1:1:2013/02/04(月) 17:44:48.26 ID:uZlR2q5X0

こちらはカブトムシ「ゴキブリになってる……だと!?」の続編、一ヶ月後の話です。

カブトムシ「ゴキブリになってる・・・・・・だと?」
http://minnanohimatubushi.2chblog.jp/lite/archives/1685946.html





2:1:2013/02/04(月) 17:46:37.17 ID:uZlR2q5X0

俺がゴキブリにされ、罪を知り、そして、ゴキブリとして生きた。
その一ヶ月はとても長いようで長くないような毎日だった。

最初はゴキブリたちも、長老に従って渋々だったが、最終的には良い仲間に見舞われた。

元スレ
SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)
元ゴキブリ「やっとカブトムシに戻れた!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1359967466/


 
 
3:1:2013/02/04(月) 17:47:43.25 ID:uZlR2q5X0

その話もまた、詳しくしたいんだけど…それよりも、まずは今こうしてカブトムシに戻った。

それなら、やりたいことをやりたい。
いや、やらなければならないこと。
でも、実は一つ問題がある。
なにかって…それは…。


…………………………




4:1:2013/02/04(月) 17:48:41.77 ID:uZlR2q5X0

…うん。
なんつーか、まあ、巡り合わせが悪かった…。
こんなはずじゃなかった。

少年A「おーい!カブトムシ捕まえたぜ!」

……捕まった。
カブトムシに戻った瞬間これだよ。




5:1:2013/02/04(月) 17:50:08.40 ID:uZlR2q5X0

俺はとんでもないバカだ…。
底抜けのバカだ…。あんぽんたんのトンチンカンのクルクルパーだ!!

もう嫌だ、死のう…。


少年B「まじかよ!じゃあ、相撲させようぜー。」


そういうと、少年たちが俺をいれた籠を持ち、移動し始めた。




6:1:2013/02/04(月) 17:51:48.12 ID:uZlR2q5X0

元G「おいおい…勘弁してくれよ…」


かごがぐわんぐわん、揺れて気持ち悪いことこの上ない。

数分で空き地のようなところまでつくと、ダンボール箱の台を用意し始めた。
真ん中には丸い円がマジックで描かれている。




7:1:2013/02/04(月) 17:53:40.08 ID:uZlR2q5X0

少年B「じゃあ、こいつと勝負なー」


少年が取り出したのは意外な生き物だった。


少年B「俺のクワガタ!」


つまんだ、少年の指先には黒光りする虫が掴まれていた。




8:1:2013/02/04(月) 17:56:10.23 ID:uZlR2q5X0

元G「ゴキブリじゃねーか…」

最悪の展開、シナリオだ。
きっとこれを書いてるやつは相当のド畜生か能無しに決まってる。


少年A「……。」


相方の友達まで、なにか言いたけだ。
これもう、俺たちは逃がしてもいいんじゃないかな。




9:1:2013/02/04(月) 17:58:02.94 ID:uZlR2q5X0

少年B「じゃあ、そこにお前のカブトムシおけよー。」


子供らしいかわいい、しかし、こちらからしたら暗黒の微笑みをみせる。

ゴキブリがその台に紐をつけてのせられ、気づくと俺も紐をつけられのせられていた。
相対するゴキブリ。




10:1:2013/02/04(月) 18:00:38.35 ID:uZlR2q5X0

腰抜G「ヒィィィ…カブトムシさん、すいません、すいません。どうか、命だけは…。」


とんだ腰抜け野郎だ。
どんな状況であろうと勝負は勝負。
相手を殺すぐらいの気持ちでかかれ、だなんてカブトムシ会では言われたなー…なんて。




11:1:2013/02/04(月) 18:02:49.71 ID:uZlR2q5X0

少年A「ほら、いけよー!」


そういいながら、少年Aがお尻を小突く。
久しぶりのカブトムシの体だからって、回想に浸ってる余裕などありゃしない。
それに流石に今はそんな考えは持っていない。




12:1:2013/02/04(月) 18:03:52.69 ID:uZlR2q5X0

腰抜G「ヒッヒィィィ…」


ゴキブリは相変わらず、ヒィヒィ言っている。
こいつはヒィとしか言えないのだろうか…。

見ない顔だが、もしかしたら俺の友達の友達とかそんな関係なのかもしれない。
そんなことを思うと、こんな情けないゴキブリでも、行動せざるにはいかなかった。




13:1:2013/02/04(月) 18:06:44.31 ID:uZlR2q5X0

相変わらずお尻を小突いてくる少年に虫の恐ろしさを教えるべく、手にイガイガの足を引っ掛けながら登る。

少年A「イテテテテ!イッテ!」

変な声をだす、少年振り払われた瞬間、紐に括られた羽を広げて羽ばたくまではいかないまでも、強引に滑空する。




14:1:2013/02/04(月) 18:11:51.21 ID:uZlR2q5X0

元G(とどけえええ!)

少年Bの手に見事着地。
同じように痛がり、思わずゴキブリのつながった紐を離す。

あの怖がりのゴキブリが勢いよく走り、逃げ去った。
よし俺も…と離れようとする。
しかし、上から背中をがしっと掴まれた。
上をみると少年の不満顔。




15:1:2013/02/04(月) 18:14:24.26 ID:uZlR2q5X0

少年A「なんなんだよ、もう!」

少年B「俺のクワガタ…。」


どうやら、俺はまだ彼らと共に過ごさなければならないらしい…。


元G(ハァ…)




16:1:2013/02/04(月) 18:18:36.09 ID:uZlR2q5X0

せっかく戻ったと思ったら、勝手に怖がるゴキブリをわざわざ助けた上に逃げきれなかった。


元G「なんだかなー。」


と思いつつ、目の前の景色がまた編み上の籠に包まれた。
2人の大きい声での会話がよく聞こえる。




17:1:2013/02/04(月) 18:25:01.19 ID:uZlR2q5X0

少年B「お前のせいで逃げられたんだぞ!」

少年A「俺のせいじゃねえよ。そもそもあれ、クワガタじゃないだろ!」

少年B「クワガタだよ!」

少年A「どうみても、ゴキブリだったろ!」

少年B「え…。」


少年、あれはだれがどう見てもゴキブリだったよ。

………………………




18:1:2013/02/04(月) 18:30:51.24 ID:uZlR2q5X0

………………………


どかっと、籠を机の上においた。
中に入った、カブトムシが驚き動いた。


少年A「あーもう、せっかく捕まえたのに、相手がゴキブリとかなー…。」


自信満々にゴキブリをみせてくるものだから、ついついのせられてしまった。
相手をしてやったら手は怪我するし最悪だ。




19:1:2013/02/04(月) 18:37:14.98 ID:uZlR2q5X0

一応、捕まえてきたが、すっかりカブトムシへの興味心はなくなっていた。

ベットに倒れこみ、枕元につまれた漫画を読み出した。
皆は漫画とか読むと、きりつけてちゃんとやめられる?

ちなみに僕は他のことを忘れるくらい熱中してしまう。


…………………




20:1:2013/02/04(月) 18:40:17.20 ID:uZlR2q5X0

…………………


元G「…腹減った。」


ここ5日、少年は漫画を読んでばかり。
俺はずっと籠の中。

一度だけゼリーのようなものを与えられたが、それ以降籠に触れられることすらもなかった。
逃げるタイミングすらありゃしない。




21:1:2013/02/04(月) 18:45:29.77 ID:uZlR2q5X0

助けられた者ってのは意外と薄情なものだ。
こちらが、いくら必死にやったとしても向こうは『たまたま』や『気まぐれ』だなんて言葉で、話を濁してしまう。

だからって、なにか返して欲しくて何かを与えたり、助けたりするわけじゃない。

けど、一言、言葉をかけてもらえばこちらは救われる。
それすらないのは、やはり悲しい。




22:1:2013/02/04(月) 18:51:21.29 ID:uZlR2q5X0

もし、過去にどんないざこざがあろうがなかろうが、その言葉だけは忘れてはならないと思う。



俺はもう、死を覚悟した。
目を瞑る。


………………………




23:1:2013/02/04(月) 18:55:40.26 ID:uZlR2q5X0

………………………



ここにきて一日目。
部屋の隅の主のいない蜘蛛の巣に捕まっていた、ハエが俺の籠の真横におちてきた。

ハエ「う、、うぐ、、」

ハエは明らかに栄養不足、死にかけだった。
俺は無言で与えられたゼリーをつので、どうにか籠の外においやった。




24:1:2013/02/04(月) 18:59:28.73 ID:uZlR2q5X0

ハエは虫の世界の嫌われ者であるはずの俺、カブトムシに驚きつつも必死だったのかゼリーに飛びついた。

ハエ「うまい…うまい……」

そういいながら、ゼリーを食べ始めた。
俺は少しほっとした。
嫌われ者のカブトムシに見られながらの食事も嫌だろうと、俺は少し目を瞑る。




25:1:2013/02/04(月) 19:04:29.57 ID:uZlR2q5X0

気づいたら、寝ていた。

そして、籠の外にあったはずのゼリーは消えていた。


無論、ハエもそこにはいなかった。


……………………




26:1:2013/02/04(月) 19:05:49.68 ID:uZlR2q5X0

……………………


2日目。


蟻がきた。
昨日のゼリーがあったところになにか、感じ取ったのだろうか。


蟻「ぷっ、カブトムシ様が捕まってるよ」




27:1:2013/02/04(月) 19:07:57.31 ID:uZlR2q5X0

蟻が俺をバカにする。
仕方が無い、カブトムシは虫の嫌われ者であり、絶対王者だ。


元G「余計なお世話だ」

蟻「そうかい」


そういうと、もうゼリーはないということを確認し、部屋から出ようとした。




28:1:2013/02/04(月) 19:10:22.35 ID:uZlR2q5X0

が、タイミング悪く人間が部屋に入り、見つかってしまう。

少年A「あーありだ。」

幼いとは恐ろしい、蟻をあっさりと手を振り下ろし殺そうとした。

俺は慌てて、籠の中で暴れて見せた。

少年A「んー…なんだよー。」

見事、注意をひくことに成功した。
蟻はあわてて部屋から壁伝いに逃げて行った。




29:1:2013/02/04(月) 19:13:20.18 ID:uZlR2q5X0

窓の隙間からでる直前、振り返る。

顔には非常に苦々しげな表情を浮かばせていた。


『お前なんかに助けられる筋合いはない』


そんな風に見えた。


………………




30:1:2013/02/04(月) 19:15:36.96 ID:uZlR2q5X0

………………



??「そこのお主よ。」


ああ…神の誘いかな。
それとも、死神?


??「…眼を開けなさい。」


なんだか、聞き覚えのある声だ…。
もしかして、ゴキ神様か?
ゴキ神様につれてかれるのは…ちょっと…なんかなー。




31:1:2013/02/04(月) 19:16:40.88 ID:uZlR2q5X0

元G「ゴキ神様…?」

??「…ちょっと、違うの。あれはあれで、頑固だからのう…。」


…?
………え?
聞き慣れた声。
ま、まさか…まさか…。




32:1:2013/02/04(月) 19:18:02.43 ID:uZlR2q5X0

元G「長老!?」


勢いよく眼を開けるとそこには、微笑む長老の姿があった。


長老「全く、迷惑ばかりかけるやつじゃ。」

元G「え…いや、すいませ…。じゃなくて、なんでこんなところに長老が…。」

長老「ほっほっほっほ」




33:1:2013/02/04(月) 19:19:08.06 ID:uZlR2q5X0

長老は笑って見せた。


長老「説明する時間は今はちとないのだよ。」


落ち着いた声で、言う。
長老がいると、妙な安心感を得る。
なにをするわけでもない、してくれることもあまりない。

背中を押してくれるだけだった。

それでも、村長はとても頼りになった。

そんな安心感に浸っていると一階から、人間の叫び声が聞こえた




34:1:2013/02/04(月) 19:22:01.78 ID:uZlR2q5X0

元G「じゃ、じゃあ、どうすれば…。」


俺は慌てた。
きっと、村長の仕業だろう。
理由はまた、後回しだ。
せっかく助けにきてくれたのに、俺がタラタラして、それを無下にはできない。




35:1:2013/02/04(月) 19:23:00.61 ID:uZlR2q5X0

村長は籠に捕まってなさい、と一言。
不思議に思いながらも、籠に捕まると籠の後ろから大きな衝撃があった。


弱腰G「た、たすけにきましたよ。」




36:1:2013/02/04(月) 19:24:15.73 ID:uZlR2q5X0

あの弱腰なゴキブリだった。
他にも、顔を見知った奴らが俺の入った籠を全力で押した。


ガシャン!


籠が机から落ちると、籠の戸が開いた。




37:1:2013/02/04(月) 19:26:22.27 ID:uZlR2q5X0

陽気G「お前がいなくなって、寂しくなると思ったらすぐこれだからなー。安心したぜ。」

弱腰G「す、すいません。あのときは、驚いてなにもできず逃げてしまって、ありがとうございます…。」


俺は驚きを隠せない。
疑問に重なる疑問が俺の頭を一杯にした。




38:1:2013/02/04(月) 19:27:49.71 ID:uZlR2q5X0

村長「ほっほっほ。再会もいいんじゃがの、急がんと犠牲者がでるからの。」


村長が促す。
不安にかられつつも、歩き出した。

部屋のはじにつくと、ギリギリ体が通るかというくらいのヒビがあった。




39:1:2013/02/04(月) 19:29:10.96 ID:uZlR2q5X0

蟻「ここから、逃げれば見つからないよ」


ヒビの前に立っていた蟻はどこかで、みかけた顔だった。
しかも、その蟻が続けた言葉になおさら驚く。


蟻「こないだは、すまなかった。カブトムシも捨てたものじゃないと思ったよ。ありがとな。」




40:1:2013/02/04(月) 19:30:38.76 ID:uZlR2q5X0

ひびの中を進むと、外に出た。
そこは人のいない林の中だった。

なぜか、出口にハエが待ち構えていた。


ハエ「よ、よかったぁ?。皆、無事で…。」




41:1:2013/02/04(月) 19:31:45.23 ID:uZlR2q5X0

なんということか。
このハエは先日助けたハエだ。
信じられないことが次々と起こっていた。


ハエ「…ごめんね。何日か悩んだよ、君を助けるべきか。ほんとなら、君の居場所をすぐにでも皆に知らせて、助けるべきだったよ…。」




42:1:2013/02/04(月) 19:35:16.11 ID:uZlR2q5X0

…………………


助け合いってのは、命すらかえりみず何かを救おうとする、素晴らしいそして、愛すべき馬鹿たちを生み出してしまうらしい。


…結局、やるべきことはなんだったのかって?
もしかしたら、そのやるべきことは結果的に少し前進したのかもしれない。




43:1:2013/02/04(月) 19:36:36.89 ID:uZlR2q5X0

ゴキブリになった一ヶ月の間の話は?

それもこれも、また別の話だよ。
また、いつか会えればその話をするよ。

おわり。




48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/04(月) 23:45:01.00 ID:uwk4BgyA0

乙乙




50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/05(火) 11:42:58.06 ID:bY2FOiyHo


続編は急に思いついたの?




51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/02/05(火) 13:46:04.22 ID:uZlR2q5X0

>>50
この話は突然ですね。
続編…というよりは小話程度のもの、というか感覚です。
ほんとの続編は、戻ったあとの話とゴキブリになっていた時の話だったのですが…。
覚えてるはずもなかったです。



メガゴキブリ


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