体は知ってる」

アルミン「!」

ミカサ「なんと」

紺「何か色々隠し事してそうだな〜、とは思ってたんだ」


ユミル「…で、私が知ってることを…話そうと思う」

歩鳥「お!ついに来たね!」ワクワク

ユミル「…んなワクワクするような内容じゃねぇよ」

歩鳥「いや、ごめん…やっぱりそういう話になると名探偵の血が疼くというか…」エヘヘ

紺「いつから名探偵になったんだお前は」

ジャン「さっきまで真剣な顔つきだったのにいつものアホ面に戻ったぞ…」

アルミン「それがホトリの良いところだよね」

歩鳥「バカにされてんのか誉められてんのか…」

アルミン「割と真面目に誉めてるよ」


エレン「ホトリは名探偵つーか泥棒だよな。レイスの屋敷に勝手に侵入して変な薬盗むし…」

歩鳥「ち、違いますわよ!?名探偵として怪しい物を回収しただけでございますわよ!?」

紺「あからさまに怪しい反応すんなや」ベシッ






259: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 16:09:41.39 ID:mimqUZYA0

ユミル「ん?薬?何のことだ」

エレン「なんか、『ヨロイ』やら『サイキョウノキョジン』やら書いてある奴だっけ?」

歩鳥「そうそう!これの事ね!」ガサゴソ


ユミル「…お前…こんなもん持ち出してたのか…」

歩鳥「私の推理だと、これは人間に巨人の力を与える薬…」

ユミル「正解だ」

紺「ほー」


歩鳥「おぉ………試しに飲んでみようかとも思ってたけど、飲まなくて良かった……」

エレン「変なものは口に入れるなと親に教わらなかったか?」






260: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 16:18:19.74 ID:mimqUZYA0



静「どういう風に使うもんなの?それ」

ユミル「人間を無知性巨人にする薬………要は人間を人工生命体に変えちまう薬だ。シズカがレイス屋敷から勝手に持ち出した本に人工生命体の事が書いてあったろ?それと『ある物』を更に研究し作られた薬だ」

ユミル「…で、既に巨人の力を持つ人間に投与させても、薬に含まれた巨人の特性を得る事が出来るんだ」

静「へえ〜、なるほど」

紺(歩鳥と二人揃って泥棒探偵か…)

静「じゃあ…外にいる無知性巨人はこの注射でなった奴?」

ユミル「いや、外にいる無知性はまた別だ」

静「え〜〜〜?あ、外にいる無知性はさっき言った『ある物』ってのに関係あるの?」

ユミル「うん」

アルミン「…そもそも、外にいる無知性巨人とライナー達、知性を持つ巨人は仲間なの?」

ユミル「仲間じゃない。まあ…これから順を追って話すよ」

歩鳥「メモもばっちり用意したし、いつでも聞く準備は出来てるよ!」

ユミル「…じゃあ、始めるぞ…」







261: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 16:29:26.68 ID:mimqUZYA0




ユミル「…そうだ、シズカ…もうお前らの事も今のうちに話しておけよ…これからどうなるかわからないんだ」

静「そうだね〜…」

アルミン「え?」







―――――――――







ジーク「この世界はずっと同じような歴史を繰り返し続けて来た………人類が繁栄し、ついには世界をも破壊し人類同士で殺し合い…最後は『巨人』が出現し…滅び、また生まれる…何度も同じように廻り続けている」



真田「…え?ど、どういうこと…?」



ジーク「人類を管理するシステムがこの世界には存在するんだ………まあ俺も実物は見たことないが、壁の中のどっかの地下にあるだか何だか聞いたことあるけどね」


ジーク「そいつは人類がダメだと判断したら人間を巨人にするウイルスのようなものを撒き散らしちゃうんだ。そして、そのシステムの脳はどっかの地下にあるが…『体』となるのが座標だ」



ジーク「座標とは全ての巨人を操り、人類の脳にも影響を与える力」


ジーク「外にいる無知性巨人は…そのシステムにより巨人に変えられた人間達さ」


真田「………」






262: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 16:32:19.29 ID:mimqUZYA0


ジーク「で、その『ある物』とフェアリーからヒントに作られたのが…戦争用の人工生命体、タイタン。生まれつき巨人化の力を有する者」

ジーク「そして、更にそこから発展させたのが人間に巨人の力を与える薬。ライナー達がそれだ」

ジーク「人工生命体なんてろくでもないもん作って…反逆を起こされ、世界中で戦争が起きた。人間同士でもころし合っていた。そして、システムが発動し…半数の人類は巨人に変えられ、巨人に残りの人間が喰われ…そして生き残った者たちは2つの勢力に分かれた。それが壁内人類と俺達だ」

ジーク「俺達のいる場所…ライナー達の故郷には、生き残った人工生命体や人間とのハーフ…薬で巨人の力を与えられた人間等がいる。ライナー、ベルトルト、アニの持つ力は昔から代々受け継がれてきた」

ジーク「実は今までも二度ほど攻撃を仕掛けた事はある…だがレイスの持つ座標の力には敵わずに終わっていた」

ジーク「そんでどちらの攻撃の後もレイスは壁内人類の記憶を改竄させ忘れさせた」


真田「…」






263: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 17:07:51.54 ID:mimqUZYA0

ジーク「…で…その壁内人類は世界を破滅に至らしめた罪人として壁に閉じ込められ…105年の猶予を与えられる」

真田「…猶予?」



―――――

ユミル「…つまり、その105年の間だけ最後の平和を満喫させてやるって事だ。まあ、その平和を維持させるために憲兵が汚い仕事するって矛盾が起きてるみたいだがな。その105年が過ぎたら…巨人化のウイルスが撒き散らされ全ての壁内人類は巨人になる」

アルミン「え!?」

エレン「はあ!?」

ジャン「なんじゃそら…」

紺「なあ…確か、この壁が出来てから105年って来年だよな?」

サシャ「そ…そうです…」

コニー「もうすぐじゃねぇか!」

歩鳥「急にそげなこと言われても…」

静「…じゃあ…レイス家とは?」

エレン「そうだ…レイスって何なんだ?」

ヒストリア「…」


ユミル「ちょっと説明が難しいが……例えば「人類の始まりから終わり」までを1つの『人類の歴史』として…その人類の歴史一回につき1つの血筋が人類を管理するシステムにより選ばれる」

ヒストリア「選ばれる?」






264: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 17:08:24.14 ID:mimqUZYA0

ユミル「無知性巨人は一定の時間が経てば自然に消滅する。だが、何人かの人間は元に戻され、その中から座標を持つ人間が選ばれるんだ。そしてそこから新たな人類の歴史が始まる」

ユミル「そして、その力は長い歴史の中で子孫に受け継がれていき…」

ユミル「その受け継がれてきた力の持ち主が、今のこの世界のレイス家だ」

アルミン「つまり、そのシステムは人類を管理するための血筋を1人選び、その力を継ぐ人間を通して人類を監視し…ダメだと判断すれば滅ぼして、その後わずかに残しまた長い歴史をかけて人類を繁栄させる…それを何度も繰り返して来たと?」

ユミル「その通り」

歩鳥「なんか頭ん中がこんがらがって来た…」

ユミル「そして、人工生命体フェアリー……知性を持つ巨人は、今この私達が生きている人類の歴史の中で生まれた存在だ」






265: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 17:08:55.28 ID:mimqUZYA0



―――ある日…三体の「巨人化の力を有する人工生命体」が誕生した。

三体は、それぞれ「ジーク」「グリシャ」「ユミル」と名付けられた。






………気付けば、俺達は毎日巨人の力と戦闘の訓練ばかりやらされていた。
そして、敵国との戦いに駆り出され、たくさんの人間を葬り多くの戦闘機や戦車を破壊した。

毎日毎日毎日毎日毎日…戦いばかりの日々だった。俺達にはそれ以外は何もなかった。
そもそも、その為に生まれたのだから…





ジーク「そして、俺はある日…戦場で1人の女に出会ったんだ」








266: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 17:09:23.78 ID:mimqUZYA0



ジーク「俺がその日任されていた任務は…自国の不穏分子共の抹殺だったんだ」


真田「…」

辰野「…」


ジーク「ま、俺はそんときは戦いしか知らなかったし、他人の事を考えるなんてしたことがなかった。だから相手が力の無い一般人だろうと殺したさ、躊躇なくな」

真田「…」


ジーク「そして、目標を全て葬り終えた時…女は現れた」



ジーク「その女は、不穏分子とされていたターゲットの娘だったらしく…父親の姿を見つけ、激しく泣いていた」

ジーク「俺は…何で泣いているのかわからないから近づいて観察した」



――――――



女「う…うう……ぐす、な、なんで…なんで…!」


女「なんでこんな酷い事が出来るの!?」


ジーク「…?任務だからやった…それだけだ………任務はちゃんと終わらせた。酷い事なんかない」

女「人の命を何だと思っているの!?」

ジーク「…死んだら何か問題があるのか?」

女「当たり前でしょ!彼等だって死にたくなかった!みんな…生きてたのよ!しかも…ただ国にとって不都合だからって…そんな理不尽な理由で…!!」

ジーク「…」






267: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 17:09:49.79 ID:mimqUZYA0

女「あなたには…生きているって事が何なのかわからないの!?」

ジーク「…考えた事もない」

ジーク「俺はただ、戦うために生まれた…」

女「!?」

ジーク「お前はターゲットではない。さっさと去れ」

女「………」


その女は何かを考え込んでいる様子だったね…


女「あなた…まさか、最近生まれたっていう…戦争用の人工生命体?」

ジーク「…そうだ」

女「…」

女「駄目…あなた、私と居なさい」ガシッ

ジーク「…は?」

女「私は貴方を許せない…でも、貴方みたいな可哀想な人を生み出した者も許せない」

女「貴方が戻ったらまた犠牲者が増える…人を殺す為だけの道具になってはいけない。あなた自身にとっても害でしかない」

ジーク「…?」


女の制止する手を振りほどき逃げることなど簡単だった。
しかし…今まで出会った事の無い雰囲気の人間に、俺は興味を持ったんだ。






268: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 17:10:35.21 ID:mimqUZYA0



ジーク「…何を作っているんだ?」

女「お墓」


ジーク「…なんだそれは」

女「ここに死んだ人が眠ってるの…そしてその人はこの世に確かに生きていたという証でもある」

ジーク「そんなものを作って何の意味があるんだ」

女「…はあ…」

女「いいから、あなたも手伝って。あなたがやったんだから…責任持ってやりなさい」


ジーク「…」


俺には何がなんだか訳がわからなかったね。だが…何故か逆らえなかった



女「…あなたには私が『人間らしさ』を教えてあげるわ」

ジーク「…人間らしさ?人間はころし合って憎みあい妬み合ってるイメージしかない」

女「…まあ…悲しいけど、確かにそれも人間だからやる事だよね」

女「でも、私が言ってるのはさ…そういうのじゃないの。人間にだって綺麗な部分もあるんだよ」


――――――

ジーク「それから俺はその女と暮らし始めた……最初は単なる変わった物への興味だったよ」

真田「…」

ジーク「だが…一緒に生活する内に…俺は今までになかった様々な感情を持てるようになったんだ」







269: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 17:11:02.55 ID:mimqUZYA0


ジーク「心地良かった…研究室や戦場ではなかった感覚だったよ」

ジーク「その女はべちこ焼きが好物でな…俺もよく食っていたよ。美味かったなぁ……俺は、その時……人間も悪くないと思っていた」

ジーク「そして、恐らくその女を愛していたのかもしれない」

真田「でも…その、研究者達が…黙ってないんじゃ…」

ジーク「その通りだよ、サナダくん」

ジーク「悲劇は突然起きた……俺は結局、血に濡れた運命からは逃れられなかったんだ」






270: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 17:11:32.42 ID:mimqUZYA0




…俺と女はある日、研究員や軍人どもに見つかった…そして、俺は、『女は無関係』『俺が脅して一緒に居させた』と嘘を吐いた…女を守りたかったからだ


ジーク「そして、俺は女が手を出されないよう黙ってついていったよ………」

ジーク「だが、2日後…」




―――――

研究員「ジーク…本当にあの女は何でもなかったのか?敵国のスパイとかでもないのか?」

ジーク「だから何もないと言っているだろう」

研究員「そうか…じゃあ本当に何もなかったのか?拷問しても最期まで吐かなかったからな」


ジーク「…!!!」



ジーク「貴様……今、なんと言った………」ガシャ!

研究員「ひ!?」

ジーク「拷問だと!?『最期まで』だと!?」







271: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/06(火) 17:12:00.53 ID:mimqUZYA0


――――――


ジーク「その後、俺は研究員や軍人を殺しながら女を探した…そして、見つけたんだ……が…」



ジーク「……もう…死んでいた」





ジーク「しかも…その遺体は……酷い有り様だったよ」


辰野「…っ!!」

真田「………何を…されてたのか、想像もしたくないな………」



ジーク「俺は…悪魔と呼ばれても殺されても仕方ない存在だ……だが、何故彼女が殺されなければならなかったのか」

ジーク「俺はその日から再び感情を捨て……そして、人類への憎しみで頭がいっぱいになった」

ジーク「それから俺は世界中から人工生命体を集めた…人間を滅ぼす為にな」






【それ町×進撃】歩鳥と巨人の世界 完全版【後編】へつづく


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 【SS速報VIP】【それ町×進撃】歩鳥と巨人の世界 完全版
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俺(43)「おじさんッ!もっとして!もっとッ!」
商店街「イオンモールが攻めてきたぞぉぉぉぉぉ!!!」
僕「ええっ!底辺の僕がスーパーのレジ打ちバイト決まったんですか?」
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オーキド「ここにモンスターボールが3つあるじゃろ?」レッド「…」グリーン「…」
両津「麗子!わしはホモビに出演するぞ!」麗子「やめて!両ちゃん!」
サトシ(37)「すいません。ピジョット運送さんですか?正社員の件でお電話したんですけれども」
悟空「ブゥ!クリリンをチ○コにしてくれ!」




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