1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 19:55:31.96 ID:WRCBZlAx0
    姉「ただいまー。あーしんどー、だるー」

    妹「なあに、お姉ちゃん、おばさん臭ーい」

    姉「うっさいわねえ、いいでしょ?一日中働いてて、すっごい疲れてるんだから」

    妹「そう言えばお姉ちゃん、今日デートじゃなかったっけ?」

    姉「あ?あー…、うん、えへへ。デートはね、明日なの」

    妹「ん?そうだっけ?」

    姉「ホントはね、今日だったんだけどね?あの人、急な仕事が入っちゃってさ…、その、明日になっちゃった…」

    妹「うわ、あの人だってさー」

    姉「はははー、そんでさ、明日、会社の人にも合コンに誘われちゃっててさー。どっちに行こっかなーなんて悩んでんの、私」

    妹「はぁ…。いーなぁ、やっぱさー、大人は違うよねー」

    姉「んー。でもさー、あの人ちょーっと軽いんだよねー」


前スレ
妹「お帰り、お兄ちゃん」【前編】【中編】【後編】

妹「お帰り、お姉ちゃん」【パート1】【パート2】【パート3】【パート4】



 
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 19:56:46.39 ID:WRCBZlAx0
    妹「そうなの?」

    姉「そうなの!顔は良いんだけどね、顔は。やたらスケベだしさ」

    妹「なにそれー。お姉ちゃん、のろけてるー」

    姉「どこが!そうそう、こないだも会ったときにさ、食事だけだーって言ってたくせに、その後で、すぐにホテルに行こうなんて言い出したりしてさ」

    妹「えぇえ!?…い…行っちゃったの?」

    姉「…んっとねー。ごめんねって言って、帰っちゃった」

    姉「えー?!どうしてー」

    姉「だってさー、…その………私……あの日だったし。…その……しょうがないじゃん…ねえ?」

    妹「…ねえ?って、お姉ちゃん…それ、………ストレートすぎ……」

    姉「だってさー。こんなふうに会うようになってから、まだ3回よ?軽い女だーって見られたくないじゃん」

    妹「軽いも何も、中学に入るちょっと前までおねしょの癖治らなかったくせに」ボソ

    姉「ん?なんか言った?」

    妹「いーえ。何も言ってません」

    姉「こいつはー…」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:00:30.96 ID:WRCBZlAx0
    妹「そう言えば、お姉ちゃんの彼氏さんてさ、年上なんでしょ?お仕事は何してる人だっけ?」

    姉「お役所勤めだって」

    妹「へえ公務員さん?」

    姉「そうみたい。でもさー、私、あんまみんなみたいに詳しく聞きたくないのよねー。その、ガッついてるみたいでさ」

    妹「お姉ちゃんさー、それ基本だよ?馬鹿なの?普通、相手の仕事のこととか知っとかなきゃ。うん」

    姉「…まさか中学生に説教されるとは」

    妹「べーだ、今年から高校生だもんねー」

    姉「はいはい、…あんたの高校生発言で思い出したわ。あんたも明日、この部屋を留守にするんだっけ?」

    妹「うん!なんとなんと!2白3日の卒業旅行なのです!」

    姉「いいなあ旅行。で、どこだっけ?」

    妹「N県の白馬村」

    姉「ほほー。んー、青春ですなー。いいよねー受験終わったやつらはヒマで」

    妹「お姉ちゃん、やっぱりおばさん臭い」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:02:40.35 ID:WRCBZlAx0
    姉「ほっといて下さい…んで、女の子ばっかだっけ?確か友ちゃんのお姉さんが引率するとか言ってたよね?」

    妹「う…うん」

    姉「まぁ、友ちゃんのお姉さんてさ、私の高校時代の陸上部の後輩だから、よろしく言っといてね?…ふふ、あの子ってさ、最初は走るのすんごいトロくてさー」

    妹「……」

    姉「ん?どったの?」

    妹「それがね、あの…、男の子たちも何人か一緒に行くことになったの」

    姉「ほう!!ほうほうほうほう!」

    妹「お…お姉ちゃん?!な…何?」

    姉「ほうほうほう!んで、妹の憧れの人も一緒に来ると!?」

    妹「な!なななななな!何言っxsあqすくぁwsでfrgthyじゅきぉ;pぇdfrgthyじゅきぉp;:@csdfghjkl;:!!!!!いおp!!!!!!!!」

    姉「…何語?」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:04:40.52 ID:WRCBZlAx0
    妹「ふ…ふん!」

    姉「あ――――!?もしかしてあたりなの?!えー?ふーん、そうなんだー、妹って、好きな男の子いたんだー。はーん?」

    妹「ち…違うよ――――――!もー――――!」

    姉「あ―――――――――!赤くなってる!可愛い!妹、すんごい可愛い―――――――――――!!!!」

    妹「違うも―――――――――――――ん!」

    姉「はいはい、分かった分かった!妹の初恋の男の子のことは置いといて…、んで、旅行に男の子が混ざるって、お父さんとお母さんには言ったの?」

    妹「は、初恋?!!だっ、だーかーらー!違うもん!!!男君はそんなんじゃないもん」

    姉「へえ、男君っていうのか、メモメモと…」

    妹「お…お姉ちゃん?あ…あの…ホントにメモるのやめて?」

    姉「あ―――、ははは、ごめんごめん、えと、だから、お父さんとお母さんにはそういうの言ってあるの?」

    妹「あの…、その…、だから…、い…言ってない…けど…。あの…、どうしよう?お姉ちゃん」

    姉「……う〜ん」


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:06:02.66 ID:WRCBZlAx0
    妹「…あのね、あたし、中学出たらね、…その、…この部屋からお父さんとお母さんの所に引っ越すでしょ?……あの…、もう時間ないんだもん」

    姉「………」

    妹「…もう男君と、会えなくなるんだもん」

    姉「そっか…、あんたにとっちゃ、今しかないんだもんね?」

    妹「……」

    姉「ふふふ、お父さんとお母さんには秘密にしといてあげるから、頑張りなよ?」

    妹「!!うん!ありがと、お姉ちゃん!」

    姉「マセガキめ!…でも、あんまり危ないことしたら、だめだからね?」

    妹「分かってるって!もう、お姉ちゃんじゃあるまいし」

    姉「なんか言った?」

    妹「ふんふん♪」

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:07:20.71 ID:WRCBZlAx0
    ―― 翌日

    姉「そんじゃ、お先!行ってきまーす」

    妹「じゃーね、行ってらっしゃい、お姉ちゃん」

    姉「あんたも気をつけなよ?出るときガスの元栓とか忘れずに切っといてね、スペアキーは持ってっていいから」

    妹「わかったってばー。もうしつこいよう」

    姉「はいはい、あーあ、旅行かぁ…。いいなあ…。私も行きたいなあ旅行、温泉もいいよね…」

    ガチャン…

    妹「ふう、やっと行ったかー。もー。お姉ちゃんしつこいー」

    妹「……あ、そうだ」

    妹「……忘れものないようにしなきゃね」

    妹「……うんバッチリ、大丈夫」

    妹「……時間も大丈夫!」

    妹「……昨日からなんとなく不安だったけど」


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:12:47.37 ID:WRCBZlAx0
    妹「……」

    妹「……でもそんなの関係ないもん」

    妹「……ふふふ、みんなでスキー旅行」

    妹「……男君も一緒」

    妹「……」

    妹「きゃー、やーん」フルフル

    ガチャ

    姉「あ、妹?お土産は私、おやきがいいから」

    妹「……」

    姉「あ…」

    妹「!?は…早く行け―――――――――――――――!!!!!」

    姉「わははははははは」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:14:42.55 ID:c1Xgh9rMO
    このまま女子しか出なくていい

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:16:26.24 ID:WRCBZlAx0
    ―― 集合場所 駅前

    妹「あ、おはよー友ちゃん」

    友「あー妹ちゃんおはよー」

    友姉「おはよ妹ちゃん」

    妹「友姉さんもおはようございます」

    妹「ねえ友ちゃん、あと、何人来るんだっけ?」

    友「私たちを入れて女の子は5人だから…んと」

    妹「あたしと、友ちゃんと、友姉さんと、委員長ちゃんと、図書委員さん」

    友「そうそう、男の子のほうは、んとね、男君と、男友君と、写真部君と、水泳部君の4人だから、計9人だね」

    妹「なんだか、大所帯になっちゃったね」

    友「はぁ、水泳部君が一緒だなんて…ふふ」

    妹「ふふ…、友ちゃん!」ガシッ

    友「ふふ…ふふふふ、妹ちゃん!」ガシッ

    妹・友「ファイトー!おー!」

    友姉「?」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:19:11.94 ID:WRCBZlAx0
    委員長「あ、いたいたー」

    図書委員「あの、お、おはようございます」

    妹「あ、来た来た。おーい、みんなーこっちだよー」

    友「えへへ、みんなおはよー」

    男友「やぁ!今そこでみんなと一緒になってさ」

    写真部「あ…あの…きょ…今日は呼んでくれて…僕感激です!その…その…友さん…僕…」

    友「あ、お…おはよ…水泳部君」

    水泳部「よ」

    写真部「あ………………………」

    友姉「…でもホント、大所帯になっちゃったねー」

    妹「……」キョロキョロ…

    男友「これで全員?」

    委員長「えっと、そうなの?」

    写真部「ひいふうみい…、8人ですか?」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:20:01.69 ID:lxo8YZjE0





もう誰が誰だかw





21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:21:26.74 ID:WRCBZlAx0
    妹「あ…あの」

    友「どしたの?」

    水泳部「何?妹ちゃん」

    妹「そ、その…男君が、まだみたいだけど?」

    男友「そう言えば、…あいつだけまだ来てねえみたいだな」

    委員長「どうする?」

    図書委員「あ、あの、電話してみます?」

    男友「そうだな、男の携帯番号は?っと」ピッピッピ

    男友「はい、発信っと、案外すぐ近くにいたりしてな」

    委員長「どう?」

    男友「……………うーん?」

    水泳部「どうした?」

    男友「んだよ、あいつ。携帯の電源切っちまってるみたいだな」

    図書委員「あ、あの、その、まだ時間あるし、もうちょっと待ちませんか?」

    妹「……」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:24:38.53 ID:WRCBZlAx0
    ―― 20分後

    男友「…なあ、ちょっと遅くねえか?」

    水泳部「うーん」

    委員長「時間は大丈夫?」

    友「どうしよっか?電車が来る時間まで、もうあんまり時間ないよ?」

    友姉「指定切符だし…困ったわねえ」

    妹「あの」

    水泳部「どうしたの?妹ちゃん」

    妹「あたしここで男君を待ってるから、みんな先に行って良いよ?」

    男友「う〜ん、どうする?」

    水泳部「妹ちゃんが待ってるなら、俺も待ってるよ」

    友「あ…あのう、だったら…私も…」

    図書委員「私も…」

    写真部「友さんが待つなら僕も!」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:26:48.68 ID:WRCBZlAx0
    委員長「んもう、もうあんまり時間がないんだからね?先に行きましょうよ。悪いけど」

    友姉「ん〜、仕方ありませんねえ、そういうことなら…、じゃあ友ちゃん先に行きましょ?」

    友「え?あ…あの…その…、あ…あたしも待とうかな…なんて」

    図書委員「……あの、妹さんと友さんが待つんだったら、私も待ちますけど」

    水泳部「俺と妹ちゃんだけで十分だよ。友ちゃんと図書委員さんは、皆と一緒に先に行きなよ。後から男連れて追い付くからさ」

    写真部「あれ?ぼ…僕は?」

    図書委員「で…、でも……」

    友「………水泳部君がそう言うのなら……しゅん」

    男友「行こ?図書委員さん」

    図書委員「でも…あの…あ、委員長さん押さないで?押さないでください〜」

    写真部「あ、友さん、荷物僕が持ちますよ。こう見えて僕、力はありますから。はははは」

    友「……」とぼとぼ

    写真部「あー、友さん!?ま、待って下さいよー」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:28:29.13 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「はは、写真部のやつ、バレバレだなー」

    妹「……」

    水泳部「…ふう、男のヤツ遅せえな、ったく何やってんだよ?」

    妹「……」

    水泳部「……」

    妹「……」

    水泳部「なあ、今日は冷えるよな。俺、何か温かいもん買ってくるよ。妹ちゃんは何がいい?」

    妹「……」

    水泳部「妹ちゃん?」

    妹「へ?あ…そ…その。水泳部君、ごめんなさい。あたしぼーっとしちゃってた?」

    水泳部「……温かい飲み物買ってくるよ。冷えるだろ?リクエスト何かある?」

    妹「え?あ…あの、それじゃあココアで」

    水泳部「OK、ココアね」タタタッ

    妹「男君…遅いな……」

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:30:36.77 ID:WRCBZlAx0
    ―― 1時間後

    水泳部「んがー、ダメだ、やっぱり電話通じねえ!いったいあいつ何してやがんだ?」

    妹「……」

    水泳部「もう行こうぜ?」

    妹「あの…、水泳部君、ありがと。ごめんね。もう先行っていいよ?あたし待ってるから」

    水泳部「……う〜ん、もうとっくに電車出ちまってる時間だしなあ」

    妹「……」

    水泳部「それにしても今日は冷えるよなあ、息が白いよ」

    妹「ねえ?水泳部君」

    水泳部「な、何?妹ちゃん」

    妹「男君の携帯の番号教えて?あたしかけてみる」

    水泳部「え?知らなかったの?」

    妹「うん……教えてもらってないの」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:32:38.27 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「……あの馬鹿。…ほれ、これ見ろよ」

    妹「ありがと水泳部君」

    水泳部「ふう、何やってんだろ?俺」

    妹「えと…」ピッピッピッ

    水泳部「どうせ、電源入ってないって」

    妹「……………………………」

    プルルルルルルルル……プルルルルルルルル……

    …ガチャ

    ?『…はい、どなたですか?』

    妹「へ?あれ?……繋がった?」

    水泳部「え?」

    ?『もしもし、どちら様ですか?』

    妹「あ…あ…あのう…男君?」

    ?『いえ、こちらは警察署です』

    妹「…………………………は?あの?」

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:34:19.65 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「…妹ちゃん?」

    妹「え?あ?あれ?あたし間違えた?」

    ?『もしもし?こちらは警察署ですが、どちら様ですか?』

    妹「あれ?あ…あの?こ…これって男君の携帯の番号じゃないんですか?」

    水泳部「妹ちゃん?どうしたの?」

    妹「あ、水泳部君…あの…これ……警察にかかってるみたい?…なんで?」

    水泳部「……は?」

    妹「これ、どういうこと?」

    水泳部「妹ちゃん?電話番号確かめてみろって」

    妹「うん、えと……………………。うん、確かに間違えてないと思う…けど……?あれ?」

    ?『申し訳ありませんが、現在、こちらの携帯の持ち主は、電話には出られない状態になっております』

    妹「え……………、あ、あの?電話に出られないってどういうことですか?」

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:36:36.44 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「どうした?オレオレ詐欺か?」

    妹「?????????」

    ?『…この携帯電話は、今朝3丁目で起こった交通事故の被害者が持っていた携帯電話です。………もしもし?そちらはどなたですか?』

    妹「…え?あ、あの…事故?」

    ?『…………………え?なに?……この携帯の持ち主が、ついさっき死んだ?おい、これ遺留品のリストだから鑑識に回しといて……………』

    妹「……え?!!あ、あの?…も…もしもし?あの…今、死んだって?」

    水泳部「は?死…んだ?」

    妹「あ!あの!あ…あた、あたし!男君のクラスメートなんです!同じ学校の!あの!男君、どうなったんですか?!」

    ?『……………』

    水泳部「なあ、妹ちゃん。俺にもわかるように説明してくれよ?」

    妹「いいから!水泳部君は黙ってて!!!!!」

    水泳部「!!!???…ご、ごめん」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:38:38.60 ID:WRCBZlAx0
    妹「あの……?もしもし?」

    ?『あー、申し訳ありませんが、手短にお伝え致します』

    妹「はい」

    ?『先ほど、この携帯電話の持ち主の死亡が確認されました』

    妹「え?」

    ?『交通事故です。お亡くなりになりました』

    妹「………………………」

    ?『もしもし?もしもーし?』

    ?『おいどうした?』

    ?『それが、うんともすんとも…』

    ?『もしもーし?』

    ?『………………………もしもーし?あのう、申し訳ありませんが、もう、切りますよ?』

    プ…

    ツーツーツー

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:40:25.41 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「どうした?」

    妹「……………」

    水泳部「妹ちゃん?」

    妹「はは、男君がね、死んだって…」

    水泳部「は?」

    妹「今かけた番号の携帯がね、今警察にあって、今朝の交通事故の被害者が持ってたんだって………なにこれ?」

    水泳部「……………………マジで?」

    妹「あたし!ちょっと警察に行ってくる!」ダッ

    水泳部「お!おい!妹ちゃん!荷物!?」

    水泳部「…なんだよこれ?嘘だろ?」

    水泳部「あー、妹ちゃんのヤツ、荷物おいてっちまったよ、どうしようこれ」

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:42:32.67 ID:WRCBZlAx0
    ―― 5分後

    図書委員「はあはあはあ…」

    友「あ、水泳部君、まだこっちにいたんだ!よかったー。てっきり行き違いになっちゃうかと思ったよ。…って、あれ?男君まだ来てないとか?」

    水泳部「お前ら…」

    図書委員「ご、ごめんなさい。その、心配だったから…、あの…、戻ってきちゃいました」

    水泳部「電話くらいしろよ…って、ほかのヤツらは?」

    友「んとね、お姉ちゃんと、委員長ちゃんと、男友君は、急行に乗って先に行っちゃったよ」

    水泳部「そっか、………写真部は?」

    友「あぁ、ごめん。忘れてた…。うん、写真部君もお姉ちゃんと一緒に行ったみたい」

    水泳部「……写真部…」

    友「で、妹ちゃんは?」

    水泳部「それがな…俺にもよく分からないんだけど、今警察に行ってる」

    図書委員「は?」

    友「え?」

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:46:01.82 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「男の携帯に繋がったんだよ、…今その携帯が警察にあるってさ」

    友「え?…んと、男君、携帯落っことしちゃってたとか?」

    水泳部「いや、それがな…男のやつ…、その…、死んだって」

    図書委員「は?…死ん?」

    友「え?ギャグ?」

    水泳部「ばっ、馬鹿、ギャグじゃねえよ、男の携帯に警察の人が出て、男が交通事故で死んだって、そう言ってたらしい」

    友「はあ!!!!!!?」

    図書委員「あ……………………あのあのあの、そ、そそそそ、それ、ホホホホホントですか?」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:49:05.08 ID:WRCBZlAx0
    友「らしいって?どういうこと?水泳部君」

    水泳部「だから!俺にもわかんねえんだよ!妹ちゃんが男の携帯にかけたときに警察の人が出たっぽいんだ!俺も詳しくわからん!」

    友「そ…、そんなに怒鳴らなくてもいいじゃん!!うう…ぐす…」

    水泳部「わ…わりぃ」

    図書委員「あ!あの!わ、私も警察に行ってみます!………………………」タタタタッ

    友「あ!?図書委員さん、待って?」

    水泳部「おい、俺たちも行ってみようぜ?」

    友「う…うん」

    水泳部「う、荷物重…」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:51:04.55 ID:WRCBZlAx0
    ―― 警察署 総合案内

    妹「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、あ、ああああ、あの…あの…」

    署員「はい、どういったご用件でしょう?」

    妹「男君は?」

    署員「は?」

    妹「男君は今どこですか?」

    署員「はい?」

    妹「今さっき!この電話番号、に、かけたら、警察の人が出て、男君が死んだって!」

    署員「は?」

    妹「あの…、だから、この番号にかけたら、警察の人が男君が死んだって!!!」

    署員「あの…落ち着いて?」

    妹「ぐず…ひぐ…だから!この電話番号にかけたら…警察の人が出て…、ううう…、男君が死んだって言うんだもん!もう訳が分かんないよう!うええええええええええん」

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:53:11.77 ID:WRCBZlAx0
    署員「…番号を拝見しますね?…おい君」

    署員2「はい」

    署員「このリダイヤルの電話番号の照合してみてくれ」

    署員2「ちょっと待ってもらえますか?」

    妹「うえええええええん、意味分かんない、誰か教えてよ…ねえ、ぐす…ひっぐ…ええええええええええん」

    署員「どうだね?」

    署員2「ちょっとこちらへ」

    妹「何よ、いったいなんなのよ?ぐす…。ありえないよこんなの…」

    署員「…えっとですね、こちらの番号の携帯はこれになるんですが…」

    妹「え?…あ…あの?それ?」

    署員「番号はこちらで間違いないですね?」

    妹「あの…なんで…その携帯…ビニール袋に入って…、そんなボロボロになってるんですか?」

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:54:50.56 ID:WRCBZlAx0
    署員「はい、この携帯は、今朝の交通事故で死亡した男子中学生が持っていた遺留品です」

    妹「え………………………………」

    署員「この持ち主は、先ほど総合病院のほうで息を引き取りました」

    妹「息を引き取った?…なにそれ?」

    署員「誠にどうも…、お悔やみ申し上げます」

    妹「…………」

    署員「あなたは男子中学生のご家族ですか?それともお知り合いですか?」

    妹「……と…友達です」

    署員「そうですか、総合病院はここを出て大通りを道沿いに左に行って最初の交差点を右に行った先にあります」

    妹「……あ、ありがとうございました……」

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:57:12.76 ID:WRCBZlAx0
    ―― 警察署 前

    水泳部「あ、いた!おーい妹ちゃーん!」

    妹「……」

    友「どうだった?何か分かった?」

    図書委員「あの…、それで男君は?」

    妹「……男君、今、総合病院にいるって」

    友「ええええええ?!びょ…病院って…」

    図書委員「あの…あの…それって……」

    水泳部「なあ、おい、行ってみようぜ」

    ピロロロロロ…ピロロロロロ…

    図書委員「え?何?あれ?…私の携帯?」

    ピロロロロロ…ピロロロロロ…

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 20:58:32.94 ID:WRCBZlAx0
    図書委員「誰から…あ、お母さん?もう!なんでこんな時に…」

    水泳部「図書委員さん、何やってんだよ?置いていくぞ?」

    図書委員「あの…ご、ごめんなさい、あの、先に行ってて下さい」

    友「急ぎましょ?」

    妹「……」

    図書委員「はい、もしもし、お母さん? 何よー。こんな時に!…………………………………え?あ、あの?それって……………」

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:01:09.96 ID:WRCBZlAx0
    ―― 総合病院 玄関

    水泳部「ぜーはーぜーはー。あー、坂道しんどー」

    友「はあはあ、も…もう、水泳部でしょうが。…って、ね、ねえ?妹ちゃん。ここに男君がいるの?」

    妹「…はあはあはあはあはあ……………………」

    水泳部「図書委員さん、道わかるかな?」

    友「はあはあはあ、一本道だったから、はあはあ、平気でしょ?」

    水泳部「はあはあ、ん!よ、よし、あそこの受付で聞いてみようぜ?あのー!すみませーん!」

    受付嬢「はい、どうしました?」

    水泳部「この病院にさ、男ってやつが来てませんか?」

    受付嬢「えと、入院患者さんのお見舞いですか?ちょっと待ってくださいねー、今、部屋番号調べますからねー?」

    受付嬢「……」

    受付嬢「……?」

    受付嬢「んー?」


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:03:45.54 ID:WRCBZlAx0
    友「どうですか?」

    受付嬢「あのう、そういった方は当院には入られてないようですが?」

    水泳部「え?」

    妹「え?」

    友「…でも、あの、さっき警察のひとがこの病院にいるって、妹ちゃんが…」

    受付嬢2「ちょっと!受付嬢さん!これ!こっち!」

    受付嬢「あーはいはい。あー……………………、ご、ごめんなさい」

    水泳部「じゃ…じゃあ、男はやっぱりここにいるんですか?」

    受付嬢「はい、おられます」

    妹「どこですか?」

    受付嬢「今はまだICUですが……」

    水泳部「ICUって…」

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:05:02.09 ID:WRCBZlAx0
    友「集中治療室ですね!分かりました!」

    水泳部「なあおい、あれじゃねえか?ほら、ICUって標識が描いてある」

    妹「…………………」

    友「行ってみましょ?」

    受付嬢「でも、その方はもう…って、あららー、行っちゃった。どうしよう」

    受付嬢2「ふー。まあ、行けばすぐに分かるでしょ?」

    受付嬢「うーん」


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:06:37.28 ID:WRCBZlAx0
    ―― 総合病院 ICU 前

    水泳部「ここだ、ここだ!」

    友「ここに男君がいるのかな?」

    妹「……………」

    水泳部「ん?なんか話し声が聞こえるぞ?」

    ?「…ご協力に感謝致します」

    ?「君ねえ、こういったことは、その、困るんですがねえ…」

    ?「これはささやかですが、どうぞお受け取り下さい」

    ?「……まあ、いずれにしろ、ここに入ってきたときには、既に心肺停止の状態だったのは確かなのですが…」

    ?「後の処理はこちらで行います。それでは私はこれで…」

    ガラガラガラガラ…

    友「わ、わ」

    水泳部「おい、誰か出てくるぞ」

    妹「!?」

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:08:13.03 ID:WRCBZlAx0
    白衣「ん?何だね?君たちは?」

    水泳部「あ、あのう、俺達、男ってやつの友達です!男がここにいるって聞いて、それで…」

    白衣「ん?あ、ああ、男君ね…彼なら」

    妹「男君!いるですか?」

    友「どこですか?」

    白衣「その名前の子なら、ここで寝ている子がそうですが」

    水泳部「え?」

    友「でもあの…」

    妹「顔に白い布が…」

    白衣「見てみるかね?」ハラリ

    妹「あ」

    友「あ」

    水泳部「あ」

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:10:08.74 ID:WRCBZlAx0
    白衣「申し訳ありませんが、ご愁傷様です」

    妹「男君?」

    友「うわ、顔色…すご…白い……?」

    水泳部「なんだよこれ?な、うそだろ?」

    妹「なんで…こんな…うぅうううううう…」

    友「身体中が包帯だらけになってる…」

    白衣「この子がこの病院に急患で来られた時には、もう手遅れの状態でした。手の施しようがなく…、誠にご愁傷様です」

    妹「………………そんな…うそだよ…だって…ねえ?…ううぅう」

    友「妹ちゃん?」

    妹「一緒に…………………旅行……………行くんじゃなかったの?」

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:12:32.63 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「ちっ、…くそ…!ちきしょう!!!」ガンッ

    白衣2「こら!壁を叩いたのは誰だね?静かにしないか!」タタッ

    水泳部「あ…ご、ごめん。俺…、つい」

    白衣2「あー、君たちはその男の子の知り合いですか?」

    妹「……」

    友「……」

    水泳部「はい、クラスメートです。同じ学校の…」

    白衣2「そうですか。交通事故だったようですね。…確かその男の子は、小さい女の子供を庇って車の前に飛び出したそうだね」

    妹「……え?」

    白衣2「幸い女の子のほうは軽傷で済んだんだがね。男の子のほうは………」

    友「……………」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:14:01.06 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「……は、ははは!小さい女の子庇ったって?…ロリコンもここまで来たら本物だな……」

    友「ちょ、ちょっと!水泳部君?」

    水泳部「…う…うう!ううぅうううううう、ば。馬鹿野郎が……てめえだけ死んでどうすんだよ――!………ううううううううううう………」

    友「あ…、水泳部君…」

    妹「ひぐ…ひっぐ…うええええええええん」

    友「ぐす…ねえ?二人とも…ぐす…泣かないで?泣かないでよう…。ふえええええええええん」

    白衣「…これから、この男の子の遺体はメモリアルホールのほうへ移送になります。ご一緒されますか?」

    白衣2「申し訳ありません。それが、霊安室の病床が不足しており、誠に如何ともし難く…」

    妹「えぐ…えぐ…」

    友「えっく、えっく」

    水泳部「…はい、一緒に行きます」

    白衣2「じゃあ君?」

    白衣「はい、わかりました」

    白衣2「あー、君?車の準備のほうは?」

    看護師「はい、救急口のほうで待ってもらってます」

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:16:18.89 ID:WRCBZlAx0
    ―― 総合病院 救急受付前

    看護師「先生、運び終わりました」

    白衣「さ、みなさんはこっちのワゴンのほうに乗って下さい」

    水泳部「あ、ああ。……二人はどうする?」

    妹「……」

    友「乗ろ?妹ちゃん」

    妹「うん」

    ?「あ、ママ?誰か来てるよ?」

    ?「…………あ…」

    水泳部「あ、こ…こんにちは…」

    友「…男君のお母さん」

    妹「え?」

    男母「………………あなたたちは男君の友達?」

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:18:04.42 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「はい」

    友「あ…あの…その…、この度は…その、あの…」

    妹「………………………」

    男母「朝まで…元気だったのにねえ…」

    男妹「ママ…」

    男母「人生初のスキー旅行に行くんだって、張り切ってたのにね……ふふ、なんだかうそみたい」

    白衣「あの…男君のお母さん?移送の手続きは全部終わりましたか?」

    男妹「はい、あの、これですか?これを渡してくれって主治医の人に言われたんですけど?」

    白衣「はいこれです。こっちの死亡診断書のほうは、市役所の市民課のほうに届けてください」

    男妹「わかりました」

    男母「……………………」

    男妹「ねえママ、乗ろ?」

    男母「……………………」


58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:19:50.50 ID:WRCBZlAx0
    ―― 車内 移動中

    男母「……そうですか、あなたたちと一緒に旅行に行くはずだったんですか」

    水泳部「………………あの、すいません」

    男母「え?」

    水泳部「お、俺が、男君を旅行に誘ってなきゃ、その…、男君は事故に遭わなかったのに…って、俺、さっきからずっと…そう思って…その…」

    友「あ……」

    妹「…………」

    男妹「…………」

    男母「…………」

    妹「ぐす…」

    白衣「あの、お母さんは今日はどうされますか?」

    男母「……………?」ぼー

    男妹「あ、はい、あたしが伺います」

    白衣「え?…あ、はい。あの、今日はメモリアルホールのほうで仮通夜ということになると思いますが、今日はそちらで故人とご一緒されますか?」

    男妹「は…はい、その予定です」


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:24:00.98 ID:WRCBZlAx0
    白衣「そうですか、ではそのように取り計らいますので」

    男妹「はい、あの、よろしくお願いいます」

    友「…男君の妹さんてさ、しっかりしてるよねー、ね?妹ちゃん」

    妹「え?あ、ああ、うん…」

    水泳部「……………………………………………あ……………………」

    友「ん?どうしたの?水泳部君」

    水泳部「俺、図書委員さんのことすっかり忘れてた。…つか、このことみんなに知らせといたほうが良くね?」ヒソヒソ

    友「あ――――――――――――――――……………………………」

    男妹「?」

    男母「……………」ぼー

    友「どどどどどうしよどうしよ?」ヒソヒソ

    水泳部「向こうについてからにしたほうが良くね?」ヒソヒソ

    友「りょ…了解」ヒソヒソ

    妹「………………」ぼー

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:25:18.03 ID:WRCBZlAx0
    ―― メモリアルホール 玄関

    白衣「じゃあ、こちらへ運んでください」

    業者「あ、じゃあ君らも手伝って貰えるかな?」

    水泳部「え?お、俺ら?」

    友「え?あの?あたしも?」

    妹「男君を運ぶんですか?だったらあたしも手伝います!」

    友「あ、妹ちゃん、生き返った」

    妹「なに?」

    友「いえ何も」

    男妹「じゃあいきます」

    男母「こっちは私が」

    友「あ、男君のお母さんも生き帰ってる?」

    水泳部「ばか、静かにしてろ」ヒソヒソ

    友「う…、ごめ…」ヒソヒソ

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:27:04.24 ID:WRCBZlAx0
    業者「よっこらしょ」

    業者2「ゆっくりゆっくり」

    水泳部「うんせ」

    友「はふー」

    白衣「そのままこちらへ」

    妹「よ」

    男妹「と」

    業者「いちにのさんで置きますよ?……はい、いちにのさん」

    業者2「…はい、到着です。ありがとうございました」

    男妹「いえいえ」

    男母「………………」ぼー

    妹「…………………」ぼー

    友「あ、あの二人、また止まっちゃった…」

    水泳部「し―――――――――――――――――――――っ」

    友「ごめ――――――――」

63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:28:27.17 ID:WRCBZlAx0
    男母「………………」ぼー

    男妹「ふう、運んじゃったねママ」

    男母「………………」ぼー

    白衣「では私は病院のほうに戻ります、何かありましたらこちらのほうに連絡をください」

    業者「それでは我々も一旦失礼します。後ほど別の者が祭壇の件でお伺いしますので」

    男妹「はい、あの、ありがとうございました」

    男母「………………」ぼー

    友「祭壇ってお葬式とかのあの神棚みたいなやつのことかな?」

    水泳部「多分な」

    友「お葬式なのに、祭壇ってなんか変だよね?」

    水泳部「知らねえよ」

    友「ぶー」


65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:30:02.95 ID:WRCBZlAx0
    男妹「えと、後は、これを市役所のほうに届けるんだっけ」

    妹「………………」ぼー

    男妹「あ、ママ?あたしさ、市役所にこれ出してくるね?えと死亡届…」

    男母「………………」ぼー

    男妹「ママ?」

    男妹「………………え?ええ、………そうね」

    男妹「ママ…」

    男母「………………」ぼー

    男妹「すみません、お兄ちゃんと、ママのこと、よろしくお願いします」タタタッ

    水泳部「OK」

    友「ホントしっかりしてるよね。男妹ちゃん」

    水泳部「ばーか、無理してんだよ」

    友「え?」

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:34:00.09 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「この分じゃ、まだ学校とかにも全然連絡してないっぽいな」

    友「…そうだね、そんな感じだね」

    水泳部「俺、連絡してくるよ」

    友「え?」

    水泳部「男友たちにも連絡しとかなきゃな」

    友「うん、そうだね、じゃあ、あたしもクラスの子に連絡しとくよ」

    水泳部「頼むな」

    友「うん」

    妹「………………」ぼー

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:35:35.24 ID:WRCBZlAx0
    ―― メモリアルホール 玄関

    水泳部「さてと…誰から連絡するべきか……」

    ジャンジャンシャカジャンシャカシャカ…

    水泳部「ん?この番号は…おっ!男友か…、タイミング良いんだか、悪いんだか……」

    ピッ

    水泳部「もしもし、男友か?」

    男友『こら!水泳部!ったく、もしもしじゃねえよ、今どこ?男と連絡はついたのかよ!?』

    水泳部「あ…ああ、男とは連絡はついた、みんなここにいるよ」

    男友『そっかー、ったく何やってんだ?男のヤツ!ま、俺はその間、友姉ちゃんと仲良くなれたけどなー、げっしっしっしっしー!わ、痛て!?なんだよ委員長、殴んなよ?』

    水泳部「……………………そっちは今どこ?みんないるか?」

    男友『んー?いるけどさー。えーっと、委員長ここってどこだっけ?え?K府?…聞こえてた?K府だよK府。んでお前ら追いつけるか?』

    水泳部「男が死んだ」

    男友『は?』


69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:38:41.16 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「だから、男が死んだ」

    男友『え?ちょ…あ…あの?それって…え?』

    水泳部「交通事故だ。今朝死んだ」

    男友『なん…、マジで?』

    水泳部「マジで」

    男友『今どこ?』

    水泳部「んとな、メモリアルホールってとこ。病院の霊安室が満杯なんだってさ」

    男友『…………なあ、遅れたからって、言い訳とか?…からかってない?』

    水泳部「すまん、この手の冗談は嫌いなんだ」

    男友『えー―――と、……んで、男ってさ、今、電話に出られる?』

    水泳部「あのさ、だから無理だって。だってあいつもう死んでるもん」

    男友『………………………』

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:41:30.04 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「俺はこれから学校のセンコーとかに連絡すっから、すまんが俺はそっちには行けねえし、そんな気分になれねえや。悪いな、そっちはお前に任すわ」

    男友『な…、おい、ちょっと待て!』

    水泳部「だから!あちこち連絡が必要なんだよ!しばらくこの携帯にかけてくんじゃねえぞ。いいな!?」

    男友『待てよ!よくねーよ!え?マジで男死んだの?』

    水泳部「うっせえやつだな、だったらここにこいや!」

    男友『どこだっけ?』

    水泳部「聞いてねえのかよ?だからメモリアルホールだって」

    男友『んとさ、病院とかじゃねえの?』

    水泳部「知らねえよ、そんなの。今さっき、男を病院からここまで運んで来たんだよ、俺も運ぶの手伝ったんだ。今日はこのままここで仮通夜だってさ」

    男友『え?えええええええええええええええええええええ??!!あ、ちょ、お、おい!ま…』

    水泳部「しつこいやつだな、もう切るぞ」ピッ

    水泳部「ふう…」

    水泳部「さて、担任か?」ピッピッピッ

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:43:51.65 ID:WRCBZlAx0
    ――― K府駅

    男友「……」

    委員長「んで、あいつらどうだって?」

    男友「えーっと」

    友姉「どうしたの?男友くん」

    男友「そ…それが…は、ははははは…」

    委員長「んもう!笑ってちゃ分かんないでしょ?男君とはちゃんと連絡取れたの?」

    男友「うーん」

    写真部「皆さん!ジュース買ってきましたよ〜」タッタッタッ

    男友「男がさ、その…、死んだって」

    委員長「…………は?」

    友姉「…………え?」

    写真部「えーっと、明日の紅茶と、抹茶と、カフェオレと、僕が赤コーヒーですよ。やっぱりこれですよこれ。はははは」

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:45:53.89 ID:WRCBZlAx0
    委員長「…なにそれ?」

    男友「交通事故だってさ、今朝死んだって」

    友姉「え?…それって?」

    委員長「冗談なんかじゃないの?」

    友姉「んと、私、友ちゃんに連絡取ってみますね?」ピッピッピッ

    男友「なあ、委員長」

    委員長「な、なによ?」

    男友「俺さ、帰るわ」

    委員長「え?」

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:48:28.97 ID:WRCBZlAx0
    友姉「えと、あ、男友君まって?今、私の妹に連絡取ってみるから、……もしもし?友?」

    委員長「ねえ、ちょっと、待ちなさいよ!」

    男友「ごめんな委員長、せっかく誘っといて」

    委員長「ごめんじゃないわよ!なにこれ?」

    友姉「もしもし?友ちゃん?今ね、男友くんが水泳部君に聞いたんだけどね?男君が死んだって…え?……………うそ…………」

    男友「………ホテルのキャンセルは任せるわ、お金がかかるようだったら後から言って?」

    委員長「ちょっと待ちなさいよ!なにこれ…、せっかく…男友君と一緒に卒業旅行だったのに……」

    写真部「…え?あのう、みなさん、ジュースは?」

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:49:50.33 ID:WRCBZlAx0
    ―― メモリアルホール 玄関

    友「うん…うん…わかった。待ってる」ピッ

    水泳部「友姉さんなんて言ってた?」

    友「みんなこっちに帰ってくるって」

    水泳部「そっか」

    友「旅行、なくなっちゃったね」

    水泳部「そうだな」

    友「…クラスの子にはメール送ったよ」

    水泳部「ありがとな。俺も担任には連絡しといた。後でこっちに来るって」

    友「みんなびっくりしてたよ。うっそーとか、ガチでー?とか」

    水泳部「そうか」

    友「でもさー、ガチって…」

    水泳部「…なあ?」

    友「ね、男君のお母さんに、他に連絡しなきゃいけない人、聞いてみよ?」

    水泳部「そうだな」

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:51:24.13 ID:WRCBZlAx0
    ―― メモリアルホール 広間

    男母「…………………」ぼー

    友「はい。で、それから」

    男母「私の姉の電話番号は…」ぼー

    友「……ふんふん、………っと。ねえ、水泳部君、そう言えば妹ちゃんどこ?」

    水泳部「………あれ?あ、いた。ホールのすみっこで座ってる」

    妹「………………」

    水泳部「おーい、妹ちゃん?」

    妹「………………」

    友「ねえ、ちょっと水泳部君?様子見てきて?」

    水泳部「お、おう」

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:52:54.50 ID:WRCBZlAx0
    妹「………………」

    水泳部「妹ちゃん?大丈夫か?顔色があんまり良くないぞ?」

    妹「あ、水泳部君、どうしたの?」

    水泳部「どうしたのじゃねえよ、おい、妹ちゃん大丈夫か?」

    妹「……………………」スック

    妹「……………………」トボトボトボ…

    水泳部「………お、おい、妹ちゃん?」

    妹「あ、水泳部君、おはよ」

    水泳部「………?」

    妹「……駅には今から行くの?」

    水泳部「は?」

    妹「だって…これから、スキー行くんでしょ?あ、水泳部君はスノボだっけ?」

    水泳部「え?」

    妹「あたしさ、スキー初めてだからすっごい楽しみだったんだー」

    水泳部「妹ちゃん?」

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:54:47.35 ID:WRCBZlAx0
    妹「男君もね、スキー初めてなんだって。えへへ、一緒だよね」

    水泳部「……お、おい?」

    妹「もう待ち合わせ時間だいぶ過ぎちゃったね、きっと男君駅で待ってるよ?行こ?」

    水泳部「え?」

    妹「あたしの荷物はこれ?えへへ、持ってきてくれてたんだねありがと水泳部君」

    水泳部「妹ちゃん……」

    妹「じゃあ、あたし、駅で男君が来るの待ってるよ」トボトボトボ

    水泳部「待てって!」

    妹「やー!離して!駅で待つの!」

    水泳部「何考えてんだよ?」

    妹「…だって…旅行、一緒に行くって…ぐす…言ったんだもん…う…ひぐ…うううぐうううううう…」

    友「え?妹ちゃん?ちょ!!!!水泳部君なにやってんの!!!」

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/06(金) 21:56:22.79 ID:WRCBZlAx0
    水泳部「あ、友ちゃん?友ちゃんからも言ってくれよ、なんか妹ちゃんの様子が変なんだ」

    妹「やだ―!えぐ、ひぐ、…違うもん!駅で男君が来るのあたし待ってるの――――!」

    友「妹ちゃん……」

    水泳部「………………」

    妹「えぐ…えぐ…えぐ……………………………………」フッ ガク

    友「ちょ…、妹ちゃん?ええ?うそ?!顔がすごい白いよ?妹ちゃん?!!!」

    水泳部「たしか布団が借りられたよな、俺ちょっと取ってくるよ」

    友「うん」



妹「お帰り、お姉ちゃん」【パート2】へつづく

引用元
妹「お帰り、お姉ちゃん」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1233917731/
 

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