316 :1:2009/06/06(土) 01:46:20.96 ID:ukx0i5x+O
    今年は、今までとは違って唯と違うクラスになった。

    今や唯は、軽音楽部の友達が居て…少し距離が開いてしまったと思っていた矢先の事。
    …嫌な予感はしていたけど。

前の話から読む人はこちら
澪「律と違うクラス…」【前編】



 

317 :1:2009/06/06(土) 01:48:31.40 ID:ukx0i5x+O
    でもそれは間違いなく当たっていて…。
    生徒会でも仕事を任せられる様になって自然と忙しくなったこともあり…
    唯は私の傍から知らぬ間に居なくなっていた。

318 :1:2009/06/06(土) 01:49:35.87 ID:ukx0i5x+O
    澪と同じクラスになってわかった事があった。

    澪は、律が好き。

    それから二人は上手く行っている事。

    …正直、少しだけ羨ましく感じはしていた。
    私は、どう頑張っても唯の一番にはなれなかったのに…。

319 :1:2009/06/06(土) 01:50:25.03 ID:ukx0i5x+O
    同じ幼なじみ同士の澪と律ばかり…こんなに上手くいっているなんて…

    羨ましさだけではなく、同時に妬ましさを感じたりする自分に多少イラついてしまったりする。

320 :1:2009/06/06(土) 01:51:09.51 ID:ukx0i5x+O
    唯「のーどっかちゃん!もしかして今帰りっ?」
    和「…あ…、ゆ、唯。そうだけど……一緒に帰る?」
    唯「うん!」

    帰り道、唯に声をかけられて少し驚いてしまう。

321 :1:2009/06/06(土) 01:52:48.44 ID:ukx0i5x+O
    嬉しい気持ちは山々なんだけど、話していると私が知っていた唯じゃないみたいで…
    言い逃れの出来ない不安と、寂しさが込み上げてくる。
    でも気付かれない様にそれは全部、片隅に押し込んで…私はいつもの私になる。

322 :1:2009/06/06(土) 01:54:35.65 ID:ukx0i5x+O
    唯「…でねー、新しい部員が増えたんだよっ!あずにゃんっていうんだけど、あずにゃんもギターなんだよ!あずにゃん、すっごいギター上手いんだぁ。あ!しかも可愛いよぉっ!」
    和「へぇ、良かったじゃない。ライバルが出来たなら唯もうかうかして居られないわね」
    唯「はうっ!和ちゃんの意地悪ー!」

323 :1:2009/06/06(土) 01:56:01.90 ID:ukx0i5x+O
    新入部員…か。
    嬉しそうな唯を見てまだ会った事すらない子に嫉妬する。


    自己嫌悪の嵐…

341 :1:2009/06/06(土) 19:42:36.72 ID:ukx0i5x+O
    ---

    次の日、廊下で小さな子とぶつかった。
    その子は長い髪をツインテールにしてギターを背負っていた。

    和「ごめんね?立てる?それに…ギターは大丈夫?」

    走って来たその子にぶつかってプリントをばらまいてしまったものの、転ばせてしまったのは私のせいだ。

342 :1:2009/06/06(土) 19:43:26.84 ID:ukx0i5x+O
    手を差し出すとその子はおずおずと取った。

    「はい…大丈夫、です。は…走ってぶつかっちゃってごめんなさいっ」
    和「別にいいわよ。これからは気をつけてね?」

    深くお辞儀した勢いでその子の髪が耳の様に跳ねた。

343 :1:2009/06/06(土) 19:44:18.56 ID:ukx0i5x+O
    顔を上げると本当に申し訳無さそうに私を見ていたけど、中々手を離して貰えなかった。

    和「…あの、手…」
    「あっ!ごめんなさいっ」

    かぁっと頬を赤く染めたその子の表情が頭に強く残った…気がした。
    プリントを拾おうとしゃがむと、その子もしゃがんだ事に気付く。

344 :1:2009/06/06(土) 19:47:15.65 ID:ukx0i5x+O
    和「いいよ?急いでたんじゃないの?」
    「い、いえっ…そう言う訳じゃ…」


    「あれ?和さんに梓ちゃん。大丈夫ですか?」

    聞き慣れてはいるけど、最近はあまり聞きたいと思えない声が耳に飛び込む。

345 :1:2009/06/06(土) 19:47:58.32 ID:ukx0i5x+O
    「憂。私がぶつかっちゃって…」
    憂「そっか…私も手伝うね」
    和「あー、二人ともいいのに。ごめんね?」

    三人も揃えば幾ら散らばったとはいえ、割とすぐに集まる。

346 :1:2009/06/06(土) 19:48:49.26 ID:ukx0i5x+O
    和「ありがとう、二人とも」
    「あっ…いえ!」
    憂「いえ、気にしないでください」
    和「………それじゃあ私、行くから」
    「…あっ、あのっ」

    足を一歩進めると声をかけられる。
    何かと思って振り返るとじっと見つめられて…少し戸惑ってしまう。

347 :1:2009/06/06(土) 19:49:33.22 ID:ukx0i5x+O
    和「どうかした?」
    「あ…えっと…なんでもない…です」
    和「そう?それじゃ、次は誰かにぶつからない様に気をつけてね」

    もう一度、踵を返して歩き始める。今度は呼び止められる事はなかった。

348 :1:2009/06/06(土) 19:51:23.69 ID:ukx0i5x+O
    帰り、昇降口を出た所で唯たちと鉢合わせた。
    その中に、ぶつかった子の姿もあった。

    …じゃあ、あの子が唯が言っていた「あずにゃん」とか言う子なのね。

349 :1:2009/06/06(土) 19:52:17.08 ID:ukx0i5x+O
    唯「和ちゃん!」
    和「唯。みんなも帰り?」
    律「そうだよー。せっかくだし、和もアイス食って帰ろーぜ」
    和「いや…私は…」
    「い、行きませんかっ?」
    澪「おっ?梓が積極的だな」
    紬「ふふふっ」

    ぐいっと裾を引っ張られて少し驚いてしまうけど、そこまで言われたら行くしかない。

350 :1:2009/06/06(土) 19:53:00.17 ID:ukx0i5x+O
    軽音部のメンバーに連なって歩く。
    …とはいえ、数歩後ろを歩く形だけど。

    唯、楽しそうだな…

    他の部員と楽しそうに笑い合う唯を見ている自分に苦笑する。
    …でも、理由はわからないけど今までの嫉妬を感じなかった。

351 :1:2009/06/06(土) 19:53:51.23 ID:ukx0i5x+O
    「あ、あの…和、先輩って呼んでいいですか?」
    和「え?あ、うん。あなたは…梓だっけ?」
    梓「はい!中野梓です。よろしくお願いします」

    笑った顔に少しだけ心臓が跳ねた気がした。

352 :1:2009/06/06(土) 19:54:32.76 ID:ukx0i5x+O
    唯とよく来ていたアイスクリーム屋の店先で買ったばかりのアイスを食べてしまうと解散になった。

    元々、帰りに参考書を買いに行こうと思っていた私は、一緒に帰ろうという唯の誘いを…断って本屋に来ていた。

353 :1:2009/06/06(土) 19:55:15.55 ID:ukx0i5x+O
    和「あ」
    梓「あ」

    先に帰ったと思っていたはずの彼女と入り口でばったり出くわす。
    暫くの間二人で同じ様に足を止めて視線が混じる。

    和「…偶然ね。梓も用事なの?」
    梓「は、はいっ。ギターの雑誌が発売する日なので…先輩は?」
    和「私は参考書を買いに。…中、入ろうか」
    梓「はい!」

354 :1:2009/06/06(土) 19:56:06.18 ID:ukx0i5x+O
    二人で並んで足を踏み出せば歓迎する様に自動ドアが開いた。
    並んで入りはしたものの、目的は一緒ではないので私は自分の目的である参考書を眺める。

    どれがいいかしら…。

    参考書を眺めているのは嫌いじゃない。
    勉強が苦ではない方だし、寧ろ好きかもしれない。

373 :1:2009/06/07(日) 07:52:24.93 ID:tPR9t4AEO
    一冊手に取ってぱらぱらと捲っていると、不意に隣に人が並んだ気配。
    ちらり、と横を見やるとツインテールの女の子。

    梓「あのっ…私、私も参考書欲しいんですけど…どれがいいのかわかんなくて…」
    和「…どの教科?私の使ってたのでいいならあげるけど…」
    梓「ほんとですか?じゃあ…今度先輩の家に伺ってもいいですか…?」

374 :1:2009/06/07(日) 07:53:43.24 ID:tPR9t4AEO
    少しだけ驚いた。

    なんとなく、私の心が乱れてきている様に感じていた。
    …乱れている、より…乱されている、が正しいかしら…
    私の心は、今日1日で…まだ会って間もないこの子に掻き回されていた。

375 :1:2009/06/07(日) 07:54:40.95 ID:tPR9t4AEO
    和「いい…けど。明日…土曜日だし、来るなら来ていいわよ」
    梓「はいっ!じゃあ…待ち合わせは…」
    和「…家、この辺ならここの入り口にする?」
    梓「はい!わかりました!」

    その日は、会計を済ませると店先で別れた。
    少しだけ、彼女の後ろ姿を眺めてから私は反対方向へと歩き始めた。

376 :1:2009/06/07(日) 07:55:55.15 ID:tPR9t4AEO
    一人部屋の机に向かって買った参考書を開くと、ふと彼女の顔が浮かんだ。

    …理由はまだわからない。

    でも、彼女の事を考えているのは嫌な気持ちはしなくて。
    私は、唯のことを諦める事が出来たと言う意味なのかもしれない。

377 :1:2009/06/07(日) 07:56:40.31 ID:tPR9t4AEO
    つい昨日まで感じていた律達に対する妬ましさも、すっかり綺麗に忘れさるほど…私の頭の中には彼女の姿があった。

    和「中野…梓、か…」

    そうだ。去年の参考書を出しておかないと。
    私の書き込みも沢山あって、正直他の参考書よりわかりやすいくらいじゃないかと思う。
    …梓は喜ぶの…かな。

378 :1:2009/06/07(日) 07:57:23.27 ID:tPR9t4AEO



    まるで私は、唯じゃなく…今日会ったばかりのその子に…恋をしているみたいだった。




379 :1:2009/06/07(日) 07:58:56.67 ID:tPR9t4AEO
    次の日、時間通りに約束の場所に着くとそこには既に梓の姿があった。

    梓「こんにちは!」
    和「ごめん、もしかして待った?」
    梓「い、いやっ!今来た所ですから!」
    和「そう?それじゃあ行こうか」
    梓「はいっ」

    全てにおいてなんとなく必死さが見え隠れする姿に、少し目を奪われる。

380 :1:2009/06/07(日) 08:00:21.43 ID:tPR9t4AEO
    つい、梓を目で追いたいと思ってしまう。
    思えば、唯の時も最初はそうだったのかもしれない。その感情が恋に変わったのはいつの事だったか。

    部屋に招き入れると焼いておいたクッキーと紅茶を運ぶ。

381 :1:2009/06/07(日) 08:06:31.25 ID:tPR9t4AEO
    梓「お…おいしそう…。和先輩が作ったんですか?」
    和「うん。クッキーなんて簡単だからね。遠慮なくどうぞ?」
    梓「はい!頂きます!…でも、作れるなんて凄いです」

    私の焼いたクッキーを嬉しそうに食べる姿に、笑みが零れた。
    紅茶を一口飲んでから昨日用意した勉強机の上にある参考書の山を指差す。

382 :1:2009/06/07(日) 08:08:35.60 ID:tPR9t4AEO
    梓「わ、あんなにあるんですか?」
    和「うん。全部私の書き込みがあるけど…いい?いいなら好きなだけどうぞ」
    梓「もちろんです!寧ろ嬉しいですからっ…じゃあ…えっと…」

    参考書の山に向かって私に背を向けた梓はとても小さかった。

383 :1:2009/06/07(日) 08:10:17.79 ID:tPR9t4AEO
    年下ってこんな感じだっけ?
    もう少し大きいのかと思っていたけど。
    …手も小さいな。この子、ほんとにギターなんて出来るのかしら。

    梓「先輩、とりあえず…この三冊を頂いてもいいですか?」
    和「うん、いいわよ。役に立つといいけど」
    梓「…頑張って勉強しますね!ありがとうございます!」

392 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/07(日) 13:31:28.13 ID:z74qtotpO
    すごく・・・おもしろいです///

428 :1:2009/06/08(月) 18:07:17.35 ID:Ix2ZGf0uO
    …私は現金なんだろうか。
    その笑顔を見て…胸が締めつけられる様に…そうか…

    まるで、じゃない。

    私は恋をした。

    …会って間もないこの子に。

429 :1:2009/06/08(月) 18:08:03.21 ID:Ix2ZGf0uO
    和「…そう言えば…どうして参考書の相談、澪じゃなくて私にしたの?」

    別に意地悪とかじゃなくて…ただ単に気になっただけ。
    …それなのに。

430 :1:2009/06/08(月) 18:10:06.15 ID:Ix2ZGf0uO
    梓「!」

    かぁっと耳まで一気に頬を染めた梓に、こっちが驚く。

    梓「あの…それは…っ」
    和「…」
    梓「ひ……ぼ…れ…」

    声が小さくて聞きとれない。

431 :1:2009/06/08(月) 18:11:07.80 ID:Ix2ZGf0uO
    でも何となく唇の動きでわかった。
    そう、この子も私と同じ。

    一目見た、それだけで

    恋に落ちた仲間。

432 :1:2009/06/08(月) 18:11:56.28 ID:Ix2ZGf0uO
    眼鏡を外すとゆっくりと唇を近付ける。
    梓は一緒肩を強張らせたけど、嫌がらなかった。
    互いににそっと目を閉じて唇が触れ合うと静かに離れる。

    梓「…のど、か…先輩…」
    和「…互いに一目惚れ…かな」

433 :1:2009/06/08(月) 18:16:53.54 ID:Ix2ZGf0uO
    これは小さな奇跡かもしれない。
    唯との恋が実らなかった私に、神様がくれた…小さな幸せ。

    和「これからよろしくね?」

    まだまだお互いに何もしらない。…だからこれから一緒に歩いていく。
    二人の関係は始まったばかりなんだから、これからゆっくり知ればいい。
    新しい関係を、楽しもう。
    …梓と一緒に。

    end+

434 :1:2009/06/08(月) 18:20:04.97 ID:Ix2ZGf0uO
    強制終了な感じが否めないんですが…ごめんなさいぃorz
    これで和梓はおしまいです(・ω・`)微妙な終わり方になっちゃったかもですorz
    次からは律澪で律視点、のやつをいきます><

440 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/08(月) 19:34:30.48 ID:eBMVqH44O
    やばいドキドキしたw

449 :1:2009/06/09(火) 00:10:34.51 ID:ZDbuoALKO
    律「澪!なんで怒ってるんだよ!」
    澪「…律がわからないならいい。私の問題だから」
    唯「わ、私かなぁ?私がなんかしちゃった?」
    澪「唯のせいじゃないよ、私の問題だよ」

    律に誘われて買い物に来ていた私達の空気は最悪だった。

    朝、駅前で待ち合わせをして…先に唯が来てたから二人で話をしながら待っていた。…ムギは午後から違う場所で落ち合う事になってたけど。
    …律もすぐに来たけど、律が不機嫌そうで…。私は必死に空気を良くしようと頑張った。

450 :1:2009/06/09(火) 00:11:31.33 ID:ZDbuoALKO
    服を見に行ったけど、今日はバーゲンだからか…凄い人。
    はぐれそうだなぁ…と思って気をつけようと思った矢先、律は唯と腕を組んで楽しそうに人混みに紛れていった。

    …なんだよ、どうして今日…私も呼んだんだよ…

    悲しいような悔しいような…寂しい気持ちに押し潰されそうになって、泣きそうになった。

451 :1:2009/06/09(火) 00:15:07.69 ID:ZDbuoALKO
    私、なにかした?律に悪いことした?

    そんな風に感じて入り口から動けなかった。

    律「澪はもういいのか?」
    澪「あ…う…うん」

    戻ってきた律は機嫌が良くなっていて、私は逆に気分が重くなる。

    店を出て、私の態度の変化に気付いたのか律が声をかけてきて現在に至る。

452 :1:2009/06/09(火) 00:18:19.85 ID:ZDbuoALKO
    どうして、わからないんだろう…。
    ちょっと無神経なんじゃないか、と私もつい意地になる。

    律「言ってくれなきゃわかんないだろ!」
    澪「…私、居なくても良かったなら無理に声掛けなくても良かったのに」
    唯「えぇっ!?やだよ、澪ちゃんがいなきゃっ」
    澪「…空気悪くしてごめん…私…今日は帰るから」

453 :1:2009/06/09(火) 00:19:57.82 ID:ZDbuoALKO
    それよりも自分自身がこの空気に耐えられなくて…帰ろうと背を向けると、律に抱きつかれて動けなくなる。

    律「待ってよ澪!私が悪かったよ…ごめん…最初…私がちょっと機嫌悪かったし…二人で先に行っちゃったのは謝るよ!…ほんとごめんっ…だから帰るなよ!澪が帰っちゃうのやだよ!」
    澪「いいよ、私がこんな空気悪くしちゃったんだし…悪いから帰る」

454 :1:2009/06/09(火) 00:21:32.29 ID:ZDbuoALKO
    律は離さなかった…律が謝ってくれたから許して良かったのに。それだけで充分なのに。
    すぐに言えない私のばか。

    律「わかった…それじゃあ…誰も悪くない、お互いに擦れ違っちゃった、これでいいだろ?」

    その律の一言で涙が零れた。

    律「な…?ごめん、澪」
    澪「う…んっ…ごめん…律。唯も…ごめんねっ…」
    唯「私は大丈夫!ほら二人ともご飯いこ!ムギちゃんが待ってるよっ」

455 :1:2009/06/09(火) 00:23:41.71 ID:ZDbuoALKO
    律にぎゅっと握られた手に安心する私は単純だ。

    …私は…こうして喧嘩をしても大好きなんだ。
    律が冷たいと不安だし、他の人とばかり仲良くしていると嫌。

    …そんな再確認をした1日だった。


    end+

457 :1:2009/06/09(火) 00:26:47.36 ID:ZDbuoALKO
    ヤマもオチもなくてすいませんんっorz

458 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/09(火) 00:33:06.94 ID:g+/gJABUO
    >>1おつです!にやけてる俺キモイw

460 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/09(火) 00:51:01.94 ID:pGq2nTN7O
    本当、百合ってイイモンですね。

504 :1:2009/06/11(木) 09:06:00.93 ID:iLXcEry1O
    律視点で玉砕しましたが、期待を裏切るだろうと言うやつを今からちょっと投下しま><

505 :1:2009/06/11(木) 09:07:08.64 ID:iLXcEry1O
    軽音部を結成して初めてのライブ。

    さわちゃんの作った衣装は正直どうなんだろうとは思ったけど、澪に凄く似合ってたから…ちょっとだけグッジョブ!とか思ったりしていた。

    けど…いい感じに演奏が終わって、もう完璧っ!って思った直後に起きた事が…ちょっとだけ私を不満にさせた。

506 :1:2009/06/11(木) 09:08:02.52 ID:iLXcEry1O
    律「澪ー、もう泣くなよー」

    帰り道、恥ずかしくて立ち直れないと泣く澪の隣で励ましながら歩く。
    こういう時の澪は中々立ち直らないから少しだけ厄介なんだよなぁ。

    …でも、澪も悪い!

    あんな姿晒して…写真とか撮られてたらどうするんだよ!

507 :1:2009/06/11(木) 09:10:04.45 ID:iLXcEry1O
    縞パンだったのは百歩譲っていいとする…寧ろいいんだけど…

    …澪は私のなんだから。…気をつけて欲しい。

508 :1:2009/06/11(木) 09:11:17.10 ID:iLXcEry1O
    律「…ライブ自体は成功なんだから、そっちの方思い出してたらいいじゃん?」
    澪「うぅ…っ」
    律「ほーらっ!うじうじすんな!」

    ばしっと澪の肩を叩くと、澪は漸く私を見た。
    涙が滲んでいる目尻に唇を当てて優しく拭ってやる。

509 :1:2009/06/11(木) 09:12:34.45 ID:iLXcEry1O
    …澪は泣き虫だから。
    私が傍にいなきゃいけないんだ。
    …私がいつでも一番近くで…澪を見てるって、決めたんだ。

510 :1:2009/06/11(木) 09:13:25.32 ID:iLXcEry1O
    澪「律…」
    律「…ほら。元気だせ?」

    優しく髪を撫でてやる。
    澪の髪は…サラサラで綺麗だ。小さな頃から何一つ変わってない。
    …撫でると、少し嬉しそうにはにかむ姿も…変わらない。

544 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/12(金) 14:45:38.09 ID:PKIQat1kO
    漸く泣き止んだ澪の手をぎゅっと握ってやると足並みを揃えて歩く。

    何分もたたない内に澪の家の前まで着いてしまうとゆっくり手を離す。
    …けど、澪が嫌がって一度離した手の指先を掴んだ。

545 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/12(金) 14:46:20.65 ID:PKIQat1kO
    律「みーお。帰れないだろー?」
    澪「だって…」

    ゆっくり澪の指を解くと、唇を重ねた。
    …澪も静かに目を閉じていた。
    まだ澪が目を閉じている間に静かに離れる。

546 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/12(金) 14:47:30.10 ID:PKIQat1kO
    律「じゃあな、澪!」
    澪「律…うん」

    何か言いたげな澪に挨拶を告げると、私も帰宅した。

547 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/12(金) 14:49:08.49 ID:PKIQat1kO
    次の日。学祭の片付けに学校へ向かう。
    …今日は澪に先に行くからと伝えていたから、一人で早めに。

    学校へ着くと案の定写真が出回っていた。出どころを突き詰めると、何やら写真部らしい。

548 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/12(金) 14:50:29.75 ID:PKIQat1kO
    律「…出回りすぎだろー…疲れたぁ」

    一応回収して回って、最終的には写真部に乗り込んでネガを没収してきたのはいいけど…。

    律「もうさすがに出回ってないはず…だよなぁ」
    さ「あ、律ちゃん!見てコレ!」
    律「さわちゃん?…うわ!」
    さ「ばっちり撮っちゃったー!…あっ!こ…これ没収したら私顧問やめちゃうわよっ」

549 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/12(金) 14:52:02.08 ID:PKIQat1kO
    得意げな表情のさわちゃんに悔しいながらも手が出せない。

    律「…やめたらムギの持ってくるお菓子、食べられないからな?」
    さ「はうっ!」
    律「ネガを渡すかデジカメならデータの消去を私の前で見せたら許してやろう。出回らせないなら持ってていいから」
    さ「う…うぅ…わかったわよ」

570 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/13(土) 23:55:27.82 ID:T21cQMLcO
    なんとかさわちゃんのデータも全部消去して教室へ戻ると澪がいた。
    しかも片付けがだいぶ終わっていて、私が手伝わなかったからか少し不機嫌そうにしていた。

    澪「…どこ行ってたんだよ、律」
    律「どこって別にー?遅れてごめんって!怒るなよー」
    澪「…別に怒ってないけど…」

571 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/13(土) 23:57:01.78 ID:T21cQMLcO
    唇を尖らせて不満げに視線を逸らす澪。
    あー、怒ってるだろうなこりゃ…
    でも…澪の為に一応した事だし…私は悪い事はしてない…はず。

    クラスの片付けが終わればみんなバラバラに帰り始める。

572 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/13(土) 23:57:48.26 ID:T21cQMLcO
    私と澪は互いに無言になって少し重い空気のまま…でもなんだかんだで二人で並んで音楽室へ向かって居た。

    昨日はアンプとかただ置いただけだったし、軽く打ち上げ…なんだけど。

573 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/13(土) 23:59:31.32 ID:T21cQMLcO
    二人の間に会話はなくて…ただ階段を登る足音が静かに響く。

    唯かムギがいますように!と念じながら音楽室の扉を開けると、私の希望も虚しくそこには昨日のままの音楽室があった。

575 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/14(日) 00:08:52.84 ID:c3vDBZCaO
    なんとなく気まずいままで鞄を並べて置く。
    ドラムやアンプをいつもの場所に直していると澪が漸く口を開いた。

    澪「なんで…今日先に行ったんだ?」
    律「んー…ちょっとなぁ」
    澪「…私、ちょっとクラスで恥ずかしかったんだからな…律もいないし…」
    律「…」

576 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/14(日) 00:09:59.73 ID:c3vDBZCaO
    漸く口を開いたと思えば…あんまり話したくない話題だから少し苦笑する。

    澪「律がいたら…良かったのに…」

    ぐすっと涙を啜る音が聞こえると、私は弱い。
    ぎゅっと抱き締めてやると長くて綺麗な髪を撫でる。

577 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/14(日) 00:10:53.52 ID:c3vDBZCaO
    律「悪かったって。忘れ物したから取りに行ってたんだよ」
    澪「あんなに長い時間?」
    律「途中でさわちゃんに捕まったんだよ。ごめんな?」

    …ほんとの事は聞かせない方、いいよな。
    つい嘘をついてしまいながらも撫でる手を止めない。

578 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/14(日) 00:11:51.48 ID:c3vDBZCaO
    …あーあ…なんで私、澪より身長小さいんだろう。
    澪より大きかったら包んであげられるのに…
    もっと守ってあげられるのに。
    …私が、男だったら……なんて考えても仕方ないよな…
    私は私なんだから。

579 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/14(日) 00:12:32.10 ID:c3vDBZCaO
    律「澪、でもお前気をつけろよー?」
    澪「…?」
    律「…ったく…次からはステージで足引っ掛けて転んだりすんなよって言ってんの!」
    澪「うっ…」

    ぴしっと額にチョップを食らわすと小さくため息をつく。

580 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/14(日) 00:13:27.14 ID:c3vDBZCaO
    片付けが終わってすぐに唯とムギが音楽室に入って来た。
    …こいつら、まさか片付ける気がなかった?!
    とかついつい思ってしまう。

    4人揃ってお茶をしながらライブの話をする。…当然例の澪の事は誰も口にしないけど。

581 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/14(日) 00:14:39.99 ID:c3vDBZCaO
    唯「あれー?りっちゃんこれなに?」
    律「えっ?うわ!ちょ、ま…っ!」

    ポケットからはみ出していた写真を、私が止める前に唯が引っ張り出す。
    …ああ、もう…
    せっかく隠し通せると思ってたのに!私のばかー!いや、唯のばかやろーっ!

582 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/14(日) 00:15:56.18 ID:c3vDBZCaO
    唯「あー」
    紬「あら」
    澪「なっ…!」

    反応はバラバラ。
    勿論、みんな予想通りの反応だけど…
    澪はその中でも完全に予想通りで、みるみる内にゆでだこの様に赤くなる。

628 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 05:31:06.28 ID:iG+cMDZ0O
    澪「なななな…っ!律!なんだよこれ!」
    律「あー…いや…ほら、ね?」

    さっき嘘をついてしまったから、なかなか言い出せない。
    それに、言った所で澪が納得するだなんて思わないし…

629 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 05:31:55.17 ID:iG+cMDZ0O
    紬「あ、やだ。そろそろ帰らないと…唯ちゃんも用事があるのよね?」
    唯「ふぇ?私はべつ…」
    紬「じゃあ二人とも、鍵よろしくね?」

    寧ろ、居てくれた方が良かったのに…
    とか思いながらも澪の方を向けないから対策を考える。
    …どうしよ。

630 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 05:32:43.09 ID:iG+cMDZ0O
    正直に話すと、一度でも写真が出回った事に澪がショックを受けるかもしれないし…嘘ついたの、いいたくない…
    でもこうなった以上話さないわけにいかないし…

    澪「…その写真、律が撮ったの?」
    律「は…はぁ?私もステージにいたのに撮れるわけないだろ?」
    澪「…そうだけどっ…じゃあ…誰が撮ったんだよ…」

631 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 05:34:38.08 ID:iG+cMDZ0O
    …なんか、浮気を問い詰められてる男ってこんな気分なのかな…
    いや!私は浮気なんかしてない!澪一筋だしっ…
    って、そういうハナシでもないんだよ…

    律「…わかったよ…話せばいいんだろ、話せばっ!話聞いてショックとかうけるなよな!」

632 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 05:36:14.44 ID:iG+cMDZ0O
    盛大にため息をつくと向き直る。

    律「…写真部から、その写真出回ってたんだよ」
    澪「え…?」
    律「心配だったから先に学校に来て、澪が来る前に全部没収したりしてたんだよっ」
    澪「えっ…ええっ…うぅ…」

633 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 05:37:51.33 ID:iG+cMDZ0O
    案の定、澪はショックと羞恥心に板挟みになっているのか、挙動不審だった。
    そんな澪にため息が出る。

    澪「り…律ぅ…」
    律「はぁ…ほんとにしっかりしてくれよな…」
    澪「うぅ…」
    律「…好きなやつの恥ずかしい姿、他のやつに見せたい訳無いし、良い気分するわけ無いだろ!だから気をつけろって言ってんの!」

634 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 05:42:03.65 ID:iG+cMDZ0O
    ……あー…言っちゃった。
    自分の中に閉じ込めておこうと思っていた言葉を…全部口に出してしまった。
    …澪のことになると、少し感情的になりすぎるのかも。

    チラリと横目で澪を見るとどこか申し訳無さそうに私を見ていた。

635 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 06:03:40.70 ID:iG+cMDZ0O
    澪「ごめん…」
    律「い…いや、謝らなくていいって!私もごめんな…最初から本当のこと言わないで…」
    澪「ううん…律は…私の為に黙っててくれたんだろ?ありがと…」
    律「澪…」

636 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 06:04:28.34 ID:iG+cMDZ0O
    あぁ…

    そのはにかんだ顔に私は弱いから…

    ぎゅっと抱き締めて

    嫌な気持ちは全部忘れてしまおう

637 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 06:05:10.35 ID:iG+cMDZ0O
    律「澪は…私のだからな…」
    澪「ん。律こそ…私のものなんだからな…」


    そう言ってキスを一つ。


    独占欲なんて、ない方がおかしい。
    だから澪は…ずっと私のもの。
    離したりするもんか。

638 :渚 ◆oqHXZs6q6. :2009/06/15(月) 06:07:39.41 ID:iG+cMDZ0O
    だから、ずっと一番傍で澪を見ているよ。


    …今回の写真は、こっそり額にでも飾って置こう。…なんてな。




    end+

639 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/15(月) 07:05:02.71 ID:ll0lsnca0
    GJ

647 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/15(月) 19:19:55.74 ID:+ZNm2i0KO
    確かに律の額になら飾れるかも

649 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/15(月) 21:31:28.32 ID:AtSsIcQW0
    律の額不覚にもワロタ

650 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/15(月) 22:38:38.89 ID:O8bZT86hP
    いつも乙です

651 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/16(火) 00:16:05.19 ID:RU23QREN0
    GJです…律かわえーなー

658 :ローカルルール変更議論中@VIP+:2009/06/16(火) 16:57:31.66 ID:gw2qzjvK0
    これは良いSS


澪「律と違うクラス…」おしまい

引用元
澪「律と違うクラス…」
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1243204478/
 

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