引用元
のび太「これが…スタンド…」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1231405059/


のび太「これが…スタンド…」

 















 



今まで出てきたスタンド使い

【名前】のび太
【特徴】眼鏡・ノロマ
【スタンド名】キャッツ・クレイブル
【射程範囲】本体から5m以内。糸の長さは100m以上
【能力】「あやとりの糸のようなものを自由自在に操る」
「糸はちぎれたりしても、スタンドに収納することで元通りになる」

【名前】安雄
【特徴】帽子・デブじゃないほう・塾に通っている
【スタンド名】ホイットニー
【能力】「本体の唾を鉄のように固めて飛ばすことができる」
「大きさは口の大きさまでならある程度自由。形も自由」
「唾が溜まってないと量は少なくなる」
※のび太とのスタンド対決で敗れ死亡

【名前】出木杉
【特徴】頭良い・運動神経抜群・優しい・いい匂い
【スタンド名】トゥービー・ブラザーズ
【能力】「スタンドがこすった場所の摩擦を操作する」
「本体の身体の摩擦も操作可能」
「例えば靴の摩擦と接地面の摩擦を無くすことでスケートのように地面を滑れる」

【名前】ジャイアン
【特徴】凶暴・映画版だと優しい
【スタンド名】ザ・スウィングル・シンガーズ
【能力】
「本体の声を特殊な音に変え、それを聞いた人間のスタンドを暴走させる」
「暴走したスタンドは本体の思い通りに動かせなくなる」
「極端に本体と近い距離で音を聞いた人間のスタンドは『爆発』する。つまり死ぬ」
※スネ吉のスタンド攻撃によ死亡

【名前】スネ夫
【特徴】コバンザメ
【スタンド名】イーグルス
【能力】
「本体の身体に『エンジン』を取り付ける」
「『エンジン』が噴射することで物凄いスピードを得ることができる」



228 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 03:37:03.17 ID:v5RwpGxcO
これまでのあらすじ

しずか
「武さん達とのび太さん達の決別…。

あれから一週間が立っていたが、依然なんの手掛かりをのび太さん達は掴めてなかった。

私は稲中卓球部にハマルし。

そこでのび太さんは武さん達にも手伝ってもらおうと思い後を追ったわ…。

そこでのび太さんが見たのは、ドラ美ちゃんが私達を抹殺する命令を武さん達に伝えていた瞬間だった。

ドラ美ちゃんはのび太さんをクサレ脳みそと罵倒し空に消えた。

残った武さんとスネ夫さんにもスタンドが発現していて、のび太さんは苦しい戦いを強いられた。

絶体絶命のピンチ。

それを切り抜けたのは空中出木杉チョップだった…。

出木杉さんと私が合流したおかげでなんとかなったと思ったのもつかの間、武さんのザ・スウィングル・シンガーズが火を吹いた!

………驚いたわ。

武さんのお腹を謎のミサイルが貫通してたの。

私は見えなかったけどね。

ミサイルは武さんを巻き込んで爆発…。

武さんはようやくスターになれたの…。

犯人はスネ夫さんの兄、スネ吉だった。

そしてスネ吉の裏にいるのもドラ美ちゃんだった…。

私達はドラ美ちゃんを捜すことになったの…。 」

『赤く染まる裏山!!!』

再開だッ!!



304 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 19:24:19.07 ID:v5RwpGxcO
一つの戦いが終わり、一つの『勝利』を得た。

だが、少年少女達は『勝利』を得る代わりに大きな『代償』を支払わざるをえなかったのだ。

血まみれの『スナップ写真』を『ジャイ子』に渡すべきか…

実の兄が粉みじんになって死んだと知ったら、彼女はどう思うだろうか。

幼い彼女のハートはガラスのように繊細だ。たやすく割れてしまうだろう。

そして、出木杉はポケットからジッポを取り出すと、『写真』を焼いて捨てた…

306 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 19:30:27.10 ID:v5RwpGxcO
悲しみは次から次へとやってくるものだと、出木杉の母親の友達の『夫に浮気され、揚句にゾナハ病が発症し今も病院で寝たきりの女性』が言っていたのを思い出した。

のび太「急ごうッ!嫌な予感がプンプンする…ッ!」

のび太の嫌な予感はよく当たる。

テストで悪い点を取るかもしれないと思うと案の定酷い点でママに叱られたことがよくあった。

野球をしてたときも三振するかもしれないと思うと、五打席中一回は必ず三振をした。

313 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 19:36:17.58 ID:v5RwpGxcO
のび太「ドラえもんとドラ美は兄妹……ッ!ドラえもんがドラ美と繋がってることは有り得なくない!!むしろその可能性が高い……ッ!」

ドラえもんがドラ美の『のび太さん達抹殺発言』の意図を知っている。

そう考えるのが普通だ。

出木杉だってそう思っている。

しずかちゃんだって思っている。

誰だってそー思う。

315 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 19:42:36.41 ID:v5RwpGxcO
出木杉「だけど……ドラえもんが……そんなこと信じたくない……」
のび太「………」

…そう。あの優しいドラえもんが…。

一緒に事件解決のために奔走したドラえもんが…。

僕達がいなくなった後、ドラ美ちゃんと、
ドラえもん『のび太?死刑。出木杉?死刑。しずかちゃん?死刑』
ドラ美『兄ちゃんカッケェェェェェ!!』

のび太「うわあぁぁぁあぁぁあ!!!」

ドラえもん、嘘だと言ってくれ。ドラえもん…。

316 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 19:47:26.47 ID:v5RwpGxcO
のび太「あ……」

なんて愚かだったんだ僕は。

僕が『スタンド』を手に入れた直後……

僕はドラえもんを殺そうとしたじゃないか…

それなのにドラえもんに殺されるかもしれないと、ドラえもんが『悪』なんじゃないかと怯えている。

…やっぱり僕はドラえもんの友達としては相応しくないな…

……全てが終わったら……ドラえもんとは……

しずか「フ……のび太さんも若いわね…」

318 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 19:53:36.13 ID:v5RwpGxcO
出木杉「しずか君、それが野比君の良いところじゃないか?」

のび太に「なっ?」と笑顔で出木杉は声をかけた。

しずかは厳しい顔つきで冗談なんか言ってるつもりではないといった感じで続けた。

しずか「…でも、それが『弱さ』にもなる…」

のび太「『弱さ』…?」



僕だってそー思う。



320 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 20:01:36.39 ID:v5RwpGxcO
しずか「戦いはこれから熾烈を極めるわ…。武さんを襲ったスネ吉とやらを見たでしょう?あの破壊力…『スタンド』も強力だけど…スネ吉の残虐性…、武さんを殺しても屁とも思ってなかった」

のび太「……」

しずか「これから先、あなたの一瞬の油断で命を落としかねない…。それを肝に命じておきなさい」

…そうだ、あの時も、スネ吉がジャイアンを殺さなかったら…少しの油断のせいでジャイアンに僕達はやられてた…

のび太「………」

もう普通の日常じゃないんだ。それを僕はまだわかってなかった……甘い……

出木杉「ハッピーうれピーよろピクねーーーー!!!」

出木杉にはこの空気は耐えられなかったようだ。



324 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 20:13:56.75 ID:v5RwpGxcO
そうこうしてる内に、到着。

のび太が草むしりをしっかりやらないため乱雑に生えた草が建築年数より古びた印象を与える。

ドアもきしんじゃってさ〜、とのび太は言う。

のび太「……」

こんなにも自分の家のドアを開けるのを緊張したことはない。

出来るならドラえもんがいないほうが気が楽だ…。

ガチャ

のび太はドアを開ける。

328 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 20:24:06.81 ID:v5RwpGxcO
のび太「君達はここで待っていてくれないか?」

のび太は出木杉としずかを玄関に残し、一人でドラえもんと話すため部屋に向かった。

出木杉「僕も信じているから……安心して話しておいで」

しずか「玄関は私達が守ってるわ」

何から?

のび太はしずかに聞こうと思ったが、しずかの自信に溢れた顔を見て、今は何があるかわからないしな。と納得し、階段を登る。

329 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 20:33:22.02 ID:v5RwpGxcO
一段、また一段と階段を昇る度に、のび太はドラえもんとの思い出を振り返る。

一緒に恐竜の赤ちゃんを育てたこと、一緒に地下世界に行って竜人と出会ったり、海底で冒険したり…

のび太「………」

あの時は当たり前だと思ってたことが、当たり前じゃないことだと知った時、のび太は『成長』する。

のび太「ドラえもんとは…ずっと友達でいたい…」

のび太は自分の部屋の新しく変わった襖を開けた。

332 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 20:37:39.25 ID:v5RwpGxcO
窓の外をドラ焼きをかじりながら眺めているドラえもんの背中は大きく見えた。

のび太は静かに襖を閉めると、日本の代表的な挨拶をドラえもんに言った。

のび太「ただいま」

ドラえもんは食べかけのドラ焼きをのび太の机の上に置いてあった小さい皿に乗せた。

ドラえもん「お帰り、のび太君」

334 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 20:45:20.89 ID:v5RwpGxcO
ドラえもん「随分遅かったね」

のび太はランドセルを肩から降ろす。

ドラえもんはいたって普通だ…。

なんら変わりのない、青くて、どまんじゅうで、赤鼻で、ヒゲで、短足で…

のび太「ああ…、色々ゴタゴタしちゃってさ」

ドラえもんはドラ焼きの乗っている皿を床に置いて、重い尻を下ろした。

ドラえもん「ふうん。出木杉君としずかちゃんは?」

335 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 20:49:34.24 ID:v5RwpGxcO
のび太「………」

窓から見えたはずだが…。僕が出木杉君としずかちゃんと家に来たのを…。

…いや、なんで部屋にこないかってことか、どうもうたぐり深くて敵わない。

のび太「あ、玄関で待ってるよ」

ドラえもん「何で?」

当然の疑問。僕は逃げない。

のび太「二人で話したいと思ってね」

336 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 20:54:22.71 ID:v5RwpGxcO
のび太は無意識に正座になり、ドラえもんの目をじっと見据える。

ドラえもん「な、なんだい改まって…。お金と女の子の事以外なら相談に乗るよ?」

のび太「悪いドラえもん、ドラ焼きを食べるのは後にしてくれないかい?」

口にドラ焼きを運ぼうとしている手をドラえもんを止める。

ドラえもん「…なんでさ、話があるなら早く…」

のび太「帰り、ドラ美ちゃんにあったんだ」

ピク

ドラえもんのヒゲが揺れたのをのび太は見逃さない。部屋は無風だ。

339 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 21:01:22.48 ID:v5RwpGxcO
ドラえもん「……へぇ、ドラ美と?あいつ何やってたんだ〜」

のび太「ドラ美ちゃんは『のび太達を抹殺しなさい』ってジャイアン達に言ってた。…クサレ脳みそとも」

のび太は一筋の希望を信じて、ドラえもんに対する疑問を晴らすために、実の妹のドラ美の事を酷い事だろうと遠慮なくドラえもんにぶつける。

のび太「そして…ジャイアン達と戦った……。ジャイアンは…死んだよ……。ドラえもん…、何か隠してるなら言ってくれッ!!何か知ってるなら言ってくれッ!!」

342 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 21:11:00.36 ID:v5RwpGxcO
大声を出してしまった。

ドラえもんが本当に何も知らなかったら悪いことをした…。

しかし今は真実が知りたかった。

のび太「………ゴメン」

ドラえもん「………」

ドラえもんは少し哀しい顔をしながら立ち上がった。ドラ焼きは置いたままで。

ドラえもん「いいんだ……」

のび太はバツの悪そうにドラえもんを上目で見上げる。

ドラえもん「そうか……『知っちゃった』んだね」

のび太「………え?」

ドラえもん「のび太君、ゴメンよ……妹は……ドラ美は僕のたった一人の妹なんだ……」

のび太「嘘だろ…?」

ドドドドドドドドドドドド

ドラえもんの後ろにいるのは『背後霊』でも『親戚の叔父さん』でもないと自信をもって言い切れるのは、のび太も同じのが『いる』からだ。

354 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 21:21:06.93 ID:v5RwpGxcO
ドラえもん……君は………コイツは……全てを知っていたと…?

僕達を一生懸命にサポートしてたのも、『嘘』だったとでも言うのか……?

ドラえもん、嘘でしょ?

のび太「嘘だと言ってよドラえもんッ!!!!」

ドラえもん「嘘じゃあ、ないんだ…」

のび太「ドラえもんッ!!」

ドラえもん「君は…ドラ美を捕まえようとしてるんだろ…?やめてくれ……そうじゃないと……僕………君を『殺さ』なきゃならない」

のび太「…!?」

ドラえもん…こいつにも、こんな表情があったんだ。

そういやドラえもんはロボットだもんな…。無機質な怖さをのび太は肌で感じ取った。

357 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 21:27:10.28 ID:v5RwpGxcO
気付くと、僕は窓を突き破って庭の垣根に落ちていた。

のび太「な…なんて…速い『スタンド』だ…」

ダンッ!!

のび太を追って壊れた窓からドラえもんも庭に着地する。

のび太「ドラえもん……!」

ドラえもん「『ドラ美』を捕まえるのはやめてくれ…僕も君を殺したくない」

のび太は肉体に受けたダメージがそれほどでもないことに、ドラえもんが手加減してくれたのかと思うと同時に、手加減してこの『パワー』を持つ『スタンド』に驚いた。

366 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 21:39:58.76 ID:v5RwpGxcO
のび太はなんとか垣根から転がり落ち、ドラえもんの正面に立つ。

のび太「へッ……そんなシャバイ脅しにビクついて『スタンド使い』がやってられるかどうかは、ドラえもん自信がよく知ってるはずだ」

口の中に入った葉っぱやら土をペッとはきながら、のび太は『キャッツ・クレイドル』を発現させる。

ドラえもん「………そうだったね、君の『志』に敬意を払って、『君』をぶちのめすッ!!」

のび太「出来るかい?出来損ないの君に」

374 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 21:47:47.05 ID:v5RwpGxcO
ドラえもん「のび太クゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!」

恐るべき『スピード』でのび太との距離をつめ、そこで驚異的な『パワー』のパンチが唸りをあげるッ!

のび太「『キャッツ・クレイドル』!!!!」

のび太は両手の指の『糸』で『網』を作り、ドラえもんの『スタンド』のパンチの威力を吸収する。

のび太「大量だァッ!!!」

ドラえもん「舐めるなァーーーッ!!ダボがぁーー!!」

ドラえもんは『網』に捕まった『スタンド』の拳をッ!躊躇うことなくッ!のび太に向かってッ!ねじ込むッ!

鈍い音と共にのび太の顔面が醜く歪み、歯が吹き飛び、メガネがのび太から離れる。

のび太「なにィィィィィィィィィ!!?」

381 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 21:57:01.67 ID:v5RwpGxcO
出木杉「なんの騒ぎッ!?……ってのび太くーーーーーんッッッッ!!?」

騒ぎを聞き付けてやってきた出木杉としずかの度肝の抜かせたのは血まみれの、のび太。

出木杉「のび太君ッ!!大丈夫かい!?……ドラえもんッッッ!!!君が『命ごい』をしても僕は君を許さないッッ!!!」

ドラえもん「出木杉君……目障りなんだよッ!」

385 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 22:01:51.13 ID:v5RwpGxcO
のび太「出木杉くん………君の『スタンド』じゃ……無理だ…」

どこかへ行ってしまったメガネを血をはきながら探しているのび太は言った。

のび太「逃げろ……しずかちゃんを連れて……」

出木杉「だが断る」

のび太「なッ……」

出木杉「大事な『友人』を置いて逃げるなんてよォ〜〜〜、男のすることじゃないよナァ〜〜」

390 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 22:13:39.15 ID:v5RwpGxcO
ドラえもん「出木杉君…、『カッコつけ』の代償は……『命』だよ…?」

出木杉「『命』ならッ!!のび太君に出会ってからッ!この出木杉ッ!!とうに捨てたわッッ!!さっさとかかってこいポンコツ青だぬきィィィィィィィ!!!!」

ドラえもん「……タヌキじゃねえ、猫だッ!寝言いってんじゃたねーぞッ!コラァーーーーーーッ ドラドラドラドラドラドラドラドラドラーーーーッ!!」

396 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 22:20:05.50 ID:v5RwpGxcO
ドラえもんの『スタンド』から繰り出される『パワー』、『スピード』、そして出木杉の人体の急所を的確に狙う『精密性』。

のび太「出木杉ィィィィィィィィィ!!!!」

しずか「行けるわ、出木杉さん」

出木杉「見えなかったろ……?頭に血が上って周りがさァ!僕の『トゥービー・ブラザーズ』は君の『足』と周りの『地面』の『摩擦』を無くしていたッ!!」

400 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 22:25:06.79 ID:v5RwpGxcO
ドラえもんはバランスを崩しよろける!

のび太「『キャッツ・クレイドル』!!!」

のび太はこの隙を見逃さず、ドラえもんに向かって『糸』を伸ばす。

ドラえもん「ただで転ぶこのドラではないッ!」

ドラえもんは地面に落ちている小石を掴むと、『スタンド』の力でのび太に投げ付けた。

のび太「ああああッ!!!」

のび太の肩に吸い込まれるように小石がめりこむ。

415 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 22:36:17.15 ID:v5RwpGxcO
出木杉「のび太君ッ!?」

ドラえもんは再び足元に気をつけながら出木杉を狙う。

これが『恐怖』…!?

出木杉はドラえもんの余りのプロフェッショナルぶりに萎縮してしまい、ドラえもんの攻撃をかわす動作が遅れた。

ドラえもん「マヌケかッ!出木杉ッ!!」

出木杉「戻れ『トゥービー・ブラザーズ』!!!!」

ドラえもん「『アメリカ』!!!終わらせろーーーーッ!!」

427 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 22:46:16.31 ID:v5RwpGxcO
出木杉の『トゥービー・ブラザーズ』が出木杉の元に戻るのは、ドラえもんの『アメリカ』の拳が出木杉を殴り抜けるより遅いはずだった。

ドラえもん「こ…これは……ッ!?『糸』……ッ!」

誤算だった。ドラえもんは『小石』がのび太の肩に当たったときに『キャッツ・クレイドル』を解除したものだと思っていた。

ドラえもん「マ…マンモーニののび太君が…ッ!」

のび太「ドラえもん……『友達』を助けるってときに……あともうちょっとで捉えられるって『スタンド』を解除したりすると思った……君の『心の弱さ』が………敗因さ……『キャッツ・クレイドル』!!!」

433 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 22:53:30.78 ID:v5RwpGxcO
『キャッツ・クレイドル』の『糸』がドラえもんに複雑に絡みつき、ドラえもんは空中へと吊るしあげられた!

のび太は指をいやらしく動かし、ドラえもんの『両手両手』『ポケット』を縛り上げる。

出木杉「ナイスよナイス!!ヴェエエエリィィィィナイス!!」

のび太「ドラえもん……観念するんだ…」

吊るしあげられたドラえもんが震えている。

笑いを必死で我慢しているのだろうか?のび太の指がドラえもんに合わせて震える。

439 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 22:58:16.31 ID:v5RwpGxcO
出木杉「おかしくなったのかいドラえもんッ!!恐怖でッ!小便たらしちまうのかいっ!!!?」

ピチャリと出木杉の顔に水が落ちた。ドラえもんの股間からポタポタと水滴が落ちている。

出木杉「こ…こ…れは……まさか…」

のび太「出木杉君、安心しろ。オシッコなんかじゃない。それは…」

ドラえもん「潮時か…」

ドラえもんはポツリと呟くと、手足に力を込めはじめる。

443 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 23:06:13.01 ID:v5RwpGxcO
ドラえもん「のび太君……君はやっぱり『マンモーニ』だよ。こんなチャンスは二度と無いっていうのに…さっさと締め上げて僕を『破壊』すれば良かったのに」

ブチブチィ!と糸がちぎれる音がしたかと思うと、ドラえもんは緊縛から逃れ、地面に降り立った。

出木杉「…ド、ドラえもんッ…『スタンド』の『パワー』で無理矢理『糸』から抜け出しただと……」

のび太「ありかよ……。こんな『パワー』……今まで漫画でも見たことがない………」

ポキポキと肩を鳴らしながらドラえもんは何ともないといった様子だ。

447 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 23:10:23.85 ID:v5RwpGxcO
のび太「もう無理だ………僕達がドラえもんに『勝利』することは不可能だ……」

ドラえもん「やっとわかってくれたね…」

パワーA、スピードA、精密性A。

いや、Sといっても過言ではない。

圧倒的なスタンド『アメリカ』。

この『スタンド』を持つドラえもんを前に、のび太と出木杉の戦意はすっかり削がれてしまっていた。

455 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 23:20:11.87 ID:v5RwpGxcO
ドラえもんはゆっくりと、短い足で、のび太に近づく。

ドラえもん「…のび太君。君は頑張ったさ………もう充分じゃないか?ドラ美の邪魔をするのは諦めてくれるね…?」

のび太「…………」

ドラえもん「僕だって…のび太君を痛め付けて心が苦しかったんだよ…」

のび太「………」

出木杉「のび太君…」

ドラえもん「君だって死にたくはないだろ…?僕だってこんな状況になったら死にたくないと思うよ……同じ気持ちのはずだ…だって僕達は友達だもの」

462 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 23:29:15.10 ID:v5RwpGxcO
のび太「………ドラえもん……僕は…諦めない……僕は……諦めないッ……」

出木杉「野比君……もう……やめろ………」

のび太「ここで諦めちゃ…………『命』を賭けて……僕を守ろうとした出木杉に申し訳がたたない…」

出木杉「野比君…そんなことは…いい……いいから…」

のび太「…しずかちゃんだって……こんなとこで諦めちまう男なんて………好きになるわけないだろ?」

しずか「ええ」

のび太「それに………ジャイアンや……安雄のように…『スタンド』の力に溺れて散っていったやつらに……あの世で…会わせる顔が…ねえ………『竜王に世界の半分をやろう』って言われてもらうよーなやつじゃねーんだ……俺……は…!!」

471 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 23:38:29.05 ID:v5RwpGxcO
ドラえもん「何回も…僕に同じことを言わせないでくれよ……一度でいいことを何回も言わなけりゃあいけないってのは……そいつが頭が悪いからだ」

のび太「頭が悪いってのも……捨てたもんじゃねーぜ?君を見るかぎりな…!」

出木杉「野比君……もうやめろ…!」

ドラえもん「…僕も『守る』べきものがある………そのためにも……僕は後にはひけないんだ…ッ!」

のび太「昔から…君は…強情だったからなぁ…!」



のび太「『キャッツ・クレイドル』の拳を使う初めての相手がドラえもんたぁ……な」

ドラえもん「光栄だよ。…『アメリカ』…!」

出木杉「野比君……やめてくれぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

のび太「ノビノビノビノビノビノビノビノビノビノビノビィッ!!!!」

ドラえもん「ドラドラドラドラドラドラドラドラドラーーーーッ!!!」

482 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 23:48:52.59 ID:v5RwpGxcO
拳と拳がぶつかり合う。

肉体と肉体が激しく衝突しあう。

いくら腹に、顔に、お互いに拳をもらおうとも、その拳を止めることは無く、自分の『思い』をただひたむきにぶつけ合う。

ドサァ……!


のび太も一歩も引かず、ドラえもんに拳をぶつけていた。

しかし単純な『スタンド』の基礎能力がドラえもんに劣っているのび太には最初から勝負の見えた闘いであった。

のび太「………………」

出木杉「野比君ッッッッ!!!」

出木杉はドラえもんがいつ自分にも『アメリカ』の圧倒的パワーをぶつけてくるかわからなかったが、のび太の生死が心配で駆け寄った。

出木杉「………………生きてる……!!やったァーーーッ!メルヘンだッ!ファンタジーだッ!これだけパンチを喰らって生きてられるやつは他にいねーーーッ!」

489 :◆CU9nDGdStM :2009/01/09(金) 23:54:28.53 ID:v5RwpGxcO
喜び出木杉をよそに、ドラえもんは力無くその場に座り込む。

しずか「ドラちゃん……あんた……」

ドラえもん「………やっぱり『友達』を殺すなんて……出来るわけないさ…」

のび太は意識も切れ切れに上体を起こす。

のび太「ド………ラ………え………も……ん……」

ドラえもん「……なんでだろうね……最初は本当に殺すつもりで殴ったんだけどね………でもね……どうしてもね……身体が……」

498 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 00:01:37.35 ID:M2/33fVNO
ドラえもん「……のび太君………」

のび太「………う…ん…」

ドラえもん「ドラ美は……きっと…騙されてるんだ……悪いやつに……だってドラ美は…あんなことするやつじゃあないから………だから…」

のび太「ドラえ…もん…」

ドラえもん「のび太君………ドラ美を…頼んだよ……」

のび太「……な…んで……ドラえもん…?」

ドラえもん「僕の『アメリカ』はね……確かに史上最強の中二病スタンドだ……あの『スター・プラチナ』や『ザ・ワールド』よりも『パワー』『スピード』はある。………でもそれが『アメリカ』の能力なんだ。……本体の『命』を削るかわりにね…」

545 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 01:20:02.14 ID:M2/33fVNO
のび太「『命』を削る……?すなわち、ドラえもんに待ってるのは……『死』?」

『アメリカ』の圧倒的パワーは、ドラえもんの命の灯を吹き消すことによって可能となるものであった。

出木杉はここで思い出す。顔にかかった小便みたいなもの……あれに自分の鍛え上げられた表情筋を汚されたと屈辱的恥辱的ダメージを受けたが…

出木杉「あの時からドラえもんの体にはガタがきていたのか…」

547 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 01:25:58.73 ID:M2/33fVNO
しずか「そうみたいね……見て」

しずかに促されドラえもんの汚れた青いボディーに目をやると、関節部からドラえもんの体が限界に近づいているのを物語るように火花が散っていた。

ドラえもん「聞こえるよ……『死』の足音がさぁ…ロボットも死ぬんだなあ…」

先程までの覇気がドラえもんからは微塵も感じられない。

そこにいるのは穏やかで優しく、そして悟り切ったような表情で座っている『ドラえもん』だった。

551 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 01:33:36.61 ID:M2/33fVNO
のび太「ドラえもん…」

ドラえもんが『死ぬ』?
僕はそれをわかって……

お互い相手の息の根を止めるため『スタンド』の『力』を全力で放った。

承知していたはずだ。この『戦い』が終わったとき、どちらかが『死ぬ』ことを。

だがのび太は。こののび太は。

のび太「僕は……頭ではぁわかっちゃいたけどよォ……僕って『バカ』だからさぁ………やっぱりわかっちゃいなかったんだよォォ」

552 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 01:39:19.28 ID:M2/33fVNO
ドラえもん「だがこのドラ。ただでは死なんさ」

四次元ポケットから取り出したのは、のび太を殺すための『熱線銃』でも、逃げるための『どこでもドア』でも、ダメもとの最強兵器『地球破壊爆弾』でもなく、『タケコプター』だった。

力無い手でちょこんと頭にタケコプターを乗せる。

ドラえもん「ドラ美を止めるよ。…僕が最後にできることはこれだけだ」

554 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 01:45:42.36 ID:M2/33fVNO
のび太「無茶だ…今の君は…いつ機能が停止してもおかしくないじゃないか…」

ドラえもん「だからだよ。最後に妹に…ドラ美に会いたいんだ。…これでも兄だからね」

兄。

そこには人間もロボットもない。

兄は妹を心配し、愛す。

ドラえもんも例外ではないのだ。

ドラえもん「別にドラ美に助けを求めに行くわけじゃないよ?」

ああ…、そんなふうに考えるのが普通だよな。

だって僕を殺そうとしてきたやつが、ピンチになったらすたこらさって。

でも、僕にはそんな『捻くれた』考え、思いもつかなかった。

ドラえもんの顔、あんな優しい顔見てたらそんなこと思いもつかなかった。

558 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 01:54:44.72 ID:M2/33fVNO
出木杉「ドラえもん……その……上手く言えないけどよォ…
……僕はいまだに…ジャイアンを間接的にとは言え、死なした…ドラ美ちゃんと、裏で繋がりながらも僕らを騙し続けたドラえもんを『信用』してはいない…」

ドラえもん「……」

出木杉「…けどよォォ〜〜、ドラえもんの死にそうな姿見てたら…何故だか『涙』がこぼれちまうんだよォ〜〜〜!!おかしいよなァ〜〜!!」

564 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 02:05:32.72 ID:M2/33fVNO
しずか「出木杉さん…」

黙って今までのやりとりを傍観してきたしずかが口を開く。

しずか「泣きなさい。思いッきり。泣き虫だと罵倒されてもいい。泣き上戸だと酒のツマミになってもいい。泣きたいときに泣きなさい。おもむくままに」

のび太「ドラえもん…」

劇のフィナーレを飾るファンファーレのように響く出木杉の泣き声の中、ドラえもんは妹にあいにいくために、大空に向かって飛び立ったのであった。

568 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 02:16:34.64 ID:M2/33fVNO
…近くに『映画館』ができるそうだと聞いたが…

真剣に『会員』になることを考えたよ…

映画代が三割引きになるからな…

『ドラえもんと今度一緒に観に行く』んだ…

でもあーゆートコの『会員』ってどーなんだろうな?

一週間も風呂に入ってない引きこもりヤローが、いい暇つぶしが出来たと言って、チンポいじった手でポップコーン食べながら同じ映画みたり、
突然奇声をあげながら自慰を始めたりするのかな?

出木杉「僕らもドラえもんの後を追おう」

ドラえもん、君を死なせないよ。待っててね。

572 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 02:27:36.91 ID:M2/33fVNO
【裏山】


ドドドドドドドドドドドド


ドラえもん「ドラ美……」

学校の裏山。

そこに二体はいたッ!

長らくドラえもんを待っていたのだろうドラ美が兄を優しく出迎える。

ドラ美「お兄ちゃん、のび太さん達は殺したの?」

ドラえもん「いいや」

丸いドラ美の頭が歪むッ!

ドラ美「…クソッタレがッ!!遅刻した上にふざけた事をぬかすとはッ!精神衛生上……イラつきをおさえるためにナブッてやりたいところだッ!」

578 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 02:32:53.51 ID:M2/33fVNO
ドラえもん「……」

怒りに震えるドラ美の罵倒が聞こえていたのかはわからない。

ドラえもんは自分のポケットから『何か』を取り出しドラ美に渡す。

ドラえもん「兄の最後の願いだ……これを見てくれ…」

ドラ美「あぁ〜〜??『この前買った宝くじの番号が載った新聞』か『ウナギの卵を産む場所がハッキリした文献』とかじゃねーと読む気にならねぇぜーーッ」

582 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 02:41:23.75 ID:M2/33fVNO
『裏山をゴルフ場にする』

そんな都市計画がまことしやかにのび太達の間で囁かれた。

『なんとかして止めさせよう』

突拍子のないのび太の提案にドラえもんはのった。

裏山にはお世話になった。

親父のような厳しさ、そして母親のような包容力がある。
(ちなみにこの時はのび太の勘違いだった。その後本当に開発されかけたがなんとか阻止に成功)

ドラえもんに渡された『何か』を見るドラ美の顔は、般若のような形相からいつものドラ美の顔に、最終的には驚愕を含んだ表情に変わった。

ドラ美「な…なんな…な……なんなよ……これは………こんなことって………私は……………あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



TO BE CONTINUED…

598 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 03:00:07.16 ID:M2/33fVNO
これまでのあらすじ

ドラ美「私の名前はドラ美ッ!ドラミは私であって私でないモノ。
ガタガタぬかさず終いまでみてなッ!!
……武さんの死。
それはのび太さん達を深い悲しみに落としたわ。
私が武さんをけしかけたんだけどww
のび太さん達はまたも立ち塞がる私の影に怯え、兄であるドラえもんに真実に聞くことにした。

…のび太さんは甘いのよ。
お兄ちゃんは私が大事なんだからww
ドラえもんの『スタンド』、『アメリカ』の驚異的な『力』になすすべもないままやられるのび太さん達。
だけどお兄ちゃんはのび太さんを殺せなかった。
『友情』とかいうマスコミが作り上げたふざけた感情でッ!!
お兄ちゃんは自分の命が残りわずかだということを告げる。
『アメリカ』の『力』はお兄ちゃんの『生命力』と引き換えに得たものだったの。
出木杉さんはここで『涙』の意味をしずかちゃんに教わり、お兄ちゃんは私にあいに裏山へとやってきたわ。
私は激怒したわ。役に立たないロボットなんて生きている価値はない。そう叩き込まれて生きてきたはずよ私達ロボットはッ!!
だけどお兄ちゃんが私に見せた『何か』。
これを見た私は全てを知った……。

次回「ダイヤモンドは砕けないけど高くて買えたもんじゃないわよォッ!」!!!

これまでにない超展開。脱落者は一体何人でるかしらね…ククク」

594 :◆CU9nDGdStM :2009/01/10(土) 02:48:02.12 ID:M2/33fVNO
これまでのスタンド

【名前】ドラえもん
【特徴】国民的英雄
【スタンド名】アメリカ
【能力】
「スタンドの『パワー』『スピード』『精密性』を驚異的に上昇させる」
「ただしその間、本体の『生命力』を削る(最終的に死亡)」
「基本的に本体が『スタンド』を発現させた時から『能力』も発揮されている」


のび太「これがスタンド…」へ続く



















 




 

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