1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 01:51:05.68 ID:pHTQmu650
    ?「…って、あれ?」

    ?「………」

    ?「なにこれ?」

    ?「ここどこ?」

    ?「あたし何やってたんだっけ?」

    ?「???」

    ?「そいえば、あたし、何か忘れているような気がする」

    ?「えと、なんだったっけ?…、すっごい大事なことだったような気がするんだけど…」

    ?「絶対忘れちゃいけない何か……」

    ?「でも、…全然、何も思い出せない?」

    ?「どうしよう……」

前々スレ
妹「お帰り、お兄ちゃん」【前編】【中編】【後編】

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妹「ただいま、お姉ちゃん」【パート1】【パート2】【パート3】【パート4】



 
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 01:52:35.36 ID:pHTQmu650
    ?「……?」

    ?「え?あたし?……誰?」

    ?「…あれ?なんで?思い出せない?」

    ?「あたしは、誰?」

    ?「あたしは、誰?」

    ?「あたしは……」

    ?「……」

    ?「…」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 01:53:43.46 ID:pHTQmu650
    姉「あ、起きた?おはよ、妹ちゃん」

    ?「……お姉ちゃん?」

    妹「おねえちゃーん」

    ?「え?」

    姉「ふふ、よく寝てたねー」

    妹「おねえちゃん、あたしおきたー」

    ?「……?」

    姉「そう?あら、友ちゃんも起きた?ふふ、よく眠ってたよ」

    友「へ?あたし…ですか?」

    姉「ふふ、そうだよ友ちゃん」

    友「…はあ」

    友「…ん?…なんか変な感じ」

    友「……だよね、だってあたし、おねえちゃんなんかいないもん」

    友「?」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 01:55:21.57 ID:pHTQmu650
    姉「もうすぐね、フェリーが向こうに着くから、2人とも、もう起きたほうがいいよ?」

    妹「うんー」

    友「……え?フェリー?」

    姉「そうだよ、今日は遠足だよ?」

    友「…???…遠足?」

    妹「えーんーそーくー。えーんーそーくー」

    姉「そ、今日はみんなで幼稚園の遠足」

    友「……遠足……えんそく……」

    妹「ねえ、おねえちゃん、おねえちゃん、ぱぱとままはー?」

    姉「んー。ごめんね、今日はパパとママはお仕事で来れなくなっちゃったから、代わりにあたしが妹ちゃんの付添なの、朝も言ったでしょ?」

    妹「ぶー」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 01:56:45.65 ID:pHTQmu650
    友「………えと………なんだろこの感じ……………既視感って言うんだっけ?いつかどこかで見たことあるような?」

    友「………それに、まわりがすっごく大きく見えるんだけど……」

    友「……???」

    友「……う〜ん」

    友「ダメだ、やっぱわかんない。何にも分かんない…」

    姉「ふふ、なあに友ちゃん、まだ寝ボケるの?」

    友「え?」

    妹「ね?おねえちゃん、あたしおきたよ?えらいー?」

    姉「よしよし妹ちゃん、えらいえらい」

    妹「えへー」ニマー

    友「……」

    姉「あ!そうだ!ね、妹ちゃん。外に行ってみる?きっともう島が見えるよ?」

    妹「え!うんー。いくー」

    友「……島?」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 01:58:49.66 ID:pHTQmu650
    姉「友ちゃんも一緒に行く?」

    友「え?あたし?」

    妹「ねーねー、いこー?いこーよ、友ちゃん」

    友「う…うん」

    姉「よーし、じゃあ、甲板に出るよっか?」

    友「……かんぱん?」

    妹「わーい」

    先生「姉さん?もうすぐ船が港に着きますから、あと5分くらいしたら下の駐車場に集まって下さいね?」

    姉「はーい、じゃあ妹ちゃん、友ちゃん、行くよ」

    妹「うんー」

    友「……えと…港?……ってことは、ここは、やっぱり海の上…なの?」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 01:59:55.96 ID:pHTQmu650
    ―― 甲板


    姉「見て?島が見えるよ?海がすごい綺麗ー」

    友「……………綺麗」

    妹「きゃっきゃっきゃ」トテトテトテトテトテ

    姉「こら、妹ちゃん!走ったら危ないよ?」

    友「…………島」

    姉「待てーーーーーー」タッタッタッタッ

    妹「きゃっきゃっきゃ」トテトテトテトテトテ

    姉「ほらー捕まえたー」

    妹「やー。おねえちゃん、はーなーしーてー」

    妹「もう!船の上は走っちゃダメでしょ!?」

    妹「やーん」

    友「……」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:02:15.29 ID:pHTQmu650
    友「……綺麗な景色だけど……気のせいかもしれないけど、やっぱり、どこかで見たことあるような気がする」

    友「……そう、それに、周りが大きくなってるんじゃない」

    友「……あたしが、小さくなってるんだと思う」

    友「……だってあたしの手、こんなに小さいんだもん」

    友「……でもなんでだろ?何にも思い出せない……」

    ぼぉおおーーーーーーーーーーーーーーーッ

    姉「お!汽笛だねー」

    妹「きーーーーーーーてーーーーーーーきーーーーーー」

    友「……………」

    姉「じゃ、下に行こっか、妹ちゃん、友ちゃん」

    友「……はい」

    妹「やー、もうすこしいるー」

    姉「もう、置いてくよ?」

    妹「ぶー」

    友「……………」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:05:55.86 ID:pHTQmu650
    ―― フェリー1階 駐車場

    先生「それじゃあみなさん、上陸しますよ?みなさんはお父さんやお母さんや先生たちについてきてください」

    全員「はーい」

    園児Aパパ「えーと、すみません。この島のどこまで行くんでしたっけ?」

    先生「この港を出てすぐの山のふもとに、ロープウェイ乗り場がありますから、そこから山の中腹まで移動します。
     その後は簡単なオリエンテーリングですよ。山頂付近の休憩所がゴールです。お昼はそこでとります」

    園児Aパパ「やれやれ、山歩きか……」

    園長「ははは、山と言っても、この島の山の高さは500mもありませんよ」

    園児A「ぱぱー?」

    園児Aママ「あなた、行きますよ?」

    園児Aパパ「おおい、待ってくれよー」

    姉「じゃあ、あたしらも行こっか?」

    友「……遠足……父兄参加の、幼稚園の、遠足……か……」

    妹「………」

    姉「あら、どうしたの?妹ちゃん」

    妹「…だって、みんな、ままとかぱぱとかいっしょなのに、あたしだけおねえちゃんなんだもん」

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:08:12.39 ID:pHTQmu650
    姉「わがまま言わないの!ほーら、ぬいぐるみのクマさんだよー?」

    妹「あ、クマさんだー」

    姉「ほーれほーれ、クマさんは、あたしがもらって行くよ?じゃあね、ばいばーい」タッタッタッ

    妹「あ!もう!かえしてー?ねー、おねえちゃん、クマさんかえしてー?」トテトテトテトテ

    友「…………」

    友「クマの…ぬいぐるみ…以前どこかで聞いたことが……あるような……」

    園長「何してるんだね?さ、君も行くよ?」

    友「……え?あ、あたし?」

    園長「そういえば、君のお母さんは仕事で遅れるから昼のフェリーで来るらしいね」

    友「…え?……あたしの…お母さん?」

    園長「それまでは、あの娘さんが君のお世話をしてくれるとか言ってくれていたが、やれやれ先に行ってしまったな」

    友「は…はあ…」

    園長「どれ、わたしたちも行こうか?」

    友「はい」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:12:31.38 ID:pHTQmu650
    友「…………」

    友「……そう…あたしのおかあさんは、いつもよるおそくまでおしごとしてる」

    友「……あたしに、おねえちゃんはいない。ひとりっこ」

    友「……おとうさん?…おとうさん…おとうさんは、おかあさんとけんかして、いまはべっきょちゅう」

    友「……きょうだって、きのうから、おかあさんはずっとおしごと」

    園長「…どうしたんだい?ひょっとして船に酔ったのかい?」

    友「……え?あれ?…あたし?」

    園長「ホントに大丈夫かい?顔色があんまり良くないようだけど」

    友「いえ、あの、はい!大丈夫です」トテトテトテトテトテ

    園長「こ、これ、待ちなさい」

    友「……何?何?今の感じ?あたしおかしくなっちゃったのかしら?」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:18:18.56 ID:pHTQmu650
    ――ロープウェイ乗り場

    姉「あ、友ちゃん来たね」

    妹「きたねー」

    姉「こら!変なとこだけ真似すんな」

    妹「まねすんなーーーーーきゃーーーー」トテトテトテトテ

    友「……はは」

    姉「んとにもう、…えと、これからね、このロープウェイに乗るんだってさ」

    友「へえ」

    妹「ねーねー友ちゃん!みてークマさんー」

    姉「ああもう、このコったら、またクマさんをリュックから出しちゃって!」

    妹「やーん、おねえちゃんこわいー」トテトテトテトテ

    姉「こら!待ちなさい!」タッタッタッ

    妹「やーんクマさんもいっしょにのるの―」トテトテトテトテ

    姉「だから、クマさん落っことしちゃったらいけないから、お姉ちゃんが預かるって言ってるでしょ?」タッタッタッ

    妹「やだー、クマさんだっこするー」トテトテトテトテ

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:26:10.97 ID:pHTQmu650
    友「……………」

    姉「…ん?どしたの友ちゃん?」

    友「え?」

    姉「顔色悪いけど、ひょっとして、友ちゃん船に酔った?」

    友「あはは、大丈夫です」

    姉「そう?だったらいいけどさ」

    友「………」(そうだよ、だってあたしにお姉ちゃんなんていないもん…でも…、このざわざわする変な感じは何?)

    妹「ねーねー、おねえちゃん、あれなんてよむの?」

    姉「何々?ropeway?…ロープウェイだよ?」

    妹「とーぷーえい?」

    姉「んー。ちょっと違う。ろーぷうぇい。 らりるれろ、の、ろ。ろーぷ、うえい 言ってみ?」

    妹「…ろーぷえー」

    姉「おしい」

    妹「えへへ」

    姉「ああもう、可愛いな…畜生」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:35:08.55 ID:pHTQmu650
    姉「そいえばさ、ロープウェイって、cablewayっていう言い方もあるみたいね、他には確か、tramwayだったはず」

    妹「…けーぼーえー?」

    姉「え?…あ、ああ、えと、その、ごめんね?そういうお勉強はまた今度にしようね?」

    妹「ちゃんえー?」

    姉「ケーブルウェイにトラムウェイ。ケーブルを英語っぽくカッコ良く言うときはね、ケーブルのブから後ろをちょい短めにするんだよ。
     あとさ、トラムはトロッコって意味もあるみたいね。こう口をとんがらせるようにして、トゥラーム……。
     ……って、だからそういの今はいいって。あたしも、そんな英語得意じゃないしさ、あはは」

    妹「えと、けーぼーえー」

    妹「ちゃーんえー」

    姉「………」

    妹「とーぷえー」

    姉「………」

    妹「えへー」ニマー

    姉「ああ、もうダメ、やっぱ可愛いわ、あんた…」ギュ スリスリ

    妹「やーん、おねえちゃん、いーたーいー」

    友「…………こ、この光景も、どこかで見たことあるような?」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:40:27.82 ID:pHTQmu650
    ―― ロープウェイ移動中

    姉「ひゅー、結構高いねー」

    妹「やーこわいーぐらぐらするー」

    友「素敵な景色…………けど」

    友「…………」(あたし、この風景を知ってる?……覚えてる?)

    妹「おねえちゃん、こわいー」

    姉「ほーら、他のみんなも乗ってるんだから、静かにしなきゃ、ね?」

    妹「ひぐ…ううー」

    友「大丈夫、怖くないから」

    妹「うう…」

    姉「いやー、それにしてさ、友ちゃん。君はオトナっつーか、すっごい落ち着いてるコだよねえ。とてもうちの妹と同い年には見えんわ」

    友「いえ、それほどでも…」

    妹「たかいー」

    姉「いやー立派、立派。ホント大したもんだわ」

    友「…そんなこと、ありません」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:45:52.19 ID:pHTQmu650
    友「………」(……違うの。そうじゃないの、何か違うの、何か変なの)

    姉「?」

    友「………」(例えばこう、裸足のパジャマ姿で満員電車に乗るような、そんな場違いな感じ?)

    友「………」(…?でもあたし、まんいんでんしゃなんて、のったことないけど?)

    友「……?」

    友「………」(なんだろう?この違和感。さっきから全然現実っぽさが感じられないんだけど)

    友「………」(そう、まるで夢を見てるみたい)

    友「………」(これは夢?)

    友「………」(…でも、だったら窓の隙間から入ってくる、頬をなでていくこの風も夢?)

    友「…ん?」

    友「…あ…れ?」

    姉「ん?どうしたの友ちゃん」

    友「あ…、あそこ…、滝の下のすぐ近くにある大きな岩の上に、…誰かいる?」

    姉「へー、どこ、あんなところに人行けんの?」

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:49:56.45 ID:pHTQmu650
    友「誰だろ?…どこかで見たことあるような?」

    姉「んー?誰もいないみたいだけど?」

    友「…え?でも、ほら、あそこ。黒っぽい格好で…あれ?…………こっちを…見てる?」

    姉「…案外幽霊だったりして」

    友「ええ?ゆ、幽霊?」ドキッ

    姉「ふふ、なーんてね、うそうそ、でもあそこってさ、滝になってて崖がピシーって切り立ってるから、人なんて入れないんじゃない?」

    友「でも…」

    姉「はいはい、じゃあ誰かいたんだよ、きっと」

    友「………」(今の人、こっちを見てた?)

    妹「おねえちゃんまだー?」

    姉「もうすぐ着くよー」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 02:59:19.39 ID:pHTQmu650
    ―― 山腹 ロープウェイ乗り場前休憩所

    先生「パンフと地図は全員に行き渡りましたね?それじゃあここからは家族で1チームになってゴールを目指して下さい。なんと一位のチームには豪華賞品を用意してますよー?」

    園児A「ごーかしょーひんだって。ママ」

    園児Aママ「ふふっ、そうね頑張りましょうね?園児Aちゃん」

    園児Bママ「じゃあ、私たちは園児Aママさん達とご一緒しましょうか?行きましょ?園児Bちゃん」

    園児B「はーい」

    園児Cパパ「よーし、じゃあ園児C、俺たちも行くか?」

    園児C「うん」

    姉「そいじゃあ、あたしたちも行こっか?」 

    妹「うん!」

    友「………………」キョロキョロ

    姉「ん?どしたの友ちゃん?」

    友「い、いえ。…なんでもないです」

    姉「?」

    友「…………」(今、誰かに見られてたような……)

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:04:43.57 ID:pHTQmu650
    ―― 山 ハイキングコース途中

    姉「へえ、山頂って、フェリー乗り場から見たら、丁度島の反対側の端っこなんだね」

    友「…………………」

    姉「ふあ、んーーーーーーーーーー!いい空気」

    妹「ねえ、おねえちゃん?まだあるくの?」

    姉「え?もう疲れちゃったの?」

    妹「おしっこー」

    姉「え?おしっこ?!」

    妹「もれるー」

    姉「もう…、さっきのとこでやっときなさいよー」

    妹「う〜〜〜」モジモジ

    姉「ホントにもー、しょうがないなぁ」

    友「…………」

    姉「ほら、そこの茂みのうらでしよ?」

    妹「やだー、こわいー」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:09:08.85 ID:pHTQmu650
    姉「ほーら、お姉ちゃんもついてってあげるから」

    妹「うん……」

    姉「あ、友ちゃん、悪いんだけどさ、ちょっとそこで待ってて?」

    友「はい」

    妹「おねえちゃん、もれるー」

    姉「あー、はいはいもうちょい我慢してねー」ガサガサ

    妹「う"〜〜〜」ガサガサ

    友「……やっぱり、あたしはこの場所のことを知ってる?」

    友「……それとも気のせい、なのかな?」

    友「でも…なんだろ?この変な感じ」

    友「…………え?!」

    ?「…………」

    友「……何?……誰?あそこに立ってる小さい女の子…全身真っ黒な服着て…」

    ?「…………」

    友「あ!そうだ!ロープウェイのゴンドラから見えたのって…あのコ!?」

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:12:59.70 ID:pHTQmu650
    友「…って、え?あの…あれ?ひょっとして、服じゃ…ない?」

    友「……黒いマント?え?え?え?え?…は、裸?」

    ?「…………」

    友「やだ、…あのコったら………裸!?」

    ?「…………あなた、わたしが見えるの?」

    友「……え?」

    ?「…………」

    友「え?え?え?」

    ?「……そう………、見えるの…」

    友「……???…あ…あなたは…誰?」

    ?「…………」

    友「………あなたは…」

    ?「………あなたこそ……誰?」

    友「え?あ、あたし?」

    ?「そう、あなた」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:18:37.47 ID:pHTQmu650
    友「何言ってるの?あ…あたしは…その…あたしだよ…」

    ?「…………」

    友「あたしは……………」

    ?「…………」

    友「………あたしは………………誰?」

    ?「……わからないの?」

    友「…………」コクン

    ?「そう………」クルッ

    友「え?あ…あの?ね、ねえ!ちょ、ちょっと待って?」

    ?「何?」

    友「だ……、だから、あなたは誰なの?」

    ?「…………」

    友「あ、あのね、あたしね…、さっき船で目が覚めてから、ずっと何か変なの」

    ?「…………」

    友「何かね、とても大事なことを全部すっかり綺麗に忘れちゃってるような…、こう胸がざわざわって変な感じがするの…」

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:22:36.02 ID:pHTQmu650
    友「ねえ、あなたなら、何か知ってるんじゃない?」

    ?「…………」

    友「………やだ、あたし、何言ってんだろ?」

    ?「……見ているものは、信じたほうがいい、だってこれは現実だから…………」

    友「え?」

    姉「あ、友ちゃん待った?」ガサガサ

    友「…姉さん?」

    妹「おわったー」ガサガサ

    友「妹ちゃん…」

    姉「ん?どしたの?鳩が豆鉄砲喰らったみたいな顔して」

    友「あ、あの…そこに黒いマントの女の子が……」

    姉「は?黒マント?」

    友「うん」

    姉「んーーー。どこにもいないじゃん?」キョロキョロ

    友「…え?あ、あれ?いなくなってる?…でも、ついさっきまでそこに???」

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:27:42.61 ID:pHTQmu650
    妹「ねえねえ、おねえちゃん、はとがまめでっぽうってなにー?」

    姉「え?あー…、えへへ、実はお姉ちゃんも良く分かってなかったりして」

    妹「おねえちゃん、いんちきー」

    姉「へへへー」

    友「あの子、どこいっちゃったんだろ?」

      『……見ているものは、信じたほうがいい、だってこれは現実だから…………』

    友「……現実?」

    友「…………」ブンブンブン

    姉「ちょっと遅くなっちゃったねー。急ごっか?」

    妹「うんー」

    友「……」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:33:00.63 ID:pHTQmu650
    ―― 山頂 休憩所前広場

    先生「…じゃあ、優勝は園児Cくんのチームでーす」

    パチパチパチパチパチパチパチパチパチ

    園児Cパパ「やあ、これはすみません」

    園児C「……」

    先生「はーい、じゃあこれが優勝カップと優勝賞品でーす。おめでとね、園児Cくん?」

    園児C「あ、おかしとはなびセットだ。ゆうしょーカップって、あー、これ、こうさくでみんなでつくったやつだ」

    園児Cパパ「ほう」

    園児C「ねえ、父ちゃんみて?」

    ぐるん―――――――――― バキャ

    園児Cパパ「ぶべら?!」

    園児C「あ……父ちゃんのかおにあたって…ゆーしょーカップこわれちゃった……」

    先生「…ぷ」

    園児C「父ちゃん、わりぃ」

    園児Cパパ「てめ…」

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:38:33.89 ID:pHTQmu650
    園児Aママ「そう言えば、園児Cくんのお父さん、再婚したんですって」

    園児Bママ「あら、そうだったの?」

    園児Aママ「なんと、相手はこの幼稚園の先生ですって」

    園児Bママ「え?どの人?どの人?」

    園児Dママ「ほら、ちょっと前まで髪の短い先生がいたでしょ?」

    園児Bママ「…ええ!?ひょっとして、旦那さんが借金作って逃げたってアレ?」

    園児Aママ「しー―――ッ!声が大っきい」

    園児Bママ「ご…、ごめ」

    園児Aママ「そそ、アレよ、アレ」

    園児Bママ「へえ、…そうだったんだ。意外…。全然知らなかった」

    園児Aママ「それに聞いた話じゃ、園児Cくんのお父さん、先生さんのとこの借金のカタ、かなり持ったんだって」

    園児Bママ「あれ?…でもさ、あの先生さんって、噂じゃ自己破産したって」

    園児Aママ「さあ……そこんとこ良くわかんないんだけどね」

    姉「うわー、こわー、ママ群の噂話こわー」ヒソ

    妹「おねえちゃん、どしたのー?」

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:43:40.38 ID:pHTQmu650
    姉「う…ううん!な、なんでもない、なんでもない!はは…ははははは」ブンブンブン

    友「………………」

    先生「…あのう、それで女さんはお元気ですか?」

    園児Cパパ「え?あ、ああうちのですか?ええ、元気にしてますよ?」

    先生「そうですか、でもホントよかったですよ、園児Cくんのお父さんみたいな人がいてくれて」

    園児Cパパ「ははは、やだなあ、あんまり持ち上げんで下さい。本当にラッキーだったんですよ。元はと言えばコイツが選んだ宝くじがたまたま…」

    園児C「なに?父ちゃん」

    園児Aママ「宝くじですって」

    園児Bママ「宝くじですって」

    園児Dママ「宝くじですって」

    姉「ママ群こわいよう……」

    妹「ねえ、どうしたのー?」

    友「この光景もどこかで見たような…」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:47:14.52 ID:pHTQmu650
    先生「今度みんなで遊びに行きますね?」ヒソヒソ

    園児Cパパ「ええ、楽しみに待ってます」

    園児Aママ「遊びに行きますって」

    園児Dママ「まー」

    園児Bママ「3角関係?」

    姉「ママ群て…………」

    妹「あ、ゆがんでる?…………おねえちゃんのくつのひも…」

    姉「………ははは」

    友「…………おしい?」

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:52:33.29 ID:pHTQmu650
    ――― 広場 ランチタイム

    姉「見てみて?じゃじゃーーーん」

    妹「あ、はなまるはんばーぐだー」

    友「…うわ…すご…ホントに花丸だ……」

    姉「ふふーん、どーだ見たか!姉ちゃんの腕前を」

    妹「ちょーだい、はなまるちょーだい」

    姉「こーら、お行儀悪いわよ?ちゃんとみんなでいただきますしましょ?ね?」

    妹「じゃあ、いただきまーしゅ」

    友「いただきまーす」

    姉「はい、いただきます。ねえ友ちゃんも花丸食べてみる?」

    友「え?あ、あの…、すみません、それじゃちょっとだけ、いただきます」

    姉「そんな遠慮しないで?どう?」

    妹「わーおいしー」

    友「ホント…すごくおいし…」

    姉「へへへー!こう見えても家庭科は得意なのよね〜」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 03:59:17.30 ID:pHTQmu650
    友「え?これ姉さんが作ったんですか?」

    姉「そうよ?」

    友「すごい上手です」

    姉「や…やだ、そんなに誉めないで?恥ずかしいじゃん」

    友「でも、これすごく美味しい…」

    姉「もう、や、やーだ!だってうちって父さんも母さんも共働きでさ、最近の晩御飯はずーっとあたしの係なの。…だから慣れちゃってさ」

    友「そうなんですか?でもこれすごくほっとする味…」

    姉「えへへ、ね?ね?友ちゃん、もっと食べて?」

    友「あ、はい」

    妹「あー、あたしもたべるー」

    姉「あー、はいはい。ごめんねー」

    妹「おねえちゃんたら、友ちゃんばっかりやさしくしてー」

    姉「あらー?ひょっとしてやきもち?」

    妹「ぶー。おねえちゃんきらいー」

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:03:57.89 ID:pHTQmu650
    姉「あはは」

    友「くす」

    先生「友ちゃーん」

    姉「あ、先生だ。呼んでるよ?友ちゃん」

    友「はーい。ここです」

    先生「あ、友ちゃん。今ね、友ちゃんのお母さんからお電話があってね、急な仕事が入って今日はもうこっちに来れないって」

    友「え?」

    先生「お母さんがね、ごめんなさいって」

    友「そうですか」

    姉「残念だったね、友ちゃん」

    友「え?あぁ…あたしは別にいいんです。その、あんまり気にしないでください」

    友「…………」(だって今はそれより気になることもあるし…)

    姉「だったら、今日だけあたしが友ちゃんのお母さんになったげる」

    友「…は?」

    姉「さあ、母さんの胸に飛び込んでおいで?」

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:09:10.50 ID:pHTQmu650
    友「むぎゅ」ムギュ

    妹「あーずるいー!」

    姉「はっはっはー!」

    友「……スジばってて…く……くるし…」

    姉「胸ない言うか…こんにゃろ」ギリギリギリ…

    友「い…いひゃい!いひゃいれふ!」

    先生「え、えと…あの…、姉さん……?」

    妹「あ、せんせー、けーたいもってるー」

    姉「あ、ホントだ携帯だ。今年出たモデルだ。メールが送れるやつだー。いいなぁ」パッ

    友「…げほげほ…ぜいぜい、あ――、死ぬかと思った……」

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:11:39.57 ID:pHTQmu650
    先生「え?あぁ、これ?お仕事でどうしても必要になっちゃうから思い切って買っちゃったの、自前のなんだけどね」

    姉「へえ、いいなあ、携帯。あたしも欲しいなあ。でも高いしなあ。やっぱPHSにしとこかな?」

    友「え?PHSって…。でも、あれ?これって……ト…トランシーバー?」

    先生「そうなの、ホントにトランシーバーみたいよね、これ。ちっこくて可愛いし。
     でも携帯って、やっぱりPHSと比べると通話料金が高いから滅多に使わないようにしてるんだけどね」

    姉「ふうん。あたしの学校ってさ、まだポケベルなんだよね。学校の帰りとか、駅前の公衆電話にすんごい行列が出来てるよ」

    先生「そうそう、私もちょっと前まで並んでたクチなんだよー。でもこういうのってどんどん進化してるよね。この先どうなるんだろね?」

    姉「だよねー、ちょっと楽しみかも」

    友「……………あれ?なんでだろ?なんで変な感じがするんだろ?」

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:16:34.30 ID:pHTQmu650
    園長「先生、そろそろ、集合時間ですよ」

    先生「え?もうそんな時間?…うわ、やだ、話し込んじゃったかも」

    姉「先生って見かけによらず子供っぽいところあるよねー」

    先生「こら、中学生の分際で子供っぽいとはなんですか?」

    姉「えへへー」

    園長「おーい」

    姉「ほら、園長先生が呼んでるってば」

    先生「あらやだ大変!はーい」タタタタッ

    姉「ふふ、二人とも、もう集まる時間だってさ」

    妹「え?あつまるじかん?」

    友「もう帰る時間だって」

    妹「ええええぇええええ」

    姉「そうだよねえ、ホント言うと少し早いかもだけど、帰りのフェリーの時間もあるってあの先生言ってたし、残念だけどしょうがないよ」

    妹「ぶー」

    友「はは、行こ?」

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:19:31.21 ID:pHTQmu650
    ―― ロープウェイ下り ゴンドラ内

    妹「ゆれるー」

    姉「ホント良く揺れるよねー」

    友「……」

    妹「こわいー」

    姉「案外途中で止まったりして…」

    妹「やーん」

    姉「なんちって」

    友「……」

    姉「そいえばさ、友ちゃん?」

    友「え?な、なんでしょう?」

    姉「あのあたりだっけ?行きのロープウェイで、友ちゃんが誰かいるーって言ったの?」

    友「え?…あ、はい」

    姉「今度はどう?」

    友「……」

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:25:35.66 ID:pHTQmu650
    友「……あ」

    姉「…いるの?」

    友「………………え?い、いいえ!い、いません!ははは!見間違えだったのかも、すみません」

    姉「だよねー。だってさー、さっき先生に聞いたら、あのあたりって、崖崩れの危険があって立入禁止区域なんだってさ」

    友「ははははは…」

    友「………」(うう…どうしよう、行きの時と全く同じ位置に、誰かいるんだけど…)

    姉「でもちょっと素敵よねー、あたしもあの滝壺のところに行ってみたいかも?」

    友「あの…、やめときましょ?姉さん。戻れなくなっちゃいますよ?」

    姉「あ…、あの?冗談に、そんなにマジに返されても、あたしも困るんだけど…」

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:28:53.94 ID:pHTQmu650
    友「あ…」

    姉「ん?どしたの?」

    友「い…いえ、綺麗な景色だなーって思って」

    姉「そうだよね」

    友「……」(うわ…、あれって、やっぱりあのときの黒マントの女の子だ……)

    友「……」(やだ……、どうしよう…、絶対間違いないよー、あの子裸だー)

    友「……」(黒マントが、風になびいてばたばたしてて…、うわあ、全部丸出しだよう…)

    友「……」(やっぱり姉さんに言ったほうがいいのかなあ?)

    友「……」(でも姉さんは、あの子の姿が見えないって言ってるし…これっていったいどういうこと?)

    友「……」(…あ、あの子、こっちを向いて何か喋ってる?口元が動いたように見えたけど)

    友「……」(なんて言ってるんだろ?)






? 『  キ  ヲ  ツ  ケ  テ  』






    友「……え?!」

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:33:40.30 ID:pHTQmu650
    ―― フェリー乗り場

    先生「はい、じゃあ皆さん、帰りのフェリーが着きましたので、乗る時は一列になって下さいね」

    一同「はーい」

    園児Aママ「遠足って、どこもこんなものなのかしら?」

    園児Bママ「そう言えば隣町の幼稚園の遠足は、確かN光だったらしいわよ」

    園児Aママ「N光かー。んー、どっちもどっちって感じかなー」

    園児Dママ「うちの近所の保育園は遠足はないみたいですよ?」

    園児Bママ「あら、そうなんですか?」

    園児Aママ「まあ幼稚園は保育園と違って学校だからケチなんじゃない?引率も、園長先生とあの若い女の先生の二人だけだし」

    園児Dママ「そうよねえ、今日だって、お昼の自由時間の時に、私たちの所にあいさつにも来ないもんねえ」

    姉「…う、なんかあたし、遠回しにママ群にいじめられてる?」

    妹「ねえ、おねえちゃんどうしたの?」

    友「……………………」

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:36:14.52 ID:pHTQmu650
    ―― フェリー 出航

    ぼ―――――――――

    妹「ぼー」

    友「汽笛だね」

    妹「きてきー」

    姉「あ、フェリー動き出したね」

    妹「おねえちゃん、おねえちゃん」

    姉「ん?どしたの?」

    妹「おそとにいきたい」

    姉「え?お外?」

    妹「うえー」

    姉「あー、上?また甲板に行ってみたいの?」

    妹「うん!いく」

    友「じゃあ、あたしは、…ここにいますね」

    姉「そう?」

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:39:31.24 ID:pHTQmu650
    妹「えー!やだー友ちゃんもいっしょにいくー」

    姉「えと…、どうする?友ちゃん」

    友「じゃ、じゃあ、あたしも一緒に行きます」

    姉「ごめんね、つき合わせちゃって」

    友「いえ、そんな」

    姉「ふふ、ありがと」

    先生「あ、姉さん上に出るんですか?小さいお子さんは危なくないように気をつけてくださいね?」

    姉「了解でーす」

    妹「おねえちゃん、さきいくねー!」トテトテトテトテ

    友「あ!あぶな…」

    姉「あ」

    妹「きゃん」ドチン! …パタッ

    ?「!?」

    妹「いーたーいー」

    友「大丈夫?妹ちゃん」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:42:16.18 ID:pHTQmu650
    妹「しりもちーいたいー」

    ?「なんだ、ガキか…、体当たりしやがって、ちゃんと前見て歩けよ。ったくよぉ」

    妹「ぅあ?…くろメガネ…?」

    姉「すみません、すみません。うちの妹が」

    サングラス「あぁ?なんだ?姉ちゃん、お前んとこの妹か?ちゃんと見とけよ。クソが」

    姉「…すみません」

    サングラス「それにしても、なんだこりゃ?客室はガキばっかじゃねえか?遠足かよ?…ったく、うるせえったらありゃしねえ」ブツブツ

    妹「おねえちゃん…」ササッ

    友「……………」

    姉「行こ?」

    妹「うん…」

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:48:05.72 ID:pHTQmu650
    ―― 甲板

    姉「なに?さっきのあの、グラサンのおっさん!!腹立つ〜〜〜!」

    妹「お…、おねえちゃん?」

    姉「…『ちゃんと見とけよ。クソが』って、テメエが前見て歩けっての!ばーか!」

    友「ははは……」

    姉「せっかくの綺麗な景色が台無し!ああもう!」

    友「…………」

    姉「ふう…、もういいわ。考えるだけ損、損!」

    友「……はあ」

    姉「でも、これでもう、遠足も終わりか」

    友「そうですね」

    妹「えー、まだあそぶのー」

    友「…………」






? 『  キ  ヲ  ツ  ケ  テ  』






    姉「ん?どしたの?友ちゃん?」

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:53:37.78 ID:pHTQmu650
    友「いえ、なんでも……」

    姉「そう?」

    パ―――――――――――――――ン

    姉「!?」

    妹「!?」

    友「!?」

    シ―――――――ン

    妹「お…おねえちゃん?」

    友「!!!??」

    姉「今の…何の音?」

    カンカンカン…

    妹「あ、だれか、かいだんをあがってきたよ?」

    サングラス「ちっ…、あのクソ馬鹿が、とち狂いやがって…。ったく、こっちの予定が狂っちまっじゃねえか」

    姉「あ、さっきの…グラサンのおっさん?」

    サングラス「おいお前ら、ちょっと下の客室に集まれ」

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 04:59:24.27 ID:pHTQmu650
    姉「…え?あの?あたしら?」

    友「…………」

    サングラス「聞こえなかったのか?さっさと客室に集まれっつってンだろ?」

    ガチャ…

    姉「え?」

    妹「ね、おねえちゃん?あれなあに?」

    友「け…拳じゅ…」

    パ――――――ン

    チュイーーーーーーーン

    姉「ひいいいいいいいいいいいいい」

    友「!!!!!!!!!!!!!!」

    妹「……………」

    サングラス「怪我したくなかったら、お前ら、さっさと下に降りろ。な?」

    姉「なに?…なにこれ?」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 05:03:16.59 ID:pHTQmu650
    乗客A「おい、なんだあれ!?」

    乗客B「ねえ、あの人が持ってるの、鉄砲?」

    乗客C「なに?どっきり?」

    乗客D「TVの撮影か何か?」

    サングラス「ああもう、うっせえなあ!なんかもう面倒くせえや」

    パ――――――ン

    乗客B「ぎゃう?!」

    ドサッ

    姉「!!!!!!!!!!」

    妹「!!!!!!!!!!」

    友「!!!!!!!!!!」

    乗客A「え?!!!!!」

    乗客B「あ…あれ?痛く…ない?…い…ぎっ!?…足が………熱い?やだ…何これ?血?」

    乗客C「なんだなんだ?お…おい血ィが出てんぞ?」

    乗客D「おい!お前!何してんだ?!」

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 05:07:21.68 ID:pHTQmu650
    サングラス「だーかーらー!うるせえつってんだろ!お前ら!」

    パ――――――ン パ――――――ン

    姉「きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

    友「………………」

    妹「………………」

    乗客A「………………」

    乗客C「………………」

    乗客D「………………」

    乗客B「え?あ…あの…足が…動かない?…ひぎっ!?…足が?!血が溢れて…足が?!いや――――――――!!!!」

    パ――――――ン

    サングラス「しずかにしやがれ!!!!!!」

    ……シーン

    乗客B「あ…あ…あ……………」

    サングラス「だからよぉ、うっせえつったろ?ったく騒ぐなよ、ばーか。足撃ったぐらいじゃ、しばらく死にゃしねえよ。……多分…」

    姉「多分て……」

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/02(土) 05:12:54.89 ID:pHTQmu650
    サングラス「お前ら怪我したくなかったら、下の階にさっさと集まれ。いいな」

    妹「おねえちゃん…」

    姉「………いこ?」

    妹「………う…うん」

    友「………………」

    サングラス「おい、そこのお前…」

    乗客A「………ひ…え?お…俺っすか?」

    サングラス「そっちで転がってる姉ちゃんを運んでやってくれ」

    乗客A「…………え?あ…あの?」

    サングラス「…いいから、さっさとそこの女を下に運べ。な?」

    ガチャ…

    乗客A「……りょ…了解っす」


妹「ただいま、お姉ちゃん」【パート2】へつづく

引用元
妹「ただいま、お姉ちゃん」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1241196665/
 

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