1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 22:36:16.90 ID:RgoNR+IgO
    ※注意 このSSはグロテスクな表現、暴力的なシーンがあります

    18歳未満はひっそりとご覧ください

    心臓に持病などがある方はこっそりとご覧ください。

    このSSはけいおん! バイオハザード のキャラクターを著しく損ねる可能性があります。
    許せない!と言う方は見ない方が良いかもしれません。

    支援沢山だと作者のやる気が上がります。

    この
    唯「バイハザ!」ラクーンシティ編は
唯「バイハザ!」の続編です。

    それでは心の準備が出来ましたらお読みください

    バイオ…ハザード……



最初から読む人はこちら
唯「バイハザ!」【前編】

前の話から読む人はこちら
律「バイハザ!」【後編】

バイハザ!の全作品はこちら


 
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 22:39:37.96 ID:RgoNR+IgO
    S県K市で起きたバイオハザード…。推定死亡者数は20万人にも上った。
    政府の発表では生存者は0。
    ウイルスの拡張を防ぐ為に200X年7月23日午前9時、自衛隊の航空爆撃によりその物語は幕を閉じたと思われていた……。

    何故その様なことが起きたのか、それすら何もわからぬまま事件は隠蔽されていく……。

    だが、実際には生還をした者達がいた。
    桜高軽音部
    平沢唯、秋山澪、田井中率、琴吹紬、中野梓
    レオン・S・ケネディ
    クレア・レッドフィールド
    エイダ・ウォン
    S.T.A.R.S.アルファチームの協力により脱出に成功していた。
    だが……彼女達の戦いは終わっていなかった……


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 22:40:40.15 ID:RgoNR+IgO
    序章

    もう戻れないところまで来ていた。それは皆わかっていたことだった。
    普通に暮らすには余りにも大きすぎる溝があり、みんな枷をつけての生活を余儀なくされる。
    そう、そうなったのも…

    全ては二年前に遡る──────。


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 22:42:39.98 ID:RgoNR+IgO
    私達6人は何とかK市を抜け出しそこから遠く離れた街で宿を取っていた。

    レオン「何とか一息つけるな…。」
    ガクッと疲れた体をベッドに座り込ませる。


    律「ここ数日車で走りっぱなしだったからなぁ〜」

    律はここへ来る前隣街のT氏の服屋で足まであるような灰色のロングコートを借り(盗む)、今はそれを自慢げにコートかけている。


    エイダ「とりあえずニュースを見ましょう。あの街の様子が気になるわ」

    クレア「私はこの二人をを病院へ連れていくわ。さすがに応急措置じゃ限界があるし…」

    梓「すみません…」

    紬「…」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 22:44:29.69 ID:RgoNR+IgO
    レオン「クレア、律も連れて行ってくれ。こいつは見た目は元気そうだが一番損傷は酷いはずだからな」

    律「え〜私は別にいいよぉ〜ほらこの通り!」

    律はそう言いながらベッドの上で飛んだり跳ねたりした

    クレア「……どうする?」

    レオン「…連れて行ってくれ」

    クレア「了解」

    律「ぶー!」

    クレアは三人を連れ部屋を出ていく


    バタン

    レオン「さて、二人きりになったことだし…話してもらおうか、色々な」

    エイダ「さあ…何のことかしら」

    レオン「とぼけるなよエイダ。Gウイルス…後は君の組織について───」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 22:49:45.94 ID:RgoNR+IgO
    医者「こりゃ良く生きてたもんだお嬢ちゃん…これだけ骨折ヶ所がおおけりゃ複雑骨折で肺やらなんやら突き破って死ぬもんだが…綺麗に折れてる」

    梓「はあ…」

    医者「まあしばらくはうちで入院しなさい。こっちの子も」

    寝ている紬を指して言う。
    クレア「あの、彼女は?」

    医者「あの子は心配ないよ。私が見た感じはどこも異常な場所は見当たらない」

    クレア「そんな…」

    律「だからー言ったろ?私は元気ってな!」
    クレア「まあ…医者の方がそう言うのなら…」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 22:55:44.29 ID:RgoNR+IgO
    正直律の回復力は異常だった。二日前まで歩くことさえ出来なかったのが今では走ることさえ出来る

    クレアはウイルスが関係あるんじゃないかと疑っていた。


    律「さあ帰って飯にしようぜクレア!」

    クレア「えぇ…。」

    ────────。

    エイダ「ふふ、私のアンブレラの資料を見たのね」

    レオン「あぁ。」

    そもそもアンブレラとは────。

    アメリカ全土の家庭医療薬品シェアの90%を誇る大手薬品メーカーだ。表向きはただの薬品会社だが裏ではTウイルスなどのB.O.W.(バイオ・オーガニック・ウェポン)などを作り出していると言う…。
    最近では日本にも進出して来ている


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:00:36.83 ID:RgoNR+IgO
    レオン「奴らの狙いはなんだ!?H.C.F.とは!?」

    エイダ「…、質問ばかりの男は嫌われるわよ。レオン」

    レオン「ふざけてる場合じゃ…」

    エイダ「いいわ、少しだけ話してあげる。アンブレラの最終目的…それは…神になることよ」

    レオン「なんだと…?」

    エイダ「言えることはそれだけね。じゃあ私はそろそろ戻るわ。上から催促の電話がうるさいから」

    レオン「…最後にこれだけは答えてくれ。お前は俺達の敵か?味方か?」

    エイダ「…さあね。けど…彼女達のこと、何があっても守ってあげてね」

    そう言って部屋から出ていくエイダ

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:05:41.74 ID:RgoNR+IgO
    レオン「エイダウェイト!……って言って待った試しがないよな…」

    ベッドに仰向けに寝転ぶ。


    レオン「これから一体どうすりゃいいってんだ…」

    コンコン…

    不意に鳴ったドアにレオンは反応しベッドから起き上がる。


    レオン「(エイダ…はないか。あいつらが帰って来たのか)」

    ガチャリ、とゆっくりドアノブを回し開けた先には、

    「……」

    手紙を差し出す女の子の姿があった。


    レオン「ん?郵便か?」

    「律さんに、渡しておいてください。レオン・S・ケネディさん」

    レオン「律に?君はあいつの知り合いかい?」

    歳は律達と同じか…それより少し幼いか。どこかの学校の制服を着ている。


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:07:58.74 ID:RgoNR+IgO

    「お願いしますね、では」

    そう言い残し彼女は去って行った。


    レオン「おい待…ったく。女ってやつは待てと言われて待つやつはいないのか…。しかし妙だな、」

    俺の名前を何で知ってたんだ…



    ガチャ

    「ご苦労だった。彼女はいたか?」

    「いえ、不在でした」

    彼女が乗りシートベルトをつけたのを確認してから車を出す


    ブゥゥン…

    「そうか、では誰に渡して来たんだ?」

    「レオン・S・ケネディです」

    「彼か、彼も非常に面白い存在ではあるな。是非次のパーティーには参加してもらいたいものだ」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:15:44.26 ID:RgoNR+IgO
    「しかしあんな無茶苦茶な用件を飲むとは思えませんが」

    「あの手紙はあくまでアンブレラに対する憎しみと憎悪を際立たせる為だけさ。後は家族が生きていると言う枷をつけたかったに過ぎない」

    「なるほど、将来起こすバイオハザードに来てもらう為ですね」

    「言い方が良くないなジュン、フェスティバル、祭りと言ってもらわなくては」

    「すみません」

    「そこで彼女達には飛びきりのBOWと戦ってもらう。そのデータを元に新たなるBOWを作り出すのさ。そして律、彼女はもう覚醒に近い。私と同じく…ね」

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:22:05.22 ID:RgoNR+IgO
    宿───────。

    律「たっだいま〜!ちゃんとお留守番してたか?」

    レオン「またいつになくご機嫌だな」

    律「新しいカチューシャも買ってもらって視界良好ご機嫌なわけなのだよ!やっぱり私にはこれがないとね〜」
    レオン「そりゃあ良かったな。あぁそう言えばお前に手紙だ」

    律「手紙?……澪達かな!?」

    手に持っていた荷物をクレアに預けレオンに駆け寄り手紙をもらう


    レオン「お前の友達かどうかは知らないが歳は近そうだったな。」

    律「胸大きかった?!」

    レオン「さあな。だが印象にはないな」

    律「じゃあ澪じゃないな〜。レオンは澪も唯も見たことないだろうからわからないか〜」
    丁重に封詰されていた手紙を広げ目を通す…

    律「何々〜………」

    律「……!」

    律「……嘘……だろ…」
    律は愕然とし、地面に崩れ落ちた。手紙がふわりと手から滑る

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:32:25.91 ID:RgoNR+IgO
    レオン「どうした?」
    様子がおかしいことに気づきレオンが近寄り手紙を広いあげる。

    レオン「……」

    田井中律様へ────
    この度は友達共々ご生還おめでとうございます。しかし、あなたには次なる目標へ向かってもらわなくてはなりません。
    単刀直入に申し上げますと、平沢唯、秋山澪、そしてあなたの家族をお預りしております。
    この事はあなただけにしか伝えておりません。
    我々の用件は3つ

    1.ある特定の時期に指定した場所へ来てください

    2.S.T.A.R.S.、アルファチームの殺害

    3.バイオハザードに関わった特定の人物殺害
    以上を達成した後には必ず家族を解放致します。
    アルファーチームの残りのメンバーは、クリス・レッドフィールド、ジル・バレンタイン、バリー・バートン、 ブラッド・ヴィッカーズ、レベッカ・チェンバース、真鍋和の6人

    特定の人物殺害
    レオン・S・ケネディ、クレア・レッドフィールド、エイダ・ウォン、中野梓、琴吹紬

    特定の場所、日時はそれらが完了次第また通達致します。

    ご健闘をお祈り致しております。

    アンブレラ

    ────────


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:36:53.12 ID:RgoNR+IgO

    レオン「またむちゃくちゃな内容だな…。本当にこんなことやると思ってるのか」

    項垂れてる律を見る、あの災害の中家族が生きていると言う喜びを逆手に取られ彼女を追い詰めているのか

    だがわかったことは何件かある。
    アンブレラはあそこを故意に狙ったと言うのが一つ
    そして律、唯、澪を前々からターゲットにしていたと言うのが一つ…。

    しかし何故彼女らなのだろうか、復讐の十字架を背負わせるにはまだ早すぎるだろうに

    レオン「律、アンブレラを…潰すぞ」

    律「えっ…」

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:42:48.47 ID:RgoNR+IgO

    少し泣いていたのか潤んでいた涙が頬を伝っていた。


    レオン「こんな証拠もないむちゃくちゃな手紙を信じる必要はない。それにもし本当だとしても…お前にこれだけの数の人を殺せるのか?」

    律「……。」

    お母さん……お父さん……聡……


    律「……殺せるよ、それぐらいの覚悟は…ある」

    レオン「……。そうか、なら今すぐ俺を殺してみな」

    律はそう言われるとゆっくりホルスターから銃を抜き取る。


    カチャリ…

    撃鉄を弾く、弾倉が回転しガチャリと鈍い音がする


    律「……」

    律は無言で銃をレオン構え、
    引き金を──────
    引いた


    パァン!!


40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:49:09.31 ID:RgoNR+IgO
    レオン「……、」

    律「空砲だよ、レオンも意地が悪いな。あの手榴弾撃ったのが最後の弾だって知ってて言うんだから」

    律は銃をホルスターにしまいレオンに背を向けた後手をやれやれ…と言った風に広げてみせた


    レオン「だから言ったろ?殺せないってな。」

    律「協力……してくれる?」

    レオン「勿論だ。もう赤の他人ってわけじゃないからな俺達は。乗り掛かった船だ」

    律「ありがとうレオン!」

    レオン「おい抱きつくな」

    クレア「まるで兄妹ね。ご飯出来たわよ」

    律「ほーい」

    レオン「あぁ」

    本当にありがとう…レオン

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:52:14.37 ID:61UGul5RO
    おいレオンちょっと代われ

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:53:54.14 ID:RgoNR+IgO
    食後──────。

    レオン「問題は奴らの居場所か…。それにアンブレラと言っても全体が悪なわけじゃないからな。表向きに叩いたところで被害を被るのはこっちだけさ」

    クレア「STARSなら何か掴んでるんじゃないかしら?(あのヘリに兄さんが乗っていたとしたら…)」

    レオン「あの一件以来澪達を助けたSTARSアルファチームは消息不明扱いだからな。どこにいるかもさっぱりだ」

    律「澪達無事にやってるかな…」

    レオン「俺らは俺らで独自に動いて奴等を叩くことにしよう。バイオテロに首を突っ込んで行けばいずれ奴らの親玉ともぶつかるだろうしな」

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/24(金) 23:56:48.83 ID:RgoNR+IgO
    律「適当だなぁ〜」

    クレア「仕方ないわ、手がかりが少なすぎるもの」

    律「地道に行くしかないか……」

    待ってろよ…聡
    必ず姉ちゃんが助けてやるからな…!


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:00:18.59 ID:v4UD2nW7O
    ────────。


    澪「っくしゅっ」

    唯「っくしゅっだって〜可愛い〜もう一回言ってみて〜」

    澪「そう何回もくしゃみ出せるかー!」

    あの事件から1ヶ月が経っていた。私達はSTARS…まあもう正式には違うらしいんだけどそのみんなと一緒に北海道へ来ていた。
    何故北海道かと言えば長くなるが簡単に言うとしばらく行方を眩ます為らしい。
    クリスさんがアンブレラはバイオハザードの検体者を軒並み狙っていると言う情報をキャッチし、私や唯をかくまってくれていると言うわけだ

    まあもっとも本当の理由はと言うと…


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:05:02.26 ID:v4UD2nW7O
    和「のんきね〜あなた達は。特に唯は」

    唯「あっ和ちゃん酷い!私だって色々と考えてるもん!」

    和「はいはい…。しかしいつまでこうしてればいいのかしらね。S.T.A.R.S.には命令違反で出撃したせいで居場所もなくなっちゃったし…」

    そう、あの時上からの命令を無視してまでクリスさん達は私達を助けに来てくれたのだ。そのせいでみんな職を失ったことを考えると……


    澪「うぅ…胃が……」キュルキュル

    和「まあクリス達が自分達で判断してそうしたんだから私はいいんだけどね。事実みんなが来てくれなかったら私達は助からなかったわけだし」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:08:44.54 ID:v4UD2nW7O
    唯「STARS様々だよぉ」

    和「本当にそう思ってる?」

    クリス「お〜い三人とも〜シチュー出来たぞ〜」

    唯「シチュー飽きたよぉ…」

    澪「もう一週間はシチューだからな…でも食べられるだけよしとしようよ唯」

    和「酷い言われようね……バリーさんのシチュー。しかしクリスの口からシチューの単語は似合わないわね……」

    家───────。

    この家はバリーさんの隠し別荘らしく日本に配備されてから買ったらしい。元SWAT (スワット)のバリーさんは野戦での経験も豊富でその為料理も上手だった。


49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:14:34.18 ID:v4UD2nW7O
    バリー「今日はウサギの肉も入れてみたんだ。性がつくし美味しいぞ」

    澪「う、ウサギ」ガクガクブルブル

    唯「お気に入りのうさ〜ちゃん〜入れて〜ぇ〜今夜はシチューだよ〜ふわふわたぁいむ〜♪」

    和「何その残虐非道極まりない歌」

    唯「バリーさん!くまちゃんは入れないの!?」

    バリー「熊か!悪くないな!」

    澪「ひいいいぃぃぃ」

    和「そろそろからかうのやめてあげなさい二人とも」

    食事が進む中、

    クリス「食べながらでいいから聞いてくれ。ジルからの報告でわかった点がいくつかある」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:18:35.35 ID:v4UD2nW7O
    そう、ここにジルさんはいなかった。彼女はSTARSの内部調査の為に本部へ向かったのだ。
    クリスさん曰く一番スパイに向いていると言うことらしい。一回私に変装してもらった時は鏡を見ている様だったのを覚えている。

    クリス「ジルの話だとこのアルファチームはバイオハザードの救援活動にて全員死亡扱いとされている。」

    ざわ……ざわ……


    クリス「そして街の生存者リストもなし、つまり唯や澪も死んだとされている。つまり俺達はゴーストなわけだ」

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:24:31.13 ID:v4UD2nW7O
    クリス「で、これからどうするかだが……俺はバイオテロ……今は打倒アンブレラの為に新しい組織を作ろうと思っている。名はBSAA。」

    レベッカ「BSAA……」
    クリス「抜けたいものは抜けてくれて構わない、ただ奴等に殺された者の為……平和な世の中を作り出したいと言うやつは俺と来い」

    しばらく沈黙が続いた、みな困惑していると言う感じだ

    だがその沈黙を打ち破ったのはやはり彼との絆が強いバリーだった。


    バリー「お前とは腐れ縁だからな…、どこまでもついて行くぜ相棒。」

    クリス「バリー…」

    レベッカ「私も行きます。クリス一人じゃ心配だから」

    クリス「ありがとうレベッカ」

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:31:18.31 ID:v4UD2nW7O
    ブラッド「ヘリの操縦士は必要だろ?それに洋館での借りを返さねぇとな!」

    クリス「ブラッド…。」

    和「……。せっかくの良い流れなんだけど私は遠慮しとくわ。クリスやみんなの為になってあげたいのは山々だけれど…私には他の目標があるから」

    クリス「あぁ、お前はそう言うと思ったよ。戻るんだろ?S.T.A.R.S.に」

    和「えぇ。だからここでお別れね、みんな」

    バリー「今まで楽しかったぜ嬢ちゃん」

    レベッカ「またいつかお会いしましょう」

    ブラッド「お前さんの両親によろしくな!」

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:33:58.04 ID:v4UD2nW7O
    唯「和ちゃん…」

    和「自分で決めた道なの、ごめんね唯。そうだ、唯もS.T.A.R.S.に来ない?澪も」

    唯「わっわたしが?!」

    澪「えぇっ?!」

    和「えぇ。あなた達素質あると思うわ。それに唯達には危ないクリス達とあまり一緒にいてほしくないのよね」

    クリス「おいおい」

    唯「私は……、私も自分の足で歩きたい」

    和「唯……」

    澪「私も唯と同じ意見だよ。確かにもう普通の生活に戻るのは難しいのかもしれないけど…だからって夢まで諦めたくない」

    まだ、みんなとライブする夢は諦めたくなかった

    和「……そ、わかったわ。お互い自分の目標の為に頑張りましょう」

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:36:42.34 ID:v4UD2nW7O
    和「じゃあそろそろ行くわね。」

    バリー「近くの駅まで送ろう」

    和「ありがとう、バリーさん」

    クリス「大丈夫か?」

    和「私は元々そこにいたから大丈夫よ。普通に脱出したって言えば復職出来るでしょ」

    クリス「まあS.T.A.R.S.の狼がそう簡単にくたばるとは上も思ってないだろうがな。」

    和「やめてよその呼び方。それを言えばあたなも同じでしょ?」

    クリス「あぁ、死んだ扱いにしたいだけだろうな。だからこそ復職するなら気を付けろよ…和」

    和「えぇ」

    唯「またね!和ちゃん!きっとまた会おうね!今度遊びにいくから!」

    和「ふふ、唯も元気でね」

    澪「本当に色々助けてもらってありがとう、和」

    和「こちらこそよ澪。律と会えるといいわね」

    澪「うん!」


    彼女に伝えるべきか、それを迷いに迷って結局伝えられなかった。私は弱い人間だから…ごめんなさい、澪


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:40:28.88 ID:v4UD2nW7O
    和とバリーが別荘を出て話題は唯達のこれからに移る

    クリス「自分の足で…と言ったが具体的にはどうするつもりだ?あの街にはもう戻れない…それにあまり目立った行動をすれば…」

    アンブレラに捕まる、と言う意味だろう。クリスは二人には自分の側にいてほしいと思っていた。
    あの惨劇を生き延びたと言っても彼女らはまだ子供だ、意思のないゾンビならともかく意思のある人に狙われれば逃げられないだろう
    アンブレラの工作員はプロだ、人一人誘拐するなど容易い

    もう赤の他人ではない、クリスにとって唯と澪も立派な仲間なのだ

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:46:52.88 ID:v4UD2nW7O
    澪「私は……律を探します。家族のこともどうなったかとか気になるけど…あの中じゃ多分生きて…。」

    それから先は口を紡ぐ。敢えて言わなかったが皆わかっていたことだった。
    恐らく自分の家族はみんなゾンビになり今頃は爆撃によりこの世にいないだろうと…。


    澪「でも私律のことは諦めてません!約束したから…必ず生きて会うって。」

    クリス「そうか、まあ澪はしっかりしてるからな。大丈夫だろう。」

    唯「えっとー私は〜」

    クリス「唯、お前は駄目だ」

    唯「えっ!?」

63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:49:12.99 ID:v4UD2nW7O
    クリス「1ヶ月色々見てきたが危なかっしいにも程がある。」

    唯「え〜」

    レベッカ「言い過ぎよクリス!確かに唯はなかなか起きないしすぐこけるしアイスばっかり食べてるけど…」

    ブラッド「おいおいレベッカも相当言ってるぞ…」

    クリス「唯、お前はどうしたいんだ?」

    唯「私は……もうあんな悲しい事を起こしたくないから…」

    澪「唯……」

    唯「憂や他のみんなみたいなことはもう嫌だから。誰かを守る為に誰かが死ぬなんておかしいよ…」

    澪「……」

    クリス「なら、俺達と来い、唯。それが一番の近道になる筈だ」

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:55:06.98 ID:v4UD2nW7O
    唯「私は…一人で、自分でやってみたい。このままみんなに甘えたら…憂や…みんなに助けてもらった意味がないから」

    澪「……唯」

    クリス「そう…か。そこまで言うなら無理強いはしない。自分の思う通りやってみろ。でも困ったことがあったらすぐ言えよ」

    唯「ありがとうクリスさん!」

    澪「また色々落ち着いたら連絡するから」

    唯「私も〜」

    クリス「あぁ。二人とも気を付けてな」

    唯「あ、でも!」

    クリス「ん?」


    唯「夜ご飯は食べて行くよ〜」

    レベッカ「クス、唯らしいわね」

    クリス「はあ…全くだ」

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 00:59:21.34 ID:v4UD2nW7O
    多分これから私達は後悔し、苦労をするだろう。今までは家族に支えられ、仲間に支えられ……一人で生きて行くのはこれが初めてなのだから

    でも雛鳥はいずれ一人で飛び立たなくてはならない、そして今がその時、私達は今、巣を飛び出して行く───────

    闇の大海へと、
    ただ、とめどなく


71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:02:42.87 ID:v4UD2nW7O
    あれから2ヶ月経った、けれど…私の骨は全くくっつかないらしくいつまでもギブスは外れないままでいた。
    律先輩達はアンブレラ…あの惨劇を引き起こした張本人を倒す為にこの街を出ていった。
    律先輩はこう言ってくれた


    律『梓はゆっくり怪我を治して…それからは自分のやりたいように生きるんだ。梓に…危ないことは似合わない』

    ただ、安全に暮らせ…と
    私も俺さんの敵を討ちたかったのに…しかし今の状況では足手まといにしかならないのはわかっていた

    そんなある日、医者の人に言われたのだった。


    医者「どう言うわけか君は人より何倍も再生力が落ちてるみたいなんだ…原因はわからない。この骨折も普通成長期ならもう治ってもいいくらいなのに…」

    梓「えっ…ってことは……私…治らないんですか?ずっとこのままで…」

    医者「いや…治らないわけじゃないんだが……このままだと何年かかるか…。それにこれからは怪我をするだけでも命に関わるんだ。」

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:05:16.64 ID:v4UD2nW7O
    医者「例えばカッターで手を切るだけでも……傷の塞がるのが遅いために致命傷になりかねない。君の体は今それぐらい危ういんだよ……」

    梓「そ……んな…」

    目の前が霞む…。
    せっかく俺さんやクレアさんや和さんに助けてもらった命なのに…このまま…何も出来ない終わるなんて…絶対嫌っ…



    ──────なら、アナタは健康になりたいんデスネ?


    梓「えっ……?」

    医者「あっ……あなたはまさか!」

    「ワタシにまかせなサーイ」

    「ギョギョギョ」

    医者「ダイジョーブ博士!とその謎の助手!」

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:06:11.95 ID:v4UD2nW7O
    ダイジョーブ博士「君はどうなりターイのデスカ?」

    梓「えっ…あの…」

    あの光景が思い浮かぶ──────。



    俺『あぁ、必ず迎えに行くよ────』


    梓「っ…………」



    俺『このタイラント…別に倒してしまっても構わんのだろう?』



    俺『妹の分もお前は生きろっ!』


    俺さんはどんな時でも強く生きてた…だから!

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:10:18.33 ID:v4UD2nW7O
    梓「私も!私を強くしてください!」

    強くなって俺さんの敵をとるんだ

    ダイジョーブ「グーーーレイトォォォォォ!!!スバラシイ!私が必ずやアナタを強くシマース!」

    助手「ギョギョギョ!」

    医者「大丈夫何だろうか……」


    こうして梓はダイジョーブ博士の手術を受けることとなった…。

    ちなみにダイジョーブ博士の手術成功確率は、6割だった

    私は強くなる…死んでしまったあの人の為にも…生きて戦っている…あの人の為にも。


77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:13:43.27 ID:v4UD2nW7O
    紬「……」

    ピッ……ピッ……

    無機質な心電図だけが響く部屋のベッドに紬は横たわっている。

    周りには何もなくただ白を基調としたがらんどうな部屋

    その部屋に一点の黒い姿があった。


    「お嬢様……」

    紬「……」

    ピッ……ピッ……

    「私はいつまでもお嬢様を待っております……。紬家……いえ、お嬢様の家臣として」

    白く冷えた紬の手を握る。

    嘗てはあれほどに暖かさを保っていた手がこうも冷たくなってしまう……

    斎藤「お嬢様……」

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:18:33.03 ID:ZN6WfRpy0
    あれ・・・・斎・・藤?

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:16:50.01 ID:v4UD2nW7O
    アンブレラを潰すと決めた日から、クレアと別口でアンブレラの事を調べつつそれはもう毎日毎日レオンと拳銃の訓練に明け暮れていた。

    レオン「リコイルの強い銃を片手で扱いたいならまずその衝撃に慣れろ。体で覚えるんだ」

    律「でもも〜肘がパンパンだよ……やっぱりコルトを片手ってのは無茶があるのかなぁ〜」

    以前律は紬邸で軽々とコルトを片手で乱射していたがあの時以来そんな荒業は出来ず……


    律「んー……」

    パァン!!!

    律「…っつ!」

    片手で撃つとどうしても軸がぶれ狙い通りの所へ撃てないでいた。

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:22:50.77 ID:v4UD2nW7O
    そもそもコルトパイソンやデザートイーグルの様なマグナムは片手で撃つ代物ではなかった。
    リコイル(反動)が大きく狙いもつけにくい、威力は高いものの命中精度は低い為に実用で使う人は少なかった。

    大の大人でも片手で撃てば腕を痛める代物を女子高生の律が扱うのは端から見れば無謀としか見られない

    律が片手撃ちにこだわるのはもう片方に更にS&Wを持つという馬鹿げた発案の為だった。


    レオン「(聞いた時は何を考えてると思ったが…どうやら素質はあるらしい。あの舘での狙撃は確かに凄かったからな。今は見る影もないが…)」

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:26:29.72 ID:v4UD2nW7O
    レオンはモチベーションによる変化くらいなものだと思ってこの変化を気にも止めなかった。

    律「うぉぉぉぉ!」

    パァン!パァン!パァン!パァン!


    ────────。
    銃を教えアンブレラの情報を集め……そんな毎日の繰り返し……。
    そんなある日の一日だった。



    レオン「律、ちょっと買い物付き合ってくれ。」

    律「別にいいけど何買うんだ?」

    レオン「何をって弾薬と食料以外何があるんだ?」

    律「ですよね〜」

    レオン「日本で弾薬を手に入れるのは苦労するんだからさっさと上手くなることだな律」

    律「嫌みか!」

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:28:23.39 ID:v4UD2nW7O
    確かにレオンは何でも出来た。射撃から料理炊事まで何でもござれだった。
    あっ、洗濯は別々だよん


    街中─────。


    レオン「在庫が余ってたのか安く買い叩けたな。まあ年落ちのコルトなんかみんな使わないだろうな」

    律「いいんだよこれで。むぎからもらったこの銃は…私の大切な宝物なんだから」

    レオン「そうか…。」

    ドンッ

    レオン「っと、すまない」

    少しよそ見をしていたレオンにガラの悪そうな男がぶつかって来た。

    ガラの悪い男「あぁん?ごめんだぁ?謝る前に出すもんあんだろ?コラ」

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:30:26.89 ID:v4UD2nW7O
    レオン「何だ?ぶつかったぐらいで金でも取る気か?」


    ガラの悪い男「金はこちとら腐るほどあんだよ!」

    男の左右には派手そうな女もおり鬱陶しそうにレオンを睨んでいる。

    女A「ねぇこんな奴ほっときましょうよ「男」〜」

    ガラの悪い男「いや、このいけすかねぇ野郎を一発ぶん殴らなきゃ気がすまねぇな!」

    女B「あら〜でもいい男じゃない彼。顔も私好み…」

    ガラの悪い男「けっ、こんなヒョロイガキのどこが!見ろよこいつの女www胸も全くねぇただのガキじゃねぇかwwwモテねぇやつは可哀想だな本当www 」

    律「イラッ☆」

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:34:04.00 ID:v4UD2nW7O

    律「このブ男言わせておけ─────」

    すっ──とレオンが手で静止する。


    レオン「(こっちは拳銃持ってるんだ…見つかって下手に騒がれたら警察行きだぞ)」

    律「(でも……!)」

    レオン「(まあ俺に任せな)」

    そういうとレオンは、

    ぐっ……ぎゅっ


    律「えっ」

    律の肩に手を回し自分の胸に引き寄せる。


    レオン「いくら胸がでかかろうがお前さんの女は顔がお粗末過ぎるんじゃないか?俺はこいつみたいな美人が好きなんでな生憎。まあ量じゃ質には勝てないぜ?」

    ガラの悪い「なん(ry」

    女A.B「ですってぇぇぇぇ?!」

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:36:59.97 ID:v4UD2nW7O
    ガラの悪い「え?あの…俺のセリフ……」

    女A「ムキー腹が立つわねこの男!」

    女B「もう行きましょっ!こいつの顔見てるだけでイライラしてきたわ!」

    そう言って先に歩いて行く二人


    ガラの悪い男「ま、待てよー!」

    タッタッタッタッ……

    レオン「ふぅ、何とかなったな」

    律「…………あの」ドキドキ

    レオン「ん?あぁすまなかったな」

    腕を外す前にレオンが律の肩をポンポンと叩く


    律「……あの…さ…さっき言ったことって…冗談…だよな?」アセアセ

    レオン「冗談?何のことだ?」

    律「……さっきの…好きとか何とか…」モジモジ

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:39:30.45 ID:VYBfb6U7O
    おいレオン今すぐ俺と代われ。

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:39:37.28 ID:v4UD2nW7O
    レオン「俺は世辞や冗談は好きじゃないんでな。さっき言ったことは本当さ」

    律「……えっ?」ボンッ

    一気に顔が赤くなるのが分かる。いや駄目だ駄目だ私には律が…じゃない澪が……


    レオン「もう少し自分に自信を持ったらどうだ?髪下ろして女らしくしたら似合ってると思うが」


    男の人にそんなことを言われたのは初めてだった。

    いつもそんなポディションからかけ離れてて…前髪上げて男らしく振る舞って…

    可愛い、とか、綺麗、とかは澪や唯やむぎに当てはまってて…私は…羨ましかったのだろうか


    律「……似合ってねーし…」

    レオンには聞こえないように小さくそう呟いた


93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:43:32.23 ID:v4UD2nW7O
    今までは全く意識していなかったレオンを意識し始めたのはこの時からだった。

    確かにレオンはかっこよく頼もしいし優し…いかは微妙だけど


    律「(フラグ立ちまくりなやつだよな〜)」

    でも何となく自分には相応しくないと思っていた。レオンにはもっと大人の女の人…エイダがぴったりだ!
    美男美女!丁度いい!

    でも何だろう…この気持ちは

    妙に意識してしまう…。
    でも…何だかしっくりこない


    レオン「どうかしたか?」

    律「はひっ」

    レオン「何がはひっだよ。らしくないぜ?」

    律「ちょっと考え事してた…」

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:45:25.31 ID:v4UD2nW7O
    レオン「そうか。澪達のことが心配か?」

    律「あ、う、うん」

    レオン「俺も出来る限りは協力するつもりだ。俺達は仲間だ。よろしく頼むぜ兄妹」

    仲間…兄妹……

    そうか、簡単なことだった。

    今の私達はそんな恋愛沙汰に現を抜かしている場合じゃなかった。
    いち早くバイオテロを引き起こしている元凶を倒す……

    なのに私と来たら

    律「そっか……」

    だからこの思いもきっと勘違いなのだろう。私はその気持ちを胸に、

    律「よろしくな、兄貴」

    今はただ、何もかもをしまい込もう。

    やっぱりレオンは私と違って大人だ


95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:47:31.15 ID:v4UD2nW7O
    目の前が真っ暗だ……。

    これじゃ何も見えやしねぇ。

    梓は、無事脱出出来ただろうか。

    すぐに会いに行きたいがどうにも体が動かない。


    まあいいさ、しばらくしたら傷も癒え、この瞼も開くであろう。


    その時必ず会いに行くよ、梓


    ついでにS.T.A.R.S.のみんな

    だから今はただ眠ろう。

    そのいつかに備えて……

98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:51:55.85 ID:v4UD2nW7O
    雨が降り頻る音が中まで聴こえてくる夜だ。
    雷の光しか明かりはなく真っ暗な洋館の階段を上がって行く。

    私の積年の恨みをようやく晴らすことが出来ると内心落ち着いてはいられない

    バンッ

    両手扉一気に開け放つ、すると奥には一人の机に座っている。

    「……、来たか」

    「会いたかったよスペンサー。私はこの日をどれ程心待ちにしたことか!」

    スペンサー「相変わらずだなお前さんは。」

    「アンブレラ総帥オズウェル・E・スペンサー。そろそろ貴方はこの舞台から退場してもらいたいのだが」

99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:52:46.01 ID:v4UD2nW7O
    スペンサー「ほぅ……。だが残念だったな。私は既に総帥ではない。他の者に委ねておる、無論あの計画もな」

    「!?」

    「なるほど…老い先短い老人がやりそうなことだ…。まあ総帥が誰になろうと私には関係ない。私が恨んでいるのは貴方だけなのだから」

    スペンサー「まさかあの計画の生き残りがワシを討ちに来るとはな。あの頃は考えもしなかったが……くく、悪くない最後だ」

    「ならば死んでいただきましょうか……スペンサー。」

    スペンサー「アルバート・ウェスカー……ウェスカー計画の生き残りよ。この先何を求める?」

101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:56:47.71 ID:v4UD2nW7O
    ウェスカー「知れたこと、私はただ己が力を存分に使ってみたいだけだ…。このウロボロスをね……。そしてアンブレラ最終計画に基づき全世界を……」

    サングラス越しに目が紅く光る……

    スペンサー「だが……果たしてそう上手く行くかのぉ?」

    ウェスカー「退場するあなたには関係ないことですよ、スペンサー」

    スペンサー「そうだったな…」

    ウェスカー「では、またあの世で会おう……スペンサー」

    ぐしゃり…ぐちゃっ……グチュ……ブチャ……

    ウェスカー「くふふは……この力……この力こそが!」

    舞台は整った!さあ初めようか!

    せいぜい踊ってくれたまえゲストの諸君……


102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 01:58:18.38 ID:v4UD2nW7O
    ファイル01 再会

    うぅ…

    もうやめて……。

    グチュ……グチャ……

    誰かの首が飛ぶ──────

    ブシャッ……グチャリグチュ……

    嘗て人間だったモノの肢体が引き裂かれる。

    もうやめて……。

    グチャリ……グチャ……

    見たくない……みんなのそんな姿なんて……
    コトッ……

    目の前に誰かの引きちぎられた首が転がって来て私の膝に当たり止まる。

    私はそれを拾い上げる……。
    誰……、いやっ……嘘っ……いやあああああァァァ─────

    驚いて離した首が地面に転がる。
    律の首は目を開けたままこちらを見据えていた───。


103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 02:01:39.62 ID:v4UD2nW7O
    「はっ!……はあ……はあ……はあ……またあの夢…」

    この夢を見た時は決まって全身汗でぐっちょりになる。

    二年前から見始めて以来私はこの夢に悩まされていた。

    『このアメリカサンフランシスコ行き航空便は間も無くサンフランシスコへと着きます。お降りの際はお忘れ者のないよう……』

    「もうついたんだ…。アメリカかぁ〜」

    あの事件から二年経ちました。私は日本の警察官となり今は海外実習としてアメリカのラクーンシティ警察、通称R.P.D.に研修生としてこうしてアメリカにやって来たのだった!


109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 02:08:23.71 ID:v4UD2nW7O
    唯「しかしアメリカか〜……全く英語できなくても大丈夫なのかなぁ?まあ何とかなるよね!頑張らなきゃ!」

    そろそろ飛行機が降り立つ。ここアメリカでいっぱい勉強して一流の警察になってみんなを見返してやるぞー!


    ────────。


    唯「ついたー!」

    空港を出てその人の多さにびっくりする、けど……

    私はそんな時空を見上げる。

    唯「空は日本と変わらないな〜」

    この広い空のどこかに軽音部のみんながいて…各々頑張ってるんだと思うと自然とやる気が出る。二年前からのおまじないだ

    唯「よ〜し目指すはラクーンシティ!」

110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 02:11:14.58 ID:v4UD2nW7O

    あれから二年経った。私はフリーのカメラマンとして色々なバイオハザードの現場に足を運び撮影しては世間に公表していた。
    そんな甲斐あって少しづつだけど世間にもバイオテロの実態が明らかになって来た。

    私は今アメリカに来ていた。アメリカにもバイオハザードの現場があるのと……もう一つ。


    澪「ふぅ……」

    心を落ち着ける。こうしないとなかなか上手くいかない。イメージするのは律の顔……

    カシャッ


    そうして目を瞑ったままシャッターを切る。

    ビー

    レトロな機械音をたてつつ澪のポラロイドカメラから写真が現像される。

111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 02:16:22.15 ID:v4UD2nW7O
    澪「……やっぱりここか……。」
    写し出されるのは今目の前にある風景ではない。どこかの建物だ。

    その入口にはR.P.D.とある。ここがアメリカのラクーンシティと突き止めるまでだいぶ時間がかかってしまった。

    そう、俗に言えば念写だ。
    何故こんなことが出来るのか、それは私にもわからなかった。元々出来るを隠していたわけでもない

    律達を探す為フリーのカメラマンになったのはいいがあてがなかった。
    そもそも律達は脱出出来たのか、それすらもわからいのに探すなんて…最初はそう思っていた。
    だが、一枚の自分の写真が道を示した


113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 02:22:53.82 ID:v4UD2nW7O
    ただ気まぐれに風景を撮っただけなのにそこに写り込んでいたのは律のカチューシャだった。

    それが一番初めの念写……

    初めこそ訳がわからなかったがその現場、紬邸後に行った時、この能力が本物だとわかった。

    爆撃を受けほどんど瓦礫しかない場所に、ぽつんとそれは落ちていた。
    まるでそこだけ違う場所のような……そんな感覚

    私はそれを見て律が生きていると確信したんだ
    一番の理由が周りに律の死体がないこと
    あったら多分一晩中そこで泣いていたと思う

    そしてもう一つは……


    澪「約束したからな……律。」

114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 02:25:07.90 ID:v4UD2nW7O
    アメリカの広いハイウェイを車で走る。勿論自分のではなくレンタカーだ

    澪「君を見てるといつもハートドキドキ……」

    今では懐かしい軽音部で私が作った曲……ふわふわ時間。
    イメージは正にこんな感じだっけ……

    でも…乗っているのは私一人で…律も…唯も紬も梓もいない…

    澪「私一人だけ……」

    寂しいなんて気持ちはこの二年で薄れた。私ももう二十歳になる大人何だから……!

    寂しくなんて……ない。


    『そんなこと言って本当は寂しいくせにぃ〜み〜おちゅわん♪』

    そう聞こえた気がして振り向いても、やはり誰もいなかった。

    澪「寂しいよ……みんな…」

115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 02:29:41.55 ID:tWvovnpqO
    俺「……ふぅ。この画像にも飽きてきたな……。削除(デリート)、削除(デリート)、……」

    使い古しのデータを片っ端から処理し俺はベッドに横になった。
    いつもどおりの性活
    ただ…一つだけ、いつもと違う夜だった。
    耳を塞いでも聞こえるであろう呻き、悲鳴、


    俺「外で何がおこっていようが関係ないね。でねーしwww」

    俺は怯えて縮こまっているデザートイーグルを優しくさすってやった

    俺「……反応好(よし)!…弾はあと2発ってとこかな」
    じっと箱に写る嫁を見つめる哀しい目…
    数分前の浅はかな決断を彼は嘆いた


117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 02:31:39.75 ID:v4UD2nW7O
    澪「ん?」

    ずっと先の方に誰か人がいる……。
    何か変なノート?もってるな……ヒッチハイカーだろうか

    澪は少し減速しながらその姿を凝視する。怖い人なら問答無用でアクセル全開のつもりだ。


    『ギブミープリーズラクーンシティ!!!』

    とデカデカと書かれたノートの切れ端を持った……


    唯「止まってぇぇぇ〜!!!」


    唯がいた。


185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 17:01:38.64 ID:v4UD2nW7O
    キィィィ


    唯「おぉぉ止まってくださった!苦節3時間……ようやく…ようやく平沢唯やりましたっ…」トテトテ

    ふらつきながらも止まってくれた車へ歩いて行く。

    アメリカらしいオープンカーで乗っているのは長髪の黒い髪の女の人。
    サングラスをかけていてもわかる理想の美人だった!

    唯「(日本の人かなぁ〜髪黒いし。凄い綺麗な人そう)」

    唯はドアに回り込みその顔をより近くの側面から見た。


    唯「あの〜日本語おK?kwsk話せますか〜?」

    「乗って……」

    唯「おー日本語だ!良かったぁ〜」

189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 17:07:34.50 ID:v4UD2nW7O
    唯が回り込んで乗り込む。どうやら私だと気づいてないみたいだ

    本当は飛び付きたいくらい嬉しいし何でここにいるかも聞きたいけど……我慢我慢


    唯「あのぉ、ラクーンシティってところに行きたいんですけど……」

    澪「ラクーンシティ?あぁ、私も行くところだから丁度いいわ」

    わざわざ声を上づらすという手の込み様


    唯「本当ですか?!つくづくラッキーだよぉ〜」


    澪「(ほっとしている唯の顔……変わってないな。)」

    ブゥゥン


    アクセルを吹かしまた広大なハイウェイをひた走る。


192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 17:16:18.00 ID:v4UD2nW7O
    澪「ラクーンシティへは観光?」

    わざとらしく声をかける


    唯「いえ〜、私こう見えても日本の警察官なんですよぉ〜それでアメリカのラクーンシティ警察に留学研修で来たんだぁ。」

    あぁ、知ってるとも。唯が一生懸命頑張ってようやく警察官になれたって電話で喜んでたもんな…。

    お互い忙しかったのもあり面と向かって会ったのは二年振りだった。

    唯も少し大人びた感じがしたけどやっぱり唯は唯だった。


    澪「アメリカまで研修なんて大変ね。ねぇ、何で警察官になろうと思ったの?」

196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 17:23:14.59 ID:v4UD2nW7O
    唯「……私はいつもみんなに守ってもらってて…いつも誰かを守れなかったんです。それが嫌だった…のかな」

    澪「(唯……)」

    唯「だから今度は私が守りたいなぁって!妹やりっちゃんやむぎちゃんやあずにゃんはどうなったかわからないけど……澪ちゃんって言う大切な人がまだいるから」

    澪「(………)」

    唯「だから、守ってあげたい。死んでも、何て言わない。死んでも守られた側だからわかるの…残された者の辛さや苦しみが…」

    澪「(私も同じだよ…唯)」

198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 17:32:19.08 ID:v4UD2nW7O
    唯「だから…また会えて嬉しいよ!澪ちゃん!」

    澪「!!?……。」

    ウィンカーを出し車を道路脇へ止める


    澪「唯っ!!!」ぎゅっ

    サングラスを外し助手席の唯に思いきり抱きついた。


    唯「んふぅ〜澪ちゃぁん」

    唯も抱きしめ返してきた。


    澪「わかってるなら最初から言ってよ!」

    唯「初めはわからなかったけどね。隣に座って匂いを嗅いだらわかったの!澪ちゃんいい匂いするから♪」

    澪「そんな理由で……もし違う人だったらどうするんだ……」ぎゅぎゅっっ

    唯「間違うわけないよ……大好きな澪ちゃんの匂いだもん」

202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 17:44:31.52 ID:v4UD2nW7O
    しばらくお互いの無事を確かめあった後またラクーンシティに向けて車を飛ばす。


    唯「でもびっくりだよぉ。まさか澪ちゃんとアメリカのこんな場所で会うなんてさ!」

    澪「私もだよ唯。これも運命なのかもしれないな」

    唯「きっと澪ちゃんと私は赤い糸で繋がってるんだね♪」

    澪「バ、バカっ…」アセアセ

    ハンドル操作が乱れ車体が少しゆらつく


    唯「わわっ…と、も〜澪ちゃんは相変わらず照れ屋さんだね。そう言えば澪ちゃんはどうしてラクーンシティに?」

    澪「律が…そこにいるかもしれないんだ」

204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 17:58:49.48 ID:v4UD2nW7O
    唯「本当に?!」

    澪「……笑われるかもしれないけど……ダッシュボードの中を見てみて」

    そう言うと唯は促されるままダッシュボードから二枚の写真を取り出し見る。

    唯「これって……りっちゃんのカチューシャ?後は……あっ!これラクーンシティ警察署だよね?澪ちゃんもう行ったの?」

    澪「いや……行ってないよ。今日初めて行く……」

    唯「えっ…でも…これって…」

    澪「念写って知ってるか?唯。遠くの物を写したりするらしいんだけど…」

    唯「知ってるけど……まさか澪ちゃん」

208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 18:06:27.12 ID:v4UD2nW7O
    澪「だから…笑わないでって言ったの…」

    唯「澪ちゃんも…なんだ…」

    澪「えっ…?」

    唯「私もあの事件からね…変な夢を見るようになったの」

    澪「どんな夢?」

    唯「毎回内容は違うんだけどね…。で……その夢の出来事が現実でも起きるの」

    澪「予知夢ってやつか…」

    唯「でも気のせいかなってずっと思ってた…ううん…思いたかったのかもしれない」

    澪「わからないことだらけだな…。」

    唯「うん……」

218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 18:19:25.65 ID:v4UD2nW7O
    唯「でもさ!そのねんしゃって言うのが確かだったらりっちゃんがラクーンシティ警察署にいるわけだよね?」

    澪「その可能性は高いと思う。問題は何でアメリカ何かにことだけど…それは会ってみないとわからないか」

    唯「多分……あの事件絡みじゃないかな」

    澪「……多分ね」

    唯「とりあえず行ってみればわかるよ!だから…ねっ澪ちゃん!元気出してこ!」

    澪「ありがとう、唯」

    律……本当にいるのか?このアメリカに…ラクーンシティに

    車はハイウェイをひた走る、アメリカの大地には夕暮れが訪れて始めていた。

221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 18:24:58.56 ID:v4UD2nW7O

    R.P.D.地下研究所────

    ウィリアム「渡してなるものか…これは私の功績だ。私の全てだ…」

    試験管に入った紫色の液体をいとおしそうに眺めるウィリアム。

    アネット「ウィリアム!U.S.S.(アンブレラの工作員)が来るわ!早く逃げましょう!」
    ウィリアム「ちっ奴らめ…私はこの研究材料をまとめてから行く!先に行くんだアネット!」

    アネット「わかったわ。ウィリアムも急いでね」

    タッタッタッタッ…


    ウィリアム「これも…これもだ!何もかも私が産み出した!なのに奴等と来たら…」

    これだけは絶対に渡さない、このGウイルスだけは


222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 18:27:57.43 ID:v4UD2nW7O
    ウイィィン

    研究所の自動ドアがせり上がって行く。


    ハンク「ここまでウィリアム博士、Gウイルスを渡して貰おうか」

    黒い服、そしてバイオハザード対策の黒いマスクを着用したアンブレラの精鋭達、U.S.S.がウィリアムに銃を向ける。


    ウィリアム「断る…!これは私の研究成果だ!誰にも渡しはしない!」

    ハンク「……ファイア」

    ハンクの掛け声と同時にU.S.S.隊員達がウィリアムに向かって発砲する。

    ババババババ……



    ウィリアム「ぐはっ……私の……Gウイルス……」ガクッ

    ハンク「子供の戯言に付き合うほどこちらは暇じゃないんでな」

225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 18:36:25.09 ID:v4UD2nW7O
    ハンク「こちらβ、ウイルスを回収した。……あぁ、ウィリアム博は始末した。これより離脱する」

    黒い服の男達が速やかに研究所を後にする。

    その五分後、

    ウイィィン


    アネット「ウィリアム!!」

    来るのが遅いと研究所に戻ってみると白衣を血で真っ赤に染めたウィリアムが横たわっている。

    アネットは急いで駆け寄りウィリアムを起こした。


    アネット「ウィリアム…なんで…」

    ウィリアム「これは…私の……」

    これが研究に取り憑かれた人の末路なのだろうか…だとしたらなんと報われないのだろう…


226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 18:40:22.62 ID:v4UD2nW7O
    ウィリアム「くくく…確かにお前の言った通りだったよウェスカー……。だがお前ならわかってくれるだろう…この気持ちが…」

    アネット「ウィリアム…」

    ウィリアムにもう視力すら残っていなかった。アネットのことすらわからずただ独り言をブツブツと繰り返す。

    もう死ぬのは時間の問題かと思われたその時────

    ウィリアムは静かに何かを取り出した。

    それは注射器型になった試験管、中には先ほどの紫色の液体が入っている。


    ウィリアム「ならば見せてやろう……私の研究の成果を」

    その激薬を───、
    自らの体に流し込んだ


249 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 22:00:19.22 ID:v4UD2nW7O
    ハンク「身内を殺るのは少し気がひけたが仕方ない。これも任務だからな」

    USS隊員B「ハンク、もうじきヘリが着くそうだ。また死神の生還記録が伸びたな!」

    ハンク「言っているのも数えているのも他の連中だろう。俺は一言も言った覚えはない」

    U.S.S.のハンクと言えばアンブレラ内ではかなりの有名人だった。数多くの任務をこなし尚且つどんな難易度の任務だろうが完遂し、生きて帰って来ることからついたあだ名が「死神」


    任務難易度SSSを5度も生きて完遂した男は彼しかいない。


251 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 22:04:44.56 ID:v4UD2nW7O
    ハンク「それに今回は生き残って当たり前の任務だ。数に入れる様なものじゃない」

    隊員C「やっぱり気にしてるじゃないですか〜」

    ハンク「ふん……」

    隊員A「無駄口はここまでにしとこうや。目標のポイントまで移動するぞ」

    一同「了解」

    そう、簡単な任務の筈だった……


    『ウ゛オオオオオ』

    あの雄叫びを聞くまでは─────。

253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 22:07:26.45 ID:v4UD2nW7O
    隊員B「なんだあの声は…」

    隊員C「新型のBOWじゃないっすか〜?ほらウィリアム博士って悪趣味で評判だし」

    隊員A「……少し見てくる。一緒に来てくれ」

    隊員B「了解」

    ハンク「二人で大丈夫か?」

    隊員A「何、少し様子を見に行くだけさ。10分して戻って来なかったら来てくれ」

    ハンク&隊員C「了解」

    そう言って二人は声のした方へ行った。

    隊員C「大丈夫っすかねぇ」

    ハンク「問題ない。さっき俺の話を持ち上げて来たやつ、あいつもU.S.S.トップ5に入る実力者だ」

    隊員C「まじっすか!?人は見かけによらないっすね」

255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 22:15:17.01 ID:v4UD2nW7O
    隊員A「この辺りか…」

    声のしたところについたがそれらしき姿は見えない。


    隊員B「一体何だったんだ。まあいい、戻るぞ」

    そう踵を返した時だった


    「ウ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!」

    隊員A「なんだこの化物は…!」

    隊員B「いいから撃て!撃て!」

    ババババババ!!!

    「ウゴォォォ!」

    カラシニコフがまるで豆鉄砲かのように突っ込んできやがる!


    隊員A「ファイア!ファイアァァァ!!」

    ウオオオオオ!

    ぐしゃっ

    隊員A「ノォォォォ」

    隊員B「ちくしょぉぉぉぉ!!!」

264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 22:30:55.39 ID:v4UD2nW7O
    その頃ハンク達も異変を感じとり現場へ向かっていた。


    ハンク「まさかウィリアム博士のやつとんでもない置き土産を俺達にプレゼントしてくれたらしいな」

    隊員C「あんの変態悪趣味やろうめ!」

    声と銃声がした方へ走る二人。


    隊員C「何が悲しくて下水道を走り回らなきゃならないんだっての!」

    ハンク「喚く暇があるならαやγにも無線入れておけ!」

    隊員C「りょーかい!」

    ─────。

    ハンク「この辺りの筈……!」

    行き止まりの壁には二人の死体……いや、もうそれは残骸に近かった

272 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 22:39:42.29 ID:v4UD2nW7O
    隊員C「こいつは酷い……。」

    ハンク「やはりB型装備なのが祟ったか…。どうやら簡単な任務だとなめていたらしい。ウイルスの持ち帰りが最優先事項だ、目標ポイントまで走るぞ」

    冷静かつ迅速に指示を出す。彼が今まで生き残ってこれたのはこの冷静さたる所以か


    隊員C「はい…。でもハンクさん……妙なんすよ」

    ハンク「妙?」

    隊員C「αともγとも連絡が取れないんです……」

    ハンク「まさか……。」


    『ウ゛オオオオオ!』

    隊員C「この叫び声は…!」

    ハンク「奴か!」

279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 22:45:25.15 ID:v4UD2nW7O

    ハンク「近いな…。恐らくαもγもあいつにやられたとみて間違いないな……」

    隊員C「どうします!?」

    ハンク「B型装備じゃ歯が立たないことはこの二人が証明してくれている。ここは逃げるぞ!」

    隊員C「了解!逃げるのだけは得意なんすよ自分!」

    ハンク「頼りにしてるぞ」

    ───────。

    あれからどれぐらい走ったか、そろそろ後どれぐらいだ?と聞こうとした時に奴から話しかけて来た


    隊員C「すいません」

    ハンク「なんだ?」

    隊員C「道どっちでしたっけ?」

    ハンク「5.4.3……」

    隊員C「発砲カウントやめてくださいwwwごめんなさいごめんなさい」

    ハンク「まあ仕方ないと言えば仕方ないか…ここは迷路の様にいりくんでるからな…とにかく地上に出てみるか」

    隊員C「そうっすね」

280 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 22:53:35.16 ID:v4UD2nW7O
    ようやくマンホールの蓋を見つけて上る。


    隊員Cが先に、ハンクが後に続く


    隊員C「よいしょっと……」

    マンホールの蓋を開け先に地上へ出るとハンクに手を差し伸べる隊員C

    隊員C「どぞ、掴まってくだせぇ。しかしここどこっすかね(ry」

    喋っている途中で手を引っ込める隊員C

    ハンク「どうした?」

    隊員C「やっぱや〜めた……」

    ガリリ……

    あの野郎マンホールに蓋しやがった!


    ハンク「おい!何してんだ!?さっさと開けろ!」

    手でマンホールを押すもどうやら踏みつけているようで開く気配がない


284 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 23:04:03.35 ID:v4UD2nW7O
    隊員C「残念ながら出来ないんすよハンクさん」

    ハンク「貴様!いい加減に…」

    『ウ゛オ゛オ゛オ゛』

    ハンク「奴か!?まさかこの上に…?!おい!開けろ!死にたいのか?!」

    隊員C「ここで開けて降りたらあんたが危ないでしょ……ハンクさんはウイルスを本部へ届けてくださいっす。たのんますよ……ハンクさん」

    ハンク「お前……!」

    新人だと思ってたらいつの間にかU.S.S.のちゃんとした隊員になりやがって……


    ハンク「すまん…」

    隊員C「いいっすよ!帰還記録伸ばしてくださいね!!!」

286 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/25(土) 23:07:02.33 ID:v4UD2nW7O
    急いでウイルスを届けなくては……。

    急いで階段を降りるハンク


    ガキィ……

    ハンク「な、なんだ…?」

    ガガガ…ガシャン

    ハンク「まさか」

    そのまさかだった。梯子の止め金が腐っており……外れた


    ハンク「ノォウ!」

    まっ逆さまに落ちるハンク……。

    そのまま地面に強く頭を打ち気絶してしまった……。




    隊員A、B死亡地点───────。

    チュウチュウ……チュウチュウ


    緑の液体にネズミが群がる……それをTウイルスとも知らずに




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唯「バイハザ!」〜ラクーンシティ編〜【パート2】へつづく

引用元
唯「バイハザ!」〜ラクーンシティ編〜
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1248442576/
 

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