転載元:男「売られてた奴隷にガチ惚れして衝動買いしてしまった」2


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608: ◆Ab.sC93XWE 2015/06/28(日) 19:58:58.17 ID:NdbjAteH0


……で、夜。

ガチャ

少女「……あれ?ご主人様何処に行ったんでしょう?」キョロキョロ

メイド「ああ、あいつ?村にある宿にいるわよ?」ゴソゴソ

少女「えっ、宿ですか?泊まる所ならここで良いのに……」

メイド「えーと、仕事だとは言ってたけど詳しくは教えて貰ってないのよね」ギュ

少女「はあ……」

メイド「よしと」スクッ

少女「……?……メイドさんも外出ですか?もう寝る時間なのに」

メイド「夜食届けてって言われてるのよ、いつもならこういう時軽食持参するなり他所で注文するなりするクセに絶対あたしが届けろって言うもんだからさ?」

少女「届けろ、ですか?あのご主人様が?だってこのお宅って村の宿から徒歩で10分ぐらいですし……自分で取りに来そうな感じですけど………あっ…」ハッ


メイド「なに?」

少女「……わざわざ宿に居るんですよね?」

メイド「うん、それが?」

少女「……………」ムゥ

メイド「な、なに?何か気付いたの?」

少女「……………い、いえ……なんでもないです」フルフル





612: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 20:22:00.59 ID:NdbjAteH0


メイド「……なにか気付いたの?なら教えてってば!!」

少女「……い、いえ…なんでもないですから大丈夫です」フルフル

メイド「大丈夫って顔じゃないんだけど…」

少女「………ホントになんでもないですってば」

メイド「……うーん……な、ならあんたも付いて来てよ?別に大丈夫でしょ?」

少女「…え…それは」

メイド「……ダメなの?」

少女「えと、わたしは呼ばれていないですし、それに今日はその…ちょっと疲れたので先に休んでます」ニコリ

メイド「そ、そう?うーん…」

少女「メイドさん、ご主人様待ってますよきっと、早く行かないと」

メイド「……わ、わかったわよ…行ってくる」

少女「はい、いってらっしゃいメイドさん」

メイド「……う、うん……ホントに何にもないのよね?」

少女「大丈夫ですってば」

メイド「……う、うん……」トタトタ

バタン


少女「………」


少女「………はぁ…」コテン

少女「いいんだよねこれで、うん……」



613: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 20:35:53.01 ID:NdbjAteH0


…………

メイド「……あっ、居た……おーい、言われた通り持って来たわよ」トタトタ

男「………お、おう」ソワソワ

メイド「……?…仕事だったんだよね?わざわざ中断して外で待ってたの?」

男「え、ああ……まあ、ね?」チラッチラッ

メイド「なに?」

男「い、いや………」フイッ

メイド「…?……まあ、いっか。それじゃこれね、簡単だけどサンドイッチ作ったから」ズイッ

男「お、おうよ!?ありがとうな!?」

メイド「なんでそんなにそわそわしてるのよ……」

男「いや?ソンナコトナイヨ?」オロオロ

メイド「…………」ジー

男「………ぬぐ…っ…」ダラダラ

メイド「………はぁ…まあいいわ、あんたの挙動不審は今に始まった事じゃないし、それじゃ頑張ってね、あたしは戻るから」スタスタ

男「ちょ待!?待って!?」ガシッ

メイド「えっ、な、なに?」ビクッ

男「…………」

メイド「………えと…」

男「…………」

メイド「……は、離してよ…」タジッ

男「……………ちょっと中入ってけ、良いだろ?」ジッ

メイド「えっ、別に……いいけど」

男「………うん」スタスタ

メイド「え、ど…どうしたのよ?」グイッ

男「……………」スタスタ



614: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 20:43:26.25 ID:NdbjAteH0


ガチャ

男「………」スタスタ

メイド「……えと」

男「……」ボスッ

メイド「…………」

男「……と、とりあえず座ろか」ポンポン

メイド「と、隣に座れってこと?」

男「んだ」コクコク

メイド「………」ポスッ

男「……………」ソワソワ

メイド「………?…?…」

男「…………」チラッチラッ

メイド「……えと」

男「…………あー……その……えぇとだな?」モジモジ

メイド「な、なに?」ジリッ

男「………………」

メイド「……ち、ちょっと!?言いたい事あるならなんか言いなさいよ!?」

男「………そ、そうだな……ここまで来てビビってどうする俺……よ、よし」キッ

メイド「ふぇ?」キョトン



615: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 21:06:10.67 ID:NdbjAteH0


『メイドさん視点』

どうにもよく解らない。私はただ夜食を届けに来た筈だったのだけれど、何故か宿の中に来いと言われて意味も分からず二人でベッドに腰掛けている訳だけれど。

何やら私の隣に座っている主人……彼の視線がすごく私に向けられている気がする。なんなのだ。

何がどうしたと聞いてはみたけどどうにも口ごもっていて要領を得ないし、らおち落ち着きが無いのだ。

………こういう彼は正直何度か見た事はあるが、どうしたのか聞いてもはぐらかすだけで何がしたいのやらと毎度思う………。





メイド「……………あっ……」

いや、過去にこんな感じで挙動不審を起こした時は大抵そのあとこいつは変なことをしてくるのだ、久しぶりなので忘れていたけど。

以前は確か、彼の出奔前だから子供の時の事だけど、スカート捲られたり胸触られたりとトイレに無理矢理侵入してきたりとろくな事をしてこなかった。

………まさか、いまさらそんな子供のイタズラみたいな事をするつもりだろうか、だとしたら先手を打っす沈めるべきなのだけど。

男「…………よし、覚悟は出来たぞ」

と、色々考えていたら、彼が真っ直ぐこちらを見つめてくる。なんだ、なんだというのか。

男「……………っ………」

そのまま無言で私の腕を掴む、強く握るのではなく、いたわるようにやさしく掴まれた。

メイド「……ふぇ?ちょっ……」

そのまま、訳の解らないまま私は押し倒されてしまった。

男「……………」

彼は真面目な眼差しで私を真っ直ぐに見つめたままだった。ここまでされて、私はようやく気付く。

メイド「………ぁ……」

つまり、そうつまり。彼は私を抱こうとしているのだ。



616: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 21:25:35.55 ID:NdbjAteH0


メイド「………っ……」

男「…………」

拒もうと思えば拒める。いきなり過ぎるし一応私が彼を好きだというのと、彼が私を愛していると言ったのだから両想いだというのはあるけど……正直それだけで交際するわけでも結婚の約束をしたわけでもない。つまり、まだ早いんじゃないの?というのが私の考えなのだけれど……。

………正直、求められているのなら今でも良いんじゃないかと思ってしまう。

あの子への気持ちはどうするんだとか、今こんな事してる暇なんてあるの?とか、色々とぐちゃぐちゃになりながら頭には過っているけど……どうしてだろう、今まではどうしても素直になれなかった自分の心が嘘みたいに正直になれと言ってくる。

彼の手が私の頬を撫でる。すこしこそばゆくて顔をそらしてしまう。でも嫌な気分じゃない……撫でられた頬は焼けるように熱くなって、それに息が詰まって声が漏れてしまう。そんな程度の事で反応している自分が恥ずかしくて、泣きそうになってしまう。

男「……………」

このまま彼に身を任せて、どうなるか解らないけれど、私はそれでもいいかなと……思ってしまっているから。

少し怖いけど、あの時のような嫌な気分ではない、それは確かだから。



617: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 21:42:45.66 ID:NdbjAteH0

『男視点』

……………。

メイド「………ぅ……ひっ……う……」

俺は何をしているんだ?

俺は、今彼女を抱こうとしている。それはいい、俺は彼女を愛している。それは間違い無いのだから。

だが見ろ。

今の彼女の姿を、冷静に見つめろ。突然押し倒され、組み敷かれた彼女をよく見てみろ。

男「…………っ……」

……泣いている。

顔をそらして、震えながら泣いてしまっているじゃないか。

考えてもみろ、怖がらせて当たり前、泣かせて当たり前じゃないのか?だって……彼女は以前、俺の父親に乱暴されかけているんだ、それ自体は未遂だったようだがその後の結末を含めて、こんな事をされたらトラウマを呼び覚ましてただ彼女を傷付けてしまうだけじゃないのか?いや……事実彼女は震えて泣いてしまったんだ……間違いなくそうだろう。

男「……………」

俺は激しく後悔した。彼女と気持ちが通じあったからといって浮かれて、彼女の事をまるで無視して一人で盛り上がってしまっていたんだ。とんだ愚か者だ。

男「…………っ……ごめん……」

彼女を掴む腕を離して、身体を退ける。

メイド「………?……へっ?」キョトン

今ほど自分が憎いと思った事はない、俺はあれだけ見下していた父と同じ事をしようとしていたのだ、謝ったって許される事じゃない。

男「…………!!…」

いたたまれなくなり、おれは部屋を飛び出した。

メイド「へ…?ちょ」ガーン





618: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 21:49:23.14 ID:D2IfJDBUo

甲斐性なしがぁぁぁぁあ嗚呼ああ!!!!!!



619: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 21:50:48.82 ID:UXZH1g/U0

男のおと子は漢にならなかったか



622: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 21:54:59.74 ID:NdbjAteH0

『メイドさん視点』

何がなにやらまるで解らない。

どういう事なんだろう、何が起きた。

メイド「……は?」

どう考えてもさっきまで彼は私を抱こうとしてただろうに。なんでいきなりどっか行っちゃうのだ。

自分に正直にと思って、彼がそうしたいのなら私は受け入れようと、恥ずかしかったけれど覚悟していたと言うのに、何故だ、何がどうして何が起きた。

メイド「」

走り去った彼。

開け放たれたままの扉。

……そこから吹き込んでくる妙にうら淋しい渇いた風…。

メイド「…………からかわれた?」

いや、まさかそんな子供のイタズラじゃあるまいし。

メイド「…………」

なんだろう、それでも彼ならやりかねない気がする。

………なんと言うか、恥をかかされたとはこんな感じなんだろう。

そう思った瞬間、私の中の何かがブチッと切れた音がハッキリ聞こえた。



627: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 22:12:24.07 ID:NdbjAteH0


翌日。

少女「……………」ジー

男「…………」ズーン

メイド「………」ムスッ

男「…………」チラッ

メイド「……なんですか?こっち見ないで下さいませんか若旦那様?」ジロリ

男「……ぅ……ごめん…」

少女「……あ、あの、メイドさん?」オロオロ

メイド「なに」ブスッ

少女「く、口調がまたお澄ましモードになってますけど何が……」

メイド「別に何も」フンッ

男「…………」

少女「ご、ご主人様……」オロオロ

男「……良いんだ、彼女の好きにさせてあげてくれ」

メイド「………言うことそれだけですか?」ジロリ

男「ごめん…」

メイド「謝るなら初めからあんなことしないでくれませんか」

男「…………」

メイド「…………もう知りません、さいてー」プイッ

男「ふぇぇ…」ウルウル

少女「……なにがあったんですか」ゴクリ

メイド「だから、何も、ほんっとに何も」ムッスゥ

少女「………あ、あれー?」オドオド

男「…………」ショボーン



628: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 22:33:27.35 ID:NdbjAteH0


一方その頃。

青年「よし!!あれだ、あの馬車だ!!見つけたぞ!!」

老近衛「……ようやく対面か」

団長「…………」ソワソワ

青年「止まれ!!そこの馬車よ止まれ!!」ザッ

盗賊父「っ!?王子さまかい!?ご無事で!?」グイッ

馬「ヒヒーン!!」

青年「おお、そなたか!!ではやはり間違いないな!?」

老近衛「ふむ、どうやら若の知り合いで間違いないようですな、では姫様と件の娘は中に…」ガチャ

モヒカン姫「ん?」

老近衛「く、曲者!?」ガーン

団長「わ、わたしの娘は……!?」コソコソ

メイドハゲ「え?」

団長「へ、変態ーー!?!?」ガガーン

青年「む?なんだそなたらその格好は……他の者は?」

盗賊父「ああ…ワシらは囮ですんでてんで逆方向ですぜ姫様達が逃げたのは」

青年「なに?なんと謀られたか…」

老近衛「………なんでこんなもんが姫様達の目撃情報になるんじゃい…目が腐っとる」

団長「騙したわね!?娘に会わせるなんて言いつつこんな醜いハゲを見せて嫌がらせなの坊や!?」ダンダン!!

モヒカン姫「ひどい」

メイドハゲ「誹謗中傷にはもう慣れたぜ」フッ





634: 即興だから投下間隔は下手したら一時間近く空くんだぜい(´・ω・`)今さらだけど 2015/06/28(日) 23:03:16.82 ID:NdbjAteH0


……………再びハンサムさん宅。

少女「…………という話の流れがありまして」

眼鏡っ娘「そう」フーン

女兵士「只の痴話喧嘩だろうに、ほっとけ」

少女「ええ……でも…」


眼鏡っ娘「人の恋路に首を突っ込む趣味はない」

少女「………そ、そうですか……はぁ…」

女兵士「………お前はどうなのだ、どうも見ていて遠慮しているように見えるが」

少女「えっ…わたしですか?」

眼鏡っ娘「人間素直が一番だと思う」

女兵士「………殿下」

眼鏡っ娘「どうせなら母親も違えば良かったのに」

少女「…………お、王女さまそれは」

眼鏡っ娘「私は気にしていないけれど、にいさまは違うからめんどう」クイッ

少女「あんまり堂々とし過ぎるのもどうかと」

眼鏡っ娘「むっつり過ぎる故に失敗例が身近にいる。だから私は常にオープン」ブイッ

少女「………」チラッ

女兵士「なぜ私を見る」

盗賊妹「この前親子バーガーやりてえって呟いてたなー?」

女兵士「」ビクッ

少女「なんですそれ?」

眼鏡っ娘「何とは言いたくないけれど、仮に彼女がそうなったら命にカカワルかもしれないしお奨めしない、妄想に留めておくべき」

女兵士(´・ω・`)



635: SS速報VIPがお送りします 2015/06/28(日) 23:19:27.72 ID:NdbjAteH0


女兵士「………と、とにかくだ……自分の気持ちを押し殺していても良いことはないぞ…………わ、わたしみたいになるし……」メソメソ

眼鏡っ娘「大丈夫、貴女はちゃんとかわいい、私が保証する、にいさまはダメだけど」ヨシヨシ

女兵士「で、殿下…」グスン

盗賊妹「なんでも腐りかけが一番うまいって言うからなー?」

眼鏡っ娘「発酵すると甘くなるらしい」

女兵士「ほめてるんですかそれ」

少女「…………わたしの気持ち……うーん……」



645: ◆Ab.sC93XWE 2015/06/29(月) 20:14:46.43 ID:Cf2jAneX0


……酒場。

男「…………ふぅ……息が詰まる、どうしてこうなった……あっ俺のせいか…」ウジウジ

女主人「お客さん昼間から飲み過ぎだよ」

男「……………今は呑みたい気分なんれす」ヒック

ガチャ

ハンサム「むっ?見ないと思ったらここに居たのか、どうした暗い顔をして」スタスタ

女主人「あなた!!おかえりなさいっ!!」ダキッ

ハンサム「ここは俺の家じゃないだろう?仕方ない人だ……」クイッ

女主人「ああん////つれない……でもステキ////」ウットリ

男「…………せんせい、ぼくおとこにはなれなかったよ」グスン

ハンサム「そのようだな、なんだ?怒らせるような事でも言ったのか」

男「……いや、言ったというよりはなんというか……」

ハンサム「ふむ?」




646: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 20:28:35.93 ID:Cf2jAneX0

………

ハンサム「……ふむ、つまりとある事情がありそのせいで怖がらせてしまったから自分が許せんと」

男「そうっす、簡単に言えば初めから間違ってたんすね、もっと時間を置くべきだったのに」ズーン

ハンサム「………はて?どうにも解せんな、あの娘、単純にぶすくれてるだけに見えたのだが」

男「………いや、めちゃくちゃ怒ってたじゃないですか」

女主人「女は本気で嫌な事されたら怒らないでそいつの事徹底的に避けるけどねぇ?顔も見せないぐらいに」

ハンサム「うむ、そうだな、それに比べたらあの娘の怒り方など可愛いものだろうに」

男「……………えーでも」

ハンサム「理由はだいたい見当付くが……まあそうだな、本人に直接聞くのが良いだろう」

男「……話してくれるかなぁ…」

ハンサム「なに、俺がひとつアドバイスしてやろう」ニッ

男「またっすか」



647: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 20:32:14.30 ID:Cf2jAneX0



酔わせれば

どんなおんなも

ほんねはく



648: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 20:40:49.21 ID:6sm4TPNmO

なお未成年の模様



649: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 20:41:02.25 ID:Cf2jAneX0


ハンサム「酒というものはな、女を素直にさせるものさ」フッ

男「………な、なるほど」ゴクリ

ハンサム「ここは酒場だし丁度良いだろう、どれ……女が酒を初めて呑むのだとしたら…この辺りか?」ゴトゴト

女主人「果実酒も甘くて良いけどこっちのエールも中々だよ、この村の麦で造る麦酒は苦味が少なくて都じゃ女に大人気って話だし」ドンッ

男「……お、おお……いいんですか?」

ハンサム「金は貰うぞ?」ニヤリ

男「……よ、よぉし……買いましょう」ゴクリ



650: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 20:50:52.73 ID:Cf2jAneX0


……で。

男「…………おーい、ちょっと良いかな?」

メイド「なんですか、下らない事だったら話し掛けないで下さい」ブスー

男「………い、いやね?怒るのは分かるんだけど、そのね?そろそろ仲直りをと……」

メイド「やです」プイッ

男「」グサッ

メイド「それだけですか?私は泊めさせて頂いている身分なので色々とお手伝いさせて頂いている最中なんですが?邪魔するなら何処か行っていてくれませんか若旦那様?」ジトー

男「………くっ…!!ええい良いからちょっと来なさいってば!?」グイグイッ

メイド「ちょ、ちょっと押さないでよ!?じゃない押さないで下さい!!」

男「いいからいいから、変な事じゃないから」ウンウン

メイド「………昨日の今日で変な事じゃないとか言いますか」ジロッ

男「うぐっ……い、いや負けんぞ!!とにかく来てってば!!」

メイド「………むぅ…」



652: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 21:07:18.73 ID:Cf2jAneX0


ドンッ

メイド「……?…お酒?」キョトン

男「一緒に飲もうか」コクリ

メイド「……えー、要らないです」ウエー

男「露骨に嫌な顔したな……飲んだことあったっけ?」

メイド「ないですけど、のんだくれて悲惨な状態になっている誰かの姿ならわりと目撃してるので」プイッ

男「………そ、そういやそうね」ショボーン

メイド「あんな醜態自分が晒す事になったら嫌ですし、要らないです」

男「………そ、そう……まあそうだよな、そりゃ呑みたいとは思えないか」

メイド「……はぁ、呑むのは良いですけど程々にしてくださいね?処理大変なんだから……」ガタッ

男「うーん……折角女の子でも飲みやすい奴をって事で探して貰ったのにどうしようかな」

メイド「……?…女の子でも?」

男「ん……まあ、ちょっとね」

メイド「………あた…私の為にわざわざ?自分が飲むんじゃなくて」

男「……まあ……自分で呑むだけならちょっと来てって言わないよ」

メイド「…………むぅ……」モジモジ

男「呑まないならいいよ、俺が呑むし……」

メイド「…………せ、せっかくだから…ちょっとだけ」ボソッ

男「……そ、そう?良かった」ホッ




653: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 21:20:09.97 ID:Cf2jAneX0


男「えーと、これが果実酒だね、酒ってよりジュースに近い」トクトク…

メイド「……へー、綺麗な色…」ジー

男「はいどうぞ」スッ

メイド「……ありがと、それじゃいただきま…」

男「ちょっと待った」

メイド「へ?」

男「よいこのみんな!!この世界のこの国では飲酒が認められる年齢は18歳以上っていう設定なんだ、だからメイドさんはお酒を飲めるんだよ!!キミ達の国ではお酒は20歳になってから!!未成年者の飲酒は法律により規制されているので20歳未満の子はお酒を飲んじゃいけないぜ!?変態のお兄さんとのやくそくだ!!」ビシッ!!

男「よし、それじゃ召し上がれ」ニコリ

メイド「なにさっきの」

男「一応言っとかないと」



654: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 21:27:32.45 ID:Cf2jAneX0


メイド「……ん……ホントだ、甘い…」

男「どう?」

メイド「うん、美味しいかも…」

男「どんどん呑んでいいよー」トクトク…

メイド「…………あんまり飲むと酔っ払っちゃうんじゃないの?」

男「これは度数低いからそんなには……まあ自分なりのペースでね?」

メイド「ふーん?」グビッ

………………



656: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 21:34:42.07 ID:Cf2jAneX0


30分後。

男「…………」カラッ

メイド「これホントにお酒?別になんともないけど」ゴクゴク

男(………度数低いとはいえ一瓶丸々空けて平気だと?酒に強いのか…)

メイド「………んー……もうないの?」

男「エールなら樽でありますが」ゴクリ

メイド「ちょーだい」ズイッ

男「お、おう……でもエールはどうだろな……はい」トンッ

メイド「ありがと」ゴクゴク

男「…………」

メイド「……こっちもおいし♪」エヘッ

男(あっ、酔ってるわこれ)





658: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 21:38:44.53 ID:yKPZCX1QO

(アカン)



659: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 21:46:31.03 ID:Cf2jAneX0


更に一時間後。

メイド「………」グビグビ

男「………ち、小さい樽とはいえ半分近く平らげ……あ、あのぉ……そろそろ…」ドキドキ

メイド「おかあり」ズイッ

男「……もうやめた方が」

メイド「ん!!」ズイッ

男「…………少々お待ちを」トポトポ…

少女「………あの、何してるんです?」

男「あっ、少女ちゃん……えーと」

少女「お酒?メイドさんお酒飲んでる……」ジー

メイド「うん……あんたもね…のも?あい」ドンッ

少女「えっ、えとわたしは……」オロオロ

メイド「ん!!」ズイッ

少女「…………い、いただきます」ビクッ

男「ちょ……大丈夫か?」ヒソヒソ

少女「…な、なんか断れなくて……飲んだ事ないし大丈夫かはわからないです、ちょっとずつなら平気かな…」チビチビ

メイド「……うー…」グイグイッ

男(………だ、大丈夫かこれ?)



661: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 21:55:40.59 ID:Cf2jAneX0


5分後。

少女「あうー……ふわふわすりゅ…ふへへへ」ニヨニヨ

メイド「おかあり」ズイッ

男「大丈夫じゃなかった!!グラス半分も呑まないで酔っ払ったぞ!?」

少女「おしゃけ、へんなあじーふへへへへ……」チビチビ

メイド「ねぇーおかありぃー!!」グイグイッ

男「」

少女「なんでおしゃけにゃんかにょんでりゅんでしゅ?ごしゅりんしゃまはにょんでにゃいのににゃんでメイドしゃんらけいっぱいにょんでりゅんでしゅ?ねぇごしゅりんしゃまってばぁ!!」ユサユサ

男「あかん」



662: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 21:57:15.61 ID:4W2738Aso

これはひどい



666: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 22:29:10.60 ID:Cf2jAneX0


男「……と、とりあえずもうそろそろ呑むのはやめて落ちついて…」

少女「しょんにゃこちょよりごしゅりんしゃま!!きのうメイドしゃんとにゃにしてきちゃんでしゅか!?メイドしゃんおこりゃせりゅとかにゃにしたんでしゅ!!わたしきょうはじゅっとしょればっかりきににゃってひょうやがにゃかったんでちゅからにぇ!?おちえてくだしゃい!!」プンプン

男「……え、あのなんて?」

メイド「ねぇーおかありぃー!!」ウルウル

男「ちょ…ちょっとまってってば!?ええと……」オロオロ

少女「しゃんときいちぇりゅんでしゅか!!」クワワッ

男「」ビクッ

少女「ごしゅりんしゃまはメイドしゃんがしゅきにゃらにゃんでわたしにゃんかずっとおいちょくんりぇしゅか!?はっきりしちぇくだしゃい!!うわきはいけにゃいこちょにゃんれしよ!!」ペチペチ

男「ちょ……ええと!?」

少女「……………う"ー…」ジトー

メイド「………樽ぅ…もういいや自分でやるー」ドボドボ…

男「」

少女「ごしゅりんしゃまはわたしのこちょどうおもってりゅんでしゅ?メイドしゃんがしゅきにゃらどうちてわたしまでそんにゃにやしゃしくしゅるんでしゅか?かんちがいしちゃりゃどうしゅるんでしゅか……」ジー

男(なにいってんのかまったくわからん)ダラダラ

少女「……う"ー……しょれちょもわたしもしゅきっていっちぇいいんでしゅか?めいわくにゃとおもうかりゃがまんしちぇりゅんでしゅよわたし、ほんちょわごしゅりんしゃまにょことわたしだいしゅきでしゅよ?ほんとでしゅかりゃね?はちゅこいにゃんでしゅから!!どうちてくれりゅんでしゅごしゅりんしゃまにょばかぁ!!」ポコポコ

男「……え、えーと?……???」

少女「メイドしゃんらけじゅりゅいれしゅ!!わたしもごしゅりんしゃまにぎゅーてしてもらいちゃいれしゅ!!れもメイドしゃんからごしゅりんしゃまとっちゃいけにゃいからがまんしゅりゅってきめちゃっにゃんれすもん!!しょれにゃにょにみんにゃしてわたしはどうにゃんだとかすにゃおににゃれとかかっちぇにゃことばっかりいってこまっちゃいましゅ!!どうおもいましゅごしゅりんしゃまは!?」

男「えっ?ああうんそうだねー?」オロオロ

少女「かいわがなゃりちゃってにゃいれしゅ!!ほんちょにきいてたんれしゅかごしゅりんしゃまは!!」ペチペチ

メイド「………ぶー…おしゃけー!!もっとー!!」パタパタ

男「」



669: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 22:52:14.04 ID:bhHvxzgCO

少女めっちゃかわええなw
もう普段から素直になっちゃえよw



670: 翻訳は敢えてしない 2015/06/29(月) 22:53:51.53 ID:Cf2jAneX0


少女「ごしゅりんしゃまはにゃんでふりゃふりゃしちゃうんりぇしゅかにぇ!?にゃんにぇんもメイドしゃんしゅきだったにゃらメイドしゃんらけみちぇにゃきゃだめれしゅよ!?わたしみちゃいにかんちがいしちゃうここにょままりゃとふえちゃいましゅよ!?そんにゃのわたしがしゃせにゃいりぇすけどにぇ!!」プンスカ

男「………えーと」

少女「………う"ー……どうしちぇごしゅりんしゃまだったんでしゅか……ほかにょひちょにゃらだいりょうぶだっちゃにょに、ごしゅりんしゃまはやしゃししゅぎてわたししあわしぇだけどちゅらいんでしゅからにぇ?」ズイッ

男「……え……ちょ……」ギクッ

少女「………っ……ん……」チュ

男「んん……!?」ング

メイド「ふぇ?」フラフラ

少女「……ん……っ…」クチュ

男(…舌っ!?……んおおおっ!?!?)

少女「……ぷはっ……う"ー……………zzZ」 コテン

男「」

メイド「…………キスしてた……」ジー

男「」ビクッ

少女「………zzZ」 スー…スー…



671: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 22:55:30.10 ID:MlkKYsvSO

本音吐きまくってますがなww



673: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 23:05:50.79 ID:Hx4a22aSO

さぁて、面白くなって参りましたwww



675: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 23:11:06.17 ID:e4uCWFuDO

ドキドキワクワク



676: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 23:15:48.95 ID:Cf2jAneX0


少女「……zzZ」 スピー

メイド「………………………………………」ジー

男「」ダラダラ

メイド「……ヒック……ふぇ……」ジワッ

男「あ、あのね?こ、これはその……」

メイド「………………きのうはしてくんなかったくせにぃ…!!やっぱりあたしのことからかって……ふぇぇぇ……」メソメソ

男「えっ、はい?」

メイド「やっぱりロリコンなのね!!おっぱいちっちゃいほうがすきなのね!?自分よりしんちょうたかいおんなはキライなんだ!!だからあたしのことからかっそあそんでたんでしょばかぁ!!」ポロポロ

男「ちょっと待てぇい!?からかったってなんだ!?」

メイド「きのう押し倒してするのかな?するのかな?っておもわせといてどっか行っちゃったじゃん!!すっごいショックだったんだからぁ!!」メソメソ

男「は?いや待て、だってお前嫌がって……」

メイド「………?……びっくりはしたよ?でも嫌がってないもん」グスッ

男「……………マジで?」

メイド「うん」コクリ

男「いやいやいや、でもな?お前そういう事トラウマじゃ……」

メイド「なんで?」キョトン

男「」



680: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 23:35:27.03 ID:Cf2jAneX0


男(……俺はひとつ勘違いしてたのかもしれん)

メイド「?」

男(……コイツ、強姦未遂自体はまったく気にしてねぇ!!)ガーン

メイド「ねぇ?なに?ねぇ?」グイグイッ

男(……………この二年の俺の我慢は一体……いや、そもそも好きとはもう言えまいと思って過ごしていた時期だから元々我慢もくそもなかったか……)ズーン

メイド「………むー……」ヨタヨタ

男「………はぁ、なるほど……つまり俺の思い違いだったと……はぁ…」

メイド「ぎゅー」ダキッ

男「」ビクッ

メイド「いいもん、あんたがしてくれないならあたしからするもん、ぶー」ギュー

男「えっ、あの……ちょっと?」オロオロ

メイド「…や?」ジッ

男「はぅっ!?嫌じゃないよ!?で、でもここで!?ちょ!?」ドサッ

メイド「いいもん、あんただってさっきあたしが見てるまえでキスしてたもん……あたしもできる!!」モソモソ

男「や、やだだいたん……」オロオロ

メイド「しよ?ね?」ギュー

男「わ…わかった!?わかったからせめてベッdごべがっ!?!?」ミシミシミシ……ッッ

メイド「……?…あれー?」ギュー

男「ち、力抜い……グハッ!?」バキバキボキボキバキッッ

メイド「あれ?ねえってば!!ねちゃうの?ねぇ!!」ブンブン

男「」チーン

メイド「……うぅ……ばかぁ……」ジワッ

男「」グッタリ

メイド「…………ぶー………zzZ」 ギュー

少女「……zzZ」 スピー

……………



681: SS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 23:50:14.88 ID:Cf2jAneX0


翌朝。

メイド「…………痛っ……???」モソッ

少女「…………」ムクリ

男「………おはよう」

メイド「お、おはよ……痛……頭ガンガンする……」ズキズキ

少女「…………おはようございます」

男「…………はい、二人とも二日酔いの薬と水ね?」コトリ

メイド「………二日酔い?……そ、そっか……お酒飲んで………いつ寝たのかな覚えてない……」クラクラ

少女「…………」

男「………まあ、酒飲んだらキオク飛ぶのはよくある事だから気にしないで、少女ちゃんは?」

少女「…………………………覚えてません」フイッ

男「………そうか、うん……まあいいや」

男(………本人たちは覚えてないほうがいいだろな、あれはひどい)

メイド「………二日酔いって最悪なのね……きもちわるい」ウプ

男「………とりあえず二人はもう二度とお酒飲んじゃダメね、飲ましといてあれだが」フイッ

メイド「……そんなに酷かったの……?」ゾッ

男「………気にしないで良いよ、それじゃ俺は部屋出てくからお風呂入って着替えちゃってね、じゃ……」スタスタ

バタン

メイド「…………酷かったんだ、あー……最低……」ゲンナリ

少女「…………」ゴッゴッゴッゴッゴッゴッ……

メイド「壁に頭ぶつけてなにしてんの、頭痛いの?」

少女「……………いえ、最低最悪の悪夢を見まして、消えないかなーと」ゲンナリ

メイド「………?」



703: ◆Ab.sC93XWE 2015/06/30(火) 21:15:04.88 ID:VfINz0lZ0


一方その頃。

盗賊「…………ふへー、でっけぇ街」キョロキョロ

情報収集の為に王都へと赴いた盗賊が人混みの中をうろちょろしていた。

盗賊(人混みすげぇし、スリし放題じゃん、やらないけど)

人混みの中を器用に進み街を観察、人を眺め耳を澄ます、意識しないと人が多すぎて雑音にしか聞こえないがキーワードとなる単語だけを聞き取るように徹すればそれなりに会話を聞く事が出来たりする。もちろん誰にでも出来る事ではないが。

盗賊「………!…」ピクッ

キーワードとなる単語は複数あるが、たった今聞き取れた単語は一番重要なものだった。

「だから王子さまが実はね?……」

盗賊「…………」

王子。あのキザで馬鹿で変態だけどやたら顔が良い今の自分の親分的な人の安否の確認が頼まれた仕事の一応大事な事だった。

「ほう、それであの御方がどうしたって?」

盗賊(………右側、道端で駄弁ってるあの男女か……何か知ってりゃ良いけど)

聞き取れた会話をそれとなく盗み聞きするための近づいてゆく、どうやら普通の平民のカップルらしい。大した話は聞けないだろうが情報収集というのは根気がいるものだ。

「マダムキラースキルを極めて遂にあの近衛団長さまを口説き落としたって噂よ」ヒソヒソ

「マジか?俺は逆に王子が手籠にされたって噂を聞いたが……」ヒソヒソ

「ええ?でも何日か前向こうの堀の近くで二人の逢い引きみたって友達が…」

「それじゃどっちとも取れるだろ、他に証拠は……」


盗賊(……………役に立たなそうな噂だな、次だ次)

先程から何度か話は聞いて来たのだがどうもろくな話がなかった。

盗賊(………城の関係者とかから話聞き出さないとダメかもな……めんどくさー)




704: SS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 21:33:03.65 ID:VfINz0lZ0


盗賊「……それにしても」キョロキョロ

改めて見ても大きな街だ、活気もあるしなにより治安も良さそうである。盗賊だった自分が治安云々言うのは何か違う気がするが。

盗賊(………あの王子さまたちは何がふまんなんだろな、自分の国がこんだけ豊かなら文句なんか出なそうなもんだけど)

自分は他国の出身だし、恩義もあるしで協力しているがもし自分がこの国の人間だったらわざわざ安定してるものを脅かすのはどうにも違和感を覚える。まあ、王子さま達にも事情とか色々あるんだろうから批判なんかしたりはしないけれど。

盗賊「……なんだっけ、奴隷がどうとか言ってたか」

可哀想な人らぐらいにしか思った事はないが、まあそれでもごはんぐらいは食わせて貰えんじゃねーの?ぐらいにしか認識していない。果たして盗賊とどっちがマシだろうか、盗賊は自由は自由だがお尋ね者なのでガチで命掛けの仕事である。まともに食事もありつけない事など多々あるしわりと辛いもんである。



705: SS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 21:46:09.26 ID:VfINz0lZ0


盗賊(……まあ、じゃあ奴隷になれって言われても絶対勘弁だけどな……さて、埒も明かないしやり方変えるかな)

ひとまず人混みに紛れて噂話ばかり聞いていてもどうにもならなそうなのでもっと正確な情報を持ってる奴を見つけて話をさせないとダメっぽい、だいたい今さらだがさっきまでやっていた方法は何処の人の誰さん宅は今留守中だとかあの店の店主は今の時間サボってるから出てこないだとかそんな感じの空き巣とかするのにわりと使ってた方法である。そんなんで王子さまの安否なんぞわかるわけなかったとちょっと反省する。

盗賊「………となると、やっぱ城勤めの兵士とかかな、でもいねーな………」

正確には憲兵のような出で立ちの兵士はそこかしこにいるのだがそこは元盗賊、おまわりさんはこわかった。

盗賊「………よし、そんじゃあそこいってみるか、昼間からサボって入り浸ってる兵士なんて必ず居るだろうし」トタトタ



706: SS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 22:15:47.84 ID:VfINz0lZ0


盗賊ちゃんが訪れたのは街のメインストリートから外れ、なんか妖しい雰囲気漂う裏路地街である。

盗賊「………うへぇ、こういう場所は何処も似たり寄ったりだな……」

ハッキリ言うと娼館やら立ちんぼ御用達の宿やらそんな感じのピンク色の店が集まる場所である。

盗賊「さて……」チラッ

自分で客を待つふりをするのが一番無難だろうし早いだろう、そう思い宿の前ででも突っ立っていると……

婆「よそ者は他でやんな!!こかぁアタシの縄張りだよ!!」ペッペッ!!

盗賊「ひぇ!?」ビクッ

厚化粧のおばあちゃんに唾を吐かれて追い出されたので別の所へ。

ガリ女「ちょっと、人の店の前で客横取りしようとすんじゃないよこのブスが!!」ブンブン

盗賊「ひぅ!?」ガーン

ネグリジェ着た骸骨女に罵倒されたのでまた移動。

青髭「あらやだ可愛い子、ウチの店で働きたいのぉん?え、なに女?あんだとゴルァァァァァ!!ここは二丁目よ縄張りだ本物は立ち去れやァァァァ!?!?」

盗賊「ぎゃーーー!?ごめんなさーーい!?」ダダダダ!!

髭の剃り跡が青々しいブロンドヘアーのママ♂に追い立てられてしまう。

盗賊「……あ、あれぇ?」ゼー、ゼー……

盗賊ちゃんは娼婦の母の元に産まれた娘だがそんな裏路地街のルールとか色々はちんぷんかんぷんな娘だった。



707: SS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 22:39:14.48 ID:VfINz0lZ0


盗賊「く、くっそう……ぜんぜん上手くいかねぇ……!!」

そもそも客引きの真似事なんて自分には無理な話なのだ自分は母親は好きだったが仕事だけは真似したくないのだ将来の夢は大恋愛の末に結婚してお嫁さんになることなのだそれまでは例え何があろうと自分の身体を安売りなどするつもりはないのだ、一度危ない事はあったが一応妹の件での恩返しなのでノーカンである。しかも相手も違うし見られただけなのでギリギリセーフだ。

盗賊「………ん?」

などと上手くいかない事への言い訳を考えていると目の前から数人の男が歩いてくるのが見える。

盗賊(………剣を持ってんな、しかも全員同じ種類、そんでもってありゃ鎧の下用のチュニックだな)

まず間違いなく兵士だろう。一人だけなら分からなかったが全員同じ格好なのだ、勤務中の集団サボりって所だろう。



708: SS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 23:06:05.43 ID:VfINz0lZ0


盗賊(…………よ、よし……あいつらだ!!あいつらから何とか情報聞き出すぞ!!)キッ

目の前から歩いてくる兵士(たぶん)達は三人居る。いざと言うとき複数相手にするのは危険なのだかこれを逃したら次はいつ城の関係者を捕まえられるか分からない。なので意を決して自分から誘うしかないだろう。

盗賊(……大丈夫だ、あの兵士達全員兄貴と弟レベルの顔だ、声さえかけりゃ絶対付いてくる!!)

オタ近衛「ん?」

萌豚近衛「なんぞ」

厨近衛「ーーー何者だ」

盗賊「お、おにーさん達暇?お話しない?」テヘッ

盗賊(うへぇ恥ずかしい、なんでこんな猫なで声ださにゃならねぇんだ…!!)

オタ近衛「チェンジ」

萌豚近衛「俺氏華麗にスルー」

厨近衛「ーーー寄るなビッチが」

盗賊「」ビキッ

盗賊(……なん……だと……)ガーン

なんだかんだで顔にはそれなりに自信があった盗賊ちゃん、まさかの一蹴で驚愕。



710: SS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 23:26:12.06 ID:VfINz0lZ0


盗賊「ちょ、ちょっと待ってよ!?話ぐらい……!!」

オタ近衛「…………」スタスタ

萌豚近衛「俺氏想い人はもう居るなり、ばいちゃ」スタスタ

厨近衛「ーーー話す事などない、耳に精子かかるわ」スタスタ

盗賊「」

オタ近衛「…………チッ……」

盗賊「……ぐっ!?ま、まだだ!!おにーさん達誘い乗らないならなんでこんな所いるのー!?ねーってば!!」トタトタ

厨近衛「ーーーただの通り道」

盗賊(………こいつが一番キモいな)タジッ

萌豚近衛「んんん……(-.-)はそこそこだがおっぱいが残念なり、まあ、ドンマイ」

盗賊「……っ!?/////」バッ

萌豚近衛「およよ、中々に可愛い反応でござる」ムフー

盗賊(……ざ、残念……?えっ、そうとうデカイつもりだったんだけど?)

オタ近衛「置いてくぞ」

萌豚近衛「んんー、すまぬお、それじゃばいちゃビッチちゃん」フリフリ

盗賊「ビッチって言うな」ムカッ

厨近衛「ーーー貴様、処女だな?」クワッ

盗賊「えっ、なんでわかっ……うっ!!/////」ムグッ


厨近衛「ーーー」ガタッ

萌豚近衛「オタ氏オタ氏、厨氏が反応しちゃったお、どうしよ?」

オタ近衛「…………」ジー

盗賊「………っ……?」ジリッ

オタ近衛「……す、すきにしろよ……」スタスタスタスタ

盗賊「……なにあいつ?」

萌豚近衛「オタ氏はコミュ症なんだお」

厨近衛「ーーー話が在るならば聞こう、付いてこい」バサッ

盗賊「は、はい……」ビクッ



713: SS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 23:45:23.74 ID:VfINz0lZ0


…………

盗賊「…………なんか人気のない所だな」ゴクッ

オタ近衛「…………」ガチャ

萌豚近衛「ビッチちゃんじゃないだっけ、ええと処女ちゃんちょっと待っててくだされ!!」ビシッ

盗賊「へっ?なんで…」

厨近衛「ーーー女性を招ける状態に在らず、故にーーーー掃除ーーー」ブワッ

盗賊「あっ、はい」ビクッ

オタ近衛「…………」トタトタ

萌豚近衛「ここは男の居城なんだお、それで察してクレメンス」ビシッ

バタン

盗賊(住んでんのかここに?城の兵士ならもうちょいまともな所住めるだろ、なんだこのボロ家)

盗賊「………ちょっと覗くか」コソッ




厨近衛「ーーー唸れ、我が拳よーーー混沌を律する力となれ」テキパキ

萌豚近衛「オタ氏オタ氏!?これどうしようページこびりついてる奴ばっかりだお!!」

オタ近衛「捨てろ!!いいか女の子にドン引きされるようなもんは全部収納戸に押し込んどけ!!あ……あとティッシュ用意しろ!!」ソワソワ


盗賊(………逃げようかな)ゾッ



716: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 00:03:49.66 ID:gYmdL2SE0


萌豚近衛「お待たせだお!!さっドゾー」

盗賊「は、はい……」ビクビク

厨近衛「ーーー我等が聖域へよくぞ赴いた」

オタ近衛「…………」チラッチラッ

盗賊「……そ、その……あはは…」ヒクッ

盗賊(なんかくさい!!ていうかぜんぜん片付いてない!!兄貴の部屋とおんなじ臭いする!!)ジワッ

萌豚近衛「お、オタ氏オタ氏……どうしよう顔がひきつってるお、どうするお?」オロオロ

オタ近衛「し、しらねーよ」フイッ

厨近衛「ーーー愚問、我等はただ欲望の権化となれば良い」クワワ

萌豚近衛「そ、それはまずいよ厨氏?だって僕らには女神さまが既に居るお、裏切れないお」ソワソワ

厨近衛「ーーーならば赦しを乞えば良いだけの事ーーー聖処女よ」コトッ

盗賊「ん?それ…」

萌豚近衛「僕の作った御神体だお、我等が女神にして近衛兵団第三位隊長の女兵士様ですお」ウットリ

盗賊「」

オタ近衛「……女兵士さん、逢いたいな…」ハァ

萌豚近衛「色々あって帰って来てないでござるからね……そろそろ女神成分が切れちゃうお」ハァ

厨近衛「ーーー聖処女よ……」スッスッ


盗賊「なんだこいつら」ゴクリ



718: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 00:08:23.40 ID:gYmdL2SE0

…………

女兵士「………ひっくち!!」

眼鏡っ娘「風邪?」キョトン

女兵士「……いえ、なんでしょうすごい悪寒が」ブルッ

眼鏡っ娘「無理しないでね、倒れられたら困る」

女兵士「はい、気を付けます…」


女兵士(…………はぁ、イケメンに風邪の看病されてぇ)ボケー


……………



740: ◆Ab.sC93XWE 2015/07/01(水) 19:47:31.96 ID:gYmdL2SE0


人形「」

オタ近衛「…………」ブツブツ…

厨近衛「ーーー我が女神よ、どうか我等の愚行をこの場だけでもお見逃しを」ペコリ

盗賊「…………あ、あのぉ……」

萌豚近衛「なんだお?御神体は何で出来てるかって?素材は粉末の木材を接着剤で硬めてそれを丁寧に削りながら形を作って色彩したんだお、ちなみに衣服部分は脱着可能で今装着している近衛兵正式武装バージョンの他に普段着バージョンやパジャマバージョン、猫耳メイドや包帯ビキニバージョンなんかもあって更に詳しく言うと毛髪の部分はこっそり採集した本人の毛髪で………」ペラペラ

盗賊「聞いてない聞いてない!!つーかあんたらあの人しってんのかよ!?」

厨近衛「ーーー愚問、我等の女神、聖処女女兵士様は我等が国の兵士達、それに国民に愛される現世に降り立った偶像そのものーーー知らぬ者などこの街ではおらぬ」

オタ近衛「………お、女兵士さんは……あ、アイドルだから…」ボソボソ

萌豚近衛「近衛総団長と人気は二分してるんだお、僕らは女兵士様派だけど」

厨近衛「ーーー非処女ババアに価値はない」

オタ近衛「団長様の方が一般受けは良いけどね……」モジモジ

萌豚近衛「まあ、言い方悪いけど女兵士様は僕らみたいな底辺非モテ野郎と一部女の子、後はご年配のじいちゃんばあちゃんに大人気で、団長は一般人にモテモテなんだお、にわかはこれだから困る、顔しか見てないお」キリッ

厨近衛「ーーー膜から声が出るか否か、それが全てーーー」

盗賊「ふ、ふーん…そう……」



741: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 20:05:43.50 ID:gYmdL2SE0


萌豚近衛「もしや女兵士様に興味あるお?おっつおっつ」ニヤリ

盗賊「え、いや、なんというか……」

厨近衛「ーーー百合希望ならば素晴らしい」ガタッ

盗賊「ゆ、ゆりってなに?」

オタ近衛「…………」ゴクリ

萌豚近衛「……知らない……だと?」ガタッ

厨近衛「ーーーふぅーーー」

盗賊「……?……??……な、なんだよ!?つーかにじり寄ってくんな!!きもちわるい!!」ズサッ

オタ近衛「………ご、ごめん」オロオロ

萌豚近衛「わ、われわれの業界ではご褒美ですしおすし」ショボン

厨近衛「ーーー面と向かってなじられるとーーー普通にへこむ」ガクッ

盗賊「だぁーー!?なんなんだてめぇらは!?もういいとにかく聞きたい事あるんだよ教えろ!!分かったかよ!?」クワッ

オタ近衛「」ビクッ

萌豚近衛「お、怒ったお……実際キレられると普通に怖いお」ガタガタ

厨近衛「ーーーだが、それが良いーーー」ポッ

盗賊「うがーーー!?!?キモいし情けないしくさいし!?なんでオレが知り合う男はこんなんばっかりなんだ!?普通の男っていねーのかよ!?」イライラ



742: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 20:27:21.80 ID:gYmdL2SE0


盗賊「あんたらに付いてきたのはちょっと調べなきゃいけない事あるからなんだけどよ、城の兵士ならしってんだろ?あの王子さま今どうしてるか教えろ」

オタ近衛「……君、そんな事聞いてどうすんの?」

盗賊「良いから答えろ、じゃないと力ずくでも聞き出して……」チャキッ

厨近衛「ーーー物騒な物は懐へしまったままにしておけ」ビュッ!!

盗賊「っ!?う…っ…!!」ギクッ

萌豚近衛「ほいっ、ナイフなんか出したらダメだお?これでも僕ら王族直衛の近衛兵団の一員だお」スチャ

盗賊「………ぐっ!?」

盗賊(や、やば……!?見た目と雰囲気で完全に実力見誤ってた……コイツらつえぇ……!?)ゴクリ

萌豚近衛「オタ氏オタ氏、この子どう思うお?老近衛隊長に報告しようにも不在だお」

厨近衛「ーーー総団長も居ない、故に老近衛隊長下副隊長のお前が判断しろ」

オタ近衛「とりあえず話を聞こうか、不穏分子ならば憲兵にでも引き渡せばいい」

盗賊「………げっ……ちょ……!?」

萌豚近衛「……ちょっとごめんお、暴れられたらやだし拘束するお」

厨近衛「ーーー堪らんーーー」ゴクリ

盗賊「……むっ!?や、やめ!?」ジタバタ



743: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 20:48:07.84 ID:gYmdL2SE0

…………

盗賊「ち、ちくしょー離せ!!これほどけ!!」ジタバタ

厨近衛「ーーー萌豚、何故亀甲縛りにしなかった」

萌豚近衛「そんなもんするわけないお、あくまでも暴れるからでそういうプレイ目的じゃないですし」

オタ近衛「…………厨、お前は女の子よって集って乱暴したいのか、女兵士さんに嫌われるぞ」

厨近衛「ーーーそれは困る、やめておこう」ガックリ

盗賊「………な、なんだよぉ……!!強いなら強そうな格好してろよ変態野郎!!」ウルウル

オタ近衛「…………うるせぇよ」

盗賊「ひぅ」ビクッ

オタ近衛「……あっ」

萌豚近衛「オタ氏は女の子の前じゃまともに話が出来ない恥ずかしがりやなんだお、許してちょ」テヘッ

厨近衛「ーーー故に、居ない歴イコール年齢」

オタ近衛「う、うるせぇな……」モジモジ

盗賊「そんなのどうでもいい」ジト

オタ近衛「………萌豚、後は頼む」モジモジ

萌豚近衛「任されたお、そんじゃ処女ちゃん、聞くけど君は誰だお?」

盗賊「………盗賊」ボソッ

厨近衛「ーーー年齢と好みのタイプ」

盗賊「…………そんなの関係あるのか」

厨近衛「ーーースペックは重要事項」キリッ

オタ近衛「……趣味と仕事をまぜるなよ」ボソッ

萌豚近衛「まあまあオタ氏、僕ら非番だしそう真面目発言しなくてもいいと思うお」

厨近衛「ーーーはよ」

盗賊「年は16、好みのタイプはお前らみたいなキモいかい以外ならなんでもいい」ジロッ

オタ近衛「…………」ショボン

萌豚近衛「断固拒否ワロエナイ」ショボン

厨近衛「ーーー男の価値は顔じゃない」ガクッ

盗賊「いや、仮にお前らが王子さまレベルに美形でもキモいのには変わんないから」



745: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 21:08:01.98 ID:gYmdL2SE0


萌豚近衛「……と、とにかく続けるお、王子殿下の事を僕らに聞いてどうするつもりだお?」

盗賊(…………一応素直に話した方がいいか?あの姫様の護衛のねーちゃんが好きだってなら話通じるかも……いや、でもそれだけで信用できるかわかんねーな)

厨近衛「ーーー早く言えーーーさもなくば」

盗賊「な、なんだよ…」タジッ

厨近衛「ーーー悪い子は閉じ込めるのが世の常なり」ガチャ

モワーーン……

盗賊「ぴぃ!?」ビクッ

オタ近衛「おい、収納戸は今壮絶な事に……」オロオロ

萌豚近衛「鬼だ、鬼がいるお」ゴクリ

厨近衛「ーーー鬼に非ずーーーしまっちゃうおじさんだ」

盗賊(く、くさっ!?なにあれ!?へ、変な道具が!?染みだらけの服とか本とか……あ、あんな所閉じ込められたら死ぬ!!絶対死ぬ!!)ガタガタ

厨近衛「ーーーさあ、吐け」ワキャワキャ

盗賊「ひ、ひい!?言います!?言うから許してしまわれるのはやだぜったいやだぁ!!!!」ガタガタ

萌豚近衛「こうかばつぐん杉内」

オタ近衛「そりゃそうだろ………オ●ホとか使用済みエロ本とかてんこ盛りなんだぞ……」



749: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 21:47:22.66 ID:gYmdL2SE0


…………

盗賊「」グッタリ

萌豚近衛「ふむ、だいたい白状してくれたお、流石僕らのプライベートゾーンなり、あっさりゲロッたお」

盗賊「……と、とりあえずその戸をしめて……開いてると臭いでリアルに吐き気が……」ウップ

オタ近衛「………こんな所閉じ込められたら五分で肺が腐る、人が入っていい世界じゃないし白状して当たり前だ」バタン

厨近衛「ーーーいずれここも腐海に呑まれる」

盗賊(……く、くそ…喋っていいのか判断する前に話しちまった……!!だ、だってあんなとこ入れないし!!)ウルウル

オタ近衛「……さて、とりあえず縄をほどいてやろうか、安心していい、俺達は王子殿下派だよ」モソモソ

盗賊「へっ?」

厨近衛「ーーー聖処女、女兵士様がおわす所に我等の忠義はある、当然だ」

萌豚近衛「すまんちょ、今王宮はごたついてて誰が誰の味方なのかいまいち分かんないんだお、君みたいな一般人っぽい刺客もいたりするから安心出来ないし」

オタ近衛「萌豚が先程非番だとか言っていたが本当は俺達は潜伏中の身の上なんだよ、同志を集めつつ機を探っている所だ」

盗賊「じゃ、じゃあ……」

オタ近衛「両殿下に味方する奴は多いよ、現国王し確かに名君だけど、恐ろしい人だから」

萌豚「ちなみに王子殿下は無事だお、老近衛隊長が救出して街を出たからね、向かった場所も把握してますお」

厨近衛「ーーー北へ、王女殿下の元へ合流しに向かった」

盗賊「えっ、北……?」

オタ近衛「俺ら側の協力者が見かけたらしい、王子が懇意にしていた商人の住む街から移動していたようだからまず間違いないだろう」

盗賊「……あー、いや、あのそれは……」



751: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 22:21:15.57 ID:gYmdL2SE0


盗賊「……カクカクシカジカ…という訳なんだけど」

萌豚「なんですと」

厨近衛「ーーー我等の女神の居場所、まさかそんな辺境だとは」

オタ近衛「なるほど……王兄様か……」

盗賊「ど、どうしよ……無事なのはいいけど逆方向じゃ…」

萌豚「大丈夫なり、その囮のもの達が行き場所知ってるなら殿下もそっちへ向かうはずだお」

盗賊「そ、そっか、そうだよな……」

オタ近衛「………ひとつ気になる事がある」

厨近衛「ーーーどうした、オタ」

オタ近衛「………少部隊だがその麓の村へ兵が出向いたって情報がある、例のあの部隊だ」

萌豚「マジで?」

厨近衛「ーーーいかん」

盗賊「例の部隊って?」

オタ近衛「通称奴隷狩り部隊、元はどこぞの商人の私設兵団だったんだがどうやったのか国王に取り入ってな、今じゃ正規軍の一員って連中だよ」

萌豚「けっこう強い上に人間を生け捕るのが得意って奴らだお、最近じゃ森と湖の国がそいつらだけで壊滅させられてるお」

盗賊「……な、なんでそんな奴らが国内の村に向かってんだよ?」

オタ近衛「……さあ、でもヤバい事は確かだな………」

厨近衛「ーーーオタ、どうする?」

オタ近衛「……………」




752: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 22:49:43.72 ID:gYmdL2SE0


……………

男「チェック」コトッ

眼鏡っ娘「甘い」コトッ

男「なぬっ!?」

眼鏡っ娘「キャスリング、それでこっちがチェックになる」

男「………参りました」

眼鏡っ娘「感心した、わりと強い」

男「……王女さまは強すぎ」

眼鏡っ娘「ボードゲームの類いは負けたことがない」ブイッ

男「策士タイプって事っすか、納得……」

眼鏡っ娘「それで、首尾は?」

男「8割方って所みたいですけど、今の状況で上手くやれますか?」

眼鏡っ娘「少し変更点はあるけど問題はない」

男「……………ふーむ……しかし、今さらですけど本当に良いんですか?」

眼鏡っ娘「……構わない、この国はもうそうでもしなければ止まれない」

男「…………そうですか、まあ俺はどっちだろうと良いですけど」



753: SS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 23:11:48.83 ID:gYmdL2SE0


眼鏡っ娘「貴方の方は?」

男「はい?」

眼鏡っ娘「この先どうするの?」

男「………というと?」

眼鏡っ娘「今なら間に合う、あの二人を連れて逃げるべき」

男「逃げて来たからここにいるんですけどね?」

眼鏡っ娘「違う、本当に逃げるつもりなら貴方は何処にでも逃げられた、ここにいるのは逃げたくないから、違う?」

男「まさか、あの二人が大事なのは今さら隠しませんけどね、独り善がりの意地で大切な人を巻き添えになんてしませんよ」

眼鏡っ娘「………そう、なら良いけれど」

男「王女さまだって、兄上様以外は全部汚物とか言いつつ随分気にかけてくれますね?」

眼鏡っ娘「貴方は少しだけにいさまに似てるから」

男「………はぁ、そうですかね?」

眼鏡っ娘「ええ」

男「……王子と変態的な行動が同じとかそんなんですかね、ははは…」

眼鏡っ娘「違う、優しい所」フルフル

男「…………あ、あの?」

眼鏡っ娘「か、勘違いしないでよねあんたの事なんか好きじゃないんだら」シラー

男「めっちゃ棒読みっすね」

眼鏡っ娘「冗談はさておいて、さっきの逃げるべきというのは本音、貴方は十分役目を果たしてくれた、感謝してる」

男「…………ツッコミスルーするなら言わなきゃ良いのに……まあ、気には留めておきますよ、忠告ありがとうございます」



772: ◆Ab.sC93XWE 2015/07/02(木) 20:19:35.97 ID:vrFpTf240


ハンサム「ここに居たか、二人ともちょっと良いか?」

男「はい?どうかしました?」

ハンサム「急ぎの事態だ、まずはついて来てくれ」

眼鏡っ娘「…………」カタッ

男「あんまり良い知らせじゃなさそうっすね、何処へ?」スタスタ

ハンサム「村の外れに櫓がある、まずはそこまで行こう」



773: SS速報VIPがお送りします 2015/07/02(木) 20:42:12.41 ID:vrFpTf240

……………

男「……こんなへんぴな村になんで櫓なんて?」ギシッ

ハンサム「一応な、備えのつもりで建てさせて貰った」

ホモ「ダーリン!!遂に来たわ!!わたし怖い!!」ガバッ

ハンサム「俺は貴様の方が怖いわ!!」バキィ!!

ホモ「ゲハーー!?!?」ゴロンゴロン

眼鏡っ娘「それで、何が?」

ハンサム「つい先程ここの見張りをしていた者がアレに気付いた、見てみろ」スッ

眼鏡っ娘「……望遠鏡…………………っ……!!」

ハンサム「数は分かるか?」

眼鏡っ娘「……おおよそ500、でも正確には分からない、伏兵してると見るべき」

男「………どっかの部隊が向かって来てるんですか?」

ハンサム「ああ、あの距離なら一時間程でここまで辿り着くだろう」

男「………マジかよ、王女さま俺にも見せて下さい」

眼鏡っ娘「はい」スッ

男「どれどれ?あー、ホントに向かって来てますね………でも随分バラバラで規則性が無いな……国の正規軍ならもうちょい………!!」

ハンサム「どうした?」

男「………いや………王女さま、あの連中が持ってる旗の紋に見覚えは?」

眼鏡っ娘「…………奴隷狩り部隊の紋章」

男「奴隷狩り部隊っすか……なるほど」

眼鏡っ娘「知ってるの?あの部隊の存在は隠蔽されて殆どの国民は知らないはず」

男「いや、昔俺の家で使ってた家紋なんでなるほど、やっぱりか………」

眼鏡っ娘「………家紋?」

男「………ええ、今は権利を丸ごと人に渡したから俺自身は使ってないものですけどね、間違いないです」



780: たった2レスで寝落ちとは不甲斐ない(´・ω・`) ◆Ab.sC93XWE 2015/07/03(金) 08:58:14.54 ID:AWkDXhNA0


男「どうして奴隷狩りの連中が来るのかはともかくとして、やっぱり俺も無関係って訳じゃないな……」

眼鏡っ娘「貴方の父親の関係?」

男「そんなところです」

ハンサム「………事情は後で聞くとして、あの連中の狙いはなんだと思う?」

眼鏡っ娘「………ん……」

男「単純に王女さまへの刺客にしては大袈裟な数だし、何よりタイミングが遅いですね……囮は出したけど王兄様を頼りにここに来る可能性なんてあの国王さまならすぐに解りそうなもんだけど」

ハンサム「俺の所在はバレてると判断するか」

男「俺なら何処に居るかぐらいは把握しますよ、なんたって王兄様は王子以上に反乱の旗頭として相応しい立場の人なんすから」

ハンサム「まあ、当然か……」フム



781: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 09:18:08.63 ID:AWkDXhNA0


眼鏡っ娘「おじさまに力があるかどうかは今は恐らく関係無い、事実今まで放置していた、それに私達がここに来てから既に一週間以上過ぎている、それを考えると本来は私の事も放置するつもりだったのだと思う」

ハンサム「その根拠は?」

眼鏡っ娘「その気になればこの人の屋敷へ逃げ込む前に私を捕らえるなり殺すなりするのは容易だった筈」

男「まあ、そりゃそうっすね」

眼鏡っ娘「でも今まで放置していた、それが今更部隊を出して来ているということは……」

ハンサム「ふむ……」

眼鏡っ娘「………断言は出来ないから今は言わない、安易な希望は身を滅ぼすから」フイ

男「………?……なんすか気になるな…」

ハンサム「まあ良いだろう、とにかく目の前の危機をどうにかせんとな……話し合いは通じると思うか?」

眼鏡っ娘「無駄、あの部隊は扱いこそ正規軍とほぼ同様だけれど言わば日陰者の汚れ役、交渉しようにも話なんか聞かない」

男「……じゃ、このまま降参ってのは?」

眼鏡っ娘「論外、私の関係者は皆殺し、無関係の村の住民も口封じに殺され、女子供は奴隷行き、国民かどうかなど一度身分を剥奪してしまえば証明出来ないから問答無用」

男「………国民の暮らしなんたらってのはどこへやらだな、それじゃ……」

眼鏡っ娘「戦うしかない」コクリ

ハンサム「………逃げても無駄、か………まあそうだな」

男「…………」



782: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 09:38:22.68 ID:AWkDXhNA0


男「………勝てるんですか?小部隊って言ってもこっちに戦力なんて……」

眼鏡っ娘「正直分が悪い、でも備えがないわけじゃない」スタスタ

男「備え?」

眼鏡っ娘「兵のぶつかり合いだけが戦いじゃない、おじさま」クルッ

ハンサム「ああ、派手にやればいい、人さえ無事なら村などいくらでも再建出来る」コクリ

眼鏡っ娘「分かった、派手に[ピーーー]」コクリ

男「………な、なんかおっかないな」ゾクッ

ハンサム「君は住民の避難誘導を仲間達と手分けしてやってくれ、小さい村だ、人だけなら15分も掛からず避難出来る」

眼鏡っ娘「急いで、時間がない」

男「わ、分かりました!!」



783: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 10:01:44.20 ID:AWkDXhNA0

…………

メイド「……え、それって…」

男「言った通りだ、国の部隊が攻めてくる……だから俺達で手分けして村の住民に知らせて回るから急いでくれ」

少女「…………あ、あの……」

男「………ごめん、こんな事になるなら二人だけでも別に逃がすべきだったのかもな……でも今はその事を言ってる場合じゃない」

少女「………だ、大丈夫なんですよね?わ、わたしそうじゃなきゃ……」

男「ん?ああ大丈夫大丈夫、部隊って言っても少人数だし、あの王女さまは策士だしね、ちゃんと逃げれば誰も死なないよ」ポンッ

少女「……………」

メイド「………ホントに平気なのね?」

男「ああ、人さえ避難させりゃ問題ないってさ」

メイド「…………わかった、じゃあ村の人に逃げるように伝え回れば良いのね?」

男「そういうこと、村の奥に森があるだろ?ひとまずそこに全員隠れさせろだってさ」

メイド「分かった、伝えてくるわね?ほらあんたも」

少女「………はい」トタトタ

男「……………」





786: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 14:26:44.90 ID:AWkDXhNA0


…………

豪商「………ふん…」

その男は手勢の部隊の中心辺りを進む馬車の中に居た。その男は以前ある奴隷商の下で使われるだけの者だったが二年前、ある事をきっかけにのしあがり現在ではこの国の奴隷獲得、売買に至るまでの殆どを取り仕切る者だった。

豪商「いつまでも汚れ役ばかりさせよってあの暴君が……ワシが居らねば国が成り立たんと理解しているのか」

この男の狙いは国でもっとも国王に次ぐ重要な座に座る事、王宮に巣くう血統でしか物を見ぬ愚者である貴族共を押し退けて政治に係わる事である。その為に王にへつらい、財を貢ぎ平民出の一商人に過ぎない身分にも関わらず王宮の中へ入り込んだのだ。

だが与えられる役目と言えば私兵を使った奴隷狩り、なんの事はない……取り入る前とやる事はさして変わらなかったのだ、むろん扱う『商品』の質は上がったが。

今回も似たような物だ、ただ狩りの対象が異国の猿なのかそれとも温室育ちの血統書付の犬なのか、その程度しか違わない。

豪商「…………まあ、良い……王の勅命とあればやらぬ訳にもいかん、それに………」

王はこうも言った、全て任せると。

由緒正しい小娘を組み敷いて顔を歪ませるのも一興だろう、以前から顔立ちは整った娘だと内心思っていた、ある意味神に感謝したい巡り合わせとも言える。

豪商「……おい」

大男「……………」

男の一声で側に控えていた巨躯の男が頭を下げる。

豪商「今回は奴隷狩りが目的ではないがいつも通りやれ、なるべく殺さず商品の質を下げるような真似もするな、特に元王女の小娘は絶対にワシの前に連れてこい」

大男「…………」

大男は頷き、その場を離れる。もうじき目的の村に到着するので先頭へ向かったのだろう。

豪商「………そういえば、坊っちゃんもどういう訳か一緒なんだったかな?」

この男がのしあがる直接的なきっかけとなった青年が、理由までは知らないが獲物の味方をしているという事を伝え聞いていた。

豪商「………馬鹿な小僧だ、そのまま父親、大旦那の跡を継いでいればケチなんぞ付かなかったものを」

縁もある、それに才能は目覚ましい物があると見て此方側へ誘いをしようとしたこともある、しかしその青年は聞く耳すら持ちたくないと自分の顔を見るなり退散してしまった。1ヶ月ほど前の事だがあの時ついて話だけでも聞いていればこうは為らなかったろうに。





787: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 15:16:02.74 ID:AWkDXhNA0


………………

眼鏡っ娘「………来た、準備は?」

女兵士「なんとか終りましたが……殿下、本気で戦うのですか!?数が違い過ぎます!!」

眼鏡っ娘「私が投降すれば助かるならそうしてる、仕方ない」

女兵士「………分かりましたよ、ああもう!!」

眼鏡っ娘「ごめん、逃げたいなら逃げても構わない」

女兵士「逃げませんよ!!意地でも無傷で乗りきってやる…!!」

ハンサム「……無傷とは勇ましいな」

眼鏡っ娘「おじさまも、どうせ狙いは私だから逃げても大丈夫」

ハンサム「そう言うな、策はあっても人手は必要だろう?」ニッ

眼鏡っ娘「……ありがとう」



788: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 15:32:41.32 ID:AWkDXhNA0


ハンサム「で、具体的にはどうする?」

女兵士「まともに剣を使えるのは私と王兄様だけでは……」

ハンサム「ちなみに俺は弱いぞ、武芸はからきしなのでな」

女兵士「えっ、でも王子さまのお父上では……」

ハンサム「あれは母親の血だ、見ろこの貧相な身体を、今にもあばらが浮き出てきそうなほど筋肉がないだろう?」ヌギヌギ

女兵士「ぶはっ!?」ブシャー!!

ハンサム「あっ」

眼鏡っ娘「おじさま、貴重な戦力を減らさないで欲しい」

ハンサム「す、すまん、まさか上をはだけただけでこうなるとは……」

女兵士「//////」ビクンビクン

眼鏡っ娘「起きて、貧血用の薬飲んで」グイグイ

女兵士「あががががが……ひょ!?りょ、量ががががが!???」モガガガ

ハンサム「君はもう少し男に耐性付けた方が良いな、それでは子供も作れんぞ」ジッ

女兵士「子どっ……!?ふにゃぁあ……」へにゃ

眼鏡っ娘「………」

ハンサム「勝てるだろうか」

眼鏡っ娘「………不安になってきた」



789: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 16:14:01.80 ID:AWkDXhNA0



オォォォォ!!

女兵士「……はっ!?で、殿下!!」

眼鏡っ娘「平気、まだ村の入り口、トラップは仕掛けてある」

ドォォォン!!

ハンサム「む?なんの音だ」

眼鏡っ娘「村への突入タイミングを計算して、近くの民家を爆破した」ブイ

ハンサム「………爆破?どうやって……」

眼鏡っ娘「度数の高いお酒とあと色々混ぜて作った、黒色火薬でも良かったけれどちょっと材料が足りないからお酒にした」

女兵士「……ああ、あの焚き火にくべてきた樽ですか……あんなに派手に爆発するようなものだったんですか……あれ?でも2つありましたが」

眼鏡っ娘「二つ目もそろそろ、いい感じに小麦粉が舞散ってる」ウン

ハンサム「小麦粉?」

眼鏡っ娘「ひとつめの爆発は民家一杯に運ばせた小麦粉を飛び散らせる為、ひとつだけじゃあまり効果がない」

ドォォォン……!!



ギャーーー!?

ヒィィィーー!?

眼鏡っ娘「空気中に漂う小麦粉に火が付くとああなる、粉塵爆発」

女兵士「」

ハンサム「…………熱気がここまで来てるな、わりと離れているのだが」

眼鏡っ娘「初めてのわりには上手く出来た、一発目で小麦粉に引火しないようにとか、風向きの確認とか難しいトラップだけど決まれば被害は凄まじい」ピース

ハンサム「…恐ろしい子だな」

ギャァァァァ!?

タ,タスケテクレェェェ!!

女兵士「うわー、現場は地獄ですねあれは」




791: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 16:30:56.24 ID:AWkDXhNA0


女兵士「だいぶ減りましたでしょうか?」

眼鏡っ娘「さあ、損害は与えただろうけれど、せいぜい先発の部隊だけ、全滅なんか望めない」

ハンサム「………ふむ」スタッ

ハンサム「上から見た限りではそこまで被害は出ていないな、諦めもしておらんようだ」

眼鏡っ娘「これで撤退してくれるなら簡単だったのだけど、難しい」ウーン

ハンサム「流石にまとまって動くのは止めたようだがな、村を囲むようにバラバラに散って兵が動いているようだ」

眼鏡っ娘「計算通り、ここからはゲリラ戦」チラッ

女兵士「各個撃破なら問題ありません、行って来ます」チャキ

眼鏡っ娘「よろしく、あくまで撹乱に徹して」コクリ

女兵士「はっ!!」

ハンサム「彼女一人で大丈夫か?」

眼鏡っ娘「………」ギュ

ハンサム「………つまらん事を聞いたな、すまない」

眼鏡っ娘「大丈夫」フルフル

ハンサム「………よし、ならば俺も武芸はからきし等とは言っていられんな、撹乱に徹していれば良いのだろう?」

白馬「ヒン」トコトコ

眼鏡っ娘「……おじさま」

ハンサム「あれの馬を借りるぞ、俺は俺でなんとかしてみよう」



792: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 17:02:23.07 ID:AWkDXhNA0


…………

男「……派手に始まったな」

メイド「……そ、そうね……ずいぶん大きな音したけど」

少女「みなさん大丈夫なのかな……」

男「………いざというときはここにいる子供達連れてとにかく逃げるしかないが……大丈夫、なんとかなる」

盗賊妹「にーちゃんは行かなくて良かったのか?みんな戦ってるけどなー」

男「大人が一人も居なくなったらそれこそ危ないだろ」

少女「…………」ギュ

男(………ホントは参加する気満々だったんだけどな)

少女「…………行っちゃ嫌ですからね」ジッ

男「………行かないよ、大丈夫」ポンッ

メイド「……………よかった…」ボソッ

男「………………」

男(…………二人を残して無茶は出来ない、か……)



793: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 17:30:06.82 ID:AWkDXhNA0


「ぐはぁ!?」ドサッ

女兵士「ふぁははは!!!!こんなものか不細工共めっ!!」シュババババ!!

兵士A「つ、強い…!!こいつが例の……!!」

兵士B「王家直属近衛兵団第三位隊長……通称行き遅れの守護天使か!!」

女兵士「その名を呼ぶなああああああああああ!!!!」シュババババ!!

兵士A 「ぎゃーーー!?!?」ブシュー

兵士B 「ぐわーーー!!!!」ズシャー


兵士C「ひ、ひぃ!?お、おいこっちだ!!こっちにいるぞーーー!!」

女兵士「むっ!!」ピクッ

兵士Cはなかまをよんだ!

兵士D「囲め囲め!!相手は一人だ!!」ゾロゾロ

兵士E「もっと呼んでこい!!もっとだ!!」

兵士F「取っ捕まえてひんむいて無茶苦茶に犯してやんぜぇ…」ヒヒヒ

兵士G「( ゜∀゜)o彡゜ちっぱい!!ちっぱい!!」

兵士H「ヒャッハー!!」

兵士I「年増のくっせぇパンツを所望します」

兵士D E F G H Iがあらわれた!

女兵士「きりがないな…戦略的撤退!!」シュバ!!


マテヤオラー!!

チッパイチッパイ!!

女兵士(………くそ、数が多すぎるな……あんな不細工共に慰みものになどされてたまるかせめてイケメン連れて来やがれ!!)ペッペッ!!




799: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 21:43:40.92 ID:AWkDXhNA0

…………

ハンサム「……ちっ!!」グイッ

白馬「ヒヒーン!!」

兵士J「居たぞ!!こっちだ!!」

兵士k「弓兵呼んでこい!!馬をまず射殺せ!!」

ハンサム「させるか!!」ヒュッ!!

スカッ

兵士J「何処狙って撃ってやがる下手くそめ!!」

ハンサム「ぬ、ぬぅ……剣や槍よりはマシと思ってボウガンを持ち出したが……いかん、老眼か?」ゴシゴシ

兵士k「撃ち取ったりぃぃぃ!!」ブンッ

ハンサム「!!」

ホモ「ダーリンになにさらしとんのじゃあああああああああああああああああああああ!!!!」スドゴォッッ!!

兵士k「くぺっ!?」ゴキッ

村娘「ダーリンが死んだら生きて行けないんだからぁ!!!!」ドスゥッッ!!

兵士J「ごはぁ!?」

熟女「ダーリンが死んだらこの身体の疼きは誰が止めてくれるっていうのよ!?絶対に死なせないんだからぁ!!!!」ビシンバシンビチーン

兵士L「む、鞭!?ほげっはぐっがはぁ!?」ビクビク

熟女夫「悔しい!!でもハンサムさんなら仕方ねぇ!!俺もついでに堕としてくれぇ!!」ザシュ

兵士M「ぬわーーー!?」

修道女「神の天罰!!ダーリンに害なす不届き者はこの巨大十字架で潰されてしまいなさい!!」ドッゴンドッゴン

兵士N「うびゅ」プチッ

女主人「燃えろ燃えろ!!火炎瓶攻撃!!ダーリンの敵は全部燃えろ!!」ポイポイポイポイ!!

ワー!!

ギャー!?

ハンサム「お、お前達何故居るのだ!?」

村長「皆貴方様が好きなのですじゃ、王兄様」

ハンサム「………村長まで、避難していろと言ったではないか!!」

村長「そうは言っても子供達以外はみーんな貴方を助けに行くと聞かんでな、止められやせんかった」

ハンサム「他にも居るのか!?死ぬぞ!!」

村長「ですから、貴方様が皆を纏めて指揮を取って下さればなんとかなるでしょう、なに、この村の者はいつかこんな日が来るのではと武器の扱いの特訓なんぞをこっそりやっておりましたからの、そこそこ使える筈ですぞ」

ハンサム「…………お人好し共め、俺はそんな大層な人間ではないというのに…」

村長「そんなこたぁありませんよ、貴方を知る者は皆、貴方こそ王に相応しい方だと思っておりますからな」

ハンサム「…………すまん、恩にきるぞ」



800: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 22:14:08.49 ID:AWkDXhNA0


…………

豪商「……先発隊がほぼ壊滅しただと!?何を馬鹿な、あんなちんけな村に200も兵を送り込んでおいて!!」

大男「……………」

豪商「残りを全部投入して必ず叩き潰せ!!次はお前らも出ろ、良いな!!」ダンッ

大男「…………」コクリ

眼帯男「………ちっ、俗物が……良いのか大将、あれのお守りが居なくなるぞ」

大男「……………」クイッ

火傷女「ああ?なに?」

大男「……………」ボソボソ

眼帯男「………俺が正面からでてめぇは裏から回り込めだとよ、わかったかアバズレ」

火傷女「あ"?テメェの腐れチ●ポ噛み千切ってやろうか?どうせ散々弄り倒してもう使い飽きてんだろ」

眼鏡男「おーおー、やだねぇ下品な女ってのは、勃つもんも勃たねぇよ」ケッ

火傷女「不能かよテメェ、あー可哀想に」ハン

大男「……早く行け」ボソッ

火傷女「あ、大将が喋った」

眼帯男「馬鹿かテメェは、これでも大声で叫んだんだよ、大将は声がめっちゃ小さい人なんだ」スタスタ

火傷女「フーン、てっきり無口なのかと」スタスタ

大男「…………」



803: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 22:34:54.35 ID:AWkDXhNA0


…………

女兵士「ぜぇ……ぜぇ……!!な、なんとか凌いだようですね……」フラフラ

眼鏡っ娘「お疲れさま、上手く撹乱しながら敵を排除出来た」

女兵士「………途中村人達が加勢してくれなければ流石に危なかったですよまったく……」ハァ

ハンサム「皆にも礼を言わんとな……」

眼鏡っ娘「こちらの被害は?」

ハンサム「怪我人が何人か居るが死人は出ていない、だが流石に疲れたようだな……次は堪えられるかわからん」

眼鏡っ娘「…………やっぱり分が悪い、困った」ウーン

ホモ「ダーリン!!奴らまた来るわ!!わたし怖い!!」ガバッ!!

ハンサム「………」サッ

ホモ「っ!?ダーリンが殴らない!?」

ハンサム「死ぬ気で頑張れ、凌げたら付き合い方を改める事を考慮しよう」クイッ

ホモ「なんですって!?わ、分かったダーリン!!わたし、がんばる!!」クワワッ

ハンサム「ウン、ガンバッテネ」コクリ

ホモ「おおおおおおお!!!!敵がなんぼのもんじゃあい!!蹴散らしたらぁぁぁあ!!!!」┣¨┣¨┣¨┣¨

眼鏡っ娘「…………考慮するだけ?」

ハンサム「うむ、なに……多少は優しく接してやるさ」コクリ

女兵士(……厄介払いだ、絶対死んでくれって思ってる)

ハンサム「ははは、なに、いくらキモくても無下にしたりはせんさ、ははは」



804: SS速報VIPがお送りします 2015/07/03(金) 23:07:36.79 ID:AWkDXhNA0


眼鏡っ娘「……!……いけない、読み違えた」

ハンサム「なんだ、どうした?」

眼鏡っ娘「正面からの敵が少ない、恐らく背後から来る」スタッ

女兵士「背後から………では!!」

眼鏡っ娘「貴方は村の人達を連れて森の中の子供達を、進軍には適さない深い森だから入らないとは思うけれど、それでも万が一子供達が見つけられたら大変な事になる」

女兵士「しかし正面の敵は……」

眼鏡っ娘「なんとか凌ぐ」

女兵士「……わ、分かりました、ご武運を!!」ダッ

ハンサム「………彼女が居らんとなると、此方は余計に厳しいな」

眼鏡っ娘「…………にいさま…」ギュ

…………



823: SS速報VIPがお送りします 2015/07/04(土) 20:18:05.57 ID:pdAgzDSu0


……………

盗賊妹「…………!……なぁなぁにーちゃん、なんか来る!!」クイクイ

男「っ?なんかって?」

盗賊妹「あっちの方からガチャガチャ音すんだよ、たくさん」

男「………何も聞こえないけど、確かか?」

盗賊妹「とーぞくはみみと目が命なんだぞ?」

男「……聞こえるか?」

メイド「ちょっと待って、見てくる」タッ

少女「ご、ご主人様…」

男「…………これだけ深い森なら鎧兜身に付けた兵士には入って来れないって言ってたんだけどな……」



824: ◆Ab.sC93XWE 2015/07/04(土) 20:38:44.34 ID:pdAgzDSu0


メイド「………居たわ、ホントに来てる、けっこう大勢」スタッ

男「そうか……くそっ……」

少女「ご主人様、に、逃げなきゃ!!」

男「……いや」チラッ

子供「な、なにどうしたの?」

子供2「お父さんたちは?いつまでここにいるの?」

男「森の中だとしても大人の足に子供ら連れて逃げ切れるとは思えないな……」

少女「で、ですけど……」

男「……少女ちゃん、嫌な事思い出させて悪いけど、君の時はどうなった?逃げてなんとかなったのか?」ジッ

少女「…………それは…」

男「……また怖い思いさせてるのは謝るしかないけどさ、話を聞いてくれるか?こんな時にだけど」

少女「…………はい」コクン

男「正直言うとね、君ら二人は逃がせられたんだ……こうなる前に、安全な場所まで逃がすことは出来た筈なのにしなかった、ごめん」

メイド「…………」

少女「…………」

男「どうしてそうしなかったのかってのはつかりゆ理由はあるよ?例えば、君ら二人だけ逃がしたとして、その後の生活はどうするかとかね、身分が奴隷じゃ国内じゃどうなるのかなんて想像もしたくないし、国外だとしても二人とももう行く宛なんてない、女の子二人が生きていくには世の中辛すぎるから」




825: SS速報VIPがお送りします 2015/07/04(土) 21:07:41.58 ID:pdAgzDSu0


男「あとはそうだな……好きな人達ぐらい自分自身で守りたかったのかもな、自分が知らない所で何かあったらと思うと気が気じゃない、それは南の女王国行った時に散々思い知ったし……だからさ……」

少女「やめてください……!!」

男「……最後まで聞いて欲しいんだけどな、もし何かあったとき嫌だしさ?」

少女「何かってなんです!?ご主人様は行かないって言いましたもん!!それに、どうしてわたしたちだけの事しか考えてないんです!?今からでも逃げれば良いじゃないですか!!逃げてもいいって言われてるのにどうして逃げないんですか!!」ジワッ

男「これが俺のけじめなんだよ、あの王子さま達に出会って、やっと道が見えたんだ俺にも、あの糞親父のやってきた事をずっと精算したいって、そう思って生きてきたから」

メイド「…………あんた、そんなことを?」

男「ああ、親父が掠め盗っていたもので俺はぬくぬくと育ってきたんだ………嫌だろそんなの?」

少女「…ご主人様の、お父さんですか?」

男「言ってなかったよな、俺の親父は奴隷商だったんだけど……あれ、もしかして聞いてたりした?」

少女「………メイドさんから一度聞いてはいましたけど……でも、そんなのご主人様には関係ないじゃないですか!!ご主人様はご主人様で、子供に親の罪が引き継がれるんですか!?おかしいですそんなの!!」

男「………そうだね、だからこれはぶっちゃけ俺のただの我が儘なんだ、だから巻き込んで悪かったって思ってる」





826: SS速報VIPがお送りします 2015/07/04(土) 21:23:34.46 ID:pdAgzDSu0


男「………まあ、言いたい事はこんなもんかな?さてと……」

少女「……ご主人様、どうするつもり……」

男「俺がなんとか囮になって近付いてる連中を遠ざけるよ、だから二人はもう少し森の奥へ、隠れてやり過ごせる場所があるならそこで待ってるか……無さそうならとにかく逃げてくれ」

少女「………!!」

メイド「……あんた…」

男「………あー、本来はもっと早くこうするべきだったかな……たった今から二人の奴隷としての身分を解除し、開放するよ、だから自由にた痛い痛い痛い二の腕のお肉が引きちぎれる!?」ミチミチミチ

メイド「いつまでカッコつけてんの」ギュー

少女「め、メイドさん……」

男「な、なんだよぉ!?人がせっかく決死の覚悟で!?」

メイド「あたしが行くわよ、あんたじゃまともに動けないでしょもやしっこ」ハァ

男「なっ……ダメに決まってんだろそんなの!?」

メイド「奴隷から開放したから自由にしていいんでしょ?」

男「……ぐっ!?な、なら無し!!さっきの発言無し!!ダメだめ駄目ダメぜーったいだめぇーーー!!」バンバン

メイド「………心配してくれるの?」

男「当たり前だろ!?子供の時のお遊びじゃねぇんだぞ!?刃物怖い奴が無茶いってんじゃねぇよ!!」





827: SS速報VIPがお送りします 2015/07/04(土) 21:39:48.10 ID:pdAgzDSu0

メイド「そっ、ありがと……でも大丈夫よ、平気」

男「平気でも行くな!!」

メイド「………自分はよくてあたしはダメって、我が儘」ジー

男「何かおかしいか!?俺は……!!」

メイド「………俺は?」

少女「……………」

男「………お、おれはその……本気で心配して……あーもう!?」ガシガシ

メイド「………まあ、いいか……まだはっきり決めてないんでしょ?」

男「…………ぐっ…」

メイド「……じゃ、あたしから言う、キチンと面と向かってはまだ言ってなかったから」ジッ

男「………え…?」

メイド「あたしも好きよ、ずっと大好きだった」

男「………!…」

少女「……メイドさん」

メイド「だから、うん……待ってて?なんとかしてくるから」クスッ

男「……お、おい……!?……んむっ……!!」ギクッ

メイド「………ん……」チュ

少女「……えっ……わっ……!」ギョ

メイド「………………」カァ

男「……い、いきなりなにを!?」ドキドキ

メイド「怖くならないようにね、おまじない」ニコリ

男「……お、おい!!」

メイド「じゃ、行ってきます」タッ

少女「め、メイドさん!!」

男「……ッッ!!くそ!!」ガンッ




828: SS速報VIPがお送りします 2015/07/04(土) 21:51:45.44 ID:pdAgzDSu0


……5分後。

男「………いやさ、なんつーか?あんな決死の覚悟をした彼女を見たらさ?どうして自分はこんな非力なんだとか、そう悔いるじゃん?」ウン

少女「……ご、ご主人様…」オロオロ

ギャーーーー

ヒ,ヒィィィィ!?

ダ,ダレカタスケッ……!?

ゴ,ゴリラガ!?メイドフクノゴリラガ!!

「だぁれがゴリラだごるぁ!!!!」ドゴゴゴゴンッッ!!

ギャーーーー!?

ドラミングガーーオタスケー!?

オカーチャーーン!!

盗賊妹「なぁなぁにーちゃん、あのどごごごんって音なんだー?」ゴクリ

男「……あれはね、メイドさん…あいつが木と木の間を連続で蹴り飛ばして反動で高速移動する彼女の出す音だよ、本物のゴリラのドラミングと酷似した音を出しながら彼女は戦うんだ」

少女「」

ヒ,ヒィィィィ!?ギャーーーー!?

男「………いやぁ、マジで杞憂も良いところだったなぁ……」シラー

少女「……も、森の中から悲鳴がずっと……」ゴクリ





829: SS速報VIPがお送りします 2015/07/04(土) 22:04:17.90 ID:pdAgzDSu0


女兵士「………お、おい?加勢に来たのだが……」トタトタ

男「……ん?あれ?いいんすかむこう?」

女兵士「……良くはない、無いが此方は非戦闘員しか居ないだろうからって……」チラッ

ウワーー!?

ギャーーーー!?

女兵士「なにがおきた」

男「いや、彼女が頑張ってくれてるんですけど……加勢か、おーーーい!!」

ガササササッッ!!

女兵士「」ビクッ


メイド「なにー?よんだー?」ヒョコ

少女(呼んだらすぐ来れるほど余裕なんだ……)ゴクリ

男「女兵士さんが加勢するっていうけどさ、どうーー?」

メイド「んー、いらなーーい!!あたし一人でなんとかなりそうだしー!!」ブラブラ

男「どのくらい来ててどのくらい倒したんだーー!?」

メイド「100人くらいー、半分はもうたおしたよーー」ヒョイッ

女兵士「」

少女「」

男「そっかー!!ならなんとかなるんだなー?」

メイド「だいじょーぶー!!」ガササササッッ!!


ドゴゴゴゴン!!


ヒィ!?マタキタ!?

タスケテー!!

男「……だ、そうなんで、むこう戻って平気っす」コクリ

女兵士「………何者だあの娘、どんだけ強いんだよ!?」ガーン

男「いやぁ、彼女前世がゴリラなんで、こういう深い森での局地戦闘なら無敵なんじゃないっすかねぇ」



830: SS速報VIPがお送りします 2015/07/04(土) 22:12:59.95 ID:DtjG8TEKO

全国のゴリラに謝れよ!ゴリラそんなに強くねえよ!



833: SS速報VIPがお送りします 2015/07/04(土) 23:10:57.51 ID:q+j+rXMAO

ゴリ可愛い(錯乱)



836: SS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 00:53:03.36 ID:xl6CzrRA0

王子様が助けに来るのかと思ったら…メイドさんだけ動きが人外なんですがそれは



837: SS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 02:43:46.15 ID:OgDckopn0

         ,r"´⌒`゙`ヽ
       / ,   -‐- !、
      / {,}f  -‐- ,,,__、)
    /   /  .r'~"''‐--、)
  ,r''"´⌒ヽ{   ヽ (・)ハ(・)}、
 /      \  (⊂`-'つ)i-、
          `}. (__,,ノヽ_ノ,ノ  \  
           l   `-" ,ノ    ヽ   頼む、どうかメイドを許してやってくれ彼女はゴリラなんだ
           } 、、___,j''      l



839: SS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 04:21:00.26 ID:1uRthYfL0

メイドさん、通称ゴリラ・ゴリラ



840: SS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 05:46:37.55 ID:2E07HsrSO

>>839
学名じゃないですか(笑)
じゃあ正式には「ゴリラ・ゴリラ・メイド」か

まあ、ゴリラの語源自体が西アフリカの謎の女部族からだからなぁ…



841: SS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 06:21:57.60 ID:dTUgdrvwo

シリアスからの温度差なんなんだよ……
いいけどさ可愛かったからさ!?



849: ◆Ab.sC93XWE 2015/07/05(日) 21:18:12.06 ID:eEwVKwTH0


……………

ハンサム「………よし、上手く連係して第二波も凌いでくれ!!」

村人達「「「オォォォォ!!!!」」」

兵1「……くっ…たかが村人の分際で!!」ジリッ

眼帯男「………おーおー、必死こいちまって見苦しいねぇ、そんでもってテメェらは不甲斐なさすぎだろ、ああ?」

兵2「………も、申し訳ありません」

ホモ「くたばれくそがぁぁぁぁぁ!!!!」┣¨┣¨┣¨┣¨


眼帯男「……あァ?」ギロッ

ザシュッッ!!

ホモ「がはっ…!?」ガクッ

ハンサム「なっ……おい!!」

眼帯男「……チッ……いいかテメェら、こういう仲良しこよしって連中相手ならこういう風に戦うんだよ、よく見とけ」ガシッ

ホモ「………ぅ……」

眼鏡っ娘「……人を盾に……」

眼帯男「これであのガキが仕掛けてるであろう罠は大半潰せる、巻き添え食らわしちまうからな……まああとは普通に盾にも使うがな?」ズイッ

ハンサム「………き、貴様!!」ギリッ

眼帯男「全員まずは適当に痛めつけた奴を盾にしろ!!なるべく[ピーーー]なよ、盾の役目しなくなっちまうからな!!」

兵士1「…は、はっ!!」ジャキ

ハンサム「……いかん!!下がれ、一旦下がれみんな!!」

眼帯男「下がってどうすんだよ、あァ!?何人か倒れてんのは盾に出来んだぜ?そいつら見殺しに出来るなら逃げても良いぜ?」

村人「……ぐ、あぐ……!!」

眼帯男「村の連中盾にした奴の後ろに弓兵を付かせろ!!まともに動けねぇ奴らなんぞいい的だ、撃ってりゃ盾が増えてくからなァ!!」

ハンサム「………くっ!!」ギリッ

眼鏡っ娘「………っ……」



850: SS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 21:36:10.54 ID:eEwVKwTH0


……………

大男「…………」

大男(………村に直接突入した隊は順調………が、挟撃の為に背後に回らせた隊が姿を見せん)

大男(……………手強いのが居るか、世話の焼ける)スタッ

豪商「おい!!どうなのだ!!まだ終わらんのか!?」

大男「…………」コクリ

豪商「ちぃぃ……国王め、何がなんの力もないただの小娘だ、冗談じゃない!!」ブツブツ

大男「…………私も行ってきます」ボソッ

豪商「……初めからそうしろこのグズが!!ワシはお前も行けと言っただろうが!!」

大男「……………」

豪商「とにかく!!まともな兵もおらん奴ら相手にこれ以上手をこまねいて居られるか!!分かったらさっさといって自分の飯の種を稼いでこい!!いいなとっととだぞ!!」ガッ

大男「…………」ギロッ

豪商「……ぐっ…!?」ゾクッ

大男「………」ペコリ、スタスタ

豪商「………ふ、ふん……低脳な野蛮人が…」ブルッ





851: SS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 21:53:30.21 ID:eEwVKwTH0

……………

火傷女「」

メイド「おわったよ、この子だけ女の子だったから捕まえてきたよー、殴るの気が引けちゃって」

火傷女(………特になんの見せ場も無いままやられた……)ズーン

男「他の奴らは?」

メイド「縛って木にぶら下げてきた」

少女「ぶら下げて……」

メイド「さすがに殺しちゃうのはやだったから、あれなら気がついても身動き出来ないもん」

男「この子もそうだけど木の皮で即席の手錠にしたのか……まあ、この状態でなら誰かに下ろして貰わんと動けねぇだろうね」フム

火傷女「……チッ……テメェら、只で済むと思うなよ」ペッ

メイド「この子どうする?やっぱりぶら下げてくる?」

男「いや、見たとこコイツ隊長格だな……だったら色々聞き出しとこう、情報はとにかく欲しいしな」

火傷女「…………ハンッ……喋ると思ってんのかよ?」ケッ



853: SS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 22:23:53.91 ID:eEwVKwTH0


男「うーん前にもこんな尋問するシーンあったよなぁ……でも今回女の子だし髪の毛むしる訳にもいかないし、そうだなぁ…」

火傷女「…………あんだよ、犯りてぇならさっさとやれよ、童貞臭ぇにおいプンプンさせて顔近付けやがって」

男「」

火傷女「こっちはなぁ、んな事慣れっこなんだよ、どいつもコイツもひんむいてこきたねぇチ●ポ突っ込んでよだれたらしてアホ面させるしか能がねぇしな、まあいいやそれなりに楽しませてやるからさっさと済ませろよバーカ」ゴロン

男「………ど、どうしようねぇどうしよう、俺この子こわい」プルプル

メイド「……え、えーと」タジッ

火傷女「……?……ああ、女の前じゃ出来ねぇってのか、上品なボンボンだなおい」

男「……じょ、上品て……普通じゃないかなーって……」

火傷女「知るかよ、こちとら身分は奴隷でね、毎日毎日擦り切れるほど輪姦されるのが普通だったからよ」

男「………!…」

少女「……奴隷…」



854: VIPじゃねえんだ(´・ω・`)支援は要らん 2015/07/05(日) 22:47:20.19 ID:eEwVKwTH0


少女「…………」スタスタ

火傷女「……あァ?なんだよ」

少女「……奴隷だったら、なんでこんなことを?命令だからですか?」

男「………少女ちゃん?」

火傷女「……他になにかあんのかよ?いかにも温室育ちって感じのいい子ちゃんにはきちゃない奴隷女は珍しいのかにゃー?」

メイド「……っ…この…!!」

男「…待った」バッ

メイド「で、でも……!!」

男「いいから」フルフル

少女「………貴女に比べたら温室育ちかも知れないです、でも、身分で言うならわたしも奴隷ですから」

火傷女「……ハンッ……男も知らねぇような面して奴隷かよ、よっぽど変人が主人なんだろうな?」

少女「…………命令なら、なんでもするんですか?貴女も色々奪われたから奴隷なんでしょ?なのに、自分が奪う側に回るのは良いの?」ジッ

火傷女「………なにを言い出すかと思えばくっだらねェな……知らねぇよそんなもん、良いだろなんでも、自分以外は他人だろ、他人がどうなろうがどうでも良いだろ」

少女「…………良くないです、そんなの続けてたら誰も居なくなるよ」

火傷女「……………それで?お説教なら相手選んでやれよ、なんでアタイがそんなの聞かなきゃいけねぇんだよ……」ジロッ

少女「…………わたしも、もしかしたらあなたみたいになっていたのかなって思ったから、ごめんなさい」

火傷女「……………ハンッ……」



857: SS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 23:17:59.84 ID:eEwVKwTH0


…………

音も無く森の中を移動する影があった。

大男「………………」

木々の枝を蹴り、幹をつたい、翔ぶように進む。

その巨躯の男はあまり多くを語らない、語る必要を感じないからだ。

時折語る必要が生じると言葉の出し方を忘れたようにボソボソと呟く程度にしか声が出ない、人に聞こえる音量で話すのに苦労する。それほどにこの大男は寡黙で、人と話す必要がないほどに孤独だった。

生まれは知らない。物心つく頃には戦っていたと思う。

人、猛獣、そして軍隊……その迫り来るすべてを蹴散らし、生きてきた。それ以外には何もない。

歳は知らない。数えた事がない、最近ようやく年齢というものを数えるのが普通なのだと知ったのだがそんなもの戦いには必要ない知識だ、まあ、だが数えるとすれば産まれて20年程度だろう、細かい事は苦手で知りたいとも思えなかった。

大男「…………あそこか」



858: 最後の一行訂正(´・ω・`) 森の木々の合間を進みながら、巨躯の男は目を細め 2015/07/05(日) 23:40:18.89 ID:ycq1TJ5o0



森の木々の合間を進みながら、巨躯の男は目を細める。

途中、部下に任せた兵がぶら下がっていたが無視してきた、。弱いだけで役に立たない奴は捨てて新しいのを補充すれば事足りる。

巨躯の男は部下は居るが仲間は居なかった。味方は居たが情を感じるような存在には心当たりがなかった。

当然、親も兄弟も居ない。完全に孤独だった。

いま、あの俗物としか言い表せない男の下で素直に従っているのは単純に戦う頻度が高いからだ、自分の身分が奴隷で、自分が特殊な人種かどうかなど別に大した問題じゃないのだ。

その巨大男は戦う事で生きる糧を得る人種たった。



862: ◆Ab.sC93XWE 2015/07/06(月) 20:40:41.17 ID:q7/tOYjv0


………………

火傷女「…………」

男「……あー、まあとにかくだ……ここで暫く大人しくしててもらうからな」

火傷女「ふん」フイッ

少女「…………」

メイド「それでどうする?むこう平気なのかな?あたしいったほうが……」

男「いや、頼りにするようで気が引けるけどまだこっちから戦える奴が居なくなるのはちょっとまず………」

メイド「………?……なに?」クルッ

大男「…………」タンッ

男「……っ……!?……誰だ!!」

火傷女「大将!!こっちに来てくれたんですか!?」

大男「…………」ジロッ

火傷女「…っ…ぅ……」ビクッ

メイド「……っ!!」ゾッ

大男「お前か、兵を潰したのは」スタスタ

メイド「コイツヤバい!!みんな逃げて!!」

男「えっ…?」ギク

大男「………………………………………」ドッッ!!

メイド「っ!!」



863: SS速報VIPがお送りします 2015/07/06(月) 20:54:00.11 ID:q7/tOYjv0


……………

女兵士「…………戻ってきてみればなんだこの状況は…!!卑劣な!!」ギリッ

眼帯男「おーおー、何処まで下がるんだテメェら?もう村の奥、その先は森ん中だぜぇ!?」

ハンサム「………くっ!!」

眼帯男「森ん中はガキか何か避難してんのかね、さっきから一匹も見てねえがよ……良いのか?ガキ共見つけたらさっさと盾につかっちまうぜぇ……?大人捕まえてんのも疲れんだ、軽い方が良いだろ、なァ?」

眼鏡っ娘「………………………」

女兵士「………斬り込もうにも盾にされた村人が多すぎる……!!どうすれば……」ギリッ




864: SS速報VIPがお送りします 2015/07/06(月) 21:10:36.58 ID:q7/tOYjv0


眼鏡っ娘「……………ここまで、降服する」

眼帯男「……あァ?」

ハンサム「……おい!!本気か!?」

女兵士「殿下!!」

眼鏡っ娘「………ここまで非道な行いをするとは思っていなかった、悔しいけれど手が出せない」

眼帯男「…………まぁ、妥当な判断かねぇ?つまんねぇけどな」

眼鏡っ娘「狙いは私?」

眼帯男「お前が王女さまだってんならそうだなぁ、テメェを餌に逃げた王子さまを釣ろうって話らしいからな?」

眼鏡っ娘「……!……やっぱりにいさまが……」ギュ

女兵士「……王子はご無事なのか……しかし…!!」

眼帯男「でぇ?降服すんなら武器捨てな、そんで王女ちゃんはこっちまで歩いてこい」クイッ

眼鏡っ娘「ひとつ条件がある」

眼帯男「なんだよ、言ってみろ」

眼鏡っ娘「私は投降する、抵抗も止めさせる、だけど他の人には手を出さないと誓って、捕まえるのは私一人、餌にするのが目的なら私だけで事足りるはず」

ハンサム「…………」ギリッ

女兵士「殿下!!」

眼帯男「………あー、まァ良いだろ、おいテメェら、村の連中離してやれ」ドサッ

兵士「……はっ…」ドサッ

ホモ「……う、うぐ……だ、ダーリンごめんなさい…」

ハンサム「………じっとしていろ、後で手当てしてやる」

眼帯男「開放してやったぜ?おら、次はお前さんがこっちに来るばんだ」

眼鏡っ娘「……分かってる」スタスタ

ハンサム「…………くそっ……なんて無力なのだ俺は……!!」

女兵士「殿下……!!」



865: SS速報VIPがお送りします 2015/07/06(月) 21:30:59.97 ID:q7/tOYjv0


眼鏡っ娘「……っ……」ギチ

眼帯男「一応捕虜なんでな、拘束はさせて貰うぜ王女ちゃんよォ……まあ、そのうち縛られんのにも慣れて快感になって来るかもなァ?ギャハハハハ!!!!」グイッ

眼鏡っ娘「……触らないで」

眼帯男「………どっかのアバズレと違って初々しくてうまそうでたまんねえなおい?まァ……多少ガキだがよ?」

女兵士「………この……!!」

ハンサム「よせ!!今は……!!」

女兵士「しかしあれはあまりにも!!」

眼帯男「そうそう、まだ俺にヤられる方がまだ幸せじゃねぇかね?外で帰りを待ってる成金豚の慰み物よかよっぽどなぁ?初めてぐらい若い男の方が良いだろ?なァ?」

眼鏡っ娘「………………」

眼帯男「…………ちっ…反応が少なくていまいち面白みがねぇ、もういいか………おい」サッ

兵士達「「……はっ!!」」ジャキ

眼鏡っ娘「………!」

眼帯男「じじいとババアは殺せ、働けそうな男と若くて高値が付きそうな女つ絶対殺すな、儲けがなくなるからな」

ハンサム「……!!」

女兵士「約束が違うぞ貴様!!」

眼帯男「そうかい?俺は神様にちゃーんと誓ったぜぇ?まあ、神様なんざ信じてねぇけどな?くっく……ギャハハハハ!!!!」

眼鏡っ娘「…………!!」ギリッ



866: SS速報VIPがお送りします 2015/07/06(月) 22:01:16.57 ID:q7/tOYjv0


女兵士「……クソ!!この下衆が……!!」ギリッ

眼帯男「おっと!?動くなよ近衛隊長さんよぉ、テメェだけはマジで近付くなよ、良いんだぜ?弾みでころしちまいましたすいませんって報告したってよぉ……あの豚はともかく王様は別に王女ちゃんが生きてようが死んでようがどっちでも構わねぇって話らしいからな?」スッ

女兵士「……!!」ズサッ

眼鏡っ娘「……………」

眼帯男「そうそう、森から出てきたあんたなら分かるかも知れねぇが実はな、俺ら挟み撃ちの段取りだったんだけどよ、何か知らねぇ?」

女兵士「……貴様などに教えるか!!」

眼帯男「あっそう?まァ、どうせやられちまってんだろうけどよ、良いこと教えてやるよ」

ハンサム「………良い事だと?」

眼帯男「……全体見て芳しくねぇ所があればウチの大将が動くだろうからな、後ろのガキ共、今頃全員お縄についてるぜ?」

眼鏡っ娘「……!!」

女兵士「………何故そう言いきれる!!」

眼帯男「あたりめえだろ、ウチの大将は本物の化け物だぜ」

眼鏡っ娘「化け物…?」

眼帯男「噂じゃなんだ、どっかの戦闘民族の生き残りだとかなんとかな、矢が何本も刺さって死にかけてた所を拾われただとか、まァそれはいいか……とにかく、誰も勝てる奴なんか居ねぇって事だ」

ハンサム(……………!!……生き残りが居たのか!?)ゾクッ

眼帯男「そんなわけで、テメェらゲームオーバーだ、残念だったな?」

『まだだ!!まだ、終らぬ!!この私が居る限り!!』

眼帯男「………あ?」

ハンサム「………あれは!!」ハッ

女兵士「!!」

眼鏡っ娘「………!!……」ジワッ



867: SS速報VIPがお送りします 2015/07/06(月) 22:17:25.72 ID:q7/tOYjv0


村娘「あ、あれは何!?」

村長「人か!?」

熟女「いえ、蝶!?」

修道女「違うわイケメンよ!!」

眼帯男「……テメェは!!」ギロッ





パピオンマスクV「アイキャンフラァァァァァァァイッッ!!!!」ピョーン



村人達「「「「へ、変態だーーーーーー!?!?」」」」ガビーン!!


兵士達「「「「裸マントだーーーーーー!?!?」」」」ガビーン

女兵士「ぎゃーーーー!?!?ぶほぉ!?」ブハァ

ハンサム「」

白馬「ヒヒーーーン!!!!」←喜んでいる。

眼鏡っ娘「にいさま!!」ポロポロ


※パピオンマスクVの「V」ビクトリーパンツのV、全裸ではない。





868: SS速報VIPがお送りします 2015/07/06(月) 22:38:43.14 ID:q7/tOYjv0


パピオンマスクV「ふはははは!!悪逆非道な者共め!!この私、再び羽化を遂げ舞い降りた蝶の化身、傾国の美男子パピオンマスクが来たからには好きにはさせぬ!!我がいも…ゲフンゲフンその少女を開放せよ破廉恥者がぁ!!!!」クワワ

ハンサム「いや、お前の方が破廉恥だ!?」ガーン

パピオンマスクV「えっ?」ガーン

ハンサム「ええいなにを意外そうな顔をしている!?と、とにかく来たのなら何とか出来るのか!?」

パピオンマスクV「異な事を、美形の男子に不可能などありはしない!!そうでしょう我が叔父う……いや、父?んん?まあいいかハンサム殿よ!!」キリリ

ハンサム「……………誰の血だ、誰の影響でこんなになったのだマジで……」ヨロヨロ

女兵士「だいたい貴方の血のせいかと……」フラフラ

眼帯男「………おい変態」

パピオンマスクV「………?」クルッ

眼帯男「お前だよふざけてんのかテメェは!?」

パピオンマスクV「私が変態だと?確かにこの姿は一見変態そのものだ、だがしかしだ!!」カッ!!


パピオンマスクV「顔が良い男はどんな姿だろうとも美しさは損なわれぬ!!故に私は変態でも許されるのだ!!」ドーン

眼帯男「………………………」

ハンサム「…………嫌だ、あれが俺の血だなんて思いたくない」フルフル

女兵士「認めて下さい、ぶっちゃけ大して変わりません!!」

眼鏡っ娘「…………いつものにいさまだ」ホッ



869: SS速報VIPがお送りします 2015/07/06(月) 22:58:57.87 ID:q7/tOYjv0


眼帯男「もういい、下らねぇギャグぶっこみやがって……おいテメェら!!相手は一人だ、囲んで切り刻め!!」


ズガガガガッ!!

ドゴォォォッッ!!

眼帯男「!!?!」ギョッ

老近衛「誰も若一人だなどと言ってはおらんぞ」ゴキッゴキッ

団長「………ふん……」ザンッ

兵士達「「「」」」ピクッ、ピクッ……

ハンサム「………!!貴殿方は!!」

女兵士「老近衛殿!?それに……だ、団長!?何故!?」

団長「……別に、ちょっと気が向いただけの事よ」フン

眼帯男「………いつの間に……」ギリッ

老近衛「お前さんが若に注意を向けとるあいだにの」フン

団長「この程度の数、わたくし達なら一瞬でかたをつけられるもの」

パピオンマスクV「形勢逆転だな、さあ、大人しく開放しろ!!」

眼帯男「動くな!!まだだ、コイツだけは連れて帰るからな……命令なんでな!!」グイッ

眼鏡っ娘「……っ…にいさまはここに居る、餌だというならここへの貴方達の襲撃だけで事足りたということ、もう役は果たして私を連れて帰る理由はない」

眼帯男「うるせぇ!!だぁってろぶっ殺すぞ!!」ギラッ

眼鏡っ娘「……っ……にいさま」ジッ

パピオンマスクV「わかっている、安心しろ」ニッ

眼帯男「……寄るな!!離れろっつってんだろうが!!」



871: SS速報VIPがお送りします 2015/07/06(月) 23:35:14.11 ID:q7/tOYjv0


パピオンマスクV「………我が妹よ、動かずじっとしているのだぞ?」ニッ

眼鏡っ娘「うん」コクリ

眼帯男「…………やる気かテメェ、良いのかよ?俺は遠慮なくコイツを盾にするぜ?」

パピオンマスクV「…………」スチャ


青年「…………好きにせよ」スッ

眼帯男(…………馬鹿が……剣の軌道なんざたかが知れてんだ、目の前の妹突き[ピーーー]リスク考えりゃまともに攻撃なんざ!!)グイッ

青年「……………」

剣を正眼に構え、射抜くように眼を尖らせる。

相手は妹を盾にしている。普通に突いた所で攻撃を読まれ、その切っ先は妹の肉に突き刺さるだろう、だが。

青年「………ッッ…ハッ!!」

青年はそれでも剣を振るう。その切っ先は妹の頬を掠め髪の合間を縫って相手の胸元へと滑り込んだ。

眼鏡っ娘「……………」

眼帯男「………が……なに……?」

青年「………我が妹が怖じ気づいて動くと踏んだか?残念だったな、生憎常人が反応出来るほど我が剣は鈍くない、集中さえすればこの程度雑作もない」

眼帯男「……俺がこんな……簡単に………」

青年「……妹を盾にすることに執着せず普通に対峙すれば善戦ぐらいは出来たものを、そなた、それなりに実力者であろう、見れば分かる」

眼帯男「………チッ………化け物がここにも居やがった……ついて……ねぇ…糞が……………………」

青年「……………」






881: ◆Ab.sC93XWE 2015/07/07(火) 20:34:02.80 ID:EjnVa46l0


……………

大男「…………………………………」

メイド「……ッッ!!」

突如現れた巨躯の男は一目見ただけで敵となり得る者を判断し、肉薄する。
腰に剣は差して居たが抜刀する気配はない。粗末な布を包帯のように巻き付けただけの拳そのものを振り上げ襲い掛かって来た。

メイド「この……!!」

真正面に降り下ろされる拳を避けて後ろへと跳ぶ、追撃の為に更に迫って来るかと思ったが巨躯の男は放った拳を地面にめり込ませたままの体勢で眼を向けるだけだった。

メイド「………………」

大男「………………」

注意深く動きを探るが巨躯の男はゆっくりと上体を起こすのみで仕掛けては来ない、ただ一言呟くように言葉を放つ。

大男「………素人か」

メイド「………?……………っ………」

男「お、おい大丈夫なのか!?」

メイド「………わかんない」

素人という言葉の意味はその場にいた言葉を放った巨躯の男以外全員が理解出来なかった。ただ、その男の放つ異様な気配だけは感じ取れる。

火傷女「た、大将!!悪いけど縄ほどいてくれよ!!アタイまだ戦える!!」

大男「……………」

顔に火傷の跡が残る女が叫ぶ、だが巨躯の男は女の方へ顔も向けようともしない。

火傷女「……た、大将……?」

大男「………身体能力だけの獣に負けるような塵は要らん、ここで朽ちろ」

火傷女「………な……?」

少女「……ごみって……味方なのに……」





882: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 20:59:37.85 ID:EjnVa46l0


メイド「…………け、けもの……」ヒクッ

男(だいたいあってる)フイッ

大男「…………剣はやはり要らんな」

再び腰を落とし突進しようとする巨躯の男。しかしそれは見越して居たのか、先に彼女の方が動く。

メイド(ここじゃみんなが巻き添えになる、少し離れなきゃ……!!)

皆が居る場所から大きく横に飛びその場から離れようとする。しかし。

大男「……ふん…」

即座に飛び込む軌道を変え、立ち塞がるように彼女の前へと移動、更にその勢いを殺さず勢いを乗せたままに蹴り足を出す。

突然正面に回り込まれ攻撃まで仕掛けられた彼女は反応が遅れその一撃を避けられず、後方へと吹き飛ばされてしまった。

メイド「………かはっ……!?」

そして、大木に叩き付けられるように激突して彼女の口から呻き声が漏れる。

男「……っ!?」

少女「メイドさん!!」

メイド「…………な、なによコイツ……?」

よろめきながらも立ち上がるが、先程の一撃だけで実力の違いははっきりと自覚してしまう。

大男「………………丈夫だな……」

メイド(…………強すぎ……こんな奴居るの……?…)



883: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 21:11:41.27 ID:EjnVa46l0


メイド(………あたしじゃ勝てない、でも……!!)

ちらりと辺りを見渡す、その場には村の子供達が数人、それに大切な人達が居る。

大男「………………」

巨躯の男はゆっくりと近付いて来る、仕留めるのは容易だと判断したのだろう。その眼は明らかに格下を見る眼をしていた。

メイド「…………ッッ!!ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

怒声の如く叫び、敵わないと理解して、それでも飛び込んだ。
し自分がなんとかしなくてはいけない、でなければみんなが殺されてしまう、会えなくなってしまう。それだけは嫌だった。

大男「……………つまらん」

……………



885: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 21:25:19.93 ID:EjnVa46l0


男「………ッッ!!……」

少女「………め、メイドさん…!!」

……数度の拳の撃ち合いの後、とどめとなる一撃を腹部に喰らい彼女は倒れこむ。

メイド「…………ぐ……っ…」

大男「……………」

彼女の攻撃はその殆どがかわされ、いなされてしまっていた。巨躯の男には数ヶ所痣が出来た程度で殆ど無傷だった。

大男「………戦士でもない女を殺す趣味はないが……暴れまわる獣にこれ以上邪魔されるのも癪だ、悪く思うな」

巨躯の男はそこで初めて腰に帯びた剣を取る。動けぬ彼女に本当に止めを刺すつもりなのだろう。

メイド「…………」

大男「…………………」

剣を逆手に握り、振りかざされる瞬間。

男「……………待て……!!」

彼女の主人である青年がその間へと割って入った。



889: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 22:02:46.35 ID:EjnVa46l0


大男「…………」

男(………こいつは……気絶してるみたいだが息はまだある……)チラッ

メイド「………」

大男「…………」チャキ

男「待てっつってんだろ!!交渉だ、コイツは見逃せ!!」

大男「……………………聞くつもりはない」

男「………そうかよ、でも聞いてもらうぜ?損はねぇっていってんだから聞けよ」

大男「………………ふん……」

男「………俺達全員見逃せ、金は払う、金貨千枚だ」ドサッ

大男「……金?」

男「ここに居る全員奴隷として売ってもこの十分の一の値段にもならねーぞ、テメェら奴隷狩りもついでにやりにきてんだろ?どうだ」ジロッ

大男「………………」

男(………くそ!!まともな言い訳思い付かねぇ…!!これでなんとか納得してくれ!!)ギリッ

大男「………金はどうでも良いが貰っておこう、その女にやられた兵の補充やらで使うだろうからな……だが……」

ブンッ!!

男「が!?ごはっ……!!」ズサッ

少女「ご主人様!!」

大男「貴様らを捕らえない理由にはならん、殺すのは止めておいてやるがな……俺の前に立ち塞がった度胸だけは認めてやる」

男「…………ぐ……っ……!!」ギリッ

大男「…………」グイッ

少女「……ひっ……!!」ビクッ

男「……っ!?おい!!その子をどうする気だ!!」

大男「………人質だ、面倒だが一度陣に戻るからな………おい」

火傷女「………っ!!」ピクッ

大男「縄はほどいてやる、後から他の奴を連れて戻ってこい、その程度は出来るな?」ザッ

火傷女「……は、はい……」

男「くそ!!離せ!!」ダッ

大男「………………」ゴッ!!

男「がっ……!?」ドサッ

少女「ご主人様!?い、いや離して!!」

大男「……………」タッ

男「……………く……ぐぅぅぅ……!!」ギリッ



890: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 22:33:50.43 ID:EjnVa46l0


男「……はぁ……はぁ…!!馬!!」

黒馬「ヒン?」トコトコ

男「万が一の為にお前連れといて良かったぜ……!!頼む、奴を追ってくれ、森の中じゃ走りにくいだろうがそれしかない!!」グイッ

黒馬「ブルル……」コクリ

火傷女「あァ?勝手に行こうとしてんじゃねえよ……テメェもふんじばられて後から行くんだからいいんだよ」チャキ

男「………!!……おいあんた、さっき捨てられそうになったくせにまだ言いなりになるのかよ?馬鹿じゃねえのか!?」

火傷女「………それがなんだよ?アタイは奴隷だよ、捨てられるのも生かされるも上の判断だろうが」

男「ふざけんな!!そんなもん人間の生き方じゃねぇだろ!!良いのかよ!?本当にそれで納得出来るのか、あんたは!?」

火傷女「………………納得なんて……」

男「だったらあんな命令反故しちまえ!!人を人とも思えない野郎共に付いてっても不幸になるだけだろ!?」

火傷女「………………でも……」

男「不安なら俺がなんとかしてやる!!奴隷なんて糞みたいな生き方しか知らないなら他の生き方を俺が教えてやる!!だからもう良いだろ!?本当は嫌なんだろ、じゃなかったらそんな自虐めいた考えなんか出来るかよ!!」

火傷女「………………行ってどうすんだよ、大将……あの人半端じゃねぇんだぞ、死ぬぞお前」ジロッ

男「そんなもん後で考える!!もういいな?行くぞ!!」グイッ

黒馬「ヒン」

火傷女「待て!!…………アタイでも、まだ糞みたいな生き方から抜けられるって、ホントにいってんだな?嘘だったら……」

男「……連れてかれた子を見てわかんねぇかよ、あの子はお前らが少し前に攻め滅ぼした森と湖の国の生き残り、連れてこられた奴隷の一人だ、彼女見て、糞みたいな生き方させられてるって思ったか?」

火傷女「…………!……そうか……そうなんだ……」

男「………妹ちゃん」クルッ

盗賊妹「う、うん……なんだー?」

男「メイドさん頼むな?見た感じ致命傷はないから大丈夫だとは思うけど」

盗賊妹「う、うんわかったけどな?にーちゃん大丈夫なのか?しんじゃうよ……」オロオロ

男「大丈夫だよ!メイドさんにももし起きたら大丈夫だって伝えといてくれ」ニッ

盗賊妹「………うぅ」コクリ

火傷女「………………勝手にしな、アタイは仕方ないから見逃してやるよ……ふん」フイッ

男「………ありがとう、よし……!!」パシン

黒馬「ヒヒーン!!」ダッ!!

男「………急いでくれよ!!」ギュ



892: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 22:49:40.88 ID:EjnVa46l0


……………

青年「ここか!!我が友は!?」

火傷女「……………」

女兵士「……!!……これは……おい、そこの女!!この子の傷はお前の仕業か!?」

メイド「…………」

団長「……!!」

老近衛「……打撲傷ばかりで骨折などはしておらぬようだな………この娘ですか若?」

青年「……ああ、そうだ……しかしこれはいったい……」

火傷女「……やったのはウチの大将だよ、あんたら村の方から来たね、そうなると……なんだよ、あの馬鹿も結局やられたんじゃねぇか」ハン

青年「……我が友は何処だ、それにあの幼い娘も姿が見えぬぞ」

火傷女「大将があのちっこい娘連れてって、我が友だかなんだか知らねぇけど若いにーさんが取り返しに馬で追いかけてったよ」

女兵士「……なんだと?それで、貴様は?」

火傷女「アタイは馬鹿馬鹿しくなったし、降参したんだよ、あのにーさんが身元引き受けてくれるって言うしな」

青年「……追いかけてだと?」

老近衛「……ここまで一族の者を傷つける事が出来る者となると……若…」

火傷女「早く追いかけな、でないと……」

青年「……!!」

……………



893: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 23:17:40.64 ID:EjnVa46l0


大男「………………」

巨躯の男が森を抜け、村を見渡せる丘の上へと駆け上がる。そして村を一瞥し状況を把握する。

どうやら村を攻めていた正面の兵達も失敗したらしい、村からは歓喜の声が上がり、そして逃げ出すこちら側の兵がちらほらと確認出来た。

大男「………………」

どうやらここまでのようだ、国王の命令……自身の主の命令とはいえ独りでは戦えない、村人共はともかく、複数の手練れが居るのは間違いない場所では自身の命が危うい、その見極めは戦場にとってもっとも重要だ、戦いの中で生きる為には退くべき時は必ず退く、でなければ無駄死にするだけだ。

大男「………戦利品はこの娘だけか、散々だ」

利益など自分はどうでも良いが主はそうは思わないだろう、いっそあの俗物もくびり殺して放浪者になるのも考えなくもない。

だがそれでは只の獣と変わらない、先程痛めつけた女よりも凶悪な害獣でしかない。最低限とはいえ、自分は人としての尊厳だけは残して起きたい。例え奴隷、例え非道な殺戮者だとしても人にはかわりない。

大男「………さっさと戻って適当にお叱りでも受けんとな」

溜め息をひとつ吐いてから丘を下る。

大男「…………!……」

その途中、黒馬に跨がる青年が目の前を遮った。

男「…………よお…」

大男「………………」



894: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 23:28:25.97 ID:EjnVa46l0


男「その子を返して貰う、大事な子なんでな」スタッ

大男「…………ふぅ…………独りで来たのか?」

男「他に誰か居るように見えるか?」

大男「………………」



大男「……一人のようだな……馬鹿にも程があるな」

男「………その子、動かないが……」

大男「安心しろ、泣いて鬱陶しいから気絶させただけだ、怪我ひとつ負わせていない」

少女「……」

男「………そうか、ならいい」

大男「返して貰うと言っていたが、素直に返すと思うか?」

男「………そうして貰えるならありがたいんだがな……」スッ

大男「……………ナイフ程度出した所でどうする?」

男「……………」



895: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 23:41:24.16 ID:EjnVa46l0


男………やつやっぱり脅しにもならねーよなぁ……そりゃそうだ……)ゴクリ

大男「………武器を構えたのなら、まして女でもないなら容赦はしないぞ、いいな?」ズンッ

男「……………………」

大男「…………」ダッ!!

シュッッ!!

男「………っ!?速っ……がっ!?」ガクッ

大男「…………?……」

男「………ぐ…ぅ……!!……へ…へへっ……」フラ

大男(…………何故倒れん…?)ゴッ!!

男「がっ……!?」ミシッ


大男「……………」

男「……痛……!……………いてえなくそ……」ヨロッ

大男「…………………肋を砕いた筈なんだがな…………っ…はぁ!!」ドォ!!

男「ッッ……!!……ぁ……?」ドサッ

大男「………………ふん……」スタスタ

ガシッ


男「………待……て……」グググ…

大男「…………なんだ、貴様は?」



896: SS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 23:54:20.85 ID:EjnVa46l0


男「…………」フラ


大男(…………なんだ、この男は?)ジリッ

男「…………返せ……!!……」

大男「………!!」ブンッ!!


男「ぐはっ!!」ビシャ


大男「………内臓にダメージが入った、無理に動けば吐血では済まんぞ」

男「…………………だから………なんだよ………少女ちゃん返せよ……」ジリッ

大男「…………………っ……!!……」ガッ!!

男「ぶっ!?」ビチッ

大男「ッ!!ッッ!!」ガッ!!ガッ!!


男「……………うぇ……あが………」ビシャビシャ


大男「………っ…………」

男「……………返せっつってんだろ…!!糞野郎………」グイッ

大男「………寄るな……なんだお前は?何故立つ?死ぬぞそれ以上は!!」ジャキ


男「……………それがどうした……」

大男「……………!?……」ズサッ


男「………少女ちゃんはもう家族なんだよ……!!死んでも守るって俺が勝手に決めてんだよ、何かおかしいか……!?」







897: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 00:10:07.34 ID:6GRPQRVl0


男「…………返せ……!!」ジリッ

大男「……………寄るな……なんだ貴様は……!!」

男「……返せ!!」ダッ!!

大男「…………うっ……!?」ゾクッ


ドッ………!!


男「……………ぁ………?」


大男「…はぁ……はぁ……!!」ズサッ



男(…………やべ………おもっくそ剣で突き刺されてやんの……あーあ………)ゴホッ…


男「………ヒュー………ヒュー……返せ……!!」トッ


大男「……っ…!?……痛っ………!!」


大男(…………短剣……!!……あの状態で……!!)ズッ


男「…………………ぅ……か……かえ……せ……」ドサッ


大男「………………………………っ……………」ゾクッ


男(……………くそ………ヤバい、意識が……………くそ………くそ………っ……まだ……!!)



男(…………あーあ……ひ弱な只の商人の癖に無茶し過ぎたかな……?……参ったな…………)


大男「…………執念、か………?俺が恐怖を感じるとはな……」



男「……………………………………………」




898: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 00:32:48.30 ID:6GRPQRVl0

男(………もう声も出ねぇな……やっぱり無量だったかな……ごめん……)

薄れゆく意識の中で様々な光景が浮かぶ。

幼い頃の思い出、日々の中で交わした何気無い会話、笑顔。

いつも傍らに居た幼馴染みの少女との思い出、突然の出会いから心を奪われ、短いながらも幸せだと思える日々を与えてくれた女の子の顔も、次々と流れ渦巻いてゆく。

男(………あー、これ走馬灯?マジかよ、こんな感じなんだな……はは……)


様々な人々と出会いがあったのだなと……記憶の奔流を見詰めながら思う。バカで変態だが妙に気の合う王子様、無表情で何考えてるのか分からないようで結局にいさまの事しか考えて無さそうな王女様にその護衛の残念過ぎる美人の近衛兵士のおば…もといお姉さん、南の女王国で知り合った元盗賊の面々にスケコマシハンサムと村人達、地元の人らや仕立て屋の主人、商人として仕事をしている時に知り合った様々な人々、なんか妙に親近感の湧く女僧侶に自分の父、それに幼い頃に死んだ母親まで………。


男(……………参ったな……まだ死にたくねぇ……)

自分が死んだら、彼女達はどうなるだろう、幼馴染みで使用人の彼女はどうなる?いま正に連れ拐われそうになっている少女は?

男(………………ごめんな……)

暗く、底の知れぬ闇の中へと沈む意識の最後の力で強く、そう言葉を放った。


男「……………ご………ん………」


そして、その青年の意識は途絶え、決して抗えぬ眠りへと進む。

……肉体は死に、意思は闇へと融けて霧散した。



899: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 00:53:11.94 ID:6GRPQRVl0


大男「……………」

息絶え、骸となった男を眺めながら巨躯の男は思う。

意思の強さで、自分は負けていた。

当然だろう、守る物があったこの男と、ただ己の為だけに漫然と生きているだけの自分では肉体の強さはともかく、魂と呼ばれるものに強さなどありはしないのだ、それを思い知るには良い機会だったのかもしれない。

大男「……だが、馬鹿な男だ……結局何も出来ずに死んだだけだ」

無駄死にだ。それは変わらない、変わらないが……巨躯の男にはそれを認めるのは更なる敗北だと感じてしまう所があった。

大男「……………それに……」


どうやら本当に時間切れのようだった。

丘の中腹辺りから辺りを見回すと、数千という規模の軍隊が此方へ向かっているのが確認出来た。

国王が軍隊を動かす等とは聞いていない、それに今は北への派兵のためにそちらへ軍隊は集結させている筈なのだ、こんな西の外れにあの規模の軍隊を寄越す余裕などある筈がなかった。

大男「………反乱軍か、それとも西か南からの侵略部隊か………どちらにせよ長居は無用、主を連れて逃げるのを考慮すると余計な荷物は捨てるべきだな」

そう呟いて、抱えていた少女を地面へと寝かし付ける、この男の亡骸の隣に捨てておけば仲間がどちらも見つけるだろう。

大男「………あれはこの男がここへ来たのを考慮すれば既に裏切ったか殺されたのか……まぁ、一度捨てたのだからどうでも良い」

そして巨躯の男はその場を後にする。

何も失う物の無い戦士は、僅かな心の凝りを自覚しながら、あるべき場所へと還って行った。

………………



902: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 01:14:04.80 ID:6GRPQRVl0


……………

少女「………………っ……!……」

少女が眼を覚ました時、目に飛び込んで来たのは空の澄みわたる青さだった。

覚めたばかりで朦朧とする意識をはっきりさせる為に首を振るう………自分は確かあの時連れ拐われ、途中で気絶させられた筈だった。

少女「…………?………」

しかし、自分が今居るのは馬車の中でも檻の中でもない。手錠や鎖も付けられていなかった。

少女「…………なにが……」

何があったのだろう?という疑問はすぐ後ろからの声に遮られた。

メイド「………ねぇ……どうしよう……どうしよう?」

少女「……メイドさん?」

聞き慣れた声が聞こえて安堵する、どうやら自分は助かったらしい、理由は分からないがみんなの居る所へ戻って来られたのだ。

メイド「………息してない……血が……!!どうしよう?ねぇどうしよう!?」

少女「………ぇ…?」

彼女の悲壮な呟き、そしてようやく気付く………その膝の上で冷たく、血にまみれた自分の主人……大切な人の姿を。

青年「…………………私達が駆けつけた時にはもう……」

女兵士「………馬鹿が……無茶な事を……!!」


少女「…………………え………」



穏やかな陽射しが注ぎ、風がそよぐ丘に少女達の悲鳴が響いた。


つづく



950: (´・ω・`)理解を促せば促す程に逆手に取られ溝が深まる、寒い時代だとは思わんかね? ◆Ab.sC93XWE 2015/07/08(水) 17:00:46.11 ID:mrns4E5N0


番外編

『前世占いを面白半分でやったら酷い目にあった』



それは少女ちゃんの為にメイド服を仕立てに行き、何故かメイドさんとも合流して三人で街を遊び歩いていた時の話である。

見世物小屋の見物や露店商の冷やかし等をしながら街を歩き、さてそろそろやることなくなって来たぞという時、表通りから外れた狭い路地の片隅にひっそりと座る婆さんに声を掛けられたのだった。

占い師「そこな若人よい、ちょいと占ってみんかの……」

男「………んん?俺達?」

薄っ気味悪いしわくちゃの婆さんだったのでぶっちゃけ気乗りはしなかったのだが……

男「………占いねぇ……そういうの商人としちゃあんまり信じられないしなぁ……二人はど…………」


メイド「………………」キラキラ

少女「…………」ソワソワ

男「…………」

無言だったがすぐ分かった、二人は興味津々だった。女は占いの類いは大好物だという例に二人も当てはまったらしい。

男「占いって言っても何占ってんの婆さん?」

占い師「恋愛星座手相動物前世、守護霊なんでもええよい」

男「………えらく幅広いな、インチキくせぇ」

占い師「そう言わんとやっとくれい、安くしとくよ」

まあ、端からこの手のもんは信じるつもりはないのでインチキだろうが何でも良いというのが率直な意見である。二人が満足してくれりゃ別に構わないだろう。

男「………だそうだけど、何の占いが良いの二人は、好きなの選んでいいよ」

メイド「ど、どうしましょうか?何が良いですか?」ソワソワ

少女「え、えと…わ、わたしは何でも良いので選んで貰えれば………」ソワソワ

メイド「えっと……私が選ぶんですか?どうしよう何が良いのか……あなたは本当に何でも良いのですか?これが良いっていうのは……」オロオロ

少女「えっ!?その、ホントに何でも良いですっ!!全部興味ありますしわたしじゃ選べなくて……」オロオロ

メイド「……わ、私だって目移りして……えぇっと……」モジモジ

あーでもないこーでもないと選択権の譲り合いというか押し付けあいをする二人、ぶっちゃけ全部やったって構わないがそのつもりは無いらしい、どれかひとつしか出来ないと勝手に判断して揉めているのであった。

男「………まぁ、時間も時間だしそろそろ帰んなきゃならないからひとつだけかな、さて……」

このまま二人に決めさせてはいつまでも決まらなそうなので失礼ながら勝手に選ばせて貰う事にした。女の子は買い物だけでなくこういう選択肢系の物はマジで時間掛かるんだなぁと感慨深く頷きながら占い師の婆さんにどれをやるのか告げる。

男「じゃ、前世占いで良いや、婆さん占ってくれ」

メイド「えっ!?」ガーン

少女「……あっ…」ショボーン

男「……ん?」





951: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 17:19:07.40 ID:mrns4E5N0


男「あれ?違うのが良い?」

メイド「………べ、別に平気です…」

少女「………だ、大丈夫です」

何やらガッカリしているが何故なのかは分からない。どれでも良いから悩んでいたのではなかったのか。

占い師「若い娘子は大抵恋愛占いやら結婚相手の占いやらするもんじゃがの、ホンマに前世占いで良いんじゃな?」

男「ああ、なるほど」ポンッ

言われてみればその通り、少女ちゃんはともかくメイドさんに至っては恋愛云々など毛ほども感じさせないのでまさか興味無いのかと思ってもいたのだがもしかしたらもしかするかもしれない。だがしかし。

メイド「えっ、その、べ、べべ別に恋愛占いがしたいわけでは……」オロオロ

少女「………えっと……」モジモジ

男「違うって婆さん、いいよ前世占いで」

メイド「………あぁ………」ショボン

少女(……動物が良いなぁ……)モジモジ

占い師「………まあ良いさね、そんじゃ銀貨1枚ね、三人分」

男「たけぇ!!安くしとくんじゃないのかよ!?」

占い師「ワシの占いはようけ当たるけんの、当然の値段じゃい」ヘンッ

男「……ちっ!!まあ良い、さっさと頼む」チャリーン

占い師「毎度あり、そいじゃそこなチビ娘、お前さんからじゃ」チョイチョイ

少女「あっ、は、はいっ!!」トタトタ


占い師「さっさっさーのほいさっさぁー!!」クイクイ

男「やっぱりインチキだろババア」



952: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 17:47:28.93 ID:mrns4E5N0

占い師「………時は魔が徘徊する混沌の時代、禍々しき邪悪に立ち向かう救世の冒険者…………おお、なんと!!」クワワ

少女「………」ドキドキ

占い師「お前さん……前世はどえらい大物じゃぞい、さる高名な賢者様じゃ」ゴクリ

少女「はぁ………賢者様ですか?」

占い師「うむ」コクリ

男「へぇ……賢者様ねぇ……どんな人だったか分からないのかな」

占い師「ちょいとまっとくれ、もう少し深く探ってみよう………」ホワホワーン


『………ゆ、勇者のばかやろぉ……ひっく……うい……ふぇぇぇ……』


占い師「………酒に溺れて恨み節呟きながら泣いとるのう」

少女「…………えぇー?」ガーン

メイド「なんですかそれ……なんで……」

占い師「ちょいとまっとくれ、まだ別の場所が映っておる……」ホワホワーン

『やめてよぉ!!僕男だよ!?それ女の子の装備じゃないか!!』


占い師「女装させられておるの、どうやら男でかなりの女顔だったようじゃ……あっひんむかれて泣き出したのう」ジー

少女「」


男「……………偉い賢者様なんだよね?」

占い師「そうじゃぞ、この御方ほどの賢者様は他にはおらんというぐらいに素晴らしい方じゃ」コクリ

男「あんまり尊厳がないなぁ」

少女(………女の子の格好した男の人が前世……)ズーン





953: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 17:57:09.84 ID:mrns4E5N0


少女「………」ショボーン

占い師「それじゃ次じゃな、そこな冴えない殿方、お前さんじゃ」クイクイ

男「冴えないは余計だ」

占い師「じゃ、占うとしよう……わっ♪わっ♪わたしはうらないばばぁ♪きゅーとなきゅーとなうらないばばぁ♪」クネクネ

男「おいそれやめろ」



954: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 18:10:48.94 ID:mrns4E5N0


占い師「…………時は魔が徘徊する混沌の時代、禍々しい邪悪に立ち向かう救世の冒険者の姿が見える………おお、なんと!!」クワワ

男「またそれかよ、もしかして誰にでもそれ言ってません?ねぇ?」

占い師「…………神に支えし女性の僧侶じゃな、ふむ……この御方も相当に高名なお人じゃ」コクリ

メイド「女の人なんですか……」

占い師「うむ、股にニンジン突っ込んだ変態女僧侶じゃ」コクリ

男「」

メイド「…………ニンジン?」

占い師「ナスでもええぞい」

男「」

メイド「………うわぁ、前世から……」ササッ

男「ちょ!?流石にそれは酷くないかなメイドさん?!ぜ、ぜぜ前世はかんけーし!!」ブンブン

少女「仲間ですねご主人様」ニッコリ

男「そのカテゴリはなにか引っ掛かるんだけども!?」ガーン



955: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 18:51:14.41 ID:mrns4E5N0


男「」ズーン

占い師「そいじゃ最後じゃの、そこのピチピチギャル、こっち来て座るんじゃ」クイクイ

メイド「……うっ……」ジリッ


[前世が変態だったゾーン]
↓↓↓↓
男「オイデオイデ」フリフリ
少女「ナカマナカマ」チョイチョイ


メイド「………わ、私は絶対違いますからね!?だ、誰がそんな変な前世なんか…!!」クワッ

占い師「見てみりゃ分かるわい、ホニャララハラヘッターーー!!!!」カッ!!

男「その呪文言わなくて絶対良いよね?違う?」



956: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 19:00:28.49 ID:mrns4E5N0


占い師「ズバリ、ゴリラじゃな」


メイド「」


占い師「ゴリラ」

メイド「」



男「ぶふぉっwwww 」 ブフー

少女「人間じゃないんですね……」

メイド「」


男「あははははははははははははははは!?!?ご、ゴリ…!?ぎゃははははははははははははは!!ご、ごめっ…まさかのてこ的中過ぎてwwwww いひっwwww はひっwwww wwww wwww wwww あははははははははははははははは!?!?!?はらいてぇ!?ひーっ!!ひーっwwww あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!?!?」ビッタンビッタ

メイド「……………」



957: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 19:28:42.36 ID:mrns4E5N0

占い師「こんなもんかの、そんじゃ今日は店じまいじゃ、また来ておくれ」スタスタ

少女「……ご、ご主人様」オロオロ

メイド「…………」

男「だっ、だってwwwwこ、子供の頃のあだ名がまさかのwwwwダメだ堪えられんwwwwあははははははははははははははは!?!?」バタバタ

メイド「…………」スタスタ

男「wwwwwwwwwwww……んん?」


堪えられず大爆笑する俺だったが突然彼女が近付いてきて両手でどんっ、と押され転ばされてしまう。

男「いで!?ちょ…なに………」

メイド「……………」ジワッ

転ばされた体勢のまま彼女を見上げてみるとどうだろう、膨れっ面で涙目になって俺を睨んでいるではないか。

しまった。思わず笑ってしまったがかなりショックだったらしい、両手でスカート握り締めて今にもぼろぼろと大粒の涙を流さんとしている。これはいけない早く機嫌を取らないと小さい子供みたくガチ泣きしかねない。

男「あー……えーとそのぉ……」

メイド「…………信じないもん」グス

路地裏の更に暗くて狭い方に歩いて行ったと思ったらしゃがみこんでなんかブツブツ言い出した。これはいけない、早くなんとかしないとせっかくセクシーに育った彼女のイメージがぶち壊しになってしまう。

少女「ご主人様……どうしましょう?」

男「……………うーん」キョロキョロ

こういう時は好きな物をプレゼントすると女性は機嫌を直すものである。故に……



959: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 19:41:27.28 ID:mrns4E5N0


男「め、メイドさん?ほら見て、珍しい果物売ってたから買ってきたよ!!」ソワソワ

メイド「………………」ジロッ

男「南の島国な果物なんだって!!ほら、メイドさん果物好きじゃん?ね?」ウロウロ

メイド「…………なんて果物ですか?」

男「バナナ」ニコリ

少女「……………」


結論、彼女は食いしん坊で食べ物……特に果物大好きである。


メイド「……………」

男「はい、食べていいよ」

メイド「………あ、ありがとうございます……」


メイド「…………おいしい」モキュモキュ


男「………オウイエ!!」ガッツ

少女「それで良いんですね、メイドさん」

無事ご機嫌取りを終えた俺ではあったが、占いの類いはもうこりごりなのでやらないと誓ったのだった。


メイド「全部食べて良いんですか?」モキュモキュ

男「うん、イイヨイイヨー」コクリ

少女(………バナナって確か……まあ、メイドさんがそれで良いなら……)



番外編その1おわり



960: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 19:47:59.32 ID:mrns4E5N0


番外編その2

『御先祖様達の冒険』



961: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 20:04:14.76 ID:mrns4E5N0


時は魔が徘徊する混沌の時代!!

人々は魔族と呼ばれる異界の住人達により苦しめられていた!!

そして魔族達の王、魔王と名乗る強大な破壊者がこの世界の魔法という力の源である魔石を奪い、我が物とし更なる混沌と恐怖がこの世界を支配した!!



………だが!!



勇者「天界の神に授かりし使命、魔王を討つ為に俺は旅立つ!!」


一人の少年が神の祝福と使命を与えられ、立ち上がった!!


勇者「さあ行こう!!仲間達が居ればどんな苦難も乗り越えられる筈だ!!」

ショタ賢者「頑張りましょう勇者!!」

オカマ戦士「魔王なんか勇者ちゃんの敵じゃないわん……アタシたちも付いてるもの!!」クネクネ

女僧侶「………ちょっと不安ですけど、勇者が居るなら大丈夫だよね?」


こうして四人の冒険者達が打倒魔王をかかげ祖国を旅立った!!



962: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 20:14:59.03 ID:mrns4E5N0


勇者「魔王は強い、今の俺達ではとてもではないが倒せないと神様は言っていた!!だから各地に眠る精霊達にも力を貸して貰いに行こう!!」

ショタ賢者「精霊ですか……魔法とは別の理の力を司るとも言いますが……」

女僧侶「精霊様の加護を授かれば魔物達との戦いも少しは楽になるのかな……」

オカマ戦士「魔物って強いものねぇ……少しでも楽はしたい所ね」

勇者「実際に会ってみないと何とも言えないが……世界の混乱を正す為だ、精霊達だってきっと力を貸してくれるさ」ニッ

女僧侶「……うん、そうだね勇者」ドキッ



963: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 20:28:43.80 ID:mrns4E5N0


………………

火の精霊『我が試練、よくぞ耐え抜いた勇者とその仲間達よ、さあ我が加護を授けよう!!』ゴォォォ!!

勇者「……おお、精霊の加護は色々種類が選べるみたいだぞみんな!!俺は力の加護を授かろうかな」フム

ショタ賢者「なるほど、これは悩みますが……僕は呪文詠唱時間短縮化の加護を」コクリ

オカマ戦士「魅力増加よ!!それしかないわ!!」クワワ

勇者「戦士は十分強いからな……それでもいいが、僧侶は?」

女僧侶「えっと、それじゃあおーオートヒーリングを付加して貰おうかな」

ショタ賢者「オートヒーリングですか……ですけどそれってあまり回復しませんよ?自動で肉体が修復するとはいえ効果は微々たるものです」

女僧侶「いいのこれで、私の役目は皆の回復でしょう?だったら私は少しでも死ににくくならなくちゃ」ニコリ





965: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 20:45:38.14 ID:mrns4E5N0


…………

水の精霊『水面に巣くう魔の配下をよくぞ退けてくれました勇者よ、さあ……私の加護を授けましょう』ざぱーん!!

勇者「筋力アップ」

ショタ賢者「詠唱短縮化」

オカマ戦士「魅力増加よぉ!!!!」

女僧侶「自己修復効果アップ!!」

…………

大地の精霊『我が大地に住まう民達を救ってくれて礼を言おう勇者達よ、さあ我が加護を授けよう!!』ゴゴゴゴゴ……

勇者「筋力アップ筋力アップ」ムキャ

ショタ賢者「詠唱短縮化詠唱短縮化」ブツブツ

オカマ戦士「誰がなんと言おうが魅力アップじゃぁぁぁ!!!!」

女僧侶「自己修復効果アップ!!!!」


風の精霊『さあ私の加護をry…

勇者「筋力」

ショタ賢者「詠唱短縮化」

美形戦士「魅力アップよ」

女僧侶「自己修復効果アップ!!まだまだ足りない!!」


雷の精霊『我がry
木の精霊『我がry
光の精霊『我がry
闇のry

勇者「筋力アップ筋力アップ筋力アップ筋力アップ!!!!」

ショタ賢者「詠唱短縮化詠唱短縮化詠唱短縮化詠唱短縮化!!!!」

美貌の戦士「魅力アップ魅力アップ魅力アップ魅力アップ」ウッフン

女僧侶「自己修復効果アップ!!!!!!!!」



966: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 20:59:18.65 ID:mrns4E5N0


………で。

勇者「見てみて、オリハルコンを無造作に引き千切れるんだけど」バキッ、グシャァ

ショタ賢者「詠唱短縮化極めて詠唱破棄になりました、極大呪文八発同時発動可能です」

初代雄姉様「美しい……」ウットリ

女僧侶「超速再生ですねここまでくると」

勇者「…………よし、いよいよ魔王を倒す為に奴の居場所へと乗り込むぞ!!」

ショタ賢者「おー」

女僧侶「い、いよいよね…」ドキドキ

初代雄姉様「美しい……美し過ぎるわ」ウットリ



967: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 21:21:59.15 ID:mrns4E5N0


勇者「ここからの戦いは更に熾烈になる!!で、おれが考えたフォーメーションでこれからは戦う!!」キリ

女僧侶「フォーメーション?」


………………


暗黒騎士「……………」ジャキッ


勇者「敵だ!!行くぞフォーメーション『僧侶総受け』!!」ガシッ

女僧侶「えっ」

暗黒騎士「…………」ズハバババ!!!

女僧侶「ちょ!?盾!?わたし盾なの勇者!?」ガボーン

勇者「がんば」ニカッ

女僧侶「わたし女の子なんですけど!?わたし女の子なんですけどわたし女の子なんですけど!?!?」ブンブン

ショタ賢者「ま、まあ傷は即治りますし……一応防御膜は張っておきますね?」フイッ

女僧侶「」

初代雄姉様「美しい…」ウットリ


暗黒騎士「………」ズハバババ!!!


女僧侶「ぎゃーーーーー!?!?」ビクンビクン

勇者「僧侶の(服の)犠牲を無駄にするな!!今の内に仕留めるぞ!!」ダッ!!

ショタ賢者「魔王戦まで無傷で行けそうですけど……ほんとに良いんですかこれ……」

女僧侶「よくない!!よくないよすっごい痛いんだからね!?治るけど痛いんだからね!?」ウルウル

勇者「がんば」ニカッ

女僧侶「……こ、この脳筋野郎…!!」ワナワナ


初代雄姉様「美しい!!」ワナワナ

女僧侶「あんたは真面目に戦いなさいよこのオカマぁ!!」ウガー



968: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 21:39:27.43 ID:mrns4E5N0

ドラゴン「ギャーーース!!!!」ガブガブ

女僧侶「ふぎゃーーー!?!?」ブチブチ

勇者「僧侶がもぐもぐされてるうちはブレス攻撃は来ない!!今の内だ!!」


………………


ゾンビ群「「「あ"ーーー」」」ガブガブ

女僧侶「ひぎぃぃぃぃ!?!?」ジタバタ

ショタ賢者「ご、ごめんなさいまとめて蹴散らします、『核熱(アトミックレイ)!!』

ゾンビ群「「「」」」」ジュッ

炭「」ジュッ


……………

オーク達「「ぶひぃぃ」」カクカク

女僧侶「ひ、ひっ!?流石にそれは待って!?異種間が初って最悪……」ズササッ


初代雄姉様「美しい、美しいったら美しい!!」プルプル

女僧侶「助けろやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」ダンダンダンッッ!!

そして、そんなこんなで着実に魔王の元へと迫って行く勇者達だった!!



970: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 21:52:56.26 ID:mrns4E5N0


…………

魔王「ふはははは!!よくぞここまで来たものだな愚かなる神の手先共よ!!かくなるうえは我自らが貴様らの魂もろとも永遠の闇へと引きずりこんでくれるわ!!」

ショタ賢者「最後の戦いです!!行きましょう勇者!!みんな!!」

初代雄姉様「男は根性女は度胸!!そしてオカマは最強じゃあ!!」←叱られた

女僧侶「………うへぇ痛い事してくるんだろうなぁ……あれ?勇者?」クルッ

勇者「かわいい」ポッ

女僧侶「…………は?」

ショタ賢者「えっ」

初代雄姉様「私が!?」

女魔王「………ん?」


勇者「魔王かわいい」

女僧侶「」

ショタ賢者「………勇者?」

初代雄姉様「私の方がかわいいわよ!!」プンプン

勇者「決めた!!俺は魔王を口説き倒す!!覚悟しろ魔王!!」クワワ

女魔王「な、なにこいつ……」ビクッ

女僧侶(´д`)



972: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 22:23:43.79 ID:mrns4E5N0


女魔王「………戯れ言を、『雷光(ボルテッカー)!!』」キュゴッッ!!

ショタ賢者「対属性無効結界八種同時展開」ピキピキピキン

女魔王「えっ、な、ならば『原子崩壊(ブレイク・アマルテア)!!』」

ショタ賢者「『相殺(インフィニティ・アマルテア)』」

バキーン

女魔王「えっ」


勇者「魔法に関しては賢者がいる限り通用しないぞ魔王!!さあ、今行くぞ!!」ガシッ

女僧侶「あっ盾には使うのかよ」ブラーン

女魔王「くっ、くるな!!ええいこれならどうだ!!奪った魔石の力を最大限に発動させねば使えぬ最大の究極魔法だ!!喰らえば魂ごと粉々だぁ!!防げるものなら防いでみよ!!『虚無(ゼロインフィニティ)!!』」

ショタ賢者「いけない!!あれは相殺出来ない!!勇者!!」

勇者「ん」ズイッ

女僧侶「」


バーーーン



勇者「…………おお、ほんとに粉々だ」


女魔王「………お、おま……普通仲間盾にするか?本気で魂ごと消し飛ぶ魔法……」


モコッモコモコモコ……にゅっ


女僧侶「い、痛いぃ!?痛いよう……ほんきで死ぬかと思ったぁ」メソメソ


女魔王「」

勇者「ん、おつかれ」

女僧侶「………もうやだこんな能力」シクシク



974: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 22:44:38.19 ID:mrns4E5N0


勇者「さあ近くまで来たぞ、観念しろ触らせろキスさせろ!!」ジリジリ

女魔王「よ、よるな!?このっ!?」ジャキッ

勇者「ふんっ!!」バキバキッ

女魔王「す、素手で鎌が……なんだそれは!?」

勇者「愛の力だ」

ショタ賢者「いや、精霊達の加護でしょ」

勇者「さーて、じゃあさっそく……おお、玉座の裏に自室があるのかこれ?ちょうどいい」ガシッ

女魔王「ひ、ひぃ……」ジタバタ

勇者「あ、そうだ、奪った魔石出せ」

女魔王「…………くっ…!!」

勇者「まあいいまさぐって探す」ワキャワキャ

女魔王「あっ、はひっひぐ!?にゃあ!?」ビクン

勇者「これか!!」ガシ!!ビキビキ……バリーン

ショタ賢者「あっ」

初代雄姉様「あっ」

女僧侶「魔石って世界中の魔法の源なんじゃ……」

勇者「やべ……壊れた」テヘッ

女魔王「」


ショタ賢者「…………『火炎(ファイヤーストーム)』」スカッ

ショタ賢者「……火炎!!火炎!!」スカッスカッ

只のショタ「ちょっと勇者ぁぁぁぁぁ!?!?なにしてくれてんすかーーー!!!!」ガーン

勇者「いやあ、まあ大丈夫じゃね?魔法なんかいらないって」

ショタ「ふ、ふざけないで下さいよぉ!?僕ただ女顔なだけの無能になっちゃったじゃないですかーーー!!!!」ガーーン!!

女魔王「」

勇者「いやあ、はははははは」





976: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 23:07:53.14 ID:mrns4E5N0


その後、まおうはゆうしゃの下半身にひれ伏して世界は平和になりました。

おしまい。




………………


女僧侶「………ふぅ……冒険の記録を連ねてたけど、ひどいなこれ……書き直そ、もっと万人受けするラストにしなきゃ、いいよもう捏造で」カキカキ

女僧侶「………ちくしょお……勇者のばかぁ……あんな性悪女にたぶらかされやがってちくしょぉ……」ウルウル


女僧侶「わたしの方がお得でしょうが!!毎回処女膜破れるとか男は最高だろうが!!ぐうう……」ポロポロ


ショタ「いや、貴女のそういう所察してたから勇者はノーサンキューだったんじゃ……」

女僧侶「うっさいわね!!あんな酷いことされまくって責任取らないとかどうかしてるもん!!私は悪くない!!」ガルル

ショタ「………まあ、あれは意外でしたけどねぇ」ハァ

女僧侶「………ちくしょお、ちくしょお……もう女なんかやだ、生まれ変わったらゼッタイ男になってやる……膜再生しないように野菜仕込んでんのなんか惨めすぎる……」メソメソ

ショタ「………うわぁ」

女僧侶「そうでもしなきゃ教会のエロジジイ共に処女懐妊の聖母に仕立てられちゃうんだもん!!すっごい苦労してんだからぁ!!」ビッタンビッタン

ショタ「……そ、そうなんだ……」



977: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 23:32:47.76 ID:mrns4E5N0


一方。

男の子「ままー」

女の子「ママー、だっこー!!」

魔王「はいはい、ふふふ……でも待ってね?下の子におっぱい上げてるからねぇ」

赤ん坊「あぶー」

少年「おかーさん!!クマしとめたー!!お肉たくさんとれたよ!!」ズシッ


童女「おかあさんこっちも!!ほら、ワニー!!」ズルズル

魔王「あらあら、今日は御馳走ね?」クスッ


女の子「わーい!!」ピョンピョン

男の子「にくー!!にくー!!」トタトタ

魔王(……………ふっ、くはははははは!!どうやら精霊の力とやらは我の魔族の血と混ざり会うと子供にも力が受け継がれてしまうようだな!!はははははは!!一度は世界征服の野望は忌々しき我が夫によって閉ざされてしまったが次は、次こそは……我が子供達の力を使い野望を実現させてみせようぞ!!なーに、放っておいても勝手に無理矢理我が軍団となる子供はポコポコ産まされてしまうからな、戦力はどんどん膨れ上がって行くだろうよ!!ふはははは!!!!)ヨチヨチ

赤ん坊「きゃっきゃっ」

男の子「ぱぱー!!ママが悪い顔してるー!!」

勇者「ん?そうかそうか、またお仕置きが必要か?」ポン

魔王「あう」ビクッ

勇者「子供達ー、また家族増えるから赤ん坊少し見てておくれ?はい」

童女「おとうさん!!今度は双子の弟が欲しいな!!」ワクワク

勇者「はっはっはっ、まかせろ」ニカッ

魔王「ひ、ひぃぃ……」ビクビクッ


晩年、勇者と魔王は仲良く年老い(魔王も寿命は同じだった)沢山の子供達とさらに沢山の孫たちに看取られ息を引き取るまで幸せに暮らしたそうな。

魔王「わ、わたしはお前なんかに屈しは……にゃ、にゃあ!?」ビクビクッ

勇者「いやー、いつまで経っても飽きない身体だわー、打てば響く」

魔王「うぐぅ……/////」

その勇者と魔王の子孫は後に戦士の部族と呼ばれる事になる。


おわり



978: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 23:38:10.49 ID:YJR3JyXe0

乙!



984: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 23:51:38.87 ID:0/Zr5pHlO





986: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 23:52:24.60 ID:rvfGgfhqO





987: SS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 23:58:03.35 ID:g2Ym8HpoO





990: SS速報VIPがお送りします 2015/07/09(木) 00:09:23.08 ID:Ys1W3NPAO

乙!
雄姉様は由緒正しき雄姉様だったとはww



992: SS速報VIPがお送りします 2015/07/09(木) 00:15:24.49 ID:dU2cfjl8o


ということは、魔法が使えるようになれば少女ちゃん最強か



994: SS速報VIPがお送りします 2015/07/09(木) 00:23:03.75 ID:oBQnSZzAO


ギャグパートのクオリティ高すぎ



996: SS速報VIPがお送りします 2015/07/09(木) 00:24:59.23 ID:Dv9dW+HB0

乙でございます



1000: SS速報VIPがお送りします 2015/07/09(木) 01:10:51.68 ID:BCdFLRoTo

そして伝説へ…



903: ◆Ab.sC93XWE 2015/07/08(水) 01:16:35.27 ID:6GRPQRVl0


本編は次スレへ(´・ω・`)



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