505 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 15:49:33.24 ID:4MlXRJuRO
    ガチャン

    「うぅ……」

    唯「誰か倒れてる!」


    澪「大丈夫ですか?!」


    急いで駆け寄る三人。

    「君達は…?」

    唯「明日から配属になる筈だった平沢唯です…。」


    「ヒラサワ…日本の研修生か。タイミングの悪い時に来たな…。」

    律「傷の手当てをしよう。まだ喋れるなら助かるかもしれない。包帯とかなら多少持ってきてる。澪、手伝ってくれ。」


    澪「わかった」


    二人は協力して血だらけの警察官の服を脱がせ傷口に包帯を巻いていく。

    「すまない…恩にきるよ」

    唯「何があったか詳しく教えてください。あっ名前は…」



最初から読む人はこちら
唯「バイハザ!」【前編】

前の話から読む人はこちら
唯「バイハザ!」〜ラクーンシティ編〜【パート2】

バイハザ!の全作品はこちら

 

508 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 15:55:40.29 ID:4MlXRJuRO
    マービン「マービン、マービン・ブラナーだ」

    唯「マービンさんの傷は誰にやられたの?」

    傷ついた体にも聞き取り易い様に唯はゆったりとハキハキした口調で問う

    マービン「わからない…あれが何の生物なのか…。ピンク色の…体をしていた。手には鋭い爪、長い舌で私の同僚は首を跳ね飛ばされた…私の傷はまだ軽症な方さ」

    唯「……」

    マービン「警察署の内部にいきなりゾンビが現れたんだ。恐らく地下施設のやつが感染したのだろう……私達はバリケードを作るも突破され…警察署内部の人間はもうほどんど死んでるかゾンビさ」

513 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:03:20.03 ID:4MlXRJuRO
    律「血が止まらない…。」

    澪「血……怖いけど……我慢っ…んっ…」

    マービン「ゴホッ…私はもう…ここまでみたいだ。段々気が…遠退いてきた」

    律「諦めんなよ!どうしてそこで諦めちゃうのそこで!」

    澪「マービンさん…」

    マービン「平沢唯……。R.P.D.最後の生き残りの君に託したい。この平和な街を奪ったウイルスを……撒き散らしやがった張本人を捕まえてくれ…」

    唯「まーちゃん…」

    マービン「そうだ…これを…」

    唯にカードを渡す

    マービン「これがあればエントランスのオートロックが解除出来る…」

518 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:13:18.25 ID:4MlXRJuRO
    唯「ありがとう…マービンさん」

    マービン「見たところ銃を持ってないようだから私のスペアをあげよう……使ってくれ」

    唯「はい…」

    マービン「手当てももういい…ありがとう。気持ちだけで十分だ…」

    律「……っ…もう少し早ければ!」

    澪「……」

    マービン「さあ行け…。君達は必ず生き残れよ。他に生きているものがいるかもしれない。助けてやってくれ…」

    唯「でも……」

    マービン「行け!!!」チャキ

    拳銃を唯に向けるマービン。

    唯「行こう…りっちゃん、澪ちゃん。マービンさん……必ず戻るから!」

519 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:20:11.17 ID:4MlXRJuRO
    三人が名残惜しくも外へ出た途端後ろから鍵を閉める音が聞こえた。戻って来るなと言うことだろう……。

    唯「(自分が死んじゃうのにそれをも恐れないで私達に見せてくれた勇気……同じ警察官として心から尊敬します……っ)」

    唯は黙ったまま扉へ向かい敬礼する。


    律「変わったな…唯。大人になった」

    澪「うん…。もう二年前の唯じゃない。唯は唯なりに考えて強く前に進んでいるんだ」

    私も見習わなくちゃ…


    唯「行こう、りっちゃん!澪ちゃん!」

    律「おぅ!」

    澪「うん!」

    また一つ彼女達は死ねない理由が出来たのだった


522 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:23:21.98 ID:0Eb9auw50
    唯が立派になってる…

524 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:27:03.21 ID:4MlXRJuRO
    唯「え〜と、これを入れたらいいんだよね」

    パソコンの読み込み端末にカードを差し込む。するとエントランスホールの二ヶ所の扉のオートロックが解除された。

    澪「どっちに行く?」

    一つは普通の扉、一つノブが二つついている大きい扉


    律「ここは唯に任せるよ。ここに一番詳しいのは唯だろうし。どうする?唯」

    唯「う〜ん。人がいそうな所だと作戦会議室かなぁ。それだとこっちの大きい扉の方だよ」

    澪「こっちね」

    律「マービンさんが言ってたピンク色の怪物がいるかもしれない、気を引き締めて行こう」

525 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:33:34.81 ID:4MlXRJuRO
    大きい扉を開け恐る恐る中へ入る。とりあえずは何もいないみたいだ。

    澪「やっぱり怖い…」ガタガタ

    唯「でもピンク色らしいから意外と可愛いかもよ澪ちゃん?!」

    澪「かなぁ……」

    律「可愛い怪物って言うのもそれはそれで怖いが。」

    三人は先に進むべく歩く。受け付けカウンターを過ぎ……その奥のドアへ行こうとした丁度その時


    「………」

    ピンク色の何かが窓を横切った


    澪「……」パクパク

    唯「……」ポカーン

    律「……」スポーン

528 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:39:17.48 ID:4MlXRJuRO
    唯「帰ろっか……」

    澪「うんうんうんうんうんうんうんうんそうしよう」


    こうして三人のバイオハザードは幕を閉じたのだった。


    FIN

















    律「えっ?終わり?マジで?」


530 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:41:24.32 ID:VlqXLKuxO
    ポカーン

531 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:41:49.18 ID:0Eb9auw50
    終わらない…よな?

532 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:41:54.67 ID:i9EhffXv0
    ( ゚д゚)ポカーン

533 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:41:57.00 ID:OWj9wh0HO
    パクパク


535 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:44:10.67 ID:dheCj74I0
    ポカーン





536 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:50:25.91 ID:4MlXRJuRO
    律「マービンのこともう忘れたのか?!確かにこの世の者とは思えないおぞましい怪物だったけどさ!」

    唯「それはそれ……これはこれだよりっちゃん」

    律「いつからそんな冷たいやつになったんだ唯!」

    律「ほら澪も!踞ってないで立って!」

    澪「逃げなくちゃ駄目だ逃げなくちゃ駄目だ逃げなくちゃ駄目だ逃げなくちゃ駄目だ……」

    律「「なく」を退けろよwwwも〜わかった。私が一人で行って倒してくる」

    唯「一人じゃ危ないよ!私も行く!」

    澪「わ、私も……」

    唯&律「どうぞどうぞ」

541 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 16:58:27.07 ID:4MlXRJuRO
    澪「う、嘘嘘!」

    律「はあ、こんなことしてても仕方ない。みんなで行こう」

    唯「うん…いくしかないよね」

    澪「が、がんばるっ」

    皆銃を抜き取りドアの前に集まる。


    律「じゃあ戦闘開始だ!」

    扉を開けまるで犯人のアジトへ踏み込む様に三人は走った───


    ────────。


    梓「くっ……思ったより街の被害が大きい。これじゃもう生きてる人なんて…」

    諦めちゃそこで終わりなんだ…きっとまだどこかに生存者がいる



    梓「警察署ならまだ持ちこたえてるかもしれない…」

    群がるゾンビを華麗にかわしつつ警察署を目指すことにした


542 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:02:22.33 ID:4MlXRJuRO
    律「……いないな……」

    澪「うん……」

    唯「このまま方円の陣で行こうよ」

    律「合点承知」

    澪「御意」

    澪は後ろ、律は前、唯は左右を警戒する。


    ポタ……ポタ……


    水の滴る音が聞こえる
    首がない死体を横切る。さっきマービンが言っていた人は10mほど先のドアを律が見据える。


    律「(あそこが作戦会議室への扉か……さっきのはどっかへ行ったのか?)ん…?」

    上からポタポタと何かが落ちてきている。雨じゃなかったのか


    律「赤いな……」

    更に恐る恐る上を見上げる律

    するとそこには──────


    ハアアアアア……


545 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:13:45.29 ID:4MlXRJuRO
    ピンク色をした、怪物──────。

    何故ピンク色か、律はようやく理解した。
    表面の肉が削げ落ち筋肉が露出しているからピンク色なのだ。
    脳みそまで見えておりそれはもう人間の原型を留めていなかった。

    律「二人とも止まれ…」

    小さな声で静止を呼びかける


    唯「これが……ピンク色の怪物……」

    澪「ひっ……」

    律「静かに、」

    「ハアアアアア……」

    律「目が退化している、きっと私達のことが見えていないんだ。このまま静かに行ってやり過ごそう」

    唯「合点承知之助」

    澪「うんうん……」

549 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:22:15.63 ID:4MlXRJuRO
    静かに……、静かーに……
    律「ヨーシコレナラバレズニ……」

    唯「は、…は…」
    鼻がむずむずする…


    が、その苦労も水に流れることとなる


    バリィィン


    ガラスが割れ勢い良く飛び込んで来たのはケルベロス


    澪「ひいいいいぃぃぃ」

    唯「っくしっ!」

    律「空気読めよ……」
    「!!ファアアアア!」

    音を察知し、まずは一番音を立てているケルベロスに向かって飛びかかる。


    飛びかかると同時に右手の大きな爪でケルベロスを引き裂く


    「キャインキャイン」

    胴体が真っ二つになりながら壁にぶち当たりケルベロスは動かなくなった。


    「ハアアアアア!」

    こちらもしっかりと唯のくしゃみでバレているようだ。


551 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:28:19.86 ID:4MlXRJuRO
    律「澪!唯!伏せろ!」

    飛びかかる体制を見て瞬時に伏せる。その上をピンク色の怪物が通りすぎた。
    飛びかかりは虚しく空を切る


    律「このっ!」

    パァン!パァン!


    コルトで素早く二発撃ち込むがピンク色の怪物は弾が発射される前の撃鉄の音などを聞き分けたのか素早く天井へ張り付く。


    律「ヤバい!!」

    天井から身を翻しまたこちらへ飛びかかってくる。


    律「駄目だ避けられ─────」


    バリィィン……!


    またガラスが割れる、しかもそれは律のすぐ隣

    だが次に入って来たのはケルベロスではない、人だ─────


554 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:33:05.50 ID:4MlXRJuRO
    彼女はその勢いのままピンク色の化物を蹴り飛ばす。

    今起こったことをありのままに話すぜ……
    私はもうやられたかと思ったら急にガラスを突き破って飛び込んで来た人がそのままピンク色の怪物を蹴り飛ばした

    いや、自分でも何を言ってるかわからないが……

    超スピードだとかハリウッドだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ!

    私はバイオハザードの片鱗を味わったぜ……


    律「はっ!」

    ようやく現実へ戻って来た律が見た光景は、小さい背中に二つに束ねた髪、黒いシャツに黒のスカートを履いている。


    彼女名は、中野梓


555 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:36:05.70 ID:i9EhffXv0
    あずにゃんキター

556 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:36:45.03 ID:EKMH5KL9O
    ひゃあああああああああずにゃあああああああああんぐぅ!!!!!

560 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:41:25.62 ID:2YChQOW10
    ╋┓"〓┃    ●┃┃
    ┃┃ ━┛ヤ━ ━┛...・
    ┏ゞ人┯∧从┯〆━┓
    ゝ\冫。、〃Ν゙△"ゞ。┃
    ┃<×+√。 ゙ ∠">
    ┠Σ○(`・ω・´)○そ┨
    ▽<  ヽ、   ノ 乙≧
    ┃ Σ  (⌒ヾ |、 てく
    ┠-ム  ヽ_ノ ノゞァΖ┨
    `。、i/o  レ'了"x个o
    ┃ `、~"+√▽!ヽ◇・┃
    ┗〆━┷Z/━┷ヾ\┛

    こんな感じだろうか

557 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:37:27.15 ID:4MlXRJuRO
    梓「大丈夫ですか皆さん?私は第七救援隊所属の中野梓……って……律先輩?それに唯先輩に澪先輩まで……!」

    律「梓……か?」

    唯「あずにゃん……あずにゃんだー!!!」

    澪「梓……やっぱり生きてたんだ……!」

    「ハアアアアア……」

    蹴り飛ばしされたピンク色の化物が起き上がろうと……


    律&澪&唯「ちょっと「少し」「邪魔だから」黙ってろ「て」「ね」」


    三人が容赦なく引き金を引くと起き上がったばかりのピンク色の怪物はまた地へ伏した。


561 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:43:35.56 ID:4MlXRJuRO
    唯「あ〜ず〜にゃ〜〜〜ん!」

    大好物を見つけた猫の様に容赦なく梓の小さな体に抱きつく唯


    梓「ちょ、唯先輩っ!やめてください」

    澪「今日は最悪な日だけど最高の日だ!」

    律「しかしまさか梓だなんて……ん?」

    梓「……」

    梓はみんなから左手が見えない様に背を向ける。義手、義足なのを一番見られたくなかった人達に見られた……


    梓「こんなの……気持ち悪いですよね。人間じゃないですよね…。」

    軽蔑されるだろう、何でこんなことにって

    聞かれるだろう、何があったかって

    そして可哀想な目でみんなに見られるのだろう


565 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:47:03.01 ID:4MlXRJuRO
    唯「おかえり……あずにゃん」

    唯は泣きながら……


    澪「おかえりなさい、梓」

    澪は目に涙を溜め


    律「おかえり、梓」

    律は笑顔で

    まず彼女の帰りを祝福してくれた────。


    梓「何……いっ…て…るんですか?…ここは家でも……ましてや部室でも……ないのに…」

    でもそう言われた時…本当に私は帰って来たんだと思えた。

    帰れるところは家、場所、思い出だけじゃない。

    人そのものが帰る場所にも成りうるんだと……梓はこの時身に染みて理解した。


569 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:53:39.36 ID:4MlXRJuRO
    梓「皆さんも無事で本当に良かったです。律さんとは1年10ヶ月振り、唯先輩達は二年ぶりですね。」

    唯「あずにゃんは相変わらず小さくて可愛いねぇ!このこのぉ」ぎゅうぎゅう

    梓「……いいんですよ、気にせず言ってください。逆に気を遣われた方が辛いです」

    律「梓は聞いて欲しいのか?」

    梓「えっ」

    澪「梓、大体の理由は言わなくてもわかる…。でもそれについてこの中で責める人はいないよ。」

    律「んだ!」

    唯「あずにゃんはあずにゃんだよ!」

    梓「皆さん……」

573 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 18:02:30.81 ID:4MlXRJuRO
    しかし梓はこの体のことを話すことにした。体の治癒力が落ち骨と骨が引っ付かなくなったことやダイジョーブ博士のこと。
    それから辛いリハビリをしようやく動かせるようになったこと。
    見えないけれど肋などにもボルトで固定してる部分があり自分半ばサイボーグだと言うことも全て全て話した。話したかった。
    この人達なら自分の全て受け止めてくれると確信していたからだ。


    澪「梓……辛かったな」

    律「(梓にはそう言う形で発現したのかもな……一体原因は何だろうか…)」

    唯「あずにゃん……」

575 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 18:04:19.81 ID:4MlXRJuRO
    梓「唯先輩さっきから泣いてばっかりです」

    唯「一人であずにゃん耐えて泣けなかった分私が泣くの……。その時側で支えられなくてごめんね…あずにゃん」

    梓「その言葉だけで十分です…。」

    唯先輩は昔も今もやっぱり暖かかった。

    律「さて、そろそろ行くか。私達の置かれた立場を考えるとあまりグズグズしてられない。この街の状況がどれぐらい知られているのかはわからないがまた爆撃とかされたらたまらないからな」

    澪「そうだな」

    梓「?あれ?皆さん脱出しないんですか?」

576 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 18:05:05.94 ID:4MlXRJuRO
    澪「律がここに用事があるんだってさ。それを私は手伝ってる。唯は警察署内の生存者を助ける為に、だから一緒に動いてるんだ」

    梓「なるほどです…。と言いますかそもそも何で皆さんがここにいるのかとか色々聞きたいですけど…そうも言ってられませんね。私も協力します。話は追々に」

    澪「ありがとう梓」

    律「梓が入れば百人力だぜ!」

    唯「あずにゃんがいれば萌え度もアップだぜぃ!アンドロイド萌え〜」

    梓「変わってませんね唯先輩」

    澪「あ、やっぱりそう思うよね」

646 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:17:51.68 ID:4MlXRJuRO
    ファイル02 激突

    ラクーンシティ上空


    STARS隊員A「本当に一人で行くんですか少佐?」

    少佐「あなた達じゃ足手まといにしかならないもの。」

    隊員A「すみません……」
    隊員B「申し訳ない……」
    隊員C「もっと罵ってください」

    少佐「冗談よ。でも本隊が来るまでは空中で待機してた方がいいわ。今回は今までとレベルが違うから」

    隊員A「はっ!」

    少佐「本隊が来たら合流して。じゃあ」

    隊員A「気をつけてください、和少佐」

    和「えぇ。」

    そう言うと和はヘリを飛び出した


652 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:23:47.34 ID:4MlXRJuRO

    隊員B「ってパラシュートもなしに飛んでったぞ!?」

    隊員C「少佐アアアアアアアア!!!今自分が助けに行きますから!!」

    隊員B「バカか!今更追い付けるわけないだろ!今頃きっと地面にぶつかって御陀仏さ」

    隊員C「S.T.A.R.S.Xチームもこれで解体か……まだアメリカに来て一回目の任務なのに…」

    隊員A「あぁ、お前ら最近入ったんだっけ。大丈夫だよ、あの人の刀は特殊なんだ」

    隊員B「あのマイケル13号とか言う刀が?」

    隊員C「実は俺マイケルって名前なんだ!つまり俺と和少佐は常に一緒…」

    隊員B「お前病院いけ」

649 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:22:07.61 ID:4MlXRJuRO
    地面まで残り1000mくらいね……高そうな建物は……あれね。

    ラクーンシティで一番高い建物、ラクーンタワーに目をつけ角度を調節する。

    残り800……。そろそろか

    和は腰に携えている刀を抜くと柄に裏側についているボタンを押す。

    勢い良く飛んで行った剣先、それはラクーンタワーの外壁に突き刺さる
    その剣先からは鎖が伸びておりそれは柄と繋がっている。

    それで落下の衝撃を落とす、が、その程度でこの落下の勢いを殺せるわけがなく剣先がタワーから抜け落ちまた落下を開始する。
    少し勢いを殺したに過ぎない。

654 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:26:22.99 ID:4MlXRJuRO
    和「……」

    和は柄のボタンをもう一度押すと鎖が柄に引っ張られ剣先が戻ってくる。

    そして戻ってきた剣先をもう一度飛ばす

    さっきよりタワーに根強く刺さりこみ地面残り5Mで……和の体は宙に浮いた。


    和「いくらパラシュートがないからって無茶し過ぎたかしら…」

    鎖を徐々に伸ばしつつラクーンシティに降り立つ。

    柄のボタンを押し剣先を回収し、剣を鞘にしまう

    和「死ぬかと思ったわ……」

    まずはここのS.T.A.R.S.と合流を目指しつつ人命救助に当たる…


    和「律…あなたはまた来てるの…この死地に」

661 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:30:45.59 ID:4MlXRJuRO
    ────────。

    律「やっぱり誰もいないな」

    唯「みんなやっぱりゾンビになっちゃったのかな……」

    澪「わからない……。」

    梓「これは…」

    作戦報告書──────

    警察署内にてバイオハザードが発生、それに対し我々はバリケードを作り対応するも突破される。
    ピンク色の怪物に何人も同胞を殺された

    我々はあの怪物をリッカーと名付けることとした。

    これをもし読んでいるやつがいるのならこれだけは言っておく

    ここは、地獄だ

    地下の下水道から脱出を試みたやつが何人かいたが無事脱出出来ただろうか
    ───────。


663 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:38:00.95 ID:4MlXRJuRO
    梓「みんな地下から脱出を試みたみたいですね…。さっきの怪物はリッカーと言うらしいです」

    律「地下もあるんだな。広そうな警察署だ」

    澪「みんな何か飲む?ちょうど自動販売機もあるし少し休憩にしよう。お金なら少しあるから」

    律「ドル札か?」

    澪「そうだけど?」

    律「それ札使えないってよ。札入れるところが故障中って書いてる」

    澪「嘘ぉ!?はあ……不幸だわ」

    梓「ジュースが飲みたいんですか?なら……」

    梓が自動販売機の前に立ち左手で掴んだ後軽く引く。

    ガタン!

664 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:42:07.63 ID:4MlXRJuRO
    鍵も使わず自動販売機が開きそこからジュースを数本取る梓

    梓「コーラで良かったですか?アメリカの飲み物ってどれが美味しいのか知らなくて」

    澪「あ、うん。ありがとう」

    律「その小さな体のどこにそんな力が……」

    唯「あずにゃん!!」

    唯が真面目な顔をしながら梓に歩み寄る。


    澪「あっ…(そうか現行の警察官がいたんだった…。)」

    律「おっ、お説教か〜?」

    梓「あ、あの……」

    唯「めっ!わかった?」

    梓「ごめんなさい…」

    唯「じゃあ私もコーラ♪」

    澪「甘い警察官だな〜」

    律「全くだ」

665 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:47:02.79 ID:4MlXRJuRO
    律「で〜どうする?頼みの綱の作戦会議室がもぬけの殻とはな」

    梓「地下へ行きましょう。下水道から逃げたとありますし途中で生存者の方と会えるかもしれません」

    澪「こうやってても仕方ないからな。行こう」

    唯「そだね。」

    澪「唯、地下へ行く道はわかる?」

    唯「う〜ん…確か地下駐車場から犬舎を通った所のマンホールから下水道に繋がっていたと思う!」

    澪「よく覚えてるな…。で、その地下駐車場の場所は?」

    唯「……、忘れちゃった」

    律「肝心なところをまた……」

    梓「大丈夫ですよ。ここに署内案内がありますから」

667 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:52:30.51 ID:4MlXRJuRO
    作戦会議室を出て地下駐車場を目指す。その間出会うのはゾンビやリッカーばかりで一向に生きた人間と出会えずにいた。

    ガチャン、鍵がかかっているようだ。

    ───鍵穴の上にハートのマークが描かれている───

    律「また鍵かよ〜。ここ本当に警察署か?」

    澪「スペードにダイアにハートか……この分だとクラブもあるのかな」

    唯「う〜……つ〜かれた〜…」

    梓「皆さんはここで休んでてください。私が探して来ます」

    唯「あずにゃん疲れないの〜?」

    梓「はい、歩いてないので」

    律「今ほどそのスケート靴を羨ましく思った」

669 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:57:00.67 ID:tVrmgu6DO
    梓が扉を壊したら早いのにw

671 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 21:59:34.59 ID:4MlXRJuRO
    澪「もう二時間は歩きっぱなしだからな…」

    律「じゃあ私と梓で手分けして探すか」

    梓「わかりました。じゃあ先行きますね」

    そう言うと梓は地面を滑り扉の向こうへ消えて行った。


    律「次クラブが見つかったら唯達が探すんだぞ〜?」

    唯「は〜い……」

    澪「わかった。ごめんな律…私が体力ないばっかりに…」

    律「こんなのレオンの訓練に比べたら朝飯前さ。じゃあ行ってくる。ここらにはもう来ないとは思うけどゾンビには気をつけてな」

    澪「うん」

672 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 22:01:53.89 ID:4MlXRJuRO
    ───────。

    律「は〜見つからないな。スペードやダイヤは意外とすぐ見つかったんだけど…。鍵がありそうな所…」

    そう言えば初め入った部屋に鍵が沢山掛けてあったな…。

    律「行ってみるか」

    ───────。

    ロッカールーム

    初めマービンがいた部屋に戻って来た律
    エントランスホールからは鍵がかかっていたので、ダイヤの鍵を使い押収室を通りここへ戻って来たのだ。


    律「マップ見てもしかしたらと思ったらここに繋がってたんだなぁ〜。」

    ビービービー

673 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 22:03:24.14 ID:4MlXRJuRO
    腰につけている無線機が鳴る。対バイオハザード様の特注品だ

    律「はいよ〜」

    レオン『目的の品は見つかったか?』

    律「いーや。でも澪達と会った」

    レオン『澪?あぁお前の友達か。良かったな』

    律「別に…ただの足手まといだよ。」

    レオン『おいおい酷い言い種だな』

    律「さっさとGウイルスを回収してこことおさらばしようぜ。」

    レオン『わかった。また連絡する』


    律「はあ……」

    「ウォァ……」

    律「ん?あぁ、マービンか。ゾンビになっちゃったんだな」

    「ウォォ!」

674 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 22:04:21.05 ID:4MlXRJuRO
    パァン!!

    律「ゾンビなんかに用はない……」

    頭が痛い…。

    破壊…殺戮…この沸き上がる気持ちは…何だろう。

    律の目が紅くなる……。


    律「うぅ……」


    バタン……


    律はその場に倒れ込み気を失った。


735 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:05:55.25 ID:WKQ5YZulO
    ──────。

    唯「みんな戻って来て良かったね…澪ちゃん」

    澪「後むぎが戻って来れば軽音部復活だな。律の言ってたライブが現実を帯びて来たよ」

    唯「あずにゃんギターひけるかな」

    澪「大丈夫、梓はがんばり屋さんだから」

    唯「澪ちゃん…りっちゃんのことどう思ってる?」

    澪「律のこと?昔からの友達…かな」

    唯「本当にそれだけ?」

    澪「どう言うこと?」

    唯「私はりっちゃんのこと大好きだよ。」

    澪「それってまさか……」

737 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:06:43.29 ID:WKQ5YZulO
    唯「でも……今のりっちゃんは嫌い」

    澪「唯?」

    唯「前はあんな風に合わせて笑ったりする人じゃなかった。自然に本当に楽しいから笑ってた。でも今は合わせて笑ったり冗談言ったり…あんなのりっちゃんじゃないよ」

    澪「そう…なんだ…」

    そんなこと全くわからなかった。一番律を近くで見ていた自信があったのに

    私にはそんな気配すら感じられなかった


741 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:11:05.26 ID:WKQ5YZulO
    唯「りっちゃんどうしちゃったんだろ……」

    違う……律は変わってない。いつもみたいに私を気遣ってくれて…笑いかけてくれて

    違うのは、お前だ


    澪「変なのは唯の方じゃないか」

    その一言を告げてしまった─────。


    唯「えっ……」

    澪「律は私達を気遣ってこうやって私達を休ませて自分は鍵を探しに行ってくれたんだぞ?それを何だ…嫌いだとか好き勝手に!」

    唯「澪ちゃん落ちつ(ry」

    澪「落ち着いてなんかいられるか!」

    違う……悪いのは唯でもない…わかっているのに


745 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:16:39.41 ID:WKQ5YZulO

    唯「澪ちゃんにはわからないんだ…じゃあいいよ。この話はおしまいにしよ」

    澪「おしまいにしよ?ふざけないで!あれだけ好き勝手言って分が悪くなったら逃げるの?律は悪くない!悪くない……」

    唯「……私…聞いちゃったの。トイレに行くときに…澪ちゃんのこと鬱陶しいって呟いてたの…。りっちゃんが大好きな澪ちゃんのことをそんな風に言うと思う…?」

    澪「!!!」

    パシッン──────


    ついに私は唯に手を出してしまった。
    今までどんだけ喧嘩しても手だけはあげたことなかったのに…
    あっさりと破られた


750 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:25:30.20 ID:WKQ5YZulO
    頬を抑えたまま止まっている唯、何があったかわからないと言った表情をしている。

    澪「あ……ごめ……」

    唯「いいの……私が言い過ぎたから。気にしないで澪ちゃん」

    そうニコリと微笑んだ唯。私はその笑顔の本当の意味も知らずにただ安堵していた。

    上辺だけの謝り、上辺だけの心配や優しさ…世の中にはそれしか溢れていない

    今はそんなことばかり考えてしまう─────


753 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:27:05.25 ID:WKQ5YZulO
    怒らないの…?

    怒らないよ

    なんで?

    澪ちゃんは私の大切な友達だから


    でもあなたを叩くようなやつだよ?

    それは私が怒らせるようなこと言ったから


    でもそれは本当のことだよね。

    本当のことでも……



    言えばいいじゃない、全部。不満も、苦しみも、悲しみも、彼女にぶつけてすっきりしようよ?

    うるさい……


    叩き返してやりないよ?

    うるさい……!


    殺したいって、思ってんでしょ?

    思ってない!!!


759 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:38:10.64 ID:WKQ5YZulO
    梓「鍵ありましたよ〜!クラブですけど。あれどうかしました?」

    唯「……何でもないよぉあずにゃん」

    澪「……別に」

    梓「そうですか……ならいいんですけど」

    律「お〜い鍵あったぞ〜」

    梓「お疲れさまです律先輩。でもどうしましょうか……私のクラブの方も気になりますね。」

    唯「あずにゃん!」

    澪「律」

    唯「一緒に行かない?」

    澪「一緒に行こう」

    梓「え?」

    律「へ?」

    唯「私はあずにゃんとクラブの鍵の方へ行くの」

    澪「律は私と地下駐車場を目指そう」

760 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:38:57.95 ID:WKQ5YZulO
    梓「まあ……確かに効率はいいですね。またあっちに鍵とかあったら困りますし。私は構いませんけど律もいいですか?」

    律「嫌も何もないさ。どっちみち行くのはこっちだから私はこっちへ行くよ」

    梓「わかりました。じゃあ行きましょうか唯先輩」

    唯「よろしくねぇ〜あずにゃん!」

    そうして唯が澪に通り過ぎる時


    唯「──────ね」

    澪「えっ……」


    そうして二人は歩いて行った。


    律「こっちも行くぞ、澪」

    澪「う、うん……」

    唯はこう言った

    ごめんねと


762 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:44:50.38 ID:WKQ5YZulO
   
ここから梓&唯パート、律&澪パートに別れます。

    A、梓&唯パート

    梓「唯先輩澪先輩と何かあったんですか?行った時と帰って来たときで雰囲気がだいぶ違いましたよ?」

    唯「あはは……ちょっと澪ちゃんと喧嘩しちゃって。でも私が悪いの、りっちゃんを嫌いだとか言うから」

    梓「唯先輩も気づいてたんですね。確かに律先輩は昔と全然違います…。昔はもっと心から楽しんで物事と行う人だったのに今じゃ全部他人事みたい…」

    唯「梓も感じてたんだ…じゃあ気のせいじゃないんだね…」

764 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:50:07.62 ID:WKQ5YZulO
    梓「人間は良くも悪くも変わります。特に律先輩はアンブレラにレオンさんと一緒に敵対して叩き回ってるって噂ですし…きっと辛いことがあったんですよ。この二年間に」

    唯「あずにゃん……」

    梓「はい?」

    唯「大人だ……。」

    梓「私ももう19ですから」

    唯「お酒もタバコもできない未成年のくせにぃ」

    梓「どっちもしないので関係ないです」

    唯「あずにゃんは……優しいね。私もそんな考え方が出来てたら…澪ちゃんと喧嘩になったりしなかったんだろうな…」

    梓「今はみんなカリカリしてるんですよ。あまり気にしないでください」

    クラブの鍵を使う緑のドアが近づく……

767 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 00:59:33.73 ID:WKQ5YZulO
    カチャリ……キィ……

    梓「この部屋は……なんでしょうね」

    床には用紙が散乱し部屋の奥の壁には三つオブジェがある。


    唯「この部屋は知らないかなぁ……。何するところなんだろ」

    梓「この絵に何かハマってますね…歯車?ん〜力ずくで取ったら歯車の形変えちゃいそうです。やっぱりあの仕掛けが…」

    唯「あずにゃ〜んこの種火にを灯せばいいみた〜い」

    梓「ライター持って…」

    唯「あるよ!何かの役に立つかなって思って借りてきた」

    梓「借りたと言うより完全パクリですよね。」

770 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:06:41.40 ID:WKQ5YZulO
    唯「ちゃんと返すもん!」

    種火に火をつける

    どうやらこれで右のオブジェに火が行くらしい。


    梓「どうすればいいんだろ…」

    唯「ナイトは姫を守り、そして最後に王を討つ…。って書いてる」

    梓「ってことはジャック、クイーン、キングの順に火をつければ…」

    全てのオブジェに火が灯り後ろでカランカランと乾いた音がした。
    きっと歯車が外れたのだろう。

    梓「早く帰りましょう。二人が心配です」

    唯「そう…だね!」

    そうして二人が歩いて行き歯車を拾いあげたその時───────。

    ドゴォォン!!!

    「スターズ……」

775 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:15:23.19 ID:WKQ5YZulO
    唯「……あぁ…」

    唯は思わず尻餅をついてしまった。


    黒っぽいコート着ており首から背中にかけて紫の触手の様なものが覆っている。
    頭を一回割った様に切れ目が入っておりそれを無理矢理縫い付けている。

    唯「駄目だ……殺されるよ……」

    レベルが違う、これに比べればタイラントなんてまだ生ぬるいものかもしれない……


    梓「……くっ。」

    震えながら尻餅をついている唯と歯車を見る梓。


    梓「(同時に回収して逃げるなら……やるしかない!)」

    「スターズ……」

    尻餅をついている唯に殴りかかろうとしたその刹那────。


    梓「゛トランザム!゛」

776 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:16:38.21 ID:dMb9CCPW0
    トランザムwwwwwwwwwwww

778 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:16:53.42 ID:fNiP88ok0
    思わずワロタwwwwwwwww

779 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:22:49.05 ID:WKQ5YZulO
    梓『トランザム?』

    博士『そう!まあこれは私の趣味でつけた機能なのだがネ。いつか使わなければならない日がくるデショウ』

    梓『どう言う機能なんですか?』

    博士『君の身体能力を一時的に5倍に引き上げるんダ』

    梓『5倍?!それは凄いですね』

    博士『だがこれは君への負担も大きい。無理矢理繋ぎ止めている体だからね、一日限界は三回までデース』

    梓『三回ですか……』

    博士『くれぐれも多様しない様にお願いしますよ梓サン』

782 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:33:59.65 ID:WKQ5YZulO
    梓の体が熱を帯び過ぎたせいか赤く発光する

    黒いコートの大男が振りかぶり、振り下ろした所までは確かに唯はいた─────。


    ここからはコンマ0秒で時が進む

    唯に拳が当たる1.2秒前に梓は唯を抱える。

    それから0.2秒で歯車を拾いあげ


    更にそこから0.6秒後にはその部屋にはいなかった。


    ぶんっ!


    「!?」

    さっきまでいたものが一瞬にしていなくなり大男も混乱していた。

785 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:35:28.59 ID:WKQ5YZulO
    梓「っつぅ……」ビクン……ビクン……

    たった5秒発動させただけで体が言うことを聞かない。

    手も足もプルプル震えて立つことも出来なかった。


    プシャアアアァァァ


    オートで義手と義足が開き熱を一気に外へだす。

    博士のやつ何て機能をつけたんだ……


    唯「あ…あれ?ここは……エントランスホール?あずにゃん?!大丈夫?大男は?!」
    ようやく状況把握を開始した唯に介抱される梓。唯にはまさしく時が止まったと思っただろう

    梓「多分……しばらく大丈夫だと……思います。」

788 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:41:30.12 ID:WKQ5YZulO
    だが追跡者の異名は伊達じゃないことを思い知らされることとなる

    「スターズ……!」

    リッカーがいた部屋とは反対方向のドアを吹っ飛ばしエントランスホールにまで現れる追跡者。


    梓「……嘘…」

    唯「…うぅ」ガタガタ

    怖いけど……


    唯「あずにゃんは私が守る!」

    追跡者に拳銃を向けながら奮い立つ唯

    今度は守るって何回も何回も何回も何回も言って来たじゃない!
    さっきは何があったかわからなかったけどきっとまた助けられた、あずにゃんに。

    だから今度は私が守るから、あずにゃん


    唯「さあ来い!」

    「スターズ……」ドス…ドス…ドス…

790 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:48:39.79 ID:WKQ5YZulO
    追跡者「スターズ!」

    猛ダッシュで唯との距離を積める追跡者。


    唯「くらえっ!」

    パァン!パァン!

    二発確実に体に直撃するも……
    通常の警察官が装備している様なベレッタごときでその勢いは全く止まらなかった。


    追跡者「ウォォォ!」

    ぶんっ!


    拳を横にスイングし唯に叩きつける


    ゴキッ……


    唯「あ……ぁ……」

    その余りの威力に何mか吹っ飛ばされる唯


    梓「唯先輩!!!この!゛トランザム゛!」

    もう一度使おうとするも発動しない


    梓「何で……トランザム!トランザム!トランザム!お願い!動いてよ私!」

794 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:54:45.74 ID:WKQ5YZulO
    追跡者「スターズ……」

    動けない梓は危険がないと認識したのか構いもせず倒れ込んでいる唯に向かって歩き出す追跡者


    梓「トランザムトランザムトランザムトランザムトランザムトランザムトランザムトランザムトランザム!」

    何度も何度も言うが発動しない……体も動かない……


    梓「やめろ……ぉ……」

    這ってでも止めようと何とか唯のところへいこうとする梓


    追跡者「……」

    追跡者は倒れている唯の首を掴み片手で持ち上げる


    唯「うっ……ゲホッ……ヤメテ……」

    苦しそうに両手で何とか手を外そうとするも全くびくともしない


    追跡者「スターズ……」

    追跡者は更に唯腹をその拳で思い切り打ちつける─────。


796 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:02:47.96 ID:WKQ5YZulO
    唯はまた紙の様に吹っ飛ぶ……。次はもう動いていない、ピクリとも

    梓「ゆい……せんぱ……い?」

    唯「」

    梓「ゆ……い、ゆいぃぃぃ!」

    追跡者は更に歩き出す。唯向かって───


    梓「殺してやる殺してやる殺してやる……」

    追跡者に持ち上げられた唯はぐったりしており手もダランとぶら下がっている。

    追跡者はそんな唯に自らの首辺りに渦巻いている触手を動かし、それを唯の肩に突き刺した─────

    ドォォォォォン!


    だが次の瞬間にはその巨体は吹っ飛びエントランスホールの壁にめり込む

    梓「それ以上汚い手で唯先輩に触るな」

    梓の体はまた赤く発光していた


799 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:12:08.10 ID:WKQ5YZulO
    追跡者「ウォ……」

    梓「早く来なよ、来ないならこっちから行きますよ?」

    そのセリフを言い終わると同時に消える────。


    加速した一撃が追跡者の鳩尾に決まる。
    余りの衝撃に音が遅れて来る様に感じる


    梓「まだまだぁ!」

    拳に力を入れる……


    梓「これは唯先輩のぶんっ!」

    顔を殴り付ける、その衝撃で追跡者の顎の辺りが陥没する


    梓「これも唯先輩の分っ!」

    更に殴ると顎辺りの肉が吹っ飛ぶ


    梓「これも……唯先輩の分!!!」

    最後にまた顔を殴り付ける────


807 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:19:36.84 ID:WKQ5YZulO
    だが最後の一発は、トランザムが強制的に切れた力のない一発だった……。

    終わった……。
    何もかも、結局私は誰も守れず死んでいくんだ……体をこんなに改造しても結果は同じ、こう言う強さじゃなかったんだ。

    じゃあどうすれば良かったのだろうか……

    どうすれば……唯先輩を救うことが出来たのだろうか……

    今の私にはわからない。

    ただ、瞼が重くなる……


809 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:24:43.01 ID:WKQ5YZulO
    諦めるには少し早いな梓───────



    声が聞こえた


    勝てる勝てないの問題じゃない、戦いは負けを認めた時点で負けとなる─────


    懐かしい


    ならば負けを認めず何度でも立ち上がり相手が諦めた時、それもまた勝利となる─────

    俺さんの…声……?


    その声に急かされゆっくりと瞼を開く梓。


    そこには誰よりも高く、誰よりも大きい、誰よりも強い背中があった

812 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:30:34.62 ID:WKQ5YZulO
    俺「待たせたな!梓!」

    梓「え……」

    何事もなかったように彼はまたそこへ立っている。

    俺さんの特注のスターズの制服が風もないのに靡く


    俺「今はただ寝ていればいい、奴は任せろ。自分で撒いた種は自分で刈り取る」

    梓「俺……さん……約束……守って……くれ……た」

    また瞼が重くなる、念願の人に会えたのに…どうして……

    でも、不思議と恐怖はなかった


    だって今私の目の前に立っている人は、誰にも負けないのだから──────

813 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:30:42.04 ID:3DyfuZmRO
    次の俺は俺な!

819 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:41:21.98 ID:WKQ5YZulO
    B、律&澪編

    澪「この階段を降りれば地下駐車場みたいだ」

    律「あぁ」

    澪「暗いからちょっと怖い……」

    律「そうか」

    澪「……。」

    唯の言ってたことが気になった。


    唯『澪ちゃんのこと鬱陶しいって……』

    律がそんな風に私のこと思ってるわけがない……。
    きっと唯の思い違いなんだ…そうに決まってる。


    澪「律、そう言えば…」

    律「澪……ちょっとうるさい…。今は考え事してるから黙ってくれない?」

    澪「うん……ごめん……」

    そのまま無言で地下への階段を降りて行く二人


822 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:48:09.41 ID:WKQ5YZulO
    トサ、トサ、トサ、

    地下へ降りた瞬間何かが歩くような音がする。


    律「澪、ケルベロスだ。銃を」

    澪は黙って頷きデニムの腰の辺りに無理矢理ねじ込んでいたデザートイーグルを取り出す。


    道は左右に別れており道端も狭く、また地下の為に明かりも暗い。


    律「左右に一匹づつだと思う。私は左をやるから澪は右を」

    澪「OK」

    律に頼られて嬉しい……ほら見ろ……やっぱり律は私を必要としているんだ

    律「1.2.の3!」

    その合図と共に律と澪は走りだし左右に別れる


827 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:01:50.44 ID:WKQ5YZulO
    澪「!」

    律の予想通りケルベロスが一匹こちらにいた。


    「グルルルワフッ!」

    こちらに気づくと一気に飛びかかってくるケルベロス。


    澪「えぇぃ!!」

    バァン!


    イーグルの鈍い銃声が地下に響く、その銃弾はケルベロスに……ギリギリカスり壁のコンクリートへ虚しくめり込んだ


    澪「外した!!?」

    ケルベロスの飛びかりも澪には当たらなかったがその勢いを利用して前方にいる律に飛びかかり……そのまま左肘に噛みついた。


    律「いっつっ……」

    後ろは完璧に見ていなかった為油断していた律


828 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:03:45.22 ID:WKQ5YZulO
    澪「律!」

    更に律の前方からもう一匹向かって来ている。


    澪「(助けなきゃ……)」
    澪が律の左肘に噛みついているケルベロスに銃を向ける。


    律「余計なことしなくていい!」

    澪「え……」

    律まず前方から来ている犬を右足で蹴りあげる。
    その後左肘に噛みついているケルベロスをコルトM19で0距離射撃。

    鳴き声さえあげることなく即死

    そして前方のケルベロスにも二発発砲した。

    「キャンギャン!」

    律「ふぅ……」

    澪「ごめん律……私がドジしたせいで……」

    律「気にしてないよ」
    澪「律……ありが」

    律「期待してないから。いや……まだ期待しないで何もしないならマシか。期待させといて何もしないのが一番タチが悪い」

829 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:06:26.58 ID:fNiP88ok0
    悲しくなってきちまったぜ

831 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:09:58.99 ID:WKQ5YZulO
    澪「ごめん……私が悪かった……本当にごめん」

    律「うっ……、い……いいよ澪…謝らなくて。」

    その場に踞る律


    澪「律!早く手当てしないと…!」

    律「私も…完全抗体者だからこれはただ犬に噛みつかれただけだよ…心配しなくていい。それより聞いてくれ……み……」

    澪「……律!?」

    律「いいから……早く包帯を……」

    澪「え…あ、うん!わかった。」

    澪は包帯を取り出し律の肘辺りに巻き付ける。


    律「はあ…は…あ…もう大丈夫」

    澪「律…目が赤いっぽい…。本当に大丈夫?」

833 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:15:06.39 ID:WKQ5YZulO
    律「大丈夫、大分痛みも引いたから。さあ、行こう澪」

    澪「う、うん」

    二人はそのまま地下駐車場へと出る──────。



    地下駐車場─────

    澪「ここが地下駐車場か……確か唯の話じゃこの先の犬舎のマンホールから下へ降りられるらしい……だっけ」

    律「あぁ。行こう」

    あれからまた律は冷たくなり私を置いていくこともしばしばあった。
    それも当然だ……あんなミスして自分の腕が噛まれれば誰だって怒るだろう

    だから私は律に何も言えなかった


835 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:22:34.36 ID:WKQ5YZulO
    律「この先……なんだよな?」

    澪「地図ではそうなってる……」

    律「このトラック動かすしかないか……澪、手伝って」

    澪「うん!」


    トラックに並び二人同時に思いっきり押す


    律「〜〜〜〜っ!」

    澪「んんんンンン……」
    少しづつだからトラックが動き、犬舎へと繋がるドアが見えてくる


    律「っっっはあっ!」

    澪「……はあ……はあ……」

    何とか扉のスペースを確保した私達は休む暇もなくその扉へ入って行く。


838 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:32:23.86 ID:WKQ5YZulO
    澪「マンホールマンホール……あった!けどマンホールってどうやって開けるんだろ……」

    律「マンホールオープナーが理想的だけどなければ何か引っかけられるものを探そう」

    澪「うん」

    二人は犬舎内を捜索

    澪「マンホールを開けれそうなものはないなぁ」

    パァン!パァン!パァン!

    キャウンッ



    澪「ん?」

    律とは違う方を探していた澪が銃声を聞き急いで律の元へ戻る

    澪「律!敵か?!」

    律「まあそんなところ」

    パァン!パァン!パァン!

    キャウンッ……


    律は檻に入れられているケルベロスを撃ち殺していた


840 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:37:40.56 ID:WKQ5YZulO
    澪「確かに敵だけどそこまでやること……」

    律「殺しておいた方が後々楽だろ?もしこいつらがこの檻を突き破って来て私達に襲いかかって来たりしてみろ……もう腕を噛まれたくないからな」

    澪「ごめん……」

    律「私は全部片付けたら探すよ。ここになかったらもう一つの扉の方も調べて来てくれ」

    澪「わかった……」

    澪はもう一つの扉、収容所、つまりは牢屋へ向かった。


    律「…………」

    パァン!パァン!パァン!


    ひたすらケルベロスを撃ち殺す律を残して


841 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:41:16.58 ID:dMb9CCPW0
    りっちゃん・・・

842 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:42:00.72 ID:xo+4qJUi0
    りっちゃんどうしちゃったんだよ…

843 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:43:40.36 ID:WKQ5YZulO
    澪「律……確かに変だな…。どうしちゃったんだろ…やっぱり私がミスしたから怒ってるのかな…」

    牢屋へ繋がる扉をくぐる。牢屋の数は三つあった。


    中には誰もいなさそうだ。


    澪「ん〜マンホールを開けれそうなもの…あっ!」

    一番奥の棚にマンホールオープナーがあるのを見つけ顔が綻ぶ澪

    これでさっきのミスも帳消しに出来るはず!

    マンホールオープナーを手に持ちそこを去ろうとした時だ


    「驚いた、まだ生存者がいるなんてな」

    澪「誰?!」

    「こっちだこっち、牢屋の中」

848 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:51:26.32 ID:WKQ5YZulO
    澪「あなたは…?」

    ベン「俺はベンだ。一応記者をやっている」

    澪「はあ…。あの…捕まったまま出られないんですか?」

    ベン「逆逆。自分から閉じ籠もってんのさ」

    チャリン


    そこの牢屋の鍵を澪に見せる


    澪「何でそんなことを…逃げないんですか?」

    ベン「逃げる?ははっ!冗談を!ここから逃げ延びれるわけねーだろ!ここにはゾンビ何かよりもっと恐ろしいやつがいるんだよ…」

    澪「もっと恐ろしいって……」

    ベン「てなわけで俺は出ない。頑張ってくれよお嬢さん」

    澪「はあ…」

    そんなこと知ったことじゃない
    早くこれを律へ持って行って喜んでほしい……!


859 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 04:01:13.75 ID:WKQ5YZulO

    律「澪、どうかした?さっきから喋り声が聞こえるけど……」

    澪を心配してか知らずかケルベロスを撃ち殺し終えた律が牢屋へ来た。

    澪「うん。一応生き残りの人なんだけどここから出ないって言うんだよ」

    律「ふ〜ん」

    律は澪の隣までやって来て檻の中にいるベンを見据える。


    ベン「こりゃ驚いた。もう一人いたか」

    律「澪、行くぞ」

    澪「えっ!?助けないの律!」

    律「助けるも何もそいつ鍵持ってるじゃないか。出たくなれば自分で出るだろ」

    澪「それはそうだけど……」

    ベン「そっちの茶髪のねーちゃんの言う通りさ。だから心配しなくていい」

863 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 04:11:48.02 ID:WKQ5YZulO
    律「でも…こいつもゾンビになって私達を襲う可能性があるな。このままじゃ放って置いても餓死だ。そうなる前に殺しておこうか」

    澪「律!お前何言ってるんだ!相手は生きている人間だぞ!」

    ベン「過激なねーちゃんだなおい。安心しな、その前に救援が来るだろ。それまでは籠城ってわけさ」

    律「救援?ははは!来るわけないだろ?こんな死地にわざわざ来るの何てあのSTARSのやつぐらいさ。まあ来ない救援待って死ぬのもいいかもな。じゃあなベンさんとやら。澪、行くぞ」

    澪「律…。じゃあ私達は行きますね。ベンさんも無理はしないでください」

    ベン「…犬舎のマンホールを通り抜ければ下水処理場へ出る。そこから下水道から工場へいけ。トレインがまだ生きていればそこから脱出できる筈だ」

    澪「ありがとう…!」

864 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 04:20:13.85 ID:WKQ5YZulO
    澪は急いでマンホールの場所へ行く。

    律「遅い。」
    澪「何であんなこと言ったんだ?律」
    律「何が?」

    澪「生きている人間に大して殺すなんて…!」

    律「人間もゾンビもここじゃそう変わらないだろ。ゾンビになる前が人間ってだけさ。最も、こんなウイルスの濃いところに居て平気だってことは抗体者だろうけどな」

    澪「律!私はそんなことを言ってるんじゃ…」

    律「いいからさっさと開けてよ澪」

    澪「開けない…」

    律「もういい自分で……」

    カチャリ……


    澪「動くな」
    律「何のつもりだ澪?」

    澪「……お前は誰だ?」

    律「澪が大好きな大好きな田井中のりっちゃんだよ。怖いから銃下ろしてよ」

    澪「……」
    律「下ろせって言ってんだろ?」
    澪「……」

868 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 04:27:56.40 ID:WKQ5YZulO
    澪「……律、これだけは約束してくれないか?」

    律「何」

    澪「もう何かを殺すなんてこと言わないでくれ……律には似合わないよ。確かにここに来てもう大分歩きっぱなしでストレスが溜まってるのもわかるけど」
    律「……そうだな。悪かったよ澪。」

    澪「わかってくれたらいいんだ」
    そう言って銃を下ろす澪……


    ガスッ


    澪「えっ……」

    気づけば目の前が地面だった。私は倒れ込んだのだろうか

    後頭部に痛みが走っているのは何となくわかった


    律「足手まといどころか銃まで向けて来るなんてな。もう付き合いきれないよ澪。そこで寝ててくれ。」

    澪「り、りつ……」

    律「感謝しろよ?ケルベロスはみ〜んな殺しておいたからさ」

    澪「うっ……」

    目の前が暗くなる…自分は気を失ったのだろう。
    せっかく交わした約束も、僅か数十秒で破られた…。
    昔の律は、もういなかった


942 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:24:38.13 ID:WKQ5YZulO
    ────────

    ウェスカー「やはり紅茶はダージリンに限る。そうは思わないかねジュン?」

    ジュン「私はハーブティの方が好みですウェスカー卿」

    ウェスカー「それは残念だ。君はどうかね?憂」

    憂「……私はお姉ちゃんが好きです」

    ウェスカー「そうだったそうだった。いや、しかし残念だ。ジュンの話じゃ平沢唯はもう半死……いや死んでるかもしれんな。ネメシスにはスターズ以外攻撃対象は取らせていないのだがね。大方無意味に拳銃でも撃ち敵と認識させたのだろう」

    憂「話が違います!お姉ちゃんには手を出さな……うっ……」

    ウェスカー「君は私に歯向かえないのだよ。いい加減わかってくれたまえ」

943 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:25:44.56 ID:WKQ5YZulO
    さわ子「そこまでにしときなさい、ウェスカー」

    ウェスカー「ふふ、すまない。だが彼女の姉を思う気持ちは尋常じゃないようだ。P30を投与して尚これだけ歯向かって来るのだから」

    さわ子「意識は残っているのに自由意思を支配するなんて悪質な薬よね。まあもっとも私はこんなものをつけなくてもあなたに荷担する意思は変わらないけどね」

    ウェスカー「期待しているよ、さわ子。」

    さわ子「で?これからのシナリオは?」

    ウェスカー「そろそろBSAAのメンバーがここへ来る頃だ…丁重におもてなしをしてやってくれ」

945 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:27:41.53 ID:WKQ5YZulO
    さわ子「BSAA、クリス・レッドフィールドが創設した対バイオテロ専門の私有部隊か……。まあT103型を三体投入しとくわ」

    ウェスカー「いや、三体じゃ少ないかもしれんな……」

    さわ子「まさか。一段階目ならともかく二段階なればBSAA何て103型の敵じゃないでしょ?」

    ウェスカー「君は彼を過小評価し過ぎている。もし、もしだ。私を倒しうる存在がいるとすればクリス、彼以外いないと私は思っているよ」

    さわ子「あなたは彼を過大評価しすぎよ。まあ見てなさい。三体で取り囲んだ後5分で終わるわ」

947 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:29:02.77 ID:WKQ5YZulO
    ウェスカー「だといいのだがね。ジュン、彼女達の様子は?」

    ジュン「平沢唯、中野梓は時計塔。秋山澪、田井中律は下水道へ向かったようです。」

    ウェスカー「時計塔?彼女達はネメシスと戦っていたのではないのかね?」

    ジュン「観測班からの情報によりますとネメシスを一時的に退け、平沢唯の治療の為に三人は病院へ向かう途中……とありますが」

    ウェスカー「ほぉ……あのネメシスを退けるとは大したものだ。ん?しかし三人…とはどう言うことだ?」

    ジュン「わかりません。」

    ウェスカー「ネメシスを退ける第三の実力者か…少しは面白くなってきたと言うことか。少しこちらの思惑通り行き過ぎて退屈していたところだ」

948 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:30:33.49 ID:WKQ5YZulO
    ウェスカー「ジュン、君は今まで通り彼女達を監視していてくれ。」

    ジュン「わかりました。」

    ウェスカー「さわ子はBSAAの方を頼むよ」

    さわ子「わかった」

    ウェスカー「憂君は……そうだな、この紅茶に合う美味しいお茶菓子か何かを作ってくれ。」

    憂「……はい。しかしそんな悠長にしていていいんですか?」

    ウェスカー「憂君、紅茶も人も同じだ。紅茶だけでも物足りない、何かお茶うけがあれば尚いいと思わないか?」

    憂「はあ…」

    ウェスカー「人間もそれと同じでね。片方だけ、一人だけではつまらないのだよ」

951 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:32:29.50 ID:WKQ5YZulO
    ウェスカー「私は完璧なる彼女達を倒したいのだよ。あの邸で見せた結束力と信頼関係、他人を自分より思い遣ることで垣間見せた力…。」

    憂「なら何故あのようなものを使ったのですか?二年前に。あれが今彼女達を苦しめている元凶だと言うことはあなたが一番ご存知でしょう?」

    ウェスカー「二年前君が彼女達の食事に混ぜ投与させたウロボロスのとこか?」

    憂「はい」

    ウェスカー「人は上辺だけなら何とでも言える。それを確かめたかったのだ。」

    そう、全ての計画は3年前からスタートしていたのだから

    あの時、彼女達の音楽を聴いた時から

955 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:38:46.41 ID:WKQ5YZulO
    ウェスカー「それでは頼んだよ、憂君」

    憂「わかりました…。」

    奥へ消えていく憂を見ながらウェスカーは微笑む。


    ウェスカー「人などどんなに思っていようが簡単に崩れる…。それは彼女達も同じだ。ウイルスなどというまやかしのものに操られ…心を奪われる。そんな脆いものなのだよ人間は」

    だから言っただろうクリス、人は愚かな生き物なのだと


    ウェスカー「このまま終わるのであればそれもいい。だが…彼女達の思いと言うものが本物なら、必ず私を討ちに来るだろう」

    その時を楽しみにして今は待とうか

    もう一度、彼女達の奏でる音楽を聴けることを私は願っているのかもしれない


    前半 END


956 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:40:13.61 ID:fNiP88ok0
    前半終了とな

    とりあえず>>1乙


958 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:44:13.79 ID:XXIS9LmhO
    お疲れ様〜
    面白いし続きも気になるぜ

    最後のウェスカーらしさが特に素晴らしかった


959 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:46:42.56 ID:WKQ5YZulO

    とりあえず前半は以上と言うことで

    後半全部書き溜めたらまた立てます
    たくさんの保守&支援ありがとうございました




バイハザSS一覧はこちら

唯「バイハザ!」〜ラクーンシティ編〜【パート4】へつづく

引用元
唯「バイハザ!」〜ラクーンシティ編〜
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1248442576/
 

最新記事50件