140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 15:13:40.34 ID:YEuoM2zP0
    外


俺はまたしても辺りを見回す

何回目だこれ



男「・・・今度は違う」

男「ただ闇雲に見回してるんじゃないぞ・・・・」


男「絶対いるはず・・・・」

男「1人ぐらいは多分いるはず・・・・」


俺は探した



時計の針が12の位置に近い人を


天使「やってしまった・・・」【前編】【中編】【後編】
友達「やってしまった・・・」【前編】【後編】
死神「やってしまった・・・」【前編】【中編】【後編】
兄「やってしまった・・・」【前編】【後編】
男「やってしまった・・・」【前編】【中編】【後編】
女「やってしまった・・・」【前編】【後編】




141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 15:17:57.83 ID:YEuoM2zP0

    男「・・・・・いた」


    見つけた


    案外すぐに見つかった


    だが


    男「あれ・・・・」


    男「やけに若いな・・・・・」



    その人は若い女性だった

143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 15:21:42.61 ID:YEuoM2zP0
    男「あれれ・・・・」


    若い

    やけに若い


    とてもじゃないが寿命が近そうには見えない


    男「てっきりおっさんとかだと思ったんだが・・・・」

    男「それとも」


    男「事故とか病気とかも時計の計算に入ってるのかな・・・・」



    男「もしそうなら・・・・」

144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 15:25:53.90 ID:YEuoM2zP0

    俺が・・・・


    その瞬間を見るって事か・・・?


    男「・・・・気が引ける」


    だが

    確かめるには見届けるより他にない


    男「・・・なんか怖いな」


    少し不安を持ちながら


    女性の後をつけた

145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 15:30:48.73 ID:YEuoM2zP0
    尾行中



    男「・・・もうあれだな」

    男「最近の俺はもう立派な不審者だな」



    男「・・・・・」

    男「・・・本当は少し助けたいとも思うんだけど」


    何が起こるかわからないのに

    助けられるわけも無い



    男「あくまで」

    男「俺の予想が当たってればの話だが」

147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 15:34:57.41 ID:YEuoM2zP0
    ふと


    女性の足が止まった



    男「・・・?」


    男「まさか・・・・」


    その女性は






    急にうずくまった

148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 15:40:05.17 ID:YEuoM2zP0
    俺は焦った


    男「!!やっぱり」


    俺の予想は当たっていたのか


    男「病気かなにかか!?」


    男「とりあえず救急車を呼ばないと」



    急いで鞄から

    携帯を取り出した

149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 15:44:55.49 ID:YEuoM2zP0
    [はい、こちら救急病院です]


    男「すいません、大変なんです!」


    [落ち着いてください]

    [とりあえず状況説明をお願いします]


    男「目の前にいた女性が急にうずくまっちゃって」

    男「多分寿命が近いんです!」


    [動揺しているみたいですが]

    [一旦落ち着いてください]

153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 16:00:57.96 ID:YEuoM2zP0

    [住所は分かりますか?]


    近くの電柱を見た


    男「はい」

    男「○○××です」


    [分かりました、今からそちらへ向かいます]

    [着くまでの間、女性の症状の確認をお願いします]


    男「は、はい」

155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 16:02:47.43 ID:YEuoM2zP0
    俺は確認をするため


    女性の方を見た



    そして













    さらに焦った

156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 16:06:28.68 ID:YEuoM2zP0
    [女性の様子はどうですか?]

    [息が苦しそうとかありますか?]

    [脈拍計れますか?]


    男「・・・・・・」


    男「・・・消えてってます」


    [はい?]


    男「女性の体が・・・・・」






    男「消えてっているんです・・・・・」

159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 16:13:33.30 ID:YEuoM2zP0
    俺は見た


    女性が

    苦しそうにするでもなく

    倒れるわけでもなく



    ただただ消えていっていくのを見た



    [大丈夫ですか?]

    [かなり焦っているようですが、一旦落ち着いて下さい]

    [大丈夫ですから]


    男「あ・・・・あ・・・・・・」


    男「ああ・・・・・・」


    [もしもし?大丈夫ですか?]

162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 16:16:23.58 ID:YEuoM2zP0
    俺は救急隊員の言葉が耳に入らなかった



    ただ呆然と見ていた



    そうしているうちにも



    体はどんどん消えていき



    気付けば




    女性はどこにもいなくなっていた

163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 16:18:38.96 ID:YEuoM2zP0
    [もしもし?どうしました?]


    男「・・・・・・」


    [大丈夫ですか?]


    男「・・・・・・」


    男「・・・・すいません」


    [はい?]


    男「今の通報は無かったことに」




    プツンッ

186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 20:31:14.88 ID:YEuoM2zP0
    女性がうずくまっていた場所を見た

    だが


    何も残っていない


    男「・・・・・・」


    男「・・・なんだよ」


    男「どういうことなんだよ・・・・・」


    まったく


    意味が分からない

187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 20:36:25.89 ID:YEuoM2zP0
    もし俺の予想が当たってたなら


    あの女性は病気か何かしらで寿命が来るはずだった

    けれど女性はそんな素振りを見せるどころか


    丸々消えてしまった


    そのまんまの意味で



    男「・・・・・・」


    男「・・・・じゃあ」


    男「じゃあこの時計は・・・・」

190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 20:41:16.97 ID:YEuoM2zP0
    タイミング的に

    俺の考えの大体は間違ってはいないはず

    ただ違っていたのはきっと


    12時の位置になると


    寿命を迎えるのではないというとこだけ



    男「・・・・・・」


    男「寿命を迎えるんじゃなくて・・・・・」

191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 20:45:55.21 ID:YEuoM2zP0

    男「12時の位置まで行ってしまったら・・・・・」







    男「消える・・・・・」

193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 20:50:12.72 ID:YEuoM2zP0
    消えるって・・・・・


    ・・・・・・・


    男「てか消えるとどうなるんだ・・・・・」


    男「そもそも消えてるのか・・・・?」


    男「薄くなって見えなくなっているだけとか・・・・」


    男「そして」


    男「・・・・消えたら」


    男「どこに行くんだ?」

194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 20:56:05.58 ID:YEuoM2zP0
    その後

    俺は人通りの多い道に戻って

    再び時計の針が12の位置に近い人間を探し始めた


    しかし

    さすがに2人目は見つからなかった



    というより



    さっきの出来事が衝撃的すぎて



    しっかり探せてなかったのかもしれない

195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:01:08.28 ID:YEuoM2zP0
    そうして

    男「・・・・やべえ」



    男「・・・もう夜じゃん」



    探し続けて気付いてみれば


    もう辺りは大分暗くなっていた



    男「・・・・・こんな事に」

    男「半日もかけるなんてな・・・・・」




    男「帰ろう・・・・・」

197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:07:16.22 ID:YEuoM2zP0
    家の前



    男「・・・・・ああ」

    男「絶対殺される・・・・・」


    学校さぼったどころか

    こんな時間に帰って来たなんて言ったら


    男「俺も」

    男「親に消される・・・・・」


    男「・・・・・・」

    男「・・・・こんな冗談言ってる場合じゃない」

199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:12:19.18 ID:YEuoM2zP0
    ガチャ




    男「・・・・た、ただいま」



    「あ!」


    「男!!!!!」



    男(母親の声・・・・)


    男(来たぞ・・・・・・)


    男(俺終わった・・・・・)




    「・・・大変なのよ!!!」

201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:16:56.06 ID:YEuoM2zP0
    リビングから母親が出てきた

    きっと俺を叱るためだろうと思ったが


    なぜか母親の様子は

    怒っているというより

    焦っているという感じだった



    男「え?」


    大変?


    男「な、なにが・・・・?」

202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:21:47.37 ID:YEuoM2zP0
    母「・・・・妹が」


    母「・・・・妹がまだ帰ってないのよ!」


    母は大声で言った


    男「ちょっと・・・・ボリューム・・・・」


    男「それよりなんて・・・?」


    母「だから!」









    母「妹がまだ帰ってきてないのよ!」

204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:26:20.63 ID:YEuoM2zP0
    男「妹が?」


    この時間にまだ帰ってない?


    母「学校や友達の家にも電話したんだけど」


    母「学校の先生はもう帰ったって言うし・・・」

    母「友達の家には来てないって言うし・・・」


    男「・・・遊びにでも行ってるんじゃ」


    母「それにしても連絡も無いなんて・・・・」

206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:31:44.36 ID:YEuoM2zP0
    俺の妹は真面目だ

    俺の妹とは思えないくらい


    だからこそ成績もいいし

    遅刻なんて絶対しないし


    遅くなる時はいつも連絡する


    母「・・・いつもはこんぐらいの時間になるときは」


    母「絶対連絡が来るもの・・・・」


    男「・・・・・・」

207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:37:21.56 ID:YEuoM2zP0
    昼間にあんな出来事に遭遇しただけに


    悪い予感しかしない


    更に


    追い討ちをかけるかのように


    俺は思い出した



    男「・・・ちょっと俺」



    男「探してくるよ」

209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:43:16.63 ID:YEuoM2zP0
    外



    男「・・・・朝」


    男「朝に見た時・・・・・・」



    記憶違いじゃなければ



    妹の時計の針は






    男「・・・・12時間近だった」

210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 21:49:12.97 ID:YEuoM2zP0
    学校への道


    いない


    妹が好きなお菓子店


    いない


    妹がよく泣きにくる公園


    いない



    いない


    どこにも

212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:00:26.86 ID:YEuoM2zP0
    家に戻ると


    母は警察に連絡していた


    父さんも既に帰ってきていた



    母「あ、男」


    男「いなかったよ・・・・」


    男「一応行きそうなところは回ったけど」



    母「・・・・やっぱり」


    母「やっぱり何かあったのよ・・・・」

213 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:06:49.15 ID:YEuoM2zP0
    父「母さん、落ち着きなさい」


    母「でも・・・でも・・・・・」

    母「お父さんみたいに・・・・」


    父「母さん」

    父「・・・その話はやめなさい」


    母「・・・・ごめんなさい」

214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:11:24.72 ID:YEuoM2zP0

    数分後

    警察の人が家に来た



    警察「・・・事情は分かりました」


    警察「こちらで捜索してみます」


    母「お願いします・・・・」


    警察「あとできれば」


    警察「妹さんの特徴が分かる物があると嬉しいのですが」


    母「写真なら・・・・・」

215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:16:45.16 ID:YEuoM2zP0
    警察「それじゃあそちらを」

    警察「少しの間お借りしますね」


    警察「最悪、複製させてもらう場合もありますが・・・・・」


    母「・・・はい」


    恐らく

    最悪の場合

    写真を貼って情報を募る、という事だろう


    警察「それでは失礼します」


    母「お願いします・・・・」

217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:21:44.72 ID:YEuoM2zP0
    警察の人たちは帰っていった


    父「・・・母さん」

    父「あとは警察の人に任せて私達も寝よう」


    母「・・・・」

    母「・・・そうね」


    母「男も」

    母「もう寝なさい」


    男「・・・・うん」

220 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:25:19.79 ID:YEuoM2zP0
    風呂場


    男「・・・・妹は」


    男「やっぱり消えてしまったのか・・・」


    男「時計が進んで・・・・・」


    男「・・・・・・」


    男「・・・もう一度」


    男「考え直してみよう」

222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:31:22.41 ID:YEuoM2zP0

    部屋に入った俺は

    机に向かった



    男「・・・机に座るの久々だな」

    男「ろくに勉強もしないからなぁ俺」



    ノートとシャーペンを持った



    男「・・・よし」


    男「整理してみよう・・・・」

233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:01:45.25 ID:P0mw96Zv0
    机に座っちゃいけません

225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:36:40.07 ID:YEuoM2zP0
    みんなの頭の上にある時計

    針だけの文字がない時計

    どの時計も針の進み具合以外は全て同じ

    そして

    針が普通の時計でいう12時を指すと

    うずくまったあと

    その人は消える

    多分場所状況問わず


    時計が見えるのは多分俺だけ?

    消える瞬間は他の人にも見えるのか?

227 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:41:14.79 ID:YEuoM2zP0
    男「もし妹が消えていたとしても・・・・」


    男「妹の事を俺たちは覚えている・・・」


    男「ということは消えるのは存在だけ?」


    男「じゃあ行方不明とかの事件って」


    男「これのせいだったり・・・・・」


    男「・・・それとも」


    男「そのうち忘れていくのか・・・?」

230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 22:46:25.90 ID:YEuoM2zP0

    男「そして気になることがもう一つ・・・・・」


    男「あの夢・・・・・」


    男「時計が見えたあの日に見た」


    男「そしてその次の日も見た」


    男「変な夢・・・・・」



    夢の中に現れる変な男、時計に関係あり?



    俺は

    ノートに一つ書き加えた

232 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:01:15.80 ID:YEuoM2zP0
    ・・・・さて


    もう寝ようか


    もしかしたら


    寝たら全てが解決しているかもよ



    男「・・・とかだったらいいのにな」






    俺は眠った

234 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:06:32.60 ID:YEuoM2zP0
    (はぁ・・・・)

    (やっぱりですか・・・・)


    『そろそろ違う夢が見たいか?』


    (そうですね)

    (男と終始話すだけの夢なんて)

    (正直現実よりきついです)


    『はっはっは』

    『照れるな照れるな』


    (はっはっは)

    (殴りたいなぁもう)

235 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:11:01.11 ID:YEuoM2zP0
    『・・・それで』

    『どうだい?』


    (何がですか)


    『答えは』

    『見つかったのかい?』


    (・・・・・・)

    (・・・いや)

    (全然)


    『・・・そうか』



    (でも)

236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:15:06.22 ID:YEuoM2zP0

    (別のことは分かった気がします)


    『別の事?』


    (ああ)


    (あなたって)


    『おう』




    (・・・・時計のことを知っているんじゃないですか?)

238 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:20:57.80 ID:YEuoM2zP0
    『・・・なぜそう思う?』


    (え)

    (そうなんですか)


    『え?』


    (いや・・・)

    (すいません適当に言っただけなんですけど・・・)


    『・・・・・・』

    『・・・・なるほど』




    『・・・それも一つの答えだね』

239 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:25:25.82 ID:YEuoM2zP0
    『頭の上に見える時計』

    『のことでいいんだな?』


    (え・・・・)

    (そ、そうですけど・・・・)


    『いやなに』


    『初めてこういう経験をしたからな』

    『やけに喋りたくなった』


    (・・・・・まぁ)

    (嬉しいことですけど・・・・)


    『だろう?』

240 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:30:31.38 ID:YEuoM2zP0
    (でもなんであなたが)

    (知っているんですか?)


    『それはそうだろう』

    『だってあれは』


    『俺達の世界の物なんだから』


    (・・・・・・)

    (・・・そうなんですか)


    『そうだよ』


    (・・・・ところで)

    (俺達の世界って・・・・?)

242 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:35:48.61 ID:YEuoM2zP0

    『決まってるだろう』

    『夢の世界だよ』


    ああ分かった

    この人説明下手だ


    (・・・じゃあ)

    (その夢の世界ってなんですか・・・・?)


    『夢の世界は夢の世界・・・』

    『ああそうか』

    『最初から説明しないとダメだったか』



    (そうですね・・・)

243 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:40:58.22 ID:YEuoM2zP0
    世界は3種類ある


    人間が生きる世界と

    死んだ人間が住む世界と


    夢の住人が住む夢の世界と


    『夢の世界ってのは』

    『人間が見る夢を整備してるとこさ』


    (整備・・・・?)


    『整備っていうか』

    『夢を見る場所を提供してるって感じか』

245 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/25(土) 23:46:07.85 ID:YEuoM2zP0
    三種類の世界は

    それぞれ似たような人口で成り立っている


    そのお陰で三種類の世界は

    常に均衡にバランスを取っている



    『そして人間は、夢を見ている間だけ』

    『一時的に夢の住人になる』

    『今のお前もそうだな』


    (・・・なるほど)


    『そして、だ』

248 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:00:55.65 ID:T8t2RT3K0
    しかし最近

    世界のバランスが崩れ始めた


    原因は恐らく

    現代社会による睡眠の欠如



    『最近夢を見る人間が少なくなった』

    『あまり寝ない人間が増えたんだろうな・・・』


    (・・・・・・)

    (・・・確かにニュースとかでもよく聞きます)



    『そのせいで夢の世界に行く人間は減り』


    『世界は少しずつ傾き始めた』

249 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:06:19.45 ID:T8t2RT3K0
    (傾く・・・・)


    『そう』

    『夢の世界に行く人間の数が少なくなったせいで』


    『夢の世界の人口が減り』


    『均衡が壊れ始めた』


    (なるほど・・・・)


    『危機感を感じた夢の世界は』


    『苦心の末に』





    『ある打開策を出した』

254 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:11:10.76 ID:T8t2RT3K0
    (打開策・・・・)


    『そう』


    『それがあの時計』


    『一応“転送時計”って名前が付いてる』


    (転送時計・・・・)



    『あまりいい響きではないけど』

255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:14:46.64 ID:T8t2RT3K0
    『ところで』

    『時計の針が頂点になった瞬間を見たことがあるかい?』


    (・・・・・)


    今でもはっきり覚えている

    あの衝撃は


    (はい・・・・)


    (その人は消えてしまいました・・・)


    『・・・正確には』


    『消えたんじゃない』

257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:17:29.51 ID:T8t2RT3K0
    『その人は』


    『夢の世界の永久住人にされたのさ』


    (永久・・・・?)


    『永久住人』


    『俺みたいな奴のこと』


    (え・・・・)


    (じゃああなたも・・・・)

258 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:22:13.60 ID:T8t2RT3K0
    『夢の世界が行った計画は』

    『現実に生きる人間を夢の世界に強制的に転送すること』

    『そしてそれにより』

    『夢の世界の住人をかさ増しすること』

    『あの時計は』

    『その転送までの時間を表すタイマー』


    『そして転送された人間は』

    『一生夢の世界で過ごす永久住人になる』


    『俺みたいに』

    『人の夢にお邪魔したりしながらな』

260 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:26:20.74 ID:T8t2RT3K0
    『まぁ』

    『今に限らずこの計画はずっと前にも何回か行われたんだけどね』


    『ちなみに俺が転送されたのはずっと昔」

    『何十年も前からここにいるよ』


    (そうだったんですか・・・・)


    『そう』


    『そうやって犠牲を少しずつ作りながら』


    『世界のバランスを保つのさ』

262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:31:16.52 ID:T8t2RT3K0
    『どうだ』

    『説明下手な俺にしては頑張っただろう』


    (まぁ・・・大体は分かりました・・・・)


    『そうか』

    『なら話した甲斐があったってもんだ』



    (・・・・でも)


    (・・・・悲しくないんですか?)


263 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:35:37.39 ID:T8t2RT3K0
    『転送されたことか・・・?』


    (っていうか・・・・)

    (いきなり見知らぬ場所に1人で飛ばされて・・・・)


    『・・・・まぁ』

    『所詮は夢の世界だからな』


    (というと?)


    『例えばお前が夢を見てる時に』

    『夢の中で激怒とかってあまりしないだろう?』


    (ああ・・・・まぁ・・・)

264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:40:18.31 ID:T8t2RT3K0
    『あまりこん中では感情が沸かないんだ』

    『少し悲しくは思ったけど』


    (そうですか・・・・)


    『ある意味』

    『それが一番哀れなのかもしれんが』


    (・・・かもしれませんね)

    (少なくとも)


    (良い事とは言いにくいです・・・・)

358 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 17:33:40.13 ID:T8t2RT3K0
    (・・・・・・あ)


    『ん?』


    そうだ


    大事なことを忘れていた


    (あの)

    (聞きたい事があるんですけど)


    『?なんだ?』

359 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 17:35:17.41 ID:ZGMj3mO30
    キタ━━━ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ━━━!!!!

360 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 17:36:00.59 ID:qS/p1WL20
    >>358
    キター

361 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 17:38:16.72 ID:T8t2RT3K0

    (・・・一度転送されてしまった人間は)

    (もう本当に戻れないんですか?)


    『まぁそうだな』


    (そうですか・・・・・)


    『深く言えば』


    『転送されてある程度時間が経ったらって感じだな』



    (?それはどういう)

365 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 17:43:53.89 ID:T8t2RT3K0

    『こっちの世界に定着するまでは』

    『少し時間がかかる』

    『定着するまでの間は普通に夢を見ている人間と一緒の状態』


    (!!それじゃあ)


    『ああ』

    『定着するまでに無理矢理叩き起こせば』

    『キャンセルになって、人間の世界に再構成されると思うけど』


    (おお)


    まだ希望がある!

367 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 17:48:13.62 ID:T8t2RT3K0
    『でも・・・・』


    『そんな事を聞くなんて』

    『何かあったのか』



    (はい)

    (・・・・実は)





    (俺の妹が転送されたかもしれないんです・・・)

368 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 17:53:39.57 ID:T8t2RT3K0
    『・・・・それで』

    『助けたいと?』


    (はい


    『・・・・・』

    『・・・正直』

    『それは難しい話だな』


    (え)


    『転送された人間は深奥の方に行くから』

    『普通の人間じゃあまず行けない』


    そんな・・・・・


    (そうなん・・・ですか・・・・)

370 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 17:58:57.27 ID:T8t2RT3K0
    『でも』


    (え?でも?)


    『住人の俺が着いていけば』


    『人間でも行けなくはない』


    (・・・・・・)


    (・・・じゃあ)

    (じゃあもしかして!)


    『ああ』




    『手伝ってやるよ』

372 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 18:03:35.74 ID:T8t2RT3K0
    (あ、ありがとうございます!)

    俺は

    手伝ってもらえる事になった



    『じゃあさっそく』


    フインッ


    『この中に入って』



    彼が大きく手を回すと


    その円に沿って


    穴みたいなものが出来た


    (え・・・・)

    (いきなり・・・・?)

373 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 18:08:18.82 ID:T8t2RT3K0
    『なにがだ?』


    (いや・・・)

    (いきなり直通で行けるなんて思わなくて・・・・・)


    『そりゃあそうさ』

    『ここは現実じゃない』


    『還元を考えなければ』



    『ある意味なんでも出来る場所なんだから』


    (確かに)

    (・・・そうでした)

375 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 18:13:16.57 ID:T8t2RT3K0
    (んん?)


    『今度はどうしたんだ』


    (もしこの穴が夢の世界への道なら)


    (・・・俺は今どこにいるんですか?)


    『ここも夢の世界だよ一応』


    『まぁ分かりやすく言うと』

    『夢の世界の中の卵の中って感じかな』

    (卵・・・・・?)

    (中の中・・・・・?)


    分かりやすく言えてない・・・・・

377 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 18:18:18.17 ID:T8t2RT3K0
    『夢の世界には卵みたいなのがいくつもあって』

    『人は寝ると、夢の世界に入って仮住人になったあと』

    『更に新しく卵が作られ、その卵の中に送られて夢を見る』

    『だからここは卵の中』


    『そしてこの穴は』

    『卵の外に出るようの物』


    (ふむふむ・・・・・)


    『けれど永久住人や転送された人間は』

    『卵の中には送られずに』


    『夢の世界の中で留められるってこと』


    (がんばれ俺の頭脳)

378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 18:23:17.95 ID:T8t2RT3K0

    『・・・・・・』


    『・・・ああくっそ!!』



    『行けば分かるよ行けば!!!!』


    (ああ、ちょっと)

    (引っ張らないで引っ張らないで)


    抵抗の言葉など聞く耳も持ってもらえず

    俺は彼に引っ張られて




    穴の中に入っていった


男「やってしまった・・・」【後編】へつづく

引用元
男「やってしまった・・・」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1240591977/


 

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