1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 00:56:13.15 ID:ACwA5stV0
兄「やってしまった・・・・」

兄「やってしまったぞ・・・・・・」

兄「なんというミスだ・・・・」

兄「・・・・・・」

兄「どうしよう・・・」

天使「やってしまった・・・」【前編】【中編】【後編】
友達「やってしまった・・・」【前編】【後編】
死神「やってしまった・・・」【前編】【中編】【後編】
兄「やってしまった・・・」【前編】【後編】
男「やってしまった・・・」【前編】【中編】【後編】
女「やってしまった・・・」【前編】【後編】



6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 00:58:55.13 ID:ACwA5stV0
    学校から帰って来た俺は

    無くなっている事に気付いた


    兄「まずいなぁ・・・・・・」

    兄「どこにやったっけなぁ・・・・」

    兄「覚えてねえなぁ・・・・」

    兄「肌身離さず持ってたと思ったんだけどなぁ」

    兄「うむむ・・・・・・」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 00:59:47.87 ID:62tokFC+O
    チンコか……

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:01:34.55 ID:ACwA5stV0
    兄「鞄の中も探したし・・・・」

    兄「部屋の中も置きそうなところは一通り探したし・・・」

    兄「とするともしかして・・・・」


    兄「どこかで忘れるか落としたのか・・・・・?」


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:03:05.09 ID:ACwA5stV0
    兄「もしそうだったら」

    兄「どこで忘れるか落とすかしたんだろうか・・・・」

    兄「まったく心当たりがねえ・・・・」


    兄「・・・しょうがねえ」

    兄「探しに行くか・・・・」


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:04:36.23 ID:ACwA5stV0
    外


    とりあえず俺は家を出た

    そして

    家から学校までの道を

    歩いてさかのぼってみた

    勿論足元を見ながら


    兄「落ちてねえかな・・・」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:06:10.46 ID:ACwA5stV0
    兄「・・・・・・・」

    兄「ああ・・・・」


    結局見つかることもなく

    気付けば学校の校門に着いていた


    兄「着いちゃったよ・・・・」


    兄「・・・せっかくだから」

    兄「学校内も探すか・・・・」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:08:13.56 ID:ACwA5stV0
    学校内


    教室


    兄「・・・・・くそ」

    兄「机の中にもロッカーにもねぇ・・・・」

    兄「廊下にも落ちて無かったし・・・」

    兄「・・・・・・」



    兄「そういえば・・・・」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:12:34.43 ID:ACwA5stV0
    兄「今日美術の授業があったな・・・」

    兄「もしかして」

    兄「あの時使ってそのまま美術室に忘れちったのかも」

    兄「行ってみるか」


    俺は美術室に行く為に

    職員室に行った

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:14:40.54 ID:ACwA5stV0
    職員室


    兄「失礼します」

    兄「すいません先生」

    先生「ん?どした兄?」

    兄「美術室に忘れ物をしてしまったので」

    兄「鍵を借りてもいいですか?」

    先生「ああ、別に構わんが」

    兄「ありがとうございます」


    俺は美術室の鍵を借りた

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:15:53.73 ID:ACwA5stV0
    兄「では取ってきます」

    兄「後で元のところに返しておくんで気にしないで下さい」

    先生「それはいいが」

    先生「それよりお前・・・・・」


    先生は顔をしかめた


    先生「・・・・大丈夫なのか?」


    兄「?」

    兄「何のことです?」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:18:26.77 ID:ACwA5stV0
    先生「あの事だよ・・・・」

    先生「お前あの時は大変だったろう・・・」

    兄「・・・・・・」

    兄「・・・すいませんさっさと取ってきちゃいますね」


    兄はそう言うと

    職員室を逃げるように出て行った


    先生「兄・・・・・」

    先生「無理もないか・・・・・」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:23:53.00 ID:ACwA5stV0
    余計なお世話だ


    兄「・・・・・・・」


    関係のねえことだ


    兄「・・・・・・」


    干渉するな


    兄「・・・・・・」

    兄「くそ、やけにイラつく」


    俺は早足で美術室に向かった

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:26:33.20 ID:ACwA5stV0
    美術室



    男「えっと・・・・」

    男「おお」


    机の上にお目当ての物があった


    男「やっぱり」

    男「やっぱり使ってそのまま忘れてたんだな・・・・」



    男「俺のカッター」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:29:49.24 ID:ACwA5stV0
    俺は

    美術室で見つけた


    大事な大事な忘れ物

    この世に一つしかない物

    誰にも作れない物

    そして

    色んな物が詰まった物

    目に見えない


    悲しい何かが詰まった物

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:32:53.73 ID:ACwA5stV0
    兄「やっと見つけたよ・・・・・・」









    兄「弟の形見を」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:36:09.49 ID:ACwA5stV0
    それは


    雨の降る日の出来事だった


    部活が雨で中止になった俺は


    まっすぐ家に帰ることにした


    傘を持っていなかったので


    走って家に帰った

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:37:31.82 ID:ACwA5stV0
    家



    兄「やっべぇ・・・大分濡れたよ・・・」

    制服も鞄もビショビショだった


    兄「これじゃあ家にあがれねえな・・・・」

    兄「おーい弟ー」

    兄「もう帰ってるんだろー?タオル持ってきてくれー」


    応答は無い


    兄「・・・・・・」

    兄「あいつどっか寄り道でもしてんのか」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:39:19.02 ID:ACwA5stV0
    兄「ったく・・・・・」


    仕方なく床を濡らしながら浴室に向かった


    兄「あーあ」

    兄「後で床も拭かなきゃな」


    俺は洗濯機にYシャツ靴下等をぶち込み

    別の服に着替えた


    兄「肝心な時にあいつはいねえな」

    兄「ちくしょう」

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:42:39.32 ID:ACwA5stV0
    鞄と床を拭き終えた俺は

    拭いたタオルも洗濯機に入れ

    自分の部屋に戻った


    兄「にしてもよく降ってんなぁ」


    俺は自分の部屋から窓の外を見た

    ドシャ降りに近い


    兄「弟は大丈夫かなぁ」

    兄「あいつも傘持ってってねぇだろうし」

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:45:40.84 ID:ACwA5stV0

    ふと俺は横を向いた


    兄「・・・・ん?」


    俺は思った


    兄「あれ・・・・」

    兄「弟の部屋」



    兄「電気ついてんじゃねーか」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:49:06.86 ID:ACwA5stV0
    兄「さては」

    兄「あいつメンドクサイからシカトしやがったな」

    兄「それとも」

    兄「昼寝でもしてんのか」



    ガチャ


    ドアを開けた

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:51:29.53 ID:ACwA5stV0
    俺は見た

    とんでもないものを見た

    恐ろしいものを見た

    足がすくんだ

    体が震えた

    顔が青ざめた

    そこには






    血を流して倒れている弟の姿があった

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:54:12.92 ID:ACwA5stV0
    弟はぐったりしていた

    兄「・・・え」

    兄「・・・おい」

    兄「おい」

    兄「弟、しっかりしろよ」

    兄「おいおいおいおいおい」

    兄「・・・・・おいい」


    兄「おいいいいいいいいい」

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 01:57:14.65 ID:ACwA5stV0
    その後弟は

    部屋から救急車に運ばれ

    病院に行った

    俺も付き添った

    救急隊員の話だと弟は重症らしく

    俺は

    病院に着くまでずっと

    弟の手を強く握っていた

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:00:40.30 ID:ACwA5stV0
    病院 手術室前


    弟はそのまま手術室に運ばれた

    俺は手術が終わるのを待った


    俺が連絡した親も到着し

    俺達はただただ成功を祈った










    だが

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:03:53.17 ID:ACwA5stV0

    兄「・・・・今なんて」


    母父「・・・・どういう・・・・ことですか・・・・」


    医者「残念ながら・・・・・」


    医者「弟さんは・・・・・」

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:07:12.21 ID:ACwA5stV0

    その日は最悪の日


    雨がドシャ降りになった日


    部活の中止になった日


    ずぶぬれになった日


    とんでもないものを見てしまった日






    家族が1人 いなくなった日

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:10:26.51 ID:ACwA5stV0
    俺は美術室を出て

    鍵を閉めた



    兄「・・・・・・」


    兄「俺の目の先は・・・」


    兄「あの時から行き止まりのままだ・・・・・」


    兄「歩くには・・・・・」


    兄「進むには・・・・・」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:13:12.48 ID:ACwA5stV0
    霊安室


    母「弟!!弟!!!!」

    母「おとうとおおおおおお!!」


    母は大声で泣き叫んだ


    父「弟・・・・・」

    父「うう・・・・・」


    父も泣きながら呟いた


    そして俺も

    泣きながらその光景を眺めていた

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:16:18.37 ID:ACwA5stV0
    死因は大量出血による失血と

    急速に血液が失われたことによるショック

    血液の補充を試みたが間に合わず

    血が回らなくなり停止を起こした

    そう医者は言っていた


    医者「手術室着いた頃には既に危篤状態でした・・・」

    医者「非常に残念です・・・・」

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:20:29.30 ID:ACwA5stV0
    俺は殴りかかろうと思った


    本当はお前が殺したんだろうと

    そう医者に言ってやろうと思った

    だが俺は

    それが筋違いなことも知っていた

    だから俺は


    ただただ泣くだけだった

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:23:34.60 ID:ACwA5stV0
    改めて弟の顔を見る


    人間の顔は

    ここまで変わってしまうものなのか

    別人にすら見えてくる


    いやむしろ

    別人だったらどれだけ嬉しいのだろうか


    兄「なぁ弟・・・・・」

    兄「帰ってこいよ・・・・・俺たちの所に・・・・」


    そうして俺達は

    ひたすら泣いた

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:27:08.09 ID:ACwA5stV0
    弟の死からしばらく経った日の朝


    葬式等面倒全てを終えた俺達は

    久々に家族でちゃんとしたご飯を食べた



    父「いただきます」

    兄「いただきます」

    母「いただきます」


    四人用のテーブル


    一つ空いた空席

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:30:11.24 ID:ACwA5stV0
    母「・・・・・・」

    母「うっう・・・・うう・・・」

    父「いい加減泣くのはやめなさい・・・・」

    父「もう・・・」

    母「分かってる・・・・」

    母「けど・・・」


    兄「そういう父さんこそ・・・・」

    兄「・・・・・・」

    兄「俺も・・・・・・」

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:32:26.67 ID:ACwA5stV0
    父は

    空いた空席を見た


    父「・・・今度」

    父「テーブルと椅子を買い換えようか・・・・」


    兄「それがいいかもね・・・」







    ピンポーン

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:34:53.91 ID:ACwA5stV0
    チャイムが鳴った


    父「こんな時間に誰だろう」

    兄「俺がでるよ」

    父「すまん、頼む」



    玄関に向かう



    兄「どなたですか?」


    俺は扉越しに話しかけた



    「すいません」

    「警察の者ですが」

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:38:44.59 ID:ACwA5stV0
    警察・・・・

    なんで警察の人が・・・・?


    俺は疑問に思いながらも

    扉を開けた


    警察「いやぁ」

    警察「どうも朝早くすいません」


    兄「は、はぁ・・・・」

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:45:44.73 ID:ACwA5stV0
    玄関の外にいたのは

    2人組みの警官


    警察「・・・・実は」

    警察「弟さんの事で伺いました」

    兄「弟のことで・・・?」

    警察「はい」

    警察「病院の方から資料を受け取りまして」

    警察「それの報告と」


    警察「家族の方のお話を聞きたいと思いまして」

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:48:10.98 ID:ACwA5stV0
    兄「話?」

    警察「この前やらせていただいた調査の事でですね」

    警察「ちょっと気になることがありまして」


    そういえばそうだった

    弟が病院に運ばれた後

    警察の人が弟の部屋で捜査?的な何かをしていた


    すっかり忘れていたが

    どうやらその結果とやらが出たらしい

60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:51:37.07 ID:ACwA5stV0
    警察「それでですね・・・・」

    警察「弟さんの死因が少し気になるんですよ」

    兄「死因?」

    警察「はい」

    警察「病院の方の話によりますと弟さんの死因が」





    警察「カッターによる手首殺傷なんですよ」

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:55:27.99 ID:ACwA5stV0
    兄「え・・・・?」

    警察「つまりですね」


    警察「弟さんはもしかすると自殺だったんじゃないかと」


    自殺?

    弟が自殺?


    警察「なので」

    警察「それについて聞きたいことがありまして」

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 02:58:22.05 ID:ACwA5stV0
    居間


    親は了承し

    警察の方を招きいれた


    母「お茶どうぞ」

    警察「あ、いえ、すぐ帰りますので」

    警察「ありがとうございます」


    父「それで・・・・」

    父「自殺って一体・・・・」

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:02:28.20 ID:ACwA5stV0
    警察「簡単に略しますと」

    警察「弟さんは手首を自分で切った」

    警察「カッターを使って」

    警察「病院からの資料ですから間違いはないかと・・・・」


    そんなバカな・・・


    母「そんな・・・・・」

    母「そんな死に方だったなんて・・・・」


69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:05:29.31 ID:ACwA5stV0
    気付かなかった


    最初に見つけたのは俺なのに気付かなかった


    気付けなかった


    あの時は焦っててそれどころじゃなかった


    ただ動揺していた


    兄「そうなん・・・ですか・・・・」

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:08:19.68 ID:tRT1S010O
    スレタイ見てすぐに天使のSSの人だってわかった

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:09:03.50 ID:ACwA5stV0
    警察「そこでお心当たりはないかと聞きたいと思い」

    警察「参った次第です」


    母「心当たり・・・・ですか?」


    警察「はい」

    警察「これだけの事をするには」

    警察「それだけの理由があると思いまして・・・」


    父「ですが・・・・」

    父「私達には思いつく節が・・・・」

    父「ましてやこんな時期にするなんて・・・」

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:13:06.33 ID:ACwA5stV

    警察「と言いますと?」

    父「はい・・・」

    父「実は息子は今年受験だったんですが」

    父「第一志望に受かったんですよ」

    父「本人も凄く喜んでましたし・・・」

    警察「ふむ・・・・」

    父「もちろん私達も喜びました」

    父「祝ったりなんだりして」


    父「そしてその時も息子は凄く喜んでいました」

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:16:32.25 ID:ACwA5stV0
    母「・・・それに」

    母「私達は絶対に仲の良い家族でした」

    母「それだけは確かです」

    警察「・・・・・・」


    警察「・・・・確かに」

    警察「家族の仲はよさそうだったみたいですね」

    警察「霊安室でも失礼ながら泣き叫ばれたと聞きました」

    警察「それになにより・・・・」


    警察「今でも泣きそうな顔をしていますし」

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:18:30.15 ID:ACwA5stV0
    母「・・・すいません」

    警察「いえいえ、悪いのは私達です」

    警察「傷口を掘り返すような真似をして申し訳ない」


    警察「しかし」

    警察「とすると原因は、身内内以外でしょうかね」


    兄「え」

    兄「それじゃあ・・・・」

    兄「弟は・・・・・」

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:21:05.26 ID:ACwA5stV0
    警察「恐らく」

    警察「家族の皆さんが知らないところで」

    警察「このような事をしてしまうほど」

    警察「追い込まれた」


    警察「そして多分」

    警察「弟さんはそのことを言わなかった」

    警察「大好きな家族に心配をかけたくなかったから」


    警察「・・・・そんな話かもしれないですね」

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:24:50.88 ID:ACwA5stV0
    中二発言は書いててテンションあがるいやっほうううう




    俺は理解した

    少しずれた理解を


    兄「なるほど・・・」

    兄「つまり」

    兄「弟は・・・・・」










    兄「誰かに殺されたんですね?」

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:27:47.79 ID:ACwA5stV0
    警察「その言い方はあまり同意できませんが」

    警察「誇張すればそういう事にもなるでしょう」


    警察「第三者によって追いつめられた」

    警察「イジメかもしれないし、何かのショックかもしれないし」

    警察「はたまた別の出来事かもしれない」

    警察「それはまだ分かりません」


    警察「ただ、その可能性があると思います」

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:32:44.95 ID:ACwA5stV0

    あの日


    俺は


    誓ったことがある


    多分一生忘れない


    大事な誓い

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:36:23.76 ID:ACwA5stV0
    兄「俺の弟を・・・・・」

    兄「殺した人が・・・・・・・・」


    警察「・・・・・・・」

    警察「・・・とりあえず私達のお話は以上です」

    警察「ご協力ありがとうございました」

    警察「一旦戻って調書を整理したいと思います」

    警察「それでは、朝早く失礼しました」


    父「いえいえ」

    父「わざわざどうもでした」


    警察「あと、最後にこれを」

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:42:19.20 ID:ACwA5stV0
    兄「これは・・・・」


    警察「カッターです」

    警察「弟さんが使った」

    警察「病院の方で消毒滅菌も済んでいます」


    兄「なぜこれを・・・?」


    警察「渡した方がいいと思いましてね」

    警察「お兄さんに預けますよ」


    兄「・・・・・・」

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:44:50.68 ID:ACwA5stV0
    そうして

    警察の人たちは帰っていった



    父「・・・・・・」

    母「・・・・・・」


    冷たい空気が流れる


    父「まさか」

    父「自殺だなんて・・・・・」


    母「なんで・・・・」

    母「なんでそんなことを・・・・・」

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:48:28.91 ID:ACwA5stV0

    兄「・・・終わらない」


    母父「?」


    兄「このままじゃあ終わらない」

    兄「このままじゃ終わらせない」


    母「兄・・・・?」


    兄「弟は誰かに殺された」

    兄「だったら」

    兄「それをした誰かを」

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:51:49.84 ID:ACwA5stV0
    俺は言った


    兄「俺が・・・・・」









    兄「必ず見つけ出す」


    俺は

    カッターを握りしめた

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:53:47.54 ID:ACwA5stV0
    誓った



    あの日に誓いを立てた



    弟の形見に誓った



    俺は必ず見つける



    弟を殺した犯人を



    歩いて



    進みだす

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 03:58:01.06 ID:ACwA5stV0
    外


    警察2「それにしても、一体どうしたんでしょうね」

    警察「なにがだ」

    警察2「あの家の息子さんですよ」

    警察2「一体何があったんでしょうかね」

    警察「さぁな」


    警察「ただ、まだ何も分からない」

    警察2「?」

93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:00:37.01 ID:ACwA5stV0
    警察「家族の仲は良かっただとか、理由が無いだとか」

    警察「そんな事はさらさら信じていないよ」

    警察「仲が良かったかなんて調べようもないし・・・・」

    警察2「そうなんですか・・・」

    警察「それに」

    警察「心配事もある」

    警察2「心配事?」





    警察「あのお兄さんは」

    警察「何かやらかしそうだ」

95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:07:39.38 ID:ACwA5stV0

    警察2「じゃあなんで」

    警察2「あんなものを渡して煽るような真似なんか・・・」

    警察「あくまで予想だ」

    警察「事実ではない」



    警察2「・・・・時々、あなたの考えていることが分からない事があります」



    警察「奇遇だな」

    警察「俺自身もだ」

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:11:57.57 ID:ACwA5stV0
    職員室


    兄「失礼します、先生」


    兄「鍵ありがとうございました」

    先生「忘れ物は見つかったか?」

    兄「はい、なんとか」

    先生「そうか」

    先生「・・・じゃあ気をつけて帰れよ」

    兄「はい」

97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:14:25.68 ID:ACwA5stV0
    家


    兄「ただいま」

    兄「まぁ誰もいないか」


    兄「・・・・・・」


    兄「・・・なんか疲れた」


    兄「休もう・・・」

98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:17:25.63 ID:ACwA5stV0
    俺は部屋に戻り

    ベッドに寝転んだ


    兄「はぁ・・・・」

    兄「まぁ見つかってよかった・・・」


    兄「・・・・・・」


    扉を見る


    兄「きっと中は綺麗にしてくれてるんだろーけど」

    兄「・・・・まだ入る気にはなんねーな」

100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:22:09.73 ID:ACwA5stV0
    翌日 


    学校を終えた俺は

    とある場所に向かった


    兄「・・・結構遠いんだな」

    兄「自転車で行ったほうがいいか」


    地図を見ながらそう思った

101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:26:05.77 ID:ACwA5stV0
    兄「パンフの写真は結構綺麗だな」

    兄「私立だから当然か」


    俺が向かおうとしているのは弟の学校

    いや

    弟が通うはずだった学校


    兄「てかパンフに地図載ってんじゃん・・・・」

    兄「わざわざパソコンで地図印刷しちまったよ・・・」

102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:29:48.33 ID:ACwA5stV0
    途中道


    兄「・・・・・・・」

    兄「・・・ほんとは」

    兄「この道は弟が通学に使うはずだったのに・・・・」


    なんで俺が通っているんだろう

    弟が行くはずの学校なのに


    兄「どれもこれも・・・・」

    兄「どこかの誰かのせいなんだ・・・・」


    俺はペダルを強く踏んだ

103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:34:23.48 ID:ACwA5stV0
    兄「着いた・・・・・」


    家からこぎ続けて約40分


    兄「予想以上に遠かった気がするが」

    兄「私立にしては自転車でいける距離なだけ全然マシか・・・・」

    兄「にしても・・・・」


    学校内から出てくるたくさんの生徒達


    兄「下校時刻なんだからだろうけど」

    兄「・・・なんか恥ずかしいな」

105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:39:28.18 ID:ACwA5stV0

    俺は近くのコンビニに自転車を止め

    改めて学校を眺めた


    兄「・・・すげえな」


    大きい正門、綺麗な校舎

    なによりとにかく広くて大きい


    兄「どうせ中も冷暖房完備なんだろうな」

    兄「・・・やっぱ私立は良い」

    兄「公立なんてやめときゃよかった」

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:44:50.39 ID:ACwA5stV0
    兄「さて・・・・」

    兄「どうやって入ろうか・・・・」



    兄「あの、すいません」


    俺は近くにいた警備員を呼んだ


    警備員「はい?」

    兄「実はこの学校に用があるのですが」

    警備員「生徒の方ですか?」

    兄「いえ、その生徒の身内なのですが」

    警備員「それでは何か証明できるものは・・・」

    兄「・・・ないです」

108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:49:30.00 ID:ACwA5stV0
    弟はまだ学校には通ってないんだから

    そんな物あるわけが無い

    学生証とかはあったかもしれないけど持ってきてない

    警察が持ってっちゃったかもしれないし


    警備員「それでしたら」

    警備員「来賓用の玄関からどうぞ」

    兄「来賓用?」

    警備員「はい」

    警備員「別用のある親御さん等が通れる玄関です」

    警備員「受付にはいつも誰かおりますので」

    兄「ありがとうございます」

109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:54:20.03 ID:ACwA5stV0
    学校内 



    兄「よく出来た学校だな・・・・」

    兄「俺んとこだったら多分門前払いだった」


    兄「さて、来賓用玄関とやらは・・・」


    歩いてるうちに

    広いとこに出た


    兄「ここか・・・・」


    兄「さすがだな」

    兄「玄関まで広い・・・」

110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 04:58:12.27 ID:ACwA5stV0
    来賓用玄関 窓口


    兄「すいません」

    受付「はい?」

    兄「この学校の生徒の身内の者なんですけど」

    兄「ちょっとお話がしたくて来たのですが」

    受付「かしこまりました」

    受付「ちなみにどの教師とのお話でしょうか?」

    兄「あ・・・えっと・・・・・」


    やばい

    そこらへんは何も考えてなかった

112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:02:29.06 ID:ACwA5stV0
    兄「その・・・・・」

    受付「?」

    兄「あ、そう、そうです」

    兄「実は家の弟が今度この学校に通うことになりまして」

    兄「それで担任の教師の方がどういう方なのかお話がしたくて」


    嘘ではない


    受付「ちなみに事前の連絡等は」

    兄「すいません、してないです」

    受付「それでは少々お時間を頂くことになってしまいますが」

    受付「よろしいでしょうか?」

    兄「はい大丈夫です」

    受付「では、こちらで少々お待ち下さい」

113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:07:36.15 ID:ACwA5stV0
    待合室



    兄「突発できた俺にもあの対応」

    兄「やっぱ私立はすげえな」


    兄「それとも」

    兄「俺みたいに事前連絡も無しに来る奴はほとんどいないのかな」



    ガチャ

114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:13:38.83 ID:ACwA5stV0
    教師「どうもすいません」

    教師「待たせてしまって」

    兄「いえいえ」

    兄「こちらこそすいません、事前に連絡も無しに無理言って・・・」


    ズレのないネクタイ

    しわのない服、スーツっていうのかな?


    まぁとにかく一目で分かる

    頭の良い人だと


    教師「受付の者から話は伺っております」

    教師「なんでも、今年入学する予定だった弟さんのお兄さんだとか」

115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:18:16.87 ID:ACwA5stV0
    兄(予定・・・・・・)

    兄「はい・・・」

    教師「あんなことになってしまって・・・・」

    教師「我々としても、新入生を迎えられなくなってしまったのは」

    教師「とても残念です・・・」


    兄「いえいえ、気を遣わないで下さい」


    教師「お悔やみ申し上げます・・・・」


    教師「ところで」

    教師「お話というのは?」

117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:22:33.22 ID:ACwA5stV0
    兄「それなのですが」

    教師「はい」

    兄「実は、その弟について聞きたいことがありまして・・・・」

    教師「弟さんの事・・・ですか?」

    兄「そうなんです」

    兄「何か知っていることがあれば教えて欲しいなと思いまして」


    教師は顔をしかめる


    教師「・・・・こちらも弟さんの事を話したいのは山々なのですが」

    教師「私達はまだ弟さんの事はよく知らないのですよ・・・・」

118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:28:53.98 ID:ACwA5stV0
    兄「あ・・・・・・」

    教師「ですから申し訳ありませんが」

    教師「なぜ弟さんがあんなことをしたのかは私達にもよく・・・・」


    そういやそうだ

    まだ弟は学校に通ってもいないのに

    心当たりなんてある訳が無い・・・・


    普通に考えれば分かるのに・・・・




    何してんだ俺・・・・・・

119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:33:04.10 ID:ACwA5stV0
    兄「・・・そうですよね」

    兄「すいません・・・わざわざこんな事で呼んでしまって」


    教師「いえいえ・・・・」

    教師「お兄さんの気持ちも分かりますよ・・・・」

    兄「ほんとすいません・・・」


    兄「迷惑なのでもう帰ります」

    兄「本当にすいません・・・」


120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:37:09.60 ID:ACwA5stV0
    教師「気にしないで下さい」

    教師「私達も協力できることがあればしますよ」

    兄「ありがとうございます・・・」

    教師「では、また」

    兄「はい」



    そう言って教師は

    待合室を出て行った


    そして俺もそれに続き


    家に帰ることにした


121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:41:16.96 ID:ACwA5stV0
    コンビニ


    店員「ありがとうございましたー」


    兄「・・・・・・」

    兄「まぁ、駐輪するだけってのも気が退けるし」


    俺はコンビニの外に出て

    自転車の鍵を開けた



    兄「・・・あれ」


    学校の正門から車が出てきた


    俺は、窓の中を覗いてみた


    遠いからいまいちよく見えないが


    多分さっきの教師さんだ

123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:45:20.18 ID:ACwA5stV0

    兄「今から帰りだったのか・・・・」

    兄「悪いことをしちゃったな」


    俺は車に向けて軽く手を振った


    向こうも気付いてくれたのか


    車内から手を振りかえしてくれたのが見えた



    兄「・・・・・・」

    兄「・・・さて、帰るか」

124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:48:31.48 ID:ACwA5stV0
    帰り道


    既に外は大分暗くなっていた


    兄「ああ・・・もうこんな暗くなってるよ・・・・」

    兄「てか正直」

    兄「待ってる時間がほとんどだったな・・・」

    兄「おまけに無駄足だったし・・・はぁ・・・・」

126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:51:45.83 ID:ACwA5stV0

    俺は小さく独り言を言いながら

    たらたらと自転車をこいでいた


    その時


    兄「ん?」


    後ろの方から光がさして来た


    兄「車か」


    俺はわき道によけた

127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:55:52.41 ID:ACwA5stV0
    だが、光は未だに後ろからさし続けてる


    兄「あれ」

    兄「車もこっち通る気だったのか」

    兄「ってこんなわき道、車が通れるわけが・・・」



    俺は後ろを振り向いた


    そして驚いた







    兄「・・・・嘘だろ?」

128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:56:56.00 ID:G9HLYbpn0
    ざわ・・・ざわ・・・

129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 05:59:42.96 ID:ACwA5stV0
    俺はびっくりした







    さっきから俺の後ろを来ていた車が








    車道を無視して









    こっちに凄いスピードで向かってきた

131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 06:04:43.80 ID:ACwA5stV0
    俺はさらにわき道を横に曲がった


    だが、車は構うことなくついてくる


    俺は猛スピードでこいだ



    兄「なんなんだよ!」



    兄「なんなんだよ一体!」



    ひたすらこいだ

132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 06:11:41.96 ID:ACwA5stV0

    だが、当然車のスピードに敵うはずもなく

    俺は段々追いつかれていった



    ハァハァ



    兄「やばい・・・・」

    兄「このままじゃ・・・・・」


    俺は多分


    殺されてしまう



    兄「どうすれば・・・・」

154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 12:32:54.96 ID:ACwA5stV0
    兄「もう無理だ・・・」



    すぐ後ろまで追いつかれていた俺は


    自転車から飛び降りて


    近くの茂みに飛び込んだ



    兄「ハァ・・・・ハァ・・・・」

    兄「頼む・・・・」

    兄「俺を見失っていてくれ・・・・・」


    薄い望みだと


    俺は思った

155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 12:41:05.27 ID:ACwA5stV0
    ドンッ



    多分、俺が捨てた自転車が車と激突した音



    キキイッ



    多分、轢いたと思ってブレーキをした音



    ガチャ



    多分、俺がどうなったか確認するために



    ドアを開けた音

156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 12:45:50.22 ID:ACwA5stV0
    もし轢いたのが自転車だけだと知ったら

    俺を襲った奴はどうする気だろう

    諦めてくれるのだろうか

    ただの無差別だったらそうしてくれなくもないと思う

    けれど



    もし俺だと分かって狙っていたのなら




    きっとこれから




    俺を探しだすだろう

158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 12:49:58.16 ID:ACwA5stV0
    兄(見つかったら・・・・・)

    兄(まず逃げられない・・・・)

    兄(それに・・・・)


    体力も足も

    もう限界だった


    兄(どうかどうか・・・・)

    兄(気付かれませんように・・・・・)


    気付かれないように

    声を潜めた

160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 12:54:48.85 ID:ACwA5stV0
    兄(来るな来るな・・・・・)



    車から出てきたのは1人

    暗くて性別すら分からない


    そして今多分

    俺の自転車を確認している



    兄(・・・・・・)

161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 12:59:50.22 ID:ACwA5stV0
    そいつは車の前に戻ってきた

    きっと確認し終えたんだろう

    そして気付いただろう




    轢いたのは自転車だけだと


    兄(頼む・・・・・・)


    兄(そのまま帰ってくれ・・・・)

162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 13:03:36.18 ID:ACwA5stV0
    そしてそいつは










    ガチャ


    車に戻っていった

163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 13:08:46.59 ID:ACwA5stV0
    その後そいつは俺を探すこともなく

    自転車も放置したまま

    車を走らせて

    帰っていった


    兄「助かった・・・・」


    俺は茂みから体を起こした


    兄「痛って・・・・」



    兄「飛び込んだ時ぶつけたかな・・・」

165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 13:13:42.64 ID:ACwA5stV0

    兄「大体なんで俺なんだよ・・・・」

    兄「意味が分からん・・・」


    自転車を確認した


    兄「もう乗れないなこれ・・・・・」

    兄「帰りはバスか・・・・・」

    兄「親に何て言えばいいんだよ・・・」


166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 13:17:22.35 ID:ACwA5stV0
    近くにバス停を見つけた俺は

    バスが来るのを待った

    そしてその間

    冷静に考え直してみた


    兄「そうだ」

    兄「普通に考えれば」

    兄「無差別であそこまで人を追いかけたりしないだろ」


    兄「酔っていたなら」

    兄「わざわざ俺の姿を確認はしないと思うし」

168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 13:19:55.01 ID:ACwA5stV0

    兄「とするとやっぱり俺は・・・・・・・・」


    兄「誰かに狙われていた・・・・のかな」


170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 13:24:37.39 ID:ACwA5stV0
    兄「・・・そんなわけない」

    兄「俺はそんなギャングな生き方はしてないし」

    兄「ましてや俺は首相でもなんでもない」


    兄「・・・・きっと」

    兄「質の悪い奴に絡まれただけだ」

    兄「そう思おう」


    そう願いながら

    来たバスに乗り込んだ

172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 13:29:19.10 ID:ACwA5stV0
    家


    兄「ただいま」


    母「おかえり、随分遅かったじゃない」

    母「遊びにでも行ってたの?」

    兄「そんなところ」


    母「いつも言ってるでしょ」

    母「そういう時は電話をしなさい・・・・って」

    母「聞いてるの?」


    兄「ごめん、もう寝る」

    母「ご飯は?」


    兄「いらない」


    俺は早々と部屋に戻った

174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 13:34:49.00 ID:ACwA5stV0
    兄の部屋



    あの事は

    母にも父にも言わなかった


    兄「・・・きっとあれは偶然だ」

    兄「ただ運が悪かっただけ」

    兄「そういうことにしよう」


    兄「じゃないと気がもたん」


    そう思い込んだ

175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/16(木) 13:39:12.39 ID:ACwA5stV0
    兄「・・・でも」

    兄「安心してくれ弟」


    顔を扉の方に向けた

    当然部屋に入る気はない


    兄「俺はこんな事じゃめげない」

    兄「絶対に見つけてやるからな」


    兄「そして・・・・」

    兄「もし見つけたら・・・・」

    兄「・・・・・・」


    兄「・・・寝よう」



    俺は部屋の電気を消した


兄「やってしまった・・・」【後編】へつづく


引用元
兄「やってしまった・・・」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1239810973/


 

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